超音波プローブ
【課題】超音波探触子を大きくすること及び電気的インピーダンス整合を取るべくコイルを搭載することが可能で、かつ挿入性に優れた超音波プローブを提供すること。
【解決手段】超音波プローブ1は、先端が閉鎖した可撓性を有するシース4の先端側内部に設けられ、超音波探触子8を搭載したハウジング6と、ハウジング6に搭載され、超音波探触子8の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状のチップコイル9とを具備している。
【解決手段】超音波プローブ1は、先端が閉鎖した可撓性を有するシース4の先端側内部に設けられ、超音波探触子8を搭載したハウジング6と、ハウジング6に搭載され、超音波探触子8の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状のチップコイル9とを具備している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体に対して超音波を送受波して、生体の内部構造を超音波診断装置で超音波画像として断層像表示するための超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、生体の内部構造を超音波診断装置で超音波画像として断層像表示するため、生体に対して超音波を送受波する超音波プローブが使用される。超音波プローブは、例えば、内視鏡の処置具用チャンネルを介して体腔内に挿入されるようになっている。
【0003】
超音波プローブにおいては、柔軟性、体腔への挿入性、観察を行う超音波断層画像の画質が良好であることの3つが高次元で成立することが望まれている。
【0004】
図10に示すように超音波プローブ50は、これら3つの性能をバランスよく備える構成とするため、挿入部51の外装を構成するシース52を、可撓性を有する樹脂製にして柔軟性を確保している。そして、シース52の内部に例えばSUS製のフレキシブルシャフト53を挿通することで挿入性を確保するとともに、図示しない超音波観測装置が備えるモータユニットの回転力をこのフレキシブルシャフト53に伝達して、超音波探触子部54を構成するハウジング55を機械的に回転させ、ハウジング55に搭載されている超音波探触子56から矢印に示すように超音波ビームを出射して良好な超音波断層画像を得ている。なお、図11は、従来の超音波プローブの構成を説明する図である。
【0005】
近年、生体の内部構造をより詳細に観察すべく、超音波断層像の更なる高画質化が求められている。その解決手段の1つとして、信号のS/N比を改善するために、超音波探触子を極力大きくして送信パワーを高める方法がある。しかし、超音波探触子を大きくすることにより、超音波プローブの先端部硬質長が長くなって、体腔内への挿入性が損なわれるという問題が発生する。
【0006】
また、超音波探触子を大きくしたことにより、超音波探触子に接続されるケーブルのケーブル長が長くなって、電気的な損失を抑える目的で、超音波探触子近傍にコイルを並列に接続して、電気的なインピーダンス整合をとることが行われる。
【0007】
例えば、特許文献1には、電気的なマッチングを容易に設計できる目的で、超音波振動子の近傍にコイルを設けた超音波プローブが開示されている。この超音波プローブでは、先端硬質部に平坦部を設け、その平坦部に先端側から順に超音波振動子、コイルを設けている。そして、コイルを、ケーブルの分布容量などの影響を受けない位置に配設して、シースの最先端部から超音波振動子までの距離が長くなることが防止されている。
【0008】
超音波プローブにおいては、挿入性の向上のため、硬質長の短縮化とともに、例えば超音波プローブを胆管内、或いは膵管内等、内視鏡の観察光学系で観察できない管内に導入したとき、先端部の位置及び向きを確認したいという要望がある。そのため、圧電素子で構成される超音波探触子をX線観察下における指標にして、X線観察下で超音波探触子の像をX線画像中に表示させて、超音波プローブの先端部の位置を認識していた。
【特許文献1】特許2712949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、超音波プローブの先端部が例えば狭窄部等に当接して、その先端部に撓み力が働いて湾曲した場合でも、先端部が撓んでいることが超音波画像上、或いはX線画像上に現れない。即ち、超音波プローブの先端部が狭窄部等に突き当たっている状態であるか否かの判断、即ち、手技を継続するか否かの判定は、術者毎に異なる手感に委ねられている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波探触子を大きくすること及び電気的インピーダンス整合を取るべくコイルを搭載することが可能で、かつ挿入性に優れた超音波プローブを提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の超音波プローブは、先端が閉鎖した可撓性を有するシースの先端側内部に設けられ、超音波探触子を搭載したハウジング部材と、前記ハウジング部材に搭載され、前記超音波探触子の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状の電気インピーダンス整合用コイルとを具備している。
【0012】
この構成によれば、X線画像上に、超音波探触子に加えて、該超音波探触子より先端側に位置する電気インピーダンス整合用コイルが表示される。したがって、X線画像上に表示される超音波探触子と電気インピーダンス整合用コイルとの位置関係を確認することによって、超音波プローブの先端部にかかる負荷の把握を行える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、超音波探触子を大きくすること及び電気的インピーダンス整合を取るためのコイルを搭載することが可能で、挿入性に優れた超音波プローブを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1乃至図9は超音波プローブの一実施形態に係り、図1は超音波プローブの構成を説明する斜視図、図2は挿入部の構成を説明する図1のA部拡大図、図3は超音波探触子部の構成を説明する斜視図、図4は図3の超音波探触子部を構成するフレキシブル基板を実装面側から見た平面図、図5は図4の矢印B方向から超音波探触子部を見た側面図、図6はハウジングに形成した薄肉部の作用を説明する図、図7は超音波画像用モニタの画面上に表示されるラジアルの超音波断層画像の一例を示す図、図8はX線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像とコイル画像とを示す図、図9は図8に示された状態の超音波探触子部がさらに90度回転したときに、X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像及びコイル画像を示す図、図10は他の構成の超音波探触子部の側面図である。
【0015】
図1に示すように本実施の形態の超音波プローブ1は、挿入部2とコネクタ部3とを備えて構成されている。コネクタ部3は、挿入部2の基端に設けられている。コネクタ部3は、図示しない超音波観測装置のモータユニットに機械的、かつ電気的に接続されて、回転の駆動力および電気信号を伝達するようになっている。
【0016】
挿入部2は、外装部材であるシース4を備えている。シース4の内部には、図2に示すようにフレキシブルシャフト5が挿通されている。フレキシブルシャフト5の先端には後述する超音波探触子部10が備えられている。
【0017】
なお、フレキシブルシャフト5は、1層、或いは複数層で構成された中空の密着コイルばねにより形成されている。また、シース4内には超音波伝達媒体20が充填されている。超音波伝達媒体20としては、例えば潤滑油を兼ねる流動パラフィンである。
【0018】
図3乃至図5を参照して超音波探触子部10の構成を説明する。
【0019】
超音波探触子部10は、ハウジング6と、フレキシブル基板7と、超音波探触子8と、チップコイル9とを備えて構成されている。
【0020】
ハウジング6は、中央部を切り欠いて形成した基板搭載部を備える、略筒状部材である。ハウジング6は、フレキシブルシャフト5の先端に一体的に固設されている。ハウジング6の先端側部には、このハウジング6の先端部を弾性変形させる変形部を構成する、薄肉部6aが設けられている。
【0021】
ハウジング6の基板搭載部に搭載されるフレキシブル基板7は、厚み寸法が10μm以下で柔軟性に優れ、例えば一面側に所定の配線パターンを備えている。フレキシブル基板7の配線パターン上には超音波探触子8及びチップコイル9が実装される。
【0022】
本実施形態において、チップコイル9は直方体形状であって、X線不透過部材であるBaフェライトなどの重金属入りである。チップコイル9は、フレキシブル基板7の一端側に実装され、超音波探触子8はフレキシブル基板7の中央部に実装される。そして、フレキシブル基板7の他端側には、超音波ケーブル11内を挿通する信号線11a、グランド線11bが接続される。超音波ケーブル11は、フレキシブルシャフト5の中空の空間内を挿通してコネクタ部3まで延出されている。
【0023】
フレキシブル基板7に実装されたチップコイル9の長手軸である中心線9Cは、フレキシブル基板7の長手方向中心軸線7Cに対して約45度、傾いている。この配置状態において、チップコイル9の先端面に設けられたグランド電極9aが先端側に配置されている。
【0024】
超音波探触子8及びチップコイル9を実装したフレキシブル基板7は、ハウジング6に搭載される。このとき、チップコイル9をハウジング6の先端側に配置する。
【0025】
したがって、チップコイル9が超音波プローブ1の挿入部2を構成するシース4の長手軸に対して、略45度、傾いて配置される。また、チップコイル9は、ハウジング6の薄肉部6aより先端側に配置される。
【0026】
このことによって、超音波探触子部10を構成するハウジング6の先端部6fに、例えば図6の矢印Cに示すようなフレキシブル基板7の平面に直交する方向の負荷が働いたとき、フレキシブル基板7を搭載したハウジング6は、薄肉部6aを起点にして先端部6f側が矢印Dに示すように湾曲する。
【0027】
なお、作業者は、超音波探触子8及びチップコイル9をフレキシブル基板7に実装する際、例えば、以下の手順で行う。
まず、作業者は、チップコイル9をフレキシブル基板7の先端側所定位置に45度傾けて半田付けする。次に、作業者は、チップコイル9が実装されたフレキシブル基板7上の所定位置に超音波探触子8を半田付けする。次いで、作業者は、フレキシブルシャフト5内に挿通された超音波ケーブル11の信号線11a、及びグランド線11bをフレキシブル基板7上の所定位置に半田付けする。このことによって、超音波探触子8とチップコイル9と超音波ケーブル11とがフレキシブル基板7を介して電気的に接続される。
【0028】
最後に、超音波探触子8とチップコイル9と超音波ケーブル11とを実装したフレキシブル基板7を、ハウジング6に接着固定する。このことによって、超音波探触子8及びチップコイル9をハウジング6に搭載した超音波探触子部10が構成される。
【0029】
上述のように構成した超音波探触子部10を備える超音波プローブ1の作用を説明する。
超音波プローブ1を使用する際、超音波プローブ1のコネクタ部3を、図示しない超音波観測装置のモータユニットに接続する。このことによって、超音波プローブ1と超音波観測装置とが機械的、かつ電気的に接続される。
【0030】
次に、超音波観測装置をON操作する。すると、超音波プローブ1の超音波探触子部10を回転させるための回転力がフレキシブルシャフト5に伝達されるとともに、超音波観測装置の駆動信号発生回路により発生された超音波駆動信号が超音波探触子8に印加される。このことによって、超音波探触子8から生体組織に向かって繰り返し超音波ビームが出射され、生体組織から超音波ビームのエコーが超音波探触子8に戻り超音波エコー信号に変換される。
この超音波エコー信号は、超音波探触子8から超音波観測装置に出力される。超音波観測装置は、超音波エコー信号を映像信号処理回路で映像信号に生成し、その映像信号を図示しない観測装置の例えばモニタに出力する。このことによって、図7に示すように超音波画像用モニタ30の画面31上に、ラジアルの超音波断層画像32が表示される。
【0031】
術者が超音波プローブ1を胆管、或いは膵管に挿通させる際、通常、図示しない内視鏡の挿入部の先端部を予め十二指腸乳頭付近まで挿入しておく。そして、術者は、超音波プローブ1を内視鏡の処置具チャンネルの先端開口から導出させた後、超音波プローブ1の挿入部2の先端を内視鏡観察下で目的部位に挿通する。その後、術者は、X線透視下で超音波プローブ1の挿入部2を膵管、或いは胆管に選択的に挿入する。その際、X線画像33は、図8、図9に示すようにX線画像用モニタ33の画面34上に表示される。
【0032】
このとき、モニタ30の画面34上には、図8に示すように超音波探触子8のX線画像である探触子画像35aに加えてチップコイル9のX線画像であるコイル画像36aが表示される。また、図9に示すようにモニタ30の画面34上には、超音波探触子8のX線画像である探触子画像35bに加えてチップコイル9のX線画像であるコイル画像36bが表示される。
【0033】
図8の画面34上のコイル画像36aと、図9の画面34上のコイル画像36bとではコイル画像表示面積が異なっている。これは、チップコイル9が長方形形状であって、チップコイル9のとらえられる向きが図8と図9とでは90度、異なることによって表示面積が変化するためである。
【0034】
具体的に、図8のコイル画像36aはチップコイル9の側面をとらえたX線画像である。術者は、このコイル画像36aから先端部6fが図8中の矢印e、f方向に変形可能であることを把握できる。これに対して、図9のコイル画像36bはチップコイル9の上面、または下面をとらえたX線画像である。術者は、このコイル画像36bから先端部6fが図9中の矢印g方向である紙面裏面から表面に向かう方向、または、矢印h方向である紙面表面から裏面に向かう方向に変形可能であることを把握できる。
【0035】
なお、図示は省略しているが、チップコイル9のグランド電極9aを備えた先端面がX線画像に表示されたとき、先端部6fが図示しないX線カメラに対峙していることを把握できる。
【0036】
このように、超音波探触子部を構成するハウジングに搭載された超音波探触子より先端側にX線不透過部材を有するチップコイルを設けたことによって、電気的インピーダンス整合を容易に行うことができるとともに、X線画像に表示されるコイル画像を確認することによって、超音波プローブの先端位置及び挿入量の把握を容易に行うことができる。
【0037】
また、X線画像に表示されるコイル画像からチップコイルの形状を把握することによって、フレキシブル基板の実装面の向きを把握して、超音波プローブをよりスムーズに目的部位に押し進めることができる。
【0038】
さらに、X線透視下で超音波プローブを膵管等の管腔に挿入する際、コイル画像が規則的に側面をとらえたコイル画像と上面または平面をとらえたコイル画像とに変化するか否かを確認することによって、超音波探触子部を回転させながら超音波プローブを管腔に挿入することができる。
【0039】
また、超音波探触子及びチップコイルを柔軟なフレキシブル基板に実装し、チップコイル及び超音波探触子を薄肉部に設けたハウジングの所定位置に配置することによって、ハウジングの弾性変形性を維持することができる。このことによって、超音波プローブの挿入性が悪くなったとき、即ち、挿入力量が重くなったとき、ハウジングが薄肉部で変形されるとともに、薄いフレキシブル基板も一緒に変形する。その後、フレキシブル基板のチップコイル実装部付近で、挿入方向の力が回転方向の力に変換されて、挿入部のスムーズな挿入性を得ることができる。
【0040】
さらに、X線画像としては不図示であるが、例えば超音波プローブの挿入部の先端が狭窄部に当接して挿入部の先端側部が撓んで湾曲された場合、ハウジングに薄肉部が設けられていることによって、ハウジングの先端側が前記図6で示したように湾曲する。このとき、X線画像用上に表示されているコイル画像の形状は、先端側部の湾曲に伴って変化する。つまり、X線画像に表示されるコイル画像の形状変化を視認して、先端部が撓んでいる状態であるか否かを把握することができる。このことによって、術者は、手感ではなく、コイル画像の形状変化から狭窄状態を把握して、手技を継続するか否かの判定を行える。
【0041】
なお、上述した実施形態においては、チップコイル9を超音波探触子8より先端側に配置するとしている。しかし、チップコイル9を、図10に示すようにフレキシブル基板7Aを挟んで超音波探触子8の実装面とは反対の裏面に実装するようにしてもよい。このことによって、フレキシブル基板7Aをフレキシブル基板7に比べて短く構成して挿入性の向上を図ることができる。
【0042】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】超音波プローブの構成を説明する斜視図
【図2】挿入部の構成を説明する図1のA部拡大図
【図3】超音波探触子部の構成を説明する斜視図
【図4】図3の超音波探触子部を構成するフレキシブル基板を実装面側から見た平面図
【図5】図4の矢印B方向から超音波探触子部を見た側面図
【図6】ハウジングに形成した薄肉部の作用を説明する図
【図7】超音波画像用モニタの画面上に表示されるラジアルの超音波断層画像の一例を示す図
【図8】X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像とコイル画像とを示す図
【図9】図8に示された状態の超音波探触子部がさらに90度回転したときに、X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像及びコイル画像を示す図
【図10】他の構成の超音波探触子部の側面図
【図11】従来の超音波プローブの構成を説明する図
【符号の説明】
【0044】
1…超音波プローブ 2…挿入部 4…シース 5…フレキシブルシャフト
6…ハウジング 6a…薄肉部 7…フレキシブル基板 7C…長手方向中心軸線
8…超音波探触子 9…チップコイル 9C…中心線 10…超音波探触子部
11…超音波ケーブル 20…超音波伝達媒体
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体に対して超音波を送受波して、生体の内部構造を超音波診断装置で超音波画像として断層像表示するための超音波プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、生体の内部構造を超音波診断装置で超音波画像として断層像表示するため、生体に対して超音波を送受波する超音波プローブが使用される。超音波プローブは、例えば、内視鏡の処置具用チャンネルを介して体腔内に挿入されるようになっている。
【0003】
超音波プローブにおいては、柔軟性、体腔への挿入性、観察を行う超音波断層画像の画質が良好であることの3つが高次元で成立することが望まれている。
【0004】
図10に示すように超音波プローブ50は、これら3つの性能をバランスよく備える構成とするため、挿入部51の外装を構成するシース52を、可撓性を有する樹脂製にして柔軟性を確保している。そして、シース52の内部に例えばSUS製のフレキシブルシャフト53を挿通することで挿入性を確保するとともに、図示しない超音波観測装置が備えるモータユニットの回転力をこのフレキシブルシャフト53に伝達して、超音波探触子部54を構成するハウジング55を機械的に回転させ、ハウジング55に搭載されている超音波探触子56から矢印に示すように超音波ビームを出射して良好な超音波断層画像を得ている。なお、図11は、従来の超音波プローブの構成を説明する図である。
【0005】
近年、生体の内部構造をより詳細に観察すべく、超音波断層像の更なる高画質化が求められている。その解決手段の1つとして、信号のS/N比を改善するために、超音波探触子を極力大きくして送信パワーを高める方法がある。しかし、超音波探触子を大きくすることにより、超音波プローブの先端部硬質長が長くなって、体腔内への挿入性が損なわれるという問題が発生する。
【0006】
また、超音波探触子を大きくしたことにより、超音波探触子に接続されるケーブルのケーブル長が長くなって、電気的な損失を抑える目的で、超音波探触子近傍にコイルを並列に接続して、電気的なインピーダンス整合をとることが行われる。
【0007】
例えば、特許文献1には、電気的なマッチングを容易に設計できる目的で、超音波振動子の近傍にコイルを設けた超音波プローブが開示されている。この超音波プローブでは、先端硬質部に平坦部を設け、その平坦部に先端側から順に超音波振動子、コイルを設けている。そして、コイルを、ケーブルの分布容量などの影響を受けない位置に配設して、シースの最先端部から超音波振動子までの距離が長くなることが防止されている。
【0008】
超音波プローブにおいては、挿入性の向上のため、硬質長の短縮化とともに、例えば超音波プローブを胆管内、或いは膵管内等、内視鏡の観察光学系で観察できない管内に導入したとき、先端部の位置及び向きを確認したいという要望がある。そのため、圧電素子で構成される超音波探触子をX線観察下における指標にして、X線観察下で超音波探触子の像をX線画像中に表示させて、超音波プローブの先端部の位置を認識していた。
【特許文献1】特許2712949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、超音波プローブの先端部が例えば狭窄部等に当接して、その先端部に撓み力が働いて湾曲した場合でも、先端部が撓んでいることが超音波画像上、或いはX線画像上に現れない。即ち、超音波プローブの先端部が狭窄部等に突き当たっている状態であるか否かの判断、即ち、手技を継続するか否かの判定は、術者毎に異なる手感に委ねられている。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、超音波探触子を大きくすること及び電気的インピーダンス整合を取るべくコイルを搭載することが可能で、かつ挿入性に優れた超音波プローブを提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の超音波プローブは、先端が閉鎖した可撓性を有するシースの先端側内部に設けられ、超音波探触子を搭載したハウジング部材と、前記ハウジング部材に搭載され、前記超音波探触子の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状の電気インピーダンス整合用コイルとを具備している。
【0012】
この構成によれば、X線画像上に、超音波探触子に加えて、該超音波探触子より先端側に位置する電気インピーダンス整合用コイルが表示される。したがって、X線画像上に表示される超音波探触子と電気インピーダンス整合用コイルとの位置関係を確認することによって、超音波プローブの先端部にかかる負荷の把握を行える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、超音波探触子を大きくすること及び電気的インピーダンス整合を取るためのコイルを搭載することが可能で、挿入性に優れた超音波プローブを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1乃至図9は超音波プローブの一実施形態に係り、図1は超音波プローブの構成を説明する斜視図、図2は挿入部の構成を説明する図1のA部拡大図、図3は超音波探触子部の構成を説明する斜視図、図4は図3の超音波探触子部を構成するフレキシブル基板を実装面側から見た平面図、図5は図4の矢印B方向から超音波探触子部を見た側面図、図6はハウジングに形成した薄肉部の作用を説明する図、図7は超音波画像用モニタの画面上に表示されるラジアルの超音波断層画像の一例を示す図、図8はX線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像とコイル画像とを示す図、図9は図8に示された状態の超音波探触子部がさらに90度回転したときに、X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像及びコイル画像を示す図、図10は他の構成の超音波探触子部の側面図である。
【0015】
図1に示すように本実施の形態の超音波プローブ1は、挿入部2とコネクタ部3とを備えて構成されている。コネクタ部3は、挿入部2の基端に設けられている。コネクタ部3は、図示しない超音波観測装置のモータユニットに機械的、かつ電気的に接続されて、回転の駆動力および電気信号を伝達するようになっている。
【0016】
挿入部2は、外装部材であるシース4を備えている。シース4の内部には、図2に示すようにフレキシブルシャフト5が挿通されている。フレキシブルシャフト5の先端には後述する超音波探触子部10が備えられている。
【0017】
なお、フレキシブルシャフト5は、1層、或いは複数層で構成された中空の密着コイルばねにより形成されている。また、シース4内には超音波伝達媒体20が充填されている。超音波伝達媒体20としては、例えば潤滑油を兼ねる流動パラフィンである。
【0018】
図3乃至図5を参照して超音波探触子部10の構成を説明する。
【0019】
超音波探触子部10は、ハウジング6と、フレキシブル基板7と、超音波探触子8と、チップコイル9とを備えて構成されている。
【0020】
ハウジング6は、中央部を切り欠いて形成した基板搭載部を備える、略筒状部材である。ハウジング6は、フレキシブルシャフト5の先端に一体的に固設されている。ハウジング6の先端側部には、このハウジング6の先端部を弾性変形させる変形部を構成する、薄肉部6aが設けられている。
【0021】
ハウジング6の基板搭載部に搭載されるフレキシブル基板7は、厚み寸法が10μm以下で柔軟性に優れ、例えば一面側に所定の配線パターンを備えている。フレキシブル基板7の配線パターン上には超音波探触子8及びチップコイル9が実装される。
【0022】
本実施形態において、チップコイル9は直方体形状であって、X線不透過部材であるBaフェライトなどの重金属入りである。チップコイル9は、フレキシブル基板7の一端側に実装され、超音波探触子8はフレキシブル基板7の中央部に実装される。そして、フレキシブル基板7の他端側には、超音波ケーブル11内を挿通する信号線11a、グランド線11bが接続される。超音波ケーブル11は、フレキシブルシャフト5の中空の空間内を挿通してコネクタ部3まで延出されている。
【0023】
フレキシブル基板7に実装されたチップコイル9の長手軸である中心線9Cは、フレキシブル基板7の長手方向中心軸線7Cに対して約45度、傾いている。この配置状態において、チップコイル9の先端面に設けられたグランド電極9aが先端側に配置されている。
【0024】
超音波探触子8及びチップコイル9を実装したフレキシブル基板7は、ハウジング6に搭載される。このとき、チップコイル9をハウジング6の先端側に配置する。
【0025】
したがって、チップコイル9が超音波プローブ1の挿入部2を構成するシース4の長手軸に対して、略45度、傾いて配置される。また、チップコイル9は、ハウジング6の薄肉部6aより先端側に配置される。
【0026】
このことによって、超音波探触子部10を構成するハウジング6の先端部6fに、例えば図6の矢印Cに示すようなフレキシブル基板7の平面に直交する方向の負荷が働いたとき、フレキシブル基板7を搭載したハウジング6は、薄肉部6aを起点にして先端部6f側が矢印Dに示すように湾曲する。
【0027】
なお、作業者は、超音波探触子8及びチップコイル9をフレキシブル基板7に実装する際、例えば、以下の手順で行う。
まず、作業者は、チップコイル9をフレキシブル基板7の先端側所定位置に45度傾けて半田付けする。次に、作業者は、チップコイル9が実装されたフレキシブル基板7上の所定位置に超音波探触子8を半田付けする。次いで、作業者は、フレキシブルシャフト5内に挿通された超音波ケーブル11の信号線11a、及びグランド線11bをフレキシブル基板7上の所定位置に半田付けする。このことによって、超音波探触子8とチップコイル9と超音波ケーブル11とがフレキシブル基板7を介して電気的に接続される。
【0028】
最後に、超音波探触子8とチップコイル9と超音波ケーブル11とを実装したフレキシブル基板7を、ハウジング6に接着固定する。このことによって、超音波探触子8及びチップコイル9をハウジング6に搭載した超音波探触子部10が構成される。
【0029】
上述のように構成した超音波探触子部10を備える超音波プローブ1の作用を説明する。
超音波プローブ1を使用する際、超音波プローブ1のコネクタ部3を、図示しない超音波観測装置のモータユニットに接続する。このことによって、超音波プローブ1と超音波観測装置とが機械的、かつ電気的に接続される。
【0030】
次に、超音波観測装置をON操作する。すると、超音波プローブ1の超音波探触子部10を回転させるための回転力がフレキシブルシャフト5に伝達されるとともに、超音波観測装置の駆動信号発生回路により発生された超音波駆動信号が超音波探触子8に印加される。このことによって、超音波探触子8から生体組織に向かって繰り返し超音波ビームが出射され、生体組織から超音波ビームのエコーが超音波探触子8に戻り超音波エコー信号に変換される。
この超音波エコー信号は、超音波探触子8から超音波観測装置に出力される。超音波観測装置は、超音波エコー信号を映像信号処理回路で映像信号に生成し、その映像信号を図示しない観測装置の例えばモニタに出力する。このことによって、図7に示すように超音波画像用モニタ30の画面31上に、ラジアルの超音波断層画像32が表示される。
【0031】
術者が超音波プローブ1を胆管、或いは膵管に挿通させる際、通常、図示しない内視鏡の挿入部の先端部を予め十二指腸乳頭付近まで挿入しておく。そして、術者は、超音波プローブ1を内視鏡の処置具チャンネルの先端開口から導出させた後、超音波プローブ1の挿入部2の先端を内視鏡観察下で目的部位に挿通する。その後、術者は、X線透視下で超音波プローブ1の挿入部2を膵管、或いは胆管に選択的に挿入する。その際、X線画像33は、図8、図9に示すようにX線画像用モニタ33の画面34上に表示される。
【0032】
このとき、モニタ30の画面34上には、図8に示すように超音波探触子8のX線画像である探触子画像35aに加えてチップコイル9のX線画像であるコイル画像36aが表示される。また、図9に示すようにモニタ30の画面34上には、超音波探触子8のX線画像である探触子画像35bに加えてチップコイル9のX線画像であるコイル画像36bが表示される。
【0033】
図8の画面34上のコイル画像36aと、図9の画面34上のコイル画像36bとではコイル画像表示面積が異なっている。これは、チップコイル9が長方形形状であって、チップコイル9のとらえられる向きが図8と図9とでは90度、異なることによって表示面積が変化するためである。
【0034】
具体的に、図8のコイル画像36aはチップコイル9の側面をとらえたX線画像である。術者は、このコイル画像36aから先端部6fが図8中の矢印e、f方向に変形可能であることを把握できる。これに対して、図9のコイル画像36bはチップコイル9の上面、または下面をとらえたX線画像である。術者は、このコイル画像36bから先端部6fが図9中の矢印g方向である紙面裏面から表面に向かう方向、または、矢印h方向である紙面表面から裏面に向かう方向に変形可能であることを把握できる。
【0035】
なお、図示は省略しているが、チップコイル9のグランド電極9aを備えた先端面がX線画像に表示されたとき、先端部6fが図示しないX線カメラに対峙していることを把握できる。
【0036】
このように、超音波探触子部を構成するハウジングに搭載された超音波探触子より先端側にX線不透過部材を有するチップコイルを設けたことによって、電気的インピーダンス整合を容易に行うことができるとともに、X線画像に表示されるコイル画像を確認することによって、超音波プローブの先端位置及び挿入量の把握を容易に行うことができる。
【0037】
また、X線画像に表示されるコイル画像からチップコイルの形状を把握することによって、フレキシブル基板の実装面の向きを把握して、超音波プローブをよりスムーズに目的部位に押し進めることができる。
【0038】
さらに、X線透視下で超音波プローブを膵管等の管腔に挿入する際、コイル画像が規則的に側面をとらえたコイル画像と上面または平面をとらえたコイル画像とに変化するか否かを確認することによって、超音波探触子部を回転させながら超音波プローブを管腔に挿入することができる。
【0039】
また、超音波探触子及びチップコイルを柔軟なフレキシブル基板に実装し、チップコイル及び超音波探触子を薄肉部に設けたハウジングの所定位置に配置することによって、ハウジングの弾性変形性を維持することができる。このことによって、超音波プローブの挿入性が悪くなったとき、即ち、挿入力量が重くなったとき、ハウジングが薄肉部で変形されるとともに、薄いフレキシブル基板も一緒に変形する。その後、フレキシブル基板のチップコイル実装部付近で、挿入方向の力が回転方向の力に変換されて、挿入部のスムーズな挿入性を得ることができる。
【0040】
さらに、X線画像としては不図示であるが、例えば超音波プローブの挿入部の先端が狭窄部に当接して挿入部の先端側部が撓んで湾曲された場合、ハウジングに薄肉部が設けられていることによって、ハウジングの先端側が前記図6で示したように湾曲する。このとき、X線画像用上に表示されているコイル画像の形状は、先端側部の湾曲に伴って変化する。つまり、X線画像に表示されるコイル画像の形状変化を視認して、先端部が撓んでいる状態であるか否かを把握することができる。このことによって、術者は、手感ではなく、コイル画像の形状変化から狭窄状態を把握して、手技を継続するか否かの判定を行える。
【0041】
なお、上述した実施形態においては、チップコイル9を超音波探触子8より先端側に配置するとしている。しかし、チップコイル9を、図10に示すようにフレキシブル基板7Aを挟んで超音波探触子8の実装面とは反対の裏面に実装するようにしてもよい。このことによって、フレキシブル基板7Aをフレキシブル基板7に比べて短く構成して挿入性の向上を図ることができる。
【0042】
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】超音波プローブの構成を説明する斜視図
【図2】挿入部の構成を説明する図1のA部拡大図
【図3】超音波探触子部の構成を説明する斜視図
【図4】図3の超音波探触子部を構成するフレキシブル基板を実装面側から見た平面図
【図5】図4の矢印B方向から超音波探触子部を見た側面図
【図6】ハウジングに形成した薄肉部の作用を説明する図
【図7】超音波画像用モニタの画面上に表示されるラジアルの超音波断層画像の一例を示す図
【図8】X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像とコイル画像とを示す図
【図9】図8に示された状態の超音波探触子部がさらに90度回転したときに、X線画像用モニタの画面上に表示される探触子画像及びコイル画像を示す図
【図10】他の構成の超音波探触子部の側面図
【図11】従来の超音波プローブの構成を説明する図
【符号の説明】
【0044】
1…超音波プローブ 2…挿入部 4…シース 5…フレキシブルシャフト
6…ハウジング 6a…薄肉部 7…フレキシブル基板 7C…長手方向中心軸線
8…超音波探触子 9…チップコイル 9C…中心線 10…超音波探触子部
11…超音波ケーブル 20…超音波伝達媒体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端が閉鎖した可撓性を有するシースの先端側内部に設けられ、超音波探触子を搭載したハウジング部材と、
前記ハウジング部材に搭載され、前記超音波探触子の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状の電気インピーダンス整合用コイルと、
を具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項2】
前記電気インピーダンス整合用コイルは、チップコイルであることを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記チップコイルは、該チップコイルの長手軸を前記シースの長手軸に対して、略45度、傾けて配置されることを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記超音波探触子及び前記電気インピーダンス整合用コイルを、配線パターンを形成したフレキシブル基板に実装したことを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記超音波探触子及び前記電気インピーダンス整合用コイルを実装した前記フレキシブル基板を、前記ハウジングに搭載する構成において、
前記ハウジングに搭載された前記フレキシブル基板を実装面に対して直交する方向に変形可能にする、薄肉部を当該ハウジングに設けたことを特徴とする請求項4に記載の超音波プローブ。
【請求項6】
前記薄肉部を、前記ハウジングに搭載された前記フレキシブル基板に実装された前記電気インピーダンス整合用コイル近傍に設けたことを特徴とする請求項5に記載の超音波プローブ。
【請求項7】
前記フレキシブル基板の厚みは、10μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の超音波プローブ。
【請求項1】
先端が閉鎖した可撓性を有するシースの先端側内部に設けられ、超音波探触子を搭載したハウジング部材と、
前記ハウジング部材に搭載され、前記超音波探触子の先端側に設けられ重金属を含有する直方体形状の電気インピーダンス整合用コイルと、
を具備することを特徴とする超音波プローブ。
【請求項2】
前記電気インピーダンス整合用コイルは、チップコイルであることを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項3】
前記チップコイルは、該チップコイルの長手軸を前記シースの長手軸に対して、略45度、傾けて配置されることを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
【請求項4】
前記超音波探触子及び前記電気インピーダンス整合用コイルを、配線パターンを形成したフレキシブル基板に実装したことを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
【請求項5】
前記超音波探触子及び前記電気インピーダンス整合用コイルを実装した前記フレキシブル基板を、前記ハウジングに搭載する構成において、
前記ハウジングに搭載された前記フレキシブル基板を実装面に対して直交する方向に変形可能にする、薄肉部を当該ハウジングに設けたことを特徴とする請求項4に記載の超音波プローブ。
【請求項6】
前記薄肉部を、前記ハウジングに搭載された前記フレキシブル基板に実装された前記電気インピーダンス整合用コイル近傍に設けたことを特徴とする請求項5に記載の超音波プローブ。
【請求項7】
前記フレキシブル基板の厚みは、10μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の超音波プローブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−17961(P2009−17961A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−181391(P2007−181391)
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月10日(2007.7.10)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】
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