説明

超音波エコー画像処理装置及び方法

【課題】対象となる画像の画素間の濃度差に依存せずにフラクタル次元を算出する。
【解決手段】画像処理装置1は、超音波エコー画像の画像データを記憶する原画像記憶部11と、原画像を2値化した2値化画像をメッシュに区切り、各メッシュを白または黒に2値化するメッシュ単位での2値化処理を、複数の異なるメッシュサイズについてそれぞれ行うメッシュ処理部133と、メッシュ処理部133の処理結果に基づいて、フラクタル次元を算出するフラクタル次元算出部16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラクタル次元を算出するための画像処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
脳血流を撮像した画像データに所定の処理を施して、フラクタル次元を算出して脳血流分布の不均一性を評価する技術が、特許文献1に開示されている。この特許文献1では、全脳の最大放射性活性値に対する所定の割合の閾値を種々用いてSPECT(Single Photon Emissionon Computed Tomography)画像を2値化し、各2値化画像と閾値との関係からフラクタル次元を算出している。
【特許文献1】特開2002−28141公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の手法では、対象となる画像の画素間に生じた濃度差を利用してフラクタル次元を算出しているので、撮影時の条件によっては、必ずしも良好な結果が得られないことがある。
【0004】
そこで、本発明の目的は、対象となる画像の画素間の濃度差に依存せずにフラクタル次元を算出するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施態様に従う超音波エコー画像の処理装置は、超音波エコー画像の画像データを記憶する記憶手段と、前記超音波エコー画像をメッシュに区切り、各メッシュを白または黒に2値化するメッシュ単位での2値化処理を、複数の異なるメッシュサイズについてそれぞれ行うメッシュ処理手段と、前記メッシュ処理手段の処理結果に基づいて、フラクタル次元を算出するフラクタル次元算出手段と、を備える。
【0006】
好適な実施形態では、前記超音波エコー画像の所定の領域の選択を受け付ける手段と、前記選択された領域の画像を2値化して2値化画像を生成する2値化手段と、をさらに備え、前記メッシュ処理手段は、前記2値化画像を用いてメッシュ単位の2値化処理を行ってもよい。
【0007】
好適な実施形態では、前記2値化手段は、前記超音波エコー画像の各画素の値と所定の閾値とを比較して、各画素を2値化してもよい。
【0008】
好適な実施形態では、前記フラクタル次元算出手段により算出されたフラクタル次元に基づいて、病態を判定する判定手段をさらに備えていてもよい。
【0009】
好適な実施形態では、前記メッシュ処理手段は、前記複数の異なるメッシュサイズのそれぞれについて、メッシュ単位の2値化処理をした後、各メッシュサイズで黒メッシュにより形成される閉領域の輪郭を構成するメッシュ数を、それぞれカウントし、前記フラクタル次元算出手段は、前記メッシュサイズ別の、前記閉領域の輪郭を構成するメッシュ数に基づいて前記フラクタル次元を算出してもよい。
【0010】
好適な実施形態では、前記メッシュ処理手段は、前記複数の異なるメッシュサイズのそれぞれについて、メッシュ単位の2値化処理をした後、各メッシュサイズで黒メッシュにより形成される閉領域を構成するメッシュ数を、それぞれカウントし、前記フラクタル次元算出手段は、前記メッシュサイズ別の、前記閉領域を構成するメッシュ数に基づいて前記フラクタル次元を算出してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る画像処理装置について、図面を参照して説明する。
【0012】
本実施形態に係る画像処理装置は、人体を撮影した医用画像に対して処理を施し、その結果に基づいて診断の支援を行う機能を備えたものを例にとって説明する。
【0013】
図1は、第1の実施形態に係る画像処理装置1の機能構成図である。
【0014】
本実施形態に係る画像処理装置1は、例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、以下に説明する画像処理装置1内の個々の構成要素または機能は、例えば、コンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0015】
画像処理装置1は、原画像データ記憶部11と、画像処理部13と、2値化画像データ記憶部14と、画像処理部での処理結果であるカウントデータを記憶するカウントデータ記憶部15と、カウントデータに基づいてフラクタル次元を算出するフラクタル次元算出部16と、フラクタル次元に基づいて病態を判定する病態判定部17と、病態分類のためのパターンを記憶する分類パターン記憶部19とを備える。
【0016】
原画像データ記憶部11は、画像処理部13での処理対象となる原画像のデータを記憶する。例えば、本実施形態では、原画像データ記憶部11には、人体を撮影した医用画像が記憶される。以下の実施形態では、医用画像として超音波エコー画像、特に肝臓の超音波エコー画像を例にとって説明するが、SPECT画像、PET、CT画像、MRI画像、X線画像など、超音波エコー画像以外の画像であってもよい。
【0017】
画像処理部13は、処理対象画像の対象領域を抽出する領域抽出部131と、抽出された画像を2値化する2値化処理部132と、2値化画像をメッシュに区切って、黒メッシュ数をカウントするメッシュ処理部133とを備える。
【0018】
領域抽出部131は、原画像データ記憶部11から肝臓の超音波エコー画像を取得し、ユーザが指定した領域を抽出する。例えば、図示しない表示装置及び入力装置を用いて、ユーザが肝臓の超音波エコー画像の中の関心領域を指定すると、領域抽出部131は、指定された領域の画像を抽出する。
【0019】
2値化処理部132は、領域抽出部131で抽出された領域の肝臓の超音波エコー画像を2値化し、2値化画像データ記憶部14に格納する。例えば、2値化処理部132は、各画素を、その画素値に応じて、「白画素」または「黒画素」に2値化する。肝臓の超音波エコー画像の場合、各画素値は超音波エコー画像の撮像装置が検出したグレースケールであるから、2値化処理部132は、2値化の閾値として、例えば、グレースケールの最大値の30%、40%、50%、60%、70%などの中から一つを選択して行う。この2値化のための閾値は、カウントデータ記憶部15に格納される。
【0020】
メッシュ処理部133は、2値化画像データ記憶部14に記憶されている2値化画像データを取得し、2値化画像の全体を所定のメッシュサイズのメッシュに区切り、以下に説明するようなメッシュ処理を行う。
【0021】
まず、図2は、メッシュ処理部133による2値化画像50のメッシュ6の区切り方を示す。メッシュ処理部133は、異なる複数のメッシュサイズに2値化画像50を区切り、各メッシュサイズの場合に、それぞれ以下の処理を行う。図2Aには、縦横512×512メッシュに区切った場合(メッシュサイズ512)と、図2Bには、縦横256×256メッシュに区切った場合(メッシュサイズ256)とが例示してある。
【0022】
図3及び図4には、2値化画像50をメッシュに区切ったときの拡大図を示す。
【0023】
図3は、例えば図2Aの場合の拡大図であり、2値化画像50は、各画素が白画素52または黒画素53に2値化されている。この2値化画像50は、メッシュサイズ「512」でメッシュ601〜616に区切られている。図3の場合、一つのメッシュには9画素が含まれる。
【0024】
図4は、例えば図2Bの場合の拡大図であり、2値化画像50がメッシュサイズ「256」でメッシュ651〜654に区切られている。図4の場合は、1メッシュに36画素が含まれる。
【0025】
メッシュ処理部133は、上述のようにして所定のメッシュサイズに区切られた、各メッシュ601〜616,651〜654内の画素52,53の状態に基づいて、それぞれのメッシュ601〜616,651〜654を「白」または「黒」に2値化する。メッシュ601〜616,651〜654を2値化するときのルールとしては、例えば、そのメッシュ601〜616,651〜654内の黒画素数が所定数以上のときは、そのメッシュを「黒」とする。ここで、閾値となる所定数は、例えば、「1」でもよいし、あるいはそのメッシュに含まれる全画素の半数以上としてもよい。
【0026】
本実施形態では、各メッシュ内の過半数の画素が「黒」であるときに、そのメッシュを「黒」とする。これに従ってメッシュを2値化すれば、図3の例では、メッシュ604、607、608、610〜616が「黒」となり、図4の例では、メッシュ652,653,654が「黒」となる。
【0027】
このようにして、各メッシュ6を白または黒に2値化した後、メッシュ処理部133は、「黒」メッシュ数をカウントする。この「黒」メッシュ数のカウントの仕方は、以下の2通りがある。
【0028】
図5を用いて、黒メッシュ数のカウント方法を説明する。すなわち、図5Aに示すように、メッシュ6単位での2値化を行うメッシュ2値化処理が完了した状態で、「黒」メッシュによって閉領域80が形成されている。このとき、第1のカウント方法は、図5Bに示すように、この閉領域80の輪郭81を抽出し、輪郭81を構成するメッシュ数をカウントする。第2のカウント方法は、図5Cに示すように、閉領域80の輪郭81及びその内部、つまり閉領域80の全体のメッシュ数をカウントする。
【0029】
メッシュ処理部133は、メッシュサイズごとに、閉領域の輪郭81、及び閉領域80全体のカウント値を、カウントデータ記憶部15に格納する。
【0030】
図6に、カウントデータ記憶部15のデータ構造の一例を示す。
【0031】
同図に示すように、カウントデータ記憶部15には、データ項目として、メッシュサイズ151、そのメッシュサイズのときの全メッシュ数152、2値化処理部132で2値化したときの2値化閾値153、メッシュ処理部133がカウントした閉領域の輪郭のカウント数154及び閉領域全体のカウント数155を含む。
【0032】
フラクタル次元算出部16は、カウントデータ記憶部15を参照して、フラクタル次元を算出する。例えば、フラクタル次元算出部16は、図7に示すような、メッシュサイズの自然対数を横軸、輪郭及び閉領域のカウント数の自然対数を縦軸にとった両対数グラフに、カウントデータ記憶部15のデータをプロットして回帰直線を求め、その傾きからフラクタル次元を算出する。本実施形態では、閉領域のカウント数と輪郭のカウント数について、それぞれフラクタル次元を算出する。
【0033】
図1に戻ると、分類パターン記憶部19は、フラクタル次元及び患者の属性に基づいて、患者の病態を分類するための分類パターンが記憶されている。例えば、患者の年齢、性別、体格、喫煙の有無などとフラクタル次元との組み合わせにより、画像に写っている部位の病態(例えば、腫瘍または炎症であるのか、腫瘍であるときは原発か、または転移したものであるのか、など)を判定するための分類パターンが記憶されている。
【0034】
病態判定部17は、分類パターン記憶部19を参照して、フラクタル次元に基づいて、画像に写っている部位の病態を判定する。
【0035】
図8は、上記構成を備えた画像処理装置1の処理手順を示すフローチャートである。
【0036】
まず、処理対象画像を原画像データ記憶部11から取得して、領域抽出部131が、ユーザからの指示に従って対象領域を抽出する(S11)。
【0037】
2値化処理部132は、抽出された対象領域を、所定の閾値を用いて2値化する(S12)。
【0038】
次に、メッシュ処理部133が、メッシュサイズを定めて、2値化画像をメッシュサイズに区切った、各メッシュをさらに2値化する(S13)。そして、メッシュ処理部133が、さらに、2値化されたメッシュの画像について、輪郭及び閉領域の黒メッシュ数をカウントして、カウントデータ記憶部15に格納する(S14)。
【0039】
ここで、メッシュ処理部133が、予め定められているメッシュサイズのすべてについて、上記のカウント処理が完了しているか否かを判定する(S15)。そして、全メッシュサイズについてカウント処理が完了していないときは(S15:No)、ステップS13に戻って処理を継続する。
【0040】
全メッシュサイズについて処理が完了したときは(S15:Yes)、フラクタル次元算出部16がカウントデータ記憶部15を参照して、フラクタル次元を算出する(S16)。
【0041】
最後に、病態判定部17がステップS16で算出されたフラクタル次元に基づいて、分類パターン記憶部19に記憶されている分類パターンを参照して、可能性の高い病態を判定する(S18)。
【0042】
これにより、画像データを解析し、その解析結果に基づいて病態を予測することにより、診断支援を行うことができる。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置2の構成を示す。本実施形態では、第1の実施形態と異なる点を中心に説明し、第1の実施形態と共通する構成ないし機能については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
【0044】
図9は、第2の実施形態に係る画像処理装置2の機能構成図である。
【0045】
本実施形態に係る画像処理装置2は、例えば汎用的なコンピュータシステムにより構成され、以下に説明する画像処理装置2内の個々の構成要素または機能は、例えば、コンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0046】
画像処理装置2は、原画像データ記憶部11と、画像処理部23と、画像処理部23での処理結果であるカウントデータを記憶するカウントデータ記憶部25と、カウントデータに基づいてフラクタル次元を算出するフラクタル次元算出部26と、フラクタル次元に基づいて病態を分類する病態判定部17と、分類パターンを記憶する分類パターン記憶部19とを備える。
【0047】
本実施形態では、画像処理部23は、領域抽出部131と、カウント処理部235とを備える。
【0048】
本実施形態のカウント処理部235は、領域抽出部131で抽出された領域の画像を、複数の2値化閾値を用いて2値化して、それぞれの閾値のときの画素数をそれぞれカウントする。例えば、2値化閾値は、第1の実施形態の2値化処理部132と同様に、最大カウント値の30%、40%、50%、60%、70%などとする。また、カウント処理部235は、第1の実施形態と同様に、閉領域の輪郭を形成する画素数と、閉領域全体の画素数とをカウントする。
【0049】
そして、上述の2値化処理に係る2値化閾値及びそのときのカウント値が、それぞれ、カウントデータ記憶部25に格納される。
【0050】
図10は、カウントデータ記憶部25のデータ構造の一例を示す。
【0051】
同図に示すように、カウントデータ記憶部25には、データ項目として、2値化処理をしたときの閾値253、カウント処理部235がカウントした閉領域の輪郭のカウント数254及び閉領域全体のカウント数255を含む。
【0052】
フラクタル次元算出部26は、第1の実施形態と同様にカウントデータ記憶部25を参照してフラクタル次元を算出する。そのとき、フラクタル次元算出部26は、図11に示すような、2値化閾値の自然対数を横軸、輪郭及び閉領域のカウント数の自然対数を縦軸にとった両対数グラフに、カウントデータ記憶部25のデータをプロットして回帰直線を求め、その傾きからフラクタル次元を算出する。
【0053】
図12に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る画像処理装置2の処理手順を説明する。
【0054】
まず、処理対象画像を原画像データ記憶部11から取得して、領域抽出部131が、ユーザからの指示に従って対象領域を抽出する(S21)。
【0055】
カウント処理部235が、2値化閾値を定め、抽出された対象領域の画像を2値化する(S22)。そして、カウント処理部235が、2値化された画像について、閉領域を構成する黒画素の輪郭となる画素数、及び閉領域全体の画素数をカウントして、カウントデータ記憶部25に格納する(S23)。
【0056】
ここで、カウント処理部235が、予め定められている2値化閾値のすべてについて、上記カウント処理が完了しているか否かを判定する(S24)。そして、2値化閾値についてカウント処理が完了していないときは(S24:No)、ステップS22に戻って処理を継続する。
【0057】
全2値化閾値について処理が完了したときは(S24:Yes)、フラクタル次元算出部26がカウントデータ記憶部25を参照して、フラクタル次元を算出する(S25)。
【0058】
最後に、病態判定部17がステップS25で算出されたフラクタル次元に基づいて、分類パターン記憶部19に記憶されている分類パターンを参照して、可能性の高い病態を判定する(S26)。
【0059】
これにより、画像データを解析し、その解析結果に基づいて病態を予測することにより、診断支援を行うことができる。
【0060】
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
【0061】
例えば、第1の実施形態で、一旦画素単に2値化した後に、メッシュ単位に2値化を行っているが、画素単位の2値化を省略して、原画像から直接メッシュ単位に2値化するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置1の機能構成図である。
【図2】2値化画像のメッシュの区切り方を示す。
【図3】2値化画像をメッシュに区切ったときの拡大図を示す。
【図4】2値化画像をメッシュに区切ったときの拡大図を示す。
【図5】黒メッシュ数のカウント方法の説明図である。
【図6】カウントデータ記憶部15のデータ構造の一例を示す。
【図7】フラクタル次元の説明図である。
【図8】画像処理装置1の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置2の機能構成図である。
【図10】カウントデータ記憶部25のデータ構造の一例を示す。
【図11】フラクタル次元の説明図である。
【図12】画像処理装置2の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0063】
1、2 画像処理装置
6 メッシュ
11 原画像データ記憶部
13、23 画像処理部
14 2値化画像データ記憶部
15、25 カウントデータ記憶部
16、26 フラクタル次元算出部
17 病態判定部
19 分類パターン記憶部
50 2値化画像
52 白画素
53 黒画素
53 黒画素数
80 閉領域
81 輪郭
131 領域抽出部
132 2値化処理部
133 メッシュ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波エコー画像の画像データを記憶する記憶手段と、
前記超音波エコー画像をメッシュに区切り、各メッシュを白または黒に2値化するメッシュ単位での2値化処理を、複数の異なるメッシュサイズについてそれぞれ行うメッシュ処理手段と、
前記メッシュ処理手段の処理結果に基づいて、フラクタル次元を算出するフラクタル次元算出手段と、を備える超音波エコー画像の処理装置。
【請求項2】
前記超音波エコー画像の所定の領域の選択を受け付ける手段と、
前記選択された領域の画像を2値化して2値化画像を生成する2値化手段と、をさらに備え、
前記メッシュ処理手段は、前記2値化画像を用いてメッシュ単位の2値化処理を行うことを特徴とする請求項1記載の超音波エコー画像の処理装置。
【請求項3】
前記2値化手段は、前記超音波エコー画像の各画素の値と所定の閾値とを比較して、各画素を2値化することを特徴とする請求項1または2記載の超音波エコー画像の処理装置。
【請求項4】
前記フラクタル次元算出手段により算出されたフラクタル次元に基づいて、病態を判定する判定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波エコー画像の処理装置。
【請求項5】
前記メッシュ処理手段は、前記複数の異なるメッシュサイズのそれぞれについて、メッシュ単位の2値化処理をした後、各メッシュサイズで黒メッシュにより形成される閉領域の輪郭を構成するメッシュ数を、それぞれカウントし、
前記フラクタル次元算出手段は、前記メッシュサイズ別の、前記閉領域の輪郭を構成するメッシュ数に基づいて前記フラクタル次元を算出することを特徴とする請求項1記載の超音波エコー画像の処理装置。
【請求項6】
前記メッシュ処理手段は、前記複数の異なるメッシュサイズのそれぞれについて、メッシュ単位の2値化処理をした後、各メッシュサイズで黒メッシュにより形成される閉領域を構成するメッシュ数を、それぞれカウントし、
前記フラクタル次元算出手段は、前記メッシュサイズ別の、前記閉領域を構成するメッシュ数に基づいて前記フラクタル次元を算出することを特徴とする請求項1記載の超音波エコー画像の処理装置。
【請求項7】
画像データに係る超音波エコー画像をメッシュに区切り、各メッシュを白または黒に2値化するメッシュ単位の2値化処理を、複数の異なるメッシュサイズについてそれぞれ行うステップと、
メッシュサイズごとに前記メッシュ単位の2値化処理を行った処理結果に基づいて、フラクタル次元を算出するステップと、を有する超音波エコー画像の処理方法。
【請求項8】
超音波エコー画像を処理するためのコンピュータプログラムであって、
画像データに係る超音波エコー画像をメッシュに区切り、各メッシュを白または黒に2値化するメッシュ単位の2値化処理を、複数の異なるメッシュサイズについてそれぞれ行うステップと、
メッシュサイズごとに前記メッシュ単位の2値化処理を行った処理結果に基づいて、フラクタル次元を算出するステップと、を行う超音波エコー画像を処理するためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−213555(P2009−213555A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−58034(P2008−58034)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【出願人】(508072512)社会福祉法人恩賜財団済生会岡山済生会総合病院 (1)
【出願人】(000149837)富士フイルムRIファーマ株式会社 (54)
【Fターム(参考)】