説明

超微粉砕装置および超微粉砕方法

【課題】ナノオーダの微粉末を効率よく且つ安定して実用的に得ることができる、新規な構成の超微粉砕装置および超微粉砕方法を提供すること。
【解決手段】粒状砕料(原料)を超微粉砕する超微粉砕装置。ジエットミル12とエジェクター式粉砕管30とからなる。ジエットミル12のエジェクター式の原料噴射管11の吸引室31に、原料供給手段2、3を気密維持手段5A、5B、6を有して接続する。ジエットミル12の製品出口が、ジエットミル12からの旋回流砕製物をエジェクター式粉砕管30の吸引室(爆発粉砕室)31に導入可能に接続して、該爆発粉砕室31で砕料を急速減圧による膨張粉砕(爆発粉砕)する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機・無機質の砕料(固体原料)を問わず、粒状砕料(原料)から超微粉末(数μmさらにはナノオーダ)の砕製物(粉砕製品)を得るのに好適な超微粉砕装置及び超微粉砕方法に関する。
【背景技術】
【0002】
微粉砕は、例えば、金属刃物カッターによる破砕、更には、砥石によるグラインダー破砕等によって破砕粉砕されているが、工業的(実用的)にナノオーダの超微粉砕までできる超微粉砕装置(超微粉砕機)および超微粉砕方法は、本発明者らは、寡聞にして知らない。
【0003】
なお、ミクロンオーダの超微粉を調製する超微粉砕機として多用されているものにジェットミル(ジエット粉砕機)と称されているものがある(非特許文献1)。
【0004】
そして、昨今、ナノテクノロジーの発展に伴い、工業的にナノオーダの超微粉砕物(砕製物)を調製することのできる超微粉砕機(装置)および超微粉砕方法の出現が要望されてきている。
【0005】
当該要望に応えるために、例えば、特許文献1において、「粉砕ノズル、供給ノズルおよびそれを備えたジェットミル、並びにそれを用いた砕料の粉砕方法」が提案され、また、特許文献2において、「蒸気爆発を利用してナノカーボンを製造する方法」が、提案されている。
【0006】
なお、本発明の特許性に影響を与えるものではないが、ジェットミルを用いた粉体の微粉砕方法として特許文献3等が存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】化学工学協会編「化学工学便覧 改定四版」(昭53‐10‐25)丸善、p1291〜1292、
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−118725号公報
【特許文献2】特開2001−314776号公報
【特許文献3】特開2005−324983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ナノオーダの微粉末を効率よく且つ安定して実用的に得ることができる新規な構成の超微粉砕装置および超微粉砕方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意開発に努力をした結果、高速衝突粉砕のジェットミルとエジェクター粉砕管を組み合わせれば、ナノオーダの微粉砕物を実用的に得ることができることを知見して下記構成の超微粉砕装置及び超微粉砕方法に想到した。
【0011】
粒状砕料(原料)を超微粉砕する超微粉砕装置であって、
ジエットミルとエジェクター式粉砕管とを備え、
前記ジエットミルのエジェクター式原料供給管の吸引室に、原料(砕料)を気密維持手段を介して原料供給手段が接続され、また、
前記ジエットミルの製品出口が、前記ジエットミルからの旋回流砕製物を前記エジェクター式粉砕管の吸引室(混合室)に導入可能に接続されて、該吸引室で砕料の急速減圧による膨張粉砕が可能とされている、ことを特徴とする。
【0012】
本発明の超微粉砕方法は、粒状砕料(原料)を超微粉砕する方法であって、密閉しながらジェットミルの粉砕室に前記粒状砕料を供給して旋回流により摩砕および衝突粉砕させる旋回流粉砕工程、
該旋回流粉砕工程で得た砕製物を、エジェクターに送り込んで減圧混合室で減圧による膨張(爆発)粉砕させる膨張粉砕工程、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の超微粉砕装置は、粒状砕料をジェットミルによる旋回流により摩砕および衝突粉砕をした後、更に、エジェクターの吸引室(減圧混合室)に導入して急速減圧による膨張粉砕(爆発粉砕)することにより超微粉砕を行う。こうして、ミクロンオーダからナノオーダの粒径の超微粉砕物が粒状砕料から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明のジェットミルの一例を示す説明用概略断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視概略断面図である。
【図3】本発明のエジェクター粉砕管の一例を示す説明用概略断面図である。
【図4】同じく超微粉砕製物の捕集装置(コレクター)の一例を示す説明用概略断面図である。
【図5】同じく捕集装置の他の一例を示す説明用概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図例に基づいて説明する。
【0016】
超微粉砕装置は、粒状砕料(原料)を超微粉砕するためのものである。
【0017】
ここで、原料(粒状砕料)1は、エジェクター式の原料供給管11でジェットミル12へ供給可能な粒径(粒度)を備えたものであれば特に限定されない。例えば、10メッシュオン50メッシュアンダー(1.65〜0.295mm)の粒状物を原料とすることが好ましい。
【0018】
そして、ジェットミル12(図1・2)とエジェクター式の粉砕管30(図3)とを備えている。
【0019】
ジェットミル12のエジェクター式の原料供給管11の吸引室(混合室)15には、原料供給手段2,3が、空気が流入しないように気密性維持手段を介して接続されている。
【0020】
原料供給手段は、原料貯留槽2と、原料貯留槽2の底部に設けられた原料供給コンベヤ(スクリューコンベヤ)3とで構成されている。
【0021】
上記気密性維持手段は、ロータリーバルブでもよいが、本実施形態では二段バルブ式である。即ち、コンベヤ3の出口管4と混合室15の吸引口8との間が、気密性維持手段である上段自動バルブ(電磁バルブ)5Aと下段自動バルブ(電磁バルブ)5Bを上下に有する溜り管6で形成されている。
【0022】
ジェットミル12は、本実施形態では、横型の円盤状粉砕室14の上部側にテーパ状分級室25を備えたマイクロナイザー型である。なお、ジェットミル12は、図例のものに限られず、縦型ドーナツ状のジェットマイザー等であってもよい。
【0023】
上記ジェットミル12の円盤状粉砕室14には、図2に示す如く、それぞれ2個ずつ原料供給管(噴射管)11とガス噴射管22が、接線方向で交互に90°間隔で接続されて、原料1に旋回流動力を付与可能となっている。
【0024】
そして、本実施形態では、原料供給管11の砕料出口側に衝突部材17が配されている。これにより、衝突摩砕による一次粉砕(予備粉砕)が可能となる。
【0025】
また、上記円盤状粉砕室14およびテーパ状分級室25の外周壁には、加熱手段24が配されている。ここで、加熱手段24は、抵抗加熱乃至ジャケット加熱(熱媒体:空気・蒸気等)等任意であるが、円盤状粉砕室14内を200〜1000℃の設定温度に加温できるものが望ましい。後述の含液粒状物の蒸気爆発粉砕を可能とするためである。
【0026】
通常、原料供給管11には高圧蒸気(0.1〜1.0MPa)の供給管7が、ガス噴射管22には高圧不活性ガス(N2やCO2)の供給管19が、それぞれ自動バルブ(電磁バルブ)9、23を介して接続されている。CO2やN2は、安価であり容易に入手乃至製造できるためである。
【0027】
また、分級室25のテーパ角度は75〜85°とする。また、分級室25の最下端の径は、円盤状粉砕室14の1/2〜1/3、同じく高さは円盤状粉砕室14の直径以上とすることが望ましい。これらの範囲内が、分級室25内で、好適な旋回流と上昇流を得易い。
【0028】
ジェットミル12のテーパ状分級室25の開閉蓋59には、圧力計56、温度計57及び安全弁58が付設されている。
【0029】
図3に示す減圧粉砕管30は、エジェクター式である。すなわち、ガス噴射ノズル35と吸引室(減圧粉砕室)31とディフューザー39を備え、減圧粉砕室31には三次砕製物(旋回流砕製物)1cを吸引導入可能とされ、減圧粉砕室(吸引室)31で、三次砕製物1cが急速減圧爆発による四次砕製物1eとなる。ガス噴射ノズル35には、不活性ガス供給管34が、自動バルブ(電磁バルブ)36、流量調整バルブ37を備えて接続されている。
【0030】
なお、減圧粉砕管30の減圧粉砕室31と分級室25の出口管26とは、電磁バルブ27および流量調整バルブ28を備えた三次砕製物(旋回流砕製物)1cの移送配管29で接続されている。
【0031】
本実施形態では、減圧粉砕管30のディフューザー39の出口には、更に、衝突部材40aが配された衝突粉砕管40がフランジ接続されている。こうして、五次粉砕(後衝突摩砕粉砕)可能となっている。
【0032】
そして、衝突粉砕管40からの五次砕製物(製品)1eは、分級捕集器C1、C2に移送配管41を介して導入可能とされている。
【0033】
分級捕集器としては、特に限定されないが、図4又は図5に示すものを好適に使用できる。
【0034】
図4は、複数のサイクロン42a、42b、42cが横方向にそれぞれ入口出口が直列されたサイクロン式捕集器C1である。各サイクロン42a、42b、42cの下部にはロータリーバルブ44を設け、コンテナ45に処理品43a、43b、43cを分級して回収する。
【0035】
図5は、傾斜天井分級方式の分級捕集器C2である。具体的には、傾斜天井分級室47の上向き傾斜天井面の下方に空隙をおいて分岐管形状(図例では3本構成)で分割回収部47a、47b、47cが配され、該各分割回収部47a、47b、47cにコンテナ45、45・・・を接続して、最終砕製物を43a、43b、43cとして分級回収可能となっている。更に、傾斜天井分級室47の出口側には、集塵室50が配されている。
【0036】
該集塵室(最終捕集部)50の捕集部材51は、ネットシート状のものでもよいが、特許第1908323号(水処理用接触床)や特許第1979590号(接触酸化浸漬濾床水処理ユニット)に記載されている水処理用の扁平な網管をすだれ状にしたものが好適である。
【0037】
そして、集塵室50の捕集部材51に付着した砕製物は、捕集部材51の集束板52に取り付けられた攪拌棒53、及びハンドル54にて上下及び回転攪拌して払い落として最終砕製物の残り43dとして捕集可能となっている。
【0038】
次に、上記実施形態の使用態様について説明する。
【0039】
原料(粒状砕料)は、原料貯留槽2に投入して、原料貯留槽2の最下部に設けられた原料供給コンベヤ(スクリューコンベヤ)3にて出口管4に供給する。
【0040】
出口管4に入った原料は、上段自動バルブ5Aを開、下段自動バルブ5Bを閉として溜り管6内に供給される。この状態で、供給完了後、原料供給コンベヤ3を停止し、上段自動バルブ5Aを閉にして下段自動バルブ5Bを開にする。こうして、原料1は、気密性を維持しながら(空気を遮断して)吸引室(混合室)15に送り込まれる。
【0041】
下段自動バルブ5Bの開と同時に、高圧蒸気供給管7に取り付けられた蒸気自動バルブ9を開にして高圧蒸気(0.7〜1.0MPa)を先端ノズル16から噴射して蒸気噴流(ジエット気流)を発生させる。このジエット気流により吸引室15は減圧される。このため、原料1は、吸引室15に吸引(流下)されて、吸引室15内で噴射蒸気と衝突する。
【0042】
こうして原料1は、噴射蒸気との衝突によって破砕され、更に、ジエット気流により急速に加速されて衝突部材17に衝突して、粉砕・摩砕されて一次砕製物(予備砕製物)1aとなる。
【0043】
そして、溜り管6内に保持されていた原料1の供給が終われば、蒸気自動バルブ9を閉にするとともに下段自動バルブ5Bを閉とする。
【0044】
続いて、上段自動バルブ5Aを開にして、再度、原料供給コンベヤ3を起動運転して、溜り管6に原料1を供給し、同様の運転を繰り返す。
【0045】
また、蒸気自動バルブ9の開と同時に、不活性高圧ガス供給管19の高圧ガス自動バルブ23も開とする。
【0046】
すると、円盤状粉砕室14の平面接線方向に流入した、前記噴射蒸気及び噴射高圧ガス(CO2又はN2)の噴流(ジエット気流)が、旋回流となる。この旋回流により一次砕製物1aが、粒子相互及び粉砕室内壁に衝突・摩砕粉砕されて旋回流砕製物(二次砕製物)1bとなる。
【0047】
原料は、高圧蒸気にてジェット噴射で粉砕されると共に、ジェットミル12内が加温されているため、高圧蒸気は瞬時に過熱蒸気となる。このため、原料が含液の粒状原料である場合、旋回流による原料の摩砕・衝突粉砕に加えて、蒸気膨張が起き、粒状原料に粉砕爆発が発生して自爆粉砕される。
【0048】
なお、ジェットミル12の運転は、通常0.1〜1.0Mpaの範囲内に設定して行うことが好ましい。
【0049】
そして、ジェットミル12内への一次砕製物(原料)1aの噴出にて0.1Mpa以下まで減圧噴出が終了した時点で、ジェットミル12の出口管(噴出管)26の自動バルブ27、及び、減圧粉砕管30における高圧不活性ガス供給管34の自動バルブ36を閉にする。こうして1サイクルの運転が終了する。
【0050】
なお、ジェットミル12への原料1の供給は、上段自動バルブ5Aと下段自動バルブ5Bの開閉を交互に繰り返す。そして、下段自動バルブ5Bの開閉に連動して蒸気自動バルブ9も開閉するため、蒸気噴射は間欠的になる。しかし、蒸気噴射の停止時に高圧ガスを噴射ノズル65から噴射させれば、常時、円盤状粉砕室における旋回流が維持されて、連続運転が可能となる。
【0051】
自動バルブ27、36の開閉の制御は、圧力計56でジェットミル12内の圧力値を検出し、該検出信号を、適宜変換・増幅し、伝送することにより行う。
【0052】
高圧蒸気10を過熱蒸気にするための温度制御も、温度計(温度センサー)57で温度を検出し、該検出信号を加熱手段に伝送することにより自動で行う。
【0053】
そして、二次砕製物(旋回流砕製物)1bは、テーパ状分級室25で、旋回流(矢印参照)にて上昇する。このとき、二次砕製物1bのうち粒径の大きなものは・落下衝突を繰り返し衝突粉砕され、更に、遠心力により分級室内周壁で摩砕される。こうして、二次砕製物1bは分級・粉砕されながら三次砕製物1cになってテーパ状分級室25の上部軸心部に向かって自然上昇する。
【0054】
そして、三次砕製物1cは、移送配管29を経て図3に示す減圧粉砕管30の減圧粉砕室(吸引室)31に導入される。即ち、噴射ノズル38からの噴流(ジエット気流)により減圧粉砕室(混合室)31内に導入された三次砕製物1cは、減圧粉砕室31内で常圧に減圧される。このため、三次砕製物1cは、減圧膨張爆発と混合粉砕とが同時に起き、四次砕製物(爆発・衝突砕製物)1dとなる。該四次砕製物1dは、流速を増大してエジェクター30のディフューザー39に入り、衝突粉砕管40内に流入して衝突部材40aに激突し、五次砕製物(製品:最終砕製物)1eとなる。
【0055】
五次砕製物(最終砕製物)1eはそのままコンテナ等に慣用手段で製品として回収することもできる。そして、五次砕製物(製品)が細かい粒度分別を必要とする場合は、サイクロン式捕集器C1又は傾斜天井式捕集器C2に接続して分級回収を行なう。
【0056】
図4に示す、サイクロン式捕集器(多段サイクロン)C1の場合、最終砕製物は、各サイクロン42a、42b、42cで遠心分離されて、粒度(重量)別に円錐部を滑り落ち、粉砕処理品43a、43b、43cに分別されて捕集回収される。
【0057】
図5に示す傾斜天井式捕集器C2の場合、ガス流で運ばれてくる最終砕製物(五次砕製物)1eは上昇流49に乗り移送配管41を運ばれ流入口48に流入する。そして、五次砕製物1eは粒度(重量)別に自然に順次落下し、粉砕処理品43a、43b、43cに分別されて捕集回収される。
【0058】
さらに、最終集塵部50では、捕集できなかった超微粉砕物が、傾斜板(網管)51に付着して、払い落とされることにより効率よく外気へ逃がすことなく最終砕製物のより細かい砕製物を4dとして捕集回収できる。
【0059】
本発明の超微粉砕装置は、炭カル、石灰石、ケイ砂、カーボン、ブドウ糖、顔料、化粧品、医薬品等の超微砕製物をそれらの粒状原料(砕料)から得るための装置であり、小型装置から大型装置まで幅広く製作できる。また本発明装置は、被処理原料1の種類と処理品粒度が好みの粒度まで製造できる。それは、ジェットミル12内への高圧蒸気や噴射ガスの加圧圧力や加温温度、更には、減圧粉砕管30への噴射窒素ガスの加圧圧力によって適宜選択できる。
【実施例】
【0060】
本発明の超微粉砕装置を用いて、超微粉砕処理したところ、製品粒度は0.05μm(50nm)から60μmのものまで得られていることを確認している。
【0061】
一例として、廃タイヤ炭化カーボン(原料粒度10メッシュアンダー30メッシュオン:Tylerメッシュ)を原料として、下記装置仕様乃至運転条件で超微粉砕処理を行ったところ、後述の粒度の超微粉砕物(製品)を得ることができた。
【0062】
ジェットミル12内運転圧力 0.7Mpa
ジェットミル12内加温温度 400℃
高圧蒸気圧 1.0Mpa
窒素ガス圧 0.8Mpa
炭酸ガス圧 0.8Mpa
ジェットミル円盤18寸法 φ300mm×200Hmm
分級室筒、径、長さ φ100mm×600Hmm
サイクロンコレクター3基 φ600mm×2,000Hmm
処理量 3kg/h
処理品粒度、量 1)10μm×0.3kg
2) 3μm×0.4kg
3) 80nm×2.42kg
【符号の説明】
【0063】
1・・・原料
1a・・・一次砕製物
1b・・・二次砕製物
1c・・・三次砕製物
1d・・・四次砕製物
1e・・・五次砕製物
2・・・ 原料貯留槽
3・・・原料供給コンベヤ
5A・・・上段自動バルブ
5B・・・下段自動バルブ
6・・・溜り管
11・・・エジェクター式の原料供給管
12・・・ジェットミル
14・・・円盤状粉砕室
15・・・吸引室(混合室)
25・・・テーパ状分級室
30・・・ エジェクター式の減圧粉砕管
31・・・ 減圧粉砕室
38・・・ 噴射ノズル
39・・・ ディフューザー
40・・・衝突粉砕管
40a・・・ 衝突部材
C1・・・サイクロン式捕集器(多段サイクロン)
C2・・・傾斜天井式捕集器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状砕料(原料)を超微粉砕する超微粉砕装置であって、
ジエットミルとエジェクター式粉砕管とを備え、
前記ジエットミルのエジェクター式原料供給管の吸引室に、原料(砕料)を気密維持手段を介して原料供給手段が接続され、また、
前記ジエットミルの製品出口が、前記ジエットミルからの旋回流砕製物を前記エジェクター式粉砕管の吸引室(混合室)に導入可能に接続されて、該吸引室で砕料の急速減圧による膨張粉砕が可能とされている、
ことを特徴とする超微粉砕装置。
【請求項2】
前記エジェクター式粉砕管のディフューザー出口に、更に、衝突部材が配された衝突粉砕管が接続されていることを特徴とする請求項1記載の超微粉砕装置。
【請求項3】
前記エジェクター式原料供給管の砕料出口側に、更に、衝突部材が配されていることを特徴とする請求項1又は2記載の超微粉砕装置。
【請求項4】
前記ジエットミルが、横型円盤状の粉砕室の上部側に前記エジェクター式粉砕管と接続されるテーパ状分級室を備えたマイクロナイザー型であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の超微粉砕装置。
【請求項5】
前記ジエットミルの粉砕室が加熱手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の超微粉砕装置。
【請求項6】
前記超微粉砕装置の砕製物(最終製品)出口に最終製品捕集器が接続され、該最終製品捕集器が、複数個のサイクロンが、出口・入口相互で接続されたサイクロン式である分級タイプであることを特徴とする請求項1〜5いずれか一記載の超微粉砕装置。
【請求項7】
前記超微粉砕装置の砕製物(最終製品)出口に最終製品捕集器が接続され、該最終製品捕集器が、上向き傾斜天井面の下方に空隙をおいて複数個の分割回収部が配された分級タイプであることを特徴とする請求項1〜5いずれか一記載の超微粉砕装置。
【請求項8】
粒状砕料(原料)を超微粉砕する方法であって、密閉しながらジェットミルの粉砕室に前記粒状砕料を供給して旋回流により摩砕および衝突粉砕させる旋回流粉砕工程、
該旋回流粉砕工程で得た砕製物を、エジェクターに送り込んで減圧混合室で減圧による膨張(爆発)粉砕させる膨張粉砕工程、
を含むことを特徴とする粒状砕料の超微粉砕方法。
【請求項9】
更に、前記膨張粉砕工程で得た砕製物を、エジェクターのディフューザーに接続され衝突部材が配された粉砕管で衝突粉砕により摩砕させる衝突粉砕工程を含むことを特徴とする請求項8記載の粒状砕料の超微粉砕方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−135749(P2012−135749A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291508(P2010−291508)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(510075387)活水プラント株式会社 (7)
【Fターム(参考)】