説明

調理器

【課題】加熱調理手段の駆動制御を禁止する特殊モード(デモモード)を有する調理器において、デモモード解除時に各設定条件を意図した条件に確実に設定できるようにする。
【解決手段】加熱手段2を停止させた状態で、調理器の動作内容を入力する入力手段3から入力された動作内容に従って動作するデモモードの開始および解除をモード切換手段4により指示し、調理器の動作を規定する複数の設定条件が記憶される記憶領域5を有する設定条件選択手段6により各々の設定条件の内容を選択および変更する。設定条件選択手段6からの選択および変更内容に基づいて記憶領域5を変更する制御手段8により記憶領域5から読み出した記憶内容に基づいて調理器の動作を制御し、調理器の状態を表示手段7により表示する。制御手段8は、モード切換手段4でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件のすべてあるいは特定の一部を表示手段7に表示するよう構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マグネトロン等の加熱調理手段の駆動制御を禁止する特殊モード(デモモード)を有する調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近の炊飯器などの調理器は、マイクロコンピュータが搭載されているので多種多様な調理が可能である反面、操作が複雑である。そのため、調理器の販売を促進するためには、たとえば販売店の店頭で、店員が調理器の操作を実演しながら調理器の性能や機能、操作方法などを顧客に説明したり、顧客自身に操作してもらい、その機能や操作方法を確認してもらう必要がある。
【0003】
しかし、調理器の操作の実演においては、加熱手段が駆動されるので、被加熱物を入れる必要があるとともに、顧客自身が操作する場合などに、常に監視することもできないため、不必要な加熱で火傷をする可能性もあるので、加熱手段を駆動するのは、危険であり、また加熱手段の寿命を短くする恐れもあり、好ましくない。
【0004】
そこで、加熱手段を停止させた状態で、ユーザが入力した動作内容に従って動作するデモモードを備えた調理器が開発されている。デモモードを備えた調理器は、店員等によって特殊操作が行われると、マグネトロン等の加熱調理手段の駆動制御を禁止する特殊モードである販売促進モード(デモモード)に移行するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、特殊操作が行われて一旦販売促進モードへ移行すると、電源が切られた後に再び電源が投入されたときであっても、簡単に販売促進モードへ移行できる調理器が開発されている。このような調理器は、店員等によって特殊操作が行われると、販売促進モードへ移行するとともに、特殊操作があったことが不揮発性メモリに記憶され、電源が切られてその後再び電源が投入された場合に、不揮発性メモリに特殊操作があったことが記憶されていると、特殊操作が行われなくても販売促進モードに移行する(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
ところで、最近の調理器には、調理器が備える様々な機能の動作態様をユーザの好みに応じて設定変更することができるものがある。たとえば、調理の終了をユーザに報知する調理終了音については、調理終了音の音質や音量を変更することができたり、調理時間やメニューの好みなどを記憶させるメモリ機能については、記憶させる調理時間やメニューの好みを変更することができる。このような調理器では、調理器が備える各種機能の動作態様を規定する複数の動作パラメータは、調理器の電源が切られても消去されないようにするために、上記の特許文献2の調理器と同様に不揮発性メモリに記憶されており、また工場出荷時の動作パラメータも別途不揮発性メモリに記憶されており、デモモード解除時に工場出荷状態に戻すように構成されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】実公平3−17134号公報
【特許文献2】特開平5−33944号公報
【特許文献3】特開2005−233573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の構成では、デモモード解除時に工場出荷状態に戻すかそのままになるようになっているため、工場出荷後に意図して実際に使用する状態に設定条件を変更していたかどうか不明なため、誤ってデモモードを開始してしまった場合など、再度設定条件を確認、変更する必要が生じるとともに、現在の設定条件を確認するための操作が必要な場合など設定条件が変更されていることに気づきにくいため、意図しない設定条件で動作することになるという問題を有していた。
【0008】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、デモモード解除時に各設定条件を意図した条件に確実に設定できる調理器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記目的を達成するために、加熱手段を停止させた状態で、調理器の動作内容を入力する入力手段から入力された動作内容に従って動作するデモモードの開始および解除をモード切換手段により指示し、調理器の動作を規定する複数の設定条件が記憶される記憶領域を有する設定条件選択手段により各々の設定条件の内容を選択および変更するようにし、設定条件選択手段からの選択および変更内容に基づいて記憶領域を変更する制御手段により記憶領域から読み出した記憶内容に基づいて調理器の動作を制御し、調理器の状態を表示手段により表示するよう構成し、制御手段は、モード切換手段でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件のすべてあるいは特定の一部を表示手段に表示するよう構成したものである。
【0010】
これにより、デモモード解除時に各設定条件を容易に確認でき、意図しない設定で使用されることがないようにできる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の調理器は、デモモード解除時に、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明は、加熱手段と、調理器の動作内容を入力する入力手段と、前記加熱手段を停止させた状態で前記入力手段から入力された動作内容に従って動作するデモモードの開始および解除を指示するモード切換手段と、調理器の動作を規定する複数の設定条件が記憶される記憶領域を有し、各々の設定条件の内容を選択および変更する設定条件選択手段と、前記設定条件選択手段からの選択および変更内容に基づいて記憶領域を変更し前記記憶領域から読み出した記憶内容に基づいて調理器の動作を制御する制御手段と、調理器の状態を表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、前記モード切換手段でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件のすべてあるいは特定の一部を前記表示手段に表示するよう構成したものであり、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0013】
第2の発明は、上記第1の発明において、制御手段は、モード切換手段でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件の内、少なくとも、前記モード切換手段でデモモードの設定が指示されてから、前記モード切換手段でデモモードの解除が指示されるまでに、設定条件選択手段により設定条件の変更があった設定条件のすべてあるいは特定の一部を、表示手段に表示するようにしたものであり、デモモード解除時に変更があった設定条件を容易に確認することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0014】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、モード切換手段でデモモードの解除後の設定条件の表示中に設定条件を変更できる第1の設定条件再設定手段を備えたものであり、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認しつつ、意図しない設定条件の場合に即座に設定条件を変更することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0015】
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか1つの発明において、モード切換手段でデモモードの解除後の設定条件の表示中に個別あるいはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に変更するかどうか選択できる第2の設定条件再設定手段を備えたものであり、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認しつつ、意図しない設定条件の場合に即座に設定条件を変更することができるともに、個別またはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に容易に変更するかどうか選択することもでき、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における調理器(炊飯器)の要部ブロック図である。
【0018】
図1に示すように、鍋1は調理物を入れるもので、この鍋1を加熱手段2により加熱する。入力手段3は調理器の動作内容を入力するものである。モード切換手段4は加熱手段2を停止させた状態で入力手段3から入力された動作内容に従って動作するデモモードの開始および解除を指示するものである。記憶領域5は調理器の動作を規定する複数の設定条件を記憶している。設定条件選択手段6は各々の設定条件の内容を選択および変更するものである。表示手段7は調理器の状態を表示するものであり、制御手段8は設定条件選択手段6からの選択および変更内容に基づいて記憶領域5を変更し、記憶領域5から読み出した記憶内容と入力手段3およびモード切換手段4からの入力に基づいて、加熱手段2および表示手段7などの調理器の動作を制御する。
【0019】
ここで、制御手段8は、モード切換手段4でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件のすべてあるいは特定の一部を表示手段7に表示するよう構成している。
【0020】
上記構成において図2を参照しながら動作を説明する。ステップS20で、モード切換手段3によりデモモードが選択されている状態かどうかを判断し、デモモードが選択されている場合はステップS21へ進み、選択されていない場合はステップS22へ進む。ステップS21では、設定条件選択手段4により、設定条件が変更されているかどうか判断し、設定条件が変更されている場合はステップS23へ進み、変更されていなければステップS24へ進む。ステップS23では、設定条件を変更して記憶領域5に記憶し、ステップS24へ進む。ステップS24では、入力手段3による動作内容の入力があるかどうかを判断し、入力がある場合はステップS25へ進み、入力がない場合はステップS26へ進む。ステップS25では、動作内容の入力に応じて加熱手段2以外の調理器の動作を行い、ステップS26へ進む。ステップS26では、モード切換手段4によりデモモード終了が選択されたかどうかを判断し、終了が選択された場合はステップS27へ進み、選択されてない場合はステップS28へ進み、記憶領域5の記憶内容に応じてデモモードを継続する。ステップS27では各種設定条件を順に表示手段7に表示した後、ステップS29へ進み、ステップS29でデモモードを終了する。
【0021】
ステップS22では、設定条件選択手段6により設定条件が変更されているかどうか判断し、変更されている場合はステップS30へ進み、変更されていなければステップS31へ進む。ステップS30では、設定条件を変更して記憶領域5に記憶し、ステップS31へ進む。ステップS31では、入力手段3による動作内容の入力があるかどうかを判断し、入力がある場合はステップS32へ進み、入力がない場合はステップS33へ進む。ステップS32では、動作内容の入力に応じて加熱手段2を含む調理器の動作を行い、ステップS33へ進む。ステップS33では、モード切換手段4によりデモモード開始が選択されたかどうかを判断し、開始が選択された場合はステップS34へ進み、選択されてない場合はステップS35へ進み、記憶領域5の記憶内容に応じて通常動作を継続する。ステップS34ではデモモードを開始する。
【0022】
以上のように、本実施の形態においては、モード切換手段4でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件を表示手段7に表示するようにすることで、デモモード解除時に各設定条件を確認することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0023】
なお、本実施の形態では、入力手段5とモード切換手段3と設定条件選択手段4は別のものとしているが、同じものでもかまわないし、入力手段5の長押し、同時押し、連続操作など通常使用しない特殊な操作を含めてもよいことは明らかである。
【0024】
また、本実施の形態では、デモモード終了時に各種設定条件を表示手段7に順に表示するようにしているが、例えば設定を変更する方法が非常に困難な方法であったり、実使用上に影響がないものであったり、デモモード中は一部の設定条件が変更できないようにしてあればその設定条件を表示する必要もなく、また現在時刻や選択中のメニューなど容易にその状態を判別できるものであればその内容についても表示する必要はないのは明らかであるため、すべてを表示する必要はなく、各々の設定条件の特定の一部を表示手段7に表示するようにしてもよい。
【0025】
また、本実施の形態では、デモモード終了時に各種設定条件を表示手段7に表示するようにしているが、専用の表示手段あるいは報知手段を設けてもよいのは明らかである。
【0026】
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における調理器(炊飯器)の要部ブロック図である。
【0027】
図3に示すように、制御手段9は、設定条件選択手段6からの選択および変更内容に基づいて記憶領域5を変更し、記憶領域5から読み出した記憶内容と入力手段3およびモード切換手段4からの入力に基づいて、加熱手段2および表示手段7などの調理器の動作を制御する。また、制御手段9は、モード切換手段4でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件の内、少なくとも、モード切換手段4でデモモードの設定が指示されてから、モード切換手段4でデモモードの解除が指示されるまでに、設定条件選択手段6により設定条件の変更があった設定条件のすべてあるいは特定の一部を、表示手段7に表示するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じであるので同一符号を付して説明を省略する。
【0028】
上記構成において図4を参照しながら動作を説明する。なお、上記実施の形態1の動作を示す図2と同じ符号を付したステップS20からステップS35については、ステップS26が、デモモード終了時にステップS40へ進む以外は、同じ動作であるので説明を省略し、ステップS40以降について説明する。
【0029】
ステップS40では、デモモード中に設定条件の変更があったかどうかを判断し、変更があった場合はステップS41へ進み、変更がない場合はステップS29へ進む。ステップS41では、変更のあった設定条件を表示手段7に表示し、ステップS29へ進む。
【0030】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、モード切換手段4でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件の内、少なくとも、モード切換手段4でデモモードの設定が指示されてから、モード切換手段4でデモモードの解除が指示されるまでに、設定条件選択手段6により設定条件の変更があった設定条件のすべてあるいは特定の一部を、表示手段7に表示するようにしているので、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできるとともに、変更がなかった場合は余計な確認作業を行うことなくすみやかに終了させることができる。
【0031】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3における調理器(炊飯器)の要部ブロック図である。
【0032】
図5に示すように、制御手段10は、設定条件選択手段6からの選択および変更内容に基づいて記憶領域5を変更し、記憶領域5から読み出した記憶内容と入力手段3およびモード切換手段4からの入力に基づいて、加熱手段2および表示手段7などの調理器の動作を制御する。また、第1の設定条件再設定手段11は、モード切換手段4でデモモードの解除後の設定条件の表示中に設定条件を変更できるよう構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じであるので同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
上記構成において図6を参照しながら動作を説明する。なお、上記実施の形態1の動作を示す図2と同じ符号を付したステップS20からステップS35については、ステップS26が、デモモード終了時にステップS50へ進む以外は、同じ動作であるので説明を省略し、ステップS50以降について説明する。
【0034】
ステップS50では、デモモード中に設定条件の変更があったかどうかを順に判断し、変更があった場合はステップS51へ進み、変更がない場合はステップS29へ進む。ステップS51では、変更のあった設定条件を表示手段7に順に表示し、ステップS52へ進む。ステップS52では、第1の設定条件再設定手段11により設定条件再設定が選択されたかどうかを判断し、選択された場合はステップS53へ進み、選択されていない場合はステップS54へ進む。ステップS53では、選択された設定条件を変更してステップS54へ進む。ステップS54では残りの設定条件の変更があったかどうかを判断し、変更があった場合はステップS51へ進み、変更がない場合はステップS29へ進む。
【0035】
以上のように、本実施の形態においては、モード切換手段4でデモモードの解除後の設定条件の表示中に設定条件を変更できる第1の設定条件再設定手段11を備えたので、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認しつつ、意図しない設定条件の場合に即座に設定条件を変更することができ、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0036】
なお、本実施の形態では、入力手段5とモード切換手段3と設定条件選択手段4と第1の設定条件選択手段11は別のものとしているが、同じものでもかまわないし、入力手段5の長押し、同時押し、連続操作など通常使用しない特殊な操作を含めてもよいことは明らかである。
【0037】
(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4における調理器(炊飯器)の要部ブロック図である。
【0038】
図7に示すように、制御手段12は、設定条件選択手段6からの選択および変更内容に基づいて記憶領域5を変更し、記憶領域5から読み出した記憶内容と入力手段3およびモード切換手段4からの入力に基づいて、加熱手段2および表示手段7などの調理器の動作を制御する。また、第2の設定条件再設定手段13は、モード切換手段4でデモモードの解除後の設定条件の表示中に個別あるいはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に変更するかどうか選択できるよう構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じであるので同一符号を付して説明を省略する。
【0039】
上記構成において図8を参照しながら動作を説明する。なお、上記実施の形態1の動作を示す図2と同じ符号を付したステップS20からステップS35については、ステップS26が、デモモード終了時にステップS60へ進む以外は、同じ動作であるので説明を省略し、ステップS60以降について説明する。
【0040】
ステップS60では、デモモード中に設定条件の変更があったかどうかを順に判断し、変更があった場合はステップS61へ進み、変更がない場合はステップS29へ進む。ステップS61では、変更のあった設定条件を表示手段7に順に表示し、ステップS62へ進む。ステップS62では、第2の設定条件再設定手段13により設定条件再設定が選択されたかどうかを判断し、選択された場合はステップS63へ進み、選択されていない場合はステップS29へ進む。ステップS63では、設定条件をデモモード開始前の状態に変更してステップS29へ進む。
【0041】
以上のように、本実施の形態においては、モード切換手段4でデモモードの解除後の設定条件の表示中に個別あるいはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に変更するかどうか選択できる第2の設定条件再設定手段13を備えたので、デモモード解除時に変更があった設定条件を確認しつつ、意図しない設定条件の場合に即座に設定条件を変更することができるともに、個別またはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に容易に変更するかどうか選択することもでき、意図しない設定条件で使用されることがないようにできる。
【0042】
なお、本実施の形態では、入力手段5とモード切換手段3と設定条件選択手段7と第2の設定条件再設定手段13は別のものとしているが、同じものでもかまわないし、入力手段の長押し、同時押し、連続操作など通常使用しない特殊な操作を含めてもよいことは明らかである。
【0043】
また、本実施の形態では、第2の設定条件再設定手段13によって一度にすべての項目をデモモード開始前に戻すようにしているが、各項目を個別に戻すようにしてもよいし、戻す項目を限定してもよいことは明らかである。
【0044】
また、本実施の形態では、上記実施の形態3にある第1の設定条件再設定手段11はないが、もちろんあってもよく、第1の設定条件再設定手段11と同じ操作部の回数などで1回目はデモモード開始前の設定条件にし、2回目以降は可能な設定条件を順に選択するというように区別して両方があるようにしてもよいのは明らかである。
【0045】
また、以上の各実施の形態では、記憶領域5を制御手段とは別のものとしているが、マイクロコンピュータなどの制御手段自身のメモリを使用してもよいのは明らかであり、揮発性、不揮発性のどちらかに限定されるものではないし、両方を併用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように、本発明にかかる調理器は、デモモード解除時に、意図しない設定条件で使用されることがないようにできるので、マグネトロン等の加熱調理手段の駆動制御を禁止する特殊モード(デモモード)を有する調理器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態1における調理器の要部ブロック図
【図2】同調理器の動作フローチャート
【図3】本発明の実施の形態2における調理器の要部ブロック図
【図4】同調理器の動作フローチャート
【図5】本発明の実施の形態3における調理器の要部ブロック図
【図6】同調理器の動作フローチャート
【図7】本発明の実施の形態4における調理器の要部ブロック図
【図8】同調理器の動作フローチャート
【符号の説明】
【0048】
1 鍋
2 加熱手段
3 入力手段
4 モード切換手段
5 記憶領域
6 設定条件選択手段
7 表示手段
8 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段と、調理器の動作内容を入力する入力手段と、前記加熱手段を停止させた状態で前記入力手段から入力された動作内容に従って動作するデモモードの開始および解除を指示するモード切換手段と、調理器の動作を規定する複数の設定条件が記憶される記憶領域を有し、各々の設定条件の内容を選択および変更する設定条件選択手段と、前記設定条件選択手段からの選択および変更内容に基づいて記憶領域を変更し前記記憶領域から読み出した記憶内容に基づいて調理器の動作を制御する制御手段と、調理器の状態を表示する表示手段とを備え、前記制御手段は、前記モード切換手段でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件のすべてあるいは特定の一部を前記表示手段に表示するよう構成した調理器。
【請求項2】
制御手段は、モード切換手段でデモモードの解除が指示された後、各々の設定条件の内、少なくとも、前記モード切換手段でデモモードの設定が指示されてから、前記モード切換手段でデモモードの解除が指示されるまでに、設定条件選択手段により設定条件の変更があった設定条件のすべてあるいは特定の一部を、表示手段に表示するようにした請求項1記載の調理器。
【請求項3】
モード切換手段でデモモードの解除後の設定条件の表示中に設定条件を変更できる第1の設定条件再設定手段を備えた請求項1または2記載の調理器。
【請求項4】
モード切換手段でデモモードの解除後の設定条件の表示中に個別あるいはすべての設定条件をデモモード開始前の状態に変更するかどうか選択できる第2の設定条件再設定手段を備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の調理器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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