説明

貯蔵安定性を有するツタの葉抽出物の製造方法および該方法に基いて製造される抽出物

本発明は、少なくともその成分であるヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンを含んでなる、抽出剤を用いる貯蔵安定性を有するツタの葉抽出物の製造方法に関する。本発明方法によれば、一定量のツタの葉を粉砕し、粉砕されたツタの葉を熱水蒸気で蒸熱し、抽出剤を添加して抽出する。得られた抽出物は任意に乾燥される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出剤を用いる、貯蔵安定性を有するツタの葉抽出物の製造方法に関し、該抽出物は少なくとも成分ヘデラコサイドC及びα−ヘデリンを含む。
【0002】
本発明において、「貯蔵安定性」とは、それが抽出物の天然組成によって決められたか、あるいは選択的な方法により任意の値に調整されたものであろうと、抽出物中の特定のヘデラコサイドC/α−ヘデリンの割合が、長期間、安定であることを意味する。
【背景技術】
【0003】
今日では、ツタの葉抽出物は、特に該抽出物が鎮痙、去たん、抗塞栓作用を示すので、気道疾患を治療するために成功して用いられている。これらの効果は、特にトリテルペンサポニンに属する、ツタの葉抽出物の治療上、重要な成分に基づいている。これに関して、主要なサポニンはバイデスモサイドであるヘデラコサイドC、およびヘデラコサイドCからエステル加水分解により形成されるα−ヘデリンである。検出されている別のサポニンは、ヘドラゲニンである。
【0004】
ツタの葉からは様々な方法で抽出物を得ることができるため、これら抽出物は様々な効能の度合いをしばしば示す。これは、その成分の割合が、ツタの葉の天然の組成のみならず該抽出物を製造するために用いる個々の方法に依存することに起因している。
【0005】
これに加えて、本出願人は、α−ヘデリンがβ−アドレナリン作動性受容体と結合し、それにより、例えば気管支系の平滑筋組織中では、更なるカスケードを経て弛緩作用を起こすので、特にツタの葉抽出物の鎮咳効果はα−ヘデリンに基づくことを見いだした。
【0006】
植物原料の乾燥抽出物を製造するための、非常に多くの方法が、薬学および特に医薬製剤の分野で記述されている。
【0007】
植物原料の乾燥抽出物を製造する方法は、例えばドイツ公開特許DE 101 12168 A1に開示されている。この公開特許公報に開示されている方法を用いて、親油性および親水性物質の含量を調整することができると言われている。この方法では、植物原料を、異なる親油性を有する溶媒で少なくとも2回抽出して、この抽出で得られた抽出物を別々に単離する。その抽出物をそれぞれ別々に乾燥し、それから所望の割合で混合する。このようにして、親油性と親水性物質の含量を調整することができる。その方法は、ツタ(セイヨウキヅタ:Hedera helix)の乾燥抽出物を単離するのに適しているとも言われている。
【0008】
しかしながら、この方法の不利益な点は、2回の抽出を行わなければならず、それによりこの方法を総じて非常に複雑なものにしている。
【0009】
また、ドイツ公開特許DE 30 25 223 A1には、ツタの葉抽出物に基づく医薬製剤およびその製造方法が開示されており、その方法によれば、ヘデラサポニンCを60%および90%有するツタの葉抽出物が、アセトンおよびメタノールを用いてそれぞれ製造されている。
【0010】
しかしながら、この方法によって製造された抽出物のヘデラコサイドC含量は、不安定である。その理由は、抽出物中のヘデラコサイドCが、α−ヘデリンに加水分解されることが実験的に証明されているからである。
【0011】
しかし、ツタの葉抽出物中の成分ヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンの含量を安定化させ、それにより貯蔵可能とすることが、しばしば必要である。安定な量的割合が利用可能である場合にのみ、例えば正確に調整された濃度割合を有する混合抽出物を製造することができる。そのような正確に調整された濃度割合は、医薬品の製造を容易にするものであり、該医薬品は正確に再現しうる活性化合物含量を含み、生物学的利用能に影響を与える可能性を示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、少ない工程で多大の労力を要することなく、ツタの葉抽
出物、特に成分ヘデラコサイドCおよびα−ヘデリン含量が貯蔵期間中、安定である乾燥抽出物を得ることができる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
最初に述べた方法によれば、本発明の目的は、以下の工程:
a)一定量のツタの葉を粉砕し、
b)粉砕したツタの葉を熱水蒸気で蒸熱し、
c)抽出剤を加えて抽出し、そして
d)適宜、抽出物を乾燥する、
を含む方法により達成される。
【0014】
本発明方法によれば、貯蔵期間中、安定な濃度で成分ヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンを含むツタの葉抽出物を得ることが可能となる。望ましくないヘデラコサイドC/α−ヘデリン変換反応が起こらず、その結果、抽出物中のヘデラコサイドC/α−ヘデリン割合においていかなる変化も生じない。
【0015】
特に、この方法は、原薬中にすでに存在しているα−ヘデリン量を最大限含む抽出物を製造することを可能にしている。言い換えれば、この方法は、比較的、長期間変わることなく高含量のα−ヘデラコサイドCを有する抽出物を単離することにある。そのような抽出物は、例えば、具体的に確定でき、正確に調整された量の活性化合物ヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンを含む混合抽出物のための出発原料として使用する場合に、非常に重要である。
【0016】
特に、蒸熱はツタの葉中の細胞を破壊し、それによりヘデラコサイドCのα−ヘデリンへの変換を触媒する酵素を大いに不活性化するので、この蒸熱工程はヘデラコサイドCの抽出収率を増大させる。
【0017】
したがって、高含量のヘデラコサイドCおよび低含量のα−ヘデリンを含む抽出物が、使用する原薬に依存して、あるいは原薬に存在する活性化合物含量に依存して、本発明方法により得ることができる。本発明方法に従って得られる抽出物中のα−ヘデリンの含量%は、使用されるツタの葉中の含量%を超えることはない。したがって、例えば0.5%未満のα−ヘデリン含量を有するバッチの葉を使用して単離された抽出物は、最大、0.5%α−ヘデリン含量である。
【0018】
そのような抽出物は、今度は、選択的に混合抽出物を製造するために有利に使用される。各抽出物は正確に決められる量の特定活性化合物を含むものである。すなわち、ヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンは、具体的に特定された量のこの二つの活性化合物を含む最終抽出物である。この蒸熱工程は、また、最初にヘデラコサイドCをα−ヘデリンへ一定量、変換し、次いでこの変換反応を停止させるものである。
【0019】
本発明方法においては、ツタの葉は、乾燥薬剤として使用するのが望ましい。
【0020】
医薬の製造において、乾燥薬剤は、乾燥してない薬剤に比べて、安定性に関して取り扱いがしばしば容易であるという利点を有する。しかしながら、本発明方法において乾燥していないツタの葉を使用する可能性を排除するものではない。
【0021】
製薬技術の分野において、乾燥した薬用植物および薬用植物の一部分は、「薬剤」と定義される。これに関して、「薬剤」として存在する薬用植物はそのままの形態または粉砕した形態のどちらでも用いられる。
【0022】
さらに、ツタの葉の粉砕は、工程a)で5×5mm以下にするのが好ましい。
【0023】
さらに、蒸熱工程は、1〜30秒間、好ましくは1〜10秒間、特に5秒間、実施するのが好ましい。
【0024】
この時間が、抽出工程に効果的であることを証明している。それというのも、ヘデラコサイドCからα−ヘデリンへの加水分解が一方で阻害されると同時に、この方法の速やかな実施を確実にするからである。
【0025】
これに関して、約90℃(適宜、陰圧下)から140℃、好ましくは約100℃〜120℃、特に好ましくは110℃で発生した水蒸気で蒸熱するのが好ましい。
【0026】
本発明方法においては、アルコールと水との混合物が、抽出剤として好ましい。
【0027】
当該アルコールとしては、30%エタノールが特に好ましい。
【0028】
エタノールは、試され、試験された医薬用溶媒であり、しばしば製薬技術分野では抽出剤として使用されている。しかしながら、他のアルコール、例えば、プロパノール、イソプロパノールなどを使用することができる。すなわち、医薬を製造するための抽出に関して、水/アルコール混合物として使用することができる如何なるアルコールであってもよい。
【0029】
さらに、工程c)での抽出は、予備膨潤および浸出により実施するのが好ましく、特に予備膨潤は約1時間〜約30時間、好ましくは6時間、実施するのがよい。
【0030】
予備膨潤および浸出は、当該分野での常法であり、特に製薬の分野においてそうである。ツタの葉の徹底的な抽出は、予備膨潤と浸出の工程により達成することができる。
【0031】
これに関連して、本工程の温度を10〜40℃に、特に30℃に維持することが好ましい。
【0032】
本発明方法の展開において、乾燥工程d)は、薄膜蒸発、続いて噴霧乾燥により実施するのが好ましい。
【0033】
上記両方の手段とも従来の乾燥方法であり、薄膜蒸発を用いる薄膜蒸発法は、医薬品の製造に関して穏やかな蒸発法であることが見いだされ、噴霧乾燥法と同様に、経験上、証明されているように、液体製剤を乾燥し、粉末状の最終製品を形成するに用いることができる。そのような粉末状の最終製品は、特に例えば水と容易に再度混合し、用時使用製剤とすることができることによって特徴づけられる。これに関連して、薄膜蒸発法は、例えば、約50〜60℃、約130から180ミリバールの圧力下に実施するのが好ましく、噴霧乾燥法では45〜50℃で実施される。
【0034】
さらに、本発明方法は、ヘデラコサイドCが高められた含量を有するツタの葉抽出物を製造する為に好ましく使用される。
【0035】
上記したように、抽出物中のα−ヘデリン含量が多くても元の薬剤中のα−ヘデリン含量に相当している状態で、ヘデラコサイドCの割合を選択的に増大させるため、本発明方法を用いることができる。
【0036】
1実施態様によれば、工程b)の蒸熱前に、少なくとも一部のヘデラコサイドCがα−ヘデリンに選択的に変換される。
【0037】
この工程は、ヘデラコサイドC/α−ヘデリンの特定の割合を有する抽出物を選択的に製造(あたかも企画品のように)する可能性を、そして単に蒸熱工程を実施する可能性を広めている。これはヘデラコサイドC/α−ヘデリンが特定の割合に達した後、ヘデラコサイドCのα−ヘデリンへのさらなる如何なる変換をも防止している。
【0038】
これは、ヘデラコサイドCのα−ヘデリンへの変換が、水を触媒とする発酵工程によって起きるということを本発明者が知見したこと基づく。
【0039】
さらに、本発明は、本発明方法を使用して製造される、貯蔵安定性を有するツタの葉抽出物に関する。
【0040】
高含量のヘデラコサイドCを含む抽出物は、例えば、確定できる量のヘデラコサイドCを含む抽出物からなる混合物を調製する場合に、好都合である。上述したように、気管支鎮痙効果に関する限り、α−ヘデリンは、ツタの葉の活性成分であるとしても、高含量ヘデラコサイドCを含む抽出物もまた、有利である。その理由は、こうした抽出物は、上に述べたように、選択的な混合物を製造するために使用することができるからである。
【0041】
本発明は、さらに、本発明方法に従って製造される医薬の製造、特に気道疾患の治療のための医薬を製造するための抽出物、特に乾燥抽出物の使用に関する。
【0042】
したがって、本発明に係る医薬は、肺炎、気管炎、気管支炎などの感染性、炎症性の気道疾患のような気道疾患の治療に、そして慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症など の閉塞性または拘束性肺疾患の治療にも使用することができる。これらの疾患は弱い筋肉組織の弛緩が望まれる気道疾患に関連している。には、
【0043】
さらに、本発明はまた、本発明方法を使用して製造される抽出物を含む医薬にも関する。
【0044】
これに関連して、該医薬は、カプセル、錠剤、糖衣錠、座薬、顆粒、粉剤、液剤、クリーム、乳剤、エアロゾル、軟膏、オイル剤の形態を取ることができ、経口投与用剤型が特に好ましい。これに関して、該医薬は医薬の製造で通常、用いられている助剤を含むことができる。多くの適した物質が、例えばA.Kibbe,Handbook of Pharmaceutical Excipients(医薬賦形剤ハンドブック),3rd Ed.,2000,American Pharmaceutical Association and Pharmaceutical Press(アメリカ薬学会と医薬誌)に記載されている。
【0045】
さらなる効果は、本願明細書の記載および添付図面から明らかである。図面において、
図1aは、抽出物の成分スペクトルに及ぼす薬剤蒸熱処理の影響のグラフを示し、図1bは、ヘデラサポニン(Hedera saponin)の抽出収率に対する薬剤の蒸熱処理効果のグラフを示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
上記した、また以下に述べる特徴は、各ケースにおいて特定されている組み合わせのみならず、他の組み合わせにより、あるいは単独で、本発明の範囲を逸脱することなく使用することができる。
【実施例】
【0047】
ヘデラコサイドCの高含量の乾燥ツタの葉抽出物の製造
ヘデラコサイドCのα−ヘデリンに対する割合を調節する根拠は、抽出工程の間に、ヘデラコサイドCのC28位の糖が選択的に脱離することを防止することにある。薬剤バッチを選択する際に、α−ヘデリン低含量の葉のバッチが確実に使用されるように注意を払う必要がある。乾燥薬剤中のα−ヘデリン含量が、0.5%未満であるように指定することが薦められる。
【0048】
ツタの葉の均一サンプルは、二つのサポニンの含量に関して、以下の分析値を与えた。
ヘデラコサイドC: 6.37%
α−ヘデリン: 0.85%
この薬剤を出発原料として、夫々の場合、三種類の抽出が以下の抽出プロトコルに従って2回実施された。
【0049】
抽出プロトコル1:
予め乾燥し、3×3mmに粉砕した3gの薬剤を熱水蒸気(約100℃)で数秒間、蒸熱処理した。このようにして処理した薬剤を18gの抽出剤(30%エタノール(m/m))で約6時間、予備膨潤させた。得られるミセルから水を除き、残存する薬剤をさらに18gの抽出剤で浸出した。このミセルを真空乾燥オーブン中で乾燥した。
【0050】
抽出温度は、好ましくは約20℃〜約40℃であり、特に好ましいのは約30℃である。抽出剤に対する薬剤の割合は、例えば、1:12である。
【0051】
別法として、乾燥は例えば、55℃、150ミリバールの圧力下で薄膜蒸発を行い、次いで45〜60℃で噴霧乾燥することにより実施される。
【0052】
抽出プロトコル2:
この抽出プロトコルは、蒸熱処理の工程を除き、抽出プロトコル1に相当する。
【0053】
得られた抽出物を分析して、下記表1に示す結果が証明された。
【表1】

【0054】
図1aおよび図1bにおいて、結果が二つの図表に示されている。これらの図から明らかなように、抽出プロトコル1(蒸熱処理工程を含む)に従って調製された抽出物中には、通常の方法(蒸熱処理工程を含まない)で調製された抽出物中よりも、より高含量のヘデラコサイドCおよびより低含量のα−ヘデリンが存在している(参照:図1a)。
【0055】
それと同時に、抽出プロトコル1(蒸熱処理工程を含む)を用いることにより、抽出プロトコル2(蒸熱処理工程を含まない)と比較して、抽出収率を増大させることができた(参照:図1b)。
【0056】
このプロトコルに基づき調製された乾燥葉抽出物は、それ故、使用された葉に、含まれているα−ヘデリンを最大限、含むものであった。したがって、高含量のヘデラコサイドCおよび低含量のα−ヘデリンを含む抽出物が得られた。0.5%未満のα−ヘデリンを含む葉のバッチを用いる際には、得られる抽出物は最大0.5%のα−ヘデリンを有するものと推定することができる。
【0057】
したがって、異なるヘデラコサイド富化抽出物を選択的に混合することにより、特定量のヘデラコサイドCおよび最大限0.5%のα−ヘデリンを含むことを特徴とする抽出物を得ることが可能である。
【0058】
これらの乾燥抽出物は、貯蔵されて、ヘデラコサイドC/α−ヘデリンの割合が3ケ月後、6ケ月後、9ケ月後に再び1回、測定された。これに関して、その割合にはなんらの有意な変化は見られなかった。
【0059】
これらの貯蔵された抽出物は、その後の製剤化に関して何の問題もなく、医薬品を製造するために使用することができる。ヘデラコサイドCのα−ヘデリンへの望ましくない如何なる変換も起こらない。このことは、選択的な再現性のある方法で、定められたヘデラコサイド/α−ヘデリンの割合を有する医薬を製造できることを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1a】図1aは、抽出物の成分スペクトルに及ぼす薬剤蒸熱処理の影響のグラフを示す。
【図1b】図1bは、ヘデラサポニン(Hedera saponin)の抽出収率に対する薬剤の蒸熱処理効果のグラフを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程:
a)一定量のツタの葉を粉砕し、
b)粉砕したツタの葉を熱水蒸気で蒸熱し、
c)抽出剤を加えて抽出し、そして
d)適宜、抽出物を乾燥する、
を含むことを特徴とし、抽出剤を使用する、貯蔵安定性を有し少なくともその成分であるヘデラコサイドCおよびα−ヘデリンを含むツタの葉抽出物の製造方法。
【請求項2】
ツタの葉が乾燥薬剤として使用されることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
工程a)において、ツタの葉が、5×5mm以下に粉砕されることを特徴とする、請求項1また2に記載の製造方法。
【請求項4】
蒸熱が1〜30秒間、行なわれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
【請求項5】
蒸熱が1〜10秒間、特に5秒間、行なわれることを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
水蒸気による蒸熱が、約90〜140℃で行なわれることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
水蒸気による蒸熱が、約100〜約120℃、特に110℃で行なわれることを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
使用される抽出剤が、アルコール/水の混合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
【請求項9】
使用される抽出剤が、30%エタノールであることを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
抽出が予備膨潤および浸出により、行なわれることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
【請求項11】
予備膨潤が約1時間〜約30時間、行なわれることを特徴とする、請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
予備膨潤が約6時間、行なわれることを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
乾燥が薄膜蒸発およびその後の噴霧乾燥により行なわれることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法。
【請求項14】
高含量のヘデラコサイドCを含むツタの葉抽出物を製造する、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項15】
工程b)の前に、少なくともヘデラコサイドCの一部が選択的にα−ヘデリンに変換されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の製造方法を用いて製造されることを特徴とする、ツタの葉抽出物。
【請求項17】
医薬を製造するための請求項16に記載の抽出物の使用。
【請求項18】
医薬が気道疾患の治療のために使用されることを特徴とする、請求項16に記載の使用。
【請求項19】
請求項16に記載の抽出物を含む医薬。

【図1a】
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【図1b】
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【公表番号】特表2007−505848(P2007−505848A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526564(P2006−526564)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010093
【国際公開番号】WO2005/037299
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(505364500)エンゲルハルト アルツナイミッテル ゲーエムベーハー アンド コー ケイジー (3)
【Fターム(参考)】