説明

警報器

【課題】 熱検知素子をケーシングに組み込んだ後、熱検知素子の位置を容易に微調整できる警報器を提供する。
【解決手段】 抵抗値に温度依存性があるサーミスタ部1から一対のリード線2を延設し、リード線2のうち、サーミスタ部1の側に絶縁被覆して硬質に形成した被覆部8を設けると共に、サーミスタ部1とは反対の側に絶縁材料に埋設した硬質の基端部6を形成した熱検知素子Aを備え、基端部6を、ケーシング32に設けた回路基板31に起立姿勢に取付け、サーミスタ部1をケーシング32に設けた開口部33から突出するよう配置した警報器であって、被覆部8と基端部6との間に、開口部33に対するサーミスタ部1の位置調節を行う位置調節部9を設け、被覆部8のうち、その一部であって、かつ、その長さLの半分以上を開口部33から突出させてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗値に温度依存性があるサーミスタ部から一対のリード線を延設し、前記リード線のうち、前記サーミスタ部の側に絶縁被覆して硬質に形成した被覆部を設けると共に、前記サーミスタ部とは反対の側に絶縁材料に埋設した硬質の基端部を形成した熱検知素子を備え、前記基端部を、ケーシングに設けた回路基板に起立姿勢に取付け、前記サーミスタ部を前記ケーシングに設けた開口部から突出するよう配置した警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の警報器としては、抵抗値に温度依存性があるサーミスタに通電可能に構成したサーミスタ部を絶縁材料で被覆し、サーミスタ部から一対のリード線を延設して、そのリード線の端部に回路基板に電気接続するための取付部を形成し、サーミスタ部をケーシングに設けられる開口部に臨んで配置固定した熱検知素子を設けた構成が知られていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この熱検知素子は、サーミスタ部の側には、リ−ド線を絶縁被覆して硬質に形成した硬質被覆部を設け、サーミスタ部と反対の側には、リード線の端部に絶縁材料で被覆し硬質に形成した埋設基部を設けてある。そして、リード線の端部を回路基板に電気接続するための端子部を前記埋設基部から延設して前記取付部を形成してある。さらに、硬質被覆部と埋設基部との間にリード線を絶縁被覆して軟質に形成した軟質被覆部を形成してある。
【0004】
このように、サーミスタ部の側のリ−ド線に硬質被覆部を設けてあれば、熱検知素子のリード線は、自立姿勢を保ちやすい状態になる。
また、サーミスタ部とは反対の側に、リード線の端部を回路基板に電気接続するため、硬質の埋設基部から端子部を延設した取付部を形成してあると、取付部は回路基板に対して安定した姿勢で取付けられるとともに、機械的に半田付け作業が行えるので作業性良く熱検知素子を熱検知装置に組み込むことができる。
【0005】
また、硬質被覆部と埋設基部との間に軟質被覆部を形成してあれば、熱検知素子が取付けられた回路基板を取り扱う際に、熱検知素子に不用意に外力をかけてしまったとしても、硬質被覆部より軟質被覆部のほうが変形しやすい。よって、硬質被覆部は変形せず軟質被覆部のみが変形する状態になり易い。
このとき、熱検知素子は回路基板に取付けられた状態で、軟質被覆部を軸心に揺動変形することになる。この状態では、軟質被覆部を変形復元させるだけの操作で熱検知素子の姿勢調整を行うことができる。
【0006】
ここで、熱検知素子の軟質被覆部の長さは、硬質被覆部の長さの1/10以上かつ1/2以下に設定してある。
つまり、軟質被覆部の長さを硬質被覆部の長さの1/10以上とすれば、熱検知素子が回路基板に起立姿勢で取付固定してある場合に、その熱検知素子の先端にあたるサーミスタ部を組立作業者が不用意に触れたとしても、硬質被覆部には曲げモーメントが発生し難いために、軟質被覆部だけで応力を吸収し易く、硬質被覆部におけるリード線の破断等の不都合が発生し難い。また、軟質被覆部の長さを硬質被覆部の長さの1/2以下とすれば、軟質被覆部の屈曲性を少なく抑え、熱検知素子全体としての形状安定性を高く維持できるため、熱検知装置の組立作業時に、サーミスタ部の位置決めを容易にすることができる。
【0007】
【特許文献1】特開2002−277334号公報(特許請求の範囲、図1等参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の警報器における熱検知素子は、組み立て作業時において、リード線の破断等の不都合を未然に防止し、かつ、熱検知素子全体としての形状安定性を高く維持できる構成である。そのため、熱検知素子を警報器のケーシングに組み込む作業時における熱検知素子の取り扱いが容易となる。
【0009】
一方、熱検知素子を警報器のケーシングに組み込んだ後、開口部から突出した熱検知素子の位置を、例えばケーシングに設けられる開口部の中心に微調整したい場合がある。
【0010】
このとき、特許文献1に記載の熱検知素子のように、単に軟質被覆部の長さを硬質被覆部の長さを基準に設定してあると、以下のような不都合が生じる。
つまり、軟質被覆部の設定長さを硬質被覆部の長さの1/10以上かつ1/2以下に設定して、曲げが発生しにくい硬質被覆部が熱検知素子の長さの半分以上を占めるように構成してあるため、突出した熱検知素子を付勢して熱検知素子を変形させる際、熱検知素子の変形支点(硬質被覆部と軟質被覆部との境界付近)は開口部から遠くなる。開口部から変形支点までの距離に比べて、開口部から突出している部位の長さが短いため、突出した熱検知素子を変形させるための付勢力は大きくなる。そして、熱検知素子の変形に寄与するのは軟質被覆部であるが、当該軟質被覆部の長さは全体に短いため、付勢力を大きくしても所望の変形量が得られない場合がある。
さらに、付勢力を大きくすることで、リード線を破断させてしまう虞があった。
そのため、熱検知素子を警報器のケーシングに組み込んだ後、ケーシングの開口部から突出した熱検知素子を操作して、熱検知素子の位置を調整することは困難であった。
【0011】
従って、本発明の目的は、熱検知素子をケーシングに組み込んだ後、熱検知素子の位置を容易に微調整できる警報器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明に係る警報器は、抵抗値に温度依存性があるサーミスタ部から一対のリード線を延設し、前記リード線のうち、前記サーミスタ部の側に絶縁被覆して硬質に形成した被覆部を設けると共に、前記サーミスタ部とは反対の側に絶縁材料に埋設した硬質の基端部を形成した熱検知素子を備え、前記基端部を、ケーシングに設けた回路基板に起立姿勢に取付け、前記サーミスタ部を前記ケーシングに設けた開口部から突出するよう配置した警報器であって、その第一特徴構成は、前記被覆部と前記基端部との間に、前記開口部に対する前記サーミスタ部の位置調節を行う位置調節部を設け、前記被覆部のうち、その一部であって、かつ、その長さの半分以上を前記開口部から突出させてある点にある。
【0013】
熱検知素子を警報器のケーシングに組み込んだ後、開口部から突出した熱検知素子の位置を、例えばケーシングに設けられる開口部の中心に微調整したい場合、開口部から突出した熱検知素子の先端を摘む等した状態で、熱検知素子が開口部の中心かつ垂直になるように熱検知素子を変形させる調節を行う。このとき、熱検知素子に作用させた力は、硬質被覆部と位置調節部との境界付近に集中するので、位置調節部の端部が熱検知素子の変形支点となる。
【0014】
ここで、被覆部の全長(L)に対する被覆部の全長の半分(L/2)以上の長さが開口部から突出する状態となっているため、当該変形支点は開口部近傍に存在することになる。そのため、突出した熱検知素子を変形させるための付勢力は、当該変形支点が開口部から遠いときと比べて小さくなる。さらに、当該変形支点は開口部近傍に存在し、被覆部ではないリード線の状態の部分が長いため、変形支点の例えば左右の可動範囲が大きくなる。
【0015】
従って、本発明の第1特徴構成に記載の警報器であれば、小さい力で熱検知素子の位置の微調整を行うことが可能となり、さらに、微調整できる範囲が広くなる。また、付勢力が小さいため、リード線の破断等の不都合が発生する虞は殆ど無くなる。
そして、熱検知素子の製作誤差や、回路基板に対する組み付け誤差を位置調節部の変形で容易に微調整できる。
【0016】
本発明に係る警報器の第二特徴構成は、前記位置調節部を、前記リード線を非直線状にすることで形成してある点にある。
【0017】
上記第二特徴構成によれば、組み立て作業後において、作業者が熱検知素子におけるサーミスタ部の位置を微調節する場合、リード線を変形させ得る範囲が広くなる。例えば、左右の位置調節のみに限らず、サーミスタ部を開口部から更に引き出す調節も可能となり、熱検知素子におけるサーミスタ部の調節位置範囲を広く設定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の警報器は、熱検知装置としての火災警報器や、火災警報およびガス警報をともに可能とする、或いは、一酸化炭素ガス等を検知して室内の空気清浄度をモニタ可能にする複合警報器等が好適に例示される。本実施例では、火災警報器とした場合について説明する。
【0019】
図1〜2に示すように、火災警報器Xには熱検知素子Aが設けてある。
熱検知素子Aは、抵抗値に温度依存性があるサーミスタ11に電極12を設けてなるサーミスタ部1を備え、これら電極12に一対のリード線2を延設している。
リード線2のうち、サーミスタ部1の側には、絶縁被覆して硬質に形成した被覆部8を設けてある。また、サーミスタ部1と反対の側には、絶縁材料に埋設した硬質の基端部6を形成してある。
【0020】
被覆部8は、サーミスタ部1近傍側を、例えば絶縁性のエポキシ樹脂でディップコーティングして硬質に形成してある。このように熱検知素子Aのサーミスタ部1近傍側を硬質に形成することで、リード線2の硬質被覆部分は屈曲し難くなる。
【0021】
基端部6は、回路基板31とリード線2との取付部4の一部を形成する。
つまり、基端部6は、一対のリード線2の端部21を、それぞれ「ト」の字型の端子部材5の上端側に設けた接続部51に接続し、その端子部材5とリード線2とを、例えば絶縁性のエポキシ樹脂で被覆して硬質に形成してある。
端子部材5は、回路基板31に半田付け固定するための半田付け部52を「ト」の字型端子部材5の下端側に設け、基端部6から半田付け部52を露出させて端子部7を形成してある。
また、端子部材5には、端子部材5の回路基板31に対する侵入深さを規制するストッパ53を端子部材5の横端側に形成してある。
【0022】
このように熱検知素子Aは、回路基板31に対して基端部6において起立姿勢に取付け、サーミスタ部1をケーシング32に設けた開口部33から突出するよう配置してある。
尚、ケーシング32における開口部33の周囲には、突出したサーミスタ部1を囲繞するように、複数のフィン34が等間隔に配設してある。このフィン34により、雰囲気の流れを整流してサーミスタ部1に導く。さらに、このフィン34の上端には、ドーナツ状の整流板35を設けることが可能である。これにより、雰囲気の流れをトンネル状に整流してより確実にサーミスタ部1に導くことができる。
【0023】
また、被覆部8と基端部6との間に、開口部33に対するサーミスタ部1の位置調節を行う位置調節部9を設けてある。開口部33に対するサーミスタ部1の位置調節は、サーミスタ部1の軸芯が、例えば円形の開口部33の中心になるように調節を行う。本実施形態では、位置調節部9を、リード線2を絶縁性のポリイミドチューブで被覆して軟質に形成した軟質被覆部9とした場合について説明する。
【0024】
この軟質被覆部9は、一対のリード線2を個々に軟質の絶縁材料で被覆して並設してあるので、軟質被覆部9全体が、リード線2の並設方向には屈曲しにくく、リード線2の並設方向に交差する方向には屈曲しやすい姿勢規制部9aとして形成してある。
【0025】
ここで、硬質の被覆部8は、所定量の変形に対しては弾性変形を許容しながらも形状復元性を発揮する程度の硬さ、軟質被覆部(位置調節部)9は、変形させるとその姿勢を維持する塑性変形を許容する程度の硬さに形成してある。
また、被覆部8と、軟質被覆部9とは、熱検知素子Aを高さ方向の中心位置で固定し、両端側をプッシュプルゲージにより変形荷重を測定する硬さ試験を行った際に、被覆部8側の荷重が軟質被覆部9側の荷重の6〜10倍程度になる硬さに形成してある。これにより、回路基板31に対して起立姿勢に取付けられた熱検知素子Aに対して、不用意に外力をかけてしまったとしても、曲げモーメントが発生し難い被覆部8よりは、軟質被覆部9のほうが変形し易いために、被覆部8には変形が起きず、軟質被覆部9のみが変形する状態になる。そのため、軟質被覆部9においてサーミスタ部1の開口部33に対する位置調節を行うことができる。
【0026】
従って、熱検知素子Aを警報器Xのケーシング32に組み込む組み立て作業時等において、被覆部8は変形を受け難いために、形状復元させ難くなって警報器Xの組立作業性が低下するのを防止でき、かつ、軟質被覆部9が、必要以上に変形しすぎて形状復元させ難くなるのを防止できる。
【0027】
ここで、被覆部8の開口部33に対する突出量を制御することによって、組み立て作業後における、サーミスタ部1の開口部33に対する位置調節を良好に行うことができる。
つまり、被覆部8のうち、その一部であって、かつ、その長さの半分以上を開口部33から突出させるように構成する。即ち、図1において、被覆部8の全体が開口部33から突出するものではなく、被覆部8の全長(L)に対する被覆部8の全長の半分(L/2)以上の長さが開口部33から突出する状態となる。例えば、開口部33から突出する被覆部8の長さと、開口部33から突出しない被覆部8の長さとの比が、7:3となるように設定する。
【0028】
そして、組み立て作業後において、熱検知素子Aの軸芯が開口部33の中心に対して偏っており、熱検知素子Aが垂直に起立していない場合に作業者がサーミスタ部1の位置を微調節する。
【0029】
例えば、熱検知素子Aの先端部aを所望の方向に付勢する(図3(a):矢印方向)。このとき、硬質の基端部6と軟質被覆部9との境界付近を支点に熱検知素子Aは矢印方向に揺動すると考えられる。そして、例えば、被覆部8が開口部33の周部に当接するまで熱検知素子Aを揺動させると、熱検知素子Aは傾いた状態となるため、突出した被覆部8を摘む等した状態で、熱検知素子Aが開口部33の中心かつ垂直になるように熱検知素子Aを変形させる調節を行う。このとき、位置調節部9の端部(硬質被覆部と軟質被覆部との境界付近)が熱検知素子の変形支点Sとなって熱検知素子Aが変形する。
ここで、被覆部8の全長(L)に対する被覆部8の全長の半分(L/2)以上の長さが開口部33から突出する状態となっているため、当該変形支点Sは開口部近傍に存在することになる。そのため、突出した熱検知素子Aを変形させるための付勢力は、当該変形支点Sが開口部33から遠いときと比べて小さくなる。さらに、当該変形支点Sは開口部近傍に存在するため、変形支点Sの例えば左右の可動範囲が大きくなる。
そのため、小さい力で熱検知素子の位置の微調整を行うことが可能となり、さらに、微調整できる範囲は広くなる。また、付勢力は小さいため、リード線2の破断等の不都合が発生する虞は殆ど無くなる。
【0030】
熱検知素子Aの位置の微調整は、通常、サーミスタ部1の位置を、例えばケーシング32に設けられる開口部33の中心に位置付けるがこれに限られるものではなく、被覆部8が開口部33の周部に当接するまで熱検知素子Aを変形させてもよい。
【実施例1】
【0031】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1における熱検知素子Aは、寸法約0.5mm×0.5mmのサーミスタにリード線2を接続し、サーミスタ部1の先端側から約10mmに亘ってエポキシ樹脂をディップコーティングして径約2mmの硬質に形成した被覆部8を設け、さらに、被覆部8に続いてリード線2を約20mmに亘ってポリイミドチューブで被覆してある軟質被覆部(位置調節部)9を設けてある。
軟質被覆部9から延設されるリード線2には、縦寸法約3.3mmの半田付け部を形成してある端子部材5を接続部51にて接続するとともにその端子部材5の接続部51から軟質被覆部9の末端までをエポキシ樹脂コーティングして、高さ寸法4mmの基端部6を設けるとともに、端子部材5の半田付け部52を突出形成した端子部7を設けてある。
【0032】
熱検知素子Aは、開口部33から被覆部8が約7mm突出した状態である。このとき、開口部33から突出しない被覆部8の長さは、約3mmとなる。
そして、組み立て作業後において、図3(a)のように、熱検知素子Aの軸芯が開口部33の中心に対して偏っている場合があるが、このようなときに作業者が熱検知素子Aにおけるサーミスタ部1の位置を微調節する。
まず、熱検知素子Aの先端部aを所望の方向(図3(a):矢印方向)に付勢する。そして、突出した被覆部8を摘む等して、熱検知素子Aが開口部33の中心かつ垂直になるように熱検知素子Aを変形させる調節を行う。
このとき、被覆部8の全長(10mm)に対する被覆部8の全長の半分以上の長さ(7mm)が開口部33から突出するため、変形支点Sは開口部近傍に存在し、かつ、変形支点Sの例えば左右の可動範囲が大きい状態となっている。そのため、熱検知素子Aにおけるサーミスタ部1の位置を、小さい付勢力で開口部33の中心に微調整できる(図3(b))。
【0033】
〔別実施の形態〕
上述した実施例において、位置調節部9を、リード線2を非直線状にすることで形成することが可能である。
例えば、上述したように、位置調節部9を、リード線2を絶縁性のポリイミドチューブで被覆して軟質に形成した軟質被覆部9とした場合、この軟質被覆部9を非直線状に形成する。
ここで、非直線状とは、図4に示したように、軟質被覆部(位置調節部)9の側面視が、湾曲状(図4(a))、コ字状(図4(b))等、直線状以外の形状であれば、何れの形状も適用できる。
【0034】
このように形成することで、組み立て作業後において、作業者が熱検知素子Aにおけるサーミスタ部1の位置を微調節する場合、リード線2を変形させ得る範囲が広くなる。例えば、左右の位置調節のみに限らず、サーミスタ部1を開口部から更に引き出す調節も可能となり、熱検知素子Aにおけるサーミスタ部1の調節位置範囲を広く設定できる。
尚、上下方向に位置調節する場合、被覆部8の全長に対する被覆部8の全長の半分以上の長さが開口部33から突出するように調節すると、熱検知素子Aの位置調節が行い易い状態が維持される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の警報器に設けてある熱検知素子の概略図
【図2】本発明の警報器の概略図
【図3】本発明の警報器に設けてある熱検知素子を位置調節するときの要部概略図
【図4】本発明の警報器に設けてある熱検知素子の位置調節部の別実施形態の概略図
【符号の説明】
【0036】
A 熱検知素子
1 サーミスタ部
2 リード線
31 回路基板
32 ケーシング
33 開口部
6 基端部
8 被覆部
9 位置調節部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗値に温度依存性があるサーミスタ部から一対のリード線を延設し、前記リード線のうち、前記サーミスタ部の側に絶縁被覆して硬質に形成した被覆部を設けると共に、前記サーミスタ部とは反対の側に絶縁材料に埋設した硬質の基端部を形成した熱検知素子を備え、
前記基端部を、ケーシングに設けた回路基板に起立姿勢に取付け、前記サーミスタ部を前記ケーシングに設けた開口部から突出するよう配置した警報器であって、
前記被覆部と前記基端部との間に、前記開口部に対する前記サーミスタ部の位置調節を行う位置調節部を設け、
前記被覆部のうち、その一部であって、かつ、その長さの半分以上を前記開口部から突出させてある警報器。
【請求項2】
前記位置調節部を、前記リード線を非直線状にすることで形成してある請求項1に記載の警報器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−30134(P2006−30134A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213215(P2004−213215)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000190301)新コスモス電機株式会社 (112)
【Fターム(参考)】