説明

貼付剤包装構造

【課題】本発明は、貼付剤の剥離ライナー表面上に設けられた切れ目からはみ出し、または流れ出した粘着剤層成分が、包装体内面に付着することを抑制することを課題とする。
【解決手段】第一シート材の周辺部と、第二シート材の周辺部とがシールされて形成された包装体内に貼付剤が収容された、貼付剤包装構造であって、該貼付剤は、支持体と、該支持体の少なくとも片面上に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着剤面を保護する剥離ライナーとを含み、該剥離ライナーは、その表面上に、貼付剤使用時に剥離ライナーの剥離を補助する切れ目を有し、該貼付剤は、該剥離ライナーが第一シート材内面と直面するように、該包装体内に収容されている、貼付剤包装構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面状の第一シート材の周辺部と、成形された第二シート材の周辺部とがシールされて形成された包装体内に貼付剤が収容された貼付剤包装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、皮膚に貼付して患部を保護等するための貼付剤や、皮膚面に貼付して経皮的に哺乳動物に薬物を投与するための貼付製剤が開発されている。
【0003】
このような貼付剤は通常、支持体と、該支持体の少なくとも片面上に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着剤面を保護する剥離ライナーとを含む。このような貼付剤において、使用に際し、剥離ライナーは剥離、除去される。ある種の貼付剤では、この剥離ライナーの剥離を容易化するために、剥離ライナーの表面上に切れ目が設けられており、使用者はこの切れ目に手指を掛けて、剥離ライナーを剥離する際の手がかりとしてそのような切れ目を利用する。
【0004】
WO00/69422号パンフレット(特許文献1)には、貼付剤の剥離ライナー表面上に所定形状の切れ目を設けることで、剥離ライナーを容易に剥離できることが記載されている。しかし、このような貼付剤は、そのような切れ目から粘着剤層成分がはみ出し、あるいは流れ出し、貼付剤を収容する包装体の内面に付着して、貼付剤をそこから取り出しにくくなったり、使用者の手に粘着剤層成分が付着して不快感を生ずる可能性がある。
【0005】
粘着剤層成分が包装体の内面に付着することを回避する技術としては、例えば次のものがある。特表平10−511330号公報(特許文献2)には、剥離ライナー3を有する貼付剤1が、ブリスター型の容器12に収容され、シート材14で密閉される貼付剤包装構造が開示されており、図10に示す。貼付剤1の剥離ライナー3の表面上には、剥離ライナーの剥離を補助する切れ目9が設けられている。このような貼付剤包装構造は、貼付剤1の端部から粘着剤層成分がはみ出したとしても、包装体の内面に付着し難い所定の形状の包装構造が開示されている。
【0006】
しかし、この包装構造では、貼付剤の切れ目9はシート材14に自由に接触し得ることから、粘着剤層成分が切れ目9からはみ出した場合、包装体の内面に付着し貼付剤が取り出しにくくなったり、使用者の手に付着して不快感を生じたりすることが懸念される。
【0007】
また、これらの文献には、剥離ライナー表面上の切れ目からはみ出し、または流れ出した粘着剤層成分が、包装体内面に付着することを抑制する課題は見出されない。
【0008】
近年、貼付剤の貼付時のソフト感を向上させる目的で、或いは剥離時の角質層剥離による皮膚刺激を低減させる目的で、多量の液状成分を粘着剤層中に保持させた粘着剤層などのやわらかい粘着剤層が採用される傾向にある。また、粘着剤層が薬物を含有する貼付製剤においては、多量の薬物を粘着剤層に保持させる目的で、近年の貼付製剤では、より厚い粘着剤層が採用される場合も多い。このように、粘着剤層が多量の液状成分を含む場合、または粘着剤層が厚い場合、前述の問題は顕在化しやすく、貼付剤を包装体から取り出しやすく、快適に使用できる貼付剤包装構造が強く望まれている。
【特許文献1】WO00/69422号パンフレット
【特許文献2】特表平10−511330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記に鑑み、本発明は、貼付剤の剥離ライナー表面上に設けられた切れ目からはみ出し、
または流れ出した粘着剤層成分が、包装体内面に付着することを抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは鋭意検討の結果、貼付剤の剥離ライナーの切れ目と直面するシート材を所定形状に成形することで、該切れ目から粘着剤層成分がはみ出し、または流れ出した場合であっても、粘着剤層成分が該シート材へ付着することが抑制され、貼付剤を包装体から容易に取り出すことが可能となることを見出した。さらに、このような包装構造は、貼付剤の切れ目近傍への荷重が回避され、意外にも、粘着剤層成分のはみ出しまたは流れ出し自体もまた抑制されるという新たな効果を本発明者らは見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は:
(1)
第一シート材の周辺部と、第二シート材の周辺部とがシールされて形成された包装体内に貼付剤が収容された、貼付剤包装構造であって、
該貼付剤は、支持体と、該支持体の少なくとも片面上に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着剤面を保護する剥離ライナーとを含み、該剥離ライナーは、その表面上に、貼付剤使用時に剥離ライナーの剥離を補助する切れ目を有し、
該貼付剤は、該剥離ライナーが第一シート材内面と直面するように、該包装体内に収容され、
該第一シート材は、その内面が該剥離ライナーの該切れ目と直面する第一領域を有し、該第一シート材の内面は、該第一領域で、該剥離ライナー表面との間に最小第一距離を提供し、該最小第一距離によって、該第一シート材内面は、該第一領域で、該剥離ライナー表面から離間されている、貼付剤包装構造;
(2)
該第一シート材は、該第一領域に、包装体の外側に向かって突出する凸部を含み、該凸部の平面外形が該切れ目の平面外形を包含する形状である、(1)記載の貼付剤包装構造;
(3)
該第一シート材は、その内面が該剥離ライナーの該切れ目と直面しない第二領域を有し、該第一シート材は、該第二領域に、包装体の内側に向かって陥没する凹部を含む、(1)または(2)記載の貼付剤包装構造;
(4)
第二シート材は、包装体の外側に向かって突出する凸部を有し、該凸部の平面外形は、貼付剤の平面外形を包含する形状である、(1)ないし(3)いずれかに記載の貼付剤包装構造;
(5)
第二シート材の該凸部は、側面部と上面部とを有し、該上面部が包装体の内側に向かって陥没する凹部を有し、該凹部の包装体内面が、貼付剤の剥離ライナーの切れ目と相対する支持体の部位と接触しない位置に設けられている、(4)記載の貼付剤包装構造;
(6)
第二シート材の該凸部は、側面部と上面部とを有し、該側面部が包装体の内側に向かって陥没する陥入部を有し、該陥入部の第二シート材内面が貼付剤を支持する、(4)または(5)記載の貼付剤包装構造;
(7)
貼付剤の粘着剤層は、液状成分を含む、(1)ないし(6)いずれかに記載の貼付剤包装構造;および
(8)
(1)ないし(7)いずれかに記載の貼付剤は、その粘着剤層が薬物を含む貼付製剤である、包装構造;
を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の貼付剤包装構造では、貼付剤は、剥離ライナーが第一シート材内面と直面するように、包装体内に収容されており、第一シート材は、その内面が剥離ライナーの切れ目と直面する第一領域を有し、第一領域では、貼付剤が該包装体内に収容された際に、第一シート材内面と貼付剤の剥離ライナー表面とは、その間に最小第一距離を提供する。該最小第一距離によって、第一シート材内面と、剥離ライナーの表面上に設けられた切れ目とが離間されるので、これらは接触し難い。かくして、たとえ粘着剤層成分が該切れ目からはみ出し、または流れ出したとしても、粘着剤層成分が貼付剤を収容する包装体の内面に付着し難いので、貼付剤を包装体から容易に取り出すことができる。
【0012】
また、予想外にも、本発明の貼付剤包装構造は、第一シート材内面が、剥離ライナーの表面の切れ目と接触し難いので、切れ目近傍の貼付剤の部位に、包装体を経由して、包装構造外部からの荷重がかかりにくく、そのために粘着剤層成分の、切れ目からのはみ出しまたは流れ出し自体もが抑制されるという新たな効果が達成される。それによって、使用時に使用者の手に粘着剤層成分が付着して不快感を生ずる可能性が飛躍的に低下する。
【0013】
したがって、本発明の貼付剤包装構造は、粘着剤層成分が剥離ライナー表面上の切れ目からはみ出し、または流れ出しにくく、使用者は手がべとつくなどの不快感を感ずることが少ない。また、たとえ粘着剤層成分がはみ出し等しても、粘着剤層成分が包装体内面に付着しにくく、貼付剤を包装体から容易に取り出すことができる。したがって、本発明の貼付剤包装構造によれば、貼付剤を至極快適に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施態様を示すが、それらの詳細な説明および特定の例は、例示の目的のみのためのものであることが意図されており、本発明の範囲を限定しない。以下の好ましい実施態様の説明は、単に例示的な性質のものであり、決して本発明、その応用、または用途を限定することが意図されるわけではない。なお、図はいずれも、本発明の概念を判りやすく説明するために、シート材に対して垂直方向(図面では上下方向)に拡大されており、実際の実施品はより扁平に作成されることができる。
【0015】
図1は、本発明の貼付剤包装構造の例の斜視図である。本発明の貼付剤包装構造100は、貼付剤101が、包装体102に収容されており、包装体102は、所定形状に成形された略平面状の第一シート材103と、略平面状の第二シート材104とから構成される。包装体102は、第一シート材103の周辺部105と、第二シート材104の周辺部106とがシールされたシール部107とを有する。
【0016】
次に、図2を参照すると、図2は、図1でXで示される位置におけるその断面を模式的に示す断面図である。この包装構造200は、貼付剤201と包装体202とから構成されている。包装体202は、第一シート材203の周辺部205と、第二シート材204の周辺部206とがシールされてシール部207が形成される。第一シート材203と第二シート材204とより構成された包装体202内に、貼付剤201が収容されている。所望により包装体202は、他の内容物、例えば脱酸素用材料などを収容してもよい。この例では、貼付剤201において支持体208、粘着剤層209および剥離ライナー210の端部は、面一の端面を形成する。この例の貼付剤201は製造が容易であるので低コストである。もっとも、図3について後述するような、貼付剤もまた好ましい。
【0017】
図2の例では、貼付剤201は、剥離ライナー210が第一シート材203内面と直面するように、包装体内202内に収容される。第一シート材203は、その内面が剥離ライナー210の切れ目211と直面する第一領域212、およびその内面が剥離ライナー210の切れ目211と直面しない第二領域213を有する。第一シート材203は成形されており、第一シート材203内面は、該第一領域212に、剥離ライナー210表面との間に最小第一距離214を提供するように、第一シート材203の第一領域212には、包装体の外側に向かって突出する凸部216が設けられる。凸部216の平面外形は、切れ目211の平面外形を包含する形状である。
【0018】
ここにいう「ある第一の平面外形は、ある第二の平面外形を包含する形状である。」なる表現は、第一の平面外形の一部が第二の平面外形の一部と一致していて場合を含むものとする。第二領域213では、第一シート材203内面と第二シート材204内面とは、その間の距離215を提供する。
【0019】
ここで再び図1を参照すると、凸部116は、波線状の平面形状を有する切れ目111を包含する形状である。凸部116の平面外形は、剥離ライナーの切れ目111の平面外形を包含する限り特に限定されず、図1の例のような略四角形、例えば略矩形、三略角形などの略多角形のほか、略楕円形、略円形、無定形などが挙げられる。
【0020】
再び図2を参照すると、前述の最小第一距離214は、第一シート材203内面のうち、貼付剤201の剥離ライナー210の表面から最も離間した部位が、貼付剤201の剥離ライナー210の表面との間に提供する距離であって、貼付剤201を第一シート材203に最近接させた場合におけるものを意味する。該最小第一距離214によって、該第一領域212では、第一シート材203内面と、貼付剤201の剥離ライナー210表面とが離間されるので、該切れ目211は、第一シート材203内面と接触し難い。
【0021】
かくして、たとえ粘着剤層209の粘着剤層成分が切れ目211からはみ出しまたは流れ出したとしても、粘着剤層209の粘着剤層成分は、第一シート材203内面へ付着することが効果的に抑制される。また、外部からの荷重が、第一シート材203を経由して、貼付剤201にかかりにくいので、粘着剤層209の切れ目211からのはみ出しおよび流れ出し自体が効果的に抑制されるのである。
【0022】
かかる観点から、最小第一距離214は、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上、もっとも好ましくは2.0mm以上である。一方、最小第一距離214があまり大きいと、包装構造全体が厚くなるので、製造時の資材利用効率、および貼付剤包装構造の保管または輸送効率等が低下する恐れがある。かかる観点から、最小第一距離214は、好ましくは3.0mm以下である。第一領域における第一シート材203内面と第二シート材204の内面との間の距離の特定の例は、1.0mm〜4.0mmである。貼付剤201の厚みの特定の例は、0.2mm〜0.4mmである。
【0023】
また、前述のように、第一シート材203は第二領域213を有する。ここにいう第二領域213は、第一シート材203が剥離ライナー210の切れ目211と直面しないが、剥離ライナー210と直面する領域を意味する。第二領域213では、第一シート材203内面と第二シート材204内面との間の距離215は、貼付剤201の厚み方向に余分な荷重がかからないよう、両者が最も接近した場所で貼付剤の厚み以上であれば特に限定されないが、その特定の例は、0.3mm〜1.0mmである。
【0024】
図1および図2で示されるような、第一シート材が包装体の外側へ向かう凸部を有する例では、包装体内部の空間容積を容易に小さくすることができるので、貼付剤の安定性が高い点で有利である。
【0025】
次に、図3を参照すると、図3は、本発明の貼付剤包装構造を構成する貼付剤の例の斜視図である。該貼付剤301は、支持体308と、該支持体の少なくとも片面上に積層された粘着剤層309と、該粘着剤層309の粘着剤面を保護する剥離ライナー310とを含む。該剥離ライナー310は、その表面上に、貼付剤使用時に剥離ライナー310の剥離を補助する切れ目311を有する。
【0026】
図3の例では、剥離ライナー310の平面外形は、粘着剤層309の平面外形および支持体の平面外形308を包含する形状として描かれている。この例は、粘着剤層309の粘着剤層成分が貼付剤301の端部よりはみ出し、または流れ出した場合でも、粘着剤層309の粘着剤層成分が剥離ライナー310の粘着剤層309とは反対側の表面に回りこみにくいため、貼付剤301を包装体内に収容した場合に貼付剤301が包装体内面に付着し難いので好ましい。
【0027】
図3の例では、皮膚貼付時に使用者が剥離ライナー310を剥離する際に、剥離ライナー310を容易に粘着剤層309から剥離できるように、波線状の切れ目311が剥離ライナー310表面に形成されている。例えば、使用者は使用に際し、切れ目311を山にして貼付剤301軽く折り曲げると、剥離ライナー310を剥離するための手指の取り掛かりが容易に得られるので、このような切れ目311を剥離ライナー310に形成するのである。
【0028】
このような切れ目の平面形状は連続線状でも破線状でもよく、その平面形状としては波線に限定されず、略直線、ジグザグ線などが挙げられる。波線またはジグザク線が、剥離ライナーを剥離するための取り掛かりが容易に得られる観点から好ましい。切れ目の断面は完全に連続しない、すなわち分断されていてもよく、切れ目の断面の連続している部分を、手指等で破断可能である限り、連続している部分を有してもよい。
【0029】
図1〜3で示した貼付剤包装構造の平面方向の形態は、特に限定されず、その貼付剤(支持体、粘着剤層および剥離ライナーを含む。)並びに包装体の平面外形としては独立的に、略三角形、略四角形、例えば略矩形などの略多角形、楕円形、円形、および無定形などが挙げられる。包装体内へ貼付剤が収容される空間利用効率の観点からは、これらが相互に相似形であることが好ましい。また、資材の廃棄を低減し有効に利用するためには、これらの平面外形は、略矩形などの略四角形が好ましい。図1および2の貼付剤のような、支持体、粘着剤層および剥離ライナーの端部が面一となる場合の、貼付剤の平面外形の特定の例は、一辺の長さが20mm〜100mm、他辺の長さが20mm〜100mmの略矩形状である。すでに図3について述べたように、剥離ライナーの平面外形は、粘着剤層の平面外形および支持体の平面外形を包含する形状が好ましく、この場合、剥離ライナー209の平面外形の特定の例は、一辺の長さが22mm〜104mm、他辺の長さが22mm〜104mmの略矩形状である。したがって、この場合、剥離ライナーの周辺部は、粘着剤層および支持体の端部から、幅1mm〜2mmの帯状の突出した部分を有する。
【0030】
次に図4を参照すると、図4は、本発明の貼付剤包装構造400の別の例の斜視図である。この例では、特記する場合を除き図1〜3の例と同様の構成であり、貼付剤401が包装体402内に収容されている。この例の断面図を図5に示す。
【0031】
図5の例では、貼付剤501は、剥離ライナー510が第一シート材503内面と直面するように、包装体内502内に収容される。第一シート材503は、その内面が貼付剤501の剥離ライナー510の表面上の切れ目511と直面する第一領域512と、その内面が該貼付剤501の剥離ライナー510表面上の切れ目511と直面しない第二領域513とを有する。第一シート材503の第二領域513には、包装体の内側に向かって陥没する凹部517が設けられる。
【0032】
ここで再び図4を参照すると、凹部417は、略楕円形の平面外形を有する。凹部417の平面外形は、特に限定されず、略四角形、例えば略矩形、三略角形などの略多角形のほか、略楕円形、略円形、無定形などが挙げられる。凹部417の数は、単数でも複数でもよいが、切れ目411が第一シート材403内面と接触するのを効果的に抑制するためには、複数が好ましい。
【0033】
再び図5を参照すると、貼付剤501が包装体502内に収容された際に、第一シート材503内面は、第一領域512では、剥離ライナー510表面との間に最小第一距離514を提供する。該最小第一距離514によって、剥離ライナー510の表面は、第一領域512で、剥離ライナー510の表面から離間される。
【0034】
このように第一シート材503が成形されることで、剥離ライナー510表面の切れ目511が、第一シート材503内面に接触し難い。かくして、たとえ粘着剤層509の粘着剤層成分が切れ目511からはみ出し、または流れ出したとしても、粘着剤層509の粘着剤層成分は、第一シート材503内面への付着が効果的に抑制される。また、すでに説明したように、第一シート材503を経由して、外部からの荷重が貼付剤501にかかりにくいので、粘着剤層509の粘着剤層成分の切れ目511からのはみ出しおよび流れ出し自体が効果的に抑制されるのである。なお、このような貼付剤包装構造の大きさを示す数値の特定の例は、図1〜3について述べたものと同様である。
【0035】
図4および図5で示されるような、第一シート材が包装体の内側へ向かう凸部を有する例では、外部からの荷重が、第一領域近傍に集中することが抑制されるので、第一シート材が比較的薄いまたは軟弱な材料で形成される場合に特に適する。
【0036】
次に図6を参照すると、図6は、本発明の貼付剤包装構造600の別の例の断面図である。この例では、特記する場合を除き図1〜3の例と同様の構成であり、貼付剤601が包装体602内に収容されている。この例では、第一シート材603は、その内面が剥離ライナー610の切れ目611と直面する第一領域612と、その内面が該貼付剤601の剥離ライナー610の切れ目611と直面しない第二領域613とを有する。第一シート材603の第一領域612には、包装体の外側に向かって突出する第一の凸部616が設けられる。該第一の凸部616の平面外形は、切れ目611の平面外形を包含する形状である。
【0037】
図6の例では、第一シート材603が、凸部616を除いて実質的に平面状である。一方、第二シート材604は、貼付剤601の平面外形を包含する平面外形を有し、かつ、包装体の外側へ向かう第二の凸部619を有する。この第二の凸部619は好ましくは、貼付剤601の厚み以上の高さ618を有する。この第二の凸部619により、第一シート材603または第二シート材604を経由して貼付剤601の厚み方向への荷重がかかりにくいので、切れ目611からだけでなく、貼付剤601の端部からの粘着剤層609の粘着剤層成分のはみ出し、または流れ出しが抑制される。
【0038】
図6の例では、図1〜3の例についてと同様の効果に加えて次のような効果もある:剥離ライナー610の平面外形が粘着剤層609の平面外形を包含する形状であり、貼付剤601は、剥離ライナー610が包装体602の第一シート材603内面と直面するように包装されているので、たとえ粘着剤層609の粘着剤層成分が貼付剤601の端部からはみ出し、または流れ出したとしても、粘着剤層成分が剥離ライナー610の端部を越えて移動し、包装体602の第一シート材603の内面に付着することが効果的に抑制される。
【0039】
次に図7を参照すると、図7は、本発明の貼付剤包装構造700の別の例の断面図である。この例では、特記する場合を除き図6の例と同様の構成であり、貼付剤701が包装体702内に収容されている。この例では、第二シート材704の凸部719が、上面部と側面部とを有し、該上面部が包装体702の内側へ向かって陥没する凹部720をさらに有するように成形されている。この例では、凹部720の内面が、貼付剤701の切れ目711と相対する支持体の部位721と接触しない位置に設けられている。このような凹部720を有することで切れ目近傍に外部からの荷重が集中することが抑制されるので、該切れ目からの粘着剤層成分のはみ出し、または流れ出しが効果的に抑制される効果がある。
【0040】
図7の例の貼付剤包装構造では、第一領域712における、第一シート材703内面と第二シート材704内面との間の距離の特定の例は、1.0mm〜4.0mmである。凹部720に相対する第二領域713における、第一シート材703内面と第二シート材704内面との間の距離の特定の例は、0.3mm〜2.0mmである。凹部720に相対しない第二領域713における、第一シート材703内面と第二シート材704内面との間の距離の特定の例は、0.5mm〜2.5mmである。
【0041】
次に図8を参照すると、図8は、本発明の貼付剤包装構造800の別の例の断面図である。この例では、特記する場合を除き図7の例と同様の構成であり、貼付剤801が包装体802内に収容されている。第一シート材803は、その内面が貼付剤801の切れ目811と直面する第一領域812と、その内面が該貼付剤801の剥離ライナー810表面上の切れ目811と直面しない第二領域813とを有する。第一シート材803の第一領域812には、包装体の外側に向かう凸部816が設けられる。凸部816の平面外形は、切れ目811の平面外形を包含する形状である。
【0042】
図8の例では、第二シート材804の凸部819が、上面部と側面部とを有し、該上面部が凹部820を有する。この例では、貼付剤801を含む平面を規定した場合、第二シート材804の凹部820は、第二シート材804の凹部820を該平面に投影した平面外形と、第一シート材803の凸部816を同様に該平面に投影した平面外形が重複する部分を含むような位置に設けられる。このような構成とすることで、複数の包装構造800を、一つの包装構造800の第一シート材803が他の包装構造800の第二シート材804と直面するように、貼付剤の厚み方向に重ねて別の容器、例えば中箱等に収容する際に、凹部820と凸部816とが略嵌合する。それによって、これらの包装構造800が空間効率よく、該別の容器内に収容されることが可能となる。第二シート材804の凹部820の形状および第一シート材の凸部816の形状は特に限定されないが、十分に上記効果を奏するためには、凹部820の平面外形は、凸部816の平面外形と同じか、または凸部816の平面外形を包含する形状であることが好ましい。同様に、凹部820の深さは、凸部816の高さと同じか、それよりも深いことが好ましい。
【0043】
図8の例の貼付剤包装構造では、第一領域812における、第一シート材803内面と第二シート材804内面との間の距離の特定の例は、1.0mm〜4.0mmである。第二領域813における、第一シート材803内面と第二シート材804内面との間の距離の特定の例は、1.0mm〜4.0mmである。
【0044】
次に、図9を参照すると、図9は、本発明の貼付剤包装構造900の別の例の断面図である。この例では、特記する場合を除き図1および図2の例と同様の構成であり、貼付剤901が包装体902内に収容されている。この例では、第一シート材903の周辺部と、第二シート材904の周辺部とがシールされて形成された包装体902内に貼付剤901が収容されている。
【0045】
この例では、第一シート材903は、特に成形されていない略平面状のシートである。第一シート材903は、第一シート材903の内面が貼付剤901の切れ目911と直面する第一領域912を有する。第一領域912では、貼付剤901が包装体内902に収容された際に、第一シート材903内面と貼付剤901の剥離ライナー910表面とが、その間に最小第一距離914を提供する。この例では、第二シート材904が凸部919を有するように成形されている。第二シート材904の凸部919上面部と側面部とを有し、該側面部に、包装体902の内側へ向かって陥没する陥入部922が設けられ、該陥入部922の第二シート材904内面が貼付剤901を支持するように、第二シート材904は成形されている。陥入部922をもうけることで、シート状の貼付剤901がその平面方向およびそれに垂直な方向ともに動き難くなり、たとえ切れ目911から粘着剤層成分のはみ出し、または流れ出したとしても、第一シート材903内面に粘着剤層がつくことが効果的に抑制される。
【0046】
以上のような本発明の貼付剤包装構造において、第一シート材および第二シート材としては、両者をシールすることにより包装体を形成するためにシール可能なものであれば特に限定されない。製造容易の観点からヒートシール可能なものが好ましい。そのような包材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、その他ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどの樹脂フィルム、アルミニウム箔などの金属フィルム、これらにアルミニウム蒸着したもの、これらをラミネートした積層フィルムなどが挙げられる。
【0047】
薬物などの包装体内容物の不透過性およびヒートシール可能性の観点から、そのような包材としては、ポリアクリロニトリルフィルムなどが好ましく、薬物などの包装体内容物の非吸着性の観点から、ポリエステル、とりわけポリエチレンテレフタレートなどが好ましい。包装体内容物、光線、ガスの不透過性の観点から、アルミニウム蒸着を施したこれらのフィルム、またはアルミニウム箔をラミネートした積層フィルムがより好ましい。上記特性を両立するためには、ポリエステル、とりわけポリエチレンテレフタレートと、ポリアクリロニトリルフィルムとをラミネートした積層フィルムがより好ましく、ポリエステル、とりわけポリエチレンテレフタレートと、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着層と、ポリアクリロニトリルフィルムとをラミネートした積層フィルムがもっとも好ましい。薬物などの包装体内容物の保管安定性の観点からは、乾燥剤を含有する吸湿層の外側に水分不透過層を、内側に水分透過層をラミネートした積層フィルムもまた好ましい。
【0048】
第一シート材と第二シート材の材質・構成は同じでも異なってもよい。第一シート材と第二シート材のうち、一方または双方を成形して成形シート材とする場合は、成形シート材は所定形状に成形される観点から、剛性を有する材質が好ましい。また、これらのうち一方または双方を、成形せずに略平面状のまま非成形シート材として使用する場合は、非成形シート材は、成形シート材と容易にシール可能であり製造容易である観点から、可撓性を有する材質が好ましい。
【0049】
非成形シート材の厚みとしては特に限定されないが、製造効率および包装構造に包装される成分の不透過性の観点から、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
【0050】
成形シート材の厚みとしては特に限定されないが、上記した所定形状に成形する必要があるので、ある程度コシがあるほうが好ましく、このような観点からは、好ましくは50〜300μm、より好ましくは、50〜200μmである。
【0051】
成形シート材を上記のように成形する方法としては限定されず、真空・圧空成形、射出成形、プレス成形法などが挙げられ、低コスト性、形状自由度、材料選択性の観点から好ましくは、真空成形法、圧空成形法などが挙げられる。
【0052】
貼付剤はまた、粘着剤層が薬物を含む貼付製剤であってもよい。ここにいう薬物は特に限定されず、ヒトなどの哺乳動物にその皮膚を通して投与し得る、すなわち経皮吸収可能な薬物が好ましい。そのような薬物としては、具体的には、例えば、全身性麻酔薬、催眠・鎮静薬、抗癲癇薬、解熱鎮痛消炎薬、鎮暈薬、精神神経用薬、局所麻酔薬、骨格筋弛緩薬、自律神経用薬、鎮痙薬、抗パーキンソン薬、抗ヒスタミン薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、動脈硬化用薬、循環器用薬、呼吸促進薬、鎮咳去痰薬、ホルモン薬、化膿性疾患用外用薬、鎮痛・鎮痒・収斂・消炎用薬、寄生性皮膚疾患用薬、止血用薬、痛風治療用薬、糖尿病用薬、抗悪性腫瘍用薬、抗生物質、化学療法薬、麻薬、禁煙補助薬などが挙げられる。
【0053】
薬物の含有量は、その経皮吸収用薬物の効果を満たし、粘着剤の接着特性を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えば0.01〜70重量%、好ましくは粘着剤中に0.1〜60重量%、より好ましくは0.5〜40重量%含有されることが好ましい。0.01重量%より少ないと治療効果が十分でない恐れがあり、70重量%より多いと皮膚刺激発生の可能性がありまた経済的にも不利である恐れがある。
【0054】
粘着剤層は粘着剤を含む。粘着剤としては特に限定されず:アクリル系重合体からなるアクリル系粘着剤;スチレン−ジエン−スチレンブロック共重合体(例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のゴム系粘着剤;シリコーンゴム、ジメチルシロキサンベース、ジフェニルシロキサンベース等のシリコーン系粘着剤;ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルエチルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル系粘着剤;酢酸ビニル−エチレン共重合体等のビニルエステル系粘着剤;ジメチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルフタレート等のカルボン酸成分とエチレングリコール等の多価アルコール成分からなるポリエステル系粘着剤等が挙げられる。
【0055】
このような粘着剤のうち、液状成分を粘着剤層中に保持可能であることで、粘着剤層に皮膚貼付時におけるソフト感を付与できる観点からは、アクリル系粘着剤またはゴム系粘着剤が好ましく、容易に架橋でき多量の液状成分を粘着剤層に保持可能である観点からアクリル系粘着剤が好ましい。
【0056】
そのようなアクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸C218アルキルエステルを重合成分として含む重合体を主成分とするアクリル酸エステル系粘着剤が挙げられる。そのようなゴム系粘着剤としては、ポリイソブチレン、ポリイソプレンおよびスチレン−ジエン−スチレン共重合体から選ばれる少なくとも一種を主成分とするゴム系粘着剤が挙げられる。
【0057】
液状成分としては、特に限定されず、粘着剤層との相溶性の観点から有機液状成分が好ましく、そのような有機液状成分としては、特に限定されず、経皮吸収促進効果を有するのものが好ましく、そのような有機液状成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、オリーブ油、ヒマシ油、スクアラン、ラノリン等の油脂類、流動パラフィンのような炭化水素類、各種界面活性剤、エトキシ化ステアリルアルコール、オレイン酸モノグリセリド、カプリル酸モノグリセリド、ラウリル酸モノグリセリド等のグリセリンモノエステル類、グリセリンジエステル類、グリセリントリエステル類またはそれらの混合物、ラウリル酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、アジピン酸ジイソプロピル等の脂肪酸アルキルエステル類、オレイン酸、カプリル酸等の高級脂肪酸類、その他N−メチルピロリドン、1,3−ブタンジオール等が挙げられる。
【0058】
液状成分が、粘着剤層中に含まれる場合に、貼付剤を保管中に剥離ライナーに形成された切れ目部から粘着剤層成分がはみ出し、または流れ出す可能性があることから、そのような場合に本発明は特に有利に実施される。かかる観点から、粘着剤層中の液状成分の含有量は、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜65重量%、もっとも好ましくは15〜60重量%である。
【0059】
粘着剤層が比較的厚い場合に、粘着剤層の切れ目からのはみ出し、または流れ出しが生じやすい傾向にあり、そのような場合に本発明は特に有利に実施される。かかる観点から、粘着剤層厚みは、好ましくは20〜300μm、より好ましくは30〜250μm、もっとも好ましくは50〜200μmである。
【0060】
本発明の説明は、単に例示的な性質のものであり、かくして本発明の要旨から離れないその変形態様は、本発明の範囲内であるべきことが意図される。そのような変形態様は、本発明の精神および範囲から離れるものとしてみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の貼付材包装構造の例の斜視図である。
【図2】図2は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図3】図3は、貼付剤の例の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図5】図5は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図6】図6は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図7】図7は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図8】図8は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図9】図9は、本発明の貼付材包装構造の例の断面図である。
【図10】図10は、従来の貼付剤包装構造の斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
100 貼付剤包装構造
101 貼付剤
102 包装体
103 第一シート材
104 第二シート材
105 第一シート材の周辺部
106 第二シート材の周辺部
107 シール部
111 切れ目
116 凸部
200 貼付剤包装構造
201 貼付剤
202 包装体
203 第一シート材
204 第二シート材
205 第一シート材の周辺部
206 第二シート材の周辺部
208 支持体
209 粘着剤層
210 剥離ライナー
211 切れ目
212 第一領域
213 第二領域
214 最小第一距離
215 第一シート材内面と第二シート材内面との間の距離
216 凸部
301 貼付剤
308 支持体
309 粘着剤層
310 剥離ライナー
311 切れ目
400 貼付剤包装構造
401 貼付剤
402 包装体
403 第一シート材
411 切れ目
417 凹部
501 貼付剤
502 包装体
503 第一シート材
504 第二シート材
509 粘着剤層
510 剥離ライナー
511 切れ目
512 第一領域
513 第二領域
514 最小第一距離
517 凹部
600 貼付剤包装構造
601 貼付剤
602 包装体
603 第一シート材
604 第二シート材
609 粘着剤層
610 剥離ライナー
611 切れ目
612 第一領域
613 第二領域
616 凸部
618 高さ
619 凸部
700 貼付剤包装構造
701 貼付剤
702 包装体
703 第一シート材
704 第二シート材
709 粘着剤層
711 切れ目
712 第一領域
713 第二領域
719 凸部
720 凹部
721 切れ目と相対する支持体の部位
800 貼付剤包装構造
801 貼付剤
802 包装体
803 第一シート材
804 第二シート材
810 剥離ライナー
811 切れ目
812 第一領域
813 第二領域
816 凸部
819 凸部
820 凹部
900 貼付剤包装構造
901 貼付剤
902 包装体
903 第一シート材
904 第二シート材
909 粘着剤層
910 剥離ライナー
911 切れ目
912 第一領域
914 最小第一距離
919 凸部
922 陥入部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一シート材の周辺部と、第二シート材の周辺部とがシールされて形成された包装体内に貼付剤が収容された、貼付剤包装構造であって、
該貼付剤は、支持体と、該支持体の少なくとも片面上に積層された粘着剤層と、該粘着剤層の粘着剤面を保護する剥離ライナーとを含み、該剥離ライナーは、その表面上に、貼付剤使用時に剥離ライナーの剥離を補助する切れ目を有し、
該貼付剤は、該剥離ライナーが第一シート材内面と直面するように、該包装体内に収容され、
該第一シート材は、その内面が該剥離ライナーの該切れ目と直面する第一領域を有し、該第一シート材の内面は、該第一領域で、該剥離ライナー表面との間に最小第一距離を提供し、該最小第一距離によって、該第一シート材内面は、該第一領域で、該剥離ライナー表面から離間されている、貼付剤包装構造。
【請求項2】
該第一シート材は、該第一領域に、包装体の外側に向かって突出する凸部を含み、該凸部の平面外形が該切れ目の平面外形を包含する形状である、請求項1記載の貼付剤包装構造。
【請求項3】
該第一シート材は、その内面が該剥離ライナーの該切れ目と直面しない第二領域を有し、該第一シート材は、該第二領域に、包装体の内側に向かって陥没する凹部を含む、請求項1記載の貼付剤包装構造。
【請求項4】
第二シート材は、包装体の外側に向かって突出する凸部を有し、該凸部の平面外形は、貼付剤の平面外形を包含する形状である、請求項1記載の貼付剤包装構造。
【請求項5】
第二シート材の該凸部は、側面部と上面部とを有し、該上面部が包装体の内側に向かって陥没する凹部を有し、該凹部の包装体内面が、貼付剤の剥離ライナーの切れ目と相対する支持体の部位と接触しない位置に設けられている、請求項4記載の貼付剤包装構造。
【請求項6】
第二シート材の該凸部は、側面部と上面部とを有し、該側面部が包装体の内側に向かって陥没する陥入部を有し、該陥入部の第二シート材内面が貼付剤を支持する、請求項4記載の貼付剤包装構造。
【請求項7】
貼付剤の粘着剤層は、液状成分を含む、請求項1〜6いずれか一項に記載の貼付剤包装構造。
【請求項8】
請求項1記載の貼付剤は、その粘着剤層が薬物を含む貼付製剤である、包装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−11520(P2009−11520A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175809(P2007−175809)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】