説明

読み取り装置

【課題】 運転免許証など媒体の透かし模様の有無を検出して当該媒体の真正判断を迅速に行い、処理時間の短縮を図る。
【解決手段】 取り込まれた会員カードなどの媒体2に表面側から第1の光源13によって白色光で通常照明を行い、裏面側から第2の光源14によって赤外光などで透かし用照明する。光源切替部21によって第1および第2の光源13,14の点灯または消灯を切り替え、ラインセンサ15は媒体2に対して1回の相対移動でもって読取ラインの所定数ごとに媒体表面に記録されている文字記録部(図3中符号2a)の通常画像と、特殊インク印刷による顔写真および透かし模様(図3中符号2b,2c)などの特殊画像とを短時間に走査して読み取り、特殊インクの検出で写真偽造か否かを鑑定でき、透かし模様2cの有無によって媒体真正判定部25が当該媒体2が真正か偽造かを即座に判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身分照会や証明用に使用される運転免許証、キャッシュカード等の金融取引カード、および会員カードなど媒体に記録された情報を読み取ってカード真贋判定するための画像読取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、金融機関の無人店舗に来店した顧客との間でキャッシュカードやクレジットカードなどを発行して金融取引契約を行う自動契約システムが普及している。その際、金融機関管理センターのオペレータは、遠隔指示して顧客に身分を証明する運転免許証などの提出を求め、無人店舗内に設置されたカード発行装置に取り込んで顔写真の撮像を取得する。同時に、店内監視カメラが映し出した本人映像と運転免許証の顔写真撮像とを見比べることにより、顧客の本人確認を行う。そうした手続きの間、取り込んだ運転免許証に記載された顧客の氏名や住所など文字情報も読み取っている。顧客が本人であること、そして種々の個人情報に基づいて取引条件に適合していると判断した場合に、取引カードを発行するようになっている。
【0003】
ところで、そのように運転免許証の顔写真を撮像し、また文字情報を読み取るだけでは、昨今の高性能化した複写技術で容易にコピー偽造ができ、記載文字も容易に改ざんして不正使用されることから、本人確認の十分な決め手とはなっていないのが現状である。そこで、周知のように、運転免許証には偽造や改ざんを防止するための「透かし模様」や「特殊インク印刷」が施されている。その透かし模様や特殊印刷部を読み取ることで真正か偽造かを判断し、不正な金融取引を未然に防止できるようにした画像認識装置が提案されている。
【0004】
たとえば、特許文献1の公報には、運転免許証の裏面から光を照射して透かしを走査して検出する画像認識技術が開示されている。また、特許文献2の公報には、運転免許証の表面と裏面からそれぞれ光を照射して、表側に記載された氏名などの文字情報を認識すると同時に、裏側の透かし模様を認識する画像認識技術が開示されている。さらに、特許文献3の公報には、運転免許証に波長帯域の異なる白色光と赤外光を切り替えて照射し、特殊インクによる印刷部を赤外光で吸収させたり、反射させるなどして当該免許証の真贋を識別する画像認識技術が開示されている。
【特許文献1】特開平11−066273号
【特許文献2】特開2000−011147号
【特許文献3】特開2002−42204号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の場合、運転免許証の裏面からの光照射であるので、表面側に記載されている文字情報を認識するには、入力電圧/雑音電圧比であるいわゆるSN比が低くて高精度の文字認識を行うことができない。また、上記特許文献2にあっては、表面の文字認識と裏面の透かし認識を同一画像処理で実行しようとしているので、文字に透かしが重なって被さり、文字認識率を大きく低下させてしまう。そうした不具合を解消するために、表側から照明して文字認識を行った後、裏側から照明して透かし認識を行う2回の走査が考えられる。しかし、1つの運転免許証に対して2回のスキャン動作を行う必要があって、読取処理や画像データ転送にそれだけ長く時間を費やし、能率的で迅速な処理が期待できない。さらに、上記特許文献3においても、白色光と赤外光の切り替えによってやはり2回のスキャン動作が必要となり、先の特許文献2の問題と同様、基本的には効率的な処理を望めない。
【0006】
以上から、本発明の目的は、運転免許証など媒体に形成された真贋判定用の透かし模様などの有無を検出しつつ、媒体に記録された個人情報の読み取りを迅速かつ高精度に実行し、媒体の真贋を正確に判断できるようにした読み取り装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明による請求項1記載の読み取り装置は、同一媒体上を照明する複数の照明手段と、各照明手段から照射された各画像情報を取り込む1つのラインセンサと、前記複数の照明手段の照明動作を切り替える切替手段とを備え、前記切替手段は前記複数の照明手段を所定のライン数ごとに交番しながら切り替え、前記ラインセンサは各照明手段での画像情報を同一の画像面上に取り込むようにしている。
【0008】
したがって、この請求項1記載の読み取り装置では、複数の照明手段からの照射光を切替手段によって所定数のラインごとに交互に切り替え、ラインセンサによる1回の読取走査動作でもって媒体表面に記録された個人情報などの通常画像と透かし模様などの特殊画像を交互に読み取り、それら二種類の画像が交互に連なる1つの画像データにして取得する。1つの媒体に対して、ラインごとに交互させる読取走査をラインセンサ1回だけの相対的な移動でもって終了させ、処理時間の短縮を図る。また、透かし模様が設けられている媒体例としては運転免許証などがあり、記録されている免許所持者の氏名住所など個人情報の通常画像と、透かし模様の特殊画像が交互に連続した1つの画像データが取得される。
【0009】
また、請求項2に記載の読み取り装置は、切替手段はラインセンサの走査周期に同期させて複数の照明手段の1つを点灯させたときは他の1つの照明手段を消灯または減光させる切り替えを、ラインの1つ毎または複数毎に交互に行うようになっている。したがって、たとえば、媒体上に記録された個人情報などに対しては数ライン分の読取走査に同期させて照明手段の1つで照明し、また透かし模様などに対しても数ライン分の読取走査に同期させて照明手段の他の1つで照明し、1つの照明手段が点灯時は他の1つの照明手段を消灯させ、またはその逆といった照射オンオフの切り替えを行う。1つの照明手段が点灯時、他の1つの照明手段を完全に消灯させてオフにするとは限らず、照度を低くして減光させることも可能である。
【0010】
また、請求項3に記載の読み取り装置は、複数の照明手段による照射範囲は、媒体の全体領域または任意の一部領域であるようにしている。すなわち、ラインセンサは、個人情報などの通常画像と透かし模様などの特殊画像をラインのたとえば1つ毎に交互にきめ細かく走査するから、必要な範囲だけを照射するだけで足りる。たとえば、交互にきめ細かく走査する初期段階で、透かし模様などをいち早く確実に読み取ったならば、それが媒体の真贋を判定するためのものである場合、その段階で媒体全体を走査する必要はなく、つまり照射範囲は全体の一部で済む。また、ラインセンサは媒体の少なくとも1つの読取ライン分の画像情報を読み取ることができるもので、汎用の小型で安価なもので構成できるし、また媒体の少なくとも1つのラインを読み取れるようにすることで、媒体全体にわたって走査しないだけ画像情報を短時間かつ高精細に読み取る。
【0011】
また、請求項4に記載の読み取り装置は、複数の照明手段による照射に合わせてシェーディング補正テーブルを切り替えるようにしている。すなわち、個人情報や透かし模様など取得した画像情報毎にシェーディング補正テーブルを参照して補正するようにすれば、上位装置のホストコンピュータに接続されているような場合、その上位装置のモニタ画面やディスプレイ画面にて明瞭かつ高精細に表示する。
【0012】
また、請求項5に記載の読み取り装置は、複数の照明手段のいずれか1つがラインセンサに対向する位置に配置され、その1つの照明手段から照射されて媒体を透過した光をラインセンサが走査可能であるようにしている。すなわち、ラインセンサの対向位置に照明手段の1つを配置して、この照明手段の1つから照射された光が赤外光や紫外光であれば、ラインセンサはそうした照射光を対向真正面から受けて走査できるようになる。
【0013】
また、請求項6に記載の読み取り装置は、媒体を透過した光が特定波長を有し、その特定波長光を透過、反射または吸収する特殊インクによる印刷部が設けられ、ラインセンサの対向位置に設けられた照明手段の1つからの照射によって、ラインセンサはライン毎の走査中に印刷部の特殊インクを検出するとともに、その画像を撮像するようにしてなっている。したがって、この場合、媒体にたとえば顔写真が特殊インクで印刷されているような場合、ラインセンサの対向位置に設けた照明手段の1つからたとえば特定波長の赤外光を照射させる。顔写真の特殊インクが赤外光を透過するものであれば、赤外光を照射するとその顔写真が消失したように見えなくなるので、特殊インクが使用されているということを検出する。結果、照明手段の1つから赤外光を照射させることで、ラインセンサのライン毎の走査中、特殊インクの検出を行う。特殊インクが検出されたらその顔写真は真正と判断される。
【0014】
また、請求項7に記載の読み取り装置は、複数の照明手段の1つが照射角度を変えて前記媒体に形成されている浮き出し模様を照射することにより、この浮き出し模様を強調した画像が取得されるようにしている。したがって、たとえばエンボス加工のように凹凸による浮き出し模様が媒体に形成されておれば、その浮き出し模様の凹凸部に照射光を斜め方向から照射角度を変えて照射することにより、凹凸部に影を形成させ、その影を走査することにより、強調された浮き出し模様の画像を取得する。
【0015】
また、請求項8に記載の読み取り装置は、複数の照明手段での各画像情報を取得する操作が同一装置にてオンオフ可能となっている。したがって、たとえば顔写真や文字などの通常画像を読取走査する装置と、たとえば透かし模様や浮き出し模様などの特殊画像を読取走査する装置が別々ではなく、同一装置にて処理される。
【0016】
また、請求項9に記載の読み取り装置は、複数の照明手段毎に取得した各画像情報が1つの連続した画像データとして遠隔地装置または上位装置に転送され、それら装置では受信した画像データを照明手段毎の各画像情報に分割して別々に画面表示、ファイル作成および格納の各処理を行うようにしている。したがって、この場合、遠隔地の別装置、あるいは上位装置であるホストコンピュータなどに接続してシステム化することにより、読み取った媒体の異なる種類の通常画像や特殊画像が1つの連続した画像データにして上位装置などに転送する際、異種の画像情報をそのように1つの画像データにして送信することで、送受信量(トラフィック)が増大するのを抑える。また、上位装置においては、転送されてきた画像データを受信後、通常画像と特殊画像とに完全に分割してファイル化したり、たとえば専用アドレスメモリに記憶させて格納できるようにして、それぞれの識別率や認識率などが劣化しないよう画像品質の設定管理を行えるようにする。
【0017】
また、請求項10に記載の読み取り装置は、複数の照明手段毎に取得した各画像情報が1つの連続したアドレス上に格納され、前記遠隔地装置または上位装置への転送時に前記照明手段毎の各画像情報を前記アドレスから分割して読み出すようにしている。したがって、照明手段毎に取得した画像情報を1つの連続したアドレスに格納した状態から、たとえば上位装置などから所望の画像情報を入手したい旨の依頼があったような場合、そのアドレスから該当する画像情報を分割して読み出し、上位装置などに転送して提供できるようにする。
【0018】
また、請求項11に記載の読み取り装置は、複数の照明手段毎に取得した各画像情報が複数の連続したアドレス上に照明手段毎に分割して格納されるようにしている。したがって、この場合、照明手段毎の画像情報を別々のアドレス上に格納することで、必要な画像情報を随時読み出してファイル化するなどして情報管理する。
【発明の効果】
【0019】
以上から、本発明による請求項1記載の読み取り装置によれば、ラインセンサによる1回の読取走査で媒体に記録された個人情報など通常画像と透かし模様などの特殊画像とを交互に読み取り、同一画像面上に取り込めるようにしたことで処理時間が短縮できる。また、通常画像および特殊画像といった各照明手段での画像情報毎に別々に交互に読み取るので、各画像の識別率や認識率が高まり、たとえば媒体が会員カードや運転免許証であれば、迅速で的確な真贋判定処理が可能になる。
【0020】
また、請求項2記載の読み取り装置によれば、たとえば、媒体に記録されている個人情報などに対してはラインの1ラインまたは数ライン分を読取手段で走査し、それに合わせて照明手段の1つは媒体表面から照明する。また、媒体に形成されている透かし模様などに対しては1ラインまたは数ライン分を走査して、それに合わせて他の照明手段の1つを媒体裏面から照明させることで、照明手段の1つが点灯時は他の照明手段の1つを消灯させるといった照射オンオフの切り替えを行う。光源切り替えと走査とを同期させることにより、個人情報や透かし模様などの画像情報が区別して高精細に取り込める。また、少なくともラインの1ライン分、または複数ライン分の領域だけを照射すれば足りるので、状態に合わせて照明手段の1つの点灯時に他の照明手段の1つは完全に消灯させたり、あるいは照度を下げて減光させることができる。
【0021】
また、請求項3記載の読み取り装置によれば、走査中、媒体に対する照射範囲は媒体全体である必要はない。すなわち、ラインスセンサはラインのたとえば1つ毎に交互にきめ細かく走査するから、そうしたライン走査に必要な媒体上の領域だけを照射すればよく、それだけ高精細に走査できる。走査の初期段階で、透かし模様などをいち早く確実に読み取ったならば、それが媒体の真贋を判定するものであれば、その段階で媒体の残り領域全部を走査する必要がなくなる。つまり走査範囲が全体の一部で済み、それだけ読取時間を短縮できる。媒体の具体例が運転免許証である場合、その運転免許証の全領域をラインセンサで走査させる必要はなく、極端には一部走査するだけで真贋を判定できる場合があり、処理能力を大幅に改善できる。
【0022】
また、請求項4記載の読み取り装置によれば、文字記録部や透かし模様などの画像情報毎にシェーディング補正テーブルを参照して階調補正すれば、上位装置のモニタ画面やディスプレイ画面にて高精細で明瞭に表示できて、判定作業能率などが高められる。
【0023】
また、請求項5記載の読み取り装置によれば、ラインセンサの対向位置に照明手段の1つを配置し、この照明手段から照射された光が媒体を透過するものであれば、ラインセンサはその透過光を対向から受けるので走査精度を高めることができる。
【0024】
また、請求項6記載の読み取り装置によれば、顔写真が特殊インクで印刷されているような媒体の場合、請求項5のように、ラインセンサに対向する照明手段から特殊インクを透過するようなたとえば赤外光など特定波長光を照射させると、顔写真像は消失したように見えなくなり、また透過してその赤外光は透かし模様を浮き上がらせる。そのようにして、赤外光を照射すれば、ラインセンサが特殊インクの存在を検出したとき、その顔写真が貼付コピー写真のごとき偽造ではなく本人であることの真正判断ができ、かつ浮き上がった透かし模様の画像を撮像することができる。
【0025】
また、請求項7記載の読み取り装置によれば、媒体にたとえばエンボス加工のような凹凸の浮き出し模様が形成されている場合、照明手段の1つの照射角度を斜めからその浮き出し模様に照射させるようにすれば、影が形成された鮮明で強調された浮き出し模様の画像を取得することができる。
【0026】
また、請求項8記載の読み取り装置によれば、たとえば文字記録などの通常画像を読み取るための装置と、特殊インク印刷部、透かし模様および浮き出し模様などの特殊画像を読み取るための装置とが同一の装置であり、複数種の画像の読み取りを別々の装置で処理するよりは、装置メンテナンスなどの保守管理が軽減され、また作業能率も向上する。
【0027】
また、請求項9に記載の読み取り装置によれば、遠隔地の別装置や上位装置であるホストコンピュータなどに接続してシステム化すると、読み取った媒体の異なる種類の通常画像や特殊画像を1つの連続した画像データとして上位装置などに転送することにより、トラフィックの増大を抑えて低負荷高速化が図られ、また上位装置などで通常画像と特殊画像とを完全に分割してファイル化したり、たとえば専用アドレスメモリに記憶させて格納できるようにして、それぞれの識別率や認識率などが劣化しないよう画像品質の設定管理を行えるなどの効果がある。
【0028】
また、請求項10に記載の読み取り装置によれば、照明手段毎に取得した画像情報を1つの連続したアドレスに格納した状態から、たとえば上位装置から指定の画像情報の提供を求められたような場合、アドレスから該当する画像情報を分割して効率良く読み出し、上位装置へ迅速に転送して提供することができる。
【0029】
また、請求項11に記載の読み取り装置によれば、照明手段毎の画像情報を別々のアドレス上に格納することで、必要な画像情報を随時読み出してファイル化するなどして情報管理が容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明による読み取り装置の実施形態について図を用いて詳細に説明する。
図1および図2に本発明にかかる読み取り装置の一実施形態を示す。本装置1は画像入力部10を有している。図2に示すように、画像入力部10は媒体取込口11から取り込まれた媒体2を読取位置まで搬送する搬入ローラ12を有し、搬入ローラ12の下流側の搬送路には上下対向する位置に本発明でいう照明手段である第1の光源13と第2の光源14が配置されている。また、ラインセンサ15が第1の光源13を内蔵した形で搬送路に臨んで配置されている。このラインセンサ15は、イメージセンサの一種であり、一次元の画像情報を光学的に読み取って電気信号に変換する光電変換部を有し、センサ部の検出素子としてフォトダイオードを使用して構成されている。したがって、ラインセンサ15は、媒体2の読取走査に際して搬送方向へ移動させる方向を主走査方向とした場合、その主走査方向に直行する方向の副走査方向の少なくとも1つの読取ライン分の記録された画像を走査し、媒体2と相対に移動して、この場合は搬送されてきた媒体2に近接または密着した距離から高精細な読み取りが可能である。
【0031】
また、ラインセンサ15の下流側の搬送路には搬出ローラ16が配置され、読取走査を終えた媒体2を排出して顧客への返却位置まで戻すようになっている。搬入搬出ローラ12,16の他にも、搬送ベルトや駆動モータなど駆動系を含んで搬送機構部17が構成されている。
【0032】
ここで、図3に示すように、媒体2はシート状のカードサイズに形成された紙製または合成樹脂製などであり、媒体表面の情報記録領域には会員番号、発行日、会員氏名および住所など個人情報が記録された文字記録部2aが設けられ、会員本人の顔写真を特殊インクで印刷した顔写真部2bが設けられている。さらに、その媒体2の基材には照射した光が透過すると任意の形状が、本実施形態では透かし模様2cが浮かび上がるような材料が用いられ、そうした透かし模様2cがこの場合数行にわたって等間隔で形成されている。また、媒体2の材質は、個人情報の文字記録部2aを認識するために透過光斑の少ないものが好ましい。顔写真部2bは本人確認用に設けてあり、たとえば特殊波長光で赤外光が透過する特殊インクで印刷された画像となっていて、やはり透過光斑によってSN劣化が生じるのを回避できるようにすることが好ましい。
【0033】
そうした媒体2に対して、上記第1の光源13は通常画像照明用(以下、単に通常照明という)として媒体2の表面側から文字記録部2aや顔写真部2bを照射するようになっており、本例では白色LED(発光ダイオード)が用いられている。また、上記第2の光源14は媒体2の裏面側から特殊画像照明用として顔写真部2bと透かし模様2cに対して赤外光または紫外光を照射(以下、透かし用照明という)するようになっている。
【0034】
また、図1に示すように、本実施形態においては、本装置1を画像入力部10に接続された以下の各部で構成することができる。装置全体の制御を司る制御装置18を有し、この制御装置18は媒体2を搬送する搬入搬出ローラ12,16などからなる搬送機構部17の作動を制御するとともに、本発明でいう切替手段である光源切替部19に対して第1および第2の光源13,14へのオンオフを指示するようになっている。制御装置18は、ラインセンサ15が読み取って検出した画像情報の信号に基づいて所要の制御を行うCPU(中央処理ユニット)を有し、画像データや各種情報をアドレスごとに読み込みかつ書き込んで記憶するROMやRAMなどのメモリも備わっている。
【0035】
光源切替部19は、第1および第2の光源13,14の照明作動を切り替えるためのスイッチ素子や接点などからなるスイッチ開閉回路で構成され、制御装置18からの切替指示信号に基づいて第1の光源13と第2の光源14に対してオン/オフ信号を送って切り替えるようになっている。この場合の光源切替部19は、第1の光源13を点灯させると第2の光源14を消灯させ、またはその逆に第1の光源13の消灯時は第2の光源14を点灯させて、ラインセンサ15が読取ラインごとに走査する周期との同期を図るようになっている。
【0036】
また、本装置1は画像情報取得部20を備えることができる。この画像情報取得部20は、制御装置18に接続されたサンプリング部として機能し、ラインセンサ15による走査で媒体2の文字記録部2aから読み取った通常画像と、顔写真部2bおよび透かし模様2cから読み取った特殊画像とが交互に連続する1つの画像情報として取り込まれるようになっている。
【0037】
一方、かかる構成の本装置1は媒体2から取得した画像情報のデータを、I/F部(インターフェイス)を介して送受信可能に、たとえば遠く離れた場所の管理センターにて遠隔操作や指示を行う上位装置30のホストコンピュータなどに接続してシステム化することができる。
【0038】
上位装置30は、たとえば以下の各部で構成して以下のような処理を実行させることができる。この上位装置30は画像分割処理部31を有し、この画像分割処理部31に読み取り装置1の画像情報取得部20で取り込んだ通常画像と特殊画像が交互に連なる1つの連続画像情報が1つの画像データにして転送される。画像分割処理部31は転送されてきた1つの画像データから当初の通常画像と特殊画像に分割処理可能である。読み取り装置1から遠隔地の上位装置30へ、そのように通常画像と特殊画像が交互した1つの連続画像情報を1つの画像データにして転送することで、オーバヘッドをできるだけ短くし高速化させ、かつ送受信数トラフィックの増加を抑えるようにしている。そうした画像分割処理部31では、分割した通常画像と特殊画像を別々の画像データとして表示部のモニタ画面(図示せず)などに表示し、ファイル生成処理を行うことができる。すなわち、画像分割処理部31にて、個人情報記録部として文字記録部2aから読み取った通常画像と、真贋判定用の特殊インク印刷顔写真部2bや透かし模様2cから読み取った特殊画像とをそれぞれ完全に分割してファイル化することで、画像品質を設定し易くしたり、データ処理効率を高めるようにしている。オーバヘッドとは、一般には基本ソフトウエアがプログラムを管理したり、ハードウエアを制御したりする処理を指し、そのために費やす時間をオーバヘッドタイムと呼んでいる。
【0039】
また、上位装置30はシェーディング補正部32を有し、画像分割処理部31で分割してファイル化などされた通常画像と特殊画像の画像データごとにシェーディング(Shading)補正テーブルを参照して画像の階調補正(コントラスト調整)を行うことができる。さらに、上位装置20は媒体真正判定部33を備えている。この媒体真正判定部33においては、シェーディング補正部32で階調補正された通常画像と特殊画像、つまり文字記録部2aの通常画像と顔写真部2bおよび透かし模様2cの特殊画像とに基づいて、会員カードなどの媒体2が真正か偽造かの判定を行うようになっている。そうした媒体真正判定部24の判定結果はモニタ画面などに表示可能となっており、上位装置30を備えた管理センターなどにおいてオペレータはその画面表示内容をチェックできる。
【0040】
次に、上述した実施形態の読み取り装置の動作について、図4のタイムチャートおよび図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0041】
まず、媒体2が画像入力部10の媒体取込口11から取り込まれたことが検出されると、搬入ローラ12が駆動して媒体2が搬送される(ステップ:S1)。図示省略した媒体検出センサによって媒体2がラインセンサ15による走査開始区間つまり撮像区間に進入したかどうか監視され(ステップ:S2)、進入すると(Yes)、そのタイミングに同期させてラインセンサ15による走査開始つまり撮像が開始される(ステップ:S3)。それに同期して、光源切替部21からのオン信号を受けて通常照明の第1の光源13がオンとなって点灯し、媒体2の表面側から白色光を照射して文字記録部2aを通常照明し(ステップ:S4)、それに同期してラインセンサ15は文字記録部2aから通常画像を走査して読み込む(ステップ:S5)。
【0042】
上記ステップS5において、媒体2の搬送方向である主走査方向に直交する副走査方向において、1ライン目の読取ラインから2ライン目の読取ラインにラインセンサ15が移行する走査周期に合わせて、光源切替部21からのオン信号を受けて今度は第2の光源14がオンになって点灯する。この第2の光源14は透かし用照明手段として、本発明でいう特定波長光の具体例である赤外光を媒体2の裏面側から照射を照明する(ステップ:S6)。この赤外光照射による透かし用照明に同期させて、ラインセンサ15は顔写真部2bおよび透かし模様2cについて読取走査する(ステップ:S7)。第2の光源14による透かし用照明点灯時、第1の光源13による通常照明は消灯させている。そのようにして第1の光源13による通常照明と第2の光源14による透かし用照明とを交互させ、二種類の通常画像と特殊画像が交互に連なった1つの連続画像情報を撮像によって取得する。
【0043】
次のステップS8において、制御装置18はラインセンサ15による顔写真部2bや透かし模様2cの撮像が行われているか否かを監視し、それら顔写真部2bや透かし模様2cの領域の読取走査が終了したならば(No)、媒体2が撮像区間を通過して搬出ローラ16から排出されたか否かを監視する(ステップ:S9)。撮像区間を通過したことを検出すると(No)、走査による撮像を終了し(ステップ:S10)、照明を消灯させて一連の媒体認識処理を終了する(ステップ:S11)。
【0044】
以上の各ステップによる処理途中または処理終了後、読み取られた媒体2の真贋判定が次のように実行される。
【0045】
図6の顔写真画像例に示すように、この場合、ラインセンサ15が主走査方向へ1回移動する際、読取ラインの1ライン目においては第1の光源13による通常照明が行われ、2ライン目においては第2の光源14による透かし用照明が行われ、通常照明と透かし用照明が1ラインおきに交互に実行される。ラインセンサ15が読み取った文字記録部2aの通常画像と、顔写真部2bおよび透かし模様2cの特殊画像とが交互に1つに連続した連続画像情報を画像情報取得部20にて取得する。1ラインの走査始端から走査終端は始端フラグおよび終端フラグ間で決まるから、1ライン分の通常画像と1ライン分の特殊画像とがそれぞれ始端フラグおよび終端フラグごとにつながった連続画像情報を得ることができる。画像情報取得部20は取得した連続画像情報を転送用に1つの画像データに変換し、遠隔地の上位装置30における画像分割処理部31に転送する。転送されてきた画像データを画像分割処理部31は当初の通常画像と特殊画像とにそれぞれの始端フラグと終端フラグから完全に分割処理し、ファイル作成などの処理を実行し、アドレスメモリに書き込んで格納する。また、シェーディング補正部32は、たとえばそうしたメモリから通常画像や特殊画像を画像ごとに読み出し、シェーディング補正テーブルを参照して暗黒部補償などして補正する。
【0046】
次に、媒体真正判定部33においては、シェーディング補正された特に顔写真部2bと透かし模様2cの特殊画像に基づいて、その会員カードなどの媒体2が真正か偽造かの判定を行う。このとき、図7(a),(b)に例を示すように、顔写真部2bの顔写真画像(同図a)と透かし模様2cの透かし模様画像(同図b)とを切り離してそれぞれ表示すれば、それら顔写真画像と透かし模様画像を明確に識別できて有無チェックが非常に容易になり、真正か偽造かの判定が能率的に実行できる。
【0047】
すなわち、第2の光源14から照射される透かし用照明は赤外光であるので、顔写真部2bの顔写真画像が消失したように確認できれば、媒体真正判定部33はその媒体2が真正カードであると判断する。このとき、顔写真部2bでは顔写真像が消失するために、透かし模様2cが埋め込まれた画像を得るので、透かし模様2cの認識が容易である。それに対して、たとえば透かし模様2cは存在するけれども顔写真部2bにコピーした写真などが貼付されている偽造された会員カードの場合、透かし模様2cから得た画像では顔写真像が消失しない。すなわち、その貼付されたコピー写真に透かし模様2cが埋もれるために、透かし模様2cが存在しているか否かの認識が困難となる。そのことから、媒体真正判定部33は当媒体2が偽造であることを容易に判定することができる。また、顔写真部2b以外の文字認識部2aでも透かし模様2cの画像を得ることができる。そのようにして透かし模様2cの有無をチェックし、透かし模様2cを確認できた場合、媒体真正判定部33は当該カードを真正カードと判定することができる。なお、文字記録部2aは赤外光が透過する特殊インキで印刷されていないから、透かし模様2cを浮き出させるのに最も効果的な照明を使用することができる。
【0048】
このように、本実施形態においては、特殊インクで印刷された顔写真部2bの顔写真像を検出すること、透かし模様2cの透かし画像を検出すること、そして文字記録部2aの文字認識画像を検出することの3つの段階の読取走査が、ラインセンサ15の1回の走査動作だけで行うことができ、別々に読取走査する場合と比較すれば、単純に処理時間が1/3に短縮される。
【0049】
また、第1の光源13からの照射をカラー照明で行うような場合、赤、緑、青の各色照明の切り替えが必要となるが、透かし用照明を加えて媒体全面を撮像するにしても、処理時間は従来の200%と比較して約33%に抑えることができる。本発明では、第1の光源13を点灯させたとき、第2の光源14は消灯または減光させること、またはその逆の場合も可能であることを述べている。そのように照明手段の1つの照度を下げて減光させることもできるし、また第1の光源13による通常照明と第2の光源14による透かし用照明を同時に減光させた状態で点灯状態にすることによって、適度なシェーディング補正を行えば顔写真像の消失などが確認でき、このように設定することで処理時間を縮減できる。
【0050】
一方、本発明においては次の各実施形態も可能である。
【0051】
本発明でいう複数の照明手段として、図2に示すように、第1および第2の光源13,14による2つの構造のものが示されたが、可視光、赤外光、そしてパスポートや紙幣鑑定に有効な紫外光など波長の異なる照射光を交互に照射する第3の光源、さらにはカラー照明などに備えて第4、第5・・の光源を設けた実施形態も可能である。
【0052】
また、上記各実施形態のように、第1の光源13による通常照明と第2の光源14による透かし用照明を1ライン毎に交互に切り替える制御や構造に限定されない。たとえば、文字記録部2aによる通常画像を1ライン目から3ライン目までの領域で取得したならば、顔写真部2bや透かし模様2cの特殊画像は3ライン目にて取得するといったように、必ずしも1ライン交互の読取走査である必要はない。
【0053】
また、媒体2にエンボス加工のように凹凸で浮き出し模様が形成されている場合、第1および第2の光源13,14のいずれか一方の照明手段による照射に角度をもたせ、その浮き出し模様に斜めから照射するようにする。それによって浮き出し模様に影を形成させ、その影を走査することによって強調された浮き出し模様の画像を取得でき、判定時などにおいて識別や認識がし易くなるようにした実施形態も可能である。
【0054】
また、媒体例として会員カード以外にも、たとえば図8に示す運転免許証においても、通常照明では撮像できない媒体特徴や印刷特徴を抽出することで、どのような媒体でも本発明の思想を応用できる。また、白色光や赤外光など特定波長の光を透過させてそれを検出する例が示されたが、特定波長を吸収する媒体や特殊インクもまた撮像可能である。また、媒体に形成された地紋などのように、通常照明では撮像が困難な波長模様などをその波長に適合する抽出用照明を使用して強調表示させることもできる。また、媒体の表面側が特殊インクで印刷され、裏面側が通常インクで印刷されているような場合でも、1つのイメージスキャナつまり本例のラインセンサでもって同時に撮像でき、裏面側からの透過光による画像を取得できる。
【0055】
また、上記各実施形態においては、画像データ転送先の上位装置30や遠隔地の別装置において、画像分割処理部31にて文字記録部2aの通常画像と、顔写真部2bや透かし模様2cの特殊画像とを完全に分離させてファイル化する形態が述べられたが、画像分割処理部31を上位装置側ではなく本装置1に設けて構成することも可能である。この場合、本装置1で取得した1つの画像データをアドレスに格納しておき、上位装置30などからたとえば顔写真部2bや透かし模様2cの特殊画像に関する情報提供を求められた場合、つまり媒体2全体の全情報を入手する必要がないような場合、アドレスから読み出したその顔写真像や透かし模様画像だけを上位装置30などに対して、最小容量でかつ高速転送するようにした実施形態も可能である。
【0056】
また、取得した1つの画像データについて、第1の光源13からの白色光照射による通常画像と、第2の光源14からの赤外光照射による特殊画像とに分割して、それら照明手段毎に対応する複数のアドレス上に格納してファイル化もできる。それにより、通常画像と特殊画像のうち必要な画像情報だけが随時読み出され、情報管理を効率化させる実施形態も可能である。
【0057】
以上、数例の実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨から逸脱しなければその他にも様々な実施形態やそれらの組み合わせが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明による実施形態の読み取り装置の構成を示す機能ブロック図。
【図2】実施形態の画像入力部の構成を概略的に示す側面図。
【図3】実施形態の媒体例である会員カード。
【図4】実施形態のタイムチャート。
【図5】実施形態の動作フローチャート。
【図6】実施形態の媒体顔写真部から取得した一部拡大顔写真画像において通常照明と透かし用照明が交互に行われた態様を示す図。
【図7】同図(a),(b)は実施形態の分離された顔写真画像と透かし部画像を示す図。
【図8】他の媒体例として示す運転免許証。
【符号の説明】
【0059】
1 読み取り装置
2 媒体例の会員カード
2a 文字情報部
2b 顔写真部
2c 透かし模様
10 画像入力部
11 媒体取込口
12 媒体の搬入ローラ
13 第1の光源(照明手段)
14 第2の光源(照明手段)
15 ラインセンサ
16 搬出ローラ
17 搬送機構部
18 制御装置
19 光源切替部(切替手段)
20 画像情報取得部
30 上位装置
31 画像分割処理部
32 シェーディング補正部
33 媒体真正判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一媒体上を照明する複数の照明手段と、各照明手段から照射された光に基づく各画像情報を取り込む1つのラインセンサと、前記複数の照明手段の照明動作を切り替える切替手段とを備え、前記切替手段は前記複数の照明手段を所定のライン数ごとに交番しながら切り替え、前記ラインセンサは各照明手段での画像情報を同一の画像面上に取り込むことを特徴とする読み取り装置。
【請求項2】
前記切替手段は、前記ラインセンサの走査周期に同期させて前記複数の照明手段の1つを点灯させたときは他の照明手段を消灯または減光させる切り替えを、前記ラインの1つ毎または複数毎に交互に行うことを特徴とする請求項1に記載の読み取り装置。
【請求項3】
前記複数の照明手段による照射範囲は、前記媒体の全体領域または任意の一部領域であることを特徴とする1または2に記載の読み取り装置。
【請求項4】
前記複数の照明手段による照射に合わせてシェーディング補正テーブルを切り替えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項5】
前記複数の照明手段のいずれか1つが前記ラインセンサに対向する位置に配置され、その1つの照明手段から照射されて前記媒体を透過した光を前記ラインセンサが走査可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項6】
前記媒体を透過した光が特定波長を有し、その特定波長光を透過、反射または吸収する特殊インクによる印刷部が設けられ、前記ラインセンサの対向位置に設けられた前記照明手段の1つからの照射によって、前記ラインセンサがライン毎の走査中に前記印刷部の特殊インクを検出するとともに、その画像を撮像することを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項7】
前記複数の照明手段の1つの照射角度を変えて前記媒体に形成されている浮き出し模様を照射することにより、その浮き出し模様を強調した画像が取得されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項8】
前記複数の照明手段での各画像情報を取得する操作が同一装置にてオンオフ可能となっていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項9】
前記複数の照明手段毎に取得した各画像情報が1つの連続した画像データとして遠隔地装置または上位装置に転送され、それら装置では受信した前記画像データを照明手段毎の各画像情報に分割して別々に画面表示、ファイル作成および格納の各処理を行うことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項10】
前記複数の照明手段毎に取得した各画像情報が1つの連続したアドレス上に格納され、前記遠隔地装置または上位装置への転送時に前記照明手段毎の各画像情報を前記アドレスから分割して読み出すことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の読み取り装置。
【請求項11】
前記複数の照明手段毎に取得した各画像情報が複数の連続したアドレス上に照明手段毎に分割して格納されることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−155341(P2006−155341A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−346659(P2004−346659)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】