説明

超音波振動機能を備えた熱交換器

【課題】 可及的に少ない台数の超音波振動子を用いるだけで、加熱又は冷却によって変性した液体中の各種成分等が、金属パイプの内壁に付着することを防止できると共に、運転時の音が小さく、また、豆乳のような半液状物でも金属パイプ内に詰まらせることなく、円滑に熱交換できるように工夫した超音波振動機能を備えた熱交換器を提供する。
【解決手段】 熱媒又は冷媒に満たされた外套タンク10の内部に、内壁面にテフロンを薄くコーティングした多数の金属パイプ12…配管し、これ等金属パイプ12…内を流れる液体又は半液状体と冷媒又は熱媒との間で熱交換を行う。外套タンク10両端部に蓋体13,16を取付け、且つ、その内側に金属パイプ12…を支える支持板13’,16’を設けることにより溜り室14A,15Aと16Kを造り、一方の蓋体16に超音波振動子10Hを取付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液体調味料食品や、豆乳のような半液状の食品(以下半液状体という)などを短時間で効率的に加熱処理・冷却処理する場合に用いて好適な超音波振動機能を備えた熱交換器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば液体調味料などの食品を短時間で且つ効率的に加熱処理・冷却処理を行おうとするとき、金属パイプを温水や飽和水又は飽和蒸気のような熱媒、もしくは、冷水のような冷媒を満たした雰囲気中に配管して、この金属パイプ中を流れる液体と熱媒もしくは冷媒との間で熱交換を行う熱交換器が広く利用されていた。
【0003】
しかしながら、従来の熱交換器を使用して例えば液体調味料を加熱調理したり加熱殺菌したりすると、液体調味料に含まれるタンパク質等の熱変性成分が固形化して金属パイプの内壁に付着してしまうため、処理量が著しく低下したり、金属パイプ内の付着物の洗浄に多大な時間がかかる。金属パイプ内の付着物の洗浄が不完全な場合には、これらの付着物がこげ様の異物となって徐々に脱落することで処理液中に混入する。液温の上昇により液体調味料中から追い出された溶存空気が一時金属パイプ内に付着し、これが波状的に下流側に押し出されることにより、金属パイプ出口での流量にばらつきが生ずる。等の問題があった。
【0004】
そこで本出願人は、特許文献1に見られるように、例えば液体調味料等の各種の液体を加熱処理したり冷却処理したりする場合に、加熱又は冷却によって変性した液体中の各種成分等が、金属パイプの内壁に付着することを防止することができるように工夫した熱交換器と熱交換方法を開発した。
【特許文献1】特開2002−181490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の発明によれば、超音波振動子による振動によって生じる超音波が、熱媒又は冷媒を介して金属パイプに及んでこれを振動するため、例えば液体調味料をこの金属パイプに通して加熱処理した場合に、加熱によって変性した液体調味料中のタンパク質成分等が、金属パイプの内壁面に付着することを防止できるものであって、変性した成分の付着による処理量の低下や、こげ様の異物が処理液中に混入すると言った不都合を解消すると共に、金属パイプ内の洗浄も容易に行うことができる利点を発揮することができる。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の熱交換器は、その図8乃至図10に示されているように、外套タンクの外側面に設けた金属製ケース体の内部に、多数の超音波振動子を取付けることにより、各超音波振動子から金属パイプに向けて超音波を放射するように構成されているため、これ等多数の超音波振動子を用いる分、製造価格が高くなり、また、熱交換器の全体が大型化する問題があり、加えて、運転時の騒音が大きい、熱交換が液体調味料等の液体のみに限られ、例えば、豆乳のような半液状体のものは金属パイプが詰まってしまうため、熱交換できない、といった問題があった。
【0007】
従って本発明の技術的課題は、可及的に少ない台数の超音波振動子を用いるだけで、加熱又は冷却によって変性した液体中の各種成分等が、金属パイプの内壁に付着することを防止できると共に、運転時の音が小さく、また、豆乳のような半液状物でも金属パイプ内に詰まらせることなく、円滑に熱交換できるように工夫した超音波振動機能を備えた熱交換器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 上記の技術的課題を解決するために、この出願の請求項1に係る発明は、調味料のような液体や、豆乳のような半液状体が流れる複数本の金属パイプを、熱媒又は冷媒が満たされた外套タンクの内部に配管することにより、金属パイプ中を流れる液体又は半液状体と熱媒又は冷媒との間で熱交換を行うように構成した熱交換器であって、上記外套タンクの両端口の内側に、両端口に対して間隔をあけて各金属パイプの両端部を支持する支持板を設け、且つ、外套タンクの両端口の夫々に蓋体を装着することにより、外套タンクの両端口の内側に上記各金属パイプの両先端口が夫々連通開口される液体又は半液状体の溜り室を区画形成すると共に、上記外套タンクの少なくとも一方の蓋体に、上記溜り室を通して上記各金属パイプの先端口に向けて超音波を放射する超音波振動子を取付けたことを特徴としている。
【0009】
(2) また、この出願の請求項2に係る発明は、前記左右の蓋体が外套タンクの両端口に対して着脱自在に構成され、且つ、前記一方の蓋体には、複数本の超音波振動子が取付けられていると共に、他方の蓋体には、液体又は半液状体の流入口と熱交換を済ませた液体又は半液状体の流出口が設けられていることを特徴としている。
【0010】
(3) 更にこの出願の請求項3に係る発明は、外套タンク内に配管される金属パイプの内壁面に、テフロン(登録商標)やセラミックス等の薄膜がコーティングされていることを特徴としている。
【0011】
上記(1)、(2)、(3)で述べた各手段によれば、超音波振動子の振動によって生じる超音波が、外套タンクの溜り室内を流れる液体を脈動し、更に、この超音波による振動が溜り室に先端口が開口されている各金属パイプの内部に伝播して、これを効果的に振動することができるため、各金属パイプの内壁面にテフロンやセラミックス等の薄膜をコーティングした点と相俟って、比較的少ない数(本数)の超音波振動子によって、金属パイプの内壁面に対するタンパク質成分等の付着を確実に防止できると共に、付着した場合でもこれを確実に剥離して、液体の流れに乗せて除去(排出)することができる。
【0012】
更に上記の手段によれば、超音波振動子の取付け体数を少なくすることができることから、運転時の騒音を小さくすることができると共に、強力な振動作用によって例えば豆乳のような半液状体であっても、容易に熱交換することを可能にする。
【発明の効果】
【0013】
以上述べた次第で、本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器によれば、超音波振動子から放射される超音波によって液体が脈動され、且つ、この超音波による振動が金属パイプの内部に伝播するため、熱交換器によって例えば液体調味料を加熱処理した場合でも、加熱により変性した液体調味料中のタンパク質成分などが金属パイプ内の内壁に付着することを、その強力な振動作用と、金属パイプの内壁面にコーティングしたテフロンやセラミックス等の薄膜による剥離作用とによって、確実に防止することができるのであるが、本発明では特に、少ない数の超音波振動子によって上記タンパク質成分などの付着を確実に防止できるため、前記特許文献1に記載した熱交換器に比較して、構造の小型化と簡略化を可能にして、製造コストを安くすることができる経済的効果を発揮することができる。
【0014】
更に本発明によれば、超音波振動子の取付け体数を少なくすることができることから、運転時の騒音を小さくして、静かに熱交換作業を進めることができる利点を発揮できると共に、超音波振動子による強力な振動作用と、テフロンやセラミックス等の優れた剥離作用により、液体調味料等の液体は元より、豆乳のような液状物(半液状体)の熱交換も可能にして、熱交換器の利用範囲を広げることができる利点を発揮できるものであって、熱交換器のクリーニングの間隔を長くできる省力的及び経済的効果を発揮できる点と相俟って、特に図1に例示されているような自動包装システムに組み込まれる熱交換器として、まことに有益なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器の実施の形態を図面と共に説明すると、図1は本発明が実施された連続自動包装システムの構成図であって、図中、AとBは例えば液体調味料の原料を煮る蒸煮釜、Cはこれ等各蒸煮釜A,BよりポンプPを経て送られて来る蒸煮済みの液体調味料をストレージタンクDに送り込む供給管、Zは、ストレージタンクDよりポンプDPによって輸送管Eを通して送り込まれて来る蒸煮済みの液体調味料や、或いは、例えば豆乳のような半液状体を、飽和蒸気水や温水等の熱媒、又は、冷水等の冷媒を用いて所定の温度に加熱処理或は冷却処理することができる本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器を示す。
【0016】
更に図中、Gは上記本発明に係る熱交換器Zによって熱交換されて取出管Wを通して送り出されて来る液体調味料又は半液状体を、自動包装機Jに送り込む供給管、Iは供給管Gの途中に三方自動切換弁Hを介して接続した返送管で、液体調味料半液状体が所定の温度に加熱又は冷却されていない場合や、自動包装機Jで処理しきれない液体調味料又は半液状体は、この返送管Iを通って再び上記のストレージタンクDに送り戻される仕組に成っている。
【0017】
また、JTは上記の自動包装機Jによって連続的に包装された液体調味料又は豆乳等の包装袋、Kはこの帯状に連続する包装袋JTを梱包に適した所定の温度に冷却するストレート用冷却装置、Lは冷却された帯状に連続する包装袋JTをカッテイングするカッテイング装置であって、本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器Zは、この様に構成された包装ラインの中に組み込まれて用いられるが、図示したラインの構成は実施の一例であって、本発明は図示以外の包装ラインや、その他のラインに組み込んで使用可能であることは勿論である。
【0018】
次に、上述した本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器Zの構造を図面と共に説明すると、図2は多管式(多段式)に構成した熱交換器Zの全体を説明した構成図、図3は熱交換器Zを構成する外套タンク10を拡大して示した一部断面正面図であって、図1並びに図2に示した熱交換器Zは、図3に示した構造の外套タンク10を直列に複数本接続することによって構成される仕組みに成っている。
【0019】
即ち、全体を太径の円管状に造った上述した外套タンク10は、図3に示すように、上側面に加熱蒸気等の熱媒又は冷水のような冷媒の流入口11Aを設けた外套管11の内部11Hに、内壁面にテフロンやセラミックス等のように表面が滑性面と成っている薄膜をコーティングした多数本の金属パイプ12…を並設すると共に、外套管11の両端部の内側に、これ等各金属パイプ12…の両端を支持するための支持板13’,16’を設け、且つ、外套管11の両端口に左右の蓋体13,16を装着することによって、外套タンク10の両端部に処理液体又は半液状体の溜り室14A,15Aと16Kを区画形成するように構成されている。
【0020】
また図3において、14は左側の蓋体13に設けた熱交換を受ける液体又は半液状体の流入口、15は熱交換を終えた液体又は半液状体の流出口、11C,11D,11Eは外套管11の上面に設けた温度検知と、通気口と熱媒又は冷媒を外套管11から排出する場合に用いる空気の取入口を示し、11Bは外套管11の底面に設けた熱交換を終えたドレンの排出口を示す。
【0021】
更に図3において、13Tは各外套管11内で熱交換される液体又は半液状体の流路を設定するために、上記左側の蓋体13の内側面に上記左側の溜り室を中央線の部分で左右又は上下の2つの溜り室14A,15Aに2分割できるように突出形成した中央仕切壁を示す。また、13Bは上記中央仕切壁13Tの先端に設けたパッキン、13A,16Aは左右の蓋体13,16を外套管11の両端口に取付けるクランプで、13Cと16Cはガスケットを示す。
【0022】
更に、10H,10Hは上記右側の蓋体16の板面16Rに取付けた超音波振動子で、これ等の超音波振動子10H,10Hは、超音波を上記右側の溜り室16Kと、この溜り室16Kに向けて先端口を開口している多数本の金属パイプ12…の内部に放射して、溜り室16Kの内部を図3の矢印に示すように流れる液体又は半液状体を脈動し、且つ、金属パイプ12…を振動する仕組みに成っている。
【0023】
上記図3に示した構成によれば、流入口14より左側の蓋体13の下半分の溜り室14Aに流入した液体又は半液状体は、この下半分の溜り室14Aにその各先端口を臨ませている下側半分の各金属パイプ12…内を通って右側の溜り室16Kに流通し、次いで、矢印の如く上方に反転して上側半分の金属パイプ12…の内部を通って左側の上半分の溜り室15Aに流通し、流出口15より外套タンク10の外に流出されることになるが、この間、各金属パイプ12…を往復流通する液体又は半液状体は、タンク内部11H内に満たされている熱媒又は冷媒との間で熱交換されると共に、右側の溜り室16Kに流入した時に、超音波振動子10Hから放射される超音波を受けて脈動し、且つ、この脈動する液体又は半液状体を通して各金属パイプ12…の内部にも超音波が伝播されて、各金属パイプ12…をその内部から振動させることができるため、各金属パイプ12…内へのタンパク質成分等の付着を防止し、また、付着したタンパク質成分等の剥離を効果的に行うことができる。
【0024】
本発明の実施例では、外套管11の内部に、夫々内壁面にテフロンやセラミックス等を薄くコーティングした計40本の金属パイプ12…が配管されていて、前記左側の蓋体13の内部に設けた中央仕切壁13Tが、これ等計40本の金属パイプ12…を1ブロック=20本単位に区分することができるが、上記中央仕切壁13Tを例えばT字形状に形成した場合は、40本の金属パイプ12…を1ブロック=10本単位に区分することが可能であって、これ等中央仕切壁13Tの形状と金属パイプ12…の本数はいずれも実施の一例である。また、図面には右側の蓋体16に2本の超音波振動子10H,10Hが取付けられた構成が示されているが、これも実施の一例であって、実際には2本〜5本程度の複数本が取付けられている。
【0025】
この様に構成した超音波振動子10Hを備えた外套タンク10を用いて熱交換器Zを造るには、先ず、複数本の外套タンク10…を、図2に示す如く移動用のキャスターを備えた機枠フレーム1に多段式に架設すると共に、熱媒又は冷媒の媒体供給源21(図面の場合はスチーム供給源)に設けた媒体供給パイプ22を、夫々ボールバルブ27,28を介して各外套タンク10…の媒体取入口11Aに接続し、また、各ドレン排出口11Bに取付けたドレン排出パイプ44を、上記機枠フレーム1の基台IT上に搭載したドレン回収タンク30に接続する。
【0026】
更に、前記ストレージタンクDよりポンプDPによって送られて来る液体調味料又は半液状体の液体用輸送管Eの先端を、最下段の外套タンク10に取付けた左側蓋体13の流入口14に接続し、また、該蓋体13に設けた流出口15と、次段の外套タンク10に取付けた左側蓋体13に設けられている流入口15の間を混合パイプVで連通接続すれば、上記ストレージタンクDより送り込まれて来る液体又は半液状体を、各外套タンク10…の金属パイプ12…内で順々に熱交換して所定の温度に加熱又は冷却した後、最終段の外套タンク10の流出口15に接続した送出パイプWTを通して、前記図1に示した取出管Wに送り出される仕組みに成っている。
【0027】
前記媒体供給パイプ22には、ボールバルブ27が取付けられ、更に、制御装置40によって制御されて媒体の供給量を上記ストレージタンクDから送り込まれる液体又は半液状体を任意の温度に調節することができるプロセス制御弁53が設けられている。加えて、この媒体供給パイプ22には、媒体を第1電磁弁29Aを介して前述したドレン回収タンク30に送り込むことができる第1の分岐パイプ29が接続されている。また、第2の分岐パイプ22Xに設けたスチームトラップ22Kは、ドレン回収タンク30に設けたドレン排出パイプ31に接続されている。
【0028】
更に図2において、40は各外套タンク10の通気口11Dと前述したドレン回収タンク30の間を結ぶ通気パイプで、41はこの通気パイプ40に設けた第2の電磁弁を示す。また、1段目と2段目の外套タンク10,10に設けたエアー取入口11E,11Eには、夫々逆止弁42,42を介してエアーベント43,43が取付けられている。
【0029】
また、前記ドレン回収タンク30に接続したドレン排出パイプ31には、トラップ32(スチームトラップ)が取付けられていて、その先端はドレン回収槽33に接続している。51は前記送出パイプWTから送出される熱交換を終えた液体又は半液状体の温度を検出する温度センサー、52,52は前記各外套管10の温度検出口11Cに取付けた媒体の温度検出用温度センサーで、これ等各温度センサー51,52,52で検出された温度データは前述した制御装置50に送られて、媒体の温度が適温に調節される仕組みに成っている。
【0030】
以上の如く構成した熱交換器Zは、制御装置50に設定された2次側(加熱液)の任意設定温度に対して、媒体供給源21からの媒体供給(スチーム供給)を、制御装置50がプロセス制御弁53を制御しながら行う。この場合、通気パイプ40の第2の電磁弁41は開のため、ドレン回収タンク30と各外套タンク10の内部は同圧状態となり、従って、各外套タンク10内で発生したドレンは、ドレン排出パイプ44を通ってドレン回収タンク30に集合される。
【0031】
以上の如くドレン回収タンク30に集合されたドレンは、その量をレベルセンサー(図示省略)が感知して任意の量をサイクルとしてドレン排出を行うが、ドレン排出に際しては、上記第2電磁弁41は閉となり、媒体供給用の第1の分岐パイプ29の第1電磁弁29Aが開となって、媒体(スチーム)をドレン回収タンク30内に送り込むため、その媒体圧力を利用してドレンをドレン排出パイプ31を通して大気圧内に排出する。排出が完了すると同時に、上記第1電磁弁29が閉、第2電磁弁41が開となって、この動作が反復される。
【0032】
また、上記の制御装置50は、定期的に又は必要に応じて各外套タンク10の右側(一方)の蓋体16に取付けた超音波振動子10H…を作動するか、或いは、連続して超音波振動子10H…を作動することにより、各金属パイプ12…の内壁面にテフロンを薄くコーティングして剥離性を高めた点と相俟って、各金属パイプ12…へのタンパク質成分等の付着を防止したり、付着しているタンパク質成分等を容易に剥離する一方、洗浄剤を使用して金属パイプ12…をクリーニングする際に、超音波振動によって洗浄効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器が実施された自動包装システムの一例を示した構成図。
【図2】本発明に係る超音波振動機能を備えた熱交換器の全体を説明した構成図。
【図3】本発明を構成する外套タンクの構造を設恵美下一部断面側面図である。
【符号の説明】
【0034】
Z 本発明に係る熱交換器
10 外套タンク
10H 超音波振動子
11 外套管
12 金属パイプ
13,16 蓋体
13’,16’ 支持板
14 流入口
15 流出口
14A,15A,16K 溜り室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調味料のような液体や、豆乳のような半液状体が流れる複数本の金属パイプを、熱媒又は冷媒が満たされた外套タンクの内部に配管することにより、金属パイプ中を流れる液体又は半液状体と熱媒又は冷媒との間で熱交換を行うように構成した熱交換器であって、
上記外套タンクの両端口の内側に、両端口に対して間隔をあけて各金属パイプの両端部を支持する支持板を設け、且つ、外套タンクの両端口の夫々に蓋体を装着することにより、外套タンクの両端口の内側に上記各金属パイプの両先端口が夫々連通開口される液体又は半液状体の溜り室を区画形成すると共に、
上記外套タンクの少なくとも一方の蓋体に、上記溜り室を通して上記各金属パイプの先端口に向けて超音波を放射する超音波振動子を取付けたことを特徴とする超音波振動機能を備えた熱交換器。
【請求項2】
前記左右の蓋体が外套タンクの両端口に対して着脱自在に構成され、且つ、前記一方の蓋体には、複数本の超音波振動子が取付けられていると共に、他方の蓋体には、液体又は半液状体の流入口と熱交換を済ませた液体又は半液状体の流出口が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波振動機能を備えた熱交換器。
【請求項3】
外套タンク内に配管される金属パイプの内壁面に、テフロンやセラミックス等の薄膜がコーティングされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波振動機能を備えた熱交換器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−349239(P2006−349239A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−174761(P2005−174761)
【出願日】平成17年6月15日(2005.6.15)
【出願人】(591182695)株式会社ビーエム昌和 (3)
【Fターム(参考)】