説明

超音波計測器

【課題】測定管の状態の変化を検出すること、また、比較的簡単な構成で超音波流量計が固定されている測定管厚さの変化をモニタすること。
【解決手段】 超音波信号送受手段により送受される超音波信号に基づき、反射相関法により測定管内を流れる被測定流体の流速を測定する超音波計測器において、
前記超音波信号送受手段を制御して、2種以上のバースト送信波形で前記超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段を備えたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波信号送受手段により送受される超音波信号に基づき、反射相関法により測定管内を流れる被測定流体の流速および流量を測定する超音波計測器に関し、特に測定管の状態の変化を検出する超音波計測器であり、流量計が固定されている測定管の厚さの変化をモニタする超音波計測器に関する。
【背景技術】
【0002】
化学プラントなどの流量制御に用いられる流量計として超音波流量計が知られている。超音波流量計には、超音波信号が出力されてからこの超音波信号が配管(以下、測定管という)内を流れる被測定流体内の気泡や粒子によって反射した超音波信号(反射信号)を受信するまでの時間を測定し、予め定められた材料(材質)における音速の値を用いて伝播距離を算出して被測定流体の流速および流量を測定するものがある。
【0003】
一方、測定管の厚さを計測する超音波計測器として超音波厚さ計などがある。このような超音波計測器(超音波厚さ計)は、たとえば超音波の出力から測定管の界面における反射までの時間を測定し、その反射時間に測定管の板材の材料(材質)における(既知の)音速をかけることで測定管の板材の厚さを測定する。
【0004】
図5は従来の厚さ計である超音波計測器の一例の構成図であり、図5において、1は被測定流体が流れる測定管、2は測定管1に設けられた超音波送信素子、3は測定管1に設けられた超音波受信素子である。4は測定管1と超音波送信素子2との間に設けられた超音波伝播材、5は測定管1と超音波受信手段3との間に設けられた超音波伝播材である。
また従来の超音波計測器は、超音波受信素子3から出力された受信信号により測定管1の板厚を測定する図示しない厚さ計測手段からも構成される。
【0005】
この構成において、超音波送信素子2から送信された超音波は、超音波伝播材4、測定管1の板厚を経て測定管1の内壁で反射し、さらに測定管1の板厚を経て、超音波伝播材4の近傍に設置された超音波伝播材5を介して超音波受信素子3へと伝搬する。
【0006】
超音波受信素子3は、受信した超音波信号を図示しない受信回路を介してAD変換して、AD変換した受信信号を図示しない厚さ計測手段に出力する。
厚さ計測手段は、超音波送信素子2が発振から射出した超音波が戻ってくる時間を測定し、予め定めた音速の値を用いて伝搬距離を算出して板厚を測定する。
【0007】
このように従来の超音波計測器は、測定管の厚さを計測できる。
このような超音波計測器に関連する先行技術文献として下記の特許文献1〜2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−220534号公報
【特許文献2】特開2006−250666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、化学プラントなどの流量制御に用いられる流量計では、従来の測定管(配管)の減肉について、定期的に測定管の厚さを上述のような超音波厚さ計などで測定してメンテナンスする必要があった。特にオリフィス下流でのキャビテーションによる減肉は急速に起こるので、このような領域の測定管の厚さをリアルタイムでまたはオンラインで測定することが望ましかった。
【0010】
一方、化学プラントなどの流量制御に用いられる流量計としては、測定管の外側にセンサを取り付ける方式(クランプオン方式)の超音波計測器が使用されている。このようなクランプオン型の超音波計測器では、上述の従来の測定管の厚さを測定するための超音波計測器(超音波厚さ計)とは流量を測定するための構造が異なるので、超音波厚さ計をクランプオン型の超音波計測器に搭載する際には、たとえば次の問題点があった。
【0011】
A:あらたな厚さ測定のためのセンサや信号処理回路を設けなければならないという問題点
B:高精度で厚さを測定しようとすると時間分解能を高くしなくてはならないという問題点
【0012】
超音波計測器に超音波厚さ計を搭載した場合であっても、両者は全く別個の信号処理であるため、この超音波厚さ計ではリアルタイムに測定ができないという問題点もあった。
【0013】
また、従来の超音波厚さ計では、一般的に測定管の厚さ測定には、測定管の材質の音速を予め知っておく必要があるという問題点もあった。具体的には、従来の超音波厚さ計は、一般的には測定管の厚さ測定のため、データベース化されている既知の音速(固定値)を用いている。しかし実際には音速は製法や微妙な材質の違いによって測定管により異なり、一般的に知られている音速とは違いがあるという問題点があった。
【0014】
さらに、超音波計測器にこの配管厚さ機能を搭載しようとすると超音波流量測定機能とは別構成の板厚測定機能が必要となるので、コストが高くなってしまうという問題点もあった。
【0015】
本発明は上述の問題点を解決するものであり、その目的は、測定管の状態の変化を検出する超音波計測器を実現することにある。また、比較的簡単な構成で超音波流量計が固定されている測定管の厚さの変化をモニタする超音波計測器を実現することにもある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
超音波信号送受手段により送受される超音波信号に基づき、反射相関法により測定管内を流れる被測定流体の流速を測定する超音波計測器において、
前記超音波信号送受手段を制御して、2種以上のバースト送信波形で前記超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段を備えたことを特徴とする超音波計測器である。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の超音波計測器において、
前記各バースト波形で出力された前記超音波信号から得られる流速の差または比を記憶する記憶手段と、
前記各超音波信号に基づき測定される前記超音波信号のバースト波形ごとの流速の差または比と、前記記憶手段に記憶される前記流速の差または比とに基づき、前記測定管の厚さを検出する測定管厚み測定手段と、を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の超音波計測器において、
前記超音波信号のバースト送信波形を切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の超音波計測器置において、
前記超音波出力制御手段は、
前記超音波信号送受手段を制御して前記2種以上のバースト送信波形で出力される前記超音波送信信号のうち少なくとも一つを、バースト送信波形の周波数を異なる周波数にして2個以上出力させることを特徴とする。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の超音波計測器において、
前記記憶手段は、
既知の前記測定管の厚さ、および、既知であって前記厚さに応じたモノバースト送信波形で出力される前記超音波信号から得られる流速と多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される前記超音波信号から得られる各流速との各差分を予め記憶し、
前記測定管厚み測定手段は、
前記記憶手段に記憶される前記各差分、および、実際にモノバースト送信波形で出力される前記超音波信号から測定される流速と多バースト送信波形でかつ周波数を異なる周波数にして2個以上出力される前記超音波信号から測定される各流速との各差分に基づき測定管の厚さを測定することを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の超音波計測器において、
前記超音波送信信号のうち少なくとも一つの超音波送信信号の送信波形は、バースト数が2個以下であることを特徴とする。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項2または3記載の超音波計測器において、
透過法により前記被測定流体の流量を測定する流量演算手段を具備し、
前記記憶手段は、
前記透過法により測定された流量と、前記多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される前記超音波信号から得られる各流量との差または比を記憶し、
前記測定管厚み測定手段は、
前記各超音波信号に基づき前記透過法および前記反射相関法により測定される前記超音波信号のバースト波形ごとの流量の差または比と、前記記憶手段に記憶される前記流量の差または比とに基づき、前記測定管の厚さを検出することを特徴とする。
【0023】
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の超音波計測器において、
少なくとも2セットの前記超音波信号送受手段を異なる設置場所に備え、
これら超音波信号送受手段の設置場所における前記測定管の厚さ変化をモニタすることを特徴とする。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の超音波計測器において、
前記測定管の別の場所に設置された他の超音波信号送受手段を介して受信した反射信号に基づき算出された流量と、請求項1記載の超音波信号送受手段を介して受信した反射信号に基づき算出された流量とを比較して配管の厚さ変化量を算出する流量演算手段を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、超音波信号送受手段を制御して、2種以上のバースト送信波形で超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段と、各バースト波形で出力された超音波信号から得られる流速の差または比および既知の測定管の厚さおよび音速を記憶する記憶手段と、各超音波信号に基づき測定される超音波信号のバースト波形ごとの流速の差または比と、記憶手段に記憶される流速の差または比とに基づき、測定管の厚さを検出する測定管厚み測定手段とを備えることにより、流量を測定するとともに比較的簡単な構成で流量計が固定されている配管(測定管)の厚さの変化を検出・測定する事が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明に係る超音波計測器の一実施例の構成図である。
【図2】モノバースト時と多バースト時における誤差の変動の周期を示す説明図である。
【図3】多バースト時における測定管の厚さ変化を検知する際の説明図である。
【図4】本発明の超音波計測器の測定管11の厚さ測定の動作説明図である。
【図5】従来の超音波計測器の一例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、化学プラントなどの流量制御に用いられる流量計であって超音波信号送受手段により送受される超音波信号に基づき、反射相関法等により測定管内を流れる被測定流体の平均流速および流量を測定するとともに、測定管の状態の変化を検出する(比較的簡単な構成で流量計が固定されている配管厚さの変化をモニタする)ことが可能な超音波計測器に関する。
以下、図面を用いて本発明の超音波計測器を説明する。
【0028】
<第1の実施例>
図1は、本発明に係る超音波計測器の一実施例の構成図であり、本実施例の主な特徴は、超音波信号送受手段を制御して2種以上のバースト送信波形で超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段と、各バースト波形で出力された超音波信号から得られる流速の差または比を記憶する記憶手段と、各超音波信号に基づき測定される超音波信号のバースト波形ごとの流速の差または比と、記憶手段に記憶される流速の差または比とに基づき、測定管の厚さを検出する測定管厚み測定手段と、超音波信号のバースト送信波形を切り替える切替手段を備えた点である。
【0029】
ここでバースト波形とは予め定められた時間だけ持続する単一周波数の信号波形を意味するものである。
【0030】
(構成の説明)
図1において、本発明に係る超音波計測器は主に、被測定流体が流れる測定管11と、測定管11に設けられ測定管11に超音波を送信するとともに測定管11の板厚を伝播し被測定流体内の気泡や粒子からにより反射された超音波信号(反射信号)を受信することの出来る角度で設けられた圧電素子などの超音波送受手段12と、測定管11と超音波送受手段12との間に設けられたシューなどの超音波伝播材13と、超音波出力制御手段14と、切替手段の一例であるタイミング制御手段15と、受信手段16と、時間差計算手段17と、流量演算手段18と、記憶手段19と、測定管厚み測定手段20と、記憶手段21とから構成される。
【0031】
なお、本発明に係る超音波計測器の基本的な流量測定のための構成は、従来の反射相関法による流量測定を行なう超音波計測器と同様の構成(たとえば特許第3669580号公報、特開2005−172547号公報など)であるので以下説明を省略する。
(主な構成要素の説明)
【0032】
超音波送受手段12は、超音波出力制御手段14と接続され、超音波出力制御手段14から出力される2種以上のバースト波形(たとえば1周期のバースト波形(以下、1バースト波形という)または5周期のバースト波形(以下、5バースト波形という))で出力するための波形制御信号が入力され、この波形制御信号に基づき各バースト波形にて超音波送信信号を出力する。
さらに超音波送受手段12は、受信手段16と接続され、測定管11を伝播・反射を経て受信した超音波信号(以下、反射信号という)を受信すると、受信した反射信号を受信手段16に出力する。
【0033】
超音波出力制御手段14は、タイミング制御手段15からの切替信号に基づき超音波信号送受手段12を制御し2種以上のバースト波形(たとえば1バースト波形、5バースト波形)かつ/または周波数を変えた2個以上の超音波送信信号を出力するものであって、タイミング制御手段15と接続される。
なお超音波送受手段12は、超音波出力制御手段14で決められた超音波信号を出力する。
この超音波出力制御手段14には、タイミング制御手段15から超音波送受手段12に出力させる超音波信号のバースト波形を切り替えるための切替信号が入力される。
【0034】
タイミング制御手段15は、切替手段の一例であって、超音波出力制御手段14を制御し超音波信号送受手段12から出力させる超音波信号のバースト波形を切り替えるため、切替信号を出力するものであって、超音波出力制御手段14と記憶手段19とにそれぞれ接続される。
【0035】
なお超音波出力制御手段14は、タイミング制御手段15の機能を含む構成とするものでもよい。
【0036】
受信手段16は、超音波送受手段12が測定管11を透過し、流体中の粒子から反射した波を受信した超音波信号(以下、反射信号という)であって反射信号が入力されると、この反射信号を増幅し、図示しない受信回路を介してAD(アナログデジタル)変換して、AD変換した受信信号を時間差計算手段17に出力するものであって、超音波送受手段12と時間差計算手段17とにそれぞれ接続される。
【0037】
時間差計算手段17は、受信手段16から入力された受信信号に基づき、少なくとも2回の受信波形から相関を用いて流速に相当する時間差を計算するものであって、受信手段16と流量演算手段18とにそれぞれ接続される。この時間差計測手段17は、計算結果である流速に相当する時間差を示す時間差信号を流量演算手段18に出力する。なお特に図示しないが時間差計測手段17は時間差を示す流速信号を記憶手段19に出力するものでもよい。
【0038】
流量演算手段18は、時間差計算手段17から入力された時間差信号から得られる流速に基づき流量を算出し、算出された流量を示す流量信号を記憶手段19と測定管厚み測定手段20に出力するものであって、記憶手段19と測定管厚み測定手段20とにそれぞれ接続される。
【0039】
記憶手段19は、各バースト波形で出力された超音波送信信号から得られる流速と流量の少なくともいずれかの差または比を記憶するものであって、流量演算手段18、測定管厚み測定手段20とそれぞれ接続される。具体的には記憶手段19は、流量演算手段18から流量信号が入力されると、流量信号から得られた流量を超音波信号送受手段12が出力した超音波送信信号のバースト波形および(発振)周波数と関連付けて記憶する。いいかえれば、記憶手段19は流量演算手段18で算出した流量とその時の流量を算出するのに使用した超音波信号の波形情報を併せて記憶する。
またこの記憶手段19は、(予め設計書や仕様書などから)既知の測定管11の厚さ、および、厚さに応じたモノバースト送信波形(1バーストまたは2バースト送信波形のものをいう)で出力される超音波送信信号から得られる流速と多バースト送信波形(モノバースト送信波形よりも多数の送信波形のものをいう)でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される超音波送信信号から得られる、流速または流量の各差分(モノバーストで出力される超音波での流量または流速、多バーストで第1の周波数で出力される超音波での流量または流速、多バーストで第2の周波数で出力される超音波での流量または流速の差分)を予め記憶する。
【0040】
測定管厚み測定手段20は、記憶手段19に予め記憶される各差分(モノバーストで出力される超音波での流量または流速、多バーストで第1の周波数で出力される超音波での流量または流速、多バーストで第2の周波数で出力される超音波での流量または流速の差分)、および、実際にモノバースト送信波形で出力される超音波送信信号から測定される流速または流量と周波数の異なる少なくとも2種の多バースト信号により算出された流速または流量との各差分に基づき測定管11の厚さを測定するものであって、記憶手段19と流量演算手段18とそれぞれ接続される。
【0041】
この測定管厚み測定手段20は、流量演算手段18からの流量値と、既に記憶手段19に記憶されている超音波信号のバーストと関連付けられた流量とを比較演算(たとえば各バースト波における流速または流量の差分または比を算出)して、測定管の厚さが変化したことを検出する。
【0042】
また、測定管厚み測定手段20は、記憶手段19に予め記憶された「既知の厚さ、および、既知であってモノバースト送信波形で出力される超音波信号から得られる流速/流量と多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される超音波信号から得られる各流速/流量との各差分」と、「実際にモノバースト送信波形で出力される超音波送信信号から得られた流速/流量と多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される多バースト超音波送信信号から得られた各バースト波における流速/流量との各差分」と各周波数に基づいて配管の厚さを測定する。
【0043】
すなわち、測定管厚み計測手段20は、超音波信号送受手段12により出力された各超音波信号とその反射信号に基づき反射相関法により測定される超音波信号のバースト波形ごとの流速/流量の差または比から測定管の厚さの変化を検出するまたは厚さを測定するものである。
【0044】
なお本発明の超音波計測器は、測定管厚み計測手段20で得られる測定管の厚さ変化および測定管の厚さを表示する表示手段を備えるものであってもよい。
【0045】
(動作説明)
このような構成で本発明に係る超音波計測器は(A−1)〜(A−15)の動作を実行する。
【0046】
(A−1)
タイミング制御手段15は、超音波出力制御手段14を制御し超音波信号送受手段12から出力させる超音波送信信号のモノバースト送信波形および多バースト送信波形における送信信号の周波数を切り替えるため、切替信号を出力する。
【0047】
(A−2)
超音波出力制御手段14は、タイミング制御手段15からの切替信号に基づき超音波信号送受手段12を制御して出力させる超音波送信信号のバースト波を切り替えて出力するため(たとえば、モノバースト波形または多バースト波形で出力させるべく)、出力制御信号を出力する。
【0048】
(A−3)
超音波送受手段12は、超音波出力制御手段14からの出力制御信号に基づき、たとえばモノバースト波形(1バースト波形等)で超音波送信信号を出力する。このとき超音波送受手段12は、予め定められた発振周波数で超音波信号を出力する。
【0049】
(A−4)
超音波送受手段12から出力された超音波送信信号は、超音波伝播材13→測定管11→測定管11内の媒質へと出力され、測定管11内の媒質により反射して、測定管11、超音波伝播材13を経て超音波送受手段12に入射される。
【0050】
(A−5)
超音波送受手段12は、受信した反射信号を受信手段16に出力する。
【0051】
(A−6)
受信手段16は、超音波送受手段12から受信した反射信号を図示しない受信回路を介してAD(アナログデジタル)変換し、AD変換した受信信号を出力する。
【0052】
(A−7)
時間差計算手段17は、受信手段16から入力された受信信号に基づき、少なくとも2回の受信波形から相関を用いて流速に相当する時間差を算出し、算出された流速を示す流速信号を出力する。
具体的には、上述の(A−2)において、超音波送受手段12が、超音波信号を複数回出力する。たとえば超音波送受手段12は、超音波送信信号である第1送信信号、第2送信信号を出力し、第1受信信号と第2受信信号を受信する。
【0053】
(A−8)
流量演算手段18は、時間差計算手段17からの流速信号に基づいて流量を算出し、この流量を示す流量信号を出力する。
【0054】
(A−9)
記憶手段19は、流量演算手段18から流量信号が入力されると、流量信号から得られた流量を超音波信号送受手段12が出力した超音波信号のバースト送信波形と周波数とを関連付けて記憶する。
【0055】
(A−10)
測定管厚み測定手段20は、流量演算手段18から流量信号が入力されると、流量信号から得られた流量と、既に記憶手段19に記憶されている超音波信号のバースト波形ごとに関連付けられた流量とを比較演算(たとえば各流量の差分または比を算出)して、予め定められた閾値を超えると測定管の厚さが変化したことを検出する。
【0056】
ここで、(A−9)〜(A−10)により測定管の厚さの変化をモニタする(検出・把握する)ことができる原理について説明する。
【0057】
本発明では、超音波は、モノバースト波形(1、2バースト波等)で流速を測定した場合と多バースト波形(5バースト波形等)で出力された超音波信号で流速を測定した場合とで流量の測定誤差が変動する点を利用して測定管の厚さの変化をモニタ(検出・把握)する。
【0058】
具体的には、超音波は1バースト波形で流速を測定した場合、超音波伝播材13→測定管11→測定管11内の媒質へと伝達する際に、測定管11内で多重反射(共鳴)を起こさずに測定管から媒質へ入るため、測定管の厚さや音速によらず一定の精度が得られる。
【0059】
一方、5バースト波形等の連続的な波が配管に入った時にそこで多重反射が生じ、測定管の厚さや音速で決まる条件で多重波が強め合ったり弱め合ったりするために、流量の誤差が厚さ(または音速)、送信する周波数により変動する。
【0060】
この5バースト波形等の多バースト時における誤差の変動の周期は、共鳴の条件により決定される。
共鳴の条件の示数として共鳴の次数mを、t(測定管の板厚)、θp(測定管板厚内への超音波入射角)で以下の式(1)のように表すことができ、このとき以下の式(1)の次数が整数、非整数という条件で誤差が変動する。
m=発振周波数×2t×cosθp/横波音速・・・(1)
【0061】
図2は、バースト数と誤差の変動の周期を示す説明図であり、図2において、破線で表した5バースト波形の超音波信号による流量測定の誤差は、mの大きさで+、−(プラス、マイナス)に変動し、m次数が低いと共鳴が強くなり流量測定誤差が大きくなることを示している。
一方、実線で表した1バースト波形の超音波信号による流量測定の誤差は、1バースト波形では測定管11で多重反射(共鳴)を起こさないため、一定の精度で流量測定ができることを示している。
【0062】
よって、モノバースト波形(1バースト波形等)で測定した流量と多バースト波形(5バースト波形等)の各超音波送信信号で測定した流量の差または比の関係を予めリファレンスとして記憶手段に記録しておけば、測定管の厚さが変化したときにこの差または比が大きく変化することになるため、たとえば流量の差または比が変化すると測定管の厚さが変化したものとして把握することやモニタすることが可能となる。
【0063】
たとえば、図3は、多バースト時における測定管の厚さ変化を検知する際の説明図である。本発明の超音波計測器の測定管厚み測定手段20は、図3において、破線で表した5バースト波形でかつ所定の周波数で送出された超音波送信信号により得られた流量と、図示しない1バースト波形で送出された超音波送信信号により得られた流量との測定値の差が、図3中T100に示すように当初は測定値の差が−2%だったところ、あるタイミングで測定した結果図3中T110に示すように測定値の差が−4%と測定される場合は、記憶手段に記憶されたリファレンスに基づき測定管の厚さが変化したものとして把握できる。
【0064】
(A−11)
図1の超音波送受手段12は、超音波出力制御手段14による制御のもと、多バースト送信波形(5バースト波形等)で、第1の発振周波数f1で超音波送信信号を出力し、上述(A−4)〜(A−9)の動作を再び行なって流量(または流速)を算出する。
【0065】
(A−12)
測定管厚み測定手段20は、記憶手段19に記憶されている(A−9)、(A−11)で出力された超音波送信信号から得られた流量(または流速)に基づき、流量誤差を算出する。
具体的には、測定管厚み測定手段20は、以下の式により流量誤差を算出する。
流量誤差=(A−11)で得られた流量/(A−9)で得られた流量―1
【0066】
(A−13)
図1の超音波送受手段12は、超音波出力制御手段14による制御のもと、多バースト送信波形(5バースト波形等)で、第2の発振周波数f2で超音波送信信号を出力し、上述(A−4)〜(A−9)の動作を再び行なって流量(または流速)を算出する。
【0067】
(A−14)
測定管厚み測定手段20は、記憶手段19に記憶されている(A−9)、(A−13)で出力された超音波送信信号から得られた流量(または流速)に基づき、流量誤差を算出する。
具体的には、測定管厚み測定手段20は、以下の式により流量誤差を算出する。
流量誤差=(A−13)で得られた流量/(A−9)で得られた流量―1
【0068】
(A−15)
測定管厚み測定手段20は、(A−12)、(A−14)で得られた、流量誤差に基づいて測定管の厚みを算出する。
【0069】
ここで、(A−15)により測定管の厚さを測定することができる原理について説明する。
【0070】
式(1)より超音波信号の周波数を変えると共鳴次数mの値は変化することがわかる。つまり、多バースト数の送信波において送信周波数を変えると、そのとき出現する誤差の値が変化することになる。
【0071】
多バースト波形で送出した超音波送信信号で測定した誤差は、上述の式(1)中のm=整数のときは多重波が多数となるので、精度が良くなる。
また、この誤差は、上述の式(1)中のm=0.5+n(nは1以上の整数)のときには、余計な多重波が消え、精度が良くなる。
具体的には、この誤差は、上述の式(1)中のmが、m=整数または0.5+nのときには、1バースト波形で出力された超音波送信信号のときの精度(誤差)と一致またはほぼ等しくなる。
なお、式(1)中のmが、n<m<n+0.5となるときは、誤差は正の値となる。また式(1)中のmが、mがn+0.5<m<n+1となるときは、誤差は負の値となる。
【0072】
ここで、式(1)中のθp(測定管板厚内への超音波入射角)は、Vpを測定管11内の横波音速、Vsを超音波伝播材13の縦波音速、θsを超音波伝播材13の入射角とすれば、snellの法則より式(2)で表すことができる。
θp=asin(Vp/Vs×sin(θs))・・・(2)
このため、式(1)中のθp(測定管板厚内への超音波入射角)は、θs,Vsは既知であるから、θpは配管音速Vpの関数となるといえる。
【0073】
このことから、記憶手段がこの関係を予めマッピングして記憶しておけば(たとえば仕様書、設計書のデータから算出、実測した結果を記憶する)、測定管11の厚さ(板厚)が変化した際に1バースト波形の超音波送信信号の時に測定された流量を基準値とし、この基準値と多バースト波形の超音波送信信号であって異なる周波数(第1の周波数f1,第2の周波数f2)でおのおの測定した流量との差分(誤差)を算出すると、測定管11の音速と測定管11の厚さを測定できる。
【0074】
たとえば式(1)を用いて共鳴次数m1、m2を2つの周波数f1、f2で表現すると以下のようになる。
m1=f1×t×sin(θp)/Vp
m2=f2×t×sin(θp)/Vp
ここで、Vp、tは未知数ある。f1、f2は既知であり、θpはVpの関数であるから、これらの式からm1、m2が算出される。
【0075】
このように、本発明の超音波計測器では、上述の関係を予めマッピングして記憶しておくことにより、測定管厚み測定手段20が、1バースト波形の超音波送信信号の時に測定された流量を基準値とし、そこから第1の周波数f1、第2の周波数f2でおのおの測定したとき流量との各誤差(差分)を算出することにより、測定管11の音速と測定管11の厚さを算出することができる。
【0076】
上述の関係を予めマッピングして記憶しておけば、式(1)中のm=整数のときとm=0.5+n(nは1以上の整数)のときにモノバースト波形の超音波送信信号における精度と等しくなる性質と、算出された2つの差分から、現在の測定管11の厚さと音速を特定することができることになる。
【0077】
たとえば、上述(A−12)のステップにおいて、測定管厚み測定手段20は、1バースト波形の超音波送信信号により測定された流量と、5バースト波形・第1の発振周波数f1で出力された超音波信号により測定された流量との差分(以下、第1の差分という)を計算する。
【0078】
また、測定管厚み測定手段20は、上述(A−14)のステップにおいて、1バースト波形の超音波送信信号により測定された流量と、5バースト波形・第2の発振周波数f2で出力された超音波信号により測定された流量との差分(以下、第2の差分という)を計算する。
【0079】
測定管厚み測定手段20は、記憶手段に予めマッピングして記憶された「既知の測定管の厚さ、音速、および、既知であって、測定管厚さに応じたモノバースト送信波形で出力される超音波送信信号から得られる流速/流量と多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される超音波信号から得られる各流速/流量との各差分」、第1の差分および第2の差分に基づき、測定管11の音速と測定管11の厚さ(板厚)を算出する。
【0080】
図4は、本発明の超音波計測器の測定管11の厚さ測定の動作説明図である。
図4において、測定管厚み測定手段20は、測定管11の厚さ(板厚)が変化した際に1バースト波形の超音波信号の時に測定された流量を基準値とし、この基準値と多バースト波の超音波信号であって異なる周波数(第1の周波数f1、第2の周波数f2)でおのおの測定した流量との差分(誤差)を算出すると、記憶手段にマッピングされたデータに基づき、測定管の厚さを検出できる。
【0081】
すなわち、本発明の超音波計測器は、各流量を計算した際の測定管11の音速は同値であるため、測定管厚み測定手段20が1バースト波形で測定した流量(流量誤差)を基準としてそこからのずれを多バーストの2つの周波数で送信した時の誤差を求めれば測定管11の音速に影響無く板厚を測定することが可能になる。
【0082】
この結果、本発明の超音波計測器は、超音波信号送受手段を制御して、2種以上のバースト送信波形で超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段と、各バースト波形で出力された超音波信号から得られる流速の差または比および既知の測定管の厚さおよび音速を記憶する記憶手段と、各超音波信号に基づき測定される超音波信号のバースト波形ごとの流速の差または比と、記憶手段に記憶される流速の差または比とに基づき、測定管の厚さを検出する測定管厚み測定手段を備えることにより、流量を測定するとともに比較的簡単な構成で流量計が固定されている配管(測定管)の厚さの変化を検出・測定する事が可能になる。
【0083】
また、本発明の超音波計測器は、測定管11の厚さを測定するには反射相関法で付加的なセンサを用いる必要は無い点でも有効である。
【0084】
また、本発明の超音波計測器は、反射相関法を用いているので、測定管内におけるオリフィスの下流で流速分布が乱れていても、反射法を用いる事で正確な流量を測定することができる点でも有効である。また、測定管に外側から加工を施す必要が無いために手軽でローコストに設置する事が可能となる点でも有効である。
【0085】
<その他の実施例>
なお、本発明の超音波計測器は、上述の実施例では、多バースト波形の一例として5バースト波形とし、モノバースト波形の一例として1、2バースト波形の比較として説明しているが、バースト波形の数は5ないし1にはこだわらない。例えば設計上、精度の板厚依存性が安定していれば1バースト波形は1.5や2でも良く、5バースト波形は3バーストでも10バーストでも良い場合もある。
【0086】
また、本発明の超音波計測器は、超音波による流量・測定管の厚み測定に係る構成は、反射法ばかりでなく透過法も組み合わせたハイブリッド方式でも良い。例えば、透過法で測定した流量は測定管11の板厚によらず一定であり、透過法の流量を基準として反射法での5バースト波形での流量測定結果との組み合わせで測定管11の厚さ変化をモニタするという構成であってもよい。
【0087】
また、本発明の超音波計測器は、複数の5バースト波形のセンサを測定管11の異なる場所に取り付けて、その間の比較を行っても良い。たとえば、オリフィス下流の減肉の激しい所と比較的減肉の生じにくい所にセンサを設置し、そのときの流量出力の比較を行う構成とするものでもよい。すなわち、超音波信号送受手段を2個以上具備するものでもよい。
【0088】
また、本発明の超音波計測器は、上述の実施例では、出力する5バースト波形の超音波について周波数を2種類にして出力して測定管の厚み測定をする場合を説明しているが、特にこれに限定されるものではなく、1つの周波数でバースト1、バースト5の組み合わせであってもよく、予め横波音速と板厚の初期値が既知であれば、それと周期性を用いて配管厚さの減少のモニタすることが可能となるものでもよい。
【0089】
また、本発明の超音波計測器は、出力する5バースト波形の超音波について周波数を2種類にして出力して測定管の厚み測定をする場合を説明しているが、特にこれに限定されるものではなく、2つではなく多数の周波数を用いて板厚の測定精度を高精度化するものでもよい。
【0090】
また、本発明の超音波計測器は、超音波出射制御手段が少なくとも2周期以下のバースト周期で前記超音波信号を出射するものでもよい。
【0091】
また、本発明の超音波計測器は、ハイブリッド型とし透過法の精度と反射法の精度の比較を行うとするものでもよい。その場合、透過法と反射法の多バースト信号で比較を行えばよい。
たとえば本発明の超音波計測器が、上述の構成に加えて、超音波信号が出射されてからこの超音波信号が測定管内を流れる被測定流体によって反射し超音波送受手段が超音波信号を受信するまでの伝播時間に基づき透過法により被測定流体の平均流速および流量を測定する流量演算手段と、透過法により測定された流量と、3周期以上の多バースト周期でかつ少なくとも2種以上の周波数で出射される超音波信号から透過法により得られる各流量との各差分を予め算出してマッピングデータとして記憶する記憶手段を有するものでもよい。
この場合、測定管厚み測定手段が、マッピングデータ、および、実際に透過法により測定された流量と実際に超音波信号を3周期以上のバースト周期でかつ少なくとも2種以上の周波数で出射して得られた各流量との各差分と各周波数に基づいて測定管の厚さを測定する。
【符号の説明】
【0092】
11 測定管
12 超音波送受手段
13 超音波伝播材
14 超音波出力制御手段
15 タイミング制御手段
16 受信手段
17 時間差計算手段
18 流量演算手段
19 記憶手段
20 測定管厚み測定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波信号送受手段により送受される超音波信号に基づき、反射相関法により測定管内を流れる被測定流体の流速を測定する超音波計測器において、
前記超音波信号送受手段を制御して、2種以上のバースト送信波形で前記超音波送信信号を出力させる超音波出力制御手段を備えたことを特徴とする超音波計測器。
【請求項2】
前記各バースト波形で出力された前記超音波信号から得られる流速の差または比を記憶する記憶手段と、
前記各超音波信号に基づき測定される前記超音波信号のバースト波形ごとの流速の差または比と、前記記憶手段に記憶される前記流速の差または比とに基づき、前記測定管の厚さを検出する測定管厚み測定手段と、を備えることを特徴とする請求項1記載の超音波計測器。
【請求項3】
前記超音波信号のバースト送信波形を切り替える切替手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の超音波計測器。
【請求項4】
前記超音波出力制御手段は、
前記超音波信号送受手段を制御して前記2種以上のバースト送信波形で出力される前記超音波送信信号のうち少なくとも一つを、バースト送信波形の周波数を異なる周波数にして2個以上出力させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超音波計測器。
【請求項5】
前記記憶手段は、
既知の前記測定管の厚さ、および、既知であって前記厚さに応じたモノバースト送信波形で出力される前記超音波信号から得られる流速と多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される前記超音波信号から得られる各流速との各差分を予め記憶し、
前記測定管厚み測定手段は、
前記記憶手段に記憶される前記各差分、および、実際にモノバースト送信波形で出力される前記超音波信号から測定される流速と多バースト送信波形でかつ周波数を異なる周波数にして2個以上出力される前記超音波信号から測定される各流速との各差分に基づき測定管の厚さを測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超音波計測器。
【請求項6】
前記超音波送信信号のうち少なくとも一つの超音波送信信号の送信波形は、バースト数が2個以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超音波計測器。
【請求項7】
透過法により前記被測定流体の流量を測定する流量演算手段を具備し、
前記記憶手段は、
前記透過法により測定された流量と、前記多バースト送信波形でかつ少なくとも2種以上の周波数で出力される前記超音波信号から得られる各流量との差または比を記憶し、
前記測定管厚み測定手段は、
前記各超音波信号に基づき前記透過法および前記反射相関法により測定される前記超音波信号のバースト波形ごとの流量の差または比と、前記記憶手段に記憶される前記流量の差または比とに基づき、前記測定管の厚さを検出することを特徴とする請求項2または3に記載の超音波計測器。
【請求項8】
少なくとも2セットの前記超音波信号送受手段を異なる設置場所に備え、
これら超音波信号送受手段の設置場所における前記測定管の厚さ変化をモニタすることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の超音波計測器。
【請求項9】
前記測定管の別の場所に設置された他の超音波信号送受手段を介して受信した反射信号に基づき算出された流量と、請求項1記載の超音波信号送受手段を介して受信した反射信号に基づき算出された流量とを比較して配管の厚さ変化量を算出する流量演算手段を具備することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の超音波計測器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−185602(P2011−185602A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−47713(P2010−47713)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】