説明

距離センサを使用した衝突の回避と探知

本内視鏡に係る方法は、体の解剖学的領域における対象位置へと、内視鏡ロボットによる操作で、内視鏡を進めること、及び、内視鏡が、内視鏡ロボットによって対象位置へと進められるにつれて、その解剖学的領域の複数の単眼の内視鏡イメージを生成すること、を含む。単眼の内視鏡イメージにおいて、内視鏡と対象物との衝突を回避するため、または、探知するために、本方法は、更に、内視鏡が、内視鏡ロボットによって対象位置へと進められるにつれて、対象物からの内視鏡の距離測定値を生成すること、及び、その距離測定値に応じて、単眼の内視鏡イメージにおいて、対象物の表面の三次元イメージを再構築すること、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡ロボットにより操作される内視鏡を必要とした、最小限の切開を伴う外科手術に関する。詳細には、本発明は、距離センサを使用する内視鏡と体の解剖学的領域における対象物との衝突を回避し、探知すること、及び、内視鏡による表面イメージの再構築に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、最小限の切開を伴う外科手術は内視鏡を利用する。内視鏡は、イメージ処理機能を持った、長くて、しなやかな、又は、固い管である。内視鏡は、自然の開口部、又は、小さな切り口を通じて体の中に挿入することにより、興味部位のイメージを提供する。そのイメージは、外科医が手術を行う際に、アイピースを通して、又は、スクリーン上で見ることができる。外科医にとっては、そのイメージにおける対象物との距離情報が不可欠である。これにより、外科医は、対象物を回避しながら、内視鏡を進めることができる。しかしながら、内視鏡イメージのフレームは二次元であるため、外科医は、そのイメージのスクリーンショットにおいて観察される対象物の深さを認識することができないかもしれない。
【0003】
より詳細には、心臓病外科の内視鏡手術、腹部の腹腔鏡手術、背骨の内視鏡手術、そして、(例えば、膝)関節の関節鏡手術、これらに限定されるわけではないが、といった最小限の切開を伴う主要な手術の際中には、ビジュアルフィードバックを提供するために、硬い内視鏡が使用される。そのような手術の際中に、外科医は、アクティブ内視鏡ロボットを使用して、自律的に又は外科医の命令によって、内視鏡を移動することができる。どちらの場合においても、内視鏡ロボットは、内視鏡と患者の体内の興味部位の中にある重要な対象物との衝突を回避することができなければならない。そのような衝突を回避することは、リアルタイムに手術部位が変わるような手術(例えば、ACL関節鏡手術の際に、痛めた靭帯を除去したり、半月板を修復したり、そして/又は、チャネルに穴を開けるために、膝の内部がリアルタイムに変化すること)、そして/又は、手術前のイメージにおけるよりも、手術の際に患者の体の位置が変わる手術(例えば、手術前のコンピュータ断層写真では真っ直ぐだった膝が、手術の際には折り曲げられていること)、にとっては難しいかもしれない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、内視鏡と対象物とのいかなる衝突をも回避し、探知する目的で、単眼の内視鏡イメージからの内視鏡ビデオフレームと、単眼の内視鏡イメージにおける対象物との距離測定値(distance measurements)を利用して、内視鏡により観察される対象物の表面の三次元イメージ(3D imade)を再構築するテクニックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一の形態は、内視鏡と内視鏡ロボットを有する内視鏡コントロール装置を使用した内視鏡システムである。手術中においては、内視鏡ロボットにより、内視鏡が解剖学的領域において対象位置へと進められるにつれて、内視鏡は、体の解剖学的領域の複数の単眼の内視鏡イメージを生成する。加えて、内視鏡は、内視鏡ロボットにより、内視鏡が解剖学的領域において対象位置へと進められるにつれて、単眼の内視鏡イメージにおける対象物からの内視鏡の位置測定値を生成するような、一つ以上の距離センサを有する(例えば、膝の単眼の内視鏡イメージにおける靭帯までの距離である)。内視鏡と対象物との衝突を回避し又は探知するために、内視鏡コントロール装置は、単眼の内視鏡イメージと距離測定値を受け取り、距離測定値に応じて、単眼の内視鏡イメージにおける対象物の表面の三次元イメージを再構築する。
【0006】
本発明の第二の形態は、内視鏡を、内視鏡ロボットにより、体の解剖学的領域において、対象位置まで進めること、及び、内視鏡が、内視鏡ロボットにより、体の解剖学的領域において、対象位置まで進められるにつれて、複数の解剖学的領域の単眼の内視鏡イメージを生成すること、を伴う内視鏡に係る方法である。内視鏡が、単眼の内視鏡イメージにおいて(例えば、膝の単眼の内視鏡イメージにおける靭帯)、対象物と衝突することを回避する又は探知するためには、当該方法は、更に、内視鏡が、内視鏡ロボットにより、体の解剖学的領域において、対象位置まで進められるにつれて、その対象物からの内視鏡の距離測定値を生成すること、及び、距離測定値に応じて、単眼の内視鏡イメージにおける対象物の表面の三次元イメージを再構築すること、を伴う。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に従って、内視鏡システムの典型的な実施例を示している。
【図2】本発明に従って、内視鏡の末端についての、第一の典型的な実施例を示している。
【図3】本発明に従って、内視鏡の末端についての、第二の典型的な実施例を示している。
【図4】本発明に従って、衝突を回避/探知する方法の典型的な実施例について、代表的なフローチャートを示している。
【図5】本発明に従って、関節鏡検査手術の、代表的な図を示している。
【図6】図5に示された関節鏡検査手術の際の、図4に示されたフローチャートの、典型的な適用例を示している。
【図7】本発明に従って、対象物探知について、典型的な実施例の、代表的なフローチャートを示している。
【図8】本発明に従って、二つの合成した膝のイメージについて、典型的な立体マッティング(stereo matching)を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に示すように、本発明に係る内視鏡システム10は、いかなるタイプの医療行為にも適用可能なように、内視鏡20と内視鏡コントロール装置30を有している。そのような医療行為の例としては、これらに限定されるわけではないが、最小限の切開を伴う心臓手術(例えば、冠状動脈バイパス移植、または、僧帽弁交換)、最小限の切開を伴う腹部手術(腹腔鏡検査)(例えば、前立腺摘除、または、胆嚢摘除)、そして、自然開口部越経管腔的内視鏡手術、といったものがある。
【0009】
内視鏡20は、ここにおいては、イメージングデバイス21(例えば、光ファイバー、レンズ、イメージシステムベースの小型CCD、等)を介して、体の(例えば、人間、または、動物)解剖学的領域のイメージを取り込むように構成された、あらゆる機器であるとして定義される。内視鏡20の例としては、これらに限定されるわけではないが、あらゆるタイプのイメージングスコープ(例えば、気管支スコープ、大腸内視鏡、腹腔鏡、関節鏡、等)、イメージシステムを備えたスコープに似たあらゆる機器(例えば、イメージカニューレ)、といったものがある。
【0010】
内視鏡20は、更に、その末端に、個々のエレメント、または、アレイ(array)として、一つ以上の距離センサを備えている。一つの典型的な実施例においては、距離センサ22は、超音波振動子エレメント、または、アレイであり得る。超音波振動子エレメント、または、アレイは、超音波信号を発信及び受信することにより、対象物(例えば、膝の内部にある骨)との距離を表わす超音波信号の飛行時間(time of flight)情報を有している。超音波振動子エレメント/アレイは、薄膜のマイクロマシン製(例として、圧電薄膜、または、容量性マイクロマシン製の)トランスデューサであり得るし、それらは使い捨てでもあり得る。特に、容量性マイクロマシン製超音波振動子アレイは、飛行時間法距離測定についてAC特性を有しており、アレイの薄膜の対象物により及ぼされる、あらゆる圧力の直接測定についてDC特性を有している。
【0011】
実際には、距離センサ22は、イメージングデバイス21に相対するように内視鏡20の末端に配置されており、対象物と内視鏡20との衝突の回避と探知を促進する。図2に示すように、一つの典型的な実施例においては、距離センサは、超音波振動子アレイ42の形態であり、超音波振動子アレイ43は、内視鏡シャフト40の末端の円周表面と正面に沿って、それぞれ、配置されており、内視鏡シャフトの末端には、イメージングデバイス41がある。この実施例においては、アレイ42と43は、内視鏡シャフト40の有効距離付近をセンスする。1Dまたは2Dの超音波振動子アレイを利用することにより、超音波信号を送信または受信するために、+/−45度の角度で超音波ビームのステアリング(steering)をすることができ、それにより、超音波センサの直線上の位置にある対象物も、その角度以下の位置にある対象物も同様に探知され、こうした対象物との衝突が回避され得る。
【0012】
図3に示すように、別の典型的な実施例においては、距離センサは、単一の超音波線形エレメント52の形態で、内視鏡シャフト50の末端上で、イメージングデバイス51を取り囲んでいる。代替的には、超音波線形エレメント52は、ビーム形成とビームステアリングのためのフェイズアレイとして役に立つ、いくつかのエレメントにより構成され得る。
【0013】
再び図1を参照すると、装置30における内視鏡ロボット31は、ここにおいては、最小限の切開を伴う手術の際に内視鏡20を巧みに操る目的で、モーター信号を内視鏡ロボット31に提供するように構成された、あらゆるコントローラーであるとして広く定義される。そして、装置30におけるロボットコントローラー32は、ここにおいては、最小限の切開を伴う手術の際に内視鏡20を巧みに操る目的で、モーター信号を内視鏡ロボット31に提供するように構成された、あらゆるコントローラーであるとして広く定義される。典型的には、ロボットコントローラー32への入力デバイス33は、これらに限定されるわけではないが、2D/3Dマウスとジョイスティックを有している。
【0014】
装置30における衝突回避/探知装置34は、ここにおいては、手術中の外科医、または、内視鏡ロボットに対して、イメージングデバイス21と距離センサ22を組み合わせて使用し、体の解剖学的領域における、内視鏡20と対象物との衝突をリアルタイムで回避し/探知できるようにするよう構成された、あらゆる装置であるとして広く定義される。実際には、衝突回避/探知装置34は、上記に示されたように、独立してロボットコントローラー32を操作し得るか、または、ロボットコントローラー32の内部に組み込まれ得る。
【0015】
図4に示すフローチャート60は、衝突回避/探知装置34により実行されるように、本発明の衝突回避/探知方法について表わしている。この方法では、初めに衝突回避/探知装置34は、イメージングデバイス21から、体の解剖学的領域における対象物の単眼の内視鏡イメージを獲得するよう、ステージS61を実行する。そして、内視鏡ロボット31により体の解剖学的領域において内視鏡20が対象位置へと進められる間に、距離センサ22から、内視鏡20の対象物からの距離測定値を受け取るよう、ステージS62を実行する。衝突回避/探知装置34は、イメージ獲得と距離測定から、フローチャート60のステージS63に進み、対象物を探知する。それにより、内視鏡20と対象物とのいかなる衝突をも回避し、または、探知するように、外科医がマニュアルで内視鏡ロボット31を操作し得る、または、内視鏡ロボット31が自動的に操作され得る。対象物の探査は、内視鏡20により観察された対象物の表面を3Dで再構築することを含む。3Dの再構築は、内視鏡と対象物のいかなる衝突も回避し探知するための、これらに限定されるわけではないが、対象物の3D形状や対象物の表面のあらゆるポイントの深さ、といった重要な情報を提供する。
【0016】
フローチャート60の理解を促進するために、ステージS61からS63を、図5と図6に示された関節鏡外科手術70に関連して、より詳細に記述する。詳細には、図5は、膝71の、膝蓋骨72、靭帯73、および、損傷した軟骨74を示している。洗浄器具75、切り取り器具76、イメージングデバイス(図示なし)の形態でのイメージングデバイスを有する内視鏡77、そして、超音波振動子アレイ(図示なし)の形態での距離センサ、が、損傷した軟骨74を治療する目的で使用される。膝71における超音波振動子アレイの相対位置を決定するための、超音波振動子78aから78dもまた、示されている。
【0017】
図6は、内視鏡ロボット31aによる内視鏡77のコントロールを示している。
【0018】
図4は、イメージ獲得ステージS61には、内視鏡77に係るイメージングデバイスが含まれることを示している。イメージングデバイスは、ロボットコントローラー32により操作されるように、内視鏡ロボット31aにより、膝71の内部において、内視鏡77が対象位置まで進められるにつれて、二次元イメージの時間的なシーケンス80(図6)を衝突回避/探知装置34に提供する。代替的には、内視鏡77の超音波振動子アレイが、二次元イメージの時間的なシーケンス90を提供するように、利用され得る。
【0019】
ステージS62の距離測定には、内視鏡77に係る超音波振動子アレイが含まれる。超音波振動子アレイは、膝71の内部で超音波信号を発信及び受信することにより、対象物との距離を表わし、衝突回避/探知装置34に距離測定信号81(図6)を提供する、超音波信号の飛行時間(time of flight)情報を有している。一つの実施例においては、距離測定信号は、対象物の飛行時間法距離測定についてAC信号成分を有し得る、そして、超音波振動子アレイの薄膜の対象物により及ぼされる、あらゆる圧力の直接測定についてDC信号成分を有し得る。
【0020】
ステージS63の対象物深さ見積りは、衝突回避/探知装置34を有する。衝突回避/探知装置は、イメージの時間的なシーケンス80と距離測定信号81を組み合わせて使用することで、ロボットコントローラー32にコントロール信号82を提供し、そして/または、衝突の場合に、外科医、または内視鏡ロボット31が、対象物を回避し、または、巧みに操縦して対象物から離れることができるように、必要に応じて、画面イメージデータ83をモニター35に提供する。イメージデータ83の画面は、更に、外科医が、手術中の必要の必要な判断を行うことを容易にするような情報を提供する。特には、対象物の3D形状や、対象物の表面のあらゆるポイントの深さ、である。
【0021】
図7に示すフローチャート110は、ステージS63(図4)の典型的な実施例を表わしている。詳細には、エピポーラ幾何学(epipolar geometry)に基づいた複合的ステレオマッチングアルゴリズム(multiple stereo matching algorithm)を実行することにより、装置34による対象物の探知が達成される。
【0022】
最初に、内視鏡77を膝71に挿入するに先立って、フローチャート110のステージS111において、イメージングデバイスの校正(calibration)が行われる。ステージS111の一つの実施例においては、イメージングデバイス固有のパラメータ(例えば、焦点やレンズの歪み係数)を3x3のイメージングデバイス固有行列(K)の形式で得るために、規格化されたチェッカーボンド法(checkerbond method)が使用され得る。
【0023】
2番目には、膝71の内部で内視鏡77が対象位置まで進んでいくにつれて、フローチャート110のステージ112において、異なる時間に撮影された同じシーンの2以上のイメージから、対象物の3D表面の再構築が行われる。詳細には、内視鏡71の動きは内視鏡ロボット31のコントロールから知られ、そして、二つのそれぞれのイメージングデバイスの位置の間の相対回転(3x3 行列R)と変換(3x1 ベクトルt)も知られる。イメージングデバイスの固有パラメータと非本質的なパラメータの両方からなる、集合(K、R、t)を知ることで、二つのイメージから3D深さマップを構築するように、イメージ修正が実行される。このプロセスにおいて、(K、R、t)イメージは、鉛直方向の成分が揃うように歪まされる。この修正プロセスにより、3x3の歪み行列と、4x3のずれ深さマッピング行列(disparity−to−depth mapping matrix)を結果として得る。
【0024】
次には、従来技術として知られているように、ポイント対応(point correspondences)を使用して、ステージ112において、二つのイメージ間のオプティカルフロー(optical flow)が計算される。詳細には、それぞれの2Dポイント(x、y)におけるオプティカルフロー(u、v)が、二つのイメージ間のポイント移動(point movement)を表わす。なぜなら、イメージは修正され(例えば、平行になるように歪まされる)、そして、v=0になるからである。最終的には、オプティカルフローから、すべてのイメージエレメントにおけるずれマップ(disparity map)は、u(x1−x2)になる。4x3のずれ深さマッピング行列を使用して、ずれマップを再度投影することにより、イメージングデバイスのレンズ正面の対象物の3D形状が結果として得られる。図8は、イメージの時間的なシーケンス80からの典型的な3D表面再構築100を示している。
【0025】
レンズと他の構造物との間の距離を探知することは可能である。しかしながら、イメージの時間的なシーケンス80において測定不能な欠陥が存在し、離散化エラーが存在する場合には、必要に応じて、3D表面再構築を訂正するように、フローチャート110のステージS113が実行される。その修正は、N個(一個、または、それ以上)の距離センサにより測定された深さdsi 、i=1,…,N と、N個の再構築されたイメージから測定された深さdii 、i=1,…,N を比較することから始まる。これらの距離は同一であるべきである、しかしながら、測定ノイズのために、N個の測定場所は、それぞれ、ノイズに関連した誤差を有することになる:ei=|dsi -dii| 、i=1,…,N
距離センサ22を使用した直接測定は、イメージを元にした方法よりも、きわめて、より正確である。従って、精度を改善するためには、再構築された表面を弾性的に歪ませるように(elastic warping)、集合 ei が使用される。
【0026】
本発明の、典型的な発明の見地、特徴、そして、実施に関して述べられてきたが、開示されたシステムや方法は、このような典型的な発明の見地、特徴、そして/または、実施に限定されるものではない。むしろ、当業者にとっては、ここで述べられた説明から明らかなように、開示されたスステムや方法は、本発明の精神、または、範囲から逸脱することなく、変更、代替、そして、拡張することができる。従って、本発明は、そのような変更、代替、そして、拡張を、明らかに包含するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡システムであって:
内視鏡が解剖学的領域における対象位置へと進められるにつれて、複数の前記解剖学的領域の単眼の内視鏡イメージを生成する内視鏡であり、
当該内視鏡は、内視鏡が前記対象位置へと進められるにつれて、前記単眼の内視鏡イメージにおける対象物から当該内視鏡までの距離測定値を生成するための、少なくとも一つの距離センサを有する、内視鏡と;
前記単眼の内視鏡イメージと前記距離測定値を受け取るために、前記内視鏡と通信する内視鏡コントロール装置であり、
当該内視鏡コントロール装置は、前記内視鏡を前記対象位置へと進めるように、動作可能な内視鏡ロボットを有し、
当該内視鏡コントロール装置は、前記距離測定値に応じて、前記単眼の内視鏡イメージにおける前記対象物の表面の三次元イメージを再構築するように、動作可能である、内視鏡コントロール装置と;
を有する、
ことを特徴とする内視鏡システム。
【請求項2】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの再構築は:
前記解剖学的領域の前記単眼の内視鏡イメージの時間的なシーケンスから、前記対象物の三次元深さマップを生成すること;及び
それぞれの距離測定値が一つの前記単眼の内視鏡イメージに関連したものであり、少なくとも二つの距離測定値に関して前記対象物の前記三次元深さマップを修正すること、
を含む、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項3】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの修正は:
前記深さマップと、前記少なくとも二つの距離測定値により示された前記対象物の表面のそれぞれのポイントの深さ、との比較を表わす誤差集合を生成することを含む、
請求項2に記載の内視鏡システム。
【請求項4】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの修正は、更に:
前記誤差集合に応じて、前記対象物の表面の前記三次元イメージの前記再構築を弾性的に歪ませる、
請求項3に記載の内視鏡システム。
【請求項5】
前記少なくとも一つの距離センサは、前記少なくとも一つの距離センサ上の前記対象物により及ぼされる圧力の測定値を生成するように動作可能である、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項6】
前記少なくとも一つの距離センサは、前記内視鏡から前記対象物までの距離を示す飛行時間を含んだ超音波信号を発信及び受信するため、少なくとも一つの超音波振動子エレメントを有する、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項7】
前記少なくとも一つの距離センサは、前記内視鏡から前記対象物までの距離を示す飛行時間を含んだ超音波信号を発信及び受信するため、少なくとも一つの超音波振動子アレイを有する、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項8】
前記少なくとも一つの距離センサは、圧電セラミック振動子である、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項9】
前記少なくとも一つの距離センサは、単結晶振動子である、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項10】
前記少なくとも一つの距離センサは、薄いマイクロマシン製の圧電振動子である、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項11】
前記少なくとも一つの距離センサは、容量性マイクロマシン製である、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項12】
前記内視鏡は、更に、内視鏡シャフトの末端上にイメージングデバイスを有し;かつ、
前記少なくとも一つの距離センサは、前記イメージングデバイスを取り囲む超音波線形エレメントを有する、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項13】
前記少なくとも一つの距離センサは、ビーム形成およびビームステアリングのためのフェイズアレイとして働く複数のセンサーエレメントを有する、
請求項1に記載の内視鏡システム。
【請求項14】
内視鏡に係る方法であって:
体の解剖学的領域における対象位置へと内視鏡を進める内視鏡ロボットをコントロールすること;
前記内視鏡ロボットにより、前記内視鏡が前記対象位置へと進められるにつれて、複数の前記解剖学的領域の単眼の内視鏡イメージを生成すること;
前記内視鏡ロボットにより、前記内視鏡が前記対象位置へと進められるにつれて、前記単眼の内視鏡イメージにおける対象物から前記内視鏡までの距離測定値を生成すること;及び、
前記距離測定値に応じて、前記単眼の内視鏡イメージにおける前記対象物の表面の三次元イメージを再構築すること;
を有する、
ことを特徴とする内視鏡に係る方法。
【請求項15】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの再構築は:
前記解剖学的領域の前記単眼の内視鏡イメージの時間的なシーケンスから、前記対象物の三次元深さマップを生成すること;及び
それぞれの距離測定値が一つの前記単眼の内視鏡イメージに関連したものであり、少なくとも二つの距離測定値に関して前記対象物の前記三次元深さマップを修正すること、
を含む、
請求項14に記載の内視鏡に係る方法。
【請求項16】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの修正は:
前記深さマップと、前記少なくとも二つの距離測定値により示された前記対象物の表面のそれぞれのポイントの深さ、との比較を表わす誤差集合を生成することを含む、
請求項14に記載の内視鏡に係る方法。
【請求項17】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの修正は、更に:
前記誤差集合に応じて、前記対象物の表面の前記三次元イメージの前記再構築を弾性的に歪ませることを含む、
請求項14に記載の内視鏡に係る方法。
【請求項18】
前記内視鏡に係る方法は、更に:
前記内視鏡上の前記対象物により及ぼされる圧力の測定値を生成することを含む、
請求項14に記載の内視鏡に係る方法。
【請求項19】
内視鏡コントロール装置であって:
内視鏡を、体の解剖学的領域における対象位置へと進めるための内視鏡ロボットと;
前記内視鏡が前記内視鏡ロボットにより前記対象位置へと進められるにつれて、前記解剖学的領域における複数の単眼の内視鏡イメージを受け取り、そして、単眼の内視鏡イメージにおける対象物からの前記内視鏡の距離測定値を受け取るように、動作可能な衝突回避/探知装置であり、
当該衝突回避/探知装置は、更に、前記距離測定値に応じて前記単眼の内視鏡イメージにおける前記対象物の表面の三次元イメージを再構築するように動作可能な、衝突回避/探知装置と;
を有する、
ことを特徴とする内視鏡コントロール装置。
【請求項20】
前記対象物の表面の前記三次元イメージの再構築は:
前記解剖学的領域の前記単眼の内視鏡イメージの時間的なシーケンスから、前記対象物の三次元深さマップの作成と;
それぞれの距離測定値が一つの前記単眼の内視鏡イメージに関連したものであり、少なくとも二つの距離測定値に関する前記対象物の前記三次元深さマップの修正と;
を含む、
請求項19に記載の内視鏡コントロール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−509902(P2013−509902A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535970(P2012−535970)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054481
【国際公開番号】WO2011/055245
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】