記録装置
【課題】製品の小型化を図るとともに、ロール紙の残量が一定量以下になったことを容易に検出できる記録装置を提供すること。
【解決手段】ロール紙16の収納部21を有する本体11の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉19を備え、この開閉扉19の上端部にはプラテン36が支持され、当該開閉扉19が閉じられたときにプラテン36に対向する記録ヘッド37が本体11の上端部に支持された記録装置において、紙搬送時に収納部21の前壁部19にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するニアエンド検出手段60を備えたことを特徴とする。
【解決手段】ロール紙16の収納部21を有する本体11の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉19を備え、この開閉扉19の上端部にはプラテン36が支持され、当該開閉扉19が閉じられたときにプラテン36に対向する記録ヘッド37が本体11の上端部に支持された記録装置において、紙搬送時に収納部21の前壁部19にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するニアエンド検出手段60を備えたことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備える記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ロール紙を収納する収納部と、この収納部内のロール紙の残量を検出するニアエンド検出手段とを備えた記録装置が知られている。この種の記録装置では、ロール紙が小径となったときに位置する溝部が収納部に形成され、ロール紙の残量が一定量以下となった場合に、上記溝部に位置したロール紙の芯管に検出レバーが挿入されることによって、ロール紙の残量がわずかであることを検出していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平09−254474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年、製品の小型化を図るために、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備えた記録装置が提案されている。しかし、この種の記録装置においては、小型化の観点から収納部に上記溝部が形成されないため、ロール紙が小径となった場合に、このロール紙が収納部内で安定しない。このため、ロール紙の残量が一定量以下となった場合に、このロール紙の芯管に検出レバーを確実に挿入するが難しいといった問題があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、製品の小型化を図るとともに、ロール紙の残量が一定量以下になったことを容易に検出できる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備え、この開閉扉の上端部にはプラテンが支持され、当該開閉扉が閉じられたときにプラテンに対向する記録ヘッドが本体の上端部に支持された記録装置において、紙搬送時に前記収納部の前壁部に前記ロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定するニアエンド検出手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、紙搬送時にロール紙は、収納部の前壁部に当接されることにより、従来のように、収納部に溝部を設けることなく、ロール紙を当該収納部に安定的に配置できるため、上記溝部を設けない分、記録装置の小型化を図ることができる。さらに、収納部の前壁部にロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定することにより、ロール紙のニアエンド検出を容易に行うことができる。
【0006】
この場合、前記ニアエンド検出手段は、ロール紙の側端面に当接し、当該ロール紙が減少してロール紙の外径が小さくなった場合に、ロール紙の側端面から外れて収納部内に突出する当接部材を備えた構成としてもよい。この構成によれば、ロール紙の芯管にレバーを挿入するものに比べて、ニアエンドの検出を容易に行うことができる。
【0007】
また、前記当接部材は、前記開閉扉を開く場合、この開閉扉の開動作に応じて収納部の外部に退避すること構成としても良い。この構成によれば、開閉扉を開いた場合に、収納部内にニアエンド検出手段の当接部材が突出していないため、ロール紙の交換作業または、ロール紙の出し入れを容易に行うことが可能となる。
【0008】
また、前記当接部材の前面部には傾斜面が形成され、この傾斜面の傾斜角度は、当該傾斜面と前記開閉扉との間に前記ロール紙が挟まれた場合に、このロール紙が前記傾斜面を超えて前記収納部に収納される角度に設定されている構成としても良い。この構成によれば、開閉扉を閉じる際に、ロール紙が収納部に収納されるよりも前に、当接部材が当該収納部内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材と開閉扉との間に挟まれた場合であっても、ロール紙は当接部材の傾斜面上を滑って収納部内に収納される。
【0009】
また、前記ロール紙が前記収納部内を後退することにより、前記当接部材が前記ロール紙の側端面から外れた場合、前記ロール紙が前記収納部内を前進する際に、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に再び当接するように、前記当接部材の側面に第1カムを設けた構成としても良い。この構成によれば、ロール紙が収納部内を後退することにより、当接部材がロール紙の側端面から外れた場合であっても、ロール紙が収納部内を前進する際に、当接部材の第1カムがロール紙の一端に押しのけられるため、当該当接面はロール紙の側端面に再び当接することが可能となる。
【0010】
また、前記ロール紙が前記当接部材に乗り上げた場合、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に当接するように、前記当接部材の上面に第2カムを設けた構成としてもよい。この構成によれば、開閉扉を閉じる際に、ロール紙がたとえ前記当接部材の上に収納されたとしても、前記ロール紙の自重により前記第2のカムが前記当接部材を収納部内から外部側に退避する方向に押し、当該当接面はロール紙の側端面に当接することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、製品の小型化を図るとともに、ロール紙の残量が一定量以下になったことを容易に検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタの外観を示す斜視図である。図2はプリンタ本体を示す斜視図であり、図3は開閉扉が開いた状態のプリンタ本体を示す斜視図である。図4はプリンタ本体の断面図である。
図1に示すように、サーマルプリンタ(記録装置)10は、記録装置本体としてのプリンタ本体11(図2乃至図4)と、このプリンタ本体11の略全体を覆う外装ケース12と、この外装ケース12で覆われないプリンタ本体11の前面を覆うフロントカバー13とを備え、このフロントカバー13の上端部には、このフロントカバー13の幅方向に延びる排紙口18が形成されている。外装ケース12は、プリンタ本体11の前面の一部、上面、左右面及び背面を覆っており、外装ケース12の前面には、サーマルプリンタ10への電源投入を行う電源スイッチ14と、このサーマルプリンタ10の動作状態を報知するインジケータ15と、当該サーマルプリンタ10内に収納するロール紙16(図4)を送り出す際に操作される紙送りボタン17等が設けられている。
【0013】
フロントカバー13は、プリンタ本体11の前面部に下端部がヒンジ連結され、上端部が開放される開閉扉19((前壁部)図2乃至図4)に取り付けられている。この開閉扉19は、外装ケース12の前面に配置されている操作レバー20を操作すると、不図示の蓋ロックが解除されて下端部を中心として図2に示す閉状態から、図3に示す開状態まで開くようになっている。開閉扉19を開くと、図3に示すように、プリンタ本体11の内部に形成されているロール紙収納部21の前面側が開放状態となり、ロール紙の交換作業などを行うことができる。ロール紙は、一般的には長尺の被印刷部材(本実施形態では感熱紙)を芯管にロール状に巻きつけて構成されている。
【0014】
プリンタ本体11は、図2及び図3に示すように、ベースフレーム25と、このベースフレーム25の左右に立設された左サイドフレーム26及び右サイドフレーム27と、これら左右のサイドフレーム26、27の後側の部位の間にプリンタ幅方向に架け渡されたリアフレーム(不図示)と、当該左右のサイドフレーム26、27の上端の間にプリンタ幅方向に水平に架け渡された上フレーム28とを備える。
また、左右のサイドフレーム26、27の間には、ロール紙収納部21の床面及び背面を形成するロール紙ホルダ29が掛け渡されるとともに、当該左右のサイドフレーム26、27の前端の間に、上記開閉扉19が支持軸(ヒンジ)30、30を中心に回転させて開閉可能に取り付けられている。
【0015】
この開閉扉19は、基板31と、この基板31の両側から後方に略直角に折れ曲がった側板32、32とを備える。基板31の上部の外側には、可動刃33を内蔵したオートカッタユニット34が配置されており、このオートカッタユニット34の上方には、排紙口18を挟んで、固定刃35が設けられている。この固定刃35は、プリンタ本体11の上部に設けられた固定刃支持フレーム(不図示)で支持されている。ロール紙16の先端縁は、可動刃33と固定刃35との間を通って排紙口18に延びており、ロール紙16を切断する際には、可動刃33が固定刃35に向かって上方に遥動し、固定刃33と協働してロール紙16を切断する。
【0016】
開閉扉19の側板32、32の上部には、図3に示すように、プラテンローラ36が回転自在に掛け渡されている。開閉扉19を閉じた状態において、このプラテンローラ36の上方には、図4に示すように、当該プラテンローラ36に対向する位置に、サーマルヘッド(記録ヘッド)37が配置されており、このサーマルヘッド37は、その下面に複数の発熱抵抗体を備えている。ロール紙収納部21に収納されたロール紙16は、プラテンローラ36とサーマルヘッド37とで挟持され、プラテンローラ36が不図示のモータによって回転することにより排紙口18へと送られる。そしてこの場合、プラテンローラ36とサーマルヘッド37との間を通過する際に、サーマルヘッド37が発熱することにより文字や画像がロール紙16に記録される。サーマルヘッド37は、上フレーム2の下方に設けられたヘッドフレーム38に配置されており、このヘッドフレーム38は、サーマルヘッド37を支持する略Z字状のヘッド支持フレーム39と、このヘッド支持フレーム39にビス38aで一体に連結されたばね支持フレーム40とで構成されている。
【0017】
ヘッドフレーム38の下方には、図4に示すように、ロール紙16をプラテンローラ36に導く第1紙案内51が設けられている。この第1紙案内51は、先端部を上方に湾曲して延びる湾曲部51aを備え、この湾曲部51aがプラテンローラ36の後方近傍に配置される。本構成では、ロール紙16は上記湾曲部51aにて上方に屈曲されたのち、プラテンローラ36に導かれることにより、ロール紙16の側端面方向から力がかかった場合であっても、この側端面に折れが生じることが防止される。
また、開閉扉19の内側には、この開閉扉19の裏面を構成する前板41が取り付けられている。この前板41は、後方に傾斜して配置される基板部41aと、この基板部41aの上端に連なり後方に湾曲した湾曲板部41bとを備え、この湾曲板部41bの上端には、ロール紙16が減少して紙搬送時に当該ロール紙16が第1紙案内51に当接しなくなった場合に当該ロール紙16に当接して屈曲させる第2紙案内52が設けられている。この第2紙案内52は、支軸53を中心に回動可能に取り付けられており、通常状態では不図示のばね部材によって後方に付勢されている。
【0018】
ロール紙収納部21は、上記ロール紙ホルダ29と、開閉扉19の前板41とで囲まれて形成されている。ロール紙ホルダ29は、わずかに前方に下って傾斜する底板部29aと、この底板部29aの後端から上方に湾曲して延出する背板部29bとを備える。また、ロール紙収納部21に収納されたロール紙16は、排紙口18を通じて、サーマルプリンタ10の前方に送り出されるため、ロール紙16はこの送り出し動作に応じて、当該ロール紙16の外周面が前板41に押し付けられるようになっている。このため、本実施形態では、ロール紙16は、その外径にかかわらずロール紙ホルダ29の底板部29aと開閉扉19とで支持するように構成されている。
【0019】
この前板41の基板部41aには、当該基板部41aの上下方向の途中(本実施形態では略中央)位置にプリンタ幅方向に延びる第1ローラ42が設けられ、この第1ローラ42よりも下方(本実施形態では下端部)の位置にプリンタ幅方向に延びる第2ローラ43が設けられている。具体的には、前板41の基板部41aには、プリンタの幅方向に沿って、それぞれ開口44、45が形成され、これら開口44、45の両側面に、上記第1及び第2ローラ42、43の軸部が回転可能に取り付けられている。これら第1及び第2のローラ42、43は、それぞれ同一径に形成されるとともに、外周面部分は前板41の基板部41aの表面よりも突出している。
【0020】
第1ローラ42は、図4に示すように、ロール紙16の外径が大きい(本実施形態では、ロール紙16の外径が最大径の約83mmから約50mm程度まで)の場合に、当該ロール紙16と当接して、このロール紙16がロール紙収納部21内で回転する際の抵抗を減少させるものである。これに対して、第2ローラ43は、ロール紙16が減少して、このロール紙16の外径が小さくなった場合に、当該ロール紙16の外周面と当接することにより、このロール紙16がロール紙収納部21内で回転する際の抵抗を減少させるものである。本実施形態では、ロール紙16の外径が小さくなった場合とは、このロール紙16の外周面が第1ローラ42に当接しなくなった場合をいい、具体的には、ロール紙16の外径が約50mmを下回った場合をいう。これら第1及び第2ローラ42、43によって、ロール紙16が減少していく過程において、当該ロール紙16の外径に関わらず、このロール紙16のスムーズな回転を確保することができる。これら第1及び第2ローラ42、43は、ロール紙16が減少する過程において、少なくとも一方のローラがロール紙16の外周面に当接することにより、当該ロール紙16の外周面が開閉扉19の前板(裏面に相当する)41に当接しないように配置されている。
【0021】
ところで、プリンタ本体11の右サイドフレーム27には、図5に示すように、上記ロール紙収納部21内に収納されたロール紙16の残量が一定値以下となったことを検出するニアエンド検出器60(ニアエンド検出手段)が設けられている。このニアエンド検出器60は、紙搬送時にロール紙収納部21の前壁部としての開閉扉19の前板41にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の直径方向における他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するものである。
このニアエンド検出器60は、図6及び図7に示すように、右サイドフレームに固定されるフレーム61と、このフレーム61に支軸62を中心に回動自在に取り付けられ、ロール紙収納部内のロール紙の側端面に当接する当接部材63と、この当接部材63を付勢する押圧ばね64(図7)と、上記当接部材63の回動動作に応じて作動する検出スイッチ65(図7)とを備える。
【0022】
当接部材63は、図8に示すように、この当接部材63の前面部に形成された傾斜面63aと、当該当接部材63の側面部に形成され、ロール紙の側端面と当接する当接面63bと、当該当接部材63の後端部に形成され、検出スイッチ65を作動させる揺動部63cと、上記押圧ばね64の一端を支持するばね受け部63dとを備える。当接面63bは、前方に向かって当接部材63の横幅が広がるように傾斜しており、この当接面63bは、後述するように第1カムとして機能する。フレーム61は、略コ字状に折り曲げられ当接部材63を支持する支持部61aと、この支持部61aの一端を略直角に折り曲げて形成され、上記押圧ばね64の他端を支持するばね受け部61bとを備えて構成されている。
【0023】
ロール紙16の外径が大きい場合、図9に示すように、当接部材63の当接面63bは、ロール紙16の側端面16aに当接している。このため、この当接部材63の揺動部63cが検出スイッチ65をたたくことにより、ロール紙ありを判定している。一方、ロール紙16の外径が小さくなった場合、図10に示すように、当接部材63は、押圧ばね64の力によりロール紙16の側端面16aから外れてロール紙収納部21内に突出する。この動作の時、当接部材63揺動部63cは、検出スイッチ65から離れるため、ロール紙16の残量が一定量以下にまで少なくなったニアエンド状態を電気信号として検出することができる。
【0024】
また、本実施形態では、ニアエンド検出器60は、開閉扉19を開く場合、この開閉扉19の開動作に応じて当接部材63がロール紙収納部21の外部に退避するように構成されている。具体的には、図3に示すように、プリンタ本体11の右サイドフレーム27と開閉扉19の側板32とはスライド部材67によって接続されており、開閉扉19を開いた場合、図11に示すように、スライド部材67が右サイドフレーム27に沿って前方(図中矢印Y方向)にスライドする。この動作に伴って、スライド部材67の一端面67aが第1カムとしての当接部材63の当接面63bをロール紙収納部21の外部に押しのけるため、開閉扉19を開いた場合、当接部材63はロール紙収納部21の外部に退避される。
これによれば、開閉扉19を開いた場合に、ロール紙収納部21内にニアエンド検出器60の当接部材63が突出していないため、ロール紙16の交換作業または、ロール紙16の出し入れを容易に行うことが可能となる。
【0025】
同様に、ロール紙16がロール紙収納部21内を後退することにより、当接部材63がロール紙16の側端面16aから外れた場合であっても、ロール紙16がロール紙収納部21内を前進する際に、当接部材63の当接面63bがロール紙16の一端に押しのけられるため、当該当接面63bはロール紙16の側端面16aに再び当接することが可能となる。このため、振動等によって、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動したとしても、ロール紙16が所定位置に戻ることにより、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
なお、当接部材63の当接面63aがロール紙16の側端面16aから外れると、ニアエンド検出が行われるが、本実施形態では、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動していることも考えられるため、当該ニアエンド信号の入力が所定時間(例えば10秒間)継続して続いた場合には、ロール紙の残量が一定量以下であるとみなして、その旨を報知する構成とするのが望ましい。
【0026】
また、本実施形態では、上述のように、開閉扉19が開いた状態において、当接部材63はロール紙収納部21の外部に退避しており、この開閉扉19の閉動作に伴って当該当接部材63がロール紙収納部21内に突出する構成となっている。この場合、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材63と開閉扉19との間に挟まれることがある。具体的には、ロール紙16が小径(例えば外径が約50mm)であって、第1ローラ42(図3)に載った状態で開閉扉19を閉じようとする場合、このロール紙16がロール紙収納部21内に転がり入る前に、ニアエンド検出器60の当接部材63がロール紙収納部21内に突出することがあり、この場合には、ロール紙16が当接部材63と開閉扉19の前板41との間に挟まれるといった事態が考えられる。
しかし、本実施形態では、当接部材63の前面部には、傾斜面63aが形成されている。この傾斜面63aの傾斜角度αは、当該当接部材63の傾斜面63aと開閉扉19の前板41との間に、上記小径のロール紙16が挟まれた場合に、このロール紙16が当該傾斜面63aを乗り越え可能な角度に設定されている。
【0027】
具体的には、図12に示すように、ロール紙16を介して当接部材63の傾斜面63aに水平方向に力Fが掛かった場合、この力Fは、傾斜面63aの斜面方向にかかる力Fcosαと、斜面に垂直な方向にかかる力Fsinαとに分解される。この場合、傾斜面63aの静止摩擦係数をμとすると、傾斜面63aの傾斜角度αは、
Fcosα>μFsinα
の式が成立するような角度に設定されている。すなわち、この傾斜角度αは、
α<tan-1(1/μ)
を充足するような角度に設定されている。
この構成によれば、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材63と開閉扉19の前板41との間に挟まれた場合であっても、ロール紙は当接部材63の傾斜面63a上を滑ってロール紙収納部21内に収納される。
【0028】
本実施形態によれば、紙搬送時に開閉扉19の前板41にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するニアエンド検出器60を備えたため、ロール紙は、上記前板41に当接されることにより、従来のように、収納部に溝部を設けることなく、ロール紙16を当該収納部21に安定的に配置できる。このため、溝部を設けない分、サーマルプリンタ10の小型化を図ることができるとともに、ロール紙16のニアエンド検出を容易に行うことができる。
【0029】
また、本実施形態によれば、ニアエンド検出器60は、ロール紙16の側端面16aに当接し、当該ロール紙16が減少してロール紙16の外径が小さくなった場合に、ロール紙16の側端面16aから外れてロール紙収納部21内に突出する当接部材63を備えたため、ロール紙の芯管にレバーを挿入するものに比べて、ロール紙16のニアエンドの検出を容易に行うことができる。
【0030】
また、本実施形態によれば、当接部材63は、開閉扉19を開く場合、この開閉扉19の開動作に応じてロール紙収納部21の外部に退避することため、開閉扉19を開いた場合に、ロール紙収納部21内にニアエンド検出器の当接部材63が突出していないため、ロール紙16の交換作業または、ロール紙16の出し入れを容易に行うことができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、当接部材63の前面部には傾斜面63aが形成され、この傾斜面63aの傾斜角度αは、当該傾斜面63aと開閉扉19との間にロール紙16が挟まれた場合に、このロール紙16が傾斜面63aを超えてロール紙収納部21に収納される角度に設定されているため、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙16が当接部材63と開閉扉19との間に挟まれた場合であっても、ロール紙16は当接部材63の傾斜面63a上を滑ってロール紙収納部21内に収納される。このため、傾斜面63aと開閉扉19との間にロール紙16が挟まれてロックしてしまう不具合が防止される。
【0032】
また、本実施形態によれば、ロール紙16がロール紙収納部21内を後退することにより、当接部材63がロール紙16の側端面16aから外れた場合、ロール紙16がロール紙収納部21内を前進する際に、当接部材63がロール紙16の側端面16aに再び当接するように、当接部材63の側面に第1カム63bを設けたため、振動等によって、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動したとしても、ロール紙16が所定位置に戻ることにより、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
【0033】
次に、別の実施形態について図13及び図14を参照して説明する。
図13は別の実施形態におけるニアエンド検出器の上面側の斜視図であり、図14は図13における当接部材の斜視図である。これらの図に於いては、上記実施の形態と同じもしくは同一の機能を有する部品等には同符号を付し説明を省略する。上記実施の形態と異なる点は、当接部材63の上面63fに第2カム63eを設けた点である。この第2カム63eは、当接部材63の傾斜面63aを上方に延長した延長部63gの側面に形成されており、この第2カム63eは、上記当接面63b側に向かって下り勾配を有して構成されている。
開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出する場合があるのは上述のとおりである。この場合、ロール紙16の外径によっては、開閉扉19を勢いよく閉じた際に当該ロール紙16が当接部材63の上面63fに乗り上げてしまうことが考えられる。
【0034】
この別の実施形態では、当接部材63の上面63fには、第2カム63eが形成されているため、この第2カム63eは、ロール紙16の自重やその重力加速度分によって、当接部材63をロール紙紙収納部21の外部に押しのけることにより、ロール紙16はロール紙ホルダ29上に移動し、当接面63bがロール紙16の側端面16bに当接する。従って、ロール紙16が小さくて開閉扉19が勢いよく閉じられたときにロール紙16が当接部材63に乗り上げたとしても、上記のように第2カム63eにより当接部材63は所望位置に修正される。このため、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
尚、この実施形態では、第2カム63eを傾斜面63aの延長上に設けた例を示したが、これに限られず上面63f全体に設けてもよいし、あるいは上面63fにリブ状に設けても構わないものである。
【0035】
この別の実施形態によれば、ロール紙16が当接部材63に乗り上げた場合、この当接部材63がロール紙16の側端面16aに当接するように、当該当接部材63の上面63fに第2カム63eを設けたため、上記実施形態の効果に加えて、更に、開閉扉19が勢いよく閉じられ、ロール紙16が当接部材63に乗り上げたとしても、当接部材63の上面64fに設けられた第2カム63bにより当接部材64がロール紙16の自重等により退避する方向に移動し、ロール紙16はロール紙収納部21の所定位置に配置される。従って、当接面63bは所定位置のロール紙16の側端面16aに当接することよりニアエンド検出を継続することができる。
【0036】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、サーマルヘッド37を有するサーマルプリンタ10について説明したが、これに限るものではなく、インクジェットプリンタでもドットインパクトプリンタでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用したサーマルプリンタの外観斜視図である。
【図2】プリンタ本体を示す斜視図である。
【図3】開閉扉が開いた状態のプリンタ本体を示す斜視図である。
【図4】プリンタ本体の断面図である。
【図5】ニアエンド検出器を備えたプリンタ本体の斜視図である。
【図6】ニアエンド検出器の上面側の斜視図である。
【図7】ニアエンド検出器の下面側の斜視図である。
【図8】当接部材の斜視図である。
【図9】ロール紙が大径の場合のプリンタ本体の横断面図である。
【図10】ロール紙が小径の場合のプリンタ本体の横断面図である。
【図11】開閉扉が開いた場合の当接部材の動作を説明するための図である。
【図12】当接部材の傾斜面の角度を説明するための図である。
【図13】本発明の第2の実施形態におけるニアエンド検出器の上面側の斜視図である。
【図14】図13における当接部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10…サーマルプリンタ(記録装置)、11…プリンタ本体(本体)、16…ロール紙、16a…側端面、19…開閉扉、21…ロール紙収納部(収納部)、36…プラテンローラ、37…サーマルヘッド(記録ヘッド)、60…ニアエンド検出器(ニアエンド検出手段)、63…当接部材、63a…傾斜面、63b…当接面(第1カム)、63e…第2カム、63f…上面
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備える記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ロール紙を収納する収納部と、この収納部内のロール紙の残量を検出するニアエンド検出手段とを備えた記録装置が知られている。この種の記録装置では、ロール紙が小径となったときに位置する溝部が収納部に形成され、ロール紙の残量が一定量以下となった場合に、上記溝部に位置したロール紙の芯管に検出レバーが挿入されることによって、ロール紙の残量がわずかであることを検出していた(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平09−254474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、近年、製品の小型化を図るために、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備えた記録装置が提案されている。しかし、この種の記録装置においては、小型化の観点から収納部に上記溝部が形成されないため、ロール紙が小径となった場合に、このロール紙が収納部内で安定しない。このため、ロール紙の残量が一定量以下となった場合に、このロール紙の芯管に検出レバーを確実に挿入するが難しいといった問題があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、製品の小型化を図るとともに、ロール紙の残量が一定量以下になったことを容易に検出できる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備え、この開閉扉の上端部にはプラテンが支持され、当該開閉扉が閉じられたときにプラテンに対向する記録ヘッドが本体の上端部に支持された記録装置において、紙搬送時に前記収納部の前壁部に前記ロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定するニアエンド検出手段を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、紙搬送時にロール紙は、収納部の前壁部に当接されることにより、従来のように、収納部に溝部を設けることなく、ロール紙を当該収納部に安定的に配置できるため、上記溝部を設けない分、記録装置の小型化を図ることができる。さらに、収納部の前壁部にロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定することにより、ロール紙のニアエンド検出を容易に行うことができる。
【0006】
この場合、前記ニアエンド検出手段は、ロール紙の側端面に当接し、当該ロール紙が減少してロール紙の外径が小さくなった場合に、ロール紙の側端面から外れて収納部内に突出する当接部材を備えた構成としてもよい。この構成によれば、ロール紙の芯管にレバーを挿入するものに比べて、ニアエンドの検出を容易に行うことができる。
【0007】
また、前記当接部材は、前記開閉扉を開く場合、この開閉扉の開動作に応じて収納部の外部に退避すること構成としても良い。この構成によれば、開閉扉を開いた場合に、収納部内にニアエンド検出手段の当接部材が突出していないため、ロール紙の交換作業または、ロール紙の出し入れを容易に行うことが可能となる。
【0008】
また、前記当接部材の前面部には傾斜面が形成され、この傾斜面の傾斜角度は、当該傾斜面と前記開閉扉との間に前記ロール紙が挟まれた場合に、このロール紙が前記傾斜面を超えて前記収納部に収納される角度に設定されている構成としても良い。この構成によれば、開閉扉を閉じる際に、ロール紙が収納部に収納されるよりも前に、当接部材が当該収納部内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材と開閉扉との間に挟まれた場合であっても、ロール紙は当接部材の傾斜面上を滑って収納部内に収納される。
【0009】
また、前記ロール紙が前記収納部内を後退することにより、前記当接部材が前記ロール紙の側端面から外れた場合、前記ロール紙が前記収納部内を前進する際に、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に再び当接するように、前記当接部材の側面に第1カムを設けた構成としても良い。この構成によれば、ロール紙が収納部内を後退することにより、当接部材がロール紙の側端面から外れた場合であっても、ロール紙が収納部内を前進する際に、当接部材の第1カムがロール紙の一端に押しのけられるため、当該当接面はロール紙の側端面に再び当接することが可能となる。
【0010】
また、前記ロール紙が前記当接部材に乗り上げた場合、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に当接するように、前記当接部材の上面に第2カムを設けた構成としてもよい。この構成によれば、開閉扉を閉じる際に、ロール紙がたとえ前記当接部材の上に収納されたとしても、前記ロール紙の自重により前記第2のカムが前記当接部材を収納部内から外部側に退避する方向に押し、当該当接面はロール紙の側端面に当接することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、製品の小型化を図るとともに、ロール紙の残量が一定量以下になったことを容易に検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタの外観を示す斜視図である。図2はプリンタ本体を示す斜視図であり、図3は開閉扉が開いた状態のプリンタ本体を示す斜視図である。図4はプリンタ本体の断面図である。
図1に示すように、サーマルプリンタ(記録装置)10は、記録装置本体としてのプリンタ本体11(図2乃至図4)と、このプリンタ本体11の略全体を覆う外装ケース12と、この外装ケース12で覆われないプリンタ本体11の前面を覆うフロントカバー13とを備え、このフロントカバー13の上端部には、このフロントカバー13の幅方向に延びる排紙口18が形成されている。外装ケース12は、プリンタ本体11の前面の一部、上面、左右面及び背面を覆っており、外装ケース12の前面には、サーマルプリンタ10への電源投入を行う電源スイッチ14と、このサーマルプリンタ10の動作状態を報知するインジケータ15と、当該サーマルプリンタ10内に収納するロール紙16(図4)を送り出す際に操作される紙送りボタン17等が設けられている。
【0013】
フロントカバー13は、プリンタ本体11の前面部に下端部がヒンジ連結され、上端部が開放される開閉扉19((前壁部)図2乃至図4)に取り付けられている。この開閉扉19は、外装ケース12の前面に配置されている操作レバー20を操作すると、不図示の蓋ロックが解除されて下端部を中心として図2に示す閉状態から、図3に示す開状態まで開くようになっている。開閉扉19を開くと、図3に示すように、プリンタ本体11の内部に形成されているロール紙収納部21の前面側が開放状態となり、ロール紙の交換作業などを行うことができる。ロール紙は、一般的には長尺の被印刷部材(本実施形態では感熱紙)を芯管にロール状に巻きつけて構成されている。
【0014】
プリンタ本体11は、図2及び図3に示すように、ベースフレーム25と、このベースフレーム25の左右に立設された左サイドフレーム26及び右サイドフレーム27と、これら左右のサイドフレーム26、27の後側の部位の間にプリンタ幅方向に架け渡されたリアフレーム(不図示)と、当該左右のサイドフレーム26、27の上端の間にプリンタ幅方向に水平に架け渡された上フレーム28とを備える。
また、左右のサイドフレーム26、27の間には、ロール紙収納部21の床面及び背面を形成するロール紙ホルダ29が掛け渡されるとともに、当該左右のサイドフレーム26、27の前端の間に、上記開閉扉19が支持軸(ヒンジ)30、30を中心に回転させて開閉可能に取り付けられている。
【0015】
この開閉扉19は、基板31と、この基板31の両側から後方に略直角に折れ曲がった側板32、32とを備える。基板31の上部の外側には、可動刃33を内蔵したオートカッタユニット34が配置されており、このオートカッタユニット34の上方には、排紙口18を挟んで、固定刃35が設けられている。この固定刃35は、プリンタ本体11の上部に設けられた固定刃支持フレーム(不図示)で支持されている。ロール紙16の先端縁は、可動刃33と固定刃35との間を通って排紙口18に延びており、ロール紙16を切断する際には、可動刃33が固定刃35に向かって上方に遥動し、固定刃33と協働してロール紙16を切断する。
【0016】
開閉扉19の側板32、32の上部には、図3に示すように、プラテンローラ36が回転自在に掛け渡されている。開閉扉19を閉じた状態において、このプラテンローラ36の上方には、図4に示すように、当該プラテンローラ36に対向する位置に、サーマルヘッド(記録ヘッド)37が配置されており、このサーマルヘッド37は、その下面に複数の発熱抵抗体を備えている。ロール紙収納部21に収納されたロール紙16は、プラテンローラ36とサーマルヘッド37とで挟持され、プラテンローラ36が不図示のモータによって回転することにより排紙口18へと送られる。そしてこの場合、プラテンローラ36とサーマルヘッド37との間を通過する際に、サーマルヘッド37が発熱することにより文字や画像がロール紙16に記録される。サーマルヘッド37は、上フレーム2の下方に設けられたヘッドフレーム38に配置されており、このヘッドフレーム38は、サーマルヘッド37を支持する略Z字状のヘッド支持フレーム39と、このヘッド支持フレーム39にビス38aで一体に連結されたばね支持フレーム40とで構成されている。
【0017】
ヘッドフレーム38の下方には、図4に示すように、ロール紙16をプラテンローラ36に導く第1紙案内51が設けられている。この第1紙案内51は、先端部を上方に湾曲して延びる湾曲部51aを備え、この湾曲部51aがプラテンローラ36の後方近傍に配置される。本構成では、ロール紙16は上記湾曲部51aにて上方に屈曲されたのち、プラテンローラ36に導かれることにより、ロール紙16の側端面方向から力がかかった場合であっても、この側端面に折れが生じることが防止される。
また、開閉扉19の内側には、この開閉扉19の裏面を構成する前板41が取り付けられている。この前板41は、後方に傾斜して配置される基板部41aと、この基板部41aの上端に連なり後方に湾曲した湾曲板部41bとを備え、この湾曲板部41bの上端には、ロール紙16が減少して紙搬送時に当該ロール紙16が第1紙案内51に当接しなくなった場合に当該ロール紙16に当接して屈曲させる第2紙案内52が設けられている。この第2紙案内52は、支軸53を中心に回動可能に取り付けられており、通常状態では不図示のばね部材によって後方に付勢されている。
【0018】
ロール紙収納部21は、上記ロール紙ホルダ29と、開閉扉19の前板41とで囲まれて形成されている。ロール紙ホルダ29は、わずかに前方に下って傾斜する底板部29aと、この底板部29aの後端から上方に湾曲して延出する背板部29bとを備える。また、ロール紙収納部21に収納されたロール紙16は、排紙口18を通じて、サーマルプリンタ10の前方に送り出されるため、ロール紙16はこの送り出し動作に応じて、当該ロール紙16の外周面が前板41に押し付けられるようになっている。このため、本実施形態では、ロール紙16は、その外径にかかわらずロール紙ホルダ29の底板部29aと開閉扉19とで支持するように構成されている。
【0019】
この前板41の基板部41aには、当該基板部41aの上下方向の途中(本実施形態では略中央)位置にプリンタ幅方向に延びる第1ローラ42が設けられ、この第1ローラ42よりも下方(本実施形態では下端部)の位置にプリンタ幅方向に延びる第2ローラ43が設けられている。具体的には、前板41の基板部41aには、プリンタの幅方向に沿って、それぞれ開口44、45が形成され、これら開口44、45の両側面に、上記第1及び第2ローラ42、43の軸部が回転可能に取り付けられている。これら第1及び第2のローラ42、43は、それぞれ同一径に形成されるとともに、外周面部分は前板41の基板部41aの表面よりも突出している。
【0020】
第1ローラ42は、図4に示すように、ロール紙16の外径が大きい(本実施形態では、ロール紙16の外径が最大径の約83mmから約50mm程度まで)の場合に、当該ロール紙16と当接して、このロール紙16がロール紙収納部21内で回転する際の抵抗を減少させるものである。これに対して、第2ローラ43は、ロール紙16が減少して、このロール紙16の外径が小さくなった場合に、当該ロール紙16の外周面と当接することにより、このロール紙16がロール紙収納部21内で回転する際の抵抗を減少させるものである。本実施形態では、ロール紙16の外径が小さくなった場合とは、このロール紙16の外周面が第1ローラ42に当接しなくなった場合をいい、具体的には、ロール紙16の外径が約50mmを下回った場合をいう。これら第1及び第2ローラ42、43によって、ロール紙16が減少していく過程において、当該ロール紙16の外径に関わらず、このロール紙16のスムーズな回転を確保することができる。これら第1及び第2ローラ42、43は、ロール紙16が減少する過程において、少なくとも一方のローラがロール紙16の外周面に当接することにより、当該ロール紙16の外周面が開閉扉19の前板(裏面に相当する)41に当接しないように配置されている。
【0021】
ところで、プリンタ本体11の右サイドフレーム27には、図5に示すように、上記ロール紙収納部21内に収納されたロール紙16の残量が一定値以下となったことを検出するニアエンド検出器60(ニアエンド検出手段)が設けられている。このニアエンド検出器60は、紙搬送時にロール紙収納部21の前壁部としての開閉扉19の前板41にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の直径方向における他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するものである。
このニアエンド検出器60は、図6及び図7に示すように、右サイドフレームに固定されるフレーム61と、このフレーム61に支軸62を中心に回動自在に取り付けられ、ロール紙収納部内のロール紙の側端面に当接する当接部材63と、この当接部材63を付勢する押圧ばね64(図7)と、上記当接部材63の回動動作に応じて作動する検出スイッチ65(図7)とを備える。
【0022】
当接部材63は、図8に示すように、この当接部材63の前面部に形成された傾斜面63aと、当該当接部材63の側面部に形成され、ロール紙の側端面と当接する当接面63bと、当該当接部材63の後端部に形成され、検出スイッチ65を作動させる揺動部63cと、上記押圧ばね64の一端を支持するばね受け部63dとを備える。当接面63bは、前方に向かって当接部材63の横幅が広がるように傾斜しており、この当接面63bは、後述するように第1カムとして機能する。フレーム61は、略コ字状に折り曲げられ当接部材63を支持する支持部61aと、この支持部61aの一端を略直角に折り曲げて形成され、上記押圧ばね64の他端を支持するばね受け部61bとを備えて構成されている。
【0023】
ロール紙16の外径が大きい場合、図9に示すように、当接部材63の当接面63bは、ロール紙16の側端面16aに当接している。このため、この当接部材63の揺動部63cが検出スイッチ65をたたくことにより、ロール紙ありを判定している。一方、ロール紙16の外径が小さくなった場合、図10に示すように、当接部材63は、押圧ばね64の力によりロール紙16の側端面16aから外れてロール紙収納部21内に突出する。この動作の時、当接部材63揺動部63cは、検出スイッチ65から離れるため、ロール紙16の残量が一定量以下にまで少なくなったニアエンド状態を電気信号として検出することができる。
【0024】
また、本実施形態では、ニアエンド検出器60は、開閉扉19を開く場合、この開閉扉19の開動作に応じて当接部材63がロール紙収納部21の外部に退避するように構成されている。具体的には、図3に示すように、プリンタ本体11の右サイドフレーム27と開閉扉19の側板32とはスライド部材67によって接続されており、開閉扉19を開いた場合、図11に示すように、スライド部材67が右サイドフレーム27に沿って前方(図中矢印Y方向)にスライドする。この動作に伴って、スライド部材67の一端面67aが第1カムとしての当接部材63の当接面63bをロール紙収納部21の外部に押しのけるため、開閉扉19を開いた場合、当接部材63はロール紙収納部21の外部に退避される。
これによれば、開閉扉19を開いた場合に、ロール紙収納部21内にニアエンド検出器60の当接部材63が突出していないため、ロール紙16の交換作業または、ロール紙16の出し入れを容易に行うことが可能となる。
【0025】
同様に、ロール紙16がロール紙収納部21内を後退することにより、当接部材63がロール紙16の側端面16aから外れた場合であっても、ロール紙16がロール紙収納部21内を前進する際に、当接部材63の当接面63bがロール紙16の一端に押しのけられるため、当該当接面63bはロール紙16の側端面16aに再び当接することが可能となる。このため、振動等によって、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動したとしても、ロール紙16が所定位置に戻ることにより、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
なお、当接部材63の当接面63aがロール紙16の側端面16aから外れると、ニアエンド検出が行われるが、本実施形態では、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動していることも考えられるため、当該ニアエンド信号の入力が所定時間(例えば10秒間)継続して続いた場合には、ロール紙の残量が一定量以下であるとみなして、その旨を報知する構成とするのが望ましい。
【0026】
また、本実施形態では、上述のように、開閉扉19が開いた状態において、当接部材63はロール紙収納部21の外部に退避しており、この開閉扉19の閉動作に伴って当該当接部材63がロール紙収納部21内に突出する構成となっている。この場合、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材63と開閉扉19との間に挟まれることがある。具体的には、ロール紙16が小径(例えば外径が約50mm)であって、第1ローラ42(図3)に載った状態で開閉扉19を閉じようとする場合、このロール紙16がロール紙収納部21内に転がり入る前に、ニアエンド検出器60の当接部材63がロール紙収納部21内に突出することがあり、この場合には、ロール紙16が当接部材63と開閉扉19の前板41との間に挟まれるといった事態が考えられる。
しかし、本実施形態では、当接部材63の前面部には、傾斜面63aが形成されている。この傾斜面63aの傾斜角度αは、当該当接部材63の傾斜面63aと開閉扉19の前板41との間に、上記小径のロール紙16が挟まれた場合に、このロール紙16が当該傾斜面63aを乗り越え可能な角度に設定されている。
【0027】
具体的には、図12に示すように、ロール紙16を介して当接部材63の傾斜面63aに水平方向に力Fが掛かった場合、この力Fは、傾斜面63aの斜面方向にかかる力Fcosαと、斜面に垂直な方向にかかる力Fsinαとに分解される。この場合、傾斜面63aの静止摩擦係数をμとすると、傾斜面63aの傾斜角度αは、
Fcosα>μFsinα
の式が成立するような角度に設定されている。すなわち、この傾斜角度αは、
α<tan-1(1/μ)
を充足するような角度に設定されている。
この構成によれば、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙が当接部材63と開閉扉19の前板41との間に挟まれた場合であっても、ロール紙は当接部材63の傾斜面63a上を滑ってロール紙収納部21内に収納される。
【0028】
本実施形態によれば、紙搬送時に開閉扉19の前板41にロール紙16の一部を当接させ、このロール紙16の他部の位置を検出して当該ロール紙16の残量を判定するニアエンド検出器60を備えたため、ロール紙は、上記前板41に当接されることにより、従来のように、収納部に溝部を設けることなく、ロール紙16を当該収納部21に安定的に配置できる。このため、溝部を設けない分、サーマルプリンタ10の小型化を図ることができるとともに、ロール紙16のニアエンド検出を容易に行うことができる。
【0029】
また、本実施形態によれば、ニアエンド検出器60は、ロール紙16の側端面16aに当接し、当該ロール紙16が減少してロール紙16の外径が小さくなった場合に、ロール紙16の側端面16aから外れてロール紙収納部21内に突出する当接部材63を備えたため、ロール紙の芯管にレバーを挿入するものに比べて、ロール紙16のニアエンドの検出を容易に行うことができる。
【0030】
また、本実施形態によれば、当接部材63は、開閉扉19を開く場合、この開閉扉19の開動作に応じてロール紙収納部21の外部に退避することため、開閉扉19を開いた場合に、ロール紙収納部21内にニアエンド検出器の当接部材63が突出していないため、ロール紙16の交換作業または、ロール紙16の出し入れを容易に行うことができる。
【0031】
また、本実施形態によれば、当接部材63の前面部には傾斜面63aが形成され、この傾斜面63aの傾斜角度αは、当該傾斜面63aと開閉扉19との間にロール紙16が挟まれた場合に、このロール紙16が傾斜面63aを超えてロール紙収納部21に収納される角度に設定されているため、開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出することにより、当該ロール紙16が当接部材63と開閉扉19との間に挟まれた場合であっても、ロール紙16は当接部材63の傾斜面63a上を滑ってロール紙収納部21内に収納される。このため、傾斜面63aと開閉扉19との間にロール紙16が挟まれてロックしてしまう不具合が防止される。
【0032】
また、本実施形態によれば、ロール紙16がロール紙収納部21内を後退することにより、当接部材63がロール紙16の側端面16aから外れた場合、ロール紙16がロール紙収納部21内を前進する際に、当接部材63がロール紙16の側端面16aに再び当接するように、当接部材63の側面に第1カム63bを設けたため、振動等によって、ロール紙16がロール紙収納部21内を移動したとしても、ロール紙16が所定位置に戻ることにより、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
【0033】
次に、別の実施形態について図13及び図14を参照して説明する。
図13は別の実施形態におけるニアエンド検出器の上面側の斜視図であり、図14は図13における当接部材の斜視図である。これらの図に於いては、上記実施の形態と同じもしくは同一の機能を有する部品等には同符号を付し説明を省略する。上記実施の形態と異なる点は、当接部材63の上面63fに第2カム63eを設けた点である。この第2カム63eは、当接部材63の傾斜面63aを上方に延長した延長部63gの側面に形成されており、この第2カム63eは、上記当接面63b側に向かって下り勾配を有して構成されている。
開閉扉19を閉じる際に、ロール紙16がロール紙収納部21に収納されるよりも前に、当接部材63が当該ロール紙収納部21内に突出する場合があるのは上述のとおりである。この場合、ロール紙16の外径によっては、開閉扉19を勢いよく閉じた際に当該ロール紙16が当接部材63の上面63fに乗り上げてしまうことが考えられる。
【0034】
この別の実施形態では、当接部材63の上面63fには、第2カム63eが形成されているため、この第2カム63eは、ロール紙16の自重やその重力加速度分によって、当接部材63をロール紙紙収納部21の外部に押しのけることにより、ロール紙16はロール紙ホルダ29上に移動し、当接面63bがロール紙16の側端面16bに当接する。従って、ロール紙16が小さくて開閉扉19が勢いよく閉じられたときにロール紙16が当接部材63に乗り上げたとしても、上記のように第2カム63eにより当接部材63は所望位置に修正される。このため、ロール紙のニアエンド検出を継続することができる。
尚、この実施形態では、第2カム63eを傾斜面63aの延長上に設けた例を示したが、これに限られず上面63f全体に設けてもよいし、あるいは上面63fにリブ状に設けても構わないものである。
【0035】
この別の実施形態によれば、ロール紙16が当接部材63に乗り上げた場合、この当接部材63がロール紙16の側端面16aに当接するように、当該当接部材63の上面63fに第2カム63eを設けたため、上記実施形態の効果に加えて、更に、開閉扉19が勢いよく閉じられ、ロール紙16が当接部材63に乗り上げたとしても、当接部材63の上面64fに設けられた第2カム63bにより当接部材64がロール紙16の自重等により退避する方向に移動し、ロール紙16はロール紙収納部21の所定位置に配置される。従って、当接面63bは所定位置のロール紙16の側端面16aに当接することよりニアエンド検出を継続することができる。
【0036】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、サーマルヘッド37を有するサーマルプリンタ10について説明したが、これに限るものではなく、インクジェットプリンタでもドットインパクトプリンタでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用したサーマルプリンタの外観斜視図である。
【図2】プリンタ本体を示す斜視図である。
【図3】開閉扉が開いた状態のプリンタ本体を示す斜視図である。
【図4】プリンタ本体の断面図である。
【図5】ニアエンド検出器を備えたプリンタ本体の斜視図である。
【図6】ニアエンド検出器の上面側の斜視図である。
【図7】ニアエンド検出器の下面側の斜視図である。
【図8】当接部材の斜視図である。
【図9】ロール紙が大径の場合のプリンタ本体の横断面図である。
【図10】ロール紙が小径の場合のプリンタ本体の横断面図である。
【図11】開閉扉が開いた場合の当接部材の動作を説明するための図である。
【図12】当接部材の傾斜面の角度を説明するための図である。
【図13】本発明の第2の実施形態におけるニアエンド検出器の上面側の斜視図である。
【図14】図13における当接部材の斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10…サーマルプリンタ(記録装置)、11…プリンタ本体(本体)、16…ロール紙、16a…側端面、19…開閉扉、21…ロール紙収納部(収納部)、36…プラテンローラ、37…サーマルヘッド(記録ヘッド)、60…ニアエンド検出器(ニアエンド検出手段)、63…当接部材、63a…傾斜面、63b…当接面(第1カム)、63e…第2カム、63f…上面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備え、この開閉扉の上端部にはプラテンが支持され、当該開閉扉が閉じられたときにプラテンに対向する記録ヘッドが本体の上端部に支持された記録装置において、
紙搬送時に前記収納部の前壁部に前記ロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定するニアエンド検出手段を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記ニアエンド検出手段は、ロール紙の側端面に当接し、当該ロール紙が減少してロール紙の外径が小さくなった場合に、ロール紙の側端面から外れて収納部内に突出する当接部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記当接部材は、前記開閉扉を開く場合、この開閉扉の開動作に応じて収納部の外部に退避することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記当接部材の前面部には傾斜面が形成され、この傾斜面の傾斜角度は、当該傾斜面と前記開閉扉との間に前記ロール紙が挟まれた場合に、このロール紙が前記傾斜面を超えて前記収納部に収納される角度に設定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記ロール紙が前記収納部内を後退することにより、前記当接部材が前記ロール紙の側端面から外れた場合、前記ロール紙が前記収納部内を前進する際に、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に再び当接するように、前記当接部材の側面に第1カムを設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の記録装置。
【請求項6】
前記ロール紙が前記当接部材に乗り上げた場合、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に当接するように、前記当接部材の上面に第2カムを設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載された記録装置。
【請求項1】
ロール紙の収納部を有する本体の前面部に下端部がヒンジされて上端部が開放される開閉扉を備え、この開閉扉の上端部にはプラテンが支持され、当該開閉扉が閉じられたときにプラテンに対向する記録ヘッドが本体の上端部に支持された記録装置において、
紙搬送時に前記収納部の前壁部に前記ロール紙の一部を当接させ、このロール紙の他部の位置を検出して当該ロール紙の残量を判定するニアエンド検出手段を備えたことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記ニアエンド検出手段は、ロール紙の側端面に当接し、当該ロール紙が減少してロール紙の外径が小さくなった場合に、ロール紙の側端面から外れて収納部内に突出する当接部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
【請求項3】
前記当接部材は、前記開閉扉を開く場合、この開閉扉の開動作に応じて収納部の外部に退避することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
【請求項4】
前記当接部材の前面部には傾斜面が形成され、この傾斜面の傾斜角度は、当該傾斜面と前記開閉扉との間に前記ロール紙が挟まれた場合に、このロール紙が前記傾斜面を超えて前記収納部に収納される角度に設定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の記録装置。
【請求項5】
前記ロール紙が前記収納部内を後退することにより、前記当接部材が前記ロール紙の側端面から外れた場合、前記ロール紙が前記収納部内を前進する際に、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に再び当接するように、前記当接部材の側面に第1カムを設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の記録装置。
【請求項6】
前記ロール紙が前記当接部材に乗り上げた場合、前記当接部材が前記ロール紙の側端面に当接するように、前記当接部材の上面に第2カムを設けたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載された記録装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−161349(P2007−161349A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−355738(P2005−355738)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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