説明

豆類の洗浄装置

【課題】洗浄効率が高く、かつ、節水型の小型の豆類の洗浄装置を提供する。
【解決手段】一端に豆類の供給口41が他端に豆類の排出口42がそれぞれ設けられた円筒形ケーシング9と、該円筒形ケーシング9の適所に配設されて筒内に洗浄水を注水する注水ノズル15と、前記円筒形ケーシング9内に回転可能に配設されて前記供給口41から供給された豆類を撹拌しながら洗穀を行う撹拌部材14とを備えた洗穀部3と、前記洗穀部3の排出口42から排出された洗穀済みの豆類と該豆類に付着した汚れ成分を含む汚水とを分離すべく、周壁に多数のパンチング孔25が穿設され、かつ、軸心が水平面に対して傾斜した状態で回転駆動される多孔状網筒26と、該多孔状網筒26内で軸心から偏移した位置に配設されたシャワーノズル27とを備えた仕上洗穀部5を連設して形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、豆類(例えば、大豆)の洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の豆類の洗浄装置として、特許文献1乃至特許文献4に記載されたものがある。これら従来の洗浄装置は、タンクなどの容器内に豆類を収容し、該容器内に配設されたスクリューなどの撹拌体及び容器内に配設された注水手段により洗浄が行われる。すなわち、前記撹拌体で撹拌する際に生じる豆粒の相互の摩擦作用と、注水手段による水流または噴流による水洗作用とが相俟って、豆類表面に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などが剥離されて洗浄が行われるのである。
【0003】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2の洗浄装置にあっては、噴流水に空気を導入した混合流を容器内に噴射する混気ジェットポンプを用いて穀類を連続洗浄するものであるから、大型のタンクからなる収容容器や、ジェットポンプなどを備えた大掛かりな注水手段が必要となり、設備が大型化するとともに、イニシャルコスト及びランニングコストが共に高騰するといった問題点があった。
【0004】
一方、特許文献3及び特許文献4の洗浄装置にあっては、円筒型ケーシング内に配設されたスクリューなどの撹拌体と容器内に配設された注水手段とにより洗浄が行われるものであり、安価で、しかも比較的小型ながら連続的に洗浄を行うことができるといった利点がある。しかしながら、スクリューなどの撹拌体を内装した一本の円筒型ケーシングのみで洗浄を行うため、豆類に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などの剥離が不十分であり、仮に豆類から付着物が剥離されたとしても、撹拌中に豆類表面に再度付着するなどして、洗浄効率が悪いものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第2922857号公報
【特許文献2】特開2002−11356号公報
【特許文献3】特公平4−41839号公報
【特許文献4】特開平11−179220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記問題点にかんがみ、洗浄効率が高く、かつ、節水型の小型の豆類の洗浄装置を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、一端に豆類の供給口が他端に豆類の排出口がそれぞれ設けられた円筒形ケーシングと、該円筒形ケーシングの適所に配設されて筒内に洗浄水を注水する注水ノズルと、前記円筒形ケーシング内に回転可能に配設されて前記供給口から供給された豆類を撹拌しながら洗穀を行う撹拌部材とを備えた洗穀部と、前記洗穀部の排出口から排出された洗穀済みの豆類と該豆類に付着した汚れ成分を含む汚水とを分離すべく、周壁に多数のパンチング孔が穿設され、かつ、軸心が水平面に対して傾斜した状態で回転駆動される多孔状網筒と、該多孔状網筒内で軸心から偏移した位置に配設されたシャワーノズルとを備えた仕上洗穀部を連設して形成したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明によれば、前記洗穀部を構成する円筒形ケーシングを竪型に形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明によれば、前記洗穀部と前記仕上洗穀部との間に、逆円錐台形状のホッパー形ケーシングと、該ホッパー形ケーシングの上端縁に配置され、前記ホッパー形ケーシングの内周壁に旋回流を生じさせる複数個の旋回流ノズルとを備えたすすぎ部を介装したことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明によれば、前記仕上洗穀部には、周囲への水の飛散を防止すべく、前記多孔状網筒全体を被覆するケーシングが設けられ、該ケーシングは、ケーシング上半部とケーシング下半部とに分割可能に形成され、さらに、前記多孔状網筒の清掃を行う際の分解・組立が容易となるよう、前記ケーシング下半部には尾錠金具が固着され、前記ケーシング上半部には前記尾錠金具を係止するためのフック及び手持ち用の把手を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、洗穀部に豆類が供給されると、円筒形ケーシング内に配設した撹拌部材の回転及び注水により、低圧力のもとで活発な流動作用(公転や自転)を受け、豆類の表面層が洗穀されることになる。このとき、1秒以内の短時間、かつ、豆粒同士へのやさしい摩擦作用が施されるので、割れを生じることなく、豆類に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などが十分に除去される。次いで、豆類が仕上洗穀部に供給されると、シャワー水および多孔状網筒の回転による掻き上げ作用により、豆類の粒間に挟まっていた汚れ成分などが浮き上がり、これら汚れ成分が機外に排出される。すなわち、最初の洗穀部で洗穀された豆類に汚れ成分が再付着したとしても、仕上洗穀部により汚れ成分を浮き上がらせて機外に排出することができるので、従来よりも洗浄効率を高めることが可能となった。
【0012】
そして、前記洗穀部を構成する円筒形ケーシングを竪型に形成すれば、装置自体を小型化することが可能となる。
【0013】
また、前記洗穀部と前記仕上洗穀部との間に、逆円錐台形状のホッパー形ケーシング、及び該ホッパー形ケーシングの上端縁に配置され、前記ホッパー形ケーシングの内周壁に旋回流を生じさせる複数個の旋回流ノズルを備えたすすぎ部を介装すれば、前記ホッパーケーシングの内周壁を回転しながら下方へ進む渦巻状旋回流を生じさせることが可能となり、洗穀部で剥離された汚れ成分を浮き上がらせることができる。また、汚れ成分が豆類の表面に再付着するおそれは少なくなり、さらには、豆類が内周壁に貼り付いて詰まるおそれもなく、少量の水量で次工程に搬送することができる。
【0014】
さらに、前記仕上洗穀部には、周囲への水の飛散を防止すべく、前記多孔状網筒全体を被覆するケーシングが設けられ、該ケーシングは、ケーシング上半部とケーシング下半部とに分割可能に形成され、さらに、前記多孔状網筒の清掃を行う際の分解・組立が容易となるよう、前記ケーシング下半部には尾錠金具が固着され、前記ケーシング上半部には前記尾錠金具を係止するためのフック及び手持ち用の把手を設けてあるから、前記多孔状網筒の清掃を行う際のケーシングの分解・組立作業をスパナ等の工具を不要として簡略化し、作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を示す豆類の洗浄装置の一部破断側面図である。
【図2】図1に示されたすすぎ部の拡大斜視図である。
【図3】図1のA−A線拡大断面図である。
【図4】仕上洗穀部の作用を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態を示す豆類の洗浄装置の一部破断側面図である。
【0017】
(全体構成)
図1に示すように、本発明の豆類の洗浄装置1は、豆類を貯留するとともに、豆類を順次、後述の洗穀部に供給するための豆類供給部2と、該豆類供給部2から受け入れた豆類を竪型の円筒ケーシング内で水とともに撹拌して洗穀を行う洗穀部3と、該洗穀部3で洗穀された豆類のすすぎを行うすすぎ部4と、該すすぎ部4から受け入れた豆類を横型のケーシング内で仕上げ洗穀と水切りを行う仕上洗穀部5と、を主要構成部として備えて形成されている。
【0018】
(豆類供給部)
前記豆類供給部5は、架台39上に載置された、豆類を一時貯留する貯留タンク部6と、豆類の流出を選択的に開放又は遮断するシャッター機構7と、前記貯留タンク部6から受け入れた豆類を傾斜下方に滑流させながら前記洗穀部3に供給する傾斜シュート管8と、を備えている。
【0019】
前記シャッター機構7は貯留タンク部6下端の排出口を開放又は遮断するものであって、貯留タンク部6からの豆類の流出量の制御は、傾斜シュート管8の中途部に嵌装された流量調整シャッター40の開度を調節することで増減することができる。これに限定されることはなく、貯留タンク部6下端の排出口においてローターが回転することによって豆類の流出量を制御するロータリーバルブ方式など適宜選択することができる。
【0020】
(洗穀部)
前記洗穀部3は、竪型の円筒形ケーシング9内に回転可能に垂架した回転軸10と、該回転軸10の下端側に取り付けられた螺旋翼11と、撹拌板12及び逆送スクリュー13によって形成した撹拌部14と、前記円筒形ケーシング9の外周部に配設した複数の注水ノズル15…とから構成されている。前記回転軸10の上端部には軸受部16を介してモータ17が接続されており、該モータ17の出力を制御することにより、前記撹拌部14を、例えば、300〜500rpmの好ましい回転数で回転させることができる。一方、前記注水ノズル15…は円筒形ケーシング9の外周方向から前記回転軸10方向に向かって注水が行われるように配設されており、例えば、図示しないポンプの制御により、前記注水ノズル15の流量を1〜10L/minの好ましい注水量で注水することができる。より好ましい注水量として、例えば、豆類の流量5ton/hに対し、1L/minに設定すれば、水の使用量を抑えて節水することが可能となる。このように、前記撹拌部14の回転数と前記注水ノズル15の流量とを適宜設定することで、効率よく節水しながら洗穀することが可能となる。
【0021】
(すすぎ部)
前記洗穀部3の円筒形ケーシング9下端には、洗浄された豆類のすすぎを行うすすぎ部4が配設される。該すすぎ部4は、逆円錐台形状のホッパー形ケーシング18と、該ホッパー形ケーシング18の上端縁に配置された、前記ホッパー形ケーシング18の内周壁18aに旋回流を生じさせる複数個の旋回流ノズル19とから構成される。図2は、図1に示されたすすぎ部4の拡大斜視図であり、前記複数個の旋回流ノズル19は、例えば、図示しないポンプの制御により、流量を1〜10L/minの好ましい注水量で注水することができる。そして、この旋回流ノズル19は、ホッパー形ケーシング18の上端縁外周の4箇所にそれぞれ1個ずつ(符号19a〜19d)設けられている。図2に示すように、この旋回流ノズル19a〜19dは、四方よりホッパー形ケーシング18の内周壁18aに設けられた各水供給口20a〜20dに水を供給するよう配置され、これにより、各水供給口20a〜20dから供給される水流は内壁面18aにて合流し、回転しながら下方に進む渦巻状の旋回流となる。
【0022】
(仕上洗穀部)
前記すすぎ部4の下方には、該すすぎ部4から受け入れた豆類を横型ケーシング21内で仕上げ洗穀と水切りを行う仕上洗穀部5が設けられる。仕上洗穀部5は、キャスター22によって移動可能な架台23と、該架台23上に載置され、枢軸24を介して傾動可能に連結された横型ケーシング21と、該横型ケーシング21内で回転可能に配置され、多数のパンチング孔25からなる多孔状網筒26と、該多孔状網筒26内で軸心から偏移した位置に配設されたシャワーノズル27と、前記多孔状網筒26の一端側に設けた豆類の受入口28と、前記多孔状網筒26の他端側から排出される洗穀後の豆類の排出口29とを備え、さらに、前記多孔状網筒26のパンチング孔25から漏出する、豆類に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などを含む濁り水を回収する排水口30を備えている。前記多孔状網筒26を形成するパンチング孔25は、例えば、縦が20〜50mm、幅が1〜2mm程度のスリット孔に形成し、豆類が漏出することなく、豆類に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などを含む汚水が漏出するよう形成するとよい。なお、図3に示すように、横型ケーシングの内壁には、前記パンチング孔25に挟まった異物を取り除くための目詰まり防止体43が前記多孔状網筒26に摺接するように取り付けられている。
【0023】
また、前記横型ケーシング21は、前記多孔状網筒26の清掃を行う際に、分解・組立が容易となるよう、ケーシング上半部21bとケーシング下半部21aとに分割可能に形成され、さらに、前記ケーシング下半部21aには尾錠金具44が固着され、前記ケーシング上半部21bには前記尾錠金具44を係止するためのフック45及び手持ち用の把手46が設けられている。
【0024】
(角度調節機構)
前記架台23と前記横型ケーシング21の前端部には、水平な架台23に対し、前記横型ケーシング21全体が枢軸24を中心に所望の傾斜角度に変更して保持することができる角度調整機構31が設けられている。
【0025】
前記角度調整機構31は、垂直方向に延びるネジ軸32と、該ネジ軸32が挿通される高さ調節部材33と、前記ネジ軸32に螺合して前記高さ調節部材33を下方から支える下部ナット34とから形成される。これにより、ネジ軸32に螺合された下部ナット34の回動により高さ調節部材33が上下動するので、前記横型ケーシング21全体が枢軸23を中心に回動し傾斜角度が調節されることになる。このような角度調整機構31により調整される傾斜角度としては、例えば、0〜10度程度の範囲で調整できるように設定すればよい。この傾斜角度は、豆類の流量及び注水量によって適宜設定されるが、一般的には傾斜角度が急であれば豆類の滞留時間が短くなり、傾斜角度が緩ければ豆類の滞留時間が長くなる。
【0026】
(仕上洗穀部の駆動部)
前記仕上洗穀部5の多孔状網筒26は、多数の支軸35によって回転軸36に支持する一方、該回転軸36はカップリング37を介してモータ38に接続する。そして、該モータ38の出力を制御することにより、前記多孔状網筒26を例えば、30〜60rpmの好ましい回転数で回転させることができ、一方で、前記シャワーノズル27は、図示しないポンプを制御することにより、流量を0〜50L/minの好ましい水量で仕上洗穀することができる。このとき、流量の範囲を0〜50L/minとしたのは、流量が0の場合は、シャワーノズル27からの給水を停止して、仕上洗穀部を単に水切り装置として使用可能であることを意味する。このような多孔状網筒26の回転数と前記シャワーノズル27の流量とを適宜設定することで、効率よく節水しながら仕上げ洗穀することが可能となる。
【0027】
(作用)
以下、上記構成における作用、効果を説明する。
【0028】
まず、駆動源となるモータ17及びモータ38を作動させて、洗穀部3の撹拌部14及び仕上洗穀部5の多孔状網筒26が所望の回転数で回転されるよう制御する。次いで、図示しないポンプを作動させ、洗穀部3の注水ノズル15…、すすぎ部4の旋回流ノズル19…及び仕上洗穀部5のシャワーノズル27から所望の流量で各部に注水を行う。そして、この状態でシャッター機構7を開放すると、流量調整シャッター40によって適度な供給流量に調整されて豆類がシュート管8を滑流し、洗穀部3の供給口41に送り込まれる。
【0029】
洗穀部3では、螺旋翼11により豆類が撹拌部14に送られ、該撹拌部14では撹拌板12、逆送スクリュー13及び注水により、低圧力のもとで活発な流動作用(公転や自転)を受け、豆類の表面層が洗穀されることになる。このとき、1秒以内の短時間、かつ、豆粒同士にやさしい軽い摩擦が施されるので、割れを生じることなく、豆類に付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などの剥離が十分に行われる洗穀が可能となる。
【0030】
そして、洗穀後の豆類は、洗穀部3内の水とともに排出口42から下方のすすぎ部4に供給されて、すすぎが行われることになる。
【0031】
すすぎ部4においては、ホッパー形ケーシング18の上端縁に配置された4個の旋回流ノズル19a〜19dから、ホッパー形ケーシング18の内周壁18aの水供給口20a〜20dに向けて水流が噴射されることになる。これにより、4個の水供給口20a〜20dの各水流が合流して内周壁18aを回転しながら下方へ進む渦巻状旋回流を生じさせることになる。すなわち、図2の符号(A)で示すような流れとなる。このように、内周壁18aに流れる水流が下方へ進む渦巻状旋回流となっているため、洗穀部3で剥離された汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などが豆類から離れて浮かび上がるので、豆類の表面に再付着おそれが少なく、さらには、豆類が内周壁18aに貼り付いて詰まるおそれもなく、少量の水量で次工程に搬送することができるというメリットがある。
【0032】
そして、すすぎ後の豆類は、すすぎ部4の水とともに下方の仕上洗穀部5に搬送される。
【0033】
仕上洗穀部5においては、すすぎ部4から洗穀された豆類、すすぎ水及び汚れ成分などからなる混合物が受入口28から横型の多孔状網筒26内に送給される。そして、図4に示すように、多孔状網筒26内のシャワーノズル27からのシャワー水と、多孔状網筒26の回転による豆類の回転掻き上げ作用とによって、豆類の粒間同士に挟まっていた汚れ成分などをほぐし出し、最終的な仕上げ洗穀を行う。これにより、汚れ成分などは、多孔状網筒26のパンチング孔25から漏出して横型ケーシング21下部の排水口30から機外に排出される一方、仕上げ洗穀された豆類は排出口29側に移送され、多孔状網筒26内のシャワーノズル27のない領域で水切りが行われ、水切りされた豆類が排出口29から機外に排出されるようになる。このような仕上洗穀部5により、豆類に再付着した汚れ成分、砂や泥、土壌菌およびゴミ類などを機外に排出して洗浄効率を高めることが可能となる。
【0034】
(実施例1)
従来の穀類の洗浄装置(特許文献4の段落0015)における使用水量及び原料供給量と、本発明の使用水量と原料流量とを比較すると、従来の供給水量5.5L/min,原料供給量50kg/min(=3ton/h)に対し、本発明では供給水量3.0L/min,原料供給量5ton/hであり、本発明の方が(複数の洗穀部を設けた装置であっても)明らかに使用水量が少なく、節水型の装置であることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、縦型または横型の穀類の洗浄装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 洗浄装置
2 豆類供給部
3 洗穀部
4 すすぎ部
5 仕上洗穀部
6 貯留タンク部
7 シャッター機構
8 シュート管
9 円筒形ケーシング
10 回転軸
11 螺旋翼
12 撹拌板
13 逆送スクリュー
14 撹拌部
15 注水ノズル
16 軸受部
17 モータ
18 ホッパー形ケーシング
19 旋回流ノズル
20 水供給口
21 横型ケーシング
22 キャスター
23 架台
24 枢軸
25 パンチング孔
26 多孔状網筒
27 シャワーノズル
28 受入口
29 排出口
30 排水口
31 角度調整機構
32 ネジ軸
33 高さ調節部材
34 下部ナット
35 支軸
36 回転軸
37 カップリング
38 モータ
39 架台
40 流量調整シャッター
41 供給口
42 排出口
43 目詰まり防止体
44 尾錠金具
45 フック
46 把手

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端に豆類の供給口が他端に豆類の排出口がそれぞれ設けられた円筒形ケーシングと、該円筒形ケーシングの適所に配設されて筒内に洗浄水を注水する注水ノズルと、前記円筒形ケーシング内に回転可能に配設されて前記供給口から供給された豆類を撹拌しながら洗穀を行う撹拌部材とを備えた洗穀部と、
前記洗穀部の排出口から排出された洗穀済みの豆類と該豆類に付着した汚れ成分を含む汚水とを分離すべく、周壁に多数のパンチング孔が穿設され、かつ、軸心が水平面に対して傾斜した状態で回転駆動される多孔状網筒と、該多孔状網筒内で軸心から偏移した位置に配設されたシャワーノズルとを備えた仕上洗穀部を連設して形成したことを特徴とする豆類の洗浄装置。
【請求項2】
前記洗穀部を構成する円筒形ケーシングを竪型に形成してなる請求項1記載の豆類の洗浄装置。
【請求項3】
前記洗穀部と前記仕上洗穀部との間に、逆円錐台形状のホッパー形ケーシングと、該ホッパー形ケーシングの上端縁に配置され、前記ホッパー形ケーシングの内周壁に旋回流を生じさせる複数個の旋回流ノズルとを備えたすすぎ部を介装してなる請求項1又は2記載の豆類の洗浄装置。
【請求項4】
前記仕上洗穀部には、周囲への水の飛散を防止すべく、前記多孔状網筒全体を被覆するケーシングが設けられ、該ケーシングは、ケーシング上半部とケーシング下半部とに分割可能に形成され、さらに、前記多孔状網筒の清掃を行う際の分解・組立が容易となるよう、前記ケーシング下半部には尾錠金具が固着され、前記ケーシング上半部には前記尾錠金具を係止するためのフック及び手持ち用の把手を設けてなる請求項1から3のいずれかに記載の豆類の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−245472(P2012−245472A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119451(P2011−119451)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(000001812)株式会社サタケ (223)
【Fターム(参考)】