説明

記録装置、撮像記録装置、記録方法及びプログラム

【課題】半導体メモリなどの記録メディアへのデータ記録を行う際に、データ救出などのための付加情報が適切に管理されるようにする。
【解決手段】入力したデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して記録メディアに記録させる記録処理を行う。そして、その記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする管理処理とを行う。この管理処理を行うことで、ファイルシステムで用意された付加情報領域の記録情報とされたデータ又はファイルについては、そのファイルシステムに適合した特別なインタフェースなどを用意しない限り、その付加情報にアクセスできないようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体メモリなどを記録媒体として、データを記録する記録装置、及びその記録装置を備えた撮像記録装置、並びにその記録装置や撮像記録装置に適用される記録方法、さらにその記録方法を実行するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオカメラなどの撮像装置として、記録機能を備えた撮像記録装置が各種実用化されている。この撮像記録装置として、近年、半導体メモリの普及及び低価格化により、半導体メモリを備えたメモリカードを、記録媒体としたものが開発されている。
【0003】
メモリカードは、従来、撮像記録装置が記録媒体として使用していた磁気テープ、各種ディスクなどに比べて、小型軽量であり、メモリカードを記録媒体として使用することで、撮像記録装置の小型化に貢献する。また、メモリカードは、撮像記録装置本体に設けたカードスロットへの装着及び抜き取りが容易に行える。
【0004】
特許文献1には、半導体メモリを記録媒体として使用した撮像装置の構成例についての記載がある。
特許文献2には、ファイルシステムのメタデータを、名前付きストリームと称されるファイルに格納する処理についての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−35394号公報
【特許文献2】特表2007−515002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ビデオカメラなどの記録装置において、メモリカードなどの半導体メモリを記録媒体とした場合、以下のような問題が生じる。
例えば撮像記録装置のカードスロットに装着されたメモリカード内の半導体メモリに、ビデオデータなどを記録させる場合には、撮像部で撮像して得られたビデオデータが、逐次メモリカードに供給されて、そのメモリカード内の半導体メモリに記録される。なお、半導体メモリへのデータ記録は、記憶や書き込みとも称されるが、本明細書では、記録と記憶と書き込みを特に区別しない。
【0007】
半導体メモリは、決められた単位のデータ量ごとに書き込みや消去を行うことで、書き込み速度を高速化できる。従って、供給されるビデオデータをそのまま逐次半導体メモリに供給して記録させるのではなく、決められた単位のデータ(記録単位)ごとにまとめた上で、半導体メモリに記録させることを行って、記録を高速化している。半導体メモリにおいては、消去ブロックと呼ばれるものが、この記録単位に該当する。
ここで、撮像記録装置で撮像して得られるビデオデータの転送レートがある程度高い場合には、生成されるビデオデータが、比較的短い間隔で記録単位のデータ量に到達し、ビデオデータが逐次記録メディア側に転送され、半導体メモリに記録される。
しかしながら、得られるビデオデータの生成レートは、撮像条件などによって変動があり、例えば、被写体に変化がほとんどない映像を連続して撮像している場合には、生成されるビデオデータのデータ量が低下して、生成レートが低くなる場合がある。また、間欠撮影のようなフレーム周期が非常に長い撮像を行う場合にも、転送レートが低下する場合がある。
【0008】
ところで、撮像記録装置は、何らかの要因で撮像記録装置の撮像動作が突然中断すると、撮像部で撮像して得られたビデオデータの内で、上述した記録単位に到達していないデータについては、メモリカードに記録されない状態になってしまう。
また、記録メディアに記録したデータであっても、そのことが記録メディアのファイル管理情報に反映されないと、記録済みのデータとしては扱えず、実質的に記録データが消失してしまい、記録メディアに記録されない状態になってしまう。
通常のビデオカメラでは、撮像を停止させる操作をしたときには、撮像した全てのビデオデータが記録メディアに記録され管理情報も対応したデータとなるように更新させて、撮影停止処理が行われる。これに対して、例えば、撮像記録装置への電源供給の突然の停止、記録メディアの撮像途中での抜き取り、などがあると、記録単位に到達する前のデータや、管理情報が更新されていないデータは消失してしまう。
【0009】
従って、逐次転送されるデータを半導体メモリに記録させる際には、記録装置本体側に記録されない余りのデータが生じないで、出来るだけ効率よく記録させる必要があり、何らかの対処が必要であった。この問題はどのようなモードで記録している場合にも生じるが、特に上述したビデオデータの転送レートが低い状況の場合には、メモリカードに記録されないデータが、比較的長時間分のビデオデータになる可能性が高く、問題となる。
【0010】
また、ビデオデータなどを半導体メモリに記録させる際には、ビデオデータ以外のデータとして、オーディオデータや、タイムコードのデータや、ビデオデータとオーディオデータとの対応を示すデータなどの種々の付加データを同時に記録させる必要がある。この場合、ビデオデータはビデオデータとしてまとめられたデータとし、付加データはそれぞれの種類の付加データごとにまとめられたデータとして、それぞれ個別に、それぞれのデータ用の半導体メモリの記録領域に記録させている。
【0011】
しかしながら、記録効率を考えた場合、そのような半導体メモリの記録領域をデータ種類で分けて、それぞれのデータを平行して記録させる処理では、データの種類によっては、記録メディアに1記録単位に到達しない状態で記録されてしまう可能性がある。具体的には、例えばビデオデータそのものは、通常、比較的高いレートでデータが生成されるが、上述した付加データの場合には、データの生成レートが低く、それだけを1つのファイルとして記録してしまうと効率が悪い。このため、半導体メモリの記録容量が有効活用されていないという問題がある。
【0012】
これらの問題点を解決する手法として、例えば、ある程度のデータ量のデータを半導体メモリに記録させるごとに、そのデータ量のデータが記録済みデータとして扱えるような、データ救出用の何らかの付加情報を記録させることが考えられる。管理情報の更新時には、このデータ救出用の付加情報を参照して、半導体メモリに記録されたデータを極力、正しいデータとして扱えるような処理を行うものである。
【0013】
このようなデータ救出用の付加情報は、ビデオデータなどのメインのデータに比べると比較的データ量が小さなデータであり、そのような小容量のデータだけを削除することは、半導体メモリのデータ記録や消去の管理上、あまり好ましくはない。また、種々の要因から、データ救出用の付加情報についてもそのまま、半導体メモリに残しておきたいケースがある。
【0014】
しかしながら、半導体メモリに記録されたデータの一覧を、ファイルシステムで表示させたとき、このデータ救出用の付加情報は、ビデオデータなどの主要な記録データとは異なるデータのファイルとして見えてしまう。その場合、ユーザは不要なデータが記録されたファイルであると判断して、そのデータを誤って消去させる処理を実行してしまう可能性があり、好ましくない。なお、ここではデータ救出用の付加情報について説明したが、ビデオデータなどのメインのデータ以外の各種付加データを半導体メモリに記録させる場合には、同様の問題がある。
【0015】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、半導体メモリなどの記録媒体へのデータ記録が高速かつ効率良く行えるようにすると共に、データ救出などのための付加情報が適切に記録されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、入力したデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して前記記録メディアに記録させる記録処理を行う。そして、その記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする管理処理とを行う。
【0017】
このようにしたことで、ファイルシステムで用意された付加情報領域の記録情報とされたデータ又はファイルについては、そのファイルシステムに適合した特別なインタフェースなどを用意しない限り、その付加情報にアクセスできないようになる。従って、その付加情報とされたファイルが不用意に削除されることがなくなり、記録データが良好に管理される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、付加情報とされたファイルやデータへのアクセスや削除が通常のユーザには出来なくなる。従って、管理上必要であっても、ユーザから見て不要に思えるような比較的小容量のデータの削除が実行されることがなく、記録データが適切に管理される効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態による撮像装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるデータ記録構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態によるデータ記録単位の例を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態による書き込み処理例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態による書き込み履歴情報のデータ生成処理例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(予約時の処理)を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(1書き込み単位分のデータが入力した状態)を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(書き込み履歴情報の生成)を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(メディアバッファからの書き込み)を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(付加情報ファイルがファイル配置単位に到達した例)を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(2サイクル目のメディアバッファへの入力)を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(2サイクル目のメディアバッファからの書き込み処理)を示す説明図である。
【図13】本発明の一実施の形態による管理データの振り分け例(管理情報未記録の状態)を示す説明図である。
【図14】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(管理情報が記録された状態)を示す説明図である。
【図15】本発明の一実施の形態によるデータ記録状態の例(録画終了処理後の管理情報)を示す説明図である。
【図16】本発明の一実施の形態による録画終了処理時の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の順序で、本発明の一実施の形態を説明する。
1.撮像装置全体の構成例(図1)
2.記録メディアへのデータ記録構成例(図2)
3.データの記録単位の説明(図3)
4.データ記録処理動作(図4,図5)
5.データ記録動作の具体的例(図6〜図12)
6.管理データの振り分け例(図13,図14)
7.録画終了処理後の管理データ例(図15,図16)
8.変形例
【0021】
[1.撮像装置全体の構成例]
本実施の形態では、取り外し可能な記録メディアであるメモリカードを用いて、映像と音声の記録と再生を行うことが可能な撮像装置1に適用した例として説明する。従って、撮像装置1は記録機能を備えた撮像記録装置、或いは撮像記録再生装置であるが、ここでは単に撮像装置と述べる。
なお、本実施の形態では記録媒体をメモリカードと称するが、半導体メモリを内蔵した着脱自在な記録媒体であれば、カード形状のものである必要はなく、メモリカード以外でも、製品化されている各種メモリ装置が適用可能である。半導体メモリ以外の記録メディアでもよい。以下の説明では、本実施の形態で使用する記録媒体を、記録メディアと称する。
【0022】
図1は、本例の撮像装置1の内部構成例を示したブロック図である。撮像装置1は、大別して、ビデオカメラを制御し、ビデオデータを生成する撮像部2と、ビデオデータ、オーディオデータ、メタデータを半導体メモリに記録し、再生する記録部3とで構成される。
【0023】
まず、撮像部2を構成する各部について説明する。レンズ、絞り、フィルタ等で構成された光学部11を介して入力した撮像光を、撮像部12が光電変換して、アナログビデオ信号を生成する。撮像部12は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)イメージャ等の固体撮像素子で構成される。撮像部12で得た撮像信号は、アナログ/デジタル変換器、画像調整機能等を有するビデオプロセッサ13に供給する。ビデオプロセッサ13は、供給された撮像信号をデジタルビデオデータに変換し、画像調整を行う。そして、ビデオプロセッサ13は、デジタルビデオデータを所定の方式で圧縮するビデオ信号圧縮部16に、変換したデジタルビデオ信号を供給する。ビデオ信号圧縮部16は、供給されたデジタルビデオ信号をMPEG(Moving Picture Experts Group)方式などで圧縮符号化する。ビデオ信号圧縮部16は、ビデオインタフェース17を介して、圧縮したビデオデータをデータバス20に供給する。圧縮したビデオデータは、後述する記録部インタフェース26を介して記録部3に供給し、後述する記録メディア37内の半導体メモリに保存させる。撮像部2で用いられる各データは、データバス20を介して各部に伝送される。
【0024】
後述する操作部39でユーザ操作された結果、操作信号が、記録部3から後述する撮像部インタフェース41,記録部インタフェース26,データバス20を介して、CPU21に供給される。CPU(Central Processing Unit)21は、撮像部2内の各部の処理を制御する制御手段であり、供給された操作信号を解釈する。操作信号を解釈する際に、CPU21は、ROM22より、所定のタイミングで制御プログラムを読み出すと共に、一時データ、パラメータ等を、RAM23に一時保存する。ROM(Read Only Memory)22は読み出しのみ可能なメモリであり、RAM(Random Access Memory)23は、書き込み可能なメモリである。
【0025】
CPU21は、操作部39から供給された操作信号を、撮像部12を駆動する制御信号に変換し、カメラコントローラインタフェース15を介してカメラコントローラ14に供給する。カメラコントローラ14は、供給された制御信号に基づいて、撮像部12の絞り、ズーム、フィルタ等の制御を行う。また、CPU21は、画像処理を指示する画像処理信号を、ビデオプロセッサインタフェース18を介してビデオプロセッサ13に供給する。ビデオプロセッサ13は、供給された画像処理信号に基づいて、デジタルビデオ信号の圧縮処理等を行う。
【0026】
撮像部2は、撮影中の画像、再生画像、メタデータ等を表示するビューファインダ25を備えている。データバス20を介して伝送された撮影中の画像、再生画像、メタデータ等は、ビューファインダインタフェース24を介して、液晶画面を有するビューファインダ25に表示される。
【0027】
次に、記録部3を構成する各部について説明する。被写体の方向に向けられたマイクロフォン30が周囲の音声を集音し、アナログオーディオデータを生成する。マイクロフォン30は、アナログ/デジタル変換器、音声調整機能等を有するオーディオプロセッサ31に、アナログオーディオ信号を供給する。オーディオプロセッサ31は、供給されたアナログオーディオ信号をデジタルオーディオデータに変換し、音声調整を行う。そして、オーディオプロセッサ31は、オーディオインタフェース32を介してデジタルオーディオデータをデータバス50に供給する。デジタルオーディオデータは、後述するメモリカード37内の半導体メモリに保存される。記録部3で用いられる各種データは、データバス50を介して各部に伝送される。
【0028】
図示しないボタン、スイッチ等で構成されている操作部39は、撮像部2と記録部3の記録、再生、編集操作で用いられる。撮像開始等の手動操作によって、操作部39は操作信号を生成する。生成された操作信号は、操作部39から操作部インタフェース40とデータバス50を介して、記録部3内の各部の処理を制御するCPU34に供給される。また、記録時には、後述する撮像部インタフェース41を介して撮像部2に操作信号が供給される。そして、CPU34は、供給された操作信号を解釈し、読み出しのみ可能なROM35より、所定のタイミングで制御プログラムを読み出すと共に、一時データ、パラメータ等を、書き込み可能なRAM36に一時保存する。
【0029】
本例の撮像装置1は、記録部3がカードスロット46を備え、そのカードスロット46に記録メディア(メモリカード)37を着脱自在に装着できる構成としてある。記録メディア37は、内蔵された半導体メモリを備えた記録メディアである。記録メディア37でのデータの記録状態については後述する。
カードスロット46に装着された記録メディア37は、記録メディアインタフェース38を介して記録部3内のデータ処理部とデータ転送が可能である。記録メディア37へのデータ記録は、特定のファイルシステムを使用して行うようにしてあり、記録メディアインタフェース38がそのファイルシステムに基づいた記録などの制御を行うようにしてある。
なお、図1の構成では、1つのカードスロット46だけを示してあるが、記録部3が複数のカードスロットを備えた構成としてもよい。また、カードスロット46に装着された記録メディア37とは別に、記録部3がメモリやハードディスクなどの記録媒体を備えて、ビデオデータなどを記録させてもよい。
【0030】
記録部3は、撮像部2とデータをやりとりするため、撮像部インタフェース41がデータバス50に接続されている。撮像部インタフェース41は、ビデオデータなどの入力処理を行う入力部として機能する。撮像部2で撮像されたビデオデータは、記録部インタフェース26,撮像部インタフェース41,データバス50,記録メディアインタフェース38を介して記録メディア37に供給されて記録される。この記録の際には、CPU34が記録制御部として機能して、記録のための制御処理が実行される。
【0031】
CPU34は、データバス50,液晶表示インタフェース43を介して、液晶画面を有する液晶表示部44にモニタ映像、タイムコード、オーディオレベル、メタデータ、各種メニュー等を表示させる。記録メディア37から読み出されたビデオデータ、オーディオデータ等は、液晶表示部44で再生したビデオ画像として表示することもできる。
【0032】
撮像装置1は、外部のコンピュータとの間でデータをやりとりするために用いられるコンピュータインタフェース42を備えている。コンピュータインタフェース42は、例えばUSB規格に準拠したインタフェースであり、図示しない外部のコンピュータ装置を接続してデータを伝送したり、スピーカを接続して再生したオーディオデータを放音したりすることができる。また、撮像装置1は、ネットワーク経由でデータのやりとりを行うために用いられるネットワークインタフェース45を備えている。ネットワークインタフェース45は、図示しないサーバや外部のコンピュータ装置に接続してデータを伝送することができる。
【0033】
[2.記録メディアへのデータ記録構成例]
次に、この撮像装置1で記録メディア37にビデオデータなどを記録するための処理構成について、図2を参照して説明する。
図2は、記録されるデータの流れから見た機能ブロック図であり、図1に示したビデオプロセッサ13,CPU21,CPU34,RAM23,RAM36などを使用して、図2に示したそれぞれの処理が行われる。従って、これらのビデオプロセッサ13,CPU21,CPU34,RAM23,RAM36は、記録用のデータ配列処理を実行するデータ配列部としての機能を有する。
【0034】
本実施の形態の場合には、記録メディア37にビデオデータを記録する際には、主データであるビデオデータとオーディオデータの他に、付加データである付加情報ファイルと、書き込み履歴情報とを記録処理記録するようにしてある。付加情報ファイルのデータは、タイムコードなどのビデオデータの生成に付随して生成されるデータ(メタデータ)である。これらの付加データは、撮像部2や記録部3内の所定ブロックで生成されて、記録部3の記録系に入力する。タイムコードは、各フレーム位置の時間を示すコードである。
なお、以下の説明では、これらの付加データを、第1の付加データとし、後述する第2の付加データと区別する。
【0035】
図2に示すように、ビデオデータとオーディオデータと第1の付加データは、コーデック部51に供給して、それぞれ記録用にコーデックした後、それぞれのデータごとに個別のバッファに一端蓄積される。即ち、ビデオバッファ52とオーディオバッファ53と付加情報バッファ54とを備えて、それぞれのバッファ52,53,54に対応した入力データが蓄積される。
【0036】
各バッファ52,53,54に蓄積したデータは、合成処理部55に供給されて、1系統のデータに合成して、メディアバッファ58に蓄積される。メディアバッファ58は、記録メディア37で記録する際の、1回の記録でデータが記録されるデータ量である、1記録単位のデータ量の記憶手段である。本例の場合には、記録メディア37に1回の記録でデータが記録されるデータ量は、記録メディア37からデータを消去する際の最小の1単位のデータ量としてある。
合成処理部55には、第2の付加データ生成部56と書き込み履歴情報生成部57とが接続してある。第2の付加データ生成部56は、ビデオデータとオーディオデータとの対応を示すポインタとしてのデータ(第2の付加データ)を生成させて、合成処理部55に入力させる。
書き込み履歴情報生成部57は、記録メディア37に1単位のデータ記録を行う毎に付加される、書き込み履歴情報を生成させる処理部である。書き込み履歴情報の詳細については後述する。この書き込み履歴情報は、記録メディアへの書込み状態が正常であることを示す書込み完了情報としても使用される。
【0037】
生成された第2の付加データと書き込み履歴情報についても、合成処理部55で合成させる。なお、図示はしないが、第2の付加データについても、各生成部56内で生成されたデータが内部バッファで蓄積されてある程度のデータ量単位で、合成処理部55に供給される構成としてある。書き込み履歴情報は、メモリカード37に1単位のデータ記録を行う毎に生成される。
【0038】
合成処理部55からメディアバッファ58に記録データが供給されて、バッファ58へのデータ蓄積量が、1単位の記録単位のデータ量となったとき、記録制御部であるCPU34の制御で、メディアバッファ58からファイル記録処理部59に出力される。ファイル記録処理部59に供給されたデータは、記録メディア37に出力され、記録メディア37内のファイル62として記録される。ファイル62の管理データについては、ファイル管理データ63として、ファイル62とは別の領域に記録される。このファイル管理データ63に記録されるデータは、ファイル記録処理部59に接続されたファイルシステム制御部61により制御される。ファイルシステム制御部61は、本実施の形態の撮像装置1が適用した特定のファイルシステムで記録の制御処理を行うものである。
なお、メディアバッファ58の蓄積データは、先頭のブロックから順に記録メディア37に送られて、その送られた順序で記録メディア37内のファイル62に記録される。
【0039】
[3.データの記録単位の説明]
図3は、記録メディア37にデータが記録される単位の概要を示した図である。
図3に示すように、1ファイル配置間隔(1ブロック)の整数倍の容量で、1単位の書き込み単位(1記録単位)を設定してある。即ち、SF1,SF2,・・・・,SFn(nは整数)のブロック配置で、1ファイル書き込み単位を構成してある。1ファイル書き込み単位は、ここでは記録メディア37内の半導体メモリの消去ブロック単位と一致させてある。本実施の形態で使用する記録メディア37は、この1ファイル配置間隔でアクセスすることで、高速なアクセスが行える性質を持つ。1ファイル配置間隔は、記録メディアに対してアクセスが行える最小の単位である「1セクタ」の整数倍の容量の「複数セクタ単位」で構成される。この「複数セクタ単位」が、高速なアクセスが行える最小の単位である。
1ファイル配置間隔(1ブロック)は、例えば2MBなどのデータ量である。例えば1ブロックが2MBで、1書き込み単位が16MBとすると、1書き込み単位は8ブロックで構成されることになる。図2に示したメディアバッファ58は、この1書き込み単位の記憶容量を備える。これらの値やブロック数は1つの例である。
【0040】
[4.データ記録処理動作]
次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態の撮像装置でのデータ記録処理動作について説明する。
図4に示すように、ビデオデータの記録(録画)処理が開始されると、記録制御を行うCPU34では、記録メディアの記録領域を予約する処理が行われる(ステップS11)。この記録領域の予約処理は、図3に示した1書き込み単位の整数倍の単位で行われる。その予約を確定させるために、メモリカード37のファイル管理情報63に管理データを書き込ませ、管理情報の更新が行われる(ステップS12)。
このように予約は、記録メディアの管理情報への書き込みだけで行われ、その予約された実際の記録領域は、予約されただけでは特に何も処理を行わず、以前に書き込まれたデータがある場合には、そのデータが残ったままで消去されていない状態である。
【0041】
そして、記録制御を行うCPU34では、メディアバッファ58に、1書き込み単位分の記録データの蓄積があるか否か判断する(ステップS13)。その判断で、1書き込み単位分の記録データの蓄積があると判断した場合には、メディアバッファ58に蓄積されたデータを、記録メディア37に転送して、記録メディア37の記録部であるファイル62に記録させる(ステップS14)。このときには、例えばメディアバッファ58の先頭のデータから順に記録メディア37に送り、先頭のデータから順に記録メディア37内の記録部に書き込ませ、1書き込み単位分の記録データを単一のファイルとして記録させる。
【0042】
その後、1記録単位で一括して記録されたデータは、データ種類ごとの振り分け処理を行う(ステップS15)。この振り分け処理は、ファイルシステムが管理するファイル管理情報の書き換えで行われ、記録データをメディアバッファ58に配置させた際のデータを元に振り分けるデータ種類が判別される。データの振り分け処理は、図2のファイルシステム制御部61で行われ、この時点ではまだ記録メディア37のファイル管理情報63にはまだ書き込まれてなく、振り分け処理が行われた管理データは、ファイルシステム制御部61が保持している。
そして次に、記録メディア37の予約領域が一定残量未満で、予約領域を増やす必要があるか否か判断する(ステップS16)。この判断で、予約領域を増やす必要がある場合には、対応した領域予約処理を行う(ステップS17)。この領域予約処理も、図2のファイルシステム制御部61で行われ、この時点ではまだ記録メディア37のファイル管理情報63にはまだ書き込まれてなく、振り分け処理が行われた管理データは、ファイルシステム制御部61が保持している。
【0043】
その後、更新されずに保持された、ステップS15の振り分け処理で生成された管理データと、ステップS17の帯域予約処理で生成された管理データを、記録メディア37内のファイル管理情報63に一括して記録させる更新処理を行う(ステップS18)。
図4の説明に戻ると、ステップS18の更新処理後、ステップS13のデータ量の判断処理に戻る。
【0044】
また、ステップS13でメディアバッファ58に1書き込み単位分の記録データの蓄積がないと判断した場合には、前回の記録メディア37へのデータの書き込みから、予め設定された時間tが経過したか否か判断する(ステップS19)。設定時間tは、例えば20秒とする。
そして、その時間tが経過したと判断した場合には、ステップS14に移り、その時点でバッファ58に蓄積されたデータについて、記録メディア37側に書き込ませる。このときにも、書き込ませるデータには、書き込み履歴情報のデータを付加させる。
ステップS19で前回の書き込みから時間tが経過していない場合には、ステップS13の判断に戻る。
また、ステップS16で、予約領域を増やす必要がないと判断した場合にも、ステップS13の判断に戻る。従って、記録メディア37のファイル管理情報63の更新は、予約領域を増やす場合にだけ、それまでの書き込みデータに関する管理データとともに一括して更新され、ファイル管理情報63の更新回数を少なくしてある。
【0045】
次に、図5のフローチャートを参照して、書き込み履歴情報のデータを生成させる処理例を説明する。この書き込み履歴情報のデータの生成は、図2の書き込み履歴情報生成部57で実行される。
図5に示すように、メディアバッファ58に蓄積された、1書き込み単位の記録メディア37への書き込みタイミングであるか否か判断する(ステップS21)。書き込みタイミングでない場合には、書き込みタイミングになるまで待機する。
そして、書き込みタイミングになったと判断した場合には、第1付加データ及び第2付加データで、1ファイル配置のデータ量に満たないデータの蓄積があるか否か判断する(ステップS22)。
【0046】
ここで、1ファイル配置のデータ量に満たないデータがある場合には、書き込み履歴情報のデータとして、その第1付加データ及び第2付加データの1ファイル配置のデータ量に満たないデータを配置する(ステップS23)。但し、前回に生成させた書き込み履歴情報でも、同じ第1付加データ及び第2付加データについて配置させた場合には、その前回の書き込み履歴情報の第1付加データ及び第2付加データとの差分のデータを配置する。
【0047】
さらに、書き込み履歴情報のデータとして、1書き込み単位のデータの内の各種類のデータの配置を示すデータを付加する。また、書き込み履歴情報のデータとして、バージョンや、データが完成しているのか等のデータを、必要により付加する。これらのデータを付加して、書き込み履歴情報のデータは、1書き込み単位のデータ量となるようにしてある(ステップS24)。
そして、生成された書き込み履歴情報のデータを、メディアバッファ58に供給して、メディアバッファ58の末尾の領域に記憶させる(ステップS25)。書き込み履歴情報のデータをメディアバッファ8の末尾に配置することで、メディアバッファ58から記録メディア37へのデータ転送時には、この書き込み履歴情報は、最後に読出されて、記録メディア37に転送されて書き込まれる。
【0048】
このようして書き込み履歴情報が記録メディア37に正しく書き込まれた状態では、その書き込み履歴情報と一緒に書き込まれた1書き込み単位の各データは、正しく記録メディア37に書き込まれた有効なデータとして扱うことができる。このため、書き込み履歴情報は、1書き込み単位の記録データについて、記録メディアへの書込み状態が正常であることを示す書込み完了情報としても使用される。
このように配置されて記録メディア37に書き込まれる書き込み履歴情報を使うことで、何らかの原因で、記録メディア37への記録が中断した場合の復旧を行うことが可能になる。即ち、予約領域の中のどこまでデータが書かれたかを、この書き込み履歴情報から判別できるようになる。
【0049】
そして、撮像装置1で録画終了操作などがあって、録画終了処理(記録終了処理)が行われる際に、記録メディア37に書き込まれた書き込み履歴情報を、付加情報62A(図2参照)の情報として登録させる。付加情報62Aは、適用されるファイルシステムで用意されたネームド・ストリームと称される付加情報である。ネームド・ストリームと称される付加情報は、そのファイルシステムに適合した特別なインタフェースなどを用意しない限り、その付加情報にアクセスできないものである。つまり、記録メディア37に記録されたファイルを、通常のインタフェースで一覧表示させた場合には、その付加情報ファイルは表示されず、ユーザからは隠されたデータとなる。
なお、ネームド・ストリームと称される付加情報は、ファイルシステムによっては、異なる名称で呼ばれる場合がある。例えば、名前付きストリーム、代替データストリーム(Alternate Data Stream)、フォーク(fork)などと称される場合もある。これらの付加情報は、いずれもファイルシステムで用意された特別な付加情報であり、通常時にはユーザからは隠された付加情報として機能する。隠されたデータであるため、通常のユーザはアクセスできないと共に、通常のファイル操作では削除をすることもできない。
【0050】
[5.データ記録動作の具体的例]
次に、図6〜図12を参照して、具体的な記録動作の例を説明する。
図6〜図12は、それぞれの図において、(a)として、記録部への入力データ又は記録部で生成されたデータの蓄積状態を示す。具体的には、図2の各バッファ52,53,54などに蓄積したデータに相当する。本線データとは、主データであるビデオデータ及びオーディオデータが多重化されたビデオオーディオ多重ファイルのデータである。第1付加データ及び第2付加データは既に説明した付加データであり、書き込み履歴情報は、記録の際に生成される既に説明したデータである。
また、それぞれの図において、(b)として、メディアバッファ58のデータの蓄積状態を示す。
さらに、それぞれの図において、(c)として、記録メディア37の各領域の記録状態(但しその一部)を示す。
さらにまた、それぞれの図において、(d)として、ファイル管理情報として書き込まれた管理データについて示す。
図6〜図12では、1記録単位を8ファイル配置として構成した例として説明してあり、記録メディア37の記録領域は8つの記録エリアM1〜M8だけを示してある。1つの記録エリアM1は、1記録単位のデータが記録される記録容量を有する。
図6〜図12において、それぞれの領域が空白である状態は、データの書き込みがない状態であり、斜線などで埋めてある領域は、データの書き込みがある状態又は予約された状態を示す。
【0051】
以下、図6から順に説明する。
まず、図6に、ステップS11での予約処理、及びステップS12でのその予約情報を管理データとして書き込ませる処理の例について説明する。
図6の状態では、図6(a)に示すように、入力データや生成データは何もない状態であり、図6(b)に示すように、メディアバッファ58にも何も蓄積がない。この状態で、予めメモリカードの複数の記録エリアを予約する。この例では、図6(c)に示すように、5つの記録エリアM1〜M5を、予約領域R1として確保してある。この予約領域R1として確保してあるということは、
【0052】
この予約領域R1についてのデータ(エリアM1〜M5が予約されたことを示すデータ)が、ステップS12で、記録メディア37側のファイルシステム部61が管理する、ファイル管理情報63の領域に管理データとして記録される。但し、この状態では、予約領域R1に記録済みのデータがあっても、その記録済みのデータの消去処理は行われていない。
【0053】
図7は、図6の予約が行われた状態で、1記録単位のデータが、入力又は生成した状態を示す。ここでは、図7に示すように、本線データ(ビデオデータ及びオーディオデータ)として、7ファイル配置単位を越えるデータ量のデータd11がバッファに蓄積した状態である。第1付加データd21及び第2付加データd31については、それぞれ1記録単位のデータ量未満である。
【0054】
図8は、図7のデータ入力があった場合の、書き込み履歴情報の生成及びメディアバッファへの書き込み例を示した図である。
この状態では、1記録単位のデータ量未満のデータである、第1付加データd21及び第2付加データd31が、書き込み履歴情報のデータd41内にそのまま配置される。この配置処理が、図5のフローチャートのステップS23の処理に相当する。なお、第1付加データd21及び第2付加データd31の内で、省略可能なデータについては省略して、書き込み履歴情報に配置してもよい。
また、メディアバッファ58に配置される8ファイル配置単位のデータの内の、それぞれのファイル配置単位のデータが、どのデータであるのかを示す配置データが、書き込み履歴情報内に付加される。この処理が、図5のフローチャートのステップS24の処理に相当する。ここまでの処理で生成された書き込み履歴情報のデータは、1ファイル配置単位のデータ量のデータとされる。
【0055】
そして、本線データとして、7ファイル配置単位を越えるデータ量のデータd11の内の7ファイル配置単位分のデータd12が、メディアバッファ58に転送されて、蓄積される。さらに、メディアバッファ58の末尾の1ファイル配置単位分の領域には、書き込み履歴情報のデータd41が蓄積される。なお、本線データの1ファイル配置単位未満のデータd13は、ビデオバッファなどに残った状態であり、そのまま蓄積処理が行われる。書き込み履歴情報のデータd41内に配置した、第1付加データd21及び第2付加データd31についても、それぞれのバッファに残ったままで、そのまま継続して蓄積処理が行われる。
ここまでの処理で、1記録単位分のデータがメディアバッファ58に蓄積され、図9の書き込み処理に移る。
【0056】
図9の書き込み処理では、メディアバッファ58に蓄積された1記録単位のデータが、そのままバッファの先頭のデータから順に記録メディア37側に転送されて、予約した領域の内の先頭のエリア(ここではエリアM1)に記録される。エリアM1に記録された状態も、メディアバッファ58に蓄積された状態と同じ状態で、先頭から7ファイル配置単位の区間に、本線データd12が配置され、末尾の1ファイル配置単位の区間に、書き込み履歴情報のデータd41が配置される。
このデータ記録があると、図9(d)に示すように、管理データで、エリアM1に、本線データd12と書き込み履歴情報のデータd41が配置されたことが示される。また、エリアM1は予約領域から記録済み領域に変化し、予約領域R2は、エリアM2〜M5に変化する。但し、この時点では更新された管理データは、図2のファイルシステム制御部61内に保持され、まだ記録メディア37側には記録されていない。
【0057】
図10は、さらに図9の書き込みが行われた状態で、新たに1記録単位である1書き込み単位のデータが、入力又は生成した状態を示す。ここでは図10に示すように、本線データ(ビデオデータ及びオーディオデータ)として、6ファイル配置単位を越えるデータ量のデータd14がバッファに蓄積した状態である。なお、図10(a)などに示す本線のバッファは、リングバッファとして示してあり、蓄積位置が順に変化している。
さらに、第1付加データd22についても、1ファイル配置単位のデータが蓄積した状態である。第2付加データd32については、依然として1ファイル配置単位のデータ量未満である。
【0058】
図11は、この図10の状態に蓄積したときの、メディアバッファ58に書き込ませる状態及び書き込み履歴情報の生成状態を示した図である。
この状態では、本線データとして、6ファイル配置単位を越えるデータ量のデータd14(図10)の内の6ファイル配置単位分のデータd15が、メディアバッファ58に転送されて、蓄積される。また、1ファイル配置単位分の第1付加データd22が、メディアバッファ58に転送されて、蓄積される。さらに、メディアバッファ58の末尾の1ファイル配置単位分の領域には、書き込み履歴情報のデータd42が蓄積される。
【0059】
この書き込み履歴情報のデータd42には、1ファイル配置単位のデータ量未満のデータである、第2付加データd32が配置される。このときには、前回の書き込み履歴情報のデータd41に配置した第2付加データd31と、第2付加データd32との差分のデータが、データd42として配置される。
【0060】
ここまでの処理で、1記録単位である8ファイル配置単位分のデータがメディアバッファ58に蓄積され、図12の2サイクル目の書き込み処理に移る。なお、各データのバッファには、1ファイル配置単位未満の本線データd16が残り、1ファイル配置単位未満のPPデータd32が残っていて、そのままその残ったデータに続けて蓄積が行われる。
【0061】
図12の書き込み処理では、メディアバッファ58に蓄積された1記録単位のデータが、そのままバッファの先頭のデータから順に記録メディア37側に転送されて、予約した領域の内の空いている先頭のエリア(ここではエリアM2)に記録される。エリアM2に記録された状態も、メディアバッファ58に蓄積された状態と同じ状態で、先頭から6ファイル配置単位の区間に、本線データd15が配置され、次の1ファイル配置単位の区間に、第1付加データd22が配置され、末尾の1ファイル配置単位の区間に、書き込み履歴情報のデータd42が配置される。
このデータ記録があると、図12(d)に示すように、管理データで、エリアM2に、本線データd12と書き込み履歴情報のデータd41が配置されたことが示される。また、エリアM2は予約領域から記録済み領域に変化し、予約領域R3は、エリアM3〜M5に変化する。この時点でも、更新された管理データは、図2のファイルシステム制御部61内に保持され、まだ記録メディア37側には記録されていない。
【0062】
そして、予約領域が変化して、その予約領域の残量が所定量以下となったとき、予約領域を拡張する処理が行われる。この予約領域を拡張する処理は、図4のフローチャートのステップS17で行われる。その後、その予約領域を拡張した管理データと、ステップS15で振り分けた結果の管理データとが、ステップS18で同時に記録メディア37側のファイル管理情報63に一括して記録される。
【0063】
[6.管理データの振り分け例]
次に、図13及び図14を参照して、図4のフローチャートのステップS15で行われる、データの振り分け処理の具体例について説明する。ここでは、記録メディア上の1組のビデオデータ及びオーディオデータが記録される、連続した領域の1つのデータに対して、その管理データを振り分けた管理データとする処理が行われる。
【0064】
図13の例では、図13(a)として、記録メディアの各エリアでの記録状態を示し、図13(b)として、管理データの生成状態を示す。但し、図13(b)の状態では、管理データを生成させただけであり、記録メディア37の付加情報領域63(図2)には、生成されたデータが記録されていない状態を示す。
【0065】
この例では、図13(a)に示すように、3つのエリアM1,M2,M3にデータが記録された状態を示し、本線データd11,d12,d13と第1付加データd21,d22と、第2付加データD31が、3つのエリアに分かれて記録されている。この3つのエリアM1,M2,M3への記録は、図6〜図12で説明したように、データが生成された順で記録されている。
このとき、各エリアM1,M2,M3の末尾の書き込み履歴情報のデータd41,d42,d43を位置した記録アドレス(記録領域)を、1つの書き込み履歴情報の管理データD40として、一括したデータとする。
【0066】
また、メディアバッファ58にそれぞれのデータを配置した制御を行った際の情報に基づいて、本線データd11,d12,d13を記録した記録アドレスを判断する。そして、その本線データd11,d12,d13の記録アドレスなどを示す管理データD10を生成させる。
同様に、また、メディアバッファ58にそれぞれのデータを配置した制御を行った際の情報に基づいて、第1付加データd21,d22を記録した記録アドレスを判断し、その第1付加データd21,d22の記録アドレスなどを示す管理データD20を生成させる。
さらに、また、メディアバッファ58にそれぞれのデータを配置した制御を行った際の情報に基づいて、第2付加データd31を記録した記録アドレスを判断し、その第2付加データd31の記録アドレスなどを示す管理データD30を生成させる。
この図13に示す状態は、管理データを生成させただけであり、図4のフローチャートのステップS15の処理が行われた状態であり、管理データは、メモリカード37のファイル管理情報62としてはまだ記録されていない。
【0067】
次に、図4のフローチャートのステップS16,S17の処理が行われて、図14に示す状態の処理に移行する。
即ち、まず、図4のフローチャートのステップS16に示すように、予約領域として、必要なデータ量(ここでは5ファイル配置単位分)が確保される。このため、新たにエリアM6,M7,M8が予約領域となり、そのことが管理データで示される。
【0068】
さらに、図4のフローチャートのステップS17の処理として、図13に示した処理で生成された管理データと、新たに予約領域となったエリアM6,M7,M8についての管理データ、つまり図14に示した管理データが、ファイル管理情報63として一括して書き込まれる。
この書き込まれた管理データは、本線データ(ビデオデータなど)や各付加データの管理用に読み出されて使用される。
【0069】
[7.録画終了処理後の管理データ例]
このようにして記録メディア37への記録が行われた後、撮像装置1での録画終了操作などの記録停止操作があり、記録停止処理時が行われる際には、書込み履歴情報(図14の情報D40)は、管理情報の更新で、付加情報記録として登録させる。
即ち、図15に示すように、管理情報を更新させて、書込み履歴情報D40を、ネームド・ストリームNSの情報として登録させ、書込み履歴情報D40を記録停止処理後も記録メディア37に残しておく。なお、図15に示した書込み履歴情報D40は、図14の書込み履歴情報D40をそのまま示してあるが、実際には、書込みが実行されて行くことで、書込み履歴情報ファイルには、書込み履歴情報のデータが追加されて行く。そして、その記録停止処理直前の書込み履歴情報ファイルが、ネームド・ストリームNSの情報として登録される。
【0070】
図16は、記録メディア37へのビデオデータの録画(記録)の終了時の処理例を示したフローチャートである。
図16に従って説明すると、まず、撮像装置1での録画終了操作などの記録停止操作があることで、記録メディア37への記録停止処理が開始される。この記録停止処理が開始されると、記録済みビデオデータに対するヘッダ及びフッタを生成させて、その生成されたヘッダ及びフッタのデータのメディアバッファへの書込み処理とその書き込まれたデータの配列処理が実行される(ステップS31)。そして、そのヘッダ及びフッタのデータのメディアバッファへの書込み処理及び配列処理が終了したか否か判断し(ステップS32)、終了するまでステップS31の処理が繰り返される。
メディアバッファへの書込み処理及び配列処理が終了すると、そのメディアバッファ内のデータの記録メディアへの書込みが実行される(ステップS31)。その後、データ種類ごとの振り分けが行われ(ステップS32)、さらに、メディア予約領域の解放処理が行われる(ステップS33)。
【0071】
次に、記録メディアに記録された書込み履歴情報ファイルを、ネームド・ストリームの情報として登録させ(ステップS34)、図15に示した管理状態とする。なお、ネームド・ストリームの情報として登録させることで、その登録以前に存在していた書込み履歴情報ファイルは、記録済みファイルの実体から削除されることになる。
そして、管理情報を対応して更新させ(ステップS35)、記録停止処理が終了する。
この図16のフローチャートに示すように、記録停止処理が行われることで、記録停止処理前の書込み履歴情報ファイルは、全てネームド・ストリームの情報として登録されることになり、書き込み履歴情報は通常のユーザからは隠されたデータとなる。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態の撮像装置によると、記録メディアに1単位の書き込みを行うごとに、書込み完了情報として機能する書き込み履歴情報を末尾に生成して付加するようにした。このため、再生時には、書き込み履歴情報から1単位の書き込みデータの信頼性が確保されるようになり、万一、記録データについての管理情報の更新が遅れて、その管理情報から記録データの確認ができない場合でも、書き込み履歴情報から記録データを救えるようになる。
具体的には、例えば記録メディアにビデオデータを書き込ませる処理を行っている最中に、何らかの要因で記録が中断した場合であっても、極力最後まで書き込まれたデータまで再生できるようになり、好ましい再生処理が可能になる。
【0073】
また、書込み完了情報として使用される書き込み履歴情報を含む管理データを、ファイルシステムで用意された付加情報であるネームド・ストリームとして登録するようにしたことで、書き込み履歴情報は通常のユーザからは隠されたデータとなる。このため、書き込み履歴情報などに通常のユーザがアクセスすることができない。例えば、ユーザがファイルシステムを使用して記録済ファイルの一覧を表示させたとしても、その管理データのファイルは表示されない。従って、書き込み履歴情報をファイル操作でユーザが削除することがなく、管理用として適切に機能すると共に、記録停止処理時に比較的小容量の管理データが削除されることによる不具合を防止できる。
【0074】
なお、ネームド・ストリームとして登録されるファイル又はデータは、そのネームド・ストリームと関連付けられた元のファイルが削除されると一緒に削除される性質を持つ。このため、元のファイルを削除することで、ネームド・ストリームのファイル又はデータの記録領域も解放され、適切なタイミングで記録領域を開放できるという効果を有する。
【0075】
また、本実施の形態の撮像装置によると、記録メディア内の半導体メモリの記憶領域を予め予約した上で、その予約した領域に所定データ量ずつ記録を行うようにしたので、高速で効率よく記録を行うことができる効果を有する。その予約した領域には、残量が一定量未満になると、予約領域を増やす処理が行われ、適切な処理が行われる。
また、その予約する処理は、記録メディアの管理データの更新だけで行われ、予約領域そのものは何もデータが書き込まれないため、迅速に予約処理が行える。
さらに、予約するための管理データの更新処理を、記録メディアにデータを記録した際の管理データの更新と同時に行うようにしたことで、管理データの更新のために余計な書き込み処理が行われることがなく、効率の良い処理が可能である。
【0076】
また、本実施の形態の撮像装置によると、撮像して生成されたビデオデータやオーディオデータとそれらの付加データは、バッファに生成(入力)した順序で、ファイル構成単位で各データが混在した状態でメモリカード側に書き込まれる。このため、書き込みを行う際に、記録装置(撮像装置)と記録メディアとの間でのデータ遅延を最低限に抑えた上で、1記録単位ごとにデータが記録メディアに書き込まれるようになる。従って、書き込み途中で予期しない電源断などの中断があっても、記録メディアに未記録のデータを最低限に抑えることができ、何らかのトラブル発生時に、撮像して記録メディアに記録させる途中のデータの消失を最低限にすることができる。
そして、記録メディアに書き込ませた後で、管理データを更新させて、ファイル管理上は、それぞれの種類ごとに連続したデータとして扱える。従って、再生する際には、管理データを使った良好かつ迅速な再生が行える。
【0077】
また、メディアバッファ58から記録メディア73に転送して記録する際には、1単位のデータ毎に、書き込み履歴情報を付加した。このため、その書き込み履歴情報から、記録されたビデオデータやオーディオデータについての付加データを復元できる。即ち、書き込み履歴情報には、ファイル構成単位未満の第1付加データ及び第2付加データを付加するようしたので、その第1付加データ及び第2付加データが本来のデータとして記録メディア側に記録されないで記録動作が中断した場合でも、付加データの復元が行える。
【0078】
[8.変形例]
なお、ここまで説明した実施の形態では、記録を行うビデオカメラである撮像記録装置に組み込まれた記録装置の構成及び処理動作について説明したが、その他の各種記録装置にも本発明を適用することは可能である。即ち、撮像装置以外のビデオデータやオーディオデータを記録メディアに記録させる記録装置に、同様の記録処理を適用してもよい。或いは、ビデオデータやオーディオデータ以外の主データと、その主データの付加データとを同時に記録させる記録装置にも、本発明は適用可能である。また、主データであるビデオデータやオーディオデータだけを記録させる際にも適用可能である。
また、図6〜図14に示した具体的なデータ配置状態についても、実施の形態の原理を示したものであり図示のものとは異なるデータ配列としてもよい。
【0079】
また、図1に示した撮像装置のような、それぞれの用途の専用の記録装置に本発明の処理を行うように構成させる場合の他に、例えばパーソナルコンピュータ装置とその周辺機器とで構成される情報処理装置(システム)に適用してもよい。即ち、パーソナルコンピュータ装置に、本発明の処理を行うプログラム(ソフトウェア)をインストールさせて、そのプログラムの実行で、コンピュータ装置上で同じように、記録メディアなどに各データを記録させるようにしてもよい。
【0080】
また、上述した書き込み履歴情報などの記録データのデータ構造については、一例を示したものであり、その他の構成としてもよい。データ配列についても好適な一例を示したものであり、その他のデータ配列でもよい。
【0081】
さらに、上述した実施の形態では、書き込み履歴情報などの管理データは、ファイルシステムで用意された付加情報であるネームド・ストリームの領域として登録するようにしたが、ファイルシステムで用意されたその他の付加情報として登録してもよい。例えば、名前付きストリーム、代替データストリーム、フォークなどのその他の名称で呼ばれる、通常のユーザからは隠され、関連づけられた元のファイルと一緒に削除される性質を持つ同様の機能の付加情報として登録してもよい。
【0082】
また、上述した実施の形態では、ネームド・ストリーム(又は代替データストリーム、フォークなど)として登録される例として、書き込み履歴情報を使用し例とし、書き込み履歴情報をユーザから見えなくするようにした。これに対して、ユーザから見えなくする必要のあるその他の記録済みデータの一部や、記録済みの一部のファイルを、同様のネームド・ストリーム(又は代替データストリーム、フォークなど)として登録するようにしてもよい。
【0083】
また、上述した実施の形態では、ネームド・ストリームとして登録する処理までを説明したが、ネームド・ストリーム(又は代替データストリーム、フォークなど)から、ファイルとして登録する機能を実現してもよい。その場合は、この動作をデータの復元や領域の取得として活用することができる。
【符号の説明】
【0084】
1…撮像装置、2…撮像部、3…記録部、11…光学部、12…撮像部、13…ビデオプロセッサ、14…カメラコントローラ、15…カメラコントローラインタフェース、16…ビデオ信号圧縮部、17…ビデオインタフェース、18…ビデオプロセッサインタフェース、20…データバス、21…CPU、22…ROM、23…RAM、24…ビューファインダインタフェース、25…ビューファインダ、26…記録部インタフェース、31…オーディオプロセッサ、32…オーディオインタフェース、33…オーディオプロセッサインタフェース、34…CPU、35…ROM、36…RAM、37…記録メディア、38…記録メディアインタフェース、39…操作部、40…操作部インタフェース、41…撮像部インタフェース、42…コンピュータインタフェース、43…液晶表示部インタフェース、44…液晶表示部、45…ネットワークインタフェース、46…カードスロット、51…コーデック部、52…ビデオバッファ、53…オーディオバッファ、54…RTバッファ、55…合成処理部、56…第2付加データ生成部、57…書き込み履歴情報生成部、58…メディアバッファ、59…ファイル記録処理部、61…ファイルシステム制御部、62…ファイル、63…付加情報、NS…ネームド・ストリーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録するデータが入力される入力部と、
前記入力部に入力したデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して前記記録メディアに記録させ、前記記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、前記ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする記録制御部とを備えた
記録装置。
【請求項2】
前記記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを前記付加情報領域の記録情報とする処理は、記録終了処理時に行う
請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記ファイルシステムで用意された付加情報領域は、前記記録メディアに記録されたファイルを、前記ファイルシステムを使用して開いた際に、通常の操作ではユーザから見えない領域である
請求項1記載の記録装置。
【請求項4】
前記付加情報領域の記録情報とする記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルは、データの記録メディアへの書込み履歴情報又はその書込み履歴情報のファイルである
請求項1記載の記録装置。
【請求項5】
前記書込み履歴情報は、ビデオデータの書込み履歴情報である
請求項4記載の記録装置。
【請求項6】
撮像してビデオデータを得る撮像部と、
前記撮像部が得たビデオデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して前記記録メディアに記録させ、前記記録メディアへのビデオデータの記録と同時に記録されるデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、前記ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする記録制御部とを備えた
撮像記録装置。
【請求項7】
前記記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを前記付加情報領域の記録情報とする処理は、前記記録メディアへのビデオデータの録画終了処理時に行う
請求項6記載の撮像記録装置。
【請求項8】
前記ファイルシステムで用意された付加情報領域は、前記記録メディアに記録されたファイルを、前記ファイルシステムを使用して開いた際に、通常の操作ではユーザから見えない領域である
請求項6記載の撮像記録装置。
【請求項9】
前記付加情報領域の記録情報とする記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルは、データの記録メディアへの書込み履歴情報又はその書込み履歴情報のファイルである
請求項6記載の撮像記録装置。
【請求項10】
入力したデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して前記記録メディアに記録させる記録処理と、
前記記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、前記ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする管理処理とを行う
記録方法。
【請求項11】
入力したデータを記録メディアに転送して、特定のファイルシステムを使用して前記記録メディアに記録させる記録処理と、
前記記録メディアに記録させたデータの内の一部の領域又はファイルを特定して、前記ファイルシステムで用意された、付加情報領域の記録情報とする管理処理とを行う
情報処理装置に実装して実行される
プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2012−80361(P2012−80361A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224216(P2010−224216)
【出願日】平成22年10月1日(2010.10.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】