説明

超音波検査方法およびそのシステム

【課題】本発明は、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができ、超音波を用いた検査方法による不安定さがなくなり、任意の被検査物に対して安定した検査を行えることを課題とする。
【解決手段】超音波発信装置5または圧縮気体供給装置5Aの発信装置と、超音波受信装置6と、解析装置8とを備えた超音波洩れ試験に用いられる超音波検査システムにおいて、被測定物4は、披検査物40とマスター41とからなり、解析装置8は、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定する閾値設定装置13と、前記披検査物から発生する超音波の測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断する判定装置15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波漏れ試験に用いられる超音波検査方法およびそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
タンク等の容器や、バルブ等の配管用具のような被検査物に微小な孔がなく(洩れがなく)、被検査物が充分に密閉されているか否かを調べる、いわゆる洩れ試験を行う装置として、気密式漏れ試験装置、水没式の洩れ試験装置、ヘリウム式の洩れ試験装置および超音波を利用した洩れ試験装置(「超音波洩れ試験装置」と称する。)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この超音波洩れ試験装置は、従来の水没式の洩れ試験装置や、ヘリウム式の洩れ試験装置等と比べて、孔径が数μm程度の微小な孔であっても検出することができ、大がかりで高価な装置を必要とせず、装置の維持管理も容易であるというメリットがある。
【0004】
従来の超音波洩れ試験装置には、被検査物の内部に超音波を出力する超音波発信装置、被検査物から洩れた超音波を受信する超音波受信装置、超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う判定装置等が備えられている。
【0005】
このような超音波洩れ試験装置において、超音波発信装置により被検査物の内部に超音波を出力すると、被検査物に孔がある場合には、その孔から超音波が洩れ、超音波受信装置により洩れた超音波が受信される。逆に、被検査物に孔がない場合には、その孔からは超音波が洩れず、超音波受信装置によっては超音波が受信されない。
【0006】
判定装置では、超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物に洩れがあるか否かが判定される。具体的には、超音波受信装置により超音波が受信された場合には、判定装置は、その検出された信号の出力と、予め設定された出力とを比較し、検出された信号の出力の方が大きいとき漏れがあると判断し、漏れ信号を出力してブザーを作動させる。
【特許文献1】特開2001−194259号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の超音波洩れ試験装置は、検出された信号の出力と、予め設定された出力とを比較し、検出された信号の出力の方が大きいとき漏れがあると判断する構成である。このため、被検査物の種類によっては、比較する出力を予め正確に設定するのは容易ではなく、そのため、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができないおそれがあった。
【0008】
本発明は、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができ、超音波を用いた検査方法による不安定さがなくなり、任意の被検査物に対して安定した検査を行えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記課題を解決するために超音波検査方法およびそのシステムとしてなされたもので、超音波検査方法としての特徴は、超音波発信装置から被測定物の内部に超音波を出力し、前記被測定物から洩れた超音波を超音波受信装置で受信し、その受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う超音波洩れ試験に用いられる超音波検査方法において、前記被測定物として披検査物とマスターとを準備した後に、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定するとともに、前記披検査物から発生する超音波から測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断することにある。
【0010】
前記本発明は、無圧方式の超音波検査方法を実施して、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができ、有孔の場合には、闘値と判定条件の設定によりその大きさ判定をも可能となる。また、超音波を用いた検査方法による不安定さがなくなり、任意の被検査物に対して安定した検査を行なえる。
【0011】
本発明の超音波検査方法としての特徴は、圧縮気体供給装置により被測定物の内部に所定圧の圧縮気体を供給し、前記被測定物から洩れた気体が発する超音波を超音波受信装置で受信し、その受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う超音波洩れ試験に用いられる超音波検査方法において、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断することにある。
【0012】
前記本発明は、加圧方式の超音波検査方法において、前記同様の作用効果が得られる。
【0013】
本発明の超音波検査システムとしての特徴は、被測定物の内部に超音波を出力する超音波発信装置と、前記被測定物から洩れた超音波を受信する超音波受信装置と、超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う解析装置とを備えた超音波洩れ試験に用いられる無圧方式の超音波検査システムにおいて、前記被測定物は、披検査物とマスターとからなり、前記解析装置は、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定する閾値設定装置と、前記披検査物から発生する超音波の測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断する判定装置とを備えることにある。
【0014】
本発明の超音波検査システムとしての特徴は、被測定物の内部に所定圧の圧縮気体を供給する圧縮気体供給装置と、被測定物から洩れた気体が発する超音波を受信する超音波受信装置と、超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う解析装置とを備えた超音波洩れ試験に用いられる加圧方式の超音波検査システムにおいて、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断する判定装置とを備えることにある。
【0015】
本発明の超音波検査システムの前記解析装置の判断により前記披検査物が適合しているか否かを表示する表示装置が設けられている。
【0016】
本発明の超音波検査システムの前記マスターは、孔径が相違する複数種類のものからなり、各マスターの閾値が設定される。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、被検査物の加圧による漏れ音もしくは超音波による漏れ音を、超音波受信装置により発生する超音波を受信し、解析装置にてマスターによる閾値と判定条件にて適合、不適合を比較判断する相対試験法なので、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができ、有孔の場合には、闘値と判定条件の設定によりその大きさ判定をも可能となる。また、超音波を用いた検査方法による不安定さがなくなり、任意の被検査物に対して安定した検査を行なえる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1〜図4は、本発明の一実施の形態を示し、図1に示すように、超音波洩れ試験装置1は、超音波測定ユニット2と、測定装置本体3とを備えている。
【0019】
超音波測定ユニット2は、無圧式のものと、加圧式のものとを適宜設定することができる。無圧式の超音波測定ユニット2は、発信装置として被測定物4の内部に所定の周波数(例えば、40kHz等)の超音波を出力する超音波発信装置5と、被測定物4から洩れた超音波を受信する超音波受信センサー(超音波受信装置)6を備えている。
【0020】
ここで、被測定物4とは、洩れ試験の対象となる製品等の試験体(被検査物)40と、図2に示すように予め所定径の微細孔41aが貫通して形成された基準片(マスター)41とを含む概念である。なお、図2に示すマスター41は、便宜上その切断した一部を拡大して図示している。被検査物40として、タンク、缶等の容器、バルブ等の配管用具が挙げられるが、これらに特に限定されず、自動車用部品や家電用部品のような各種部品であってもよい。
【0021】
加圧式の超音波測定ユニット2は、発信装置としてコンプレッサー等の圧縮気体供給装置5Aが採用される。そして、圧縮気体供給装置5Aを用いて気体(本実施例では、空気)を、マスター41および被検査物40の内部に供給し、0.05Mpa以上の所定圧に加圧する。マスター41およびの被検査物40のリーク箇所(孔)から気体が流出する際に、10kHz〜100kHzの超音波が生成され、その出てくる超音波を超音波受信装置6が受信する。
【0022】
超音波測定ユニト2は、ゴム製や、樹脂製のシールド9に囲まれており、このシールド9により外部から飛散してくる超音波、つまり、バックグラウンドとなる超音波を遮断するようにしている。
【0023】
超音波洩れ試験装置1により洩れ試験を行うにあたり、マスター41または被検査物40の何れか一方が、図示省略のクランプ装置に適宜セットされる。無圧式の超音波測定ユニット2の場合には、超音波発信装置5により、マスター41または被検査物40の被測定物4の内部に超音波が出力され、超音波受信装置6により被測定物4からの超音波の洩れが検出されるようになっている。そして、被測定物4に孔がある場合には、その孔から超音波が洩れ、洩れた超音波が超音波受信装置6により検出される。逆に、被測定物4に孔がない場合には、超音波が洩れず、超音波受信装置6によっては超音波が検出されない。
【0024】
測定装置本体3は、超音波受信装置6と接続されており、超音波受信装置6で受信された超音波に基づいて被測定物4の洩れ判定を行う。測定装置本体3は、電子計算機(パソコン等)から構成された解析装置8と、解析装置8の結果を表示する解析モニター等の表示装置10とからなる。
【0025】
解析装置8は、特定のマスター41から発生する超音波(音)を超音波受信装置6が受信した際に、その超音波の音圧から閾値を設定する閾値設定装置13と、被検査物40から発生する超音波を超音波受信装置6が受信した際に、その入力された受信データ(測定データ)、前記閾値および予め設定されている判定条件とに基づいて、被検査物40が適合しているか不適合かを判断する判定手段15と、閾値設定装置13により設定された閾値および判定条件等のデータを記憶しておく記憶装置16とを備えている。なお、判定条件は、被検査物40の種類およびその被検査物40に適した値に設定される閾値により、適宜設定可能である。
【0026】
予め所定の微細孔41aが形成されたマスター41は、微細孔の孔径が相違する複数種類のものが準備され、各マスター41の閾値が記憶装置16に記憶される。
【0027】
表示装置10は、解析装置8と接続されており、解析装置8の判定により、被検査物40が適合ならば「OK」を、不適合なら「NG」の文字を表示するようになっている。
【0028】
次に、超音波洩れ試験装置1により洩れ試験を行う場合について、図3を参照しながら説明する。
【0029】
先ず、無圧式による超音波洩れ試験装置1により洩れ試験を行う場合について説明する。かかる超音波洩れ試験装置1により洩れ試験を行うに際して、無孔、有孔(小、中、大)の孔径の相違する複数種類の閾値決定用のマスター41を準備する。例えば、マスター41として、無孔のもの、孔径がそれぞれ3μm、10μm、30μmに形成されたものをそれぞれ準備する。
【0030】
なお、孔径が3μmのマスター41は、ヘリウム式の洩れ試験装置による検査精度に相当する。孔径が10μmのマスター41は、水没試験による検査精度に相当する。孔径が30μmのマスター41は、気密試験による検査精度に相当する。従って、それぞれの試験精度の必要に応じて任意のマスター41を選択することができる。
【0031】
各マスター41を準備した後に、超音波洩れ試験装置1を閾値設定モードに設定する(S1)。そして、何れかのマスター41をクランプ装置にセットする(S2)。このとき、マスター41は、その内部に超音波発信装置5からの超音波が入射されるような位置に配置される。
【0032】
マスター41をセットした後に、超音波発信装置5によりマスター41の内部に超音波を出力し(S3)、超音波受信装置6によりマスター41からの超音波の洩れを検出する(S4)。
【0033】
マスター41から発生する超音波を超音波受信装置6が受信し、その音圧によるデータが解析装置8に送信され、閾値設定装置13は出力値を読み取る(S5)、閾値設定装置13は、読み取った出力値から被検査物40に適した閾値を設定し、記憶装置16で記憶する(S6)。なお、前記マスターを設置するステップS2から、閾値を入力するステップS6までの工程を、各マスター41毎に行い、各マスター41の閾値を設定し、それぞれの閾値を記憶装置16が記憶する。
【0034】
次に、超音波洩れ試験装置1を通常(検査)モードに変更する(S7)。かかる通常モードにおいて(S8)、マスター41と同様に被検査物40をセットする(S9)。このとき、被検査物40の内部に超音波発信装置5からの超音波が入射されるような位置に配置される。被検査物40をセットした後、超音波発信装置5により被検査物4の内部に超音波を出力し(S10)、超音波受信装置6により被検査物4からの超音波の洩れを検出する(S11)。
【0035】
被検査物40から発生する超音波を超音波受信装置6が受信し、その測定データが判定装置15に送信される(S12)。判定装置15は、入力された被検査物40の測定データと、入力保持されている所定の閾値とを比較し(S13)、被検査物40に適した判定条件に基づいて被検査物40の適合、不適合を判断する。
【0036】
例えば、孔径3μmのマスター41の閾値が選択され、しかも、判定条件が閾値<測定値=不良と設定されているとする。入力された被検査物40の測定データと、前述で入力保持されている閾値とを比較し、測定データにより求めた測定値が閾値よりも大きい場合には、不適合と判断しその結果を解析モニター10に送る。測定値が閾値以下の場合には、適合と判断しその結果を解析モニター10に送る。
【0037】
解析モニター10は、適合、不適合の判断を表示する。本実施例では、適合ならば
「OK」と表示し(S15)、不適合ならば「NG」と表示する(S14)。
【0038】
1つの被検査物40に対する洩れ試験が終わると、クランプ装置にセットする被検査物40を順次取り替えて、そのセットした被検査物40に対する洩れ試験を順次行うようにする。
【0039】
また、無圧式による超音波洩れ試験装置1により洩れ試験を行う場合には、前記ステップS2からステップS4において、圧縮気体供給装置5Aを用いて空気を、マスター41の内部に供給し、0.05Mpa以上の所定圧に加圧する(S3A)。マスター41から空気が流出する際に、10kHz〜100kHzの超音波が生成され、その出てくる超音波を超音波受信装置6が検出する(S4)。その後の出力値を読み取るステップS5から被検査物40をセットするステップS9までは、前記無圧式による検査方法と同様である。
【0040】
さらに、圧縮気体供給装置5Aを用いて空気を、被検査物40の内部に供給し、0.05Mpa以上の所定圧に加圧する(S10A)。その後の工程(ステップS11〜ステップS15)は、前記無圧式による検査方法と同様である。
【0041】
判定条件は、被検査物40の種類および閾値に応じて任意に設定可能であり、例えば、判定条件が閾値>測定値=不良と設定されている場合には、かかる判定条件に基づいて被検査物40の測定データと、入力保持されている所定閾値とを比較し(S17)、適合ならば「OK」と表示し(S18)、不適合ならば「NG」と表示する(S19)。
【0042】
以上のように、本実施の形態は、加圧による漏れ音もしくは超音波による漏れ音を、被検査物40の近傍に設置した超音波受信装置6により受信し、解析装置8にてマスター41による閾値と判定条件にて適合、不適合を比較判断する相対試験法なので、被検査物の孔の有無が迅速且つ確実に判断ができる。しかも、被検査物40が有孔の場合には、マスター41における孔径に応じた複数の闘値と判定条件の設定により、被検査物40の孔の大きさ判定をも即時に可能となる。
【0043】
また、試験結果は解析モニター10の表示により行われるので、人による目視等による判断の個人差が無くなり検査の均一性に優れるとともに、従来の水没式の洩れ試験装置等に比し、試験に要していた時間、場所、搬入、搬出等の手数が大幅に軽減され、経済性に優れている。
【0044】
解析装置8にてマスター41による閾値と判定条件にて適合、不適合を比較判断する相対試験法なので、従来技術での超音波を用いた検査方法に比し、不安定さがなくなり、安定した実用的な検査方法となった。
【0045】
図4に示すように、超音波受信装置の配置方法によっては、漏れ位置の特定をすることも可能となる。具体的には、被検査物40と超音波受信装置6とを相対的に移動させながら測定する。例えば、被検査物40をその軸心方向に移動させるとともに、軸心を中心にして回転させる。このことにより、被検査物40のリーク部(孔)40aを、超音波受信装置6に接近させることができ、超音波受信装置6の受信データのピーク値を測定することにより、漏れ位置を特定でき、より正確な検査を行えるようになる。
【0046】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、マスター41は前記基準片以外に、実際に不良品となった製品をマスター41として採用することも可能である。かかる場合には、その不良品となった製品の闘値を求め、その闘値に基づいて製品の良否を現場において迅速に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の超音波検出システムの概略構成を示す図である。
【図2】マスターの測定を示す斜視図である。
【図3】本発明の超音波検出システムのフローチャートである。
【図4】被検査物の検査状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0048】
1 超音波洩れ試験装置
2 超音波測定ユニト
3 測定装置本体
4 被測定物
5 超音波発信装置
6 超音波受信装置
8 解析装置
9 シールド
10 解析モニター(表示装置)
13 閾値設定装置
15 判定装置
40 被検査物
41 マスター(基準片)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波発信装置から被測定物の内部に超音波を出力し、前記被測定物から洩れた超音波を超音波受信装置で受信し、その受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う超音波洩れ試験に用いられる超音波検査方法において、前記被測定物として披検査物とマスターとを準備した後に、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定するとともに、前記披検査物から発生する超音波から測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断することを特徴とする超音波検査方法。
【請求項2】
圧縮気体供給装置により被測定物の内部に所定圧の圧縮気体を供給し、前記被測定物から洩れた気体が発する超音波を超音波受信装置で受信し、その受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う超音波洩れ試験に用いられる超音波検査方法において、前記被測定物として披検査物とマスターとを準備した後に、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定するとともに、前記披検査物から発生する超音波から測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断することを特徴とする超音波検査方法。
【請求項3】
被測定物の内部に超音波を出力する超音波発信装置と、前記被測定物から洩れた超音波を受信する超音波受信装置と、前記超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う解析装置とを備えた超音波洩れ試験に用いられる超音波検査システムにおいて、前記被測定物は、披検査物とマスターとからなり、前記解析装置は、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定する閾値設定装置と、前記披検査物から発生する超音波の測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断する判定装置とを備えることを特徴とする超音波検査システム。
【請求項4】
被測定物の内部に所定圧の圧縮気体を供給する圧縮気体供給装置と、被測定物から洩れた気体が発する超音波を受信する超音波受信装置と、前記超音波受信装置で受信された超音波に基づいて被検査物の洩れ判定を行う解析装置とを備えた超音波洩れ試験に用いられる超音波検査システムにおいて、前記被測定物は、披検査物とマスターとからなり、前記解析装置は、前記マスターから発生する超音波から閾値を設定する閾値設定装置と、前記披検査物から発生する超音波の測定データを検出し、前記閾値と前記測定データと予め設定された判定条件とに基づいて、前記披検査物が適合しているか否かを判断する判定装置とを備えることを特徴とする超音波検査システム。
【請求項5】
前記解析装置の判断により前記披検査物が適合しているか否かを表示する表示装置が設けられた請求項3または4に記載の超音波検査システム。
【請求項6】
前記マスターは、孔径が相違する複数種類のものからなり、各マスターの閾値が設定される請求項3〜5の何れかに記載の超音波検査システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−64556(P2008−64556A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241675(P2006−241675)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(505266101)株式会社Eco (10)
【出願人】(000150095)株式会社竹村製作所 (16)
【Fターム(参考)】