説明

調合薬の計量投与器具、貯蔵器具及び計量投与方法

医療用の調合薬を計量投与する計量投与器具(1)、貯蔵器具(4)及び方法が提案される。多数回の投与分の調合薬が、多くのインサートを備えたキャリヤ内に貯蔵され、各インサートは、一回の投与分を収容している。好ましくは、各インサートは、それぞれの投与分を小出しする少なくとも1つのダクト又はノズル(12)を有する。各インサートは、キャリヤ(5)内の別個の且つ密封されたキャビティ(7)内に配置される。キャビティは、それぞれのインサートからそれぞれの投与分を小出しするために個別的に開放できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載された特に薬剤又は薬剤若しくは薬剤の混合物から成る好ましくは医療用の調合薬を計量投与する(小出しする)計量投与器具、請求項30の前文に記載された特に薬剤若しくは薬剤の混合物を含み又は薬剤若しくは薬剤の混合物から成る好ましくは医療用の調合薬の貯蔵装置、及び請求項50の前文に記載された特に薬剤若しくは薬剤の混合物を含み又は薬剤若しくは薬剤の混合物から成る好ましくは医療用の調合薬を計量投与する方法に関する。
【0002】
計量投与器具、特に吸入器を介して投与される薬剤は、呼吸系中の特定の部位を最適に標的とするようになっている。これら部位としては、鼻内通路、のど(咽頭)及び肺の中の種々の場所、例えば気管支、細気管支及び肺胞領域が挙げられる。薬剤を標的領域に投与できるかどうかは、とりわけ、粒子又は液滴の空気力学的サイズで決まる。現在理解されると考えられているように、空気力学的直径が2μm未満の粒子は、肺の肺胞領域内に堆積するのに潜在的に最適であると考えられている。空気力学的直径が2μmから約5μmの粒子は、細気管支又は気管支領域への投与に、より適している場合がある。空気力学的サイズの範囲が6μmよりも大きく、より好ましくは10μmよりも大きな粒子は、喉頭領域、咽頭(のど)又は鼻内通路への投与に適している。
【0003】
大抵の場合、高い吸入可能な割合(フラクション)及び高い投与効率を達成し、即ち、特に肺の中の所望の領域に達する薬剤の最初の投与分又は投与量の割合を高くすることが望ましい。これは、種々の要因、特に生じたスプレープルーム(噴霧柱)の性状、例えばプルームの伝搬速度、粒子サイズ及びその分布状態、微小粒子の割合、ガスの割合等で決まる。本発明では、所望のスプレープルームの性状は、好ましくは、小さな粒子サイズ、直径が6μm以下の薬剤粒子の高い割合、低い伝搬速度及び(又は)スプレー発生及び可能な吸入の長い持続時間を含む。
【0004】
本発明は、好ましくは医療用の調合薬の投与(小出し)に関する。「調合薬」という用語は、具体的には、粉末に関連しているが、液体も含み又は液体にも関する場合がある。その結果、微小「粒子」は、固体か液体かのいずれであっても良い。「液体」という用語は、好ましくは広義には、とりわけ溶液、懸濁液、サスルーション(suslution)、これらの混合物等に及ぶものであると理解されるべきである。具体的に言えば、本発明は、吸入用の調合薬、例えば少なくとも1種類の薬剤を含み又は少なくとも1種類の薬剤から成る医療用調合薬の投与(小出し)に関する。
【0005】
以下において、主として粉末調合薬に焦点を当てて説明する。しかしながら、同じことが液体調合薬に当てはまる。
【0006】
具体的に言えば、本発明は、肺への薬剤の投与のための乾燥粉末吸入器に関する。多くの乾燥粉末吸入器が、市場に出ており又は提案されている。2つの主要なタイプ、即ち、受動式の吸入器及び能動式の吸入器が存在する。受動式吸入器では、粉末を解凝集させて粉末を肺に移送するのに必要なエネルギーの全ては、使用者、例えば患者の呼吸によって行われる。能動式吸入器では、粉末を解凝集させるのに役立つ追加のエネルギー源が設けられている。
【0007】
大抵の粉末吸入器は、粉末が追加のエネルギー源の助け無しに患者により吸入される受動式のものである。受動式吸入器に関する問題は、吸入可能な割合又は肺に実際に入る粉末の割合は、主として患者の呼吸具合に依存するということにある。粉末の解凝集及びそれ故に吸入可能な割合は、器具を通る吸入空気の流量の関数であり、したがって、患者毎に大幅なばらつきがある。乾燥粉末吸入器は、1回投与型器具又は吸入器及び多数回投与型器具又は吸入器に細分される。多数回投与型吸入器は、投与量が個別的に貯蔵されたあらかじめ計量された形式(予備計量型)の吸入器と各粉末投与量が器具内で計量される計量型吸入器に更に細分される。多数回投与予備計量型吸入器は、1回分の投与量が厳格な工場内条件で計量され、しかも、粉末が大気から極めて容易に隔離できるという利点を有する。多くの用途では、有効薬剤粉末は、キャリヤ、例えばラクトース(乳糖)と混合され、このキャリヤは、粉末を互いにくっつけて解凝集を困難にする湿気を大気から吸収する傾向がある。
【0008】
本発明は、特に、薬剤を含み又は薬剤から成る調合薬を投与する能動式ガス(例えば空気)作動式予備計量多数回投与型小出し器具、例えば、乾燥粉末吸入器に関する。
【0009】
米国特許第4,627,432号明細書は、薬剤を患者に投与する器具、即ち、吸入器を開示している。吸入器は、円の状態に配列された複数個のブリスタポケットを備えたディスク状ブリスタパックを有する。各ブリスタポケットは、1回分の粉末を収容している。プランジャが、ブリスタポケットを開くことができる。ブリスタを開くと、患者がマウスピースを介して吸入することにより薬剤を引き出すことができる。
【0010】
【特許文献1】米国特許第4,627,432号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
小出し作業中、それぞれのブリスタポケットを完全に空にするのは困難である。空にすることが不完全であると、その結果として、投与効率が減少する。幾分かの粉末が、吸入器内で失われて小出しされない場合がある。その理由は、公知の解決索では、粉末がノズルに達して実際に小出しされるまで、粉末にとって比較的長い経路が必要だからである。これにより、投与効率が一段と減少することになる。加うるに、粉末の解凝集は、困難であり、粉末は、多数回の投与量を次々に小出しするために用いられる出口ノズルを詰まらせる場合がある。
【0012】
本発明の目的は、特に、高い投与効率、良好な封止及び(又は)所望のスプレープルーム(噴霧柱)を達成できる改良型計量投与型器具、貯蔵器具及び好ましくは医療用の調合薬を計量投与する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的は、請求項1記載の計量投与器具、請求項30記載の貯蔵器具又は請求項50記載の方法によって達成される。好ましい実施形態は、従属形式の請求項の内容である。本発明の一特徴は、多数のインサートを備えたキャリヤであって、各インサートが、小出しされるべき1回分投与量の調合薬を収容したキャリヤを提供する。かくして、キャリヤを最適化された仕方で、即ち、非常に効率的に封止することが可能である。さらに、インサートは、調合薬を最適化された仕方で貯蔵することができ、したがって、それぞれの1回分の調合薬の容易で効率的な且つ完全な投与を達成できるようになる。
【0014】
好ましい実施形態によれば、インサートは、具体的には、それぞれ、特にそれぞれのインサートをキャリヤの関連のシールを貫いて押し出し又は少なくとも部分的にそれぞれのインサートを収容したキャリヤのキャビティから押し出すことによって関連のシールを開くためにそれぞれ使用できる。
【0015】
別の実施形態によれば、各インサートは、それぞれの1回分の調合薬を計量投与し、微小粒子を含む所望のスプレーを生じさせる少なくとも1つのダクト又はノズルを有する。
【0016】
本発明の別の観点、利点及び特徴は、特許請求の範囲の記載及び好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図中、同一の参照符号は、同一又は類似のコンポーネントについて使用されており、この場合、同一又は類似の性状、特徴又は利点は、たとえ繰り返しの説明が省かれていても実現され又は達成され、或いは実現可能であり又は達成可能である。さらに、互いに異なる実施形態の特徴及び作用効果を任意所望の仕方で組み合わせることができると共に(或いは)特に吸入のための医療用調合薬を計量投与する又は小出しする他の計量投与器具又は方法に使用できる。
【0018】
図1は、本発明の計量投与器具又は小出し器具1を説明の目的上縮尺通りではない状態で概略部分断面図で示している。計量投与器具1は、特にガス作動式のアクティブな器具である。好ましくは、計量投与器具1は、特にユーザ又は患者(図示せず)向きの好ましくは経口又は経鼻吸入器、特に乾燥粉末吸入器である。
【0019】
計量投与器具1は、本明細書の導入部に記載されているような任意の調合薬2を計量投与するために使用できる。具体的に言えば、医療用調合薬2又は吸入のための調合薬2が用いられることになる。調合薬2は、好ましくは少なくとも1種類の薬剤を含み又は少なくとも1種類の薬剤から成る。調合薬2を計量小出しする際、スプレー3が図1に示すように生じる。スプレー3は、微小粒子(固体及び(又は)液体)を含み、好ましくは、所望のスプレープルーム特性を有する。
【0020】
調合薬2は、液体であっても良く、特に、溶液、懸濁液又はこれらの任意の混合物、即ちいわゆるサスルーション(suslution)であるのが良い。好ましくは、互いに異なる薬剤を同時に計量投与する又は小出しする際、サスルーションを用いるのが良い。サスルーションの原理は、互いに異なる薬剤を溶液として且つ懸濁液として同時に1つの調合薬の状態に組み合わせることができるということに基づいている。この点に関して、欧州特許第1,087,750(A1)号明細書を参照されたい。なお、この欧州特許を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
【0021】
好ましくは、調合薬は、粉末である。粉末は、純粋に1種類の薬剤であっても良く、或いは少なくとも2種類の薬剤の混合物であっても良い。加うるに、粉末は、少なくとも1種類の他の物質、特に薬剤キャリヤ、例えばラクトースを含んでも良い。以下において、調合薬2として粉末に焦点を合わせて説明を行う。しかしながら、これは、液体調合薬2が用いられる場合、同様な仕方で当てはまる。
【0022】
好ましくは、粉末粒子の平均直径は、約2μmから7μmであり、特に6μm以下である。これは、特に、粉末が薬剤キャリヤ、例えばラクトースを全く含んでいない場合に当てはまる。
【0023】
粉末が薬剤キャリヤ、例えばラクトース及び少なくとも1種類の薬剤を含む場合、粉末2の粒径は、20μmから300μmであり、特に約30μmから60μmであるのが良い。しかしながら、以下に詳細に説明する解凝集の結果として、この場合、例えば約10μm以下の小さな粒径を備えたスプレー3が生じるのが良い。具体的に言えば、計量投与器具を吸入器として用いた場合、薬剤を解凝集中、薬剤キャリヤから分離して主として、薬剤が約2μmから6μmのその小さな粒径に起因して吸入され、これよりも大きな薬剤キャリヤが飲み込まれるようにするのが良い。代替的に又は追加的に、薬剤キャリヤの分解又は開放は、解凝集中に可能である。
【0024】
上述すると共に後述する直径は、全体平均的な空気力学的直径として理解できると共に(或いは)スプレー3の粒子の粒径又は割合に当てはまる場合がある。
【0025】
計量投与器具1は、好ましくは多数回の且つ予備計量された投与群の調合薬2を貯蔵する貯蔵器具4を受け入れ又はこれを有するようになっている。貯蔵器具4を計量投与器具1内に組み込んでも良く又は計量投与器具1の一部を形成しても良い。変形例として、貯蔵器具4は、計量投与器具1内に挿入でき又はこれに連結でき、オプションとして交換できる別個の部品であっても良い。
【0026】
貯蔵器具4は、少なくとも1つのインサート6、好ましくは多数個のインサート6を備えたキャリヤ5を有する。具体的に言えば、キャリヤ5は、20個から100個であり、好ましくは30個から60個のインサート6を有するのが良い。各インサート6は、好ましくは、1回分の予備計量された投与量の調合薬2を収容する。しかしながら、各インサート6は、調合薬2以外の調合薬、即ち、これとは異なる調合薬2を更に収容しても良い。追加的に又は代替的に、別々のインサート6が、別々の調合薬を収容するのが良い。本発明では、「別々」という用語は、特に、調合薬2が調合薬2の組成、薬剤、1回分又は量、濃度及び稠度に関して互いに異なることを意味し、例えば、液体又は乾燥又は粉末であることを意味している。
【0027】
キャリヤ5は、インサートを受け入れる多数個のキャビティ7を有する。具体的に言えば、各インサート6は、別個のキャビティ7内に配置される。
【0028】
キャビティ7は、互いに分離され、特に、互いに封止されている。
本実施形態では、各キャビティ7は、2つの好ましくは互いに反対側に位置する開口部8を有する。使用前においては、開口部8は、それぞれのシール9によって覆われており、これらシールは、好ましくは、キャリヤ5の互いに反対側に設けられた箔、特に金属箔、プラスチック箔、多層構造等によって形成される。
【0029】
図2は、キャリヤ5を備えた貯蔵器具4を示しており、この場合、頂部シール9及び幾つかのインサート6が省かれている。この実施形態では、キャリヤ5は、リング状であり、キャビティ7は、少なくとも実質的に軸方向に延びている。キャビティ7は、好ましくは隣り合うキャビティ7に対して等間隔を置いた状態でキャリヤ5の周囲周りに又はキャリヤ5に沿って分布して設けられている。
【0030】
キャリヤ5は、成形要素であっても良く、リングであっても良く、ストライプであっても良く、カートリッジであっても良く、ブリスタであっても良く、容器であっても良い。好ましくは、キャリヤ5は、剛性であり又は少なくとも本質的に堅い。
【0031】
好ましくは、キャリヤ5は、箔、プラスチック、セラミック及び(又は)複合材で作られ、特に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで作られ、シールは、エラストマー又はシリコーンで作られる。
【0032】
各キャビティ7は、好ましくは、関連のインサート6のための案内を形成し、特に、インサート6を少なくとも一方向に少なくとも部分的にキャビティ7から出すことができるようになっている。
【0033】
図1は、左側のインサート6が既に少なくとも部分的にその関連のキャビティ7から押し出されると共にシール9を開くために、その関連のキャビティ7のそれぞれのシール9を押し破った状態を示している。図1の右側に示されたインサート6は、依然としてその閉鎖されると共に封止されたキャビティ7内に位置している。
【0034】
各インサート6は、好ましくは、キャリヤ5とは別個に製造され、次にそのそれぞれのキャビティ7内に挿入される。
【0035】
好ましくは、各インサート6は、箔、プラスチック、セラミック及び(又は)複合材、特に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで作られ、シールは、エラストマー又はシリコーンで作られる。
【0036】
好ましい実施形態によれば、キャリヤ5及び(又は)インサート6は、次の材料、即ち、
ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)、SAN(スチレン−アクリロニトリルコポリマー)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、CA(セルロース系アセテート)、EVA(エチレンビニルアセテートコポリマー)、PA(ポリアミド)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、POM(ポリオキシメチレンポリアセタール)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PS(ポリスチレン)、PBTP(ポリブチレンテレフタレート)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、PCとPBTPの配合物、PCとABSの配合物、LCP(液晶ポリマー)、PHCS(ポリピロール又はポリチオフェン)、PPA(ポリフタルアミド)、PSU(ポリスルホン)、PTFE(ポリテトラフルオルエチレン)、PUR(ポリウレタン)、SB(スチレン−ブタジエンコポリマー)、PIB(ポリイソブチレン)、PAN(ペルオキシアクリルニトレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、AMMA(アクリロニトリル−メチルメタクリレートコポリマー)、PAR(ポリアクリレート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
のうちの少なくとも1つ又はこれらの任意の混合物又は配合物で作られる。
【0037】
各インサート6は、好ましくはブロック状ユニットを形成するのが良く、剛性であるのが良い。変形例として、インサート6は、可撓性であっても良い。具体的に言えば、各インサート6は、一体形ユニットであっても良く、或いは、多数の要素から成っていても良い。各インサート6は、成形要素、カートリッジ、ブリスタ、カプセル、容器等であるのが良い。
【0038】
以下において、1つのインサート6の好ましい構成を説明する。好ましくは、全てのインサート6は、互いに同一である。しかしながらインサート6(全て又は幾つかのインサート)は、互いに異なっていても良い。例えば、互いに異なるインサート6から成る2つ又は3つ以上の群を提供しても良い。一方の群は、他方の群とは異なる投与量又は互いに異なる種類の調合薬2を有することが可能である。例えば、互いに異なる群のインサート6は、次々に互いに配置されても良く、その結果、患者又はユーザは、例えば、毎朝一方の群のインサート6を使用し、毎晩他方の群のインサート6を使用することができるようになる。
【0039】
各インサート6は、1回分の投与量の調合薬2の貯蔵キャビティ10を有する。図3の概略断面図及び図3のVI−VI線に沿って取った図4の概略断面図は、インサート6の好ましい一実施形態を示している。インサート6は、調合薬2のための貯蔵チャンバ10を有する。この実施形態では、貯蔵チャンバ10は、好ましくは、インサート6の成形ベース部材11に形成されている。
【0040】
インサート6/ベース部材11は、計量投与操作中、調合薬2を送り出すためのダクト12等を更に有する。調合薬2は、特に粉末を解凝集すると共に(或いは)スプレー3を形成するために計量投与操作中、ダクト12を通って小出しされる。
【0041】
ダクト12は、図5の概略縦断面図に示すように好ましくは入口のところにノズル(絞り部)13を有するのが良い。変形例として、ノズル13又は任意他の適当なノズル装置をダクト12に代えて又はダクト12と任意他の組合せをなして用いても良い。
【0042】
好ましくは、ダクト12/ノズル13は、ベース部材11、特に、ベース部材11に設けられた凹部、溝等及び図4に示すような関連のカバー部材14によって形成されている。具体的に言えば、ダクト12は、図1に示すようなスプレー3として調合薬2を放出するために貯蔵チャンバ10からインサート6の出口15までチャネルを形成している。
【0043】
インサート6は、好ましくは、加圧ガスを貯蔵チャンバ10内に供給してダクト12/ノズル13を通って調合薬2を送り出して調合薬をスプレー3として小出しするための入口を有する。この実施形態では、入口は、好ましくは、ベース部材11に形成された管状凹部又は盲ボア16として設計されている。好ましくは、凹部16は、貯蔵チャンバ10に直接連結されておらず、中間壁によって分離されている。特に、それぞれのインサート6を以下に説明するようなガス供給源に連結すると、この壁を例えば図6に概略的に示すような穿通要素17、例えば針により又は任意他の適当な開放及び(又は)供給手段によって穿通することができ。本発明では、「穿通要素17」という表現は、好ましくは、キャリヤ5、キャビティ7及び(又は)インサート6を開くと共に(或いは)ガスをインサート6又はそのそれぞれの貯蔵チャンバ10に直接又は間接的に供給するための他の全ての適当な形式の手段に及ぶ。
【0044】
計量投与器具1は、加圧ガスを用いてダクト12/ノズル13を通って調合薬2を押し出して粉末を解凝集すると共に(或いは)微小粒子を含むスプレー3を生じさせる。好ましくは、計量投与器具1は、加圧ガスを供給する手段、この実施形態では、取っ手又はアクチュエータ19によって指示されるように好ましくは手動で作動でき又は稼動できるエアポンプを有する。具体的に言えば、エアポンプ18は、ベローから成り又はベローによって形成される。しかしながら、これは、ピストンシリンダ装置であっても良い。エアポンプ18に代えて、加圧ガスを供給する手段は、例えば小出し装置1に動力供給し、即ち、調合薬2を所望に応じて小出しする加圧ガス又は液化ガスを収容したカプセル、容器等であっても良い。
【0045】
エアポンプ18は300kPa未満、具体的には約50kPaから200kPaのガス圧力をもたらすことができる。これは、好ましくは、計量投与器具1を作動させるのに十分である。液化ガス又は加圧ガス入りの容器が用いられる場合、ガス圧力は、100kPaから約700kPaの場合がある。この場合、圧力を好ましい圧力範囲まで減少させ又は抑制し、その後、ガスを貯蔵器具4、特にそれぞれのインサート6の貯蔵チャンバ10に供給する。
【0046】
好ましくは、本明細書において説明する全ての圧力値は、ゲージ圧、即ち、圧力差である。全ての圧力値は、加圧ガス又は液化ガス入りのガス貯蔵手段、例えば容器内の圧力又はエアポンプ18により提供される圧力に関しており、或いは、チャンバ10及び(又は)ダクト12内で作用する圧力に関連している。
【0047】
図1は、インサート6を個別的にガス供給源、特にエアポンプ18に連結するための機構20を有している。機構20は、好ましくは穿通要素17又は任意他の適当な連結要素を有する。この実施形態では、機構20は、計量投与器具1の第1(下側)ハウジング部材21に関連している。計量投与器具1は、貯蔵器具4/キャリヤ5を支持できる第2の(上側)ハウジング部材22を更に有している。
【0048】
第1の実施形態によれば、第1のハウジング部材21と第2のハウジング部材22を特にキャリヤ5の回転軸線に関して軸方向に又はキャビティ7の向きに平行に互いに相対的に動かすことができる。この相対運動により、機構20、特にその穿通要素17は、機構20に隣接して位置するそれぞれのインサート6に関連し又はこれを穿通することができる。
【0049】
具体的に言えば、相対運動の結果として、穿通要素17がシール9を穿通し、次に凹部16内に挿入され、端壁を通って貯蔵チャンバ10内に挿入され、かくして、それぞれのインサート6をガス供給源に連結する第1の段階が生じる。次の段階では、即ち、次の運動中、肩又は当接部23(図6により良好に概略的に示されている)が、インサート6に当接し、インサート6が他方の開口部8を通り、そして、それぞれのシール9を破って又は貫いて少なくとも部分的にそのキャビティ7から押し出されるようになる。この最終的な状態が、図1に示されている。
【0050】
第1のハウジング部材21と第2のハウジング部材22の相対運動は又、エアポンプ18を作動させ又は任意他のガス貯蔵手段を開くことができる。この実施形態では、アクチュエータ19によってエアポンプ18を別個に作動させることができる。
【0051】
小出しのため、穿通要素17又は任意他の適当な供給要素を介してガスを圧力下で中央チャンバ10に供給する。
【0052】
ガス(空気)は、貯蔵チャンバ10内にそれぞれの流れを生じさせて1回分の投与量全てをダクト12中に押し込む。
【0053】
粉末は、比較的低いガス圧力(好ましくは、300kPa未満、特に、約50kPaから200kPa)で放出され、特にダクト12を通って押し出される。先行技術の計量投与器具のガス圧力よりも著しく低いこのガス圧力により、それぞれ低い放出速度の実現が可能になり、したがって、低い伝搬速度での少量のスプレー3の実現が可能になる。
【0054】
好ましくは、貯蔵チャンバ10は、ガスと粉末を混ぜ合わせる混合チャンバを形成する。チャンバ10は、好ましくは、ガスが粉末とガスの良好な混合のために旋回流又は渦を発生させることができるよう設計されている。好ましくは、チャンバ10は、断面が実質的に円形、特に円筒形である。しかしながら、他の形状も可能である。
【0055】
さらに、チャンバ10は、鋭利な縁、コーナー部等を備えておらず、滑らかな輪郭を備えており、したがって、ガスは、全てのチャンバ表面を掃き清めて粉末がこれら表面上に堆積するのを阻止すると共に粉末の完全な放出を可能にすることができる。具体的に言えば、穿通要素17又は任意他の供給要素によって形成されるガス入口は、軸方向又は出口方向に関して出口と反対側に、即ち、ダクト12及び(又は)ノズル13と反対側に配置される。
【0056】
貯蔵器具4は、1回分の投与量のための1つの貯蔵チャンバ10又は互いに異なる調合薬2の入った多数の貯蔵チャンバ10を備えたインサート6を1つだけ有しても良く、この場合、貯蔵器具4は、1回投与量向き又は使い捨て向きであるが、好ましくは、多数のインサート6を有し、かくして、次々に小出しできる多数回の投与分の調合薬2を収容する。
【0057】
小出し操作中、スプレー3をそれぞれのインサート6又はそのダクト12/ノズル13によって好ましくは直接的に発生させて患者又はユーザ(図示せず)によって吸入可能に図1に示すように計量投与器具1のマウスピース24内に出力される。
【0058】
1回分の投与量の小出し後又は次の投与量を小出しするため、穿通要素17を特に第1のハウジング部材21と第2のハウジング部材22の逆の相対運動により連結状態のインサート6から引き抜く。この逆の運動中又は別個の作動により若しくは次のインサート6をガス供給源に連結するための運動中、キャリヤ5は割送り機構又は搬送機構(図示せず)によって一ステップ更に割送りし又は次のインサート6まで割送りし、具体的には回転させる。この機構は、好ましくは、第1のハウジング部材21と第2のハウジング部材22の相対運動によって又は他のアクチュエータを作動させることにより、若しくは計量投与器具1のキャップを開くことによるなどして作動させる。
【0059】
この実施形態では、キャリヤ5は、好ましくは、図1に示す軸線“A”回りに回転可能であり、このキャリヤは、それぞれのホルダ25によって支持され、好ましくは、第2のハウジング部材21に連結される。具体的に言えば、計量投与器具1を開き、貯蔵器具4/キャリヤ5を挿入し又は交換することができる。
【0060】
注目されなければならないこととして、第1のハウジング部材21と第2のハウジング部材22を上述の相対運動に代えて又はこれに追加して互いに対して回動させることができる。この場合、所望の機能を発揮し、特に、それぞれのインサート6の軸方向連結及び変位をもたらすため、機構20をそれぞれ適合させるのが良い。
【0061】
注目されなければならないこととして、インサート6は、好ましくは開いており、即ち、封止されていない。それどころか、実験の示すところによれば、キャリヤ5/キャビティ7の封止は、十分である。ダクト12/ノズル13は、好ましくは、非常に小さいので、シール9が開かれている場合であっても、又、計量投与器具1/貯蔵器具4が激しく揺すぶられている間でも、調合薬2は放出されない。
【0062】
さらに、インサート6とキャビティ7は、シール9がインサート6の端フェースに接触し、かくして出口15を覆うように互いに構成されている。これは、調合薬2が所望の小出し内にダクト12/出口15を通って消散するのを一段と阻止することができる。
【0063】
注目されなければならないこととして、インサート6及びキャビティ7の断面は、好ましくは、多角形、特に矩形である。その目的は、インサート6がキャビティ7内で回動しないようにすることにある。しかしながら、インサート6がガス供給のために凹部16又は任意他の連結/入口に関し且つその出口15に関して回転対称である場合、インサート6は、円筒形であっても良く且つ(或いは)キャビティ7内で回転できる。これにより、製造の際にキャビティ7内へのインサート6の挿入が容易になる場合がある。好ましい特徴によれば、ダクト12は、扁平な(内側)断面を有する。図7aから図7cは、ダクト12の考えられる断面を示している。図7aは、実質的に矩形の断面を示している。図7bは、2つの湾曲した部分によって互いに連係された2つの反対側の真っ直ぐな側部を備えた扁平な断面を示している。図7cは、長円形又は楕円形の断面を示している。
【0064】
断面は、断面の最も長い辺d1と最も短い辺d2の比が少なくとも2.0である場合扁平であると考えられる。好ましくは、この比は、3から50であり、特に約5から70である。図7に示す断面は、縮尺通りではないことが指摘される。
【0065】
最も長い辺d1は、好ましくは、0.5mmから5mmであり、特に1mmから3mmである。最も好ましくは、最も長い辺d1と微小粒子の粒径(望ましい粒径)(スプレー3の粉末粒子又は薬剤粒子の全体的な平均直径)の比は、500未満であり、好ましくは300未満であり、特に約30から300である。
【0066】
最も短い辺d2は、好ましくは、0.05mmから0.5mmであり、特に約0.07mmから0.25mmである。最も好ましくは、最も短い辺d2と微小粒子の粒径(望ましい粒径)(スプレー3の粉末粒子又は薬剤粒子の全体的な平均直径)の比は、50未満であり、好ましくは30未満であり、特に約3から20である。
【0067】
ダクト12の長さは、断面が扁平である長さを意味している。ダクト12は、大きな長さを有することができ、即ち、別の断面形状及び(又は)大きな断面積を備えた別の部分を有することができ、したがって、これら他の部分の影響は、断面が扁平なダクト12の部分と比較して、ガスと粉末の混合物に対しては低い。したがって、扁平断面の断面積及び(又は)形状は、ダクト12(断面が扁平な部分)の長さ全体にわたって変化していても良い。かくして、ダクト12の断面領域は、入口から出口までテーパし、又はこの逆の関係が成り立つことが可能である。
【0068】
最も好ましくは、ダクト12は、断面積が一定の、即ち、直径及び(又は)形状が一定の扁平断面の少なくとも1つの部分を有する。
【0069】
ダクト12、即ち、断面が扁平な部分の長さが、3mmから80mmであり、特に5mmから15mmであるのが良い。好ましくは、ダクト長さは、ダクト12の長さと平均水力直径の比が少なくとも5、特に約10、好ましくは20から60以上であるように、ダクト12の平均水滴直径に合わせられており、平均水力直径は、ダクトの直径全体にわたる4つの横断面積の比として定められる。
【0070】
好ましい円形又は円筒形若しくは円錐形のチャンバ10の直径は、調合薬2のそれぞれの投与分の体積又は質量で決まる。1回分の投与量は、例えば、1mmから2mm(キャリヤ無しの薬剤のみ)であり、又は、2mmから10mm(キャリヤ、特にラクトースを含む薬剤の配合物)であるのが良い。第1の場合、直径の範囲は、好ましくは、1.5mmから2.5mmである。第2の場合、直径の範囲は、好ましくは、2mmから5mmである。好ましくは、ダクト12の断面は、同様に変化する。例えば、最も短い辺d2は、第1の場合では約0.07mmから0.1mmであり、第2の場合では約0.15mmから0.25mmである。最も長い(内側の)辺d1は、粉末又はスプレーの粒径にはそれほど強い依存しない。好ましくは、辺d1は、第1の場合では約1mmから2mmであり、第2の場合では1mmから3mmである。
【0071】
ダクト12の平均水力直径は、好ましくは、1mm未満であり、特に0.1mmから0.6mmである。
【0072】
好ましくは、ダクト12は、カバーを備えた平らな溝によって成形されると共に(或いは)形成される。
【0073】
別の実施形態によれば、計量投与器具1は、1回分の調合薬2を1つのインサート6から他のインサートの後に小出しする共通ダクト12/ノズル13を有するのが良い。この場合、インサート6の出口15をこの共通ダクト12/ノズル13(図示せず)に押し付けるのが良く、かかる共通ダクト12/ノズル13は、例えば、図1に示す、持ち上げられた状態のインサート6上に、即ち、マウスピース24内に、又は、この下に配置されるのが良い。
【0074】
各インサートは、1回分の投与量を同時に小出しし、特に、全質量流量又は出力を増大させて所望の投与量を所望に応じて且つ(或いは)必要に応じて、十分に短時間で放出し又は小出しできるようにする多数のダクト12を有する。
【0075】
図8は、インサート6の別の実施形態を図3に類似した断面図で示している。この場合、インサート6は、同一の貯蔵チャンバ10に関連した又は連結された2つのダクト12を有している。
【0076】
図9は、速度を減速させる手段を備えた別のインサート6を概略断面図で示しており、かかる手段は、多ジェット衝突手段18を形成する。手段18は、図9に示すように互いに衝突し、即ち、互いに当たる多数の、少なくとも2つのジェットPを形成する。この実施形態では、ダクト12は、2つの区分12a,12bに分かれており、これら2つの区分は、開口部又は出口15が互いに傾斜して部分12a,12bから噴出するジェットPが互いに傾けられて互いに衝突するように設計されている。例えば、分流器27又は任意の案内手段を流路中に配置すると、図9に示すようにダクト12の少なくとも2つの区分12a,12bを形成することができる。
【0077】
付け加えなければならないこととして、ダクト区分12a,12bの断面は、好ましくは扁平ではなく、任意適当な断面形状を有しても良い。
【0078】
ジェットP相互間の衝突角度αは、粉末に関して、30°から180°であり、好ましくは少なくとも90°であり、特に約90°から150°である。ジェットPの衝突の結果として、スプレー3の速度が減少すると共に(或いは)粉末の解凝集又は小滴の形成が生じると共に(或いは)キャリヤからの薬剤粒子の分離が生じると共に(或いは)スプレー3の良好な集束が得られる。これらの効果は、衝突角度αで決まる。衝突角度αが大きいと、その結果として、良好な作用効果が得られる傾向がある。液体ジェットとは対照的に、90°以上の衝突角度αが可能であり、粉末にとっては好ましい。これらの角度は、以下の実施形態にも当てはまる。
【0079】
ダクト12は、好ましくは、図9に示す実施形態では、貯蔵チャンバ10に少なくとも接線方向に連結されている。好ましくは、ダクト12は、好ましくは円筒形のチャンバ10の一方の軸方向端部のところに連結され、ガス入口は、チャンバ10の他方の軸方向端部に連結されている。具体的に言えば、ガス入口は、これ又貯蔵チャンバ10に接線方向に連結されていて、ガスに流入すると渦流(スワール)が生じ、この渦流の旋回方向は、渦流の旋回又は回転方向に接線方向に連結されたダクト12を通るガスと調合薬2の混合物の放出を支えるようになっている。
【0080】
注目されなければならないこととして、本発明、具体的には、計量投与器具1及び(又は)貯蔵器具4は、1種類の薬剤、複数種類の薬剤の配合物、又は、少なくとも2種類又は3種類の別々の薬剤を小出しするために使用できる。後者の場合、別々の薬剤は、別々の貯蔵チャンバ10内に貯蔵され、小出し操作中、薬剤は、共通混合チャンバ又はこれらの別々の貯蔵チャンバ10内でガスとそれぞれ混ぜ合わされる。さらに、共通ダクト12/ノズル13又は別々のダクト12/ノズル13を通って別々の薬剤を放出することができる。後者の場合、別々の薬剤は、別々のダクト12/ノズル13を出た後又はマウスピース24内で若しくは任意他の適当な(追加の)混合チャンバ内で混合されることになろう。また、別々の薬剤のジェットを衝突させることにより別々の薬剤を混合することも可能である。別々の薬剤を小出しするため、共通のガス供給源又はガスを加圧する手段、例えばエアポンプ18を用いることが好ましい。
【0081】
図10は、インサート6の別の実施形態を概略断面図で示している。2種類の互いに異なる調合薬2′,2″は、それぞれ、別々の貯蔵チャンバ10′,10″内に入れられている。共通入口/凹部16を介してガスをそれぞれチャンバ10′,10″に供給するのが良い。調合薬2′,2″を別々のダクト12′,12″又は別々のノズル(図示せず)等によって小出しして解凝集するのが良い。別々のダクト12′,12″から噴出した別々の且つ互いに異なる調合薬2′,2″のジェットPを好ましくは互いに衝突させ、丁度スプレー3(図示せず)を形成したときに別々の調合薬2′,2″を混合する。ジェット衝突手段26は、別々の調合薬2′,2″を混合するが、スプレー3の伝搬速度を減速させると共に(或いは)粉末調合薬2′,2″の解凝集又はキャリヤからのそれぞれの薬剤の分離を支援するのにも役立ち得る。
【0082】
図9及び図10の実施形態は、3つ以上のジェットPを衝突させるのにも適している。例えば、図面の紙面に垂直な断面平面内に互いにほぼ同じ構成を設けることが可能であり、その結果、4つの出口方向及びジェットPが、円錐の表面上に配置されることになる。しかしながら、互いにほぼ同じ効果を有する多数の他の構造が可能である。
【0083】
別の(図示していない)実施形態によれば、ダクト12は、調合薬2のリザーバ(貯蔵チャンバ10)としても使用できる。この場合、別個の貯蔵チャンバ10は、不要である。この場合、ダクト12は、ガスと調合薬2の十分な混合及び粉末調合薬2の十分な解凝集を可能にするよう設計される。
【0084】
好ましくは、スプレー3は、2m/s未満の平均速度、特に1m/s未満の平均速度(出口15又はマウスピース24から20cmの距離を置いたところで測定して)を有する。好ましくは、スプレー3の平均持続時間は、少なくとも0.2秒又は0.3秒であり、特に約0.5秒から25秒である。
【0085】
図11は、計量投与器具1の別の実施形態を示している。以下においては、違いのみを強調する。先の説明、特に、図1の実施形態に関する説明は、追加的に又はほぼ同様に当てはまる。
【0086】
図11に示す実施形態では、キャビティ7は、キャリヤ5の接線方向又は半径方向に差し向けられている。その結果、インサート6を個々に接線又は半径方向に、特に外方に動かすことができる。その目的は、それぞれの投与量の調合薬2を図11に示すように小出しするためにそれぞれの外側シール9を開くことにある。したがって、機構20は、インサート6を個々にガス供給源に連結すると共にインサート6を個々に少なくとも部分的にそれぞれのキャビティ7から押し出すと共に(或いは)それぞれのシール9を破って又は貫いて押し出すために半径方向に動作する。この半径方向の運動により、特に軸方向における計量投与器具1の非常にコンパクトな設計が可能になる。
【0087】
好ましくは、マウスピース24及び小出し方向は、図11に示すように半径方向又は接線方向に延びる。
【0088】
好ましくは、計量投与器具1は、キャリヤ5を更に一ステップ、即ち、次のインサート6まで割送りすると共に(或いは)機構20を作動させ、好ましくは、それぞれのインサート6をガス供給源に連結し又はそれぞれのインサート6を動かすと共に押してそれぞれのシールを開いてそれぞれの投与量の調合薬2を小出しするために手動作動可能なレバー又は取っ手(図示せず)を有する。
【0089】
注目されなければならないこととして、上述の全ての計量投与器具1は、好ましくは機械式だけで作動する。
【0090】
図12は、貯蔵器具4/キャリヤ5の別の実施形態を示している。この場合、キャリヤ5は、バンド又はストライプ状であり、即ち、好ましくは本質的に直線状又は真っ直ぐである。これにより、キャリヤ5の製造が容易になる。というのは、キャリヤ5の互いに反対側の側部上へのシール9の貼り付けが簡単だからである。具体的に言えば、シール9、例えば箔は、例えばホットシール等によってキャリヤ5に貼り付けられる。
【0091】
先の実施形態では、キャリヤ5は、好ましくは剛性である。本実施形態では、キャリヤ5は、好ましくは、可撓性であり、好ましくはリング状の構造に曲げ可能であり、例えば接着によりその端部が閉じられたベルト又はループに連結されるのが良い。
【0092】
インサート6は、好ましくは特に成形要素等で形成された場合、剛性である。しかしながら、変形例として、インサート6は、特にブリスタ等で形成された場合、可撓性であっても良い。
【0093】
矢印Pは、それぞれのシール9を開くためのインサート6のうちの1つの考えられる運動を示している。
【0094】
別の実施形態(図示せず)によれば、インサート6をダクト12、ノズル13等を設けないでカプセル等として形成できる。その代わり、各インサート6は、個々にガス供給源に連結されると共にそれぞれの投与量の調合薬2を小出しするために共通の出口構造、例えばダクト12、ノズル13等に連結される。
【0095】
別の実施形態によれば、貯蔵器具4/キャリヤ5を計量投与器具1内に挿入する前に、特に貯蔵目的で貯蔵器具4/キャリヤ5を包装してこれを保護するための二次包装材を用いるのが良い。加うるに、貯蔵器具4/キャリヤ5を含む器具1全体を二次防湿性包装材内に貯蔵するのが良い。
【0096】
別の実施形態によれば、計量投与器具1は、呼吸作動式であるのが良く、特に、調合薬2は、患者又はユーザの吸入速度が所定のレベルに達した後にのみ、好ましくは感圧手段、例えば破裂要素、メンブレン又は弁若しくは任意他の機構体を用いることにより放出される。
【0097】
以下において、ダクト12を備えた好ましいインサート6の作用効果を示す2つの実施例を説明する。
【0098】
実施例1:90.0重量%のラクトース200、9.7重量%の微小ラクトース及び0.3重量%のチオトロピウムの配合物を用いた。ラクトース200の平均粒子直径は、約45μmであり、微小ラクトースの平均粒子直径は、約4μmであり、トロピウムの平均粒子直径は、約4μmであった。約5.5mgの配合物を粉末として貯蔵チャンバ10内に位置決めし、この貯蔵チャンバは、実質的に円筒形の形を有し、直径が3mm、軸方向長さが3mmであった。5〔ml〕(ミリリットル)の圧縮空気を約100kPaのゲージ圧でチャンバ10内に供給した。最も短い辺が約0.18mm、最も長い辺が約1.5mmの実質的に矩形断面のダクト12を介して粉末を小出しした。ダクト12は、2つのダクト区分12a,12bに分かれており(具体的には図9に示すように)、各区分は、最も短い辺が約0.18mm、最も長い辺が約0.75mmの実質的に矩形の断面を有していた。区分12a,12bを含むダクト12の全長は、約8mmであった。結果は、計量された質量の100%、即ち、チャンバ10内の全ての粉末を小出しした。トロピウムの約50%を30〔l/分:リットル/分〕と60〔l/分:リットル/分〕の両方においてアンダーソン・カスケード・インパクタ(Anderson Cascade Impactor)で微少割合として測定した。
【0099】
実施例2:平均粒子直径が4μmの約1.5mgのフェノテロールを貯蔵チャンバ10内に粉末として位置決めし、貯蔵チャンバは、直径が2mm、軸方向長さが2mmの実質的に円筒形の形を有していた。入口オリフィスが0.5mmのガス入口を介して5mlの圧縮空気を約150kPaのゲージ圧でチャンバ10内に供給した。最も短い辺が約0.075mm、最も長い辺が約1.5mmの実質的に矩形断面のダクト12を介して粉末を小出しした。ダクト12は、2つのダクト区分12a,12bに分かれており(具体的には図9に示すように)、各区分は、最も短い辺が約0.075mm、最も長い辺が約0.75mmの実質的に矩形の断面を有していた。区分12a,12bを含むチャネルの全長は、約8mmであった。結果は、計量された質量の100%、即ち、チャンバ10内の全ての粉末を小出しした。フェノテロールの約45%を30〔l/分:リットル/分〕と60〔l/分:リットル/分〕の両方においてアンダーソン・カスケード・インパクタで微少割合として測定した。
【0100】
調合薬2は、好ましくは以下に記載する群から選択された追加の薬理学的に有効な物質又はこれら物質の混合物を含有し又はこれらから成るのが良い。
【0101】
後述の化合物を、それ自体用いることができ、又は、本発明の器具に用いることができる他の有効物質と組み合わせることができる。これら化合物としては、具体的には、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作動薬、コルチコステロイド、PDE4(PDEIV)−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−阻害薬、ドーパミン作動薬、抗アレルギー性薬剤、PAF−拮抗薬及びPI3−キナーゼ阻害薬が挙げられるが、2種類又は3種類以上の有効物質の組合せも可能である。即ち、次の通りである。
【0102】
−ベータミメティックとコルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬の組合せ
−抗コリン作動薬とベータミメティック、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬の組合せ
−コルチコステロイドとPDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬の組合せ
−PDE4−阻害薬とEGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬の組合せ
−EGFR−阻害薬とLTD4−拮抗薬の組合せ
【0103】
言及するのが良い好ましいベータミメティックの例としては、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、及び
・3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、
・5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
・4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、
・1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
・1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
・1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
・1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
・1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
・1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、
・5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1.4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、
・1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオルメチルフェニル)−2−ター−ブチルアミノ)エタノール、
・6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ酢酸エチルエステル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オクソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−ブチル酸、
・8−{2−[2−(3,4−ジフルオル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
・1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオルフェニル)−2−(ター−ブチルアミノ)エタノール、
・2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド、
・N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、
・8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
・8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ)−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
・5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
・[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ウレア、
・4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、
・3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、
・3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンゼンスルホンアミド、
・4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール

・N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセタミド、
オプションとしてラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。
【0104】
言及するのが良い好ましい抗コリン作動薬の例としては、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、トルテロジンが挙げられる。上述の塩から、薬理学的に有効な部分は、陽イオンであり、可能性のある陰イオンは、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タートレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエートオデルp−トルエンスルホネートである。さらに、
・2,2−ジフェニルプロピン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・2,2−ジフェニルプロピン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・2−フルオル−2,2−ジフェニル酢酸スコピンエステル−メトブロミド、
・2−フルオル−2,2−ジフェニル酢酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・3,3′,4,4′−テトラフルオルベンジル酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・3,3′,4,4′−テトラフルオルベンジル酸スコピンエステル−メトブロミド、
・4,4′−ジフルオルベンジル酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・4,4′−ジフルオルベンジル酸スコピンエステル−メトブロミド、
・3,3′−ジフルオルベンジル酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・3,3′−ジフルオルベンジル酸スコピンエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−フルオル−フルオレン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・9−フルオル−フルオレン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・9−メチル−フルオレン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−メチル−フルオレン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・ベンジル酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・2,2−ジフェニルプロピン酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド
・9−ヒドロキシ−キサンタン−9−カルボン酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・9−メチル−フルオレン−9−カルボン酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・9−メチル−キサンタン−9−カルボン酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボン酸シクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・4,4′−ジフルオルベンジル酸メチルエステルシクロプロピルトロピンエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシ−キサンタン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシ−キサンタン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・9−メチル−キサンタン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−メチル−キサンタン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミド、
・9−エチル−キサンタン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−ジフルオルメチル−キサンタン−9−カルボン酸トロペノルエステル−メトブロミド、
・9−ヒドロキシメチル−キサンタン−9−カルボン酸スコピンエステル−メトブロミドが挙げられる。
【0105】
言及するのが良いコルチコステロイドの例としては、ベクロメタソン(Beclomethasone)、ベータメタソン(Betamethasone)、ブデソニド(Budesonide)、ブチキソコルテ(Butixocorte)、シクレソニド(Ciclesonide)、デフラザコルテ(Deflazacorte)、デキサメタソン(Dexamethasone)、エチプレドノル(Etiprednole)、フルニソリド(Flunisolide)、フルチカソン(Fluticasone)、ロテプレドノル(Loteprednole)、モメタソン(Mometasone)、プレドニソロン(Prednisolone)、プレドニソン(Prednisone)、ロフレポニド(Rofleponide)、トリアムシノロン(Triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、及び
・6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオン酸(S)−フルオロメチルエステル、
・6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオン酸(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステル、
・6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボン酸シアノメチルエステル、
オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。好ましい塩及び誘導体の例は、アルカリ塩、即ち、ナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0106】
言及するのが良いPDE4(PDEIV)−阻害薬としては、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、トフィミラステ(Tofimilaste)、プマフェントリン(Pumafentrine)、リリミラステ(Lirimilaste)、アロフィリン(Arofylline)、アチゾラム(Atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325,366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370及び、
・N−(3,5−ジクロル−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、
・(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、
・(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、
・3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、
・シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、
・2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、
・シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、
・(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
・(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
・9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、
・9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(ター−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン
オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。
【0107】
言及するのが良い好ましいLTD4−拮抗薬の例としては、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、及び
・1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、
・1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、
・[2−[[2−(4−ター−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸、
オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。オプションとして好ましい塩及び誘導体の別の例は、アルカリ塩、即ち、ナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホフフェート、イソニコチネート、アセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0108】
言及するのが良い好ましいEGFR−阻害薬の例としては、セツキマブ(cetuximab )、トラスツズマブ(trastuzumab )、ABX−EGF、マブ(Mab )ICR−62、及び
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,Nジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,Nジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オクソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
・3−シアノ−4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、
・4−{[(3−クロル−4−(3−フルオル−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、
・4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオルフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−7−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(ター−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−エトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(ター−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
・4−[(3−クロル−4−フルオル−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。
【0109】
言及するのが良い好ましいドーパミン拮抗薬の例としては、ブロモクリプチン(Bromocriptine)、カベルゴリン(Cabergoline)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(Alpha-Dihydroergocryptine)、リスリド(Lisuride)、ペルゴリド(Pergolide)、プラミペクソール(Pramipexole)、ロキシンドール(Roxindole)、ロピニロール(Ropinirole)、タリペクソール(Talipexole)、テルグリド(Terguride)、ビオザン(Viozane)、オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。
【0110】
言及できる好ましい抗アレルギー性薬剤の例としては、エピナスチン(Epinastine)、セチリジン(Cetirizine)、アゼラスチン(Azelastine)、フェクソフェンダジン(Fexofenadine)、レボカバスチン(Levocabastine)、ロラタジン(Loratadine)、ミゾラスチン(Mizolastine)、ケトチフェン(Ketotifene)、エメダスチン(Emedastine)、ジメチンデン(Dimetindene)、クレマスチン(Clemastine)、バミピン(Bamipine)、セクスクロルフェニラミン(Cexchlorpheniramine)、フェニラミン(Pheniramine)、ドキシルアミン(Doxylamine)、クロルフェノキサミン(Chlorphenoxamine)、ジメンヒドリネート(Dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(Diphenhydramine)、プロメタジン(Promethazine)、エバスチン(Ebastine)、デスロラチジン(Desloratidine)、メクロジン(Meclozine)、オプションとして、ラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートから成る群から選択された塩が好ましい。
【0111】
さらに、吸入可能な高分子を欧州特許出願公開第1,003,478(A1)号明細書又はカナダ国特許出願公開第2,297,174(A1)号明細書に開示されているように薬理学的に有効な物質として使用することができる。
【0112】
さらに、化合物は、ラセミ化合物、エルゴタルカロイド、トリプタン、CGRP−拮抗薬、ホスホジエストラーゼ−V−阻害薬、オプションとしてエナンチオマー、ジアステレオマー、又は薬理学的に容認できる塩、溶媒化合物及び(又は)水和物が挙げられる。
【0113】
アルカロイドの誘導体としては、ジヒドロエルゴタミン、エルゴタミンが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】計量投与中における本発明の一実施形態としての貯蔵器具を備えた計量投与器具の概略断面図である。
【図2】多数のインサートを備えた貯蔵器具の平面図である。
【図3】インサートの概略断面図である。
【図4】インサートの別の概略断面図である。
【図5】ノズルを備えたダクトの概略縦断面図である。
【図6】穿通要素が挿入された状態の図4に類似した概略断面図である。
【図7a】一断面を有するインサートのダクトの断面図である。
【図7b】別の断面を有するインサートのダクトの断面図である。
【図7c】別の断面を有するインサートのダクトの断面図である。
【図8】別のインサートの概略断面図である。
【図9】別のインサートの概略断面図である。
【図10】更に別のインサートの概略断面図である。
【図11】計量投与中における別の実施形態としての貯蔵器具を備えた計量投与器具の概略断面図である。
【図12】別の貯蔵器具の略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に薬剤を含み又は薬剤から成る好ましくは医療用の調合薬(2)を微粒子を含むスプレー(3)として計量投与する計量投与器具(1)であって、前記計量投与器具(1)が、好ましくは多数の別々の且つあらかじめ計量された投与分の調合薬(2)を備えた貯蔵器具(4)を受け入れ又はこれを有するようになっている、計量投与器具において、
前記貯蔵器具(4)は、好ましくは多数個のインサート(6)を備えたキャリヤ(5)を有し、各前記インサート(6)は、たった1回の投与分の調合薬(2)を収容していることを特徴とする、計量投与器具。
【請求項2】
前記調合薬(2)は、液体であり、特に溶液、懸濁液又はサスルーション(suslution)であることを特徴とする、請求項1記載の計量投与器具。
【請求項3】
前記調合薬(2)は、粉末であることを特徴とする、請求項1記載の計量投与器具。
【請求項4】
前記キャリヤ(5)は、多数のキャビティ(7)を有し、各前記キャビティ(7)は、前記インサート(6)をそれぞれ1つずつ収容していることを特徴とする、請求項1から3のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項5】
前記キャビティ(7)は、互いに別々であり、特に、互いに対して封止されていることを特徴とする、請求項4記載の計量投与器具。
【請求項6】
各前記キャビティ(7)は、特に好ましくはプラスチック及び(又は)金属箔によって封止されていることを特徴とする、請求項4又は5記載の計量投与器具。
【請求項7】
各前記キャビティ(7)は、2つの反対側に位置する開口部(8)を有することを特徴とする、請求項4から6のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項8】
各前記インサート(6)は、加圧ガスを供給するために一方の開口部(8)を介して互いに連結でき、他方の開口部(8)を介して、それぞれの投与分を小出しでき又は他方の開口部(8)を介して前記キャビティ(7)から少なくとも部分的に押し出し可能であることを特徴とする、請求項7記載の計量投与器具。
【請求項9】
各前記インサート(6)を少なくとも部分的にその関連の前記キャビティ(7)から動かすことができ又は押し出すことができることを特徴とする、請求項4から8のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項10】
各前記インサート(6)を、関連の前記キャビティ(7)のシール(9)の各々を開放するために前記シールの各々をそれぞれ貫いて押すことができることを特徴とする、請求項4から9のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項11】
前記キャリヤ(5)は、成形要素、リング、ストライプ、カートリッジ、ブリスタ、又は容器であることを特徴とする、請求項1から10のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項12】
前記キャリヤ(5)は、剛性又は可撓性であることを特徴とする、請求項1から11のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項13】
前記キャリヤ(5)は、可撓性であり、好ましくはリング状のベルトを形成していることを特徴とする、請求項1から12のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項14】
前記キャリヤ(5)は、前記インサート(6)のための好ましくは剛性の案内を形成していることを特徴とする、請求項1から13のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項15】
各前記インサート(6)は、成形要素、カートリッジ、ブリスタ、カプセル、又は容器であることを特徴とする、請求項1から14のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項16】
各前記インサート(6)は、剛性又は可撓性であることを特徴とする、請求項1から15のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項17】
各前記インサート(6)は、それぞれの投与分を収容した貯蔵キャビティ(10)を有することを特徴とする、請求項1から16のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項18】
各前記インサート(6)は、それぞれの前記投与分を小出しするための少なくとも1つのダクト(12)又はノズル(13)を有することを特徴とする、請求項1から17のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項19】
前記計量投与器具(1)は、1つの共通ダクト(12)、ノズル(13)及び(又は)マウスピース(24)を有することを特徴とする、請求項1から17のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項20】
各前記インサート(6)は、少なくとも2つのジェット(B)を衝突させて前記調合薬(2)を解凝集させ、前記スプレー(3)中に微小粒子を生じさせ、前記スプレー(3)の伝搬速度を減速させると共に(或いは)互いに異なる調合薬(2)を混合するジェット衝突手段(26)を有することを特徴とする、請求項1から19のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項21】
前記インサート(6)は、少なくとも2種類又は3種類の互いに異なる調合薬(2)を収容し、前記調合薬(2)を好ましくは小出し操作の際にのみ混合することができることを特徴とする、請求項1から20のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項22】
前記計量投与器具(1)は、前記インサート(6)を個別的に開放し又は穿通すると共に(或いは)加圧ガスをそれぞれの前記インサート(6)に供給して前記それぞれの投与分を小出しするための開口部及び(又は)供給手段、具体的には穿通要素(17)、例えば針を有することを特徴とする、請求項1から21のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項23】
前記開放及び(又は)供給手段は、前記インサート(6)を少なくとも部分的に前記キャリヤ(5)から且つ(或いは)関連のシール(9)を貫いて押し出す当接部(23)を有することを特徴とする、請求項22記載の計量投与器具。
【請求項24】
前記計量投与器具(1)は、加圧ガス、特に空気を提供し、前記調合薬(2)を投与する手段を有し、好ましくは、前記計量投与器具(1)は、加圧ガスを提供する手段として好ましくは手動式のエアポンプ(18)を有することを特徴とする、請求項1から23のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項25】
前記計量投与器具(1)は、前記キャリヤ(5)を1つの前記インサート(6)から次の前記インサート(6)まで段階的に動かすことができ又は割送ることができ、特に回転させることができるよう設計されていることを特徴とする、請求項1から24のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項26】
前記インサート(6)は、前記キャリヤ(5)に出入りする方向に回転可能又は移動可能であり、前記方法は、前記キャリヤ(5)の移動又は割送り方向に対して半径方向、接線方向、軸方向又は横方向であることを特徴とする、請求項25記載の計量投与器具。
【請求項27】
前記貯蔵器具(4)は、交換可能であることを特徴とする、請求項1から26のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項28】
前記計量投与器具(1)は、好ましくは経口吸入器、特に乾燥粉末吸入器であることを特徴とする、請求項1から27のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項29】
前記計量投与器具(1)又は前記貯蔵器具(4)は、抗コリン作動薬、ベータ交換神経興奮薬、ステロイド、PDEIV−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−キナーゼ−阻害薬及び抗アレルギー性薬剤のうちの少なくとも1つを含む前記調合薬(2)を有することを特徴とする、請求項1から28のうちいずれか1項に記載の計量投与器具。
【請求項30】
好ましくは請求項1から29のうちいずれか1項に記載の計量投与器具(1)のための特に薬剤を含み又は薬剤から成る好ましくは医療用の調合薬(2)の貯蔵器具(4)において、
前記貯蔵器具(4)は、多数のインサート(6)を備えたキャリヤ(5)を有し、各前記インサート(6)は、前記調合薬(2)のたった1回の投与分を収容している、
ことを特徴とする貯蔵器具。
【請求項31】
前記調合薬(2)は、液体であり、特に溶液、懸濁液又はサスルーション(suslution)であることを特徴とする、請求項30記載の貯蔵器具。
【請求項32】
前記調合薬(2)は、粉末であることを特徴とする、請求項30記載の貯蔵器具。
【請求項33】
前記キャリヤ(5)は、多数のキャビティ(7)を有し、各前記キャビティ(7)は、前記インサート(6)をそれぞれ1つずつ収容していることを特徴とする、請求項30から32のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項34】
前記キャビティ(7)は、互いに別々であり、特に、互いに対して封止されていることを特徴とする、請求項33記載の貯蔵器具。
【請求項35】
各前記キャビティ(7)は、特に好ましくはプラスチック及び(又は)金属箔によって封止されていることを特徴とする、請求項33又は34記載の貯蔵器具。
【請求項36】
各前記キャビティ(7)は、2つの反対側に位置する開口部(8)を有することを特徴とする、請求項33から35のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項37】
各前記インサート(6)は、加圧ガスを供給するために一方の開口部(8)を介して互いに連結でき、他方の開口部(8)を介して、それぞれの投与分を小出しでき又は他方の開口部(8)を介して前記キャビティ(7)から少なくとも部分的に押し出し可能であることを特徴とする、請求項36記載の貯蔵器具。
【請求項38】
各前記インサート(6)を、関連の前記キャビティ(7)のシール(9)の各々を開放するために前記シールの各々をそれぞれ貫いて押すことができることを特徴とする、請求項33から37のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項39】
各前記インサート(6)を特に前記キャリヤ(5)の長手方向若しくは円形延長部に対し又は前記インサートの列に対して半径方向、接線方向、又は横方向に前記キャリヤから少なくとも部分的に移動させ又は押し出すことを特徴とする、請求項30から38のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項40】
前記キャリヤ(5)は、成形要素、リング、ストライプ、カートリッジ、ブリスタ、又は容器であることを特徴とする、請求項30から39のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項41】
前記キャリヤ(5)は、剛性又は可撓性であることを特徴とする、請求項30から40のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項42】
前記キャリヤ(5)は、可撓性であり、好ましくはリング状のベルトを形成すると共に(或いは)前記キャリヤ(5)は、前記インサート(6)のための好ましくは剛性の案内を形成していることを特徴とする、請求項31から41のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項43】
各前記インサート(6)は、成形要素、カートリッジ、ブリスタ、カプセル、又は容器であることを特徴とする、請求項30から42のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項44】
各前記インサート(6)は、剛性又は可撓性であることを特徴とする、請求項30から43のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項45】
各前記インサート(6)は、それぞれの投与分を収容した貯蔵キャビティ(10)を有することを特徴とする、請求項30から44のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項46】
各前記インサート(6)は、少なくとも1つのダクト(12)又はノズル(13)を有することを特徴とする、請求項30から45のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項47】
各前記インサート(6)は、少なくとも2つのジェット(P)を衝突させて前記調合薬(2)を解凝集させ、前記スプレー(3)中に微小粒子を生じさせ、前記スプレー(3)の伝搬速度を減速させると共に(或いは)互いに異なる調合薬(2)を混合するジェット衝突手段(26)を有することを特徴とする、請求項30から46のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項48】
前記貯蔵器具(4)又は少なくとも1つの前記インサート(6)は、抗コリン作動薬、ベータ交換神経興奮薬、ステロイド、PDEIV−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−キナーゼ−阻害薬及び抗アレルギー性薬剤のうちの少なくとも1つを含む前記調合薬(2)を有することを特徴とする、請求項30から47のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項49】
前記インサート(6)は、少なくとも2種類又は3種類の互いに異なる調合薬(2)を収容し、前記調合薬(2)を好ましくは小出し操作の際にのみ混合することができることを特徴とする、請求項30から48のうちいずれか1項に記載の貯蔵器具。
【請求項50】
特に薬剤を含み又は薬剤から成る好ましくは医療用の調合薬(2)を微粒子を含むスプレー(3)として計量投与する方法であって、前記計量投与器具(1)が、好ましくは多数の別々の且つあらかじめ計量された投与分の調合薬(2)を備えた貯蔵器具(4)を受け入れ又はこれを有するようになっている方法において、
前記投与分をキャリヤ(5)内の多数のインサート(6)内に貯蔵し、各前記インサート(6)は、前記調合薬(2)の1回の投与分を収容しており、各前記インサート(6)は、前記キャリヤ(5)の別々の且つ封止されたキャビティ(7)内に配置され、前記キャビティ(7)を個別的に開いてそれぞれの投与分をそれぞれの前記インサート(6)から小出しする、
ことを特徴とする方法。
【請求項51】
前記キャビティ(7)は、1つ又は2つの共通シール(9)によって封止されていることを特徴とする、請求項50記載の方法。
【請求項52】
各前記キャビティ(7)は、それぞれの前記インサート(6)を少なくとも部分的に前記キャビティ(7)から且つ(或いは)それぞれの前記シール(9)を貫いて押し出すことにより開かれることを特徴とする、請求項50又は51記載の方法。
【請求項53】
前記インサート(6)は、具体的にはそれぞれの前記インサート(6)を穿通要素(17)によって穿通することにより加圧ガス供給源に個別的に連結されることを特徴とする、請求項50から52のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
それぞれの前記インサート(6)を前記穿通要素(17)、具体的には前記穿通要素(17)のところに設けられた当接部(23)によって少なくとも部分的に押し出すことを特徴とする、請求項52または53記載の方法。
【請求項55】
前記穿通要素(17)をそれぞれの前記キャビティ(7)のシール(9)及び(又は)前記インサート(6)を貫いて押し出して前記それぞれの前記インサート(6)を前記加圧供給源に連結することを特徴とする、請求項53又は54記載の方法。
【請求項56】
前記投与分は、小出しのためのガス圧力を個別的に受けることを特徴とする、請求項50から55のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
空気が加圧されてガスとして用いられ、具体的には、エアポンプ(18)を手動で作動させることにより空気が加圧されることを特徴とする、請求項56記載の方法。
【請求項58】
各前記投与分は、それぞれの前記インサート(6)のダクト(12)又はノズル(13)を通って小出しされることを特徴とする、請求項50から57のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記調合薬(2)は、液体であり、特に溶液、懸濁液、サスルーション(suslution)であり、或いは粉末であることを特徴とする、請求項50から58のうちいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記調合薬(2)は、抗コリン作動薬、ベータ交換神経興奮薬、ステロイド、PDEIV−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−キナーゼ−阻害薬及び抗アレルギー性薬剤のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする、請求項50から59のうちいずれか1項に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7a】
image rotate

【図7b】
image rotate

【図7c】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2009−517146(P2009−517146A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542618(P2008−542618)
【出願日】平成18年10月23日(2006.10.23)
【国際出願番号】PCT/EP2006/010197
【国際公開番号】WO2007/062721
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】