説明

走行支援情報表示装置

【課題】 連続コーナにおける効果的な車両走行支援が可能な走行支援情報表示装置の提供。
【解決手段】 2以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う走行支援情報表示装置であって、車両の現在位置情報と所与の地図情報とに基づいて、進行方向前方の連続コーナへの車両の近接を検出する手段と、連続コーナへの車両の近接が検出された場合、該連続コーナを構成する少なくとも第1コーナ及びそれに後続する第2コーナの様子をユーザが一目で把握できるような態様で、該第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した一の図形表示70を、ディスプレイ14上に出力する表示出力手段とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う走行支援情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図データのカーブ(コーナ)の曲がり方向、曲率半径、長さ、勾配角度などの情報を求め、これらの情報を視覚的に分かり易い態様で表示出力する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−189565号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述の従来技術は、単一のコーナの図形表示を出力するものであり、コーナが連続する連続コーナに対して特別な考慮がされていないため、連続コーナにおける車両走行支援として不十分な一面がある。例えば、第1コーナが緩やかで直ぐに急な第2コーナが連続する場合、ドライバが第1コーナの形状しか把握できていないと、第2コーナ手前までに十分な速度まで減速することができず、或いは、減速できるにしても急減速が必要となる場合が生じうる。
【0004】
本発明は、このような不都合を鑑みてなされたものであり、連続コーナにおける効果的な車両走行支援を可能とする走行支援情報表示装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の一局面によれば、2以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う走行支援情報表示装置であって、
車両の現在位置情報と所与の地図情報とに基づいて、進行方向前方の連続コーナへの車両の近接を検出する手段と、
連続コーナへの車両の近接が検出された場合、該連続コーナを構成する少なくとも第1コーナ及びそれに後続する第2コーナの様子をユーザが一目で把握できるような態様で、該第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した一の図形表示を、ディスプレイ上に出力する表示出力手段とを備えることを特徴とする、走行支援情報表示装置が提供される。
【0006】
本局面において、3以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う車両制御装置の場合、前記表示出力手段は、連続コーナの第1コーナへの車両の近接が検出された場合、該第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した第1図形表示を、ディスプレイ上に出力し、その後、車両が第1コーナに進入した後に、前記第1図形表示に代えて、該連続コーナの第2コーナ及びそれに後続する第3コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した第2図形表示を出力するものであってよい。
【0007】
また、前記表示出力手段は、車両の走行状態に応じて前記図形表示の出力タイミングを調整するものであってよい。前記車両の走行状態は、車両の走行速度であってよい。前記表示出力手段は、コーナの開始点よりも所定距離手前の車両位置で、前記図形表示を出力するものであってよい。前記表示出力手段は、コーナの開始点に車両が到達するまでに要する予測所要時間が所定時間より小さくなった時点で、前記図形表示を出力するものであってよい。前記表示出力手段は、第1コーナと第2コーナとの間にある直線区間よりも手前の車両位置で、前記第2図形表示を出力するものであってよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、連続コーナにおける効果的な車両走行支援が可能な走行支援情報表示装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【0010】
図1は、本発明による車両制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。本実施例の車両制御装置は、統合マネージャ10を備える。統合マネージャ10は、通常的なECU(電子制御ユニット)と同様、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。
【0011】
統合マネージャ10は、以下で詳説する如く、地図データベース20内に格納されているコーナ情報(後述する)に基づいて、車両進行方向前方に迫るコーナを把握し、当該コーナを安全に通過できるように、必要に応じて各種制御対象デバイスに各種制御指示を出して統合制御を行う制御装置である。
【0012】
上記の制御対象デバイスは、ブレーキ、エンジンやトランスミッションのような車両の運動を制御する装置のみならず、ディスプレイ14やオーディオのような警報装置として機能できる装置を含む。従って、統合マネージャ10からこれらの制御対象デバイスに送信される制御指示には、運動制御装置に対する加減速指示や、警報装置に対する加減速を促す警報出力指示が含まれる。
【0013】
統合マネージャ10には、CAN(controller area network)などの適切なバスを介して、上記の制御デバイスの他、車両内の各種の電子部品(車速センサのような各種センサや各種ECU)が接続される。特に、本実施例の統合マネージャ10には、ナビゲーション装置の主要機能を実現するナビゲーションECU20が接続される。ナビゲーションECU20は、マイクロコンピュータで構成され、CPU、ROM、RAM、I/O等を備えている。
【0014】
ナビゲーションECU20には、DVD、CD−ROM等の記録媒体上に地図データを保有する地図データベース22や、地図表示や経路案内表示を映像により出力する液晶ディスプレイ等の表示装置24、ユーザインターフェースとなるタッチパネル等の操作入力部26等が接続されている。
【0015】
ナビゲーションECU20には、自車位置検出手段28を備えている。自車位置検出手段28は、GPS(Global Positioning System)受信機、ビーコン受信機及びFM多重受信機や、車速センサやジャイロセンサ等の各種センサを含む。自車位置検出手段28は、GPS受信機によりGPSアンテナを介してGPS衛星が出力するGPS信号を受信する。自車位置検出手段28は、GPS信号を所定形式の信号に変換してナビゲーションECU20に供給する。ナビゲーションECU20は、GPS信号や各種センサから供給された信号に基づいて、現在の車両位置及び車両方位を演算する。
【0016】
地図データベース22には、地図データが格納されている。地図データには、通常的なものと同様、交差点・高速道路の合流点/分岐点に各々対応する各ノードの座標情報、隣接するノードを接続するリンク情報、各リンクに対応する道路の幅員情報、各リンクに対応する国道・県道・高速道路等の道路種別、各リンクの通行規制情報及び各リンク間の通行規制情報等が含まれている。
【0017】
本実施例の統合マネージャ10は、以下で詳説するように、2以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示態様に特徴を有する。
【0018】
図2は、典型的な連続コーナを示す図である。連続コーナを構成する各コーナは、図2に示すように、クロソイド曲線(緩和曲線)の形状を有する入口側のクロソイド区間XC、一定曲率区間XF、及び、出口側のクロソイド区間XCからなる。尚、図2に示す入口側のクロソイド区間XC及び出口側のクロソイド区間XCには直線区間XSが接続されている。図2に示す例では、3つのコーナのうち最も手前にある第1コーナは、一番緩やかなコーナであり、それに後続する第2コーナは、第1コーナよりも急なコーナであり、それに後続する最終の第3コーナは、第2コーナよりも急なコーナであるとする。即ち、i番目のコーナの曲率半径Riとすると、R1>R2>R3とする。
【0019】
統合マネージャ10は、連続コーナへの車両の近接が検出された場合、該連続コーナを構成する少なくとも第1コーナ及びそれに後続する第2コーナの様子をユーザが一目で把握できるような態様で、第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した一の図形表示を、ディスプレイ14上に出力する。尚、ディスプレイ14は、液晶ディスプレイのような適切な表示装置であり、ナビゲーション装置の表示装置24と共用化されてよい。
【0020】
図3は、ディスプレイ14上に表示される図形表示の一例を示す図である。図3に示すように、図形表示70は、2つのコーナ図形72の組み合わせからなる。各コーナ図形72は、各コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した図形であり、図4に示すように、対応するコーナの曲率半径等に応じた形状を有する。コーナ図形72は、複数用意されてよいが、好ましくは、それぞれが一目で容易に識別できるような数の種類に限定する。即ち、コーナ図形72は、大まかに分別した曲率半径の相違を表現できる程度の数だけ用意される。
【0021】
図4には、左方向に曲がるコーナに対するコーナ図形72が、3種類示されている。具体的には、曲率半径の大きい緩やかなコーナを模したコーナ図形72a、曲率半径の中くらいのコーナを模したコーナ図形72b、及び、曲率半径の小さい急なコーナを模したコーナ図形72cからなる。従って、図3に示す例は、図2に示す連続コーナにおける第1及び第2コーナに対応した図形表示70であり、曲率半径の大きい緩やかな右コーナ(第1コーナ)に後続して、曲率半径が中くらいの左コーナ(第2コーナ)が存在する場合の図形表示70である。
【0022】
このようなコーナ図形72は、後述のコーナ情報に基づいて、各連続コーナに対して予め生成されていてよく、この場合、統合マネージャ10(即ちディスプレイ14の表示制御部)がアクセス可能なメモリに格納されていてよい。或いは、コーナ図形72は、コーナ情報に基づいてリアルタイムに生成されてもよい。この場合、例えば描画ICが、統合マネージャ10からの指令に応じて、コーナ情報に基づいてコーナ図形72を描画・生成する。簡易的には、連続コーナの各コーナの曲率半径に対応するコーナ図形72が選択され、連続する2つのコーナ図形72が接続することで図形表示70が生成される。生成・出力される図形表示70は、コーナ走行中に生ずる車両方位(車両の向き)の変化に応じて、全体の向きが変更されてよく、車両の移動に伴って生ずるコーナ残存長さの変化が反映されてもよい。尚、図形表示70のディスプレイ14上での表示タイミングについて後述する。
【0023】
コーナ情報は、図5に示すように、各クロソイド区間XCの開始点及び終了点(座標値)、各一定曲率区間XFの開始点及び終了点、一定曲率区間XFの曲率半径R[m]、旋回角度θ[rad]、クロソイド区間XCの区間長LC[m]及び一定曲率区間XFの区間長LF[m]若しくはその類を含む。このようなコーナ情報は、複数のコーナに対してコーナ毎に生成され、地図データベース22に格納されている。尚、一般的なナビゲーション装置の地図データには、これらのコーナ情報は含まれていない。典型的には、コーナは点情報の集合として管理されている。かかる地図データに対しては、これらの点情報から上記のコーナ情報(曲率半径Rや区間長LF、LCなど)が予め算出・生成され、これらがコーナ情報として地図データベース22に格納されてもよい。
【0024】
或いは、コーナ情報は、一般的なナビゲーション装置の地図データに代えて若しくはそれに加えて、詳細な実測データを用いて導出されたものであってもよく、若しくは、当該コーナを実走行した際に得られる横加速度データ(センサ出力)に基づいて逆算的に導出されたものであってもよい。前者の場合として、具体的には各種入手可能な工事図面から曲率情報を導出してもよく、又は、航空写真から道路のセンターラインに対して形状点列を打点し、当該打点データを解析して曲率情報を導出してもよい。
【0025】
尚、地図データベース22内にこれらのコーナ情報を事後的に追記・更新する構成の場合には、地図データベース22はハードディスクのような書き込み可能な記録媒体により構成されてよい。
【0026】
図6は、本実施例によるナビゲーションECU20及び統合マネージャ10の主要処理を示すフローチャートである。
【0027】
先ず、ステップ100として、ナビゲーションECU20は、車両の現在位置と地図データに基づいて進行方向前方の連続コーナを検出する。この際、連続コーナは、例えば所定基準距離内に2つ以上のコーナが存在する場合としてよい。尚、以下説明上、図2に示す連続コーナを想定する。
【0028】
続くステップ110として、ナビゲーションECU20は、当該検出した連続コーナに係るコーナ情報を地図データベース22内から検索して取り出し、当該取り出したコーナ情報を統合マネージャ10に送信する。
【0029】
このようにしてナビゲーションECU20からコーナ情報が供給されると、以下詳説するように、ステップ200以降において、統合マネージャ10が、連続コーナに対する車両の現在位置等に応じた適切なタイミングで、上述の図形表示70の表示制御を実行していく。
【0030】
以下、前提として、統合マネージャ10には、ナビゲーションECU20の自車位置検出手段28により検出される自車位置情報及び車速センサからの自車速情報が、所定周期毎に供給されており、統合マネージャ10は、常時、最新の車両位置及び車速を算出・把握しているものとする。
【0031】
先ず、ステップ200として、統合マネージャ10は、連続コーナの第1及び第2コーナを表した図形表示70(以下、「第1図形表示70」という)をディスプレイ14上に出力する。この際、統合マネージャ10は、自車位置情報とコーナ情報とに基づいて、第1コーナの開始点よりも所定距離L[m]手前の車両位置で、第1図形表示70を出力してよい。尚、以下、説明の都合上、用語“コーナ”は、図2に示すように、「一定曲率区間XF及びその前後のクロソイド区間XCからなる区間」と定義し、クロソイド区間XC全体を含むものと定義する。従って、第1コーナの開始点よりも所定距離L[m]手前の車両位置とは、第1コーナの入り口側のクロソイド区間XCの開始点よりも所定距離L[m]手前の車両位置を意味する。
【0032】
続くステップ210として、統合マネージャ10は、自車位置情報に基づいて、連続コーナにおける車両位置の変化を監視する。尚、この間、第1図形表示70は、コーナ走行中に生ずる車両方位(車両の向き)の変化に応じて、全体の向きが変更されてよく、車両の移動に伴って生ずるコーナ残存長さの変化が反映されてもよい。
【0033】
続くステップ220では、車両が第1コーナに進入すると、統合マネージャ10は、所定のタイミングで、第1図形表示70に代えて、該連続コーナの第2コーナ及びそれに後続する第3コーナを模した図形表示70(以下、「第2図形表示70」という)をディスプレイ14上に出力する。第2図形表示70は、遅くとも第2コーナ手前の減速区間(直線区間XS)よりも前に出力される。
【0034】
尚、第1図形表示70は、必ずしも第2図形表示70の出力と同時に消える必要は無く(即ち、第2図形表示70が入れ替え的に表示される必要は無く)、第2図形表示70の出力より前に非表示とされていてもよい。本例では、図2に示す連続コーナにおける第2及び第3コーナに対応した図7に示すような第2図形表示70が出力されることになる。
【0035】
以下同様に、更なるコーナ(第3コーナ、第4コーナ、・・・)に対して同様な処理が繰り返される。従って、多数のコーナからなる連続コーナでは、図形表示70が車両の移動に伴って順次切り換えられていく。従って、ドライバは、常時、少なくとも1つ先のコーナを考慮しながら現在の走行態様を決定することができる。
【0036】
このように本実施例によれば、連続コーナに近接する際、当該連続コーナに進入する前に、第1コーナ及び第2コーナの形状を把握できる態様で図形表示70が出力されるので、ドライバは、先のコーナ(第2コーナ)の曲がり具合や曲がり方向などを見越して第1コーナ手前において速度調整ができる。従って、例え第1コーナが緩やかで直ぐに急な第2コーナが連続する場合であっても、ドライバは、図形表示70を見て、急な第2コーナに備えて第1コーナ手前から前もって減速する必要性を把握できるので、ドライバによる自主的で適切な減速が効果的に促進される。従って、本実施例によれば、連続コーナの安全走行に効果的に寄与できる車両走行支援が可能となる。
【0037】
本ステップ220において、統合マネージャ10は、第2図形表示70の出力タイミングを車速に応じて決定してもよい。例えば、車速が40km/h以下の場合、第1コーナ進入後、その一定曲率区間XFの終了点を過ぎた時点で、第2図形表示70を出力する。車速が40〜80km/hの場合、第1コーナ進入後、より早い段階、即ち、第1コーナの一定曲率区間XFの開始点を過ぎた時点で、第2図形表示70を出力する。また、車速が80km/hを超える場合、更により早い段階、第1コーナ進入後直ぐに第2図形表示70を出力する。このように、車速が高ければ高いほど第2図形表示70の出力タイミングを早めていくことは効果的である。
【0038】
或いは、統合マネージャ10は、車速と第1コーナの区間長に基づいて算出したコーナ予測通過時刻t1に応じて、第2図形表示70の出力タイミングを決定してもよい。例えば、統合マネージャ10は、第1コーナ進入時、その際の車速と第1コーナの区間長に基づいて第1コーナ内の所定点(例えば一定曲率区間XFの終了点)を通過する時刻t1を予測し、第1コーナ進入時から当該予測通過時刻t1が経過した時点で、第2図形表示70を出力する。この場合、予測通過時刻t1は、ドライバの感性等に適合するように適切に補正されてもよい。例えば、統合マネージャ10は、通常走行時、各ユーザの運転態様を収集・学習することでドライバモデル12(図1参照)を構築しておき、かかるドライバモデル12に基づいて各ユーザに応じた予測通過時刻t(又はこれに関連する第1コーナ内の所定点)を決定してもよい。
【0039】
或いは、統合マネージャ10は、自車位置情報とコーナ情報とに基づいて、第2コーナの開始点よりも所定距離L2[m]手前の車両位置で、第2図形表示70を出力してよい。この所定距離L2についても、車速に応じて可変されてよく、若しくは、上述と同様、ドライバモデル12に基づいてドライバの感性等に適応するよう可変されてもよい。
【0040】
或いは、統合マネージャ10は、自車位置情報、車速情報及びコーナ情報に基づいて、第2コーナの開始点に到達するまでの予測時間が所定時間α[秒]を下回る時点で、第2図形表示70を出力する。この場合、第2図形表示70は、現時点の車速が維持された場合に第2コーナの開始点に到達すると予測される時刻のα[秒]前に出力されることになる。このαについても、上述と同様、ドライバモデル12に基づいてドライバの感性等に適応するよう可変されてもよい。
【0041】
以上のような第2図形表示70の出力タイミングは、更なるコーナ(第3コーナ、第4コーナ、・・・)に対する図形表示70の出力タイミングや、第1図形表示70の出力タイミングにも適用可能である。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0043】
例えば、上述の実施例では、図形表示70に2つのコーナが表されているが、必要な視認性が確保される限り、3以上のコーナを表すこととしてもよい。この場合、ドライバは、3以上のコーナを表す図形表示70に基づいて、現在位置から少なくとも2つ先のコーナまで把握できる。
【0044】
また、上述では、コーナを「一定曲率区間XF及びその前後のクロソイド区間XCからなる区間」と定義しているが、コーナを「一定曲率区間XF及びその前後のクロソイド区間XCの一部からなる区間」と定義してもよい。
【0045】
また、上述の実施例では、ナビゲーションECU20及び統合マネージャ10が別々のハードウェアで構成されているが、単一のハードウェアにより具現化することも当然に可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明による車両制御装置の一実施例を示すシステム構成図である。
【図2】連続コーナの説明図である。
【図3】ディスプレイ14上に表示される図形表示70の一例を示す図である。
【図4】図形表示70を構成するコーナ図形72の一例を示す図である。
【図5】コーナ情報の説明図である。
【図6】本実施例によるナビゲーションECU20及び統合マネージャ10の主要処理を示すフローチャートである。
【図7】図2の連続コーナに関連した第2図形表示70の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
10 統合マネージャ
12 ドライバモデル
20 ナビゲーションECU
22 地図データベース
24 表示装置
26 操作入力部
28 自車位置検出手段
70 図形表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う走行支援情報表示装置であって、
車両の現在位置情報と所与の地図情報とに基づいて、進行方向前方の連続コーナへの車両の近接を検出する手段と、
連続コーナへの車両の近接が検出された場合、該連続コーナを構成する少なくとも第1コーナ及びそれに後続する第2コーナの様子をユーザが一目で把握できるような態様で、該第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した一の図形表示を、ディスプレイ上に出力する表示出力手段とを備えることを特徴とする、走行支援情報表示装置。
【請求項2】
3以上のコーナが連続する連続コーナにおける走行支援のための情報表示を行う請求項1に記載の車両制御装置であって、
前記表示出力手段は、連続コーナの第1コーナへの車両の近接が検出された場合、該第1及び第2コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した第1図形表示を、ディスプレイ上に出力し、その後、車両が第1コーナに進入した後に、前記第1図形表示に代えて、該連続コーナの第2コーナ及びそれに後続する第3コーナの曲がり方向及び曲がり度合いを表した第2図形表示を出力する、走行支援情報表示装置。
【請求項3】
前記表示出力手段は、車両の走行状態に応じて前記図形表示の出力タイミングを調整する、請求項1又は2に記載の走行支援情報表示装置。
【請求項4】
前記車両の走行状態は、車両の走行速度である、請求項3に記載の走行支援情報表示装置。
【請求項5】
前記表示出力手段は、コーナの開始点よりも所定距離手前の車両位置で、前記図形表示を出力する、請求項1又は2に記載の走行支援情報表示装置。
【請求項6】
前記表示出力手段は、コーナの開始点に車両が到達するまでに要する予測所要時間が所定時間より小さくなった時点で、前記図形表示を出力する、請求項1又は2に記載の走行支援情報表示装置。
【請求項7】
前記表示出力手段は、第1コーナと第2コーナとの間にある直線区間よりも手前の車両位置で、前記第2図形表示を出力する、請求項2に記載の走行支援情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−153560(P2006−153560A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−342150(P2004−342150)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】