説明

赤外線アップデート

【課題】より簡単な構成で、ファームウェアを更新すること。
【解決手段】電子機器は、ファームウェアを記憶する記憶手段と、携帯電話機から、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す赤外線信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された赤外線信号から、前記更新プログラムを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新する更新手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器のファームウェアを更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器には、ファームウェアと呼ばれる、ハードウェアの基本的な制御を行なうためのプログラム等が組み込まれている。すなわち、電子機器に内蔵されたROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ等の記憶手段には、ファームウェアが記憶されている。ファームウェアは、機能の追加や不具合の修正のため、製品の出荷後に更新(変更)できるようになっているものが多い。例えば特許文献1には、インターネットを介して自動的にファームウェアの更新を行う技術が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2006−72761号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに対し本発明は、より簡単な構成で、ファームウェアを更新する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ファームウェアを記憶する記憶手段と、携帯電話機から、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新する更新手段とを有する電子機器を提供する。
この電子機器によれば、携帯電話機で汎用されているフォーマットのデータに含まれる更新プログラムを用いて、ファームウェアが更新される。
【0006】
好ましい態様において、前記更新プログラムは、電子透かしとして前記汎用データに埋め込まれており、前記抽出手段は、前記汎用データから電子透かしを抽出し、抽出した電子透かしから前記更新プログラムを抽出してもよい。
この電子機器によれば、携帯電話機で汎用されているフォーマットのデータに電子透かしとして埋め込まれた更新プログラムを用いて、ファームウェアが更新される。
【0007】
別の好ましい態様において、この電子機器は、前記汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアの更新が完了したことを示す情報を生成する情報生成手段と、前記情報生成手段により生成された情報を示す近距離通信信号を送信する送信手段とを有してもよい。
この電子機器によれば、ファームウェアの更新が完了したことが、汎用データのフォーマットで出力される。
【0008】
さらに別の好ましい態様において、前記汎用データは、画像データ、音声データまたはアドレス帳データであってもよい。
この電子機器によれば、画像データ、音声データまたはアドレス帳データに含まれる
更新プログラムを用いて、ファームウェアが更新される。
【0009】
また、本発明は、ファームウェアを記憶する記憶手段と、プログラムを実行する実行手段と、近距離通信信号を受信する受信手段とを有するコンピュータ装置に、前記受信手段が、携帯電話機から、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を受信するステップと、前記実行手段が、前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出するステップと、前記実行手段が、前記抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新するステップとを実行させるためのプログラムを提供する。
このプログラムによれば、携帯電話機で汎用されているフォーマットのデータに含まれる更新プログラムを用いて、ファームウェアが更新される。
【0010】
さらに、本発明は、近距離通信信号を送信する送信手段を有する携帯電話機と、ファームウェアを記憶する記憶手段と、プログラムを実行する実行手段と、前記携帯電話から近距離通信信号を受信する受信手段とを有する電子機器とを有する通信システムにおけるファームウェアの更新方法であって、前記送信手段が、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を送信するステップと、前記受信手段が、前記近距離通信信号を受信するステップと、前記実行手段が、前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出するステップと、前記実行手段が、前記抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新するステップとを有する、ファームウェアの更新方法を提供する。
この更新方法によれば、携帯電話機で汎用されているフォーマットのデータに含まれる更新プログラムを用いて、ファームウェアが更新される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
1.構成
1−1.通信システム
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム1の機能構成を示す図である。通信システム1は、電子機器10および携帯電話機20を有する。通信システム1において、電子機器10は、携帯電話機20から汎用データのフォーマットで送信された更新プログラムを用いて、ファームウェアを更新する。
【0012】
1−2.電子機器
電子機器10は、ファームウェアに従って動作する機器、例えば、家電製品、自動販売機、パーソナルコンピュータ、周辺機器などである。記憶手段101は、ファームウェアを記憶する。受信手段102は、携帯電話機20から赤外線信号(近距離通信信号の一例)を受信する。ここで、赤外線信号は、ファームウェアを更新する更新プログラム(アップデータ)を含む情報を示す。更新プログラムは、携帯電話機20で利用可能な汎用データ(例えば、画像データ、音声データまたはアドレス帳データ)のフォーマットを有している。すなわち、更新プログラムは、携帯電話機20で利用可能な汎用データに含まれている。この例で、更新プログラムは、電子透かしとして汎用データに埋め込まれている。
【0013】
抽出手段103は、受信手段102により受信された赤外線信号から、更新プログラムを抽出する。より詳細には、抽出手段103は、まず汎用データから電子透かしを抽出し、さらに、抽出した電子透かしから前記更新プログラムを抽出する。更新手段104は、抽出手段103により抽出された更新プログラムを実行し、記憶手段101に記憶されたファームウェアを更新する。
【0014】
情報生成手段105は、ファームウェアの更新が完了したことを示す情報として、更新データを生成する。更新データは、汎用データのフォーマットを有する。送信手段106は、情報生成手段105により生成された更新データを示す赤外線信号を送信する。
【0015】
図2は、電子機器10のハードウェア構成を示す図である。CPU(Central Processing Unit)110は、プログラムに従って命令を実行し、電子機器10を制御する装置である(実行手段の一例)。ROM(Read Only Memory)120は、ファームウェアや各種データ等、電子機器10の動作に必要なソフトウェアを記憶する不揮発性の記憶装置である。この例で、ROM120は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等、書き換え可能な記憶装置である。RAM(Random Access Memory)130は、CPU110がプログラムを実行する際の作業領域として機能する記憶装置である。赤外線IF(Interface)150は、IrDA(Infrared Data Association)等、所定の規格に従って、携帯電話機20から赤外線信号を受信するインターフェースである。バス190は、データの伝送路である。
【0016】
ROM120は、ファームウェアの更新を行うための基本プログラムを記憶している。CPU110が基本プログラムを実行することにより、図1に示される機能が実現される。ここで、ROM120・RAM130は記憶手段101の一例であり、赤外線IF150は受信手段102および送信手段106の一例であり、基本プログラムを実行しているCPU110は抽出手段103、更新手段104および情報生成手段105の一例である。
【0017】
このほか、電子機器10は、その機能に応じた構成、例えば、自動販売機であれば、商品を収納する部分、商品を選択するボタン、コインの投入口などを有している。これらの構成については、ここでは図示および説明を省略する。
【0018】
1−3.携帯電話機
再び図1を参照する。携帯電話機20の送信手段201は、汎用データを示す赤外線信号を送信する。送信手段201により送信される汎用データは、更新プログラムを含んでいる。受信手段202は、電子機器10から、汎用データを示す赤外線信号を受信する。受信手段202により受信される汎用データは、更新データを含んでいる。
【0019】
図3は、携帯電話機20のハードウェア構成を示す図である。CPU210は、携帯電話機20を制御する制御装置である。ROM220は、各種プログラムやデータ等、携帯電話機20の動作に必要なソフトウェアを記憶する記憶装置である。RAM230は、CPU210がプログラムを実行する際の作業領域として機能する記憶装置である。I/F240は、種々の入出力装置や記憶装置との間でデータおよび制御信号の入出力をするインターフェースである。赤外線IF250は、IrDA等の所定の規格に従って、赤外線信号を送信するインターフェースである。赤外線IF250は、送信手段201および受信手段202の一例である。無線通信部260は、基地局および無線通信網(ともに図示略)を介した通信を行うインターフェースである。フラッシュメモリ270は、アプリケーションプログラムや、画像データ、音声データ、アドレス帳データなどの汎用データを記憶する、不揮発性の記憶装置である。バス290は、データの伝送路である。以上のハードウェア構成と各種のソフトウェアが協働することにより、携帯電話機20は、通話機能、メール送受信機能、インターネット接続機能等、種々の機能を有する。
【0020】
2.動作
図4は、通信システム1の動作を示す図である。図4のフローは、例えば、ユーザが電子機器10に対して所定の操作を行ったことを契機として開始される。所定の操作が行われることにより、電子機器10は、赤外線信号の待ち受け状態になる。以下、汎用データとして画像データが用いられる場合を例に、通信システム1の動作を説明する。
【0021】
図4のフローに先立って、携帯電話機20のフラッシュメモリ270には、更新プログラムを含む画像データDが記憶されている。画像データDは、JPEG等、所定のフォーマットを有している。画像データDには、更新プログラムが電子透かしとして埋め込まれている。「電子透かし」とは、人間の知覚(視覚・聴覚)の特性を利用し、静止画、動画、音声などのデジタルコンテンツ(データ)に対して、コンテンツ自体と別の情報を、人間に知覚できないように埋め込む技術をいう。例えばJPEG画像にバイナリデータを電子透かしとして埋め込む方法として、DCT(Discrete Cosine Transform)係数を操作する電子透かし埋め込み方法、DCT係数のブロック間相関を利用した電子透かし法、Guided Scramblingを用いた電子透かし法等、種々の方法(アルゴリズム)が知られている。画像データDは、所定のアルゴリズムにより更新プログラムが電子透かしとして埋め込まれたデータである。画像データDは、例えば、サーバ(図示略)から移動通信網、基地局および無線通信部260を介して取得される。あるいは、画像データDは、電子メールの添付データとして受信されてもよい。さらにあるいは、画像データDは、USBケーブルを介して携帯電話機20に接続されたパーソナルコンピュータから、携帯電話機20に送信されてもよい。携帯電話機20は、取得した画像データDを、フラッシュメモリ270に記憶する。
【0022】
ステップS100において、携帯電話機20の赤外線IF250は、赤外線信号を送信する。この赤外線信号は、画像データDを示す信号である。
ステップS110において、電子機器10の赤外線IF150は、携帯電話機20から赤外線信号を受信する。CPU110は、赤外線信号により示される画像データDを、RAM130に記憶する。
【0023】
ステップS120において、CPU110は、画像データDから電子透かしを抽出する。ROM120に記憶されている基本プログラムには、所定のアルゴリズムに従って電子透かしを抽出するモジュール(サブルーチン)が含まれており、CPU110は、このモジュールを実行することにより、電子透かしを抽出する。
【0024】
ステップS130において、CPU110は、抽出した電子透かしから更新プログラムを抽出する。例えば、電子透かしがヘッダ情報等、更新プログラムの実体データ以外のデータを含んでいる場合には、CPU110は、更新プログラムの実体データを抽出し、抽出した実体データをRAM130に記憶する。
【0025】
ステップS140において、CPU110は、更新プログラムを実行する。更新プログラムには、ファームウェアを更新する処理が規定されている。
ステップS150において、CPU110は、更新プログラムの実行に従って、ROM120に記憶されているファームウェアを更新する。
【0026】
ステップS160において、CPU110は、更新データを生成する。更新データは、ファームウェアの更新が完了したことを示し、汎用データのフォーマットを有する。ファームウェアの更新が完了したことを示す情報は、電子透かしとして埋め込まれる。
ステップS170において、赤外線IF150は、CPU110により生成された更新データを示す赤外線信号を出力する。
ステップS180において。携帯電話機20の赤外線IF250は、赤外線信号を受信する。携帯電話機20のCPU210は、電子機器10のCPU110と同様に、受信した赤外線信号により示される更新データから電子透かしを抽出し、ファームウェアの更新が完了したことを示す情報を取得する。
【0027】
以上で説明したように、本実施形態によれば、更新プログラムは、携帯電話機20の汎用データを用いて、電子機器10に送信される。汎用データが用いられるので、携帯電話機20において、更新プログラムの送信のためのアプリケーションプログラムを作成する必要がなく、開発コストが低減される。また、電子機器10のファームウェアの更新の際に、パーソナルコンピュータを用いる必要がなく、利便性がより向上する。
【0028】
電子機器10とパーソナルコンピュータとを有線接続してファームウェアの更新を行う場合がある。このような場合、例えば、ハードウェアとしてRJ−45コネクタが用いられ、プロトコルとしてTCP(Transmission Control Protocol)/UDP(User Datagram Protocol)/IP(Internet Protocol)およびTFTP(Trivial File Transfer Protocol)が用いられるが、実装のためには多大なリソースが必要である(特にTCP/IPの実装には多大なリソースが必要となる)。したがって、特に組み込み機器においては、コストがかかってしまう。これに対し本実施形態の構成によれば、ハードウェアとして赤外線IFが用いられ、プロトコルとして汎用データから特定のデータを抽出するプロトコルが用いられる。これは、前述の構成よりもコスト低減の効果がある。
【0029】
3.他の実施形態
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下で説明する変形例のうち2つ以上のものが組み合わせて用いられてもよい。
【0030】
3−1.変形例1
図5は、変形例1に係る画像データのデータ構成を例示する図である。更新プログラムは、汎用データに電子透かしとして埋め込まれていなくてもよい。全体として汎用データのデータ形式を有しており、ペイロードデータが汎用ペイロードデータ(画像等)の部分および埋め込み更新プログラムの部分を含んでいてもよい。この場合、例えばヘッダに、埋め込み更新プログラムの開始位置を示すオフセット情報が記述されている。抽出手段103は、オフセット情報を参照して、汎用データから更新プログラムを抽出する。
【0031】
3−2.変形例2
複数の汎用データから単一の更新プログラムが抽出されてもよい。例えば、3つの汎用データ(例えば3枚の画像)から、1つの更新プログラムが抽出されてもよい。この場合、汎用データのヘッダ、または電子透かしとして抽出されたデータのヘッダに、分割されている更新プログラムの実体データを結合する順番、方法を特定する情報が記述されている。抽出手段103は、ヘッダに記述された情報を参照して、分割されている実体データを結合し、更新プログラムを取得する。
【0032】
3−3.変形例3
更新プログラムを含む汎用データと更新プログラムを含まない汎用データとを、フラグにより区別してもよい。この場合、更新プログラムを含む汎用データのヘッダ、または電子透かしとして抽出されたデータのヘッダに、更新プログラムが含まれることを示す情報(フラグ)が記述されている。抽出手段103は、ヘッダに記述されたフラグが、更新プログラムが含まれることを示すときに、更新プログラムの抽出を行う。あるいは、電子透かしとして埋め込まれるデータに、更新プログラムの出所の正当性を示す情報(証明書)が含まれていてもよい。この場合、抽出手段103は、証明書により更新プログラムの出所が認証されたときに、更新プログラムの抽出を行う。
【0033】
3−4.変形例4
上述の実施形態においては、更新プログラムの抽出および実行は基本プログラムにより制御されたが、ファームウェア自身(すなわちファームウェアの一部)によって、更新プログラムの抽出および実行を制御する機能が実現されてもよい。
【0034】
3−5.変形例5
近距離通信は、赤外線通信に限定されない。Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)、非接触IC(Integrated Circuit)カードなど、赤外線通信以外の近距離通信技術が用いられてもよい。赤外線通信以外の技術が用いられる場合は、赤外線IF150および赤外線IF250に代わり、その技術に対応するインターフェースが用いられる。
【0035】
3−6.変形例6
電子機器10は、更新データを生成する機能、および更新データを出力する機能を有していなくてもよい。すなわち、図1の情報生成手段105および送信手段106、ならびに図4のステップS160以降の処理は省略されてもよい。この場合、携帯電話機20は、図1の受信手段202を有していなくてもよい。
【0036】
3−7.他の変形例
汎用データは、画像データに限定されない。音声データ、アドレス帳データなど、携帯電話機20において汎用されているものであれば、どのような形式のデータが用いられてもよい。
【0037】
電子機器10のハードウェア構成は図2で示されるものに限定されない。必要な機能構成を実現できるものであれば、どのようなハードウェア構成を有する装置が用いられてもよい。また、電子機器10の機能構成とハードウェア構成との対応関係は、実施形態で説明したものに限定されない。例えば上述の実施形態では、基本プログラムを実行しているCPU110が、抽出手段103および更新手段104としての機能おを兼ね備えていたが、これらのうち1つ以上の機能が、CPU110以外のプロセッサにより実装されてもよい。また、各機能構成要素は、汎用プロセッサとプログラムの協働により実装されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のように特定の機能を有するプロセッサとして実装されてもよい。あるいは、物理的に別体の複数のプロセッサが協働して、これらの要素として機能してもよい。携帯電話機20についても同様である。
【0038】
上述の実施形態においてCPU110によって実行される基本プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリ(フラッシュROMなど)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システム1の機能構成を示す図である。
【図2】電子機器10のハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯電話機20のハードウェア構成を示す図である。
【図4】通信システム1の動作を示す図である。
【図5】変形例1に係る画像データのデータ構成を例示する図である。
【符号の説明】
【0040】
1…通信システム、10…電子機器、20…携帯電話機、101…記憶手段、102…受信手段、103…抽出手段、104…更新手段、105…情報生成手段、106…送信手段、110…CPU、120…ROM、130…RAM、150…赤外線IF、190…バス、201…送信手段、202…受信手段、210…CPU、220…ROM、230…RAM、240…I/F、250…赤外線IF、260…無線通信部、270…フラッシュメモリ、290…バス、D…画像データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファームウェアを記憶する記憶手段と、
携帯電話機から、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新する更新手段と
を有する電子機器。
【請求項2】
前記更新プログラムは、電子透かしとして前記汎用データに埋め込まれており、
前記抽出手段は、前記汎用データから電子透かしを抽出し、抽出した電子透かしから前記更新プログラムを抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアの更新が完了したことを示す情報を生成する情報生成手段と、
前記情報生成手段により生成された情報を示す近距離通信信号を送信する送信手段と
を有する請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記汎用データは、画像データ、音声データまたはアドレス帳データである
ことを特徴とする請求項1−3のいずれかの項に記載の電子機器。
【請求項5】
ファームウェアを記憶する記憶手段と、プログラムを実行する実行手段と、近距離通信信号を受信する受信手段とを有するコンピュータ装置に、
前記受信手段が、携帯電話機から、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を受信するステップと、
前記実行手段が、前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出するステップと、
前記実行手段が、前記抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新するステップと
を実行させるためのプログラム。
【請求項6】
近距離通信信号を送信する送信手段を有する携帯電話機と、
ファームウェアを記憶する記憶手段と、プログラムを実行する実行手段と、前記携帯電話から近距離通信信号を受信する受信手段とを有する電子機器と
を有する通信システムにおけるファームウェアの更新方法であって、
前記送信手段が、前記携帯電話機で利用可能な汎用データのフォーマットを有し、前記ファームウェアを更新する更新プログラムを含む情報を示す近距離通信信号を送信するステップと、
前記受信手段が、前記近距離通信信号を受信するステップと、
前記実行手段が、前記受信手段により受信された近距離通信信号から、前記更新プログラムを抽出するステップと、
前記実行手段が、前記抽出された更新プログラムを実行し、前記記憶手段に記憶されたファームウェアを更新するステップと
を有する、ファームウェアの更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−117997(P2010−117997A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292482(P2008−292482)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(508339817)株式会社シャンテリー (1)
【Fターム(参考)】