評価基板
【課題】評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる評価基板を得る。
【解決手段】評価基板1はパワーモジュール2を評価するために用いられる。パワーモジュール2は、パワー半導体装置3と、パワー半導体装置3の特性を検出する温度検出部4及び電圧検出部5とを有する。評価基板1の1枚の基板7に、電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10が設けられている。電源回路8はパワーモジュール2に電力を供給する。フォトカプラ駆動回路9はパワー半導体装置3を駆動する。表示部10は温度検出部4及び電圧検出部5から入力した検出信号を表示する。
【解決手段】評価基板1はパワーモジュール2を評価するために用いられる。パワーモジュール2は、パワー半導体装置3と、パワー半導体装置3の特性を検出する温度検出部4及び電圧検出部5とを有する。評価基板1の1枚の基板7に、電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10が設けられている。電源回路8はパワーモジュール2に電力を供給する。フォトカプラ駆動回路9はパワー半導体装置3を駆動する。表示部10は温度検出部4及び電圧検出部5から入力した検出信号を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーモジュールを評価するための評価基板に関し、特に評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる評価基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、1つのモジュール内に多数のパワー半導体素子を実装したパワーモジュールがインバータなどに適用されている(例えば、特許文献1参照)。このパワーモジュールを評価するために評価基板が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−249624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワーモジュールを評価する際に、パワーモジュールと評価基板に複数の電源と計測器をケーブル接続する必要があった。そして、ケーブル配線が複雑で誤接続の恐れがあるため、接続後にケーブル配線を確認する必要があった。また、パワーモジュールの評価は高電圧・大電流を使用するので、安全のためにパワーモジュールと評価基板をプラスチックのカバーで覆う必要がある。このため、パワーモジュール及び評価基板と複数の電源と計測器を接続するには、安全カバーの間隙からケーブル配線や計測プローブを入れる必要がある。従って、評価環境が複雑であったため、その準備に時間がかかっていた。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる評価基板を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る評価基板は、パワー半導体装置と前記パワー半導体装置の特性を検出する検出部を有するパワーモジュールを評価するための評価基板であって、前記パワーモジュールに電力を供給する電源回路と、前記パワー半導体装置を駆動する駆動回路と、前記検出部から入力した検出信号を表示する表示部と、前記電源回路、前記駆動回路、及び前記表示部が設けられた1枚の基板とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図2】電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図である。
【図3】電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す側面図である。
【図4】電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図である。
【図5】電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す側面図である。
【図6】図5のI−IIに沿った断面図である。
【図7】比較例に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。
【図10】検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。
【図11】検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。
【図12】発光素子の配置順と発光色を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る表示部を示すブロック図である。
【図14】三角波発生部が発生させた三角波を示す図である。
【図15】検出信号が第1の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【図16】検出信号が第2の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【図17】発光素子の点灯や音発生部の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態4に係る表示部を示すブロック図である。
【図19】発振回路の出力を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図21】本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態に係る評価基板について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。この評価基板1はパワーモジュール2を評価するために用いられる。パワーモジュール2は、パワー半導体装置3と、パワー半導体装置3の特性を検出する温度検出部4、電圧検出部5、及び異常検出部6とを有する。パワー半導体装置3は、U相とV相とW相を有する三相インバータである。
【0011】
評価基板1の1枚の基板7に、電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10が設けられている。評価基板1の信号用コネクタ11がパワーモジュール2の信号用コネクタ12に接続される。評価基板1の電力用コネクタ13がパワーモジュール2の電力用コネクタ14に接続されるか、又は評価基板1の電源端子接続部15がパワーモジュール2の電源端子(後述)に接続される。
【0012】
電源回路8は、外部の供給電源16から入力した単一電力から複数の電力を生成して、パワー半導体装置3のU相とV相とW相にそれぞれ供給する。また、電源回路8は、表示部10やフォトカプラ駆動回路9にも電力を供給する。供給電源16からの電源電圧の極性を逆接続した場合に評価基板1の破壊を防止するために、電源回路8の入力前段には保護ダイオード17が接続されている。
【0013】
フォトカプラ駆動回路9は、外部のコントロールユニット18に制御用コネクタ19を介して接続され、外部のパルスジェネレータ20にパルスジェネレータ接続端子21を介して接続されている。フォトカプラ駆動回路9は、信号用コネクタ11,12を介してパワーモジュール2の絶縁部のフォトカプラ22に接続され、駆動信号によりフォトカプラ22を駆動してパワー半導体装置3のU相とV相とW相を駆動する。
【0014】
切り替えスイッチ23,24によりパワーモジュール2のフォトカプラ22への電力を供給/遮断して、パワーモジュール2のU相とV相とW相を駆動許可/駆動禁止にする。これにより、誤って外部のパルスジェネレータから駆動信号を入力した場合等の誤作動を防止する。この駆動許可/駆動禁止の設定は、評価基板1の制御用コネクタ19を介して外部で行うか、又は内部の切り替えスイッチ23,24で行う。
【0015】
パワーモジュール2の温度検出部4はパワー半導体装置3の温度を検出し、電圧検出部5はパワー半導体装置3のPN端子に印加される電圧を検出して、それぞれ検出信号を出力する。
【0016】
温度検出部4及び電圧検出部5から出力された検出信号は、パルス変換部25により電圧に応じたパルス幅を持つパルス信号に一旦変換され、絶縁部を通過した後、アナログ電圧変換部26によりアナログ電圧に復調される。この復調された検出信号は、評価基板1の表示部10に入力される。表示部10は、この温度検出部4及び電圧検出部5から入力した検出信号の電圧レベルを表示する。
【0017】
パワー半導体装置3内のIGBTなどの温度過熱や過電流、パワーモジュール2のU相とV相とW相に印加する電圧の低下などが発生した場合は、異常検出部6が異常信号を出力する。異常検出部6から異常信号が入力されると、表示部10はその旨を表示する。これにより、作業者が異常を確認することができる。この異常信号は、評価基板1の制御用コネクタ19を介して上位のコントロールユニット18に入力してもよい。
【0018】
続いて、評価基板1とパワーモジュール2の接続の仕方を説明する。パワーモジュール2の電力入力部の形態(電力用コネクタ、電源端子)に応じて、評価基板1とパワーモジュール2の接続の仕方が以下の2通りに分かれる。ただし、何れの場合でも、パワーモジュール2上にスペーサ27を介して評価基板1が載せられ、評価基板1の信号用コネクタ11とパワーモジュール2の信号用コネクタ12がケーブル28を介して接続される。
【0019】
図2は、電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図であり、図3は側面図である。評価基板1の電力用コネクタ13とパワーモジュール2の電力用コネクタ14がケーブル29を介して接続される。
【0020】
図4は、電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図であり、図5は側面図である。図6は図5のI−IIに沿った断面図である。評価基板1の電源端子接続部15にパワーモジュール2の電源端子30が挿入されて接続される。
【0021】
続いて、本実施の形態の効果を比較例と比較して説明する。図7は、比較例に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。比較例では、検出信号や異常信号を計測する電圧計やオシロスコープ等の計測器31を評価基板1の電圧検出端子32に接続する必要がある。さらに、評価基板1に制御電源33を接続し、パワーモジュール2にUP相駆動電源34、VP相駆動電源35、WP相駆動電源36、及びUN/VN/WN相駆動電源37を接続する必要がある。従って、ケーブル配線が複雑である。
【0022】
一方、本実施の形態では、1枚の基板7にパワーモジュール2の評価に必要な電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10を設けている。これにより、ケーブル配線を減少させ、パワーモジュールからの検出信号を確認する計測器類を省くことが可能となる。この結果、評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる。
【0023】
また、比較例では、パワーモジュール2に複数の電源を接続するため、ケーブル配線が複雑である。一方、本実施の形態では、電源回路8が、外部から入力した単一電力から複数の電力を生成してパワー半導体装置3のU相とV相とW相にそれぞれ供給する。従って、電源の個数を減らし、ケーブル配線を簡略化できる。
【0024】
また、本実施の形態では、評価基板1の電力用コネクタ13と電源端子接続部15の何れを介しても電源回路8からパワーモジュール2に電力を供給できる。これにより、パワーモジュール2の電力入力部の形態(電力用コネクタ、電源端子)に関わらず、同一の評価基板1を用いることができ、評価基板1の標準化を図ることができる。また、評価基板1の個体差による測定結果誤差の発生を防ぐことができる。
【0025】
また、比較例では、電源が故障した場合や評価基板1に供給電源16を誤接続した場合には、パワーモジュール2の動作不良の原因確認が困難であり、不良原因の特定と改修に時間がかかる。一方、本実施の形態では、電源回路8が表示部10やフォトカプラ駆動回路9にも電力を供給する。従って、電源回路8が故障した場合や評価基板1に電源を誤接続した場合に電源回路8の電力供給が停止するため、表示部10の発光素子が全消灯となり、異常を容易に認識することができる。また、異常状態においてフォトカプラ駆動回路9によるパワー半導体装置3の駆動が停止されるため、パワーモジュール2の破壊を防ぎ、評価実施者の安全を確保することができる。
【0026】
実施の形態2.
図8及び図9は、本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。表示部10は図8の回路を2個、図9の回路を1個含む。図8の回路はパワーモジュール2の温度検出部4又は電圧検出部5からの検出信号(アナログ電圧)を表示し、図9の回路は異常検出部6からの異常信号を表示する。
【0027】
電圧比較回路38〜43の出力はオープンコレクタであり、互いの出力を接続することができる。電圧比較回路38〜43が検出信号の電圧と基準電圧V1〜V3を比較し、検出信号の電圧範囲に対応した発光素子LED1〜LED4を点灯させる。電圧比較回路44が異常信号の電圧と基準電圧V4を比較し、発光素子LED5を点灯させる。
【0028】
図10及び図11は、検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。検出信号の電圧が基準電圧V1以下ではLED1、基準電圧V1と基準電圧V2の間ではLED2、基準電圧V2と基準電圧V3の間ではLED3、基準電圧V3以上ではLED4がそれぞれ点灯する。図12は、発光素子の配置順と発光色を示す図である。発光素子LED1〜LED4は、対応する検出信号の電圧の大きさ順に配置され、互いに異なる発光色を持つ。
【0029】
以上説明したように、電圧比較回路38〜43が検出信号の電圧と基準電圧V1〜V3を比較し、LED1〜LED4は検出信号の異なる電圧範囲に対応してそれぞれ点灯する。これにより、検出信号の電圧範囲を発光素子LED1〜LED4で確認できるため、計測のための計測器類を省くことが可能となる。
【0030】
また、発光素子LED1〜LED4が対応する検出信号の電圧範囲の大きさ順に基板7上に配置されていることにより、検出結果を確認しやすくなる。また、発光素子LED1〜LED4が互いに異なる発光色を持つことにより、透明な安全カバーを介し離れて確認する場合でも良好な視認性を得ることができる。
【0031】
なお、本実施の形態では検出信号の電圧範囲を4分割しているが、基準電圧を増やすことで更に多く分割することもできる。また、点灯させる発光素子を一個とすることで、消費電流を低減できる。
【0032】
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3に係る表示部を示すブロック図である。三角波発生部45が三角波を発生させる。電圧比較回路46は、検出信号と三角波の電圧を比較して方形波を出力する。方形波の周期は1秒から10秒程度が適当である。図14は三角波発生部が発生させた三角波を示す図である。図15は検出信号が第1の電圧の場合、図16は検出信号が第2の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【0033】
電圧比較回路46の出力に応じて、発光素子LED6は点灯し、音発生部47は音を発生させる。点灯や断続音を時計等で測り、そのデューティを求めるにより検出信号の電圧を認識できる。図17は、発光素子の点灯や音発生部の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示す図である。これにより、検出信号の電圧範囲を発光素子LED6や音発生部47で確認できるため、計測のための計測器類が不要となる。また、電圧比較回路46が一系統でよいため、実施の形態2よりも回路構成を簡素化することができる。
【0034】
また、音発生部47を用いることにより、目視だけでなく聴覚的にも検出結果を認識できるため、検出結果の確認性が向上する。また、発光素子LED6を目視できない箇所に評価基板1が配置されていても、音により検出結果を認識できる。なお、スイッチで切り替えて発光素子LED6の点滅と音発生部47の断続音の一方のみ用いてもよい。
【0035】
なお、発光素子LED6の点灯や音発生部47の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示すグラフが、発光素子LED6の近辺にシルク印刷で印字されていることが好ましい。これにより、参照する資料が手元になくても、検出結果を知ることができる。
【0036】
実施の形態4.
図18は本発明の実施の形態4に係る表示部を示すブロック図である。実施の形態3の構成に加えて、発振回路48、基準発光素子LED7、及び基準音発生部49が設けられている。
【0037】
図19は、発振回路の出力を示す図である。発振回路48は一定の周期の方形波を出力する。この発振回路48からの方形波に応じて、基準発光素子LED7が一定の時間間隔で点滅し、基準音発生部49が一定の時間間隔で音を発生させる。発振回路48からの方形波の周期は、三角波の周期の1/10程度が妥当である。
【0038】
発光素子LED6と基準発光素子LED7の点滅の時間間隔を照らし合わせることにより、検出結果の確認精度が向上する。同様に、音発生部47と基準音発生部49の音の時間間隔を照らし合わせることにより、検出結果の確認精度が向上する。
【0039】
実施の形態5.
図20は本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図であり、図21はその斜視図である。実施の形態1の電源端子接続部15の代わりに、パワーモジュール2の電源端子30に着脱可能な電源供給基板50を基板7から分離して設けている。評価基板1の電力用コネクタ13が電源供給基板50の電力用コネクタ51にケーブル52を介して接続される。
【0040】
電源供給基板50は、基板7上の電源回路8に電力用コネクタ13,51及びケーブル52を介して接続され、電源回路8からの電力を電源端子30に供給する。これにより、電源供給基板50をパワーモジュール2の電源端子30に装着した状態で、基板7をパワーモジュール2の横に配置することができる。パワーモジュール2に流れる大電流の影響によりパワーモジュール2の上下方向に発生するノイズを避け、安定した評価を行うことができる。
【符号の説明】
【0041】
1 評価基板
2 パワーモジュール
3 パワー半導体装置
4 温度検出部(検出部)
5 電圧検出部(検出部)
7 基板
8 電源回路
9 フォトカプラ駆動回路(駆動回路)
10 表示部
13,14 電力用コネクタ
15 電源端子接続部
30 電源端子
38〜43,46 電圧比較回路
45 三角波発生部
47 音発生部
49 基準音発生部
50 電源供給基板
52 ケーブル
LED1〜LED6 発光素子
LED7 基準発光素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーモジュールを評価するための評価基板に関し、特に評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる評価基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、1つのモジュール内に多数のパワー半導体素子を実装したパワーモジュールがインバータなどに適用されている(例えば、特許文献1参照)。このパワーモジュールを評価するために評価基板が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−249624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワーモジュールを評価する際に、パワーモジュールと評価基板に複数の電源と計測器をケーブル接続する必要があった。そして、ケーブル配線が複雑で誤接続の恐れがあるため、接続後にケーブル配線を確認する必要があった。また、パワーモジュールの評価は高電圧・大電流を使用するので、安全のためにパワーモジュールと評価基板をプラスチックのカバーで覆う必要がある。このため、パワーモジュール及び評価基板と複数の電源と計測器を接続するには、安全カバーの間隙からケーブル配線や計測プローブを入れる必要がある。従って、評価環境が複雑であったため、その準備に時間がかかっていた。
【0005】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる評価基板を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る評価基板は、パワー半導体装置と前記パワー半導体装置の特性を検出する検出部を有するパワーモジュールを評価するための評価基板であって、前記パワーモジュールに電力を供給する電源回路と、前記パワー半導体装置を駆動する駆動回路と、前記検出部から入力した検出信号を表示する表示部と、前記電源回路、前記駆動回路、及び前記表示部が設けられた1枚の基板とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図2】電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図である。
【図3】電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す側面図である。
【図4】電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図である。
【図5】電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す側面図である。
【図6】図5のI−IIに沿った断面図である。
【図7】比較例に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。
【図10】検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。
【図11】検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。
【図12】発光素子の配置順と発光色を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る表示部を示すブロック図である。
【図14】三角波発生部が発生させた三角波を示す図である。
【図15】検出信号が第1の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【図16】検出信号が第2の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【図17】発光素子の点灯や音発生部の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態4に係る表示部を示すブロック図である。
【図19】発振回路の出力を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。
【図21】本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施の形態に係る評価基板について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。この評価基板1はパワーモジュール2を評価するために用いられる。パワーモジュール2は、パワー半導体装置3と、パワー半導体装置3の特性を検出する温度検出部4、電圧検出部5、及び異常検出部6とを有する。パワー半導体装置3は、U相とV相とW相を有する三相インバータである。
【0011】
評価基板1の1枚の基板7に、電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10が設けられている。評価基板1の信号用コネクタ11がパワーモジュール2の信号用コネクタ12に接続される。評価基板1の電力用コネクタ13がパワーモジュール2の電力用コネクタ14に接続されるか、又は評価基板1の電源端子接続部15がパワーモジュール2の電源端子(後述)に接続される。
【0012】
電源回路8は、外部の供給電源16から入力した単一電力から複数の電力を生成して、パワー半導体装置3のU相とV相とW相にそれぞれ供給する。また、電源回路8は、表示部10やフォトカプラ駆動回路9にも電力を供給する。供給電源16からの電源電圧の極性を逆接続した場合に評価基板1の破壊を防止するために、電源回路8の入力前段には保護ダイオード17が接続されている。
【0013】
フォトカプラ駆動回路9は、外部のコントロールユニット18に制御用コネクタ19を介して接続され、外部のパルスジェネレータ20にパルスジェネレータ接続端子21を介して接続されている。フォトカプラ駆動回路9は、信号用コネクタ11,12を介してパワーモジュール2の絶縁部のフォトカプラ22に接続され、駆動信号によりフォトカプラ22を駆動してパワー半導体装置3のU相とV相とW相を駆動する。
【0014】
切り替えスイッチ23,24によりパワーモジュール2のフォトカプラ22への電力を供給/遮断して、パワーモジュール2のU相とV相とW相を駆動許可/駆動禁止にする。これにより、誤って外部のパルスジェネレータから駆動信号を入力した場合等の誤作動を防止する。この駆動許可/駆動禁止の設定は、評価基板1の制御用コネクタ19を介して外部で行うか、又は内部の切り替えスイッチ23,24で行う。
【0015】
パワーモジュール2の温度検出部4はパワー半導体装置3の温度を検出し、電圧検出部5はパワー半導体装置3のPN端子に印加される電圧を検出して、それぞれ検出信号を出力する。
【0016】
温度検出部4及び電圧検出部5から出力された検出信号は、パルス変換部25により電圧に応じたパルス幅を持つパルス信号に一旦変換され、絶縁部を通過した後、アナログ電圧変換部26によりアナログ電圧に復調される。この復調された検出信号は、評価基板1の表示部10に入力される。表示部10は、この温度検出部4及び電圧検出部5から入力した検出信号の電圧レベルを表示する。
【0017】
パワー半導体装置3内のIGBTなどの温度過熱や過電流、パワーモジュール2のU相とV相とW相に印加する電圧の低下などが発生した場合は、異常検出部6が異常信号を出力する。異常検出部6から異常信号が入力されると、表示部10はその旨を表示する。これにより、作業者が異常を確認することができる。この異常信号は、評価基板1の制御用コネクタ19を介して上位のコントロールユニット18に入力してもよい。
【0018】
続いて、評価基板1とパワーモジュール2の接続の仕方を説明する。パワーモジュール2の電力入力部の形態(電力用コネクタ、電源端子)に応じて、評価基板1とパワーモジュール2の接続の仕方が以下の2通りに分かれる。ただし、何れの場合でも、パワーモジュール2上にスペーサ27を介して評価基板1が載せられ、評価基板1の信号用コネクタ11とパワーモジュール2の信号用コネクタ12がケーブル28を介して接続される。
【0019】
図2は、電力用コネクタを持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図であり、図3は側面図である。評価基板1の電力用コネクタ13とパワーモジュール2の電力用コネクタ14がケーブル29を介して接続される。
【0020】
図4は、電源端子を持つパワーモジュールに評価基板が接続された状態を示す斜視図であり、図5は側面図である。図6は図5のI−IIに沿った断面図である。評価基板1の電源端子接続部15にパワーモジュール2の電源端子30が挿入されて接続される。
【0021】
続いて、本実施の形態の効果を比較例と比較して説明する。図7は、比較例に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図である。比較例では、検出信号や異常信号を計測する電圧計やオシロスコープ等の計測器31を評価基板1の電圧検出端子32に接続する必要がある。さらに、評価基板1に制御電源33を接続し、パワーモジュール2にUP相駆動電源34、VP相駆動電源35、WP相駆動電源36、及びUN/VN/WN相駆動電源37を接続する必要がある。従って、ケーブル配線が複雑である。
【0022】
一方、本実施の形態では、1枚の基板7にパワーモジュール2の評価に必要な電源回路8、フォトカプラ駆動回路9、及び表示部10を設けている。これにより、ケーブル配線を減少させ、パワーモジュールからの検出信号を確認する計測器類を省くことが可能となる。この結果、評価環境を簡易化し、評価の効率化を図ることができる。
【0023】
また、比較例では、パワーモジュール2に複数の電源を接続するため、ケーブル配線が複雑である。一方、本実施の形態では、電源回路8が、外部から入力した単一電力から複数の電力を生成してパワー半導体装置3のU相とV相とW相にそれぞれ供給する。従って、電源の個数を減らし、ケーブル配線を簡略化できる。
【0024】
また、本実施の形態では、評価基板1の電力用コネクタ13と電源端子接続部15の何れを介しても電源回路8からパワーモジュール2に電力を供給できる。これにより、パワーモジュール2の電力入力部の形態(電力用コネクタ、電源端子)に関わらず、同一の評価基板1を用いることができ、評価基板1の標準化を図ることができる。また、評価基板1の個体差による測定結果誤差の発生を防ぐことができる。
【0025】
また、比較例では、電源が故障した場合や評価基板1に供給電源16を誤接続した場合には、パワーモジュール2の動作不良の原因確認が困難であり、不良原因の特定と改修に時間がかかる。一方、本実施の形態では、電源回路8が表示部10やフォトカプラ駆動回路9にも電力を供給する。従って、電源回路8が故障した場合や評価基板1に電源を誤接続した場合に電源回路8の電力供給が停止するため、表示部10の発光素子が全消灯となり、異常を容易に認識することができる。また、異常状態においてフォトカプラ駆動回路9によるパワー半導体装置3の駆動が停止されるため、パワーモジュール2の破壊を防ぎ、評価実施者の安全を確保することができる。
【0026】
実施の形態2.
図8及び図9は、本発明の実施の形態2に係る表示部に含まれる回路を示す図である。表示部10は図8の回路を2個、図9の回路を1個含む。図8の回路はパワーモジュール2の温度検出部4又は電圧検出部5からの検出信号(アナログ電圧)を表示し、図9の回路は異常検出部6からの異常信号を表示する。
【0027】
電圧比較回路38〜43の出力はオープンコレクタであり、互いの出力を接続することができる。電圧比較回路38〜43が検出信号の電圧と基準電圧V1〜V3を比較し、検出信号の電圧範囲に対応した発光素子LED1〜LED4を点灯させる。電圧比較回路44が異常信号の電圧と基準電圧V4を比較し、発光素子LED5を点灯させる。
【0028】
図10及び図11は、検出信号の電圧と点灯する発光素子の関係を示す図である。検出信号の電圧が基準電圧V1以下ではLED1、基準電圧V1と基準電圧V2の間ではLED2、基準電圧V2と基準電圧V3の間ではLED3、基準電圧V3以上ではLED4がそれぞれ点灯する。図12は、発光素子の配置順と発光色を示す図である。発光素子LED1〜LED4は、対応する検出信号の電圧の大きさ順に配置され、互いに異なる発光色を持つ。
【0029】
以上説明したように、電圧比較回路38〜43が検出信号の電圧と基準電圧V1〜V3を比較し、LED1〜LED4は検出信号の異なる電圧範囲に対応してそれぞれ点灯する。これにより、検出信号の電圧範囲を発光素子LED1〜LED4で確認できるため、計測のための計測器類を省くことが可能となる。
【0030】
また、発光素子LED1〜LED4が対応する検出信号の電圧範囲の大きさ順に基板7上に配置されていることにより、検出結果を確認しやすくなる。また、発光素子LED1〜LED4が互いに異なる発光色を持つことにより、透明な安全カバーを介し離れて確認する場合でも良好な視認性を得ることができる。
【0031】
なお、本実施の形態では検出信号の電圧範囲を4分割しているが、基準電圧を増やすことで更に多く分割することもできる。また、点灯させる発光素子を一個とすることで、消費電流を低減できる。
【0032】
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3に係る表示部を示すブロック図である。三角波発生部45が三角波を発生させる。電圧比較回路46は、検出信号と三角波の電圧を比較して方形波を出力する。方形波の周期は1秒から10秒程度が適当である。図14は三角波発生部が発生させた三角波を示す図である。図15は検出信号が第1の電圧の場合、図16は検出信号が第2の電圧の場合の電圧比較回路の出力電圧を示す図である。
【0033】
電圧比較回路46の出力に応じて、発光素子LED6は点灯し、音発生部47は音を発生させる。点灯や断続音を時計等で測り、そのデューティを求めるにより検出信号の電圧を認識できる。図17は、発光素子の点灯や音発生部の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示す図である。これにより、検出信号の電圧範囲を発光素子LED6や音発生部47で確認できるため、計測のための計測器類が不要となる。また、電圧比較回路46が一系統でよいため、実施の形態2よりも回路構成を簡素化することができる。
【0034】
また、音発生部47を用いることにより、目視だけでなく聴覚的にも検出結果を認識できるため、検出結果の確認性が向上する。また、発光素子LED6を目視できない箇所に評価基板1が配置されていても、音により検出結果を認識できる。なお、スイッチで切り替えて発光素子LED6の点滅と音発生部47の断続音の一方のみ用いてもよい。
【0035】
なお、発光素子LED6の点灯や音発生部47の発生音のデューティと検出信号の電圧との関係を示すグラフが、発光素子LED6の近辺にシルク印刷で印字されていることが好ましい。これにより、参照する資料が手元になくても、検出結果を知ることができる。
【0036】
実施の形態4.
図18は本発明の実施の形態4に係る表示部を示すブロック図である。実施の形態3の構成に加えて、発振回路48、基準発光素子LED7、及び基準音発生部49が設けられている。
【0037】
図19は、発振回路の出力を示す図である。発振回路48は一定の周期の方形波を出力する。この発振回路48からの方形波に応じて、基準発光素子LED7が一定の時間間隔で点滅し、基準音発生部49が一定の時間間隔で音を発生させる。発振回路48からの方形波の周期は、三角波の周期の1/10程度が妥当である。
【0038】
発光素子LED6と基準発光素子LED7の点滅の時間間隔を照らし合わせることにより、検出結果の確認精度が向上する。同様に、音発生部47と基準音発生部49の音の時間間隔を照らし合わせることにより、検出結果の確認精度が向上する。
【0039】
実施の形態5.
図20は本発明の実施の形態5に係る評価基板及びパワーモジュールを示すブロック図であり、図21はその斜視図である。実施の形態1の電源端子接続部15の代わりに、パワーモジュール2の電源端子30に着脱可能な電源供給基板50を基板7から分離して設けている。評価基板1の電力用コネクタ13が電源供給基板50の電力用コネクタ51にケーブル52を介して接続される。
【0040】
電源供給基板50は、基板7上の電源回路8に電力用コネクタ13,51及びケーブル52を介して接続され、電源回路8からの電力を電源端子30に供給する。これにより、電源供給基板50をパワーモジュール2の電源端子30に装着した状態で、基板7をパワーモジュール2の横に配置することができる。パワーモジュール2に流れる大電流の影響によりパワーモジュール2の上下方向に発生するノイズを避け、安定した評価を行うことができる。
【符号の説明】
【0041】
1 評価基板
2 パワーモジュール
3 パワー半導体装置
4 温度検出部(検出部)
5 電圧検出部(検出部)
7 基板
8 電源回路
9 フォトカプラ駆動回路(駆動回路)
10 表示部
13,14 電力用コネクタ
15 電源端子接続部
30 電源端子
38〜43,46 電圧比較回路
45 三角波発生部
47 音発生部
49 基準音発生部
50 電源供給基板
52 ケーブル
LED1〜LED6 発光素子
LED7 基準発光素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワー半導体装置と前記パワー半導体装置の特性を検出する検出部を有するパワーモジュールを評価するための評価基板であって、
前記パワーモジュールに電力を供給する電源回路と、
前記パワー半導体装置を駆動する駆動回路と、
前記検出部から入力した検出信号を表示する表示部と、
前記電源回路、前記駆動回路、及び前記表示部が設けられた1枚の基板とを備えることを特徴とする評価基板。
【請求項2】
前記パワー半導体装置は、U相とV相とW相を有する三相インバータであり、
前記電源回路は、外部から入力した単一電力から複数の電力を生成して前記パワー半導体装置のU相とV相とW相にそれぞれ供給することを特徴とする請求項1に記載の評価基板。
【請求項3】
前記パワーモジュールの電力用コネクタに接続されるコネクタと、
前記パワーモジュールの電源端子に接続される電源端子接続部とを更に備え、
前記コネクタと前記電源端子接続部の何れを介しても前記電源回路から前記パワーモジュールに電力を供給できることを特徴とする請求項1又は2に記載の評価基板。
【請求項4】
前記電源回路は前記表示部に電力を供給することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項5】
前記電源回路は前記駆動回路に電力を供給することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項6】
前記表示部は、
前記検出信号の電圧と基準電圧を比較する電圧比較回路と、
前記電圧比較回路の出力に応じて、前記検出信号の異なる電圧範囲に対応してそれぞれ点灯する複数の発光素子とを有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項7】
前記複数の発光素子は、対応する前記検出信号の電圧範囲の大きさ順に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の評価基板。
【請求項8】
前記複数の発光素子は、互いに異なる発光色を持つことを特徴とする請求項6又は7に記載の評価基板。
【請求項9】
前記表示部は、
三角波を発生させる三角波発生部と、
前記検出信号と前記三角波の電圧を比較する電圧比較回路と、
前記電圧比較回路のパルス出力に応じて点灯する発光素子とを有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項10】
前記発光素子の点灯と前記検出信号の電圧の関係が前記発光素子の近辺に印字されていることを特徴とする請求項9に記載の評価基板。
【請求項11】
一定の時間間隔で点滅する基準発光素子を更に備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の評価基板。
【請求項12】
前記電圧比較回路のパルス出力に応じて音を発生させる音発生部を更に備えることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項13】
一定の時間間隔で音を発生させる基準音発生部を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の評価基板。
【請求項14】
前記基板から分離され、前記パワーモジュールの電源端子に着脱可能であり、前記基板上の前記電源回路にケーブルを介して接続され、前記電源回路からの電力を前記電源端子に供給する電源供給基板を更に備え、
前記電源供給基板を前記パワーモジュールの前記電源端子に装着した状態で、前記基板を前記パワーモジュールの横に配置することができることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項1】
パワー半導体装置と前記パワー半導体装置の特性を検出する検出部を有するパワーモジュールを評価するための評価基板であって、
前記パワーモジュールに電力を供給する電源回路と、
前記パワー半導体装置を駆動する駆動回路と、
前記検出部から入力した検出信号を表示する表示部と、
前記電源回路、前記駆動回路、及び前記表示部が設けられた1枚の基板とを備えることを特徴とする評価基板。
【請求項2】
前記パワー半導体装置は、U相とV相とW相を有する三相インバータであり、
前記電源回路は、外部から入力した単一電力から複数の電力を生成して前記パワー半導体装置のU相とV相とW相にそれぞれ供給することを特徴とする請求項1に記載の評価基板。
【請求項3】
前記パワーモジュールの電力用コネクタに接続されるコネクタと、
前記パワーモジュールの電源端子に接続される電源端子接続部とを更に備え、
前記コネクタと前記電源端子接続部の何れを介しても前記電源回路から前記パワーモジュールに電力を供給できることを特徴とする請求項1又は2に記載の評価基板。
【請求項4】
前記電源回路は前記表示部に電力を供給することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項5】
前記電源回路は前記駆動回路に電力を供給することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項6】
前記表示部は、
前記検出信号の電圧と基準電圧を比較する電圧比較回路と、
前記電圧比較回路の出力に応じて、前記検出信号の異なる電圧範囲に対応してそれぞれ点灯する複数の発光素子とを有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項7】
前記複数の発光素子は、対応する前記検出信号の電圧範囲の大きさ順に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の評価基板。
【請求項8】
前記複数の発光素子は、互いに異なる発光色を持つことを特徴とする請求項6又は7に記載の評価基板。
【請求項9】
前記表示部は、
三角波を発生させる三角波発生部と、
前記検出信号と前記三角波の電圧を比較する電圧比較回路と、
前記電圧比較回路のパルス出力に応じて点灯する発光素子とを有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項10】
前記発光素子の点灯と前記検出信号の電圧の関係が前記発光素子の近辺に印字されていることを特徴とする請求項9に記載の評価基板。
【請求項11】
一定の時間間隔で点滅する基準発光素子を更に備えることを特徴とする請求項9又は10に記載の評価基板。
【請求項12】
前記電圧比較回路のパルス出力に応じて音を発生させる音発生部を更に備えることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の評価基板。
【請求項13】
一定の時間間隔で音を発生させる基準音発生部を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の評価基板。
【請求項14】
前記基板から分離され、前記パワーモジュールの電源端子に着脱可能であり、前記基板上の前記電源回路にケーブルを介して接続され、前記電源回路からの電力を前記電源端子に供給する電源供給基板を更に備え、
前記電源供給基板を前記パワーモジュールの前記電源端子に装着した状態で、前記基板を前記パワーモジュールの横に配置することができることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の評価基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−57581(P2013−57581A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195691(P2011−195691)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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