説明

赤外線センサ

【課題】赤外線センサの受光面と同一面に感熱素子の感熱面を配置することにより赤外線センサの出力の温度補正を精度良く行うようにすること。
【解決手段】本発明の赤外線センサは、モールド樹脂11内の周辺に配置された複数のセンサ電極端子12a乃至12dと、このセンサ電極端子12a乃至12dに囲まれた領域内に配置されたセンサ素子13と、このセンサ素子13の近傍でかつ領域内に配置され、センサ素子13とモールド樹脂11で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子14とから構成されている。また、センサ素子13の受光面13aと感熱素子14の感熱面14aとは同一面になるように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線センサに関し、より詳細には、赤外線センサの受光面とほぼ同一面に感熱素子の感熱面を配置することにより赤外線センサの出力の温度補正を精度良く行うようにした赤外線センサ、特に、量子型赤外線センサの温度補正技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、赤外線センサは、物体の表面温度を非接触で検知したり、物体の存在を検知したり、また、大気中のガス濃度の測定など各種の用途に使われている。この種の従来の赤外線センサとして、大きく分けて熱型赤外線センサと量子型赤外線センサが知られている。
【0003】
熱型赤外線センサは、赤外線を受光して熱によってセンサ素子が温められ、そのセンサ素子の温度の上昇によって変化する電気的性質を検知するもので、感度や応答速度は低いが、波長帯域が広く常温で使えるのが特徴である。熱起電力効果を原理としたサーモパイル、焦電センサのPZT、温度変化による電気抵抗の変化のサーミスタ、ボロメータなどがある。また、量子型赤外線センサは、光エネルギーによって起こる電気現象を検知するもので、検出感度が高く、応答速度に優れ、熱型赤外線センサより高い検出能力を持つが、動作温度が低いために冷却する必要がある。フォトダイオードやフォトトランジスタ、フォトICなどがある。
【0004】
このような赤外線センサは、受光する赤外線のエネルギーと赤外線センサ自体の温度による赤外線エネルギーの差分を出力するもので、受光する赤外線量を測るためには、赤外線センサの温度をモニターして温度補正をする必要があるため、赤外線センサを構成するセンサ素子の近傍に感熱素子を設ける必要がある。
【0005】
赤外線センサの出力の温度補正をしたものとして、例えば、特許文献1及び2のものがある。この特許文献1のものは、ケースからの2次輻射を検出することなどによる温度測定の誤差を極力少なくするとともに外乱に影響されにくい赤外線センサに関するもので、サーモパイル素子をステムの部品搭載面に形成された凹部に収納し、この凹部の近傍にチップ型のサーミスタを搭載し、さらに、サーモパイル素子とサーミスタを覆うようにしてステムと熱的に接続されたインナーキャップを備えたものである。つまり、感熱素子が正確に温度をモニターするために赤外線センサのセンサ素子と感熱素子をパッケージケース内にインナーケースで覆ったものである。
【0006】
また、特許文献2のものは、赤外線センサを構成するセンサチップ基板上の冷接点の温度を正確に検出するための温度補償用の感熱素子を載置したものである。つまり、サーモパイル素子を用いた場合の基準となる冷接点側にヒートシンクを設け、その中に感熱素子を埋め込んだものである。
【0007】
また、特許文献3のものは、被対象物体から輻射される赤外線のエネルギーを電気信号に変換して出力する赤外線センサであって、量子型の赤外線検出素子を有し、前記赤外線のエネルギーを前記電気信号に変換する受光部と、前記受光部からの出力信号を補正するための補正部と、を有し、前記受光部と前記補正部とが同一の基板上に同一の材料で形成され、且つ、前記赤外線が同じように入射するように同一の構造を有しているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−344156号公報
【特許文献2】特開2006−105651号公報
【特許文献3】国際公開第2007/125873号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載のものは、センサ素子及び感熱素子を覆うようにして、赤外線を選択的に透過させるための窓材が設けられたケースをステムに溶接して密封する構成になっている。そのため、周囲温度が急激に変化した場合に、赤外線センサを構成するセンサ素子と温度補正用に設けられた感熱素子に過渡的な温度差が生じ、それによる赤外線センサの出力の温度補正が正確にできないという問題が依然として残っていた。
【0010】
特許文献3記載のものは、同一基板上に感熱素子を設けたものであって、感熱素子は赤外線検出素子と同一構造の素子を用いている。そのため、感熱素子の電気的特性に制約があり、温度補正のための信号処理回路や補正方法に制約があった。
【0011】
そこで、本発明の赤外線センサは、センサ素子と同一構造内で近接して一体的に感熱素子を設けることで、パッケージ表面や、外部からの熱放射(輻射)や、感熱素子自体からの熱放射等の温度外乱や、センサ素子の設置場所に温度分布があったとしても、センサ素子と感熱素子の温度分布が過渡的にも一様になるようにして、赤外線センサの出力の温度補正を過渡的にも精度良く行うことができるようにするとともに、感熱素子選定の自由度を改善したものである。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、赤外線センサの受光面とほぼ同一面に感熱素子の感熱面を配置することにより赤外線センサの出力の温度補正を精度良く行うようにした赤外線センサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、モールド樹脂内の周辺に配置された複数のセンサ電極端子と、該センサ電極端子に囲まれた領域内に配置されたセンサ素子と、該センサ素子の近傍でかつ前記領域内に配置され、該センサ素子と前記モールド樹脂で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記センサ素子の受光面と前記感熱素子の感熱面とを同一面に配置したことを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記感熱素子が、前記領域内に配置された保持部材上に搭載され、該保持部材の非搭載面が、前記センサ素子の受光面と同一面であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記感熱素子が、前記領域内に延設された前記センサ電極端子の延長部上に搭載され、該延長部の非搭載面が、前記センサ素子の受光面と同一面であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記センサ素子の受光面上に光学フィルタを設けたことを特徴とする。
【0018】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする。
【0019】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記量子型センサ素子はセンサ素子部を有し、該センサ素子部は、基板上に設けられた第1のコンタクト層と、該第1のコンタクト層上に設けられた吸収層と、該吸収層上に設けられたバリア層と、該バリア層上に設けられた第2のコンタクト層と、該第2のコンタクト層上に設けられた第2の電極と、前記第1のコンタクト層と前記吸収層と前記バリア層と前記第2のコンタクト層に隣接して設けられたパッシベーション層と、該パッシベーション層を介して前記基板上に設けられた第1の電極とを備えたことを特徴とする。
【0020】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記第1のコンタクト層はn型のInSbからなり、前記吸収層はπ型のInSbからなり、前記バリア層はp型のAlInSbからなり、前記第2のコンタクト層はp型のInSbからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、赤外線センサを構成するセンサ素子と同一構造内で近接して一体的に温度補正用の感熱素子を設けたので、パッケージ表面や、外部からの熱放射(輻射)や、感熱素子自体からの熱放射等の温度外乱や、センサ素子の設置場所に温度分布があったとしても、センサ素子と感熱素子の温度分布が過渡的にも一様になるようにして赤外線センサの出力の温度補正を過渡的にも精度良く行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る赤外線センサの実施例1を説明するための構成図である。
【図2】(a)は図1のA−A線断面図で、(b)は図1のB−B線断面図である。
【図3】本発明に係る赤外線センサの実施例2を説明するための構成図である。
【図4】(a)は図3のA−A線断面図で、(b)は図3のB−B線断面図である。
【図5】本発明に係る赤外線センサの実施例3を説明するための構成図である。
【図6】(a)は図5のA−A線断面図で、(b)は図5のB−B線断面図である。
【図7】本発明に係る赤外線センサの量子型センサ素子の具体的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明に係る赤外線センサの実施例1を説明するための構成図で、図2(a)は、図1のA−A線断面図、図2(b)は、図1のB−B線断面図である。図中符号11はモールド樹脂、12a乃至12dはセンサ電極端子(リードフレーム)、13はセンサ素子、13aは受光面、14は感熱素子、14aは感熱面を示している。なお、符号15は、センサ素子13とセンサ電極端子12a乃至12dとを電気的に接続するワイヤーボンディングである。
【0025】
本実施例1の赤外線センサは、モールド樹脂11内の周辺に配置された複数のセンサ電極端子12a乃至12dと、このセンサ電極端子12a乃至12dに囲まれた領域内に配置されたセンサ素子13と、このセンサ素子13の近傍でかつ領域内に配置され、センサ素子13とモールド樹脂11で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子14とから構成されている。
【0026】
そして、センサ素子13の受光面13aと感熱素子14の感熱面14aとは同一面になるように配置されている。また、センサ素子13の受光面13a上に必要に応じて光学フィルタ(図示せず)を設けてもよい。さらに、センサ素子13は、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子については、図7に基づいて後述する。
【0027】
感熱素子は、サーミスタ、熱電対、白金抵抗体など熱を抵抗や電圧などとして検知できる物であれば良く、特に方式はこだわらない。形状は、チップ状の物がセンサ素子と同一構造で接近して設けることが出来るため好適である。また、感熱部は、チップの表面に薄膜状であっても、チップ全体であっても良い。
【実施例2】
【0028】
図3は、本発明に係る赤外線センサの実施例2を説明するための構成図で、図4(a)は、図3のA−A線断面図、図4(b)は、図3のB−B線断面図である。図中符号21はモールド樹脂、22a乃至22dはセンサ電極端子(リードフレーム)、23はセンサ素子、23aは受光面、24は感熱素子、26は保持部材を示している。なお、符号25は、センサ素子23とセンサ電極端子22a乃至22dとを電気的に接続するワイヤーボンディングである。
【0029】
感熱素子が小型の場合に、ダイボンド工程やワイヤーボンド工程で感熱素子が剥がれる心配がある。その場合には、保持性を高めるための保持部材に感熱素子を取り付けることが必要である。
【0030】
本実施例2の赤外線センサは、モールド樹脂21内の周辺に配置された複数のセンサ電極端子22a乃至22dと、このセンサ電極端子22a乃至22dに囲まれた領域内に配置されたセンサ素子23と、このセンサ素子23の近傍でかつ領域内に配置され、センサ素子23とモールド樹脂21で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子24と、この感熱素子24を保持する保持部材26とから構成されている。
【0031】
そして、感熱素子24は、領域内に配置された保持部材26上に搭載され、この保持部材26の非搭載面は、センサ素子23の受光面と同一面になるように配置されている。また、保持部材26は、加工性や温度伝導性や赤外線の透過性などからシリコン基板が好適である。また、加工性や強度や熱伝導性からセラミックス基板などでも良い。また、センサ素子23の受光面23a上に必要に応じて光学フィルタ(図示せず)を設けてもよい。さらに、センサ素子23は、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子については、図7に基づいて後述する。なお、感熱素子については、上述した実施例1と同様である。
【実施例3】
【0032】
図5は、本発明に係る赤外線センサの実施例3を説明するための構成図で、図6(a)は、図5のA−A線断面図、図6(b)は、図5のB−B線断面図である。図中符号31はモールド樹脂、32a乃至32dはセンサ電極端子(リードフレーム)、32Rは延長部、33はセンサ素子、33aは受光面、34は感熱素子を示している。なお、符号35は、センサ素子23とセンサ電極端子22a乃至22dとを電気的に接続するワイヤーボンディングである。
【0033】
上述した実施例2と同様に、感熱素子の保持性を高めるために保持部材を用いる場合に、リードフレームを保持部材として用いると、保持部材を別途用意する必要が無く、簡便な構造で熱伝導性の高い構造にすることができる。
【0034】
本実施例3の赤外線センサは、モールド樹脂31内の周辺に配置され、いずれかに延長部32Rを有する複数のセンサ電極端子32a乃至32dと、このセンサ電極端子32a乃至32dに囲まれた領域内に配置されたセンサ素子33と、このセンサ素子33の近傍でかつ領域内に配置され、センサ素子33とモールド樹脂31で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子34とから構成されている。
【0035】
そして、感熱素子34は、領域内に延設されたセンサ電極端子32a乃至32dの延長部32R上に搭載され、この延長部32Rの非搭載面は、センサ素子33の受光面と同一面であるように配置されている。なお、感熱素子については、上述した実施例1と同様である。
【0036】
また、センサ素子33の受光面33a上に必要に応じて光学フィルタ(図示せず)を設けてもよい。さらに、センサ素子33は、量子型センサ素子であることが望ましい。この量子型センサ素子については、図7に基づいて後述する。
【0037】
次に、本発明の赤外線センサのセンサ素子として用いる量子型センサ素子について説明する。
図7は、本発明に係る赤外線センサの各実施例に用いられる量子型センサ素子の具体的な構成図で、符号103aはセンサ素子部を示している。量子型センサ素子103はセンサ素子部103aを有し、このセンサ素子部103aは、基板105上に設けられた第1のコンタクト層106と、この第1のコンタクト層106上に設けられた吸収層107と、この吸収層107上に設けられたバリア層108と、このバリア層108上に設けられた第2のコンタクト層109と、この第2のコンタクト層109上に設けられた第2の素子部電極111bと、第1のコンタクト層106と吸収層107とバリア層108と第2のコンタクト層109に隣接して設けられたパッシベーション層110と、このパッシベーション層110を介して基板上105に設けられた第1の素子部電極111aとを備えている。
【0038】
つまり、センサ素子部103aの受光面を除いた全体は、モールド樹脂101で覆われ、センサ素子部103aの両側には、センサ信号を取り出すためのセンサ電極端子102a,102bが設けられている。さらに、センサ素子部103aを構成する第1の素子部電極111aと第2の素子部電極111bに接続され、基板105上に形成されたパッド電極104a,104bは、ワイヤーボンディング115によりセンサ電極端子102a,102bと電気的に接続されている。
【0039】
さらに、センサ素子部103aをより詳細に説明する。例えば、半絶縁性GaAs基板105上にn型のInSbコンタクト層106と、π型のInSb吸収層107と、p型のAlInSbバリア層108と、p型のInSbコンタクト層109が形成され、n型のInSbコンタクト層106は、一方のパッド電極104aに素子部電極111aで電気的に接続され、さらに、p型のInSbコンタクト層109は、他方のパッド電極104bに第2の素子部電極111bで電気的に接続されている。
【0040】
センサ素子部103aを構成する半導体薄膜の材料は、上述した例に限定されるものではない。また、センサ素子部は、上述した1組の103aで構成した例に限定されるものではなく、基板上に直列または並列に複数組接続してあっても同じである。素子部電極111a,111bが、半導体層とコンタクトしないように所定の位置にSiNなどのパッシベーション膜110が形成されている。さらに、半絶縁性GaAs基板105の裏面には、保護膜112が形成されている。この保護膜112は、入射する赤外線の反射防止やセンサ部の保護のために設けられ、測定したい波長の赤外線をできるだけ多く透過させる材質が好ましく選択される。例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどが好ましく用いられる。
【0041】
このように、センサ素子として量子型センサ素子を用いることによって、センサ素子の受光面と感熱素子の感熱面とをほぼ同一面に配置することが極めて容易になる。そのためパッケージ表面や、外部からの熱放射(輻射)や、感熱素子自体からの熱放射等の温度外乱や、センサ素子の設置場所に温度分布があったとしても、センサ素子と感熱素子の温度分布が過渡的にも一様になるようにして、赤外線センサの出力の温度補正を過渡的にも精度良く行うことができるようになる。
【符号の説明】
【0042】
11,21,31 モールド樹脂
12a乃至12d,22a乃至22d,32a乃至32d センサ電極端子(リードフレーム)
13,23,33 センサ素子
13a,23a,33a 受光面
14,24,34 感熱素子
14a 感熱面
15,25,35 ワイヤーボンディング
26 保持部材
32R 延長部
101 モールド樹脂
102a,102b センサ電極端子
103a,103b センサ素子部
104a,104b パッド電極
105 半絶縁性GaAs基板
106 第1のn型のInSbコンタクト層
107 π型のInSb吸収層
108 p型のAlInSbバリア層
109 第2のp型のInSbコンタクト層
110 パッシベーション層
111a 第1の素子部電極
111b 第2の素子部電極
112 保護膜
115 ワイヤーボンディング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モールド樹脂内の周辺に配置された複数のセンサ電極端子と、
該センサ電極端子に囲まれた領域内に配置されたセンサ素子と、
該センサ素子の近傍でかつ前記領域内に配置され、該センサ素子と前記モールド樹脂で一体的に設けられた温度補正用の感熱素子と
を備えたことを特徴とする赤外線センサ。
【請求項2】
前記センサ素子の受光面と前記感熱素子の感熱面とを同一面に配置したことを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
【請求項3】
前記感熱素子が、前記領域内に配置された保持部材上に搭載され、該保持部材の非搭載面が、前記センサ素子の受光面と同一面であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
【請求項4】
前記感熱素子が、前記領域内に延設された前記センサ電極端子の延長部上に搭載され、該延長部の非搭載面が、前記センサ素子の受光面と同一面であることを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
【請求項5】
前記センサ素子の受光面上に光学フィルタを設けたことを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサ。
【請求項6】
前記センサ素子が、量子型センサ素子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の赤外線センサ。
【請求項7】
前記量子型センサ素子はセンサ素子部を有し、該センサ素子部は、
基板上に設けられた第1のコンタクト層と、該第1のコンタクト層上に設けられた吸収層と、該吸収層上に設けられたバリア層と、該バリア層上に設けられた第2のコンタクト層と、該第2のコンタクト層上に設けられた第2の電極と、前記第1のコンタクト層と前記吸収層と前記バリア層と前記第2のコンタクト層に隣接して設けられたパッシベーション層と、該パッシベーション層を介して前記基板上に設けられた第1の電極とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の赤外線センサ。
【請求項8】
前記第1のコンタクト層はn型のInSbからなり、前記吸収層はπ型のInSbからなり、前記バリア層はp型のAlInSbからなり、前記第2のコンタクト層はp型のInSbからなることを特徴とする請求項7に記載の赤外線センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−58929(P2011−58929A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208260(P2009−208260)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(303046277)旭化成エレクトロニクス株式会社 (840)
【Fターム(参考)】