説明

車両のラゲージフロア構造

【課題】車両のラゲージルームにおけるラゲージフロア構造において、仕様の異なる寸法違いのスペアタイヤを格納しても、ラゲージフロアボードの荷重を受けるスペーサを共用させることによりコストダウンを図る。
【解決手段】スペアタイヤ30A,30Bを固定するクランプ40の上面にセットして、ラゲージフロアボード10の押圧突起12を受けるスペーサ50の形状として、スペーサ50を正規姿勢、反転姿勢の双方の使用が可能なように、反転可能にするとともに、正規姿勢及び反転姿勢におけるクランプ当て面54A,54Bの高さ位置を正規姿勢時と反転姿勢時で相違させて、ラゲージフロアボード10の押圧突起12と当接する突起受け面53A,53Bの高さ位置を常に一定とすることで、ラゲージフロアボード10の取付高さ位置を一定に管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両のラゲージルームにおけるラゲージフロア構造に係り、特に、仕様の異なる二種類のスペアタイヤに対して一つのスペーサを反転使用することで、部品点数、金型費用の低減を図るとともに、ラゲージフロアボードを安定的に支持できるようにした車両のラゲージフロア構造に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、図8に示すように、車両1の後部側には、荷物類を収容するためのラゲージルーム2が設定されており、このラゲージルーム2におけるラゲージフロア構造としては、図9に示すように、ラゲージフロアパネル3にスペアタイヤ4を格納するためのスペアタイヤ格納凹部3aが形成されている。そして、スペアタイヤ格納凹部3a内に格納されたスペアタイヤ4をクランプ5により固定し、更にスペアタイヤ4を被覆するように、ラゲージフロアボード6がラゲージフロアパネル3に対して着脱自在に取り付けられている。また、ラゲージフロアボード6に加わる荷重を受けるためのスペーサ7がクランプ5のフランジ5aとラゲージフロアボード6の下面との間に介挿されている。車両のラゲージルーム2内におけるスペアタイヤ4を格納するラゲージフロア構造の従来例については、特許文献1に詳細に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭59−89778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、従来のラゲージルーム2におけるラゲージフロア構造は、スペアタイヤ4を被覆するラゲージフロアボード6が設定されており、このラゲージフロアボード6の下面には、ラゲージフロアボード6からの荷重を受けるためのスペーサ7が設定されているが、スペアタイヤ4に仕様差による寸法違いがあれば、スペーサ7の寸法も可変させる必要があり、寸法の異なる複数のスペーサ7を必要とするため、部品点数の増大並びに金型費用の高騰化によるコストアップを招来するという不具合が指摘されている。
【0005】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両のラゲージルームにおけるラゲージフロア構造において、スペアタイヤに仕様差による寸法違いが生じても一個のスペーサを反転使用することで、ラゲージフロアボードの取付高さ位置を常に一定に維持できることにより、ラゲージフロアボードの安定した支持を廉価に行なえるようにした車両のラゲージフロア構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明は、車両のラゲージルームにおけるラゲージフロアパネルに凹設したスペアタイヤ格納凹部内にスペアタイヤを格納し、クランプでスペアタイヤを固定した後、上記クランプのフランジ上面にスペーサを介してラゲージフロアボードをフロアパネルに対して着脱自在に取り付けてなる車両のラゲージフロア構造であって、前記ラゲージフロアボードの下面側には、スペーサの上面を押圧する押圧突起が形成される一方、スペーサには、スペーサ本体の表裏面に環状凸部が形成され、環状凸部の外側をラゲージフロアボード側の押圧突起を受ける突起受け面とし、環状凸部の内側をクランプのフランジと当接するクランプ当て面として、スペーサを表裏反転可能に設定するとともに、双方の突起受け面から等距離であって、スペーサ本体を厚み方向に沿って二分割する中心線を基準として、この中心線から一方面側のクランプ当て面までの距離と他方面側のクランプ当て面までの距離を相違させることで、スペーサの表裏を反転させた正規姿勢、反転姿勢時の突起受け面からクランプ当て面までの距離を相違させることにより、異なる仕様のスペアタイヤに対してスペーサを反転使用することで、スペーサの突起受け面の高さ位置、並びにラゲージフロアボードの取付高さ位置を一定に維持するようにしたことを特徴とする。
【0007】
ここで、車両のラゲージルームは、ワンボックスカーのラゲージルームはもとより、セダン型車両のトランクルーム等にも適用することができる。そして、ラゲージルームにおけるフロア部においては、フロアパネルにスペアタイヤ格納凹部が凹設されており、このスペアタイヤ格納凹部に格納されたスペアタイヤを固定するために、車体側に溶接固定されたブラケットの取付孔内にスペアタイヤのホイール部を固定するクランプをネジ込み式に固定することで、スペアタイヤを固定している。
【0008】
更に、本発明においては、クランプ上面とラゲージフロアボードの下面との間に介挿するスペーサの形状に特徴がある。すなわち、スペーサの正規姿勢及び反転姿勢での双方の使用が可能なようにスペーサ本体の表裏面側にそれぞれクランプのフランジを嵌合保持できるように、環状凸部が突設形成されている。そして、環状凸部の外側には、ラゲージフロアボード側の押圧突起を受ける突起受け面が表裏面側に設定されているとともに、環状凸部の内側には、クランプのフランジと当接するクランプ当て面が表裏面側に設定されている。また、それぞれの環状凸部の突出寸法は、表面側、裏面側を目視確認できるように差異をもたせてあるとともに、押圧突起の高さ寸法は、それぞれの環状凸部の突出寸法よりも大きく設定されている。尚、スペーサの材質及び成形方法は、PP(ポリプロピレン)樹脂等の合成樹脂が使用でき、射出成形工法を採用するのが好ましい。
【0009】
従って、スペアタイヤの仕様差により、例えば、寸法の小さなスペアタイヤを格納する際のスペーサの姿勢としては、スペーサの中心線からクランプ当て面までの距離が長い側のクランプ当て面がクランプのフランジと当たるようなスペーサの正規姿勢を維持する。逆に、寸法の大きなスペアタイヤを格納する場合は、スペーサの中心線からクランプ当て面までの距離が短い側のクランプ当て面をクランプのフランジに当接するようなスペーサの反転姿勢を維持して、スペーサを介挿すれば、ラゲージフロアボード側の押圧突起を受ける突起受け面を一定高さ位置に制御できる。そして、このことにより、常にラゲージフロアボードの取付高さ位置を一定に維持することができる。
【0010】
次いで、本発明の好ましい実施の形態においては、前記ラゲージフロアボードに設けられる押圧突起は、ラゲージフロアボードと一体化されるラゲージボックスの下面側に設定されており、この押圧突起はラゲージボックスの成形と一体に形成されていることを特徴とする。
【0011】
そして、ラゲージフロアボードと一体化されるラゲージボックスに押圧突起を設定するという構成を採用すれば、合成樹脂の射出成形体からなるラゲージボックスの成形と同時に押圧突起を形成することができるため、ラゲージフロアボードに直接押圧突起を設定する場合に比べ、ラゲージフロアボードの材質を選択する場合、成形性をそれ程考慮する必要がないため、広範囲な材質のものを選択することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明した通り、本発明に係る車両のラゲージフロア構造は、フロアパネルのスペアタイヤ格納凹部に格納されたスペアタイヤをクランプで固定した後、クランプ上面とラゲージフロアボードとの間にスペーサを介挿して、ラゲージフロアボードからの荷重を有効に受けるというラゲージフロアボードの支持構造を採用するとともに、スペーサの形状において、スペーサの厚み方向に二分割するスペーサの中心線からそれぞれ表裏側のクランプ当て面までの距離を相違させることで、スペーサの正規姿勢、反転姿勢で突起受け面とクランプ当て面との間の距離を相違させることができる。従って、仕様の異なるスペアタイヤの寸法違いに対してスペーサを反転操作することで、スペーサの突起受け面の高さ位置、並びにラゲージフロアボードの取付高さ位置を常に一定に維持することができ、従来複数個必要としたスペーサを一個のスペーサで共用できることから、部品、金型費用を低減することができるという効果を有する。
【0013】
また、スペアタイヤの仕様差に応じてスペーサを正規姿勢、反転姿勢で使い分けることで、ラゲージフロアボード側の押圧突起を受ける突起受け面の高さ位置を常に一定にしたから、ラゲージフロアボードを常に安定して支持できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るラゲージフロア構造を示す全体図である。
【図2】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサの正規姿勢での使用形態を示す説明図である。
【図3】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサの平面図である。
【図4】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサの側面図である。
【図5】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサの底面図である。
【図6】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサを示す断面図である。
【図7】本発明に係るラゲージフロア構造に使用するスペーサの反転姿勢での使用形態を示す説明図である。
【図8】車両のラゲージルームを示す説明図である。
【図9】従来のラゲージフロア構造を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る車両のラゲージフロア構造の具体的な実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
【実施例】
【0016】
図1乃至図7は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係るラゲージフロア構造を示す全体図、図2は同ラゲージフロア構造におけるスペーサの正規姿勢での使用形態を示す説明図、図3乃至図6は同ラゲージフロア構造に使用するスペーサの平面図、側面図、底面図、断面図を示し、図7は同ラゲージフロア構造におけるスペーサの反転姿勢での使用形態を示す説明図である。
【0017】
図1,図2において、ラゲージルーム2のフロア部に設けられるラゲージフロアボード10の下面の一部には、備品を収容できるラゲージボックス11が一体化されており、ラゲージボックス11を備えたラゲージフロアボード10が図示しないクリップ手段等によりフロアパネル20に着脱自在に取り付けられている。更に、スペアタイヤ30(ここでは二仕様のうち、小型のスペアタイヤ30Aが使用されている)を格納するために、フロアパネル20には、スペアタイヤ格納凹部21が凹設されており、スペアタイヤ30Aを固定するためのクランプ40をネジ込み式に固定するためのブラケット22がフロアパネル20に溶接固定されている。
【0018】
そして、ラゲージフロアボード10のラゲージボックス11の下面と、クランプ40とのスペース内にスペーサ50が介挿されており、このスペーサ50によりラゲージフロアボード10を安定して支持する構造が採用されている。特に、寸法違いである二種類のスペアタイヤ30A,30Bに対して同一のスペーサ50を正規姿勢、反転姿勢とすることで、スペーサ50を共用できるようにしたことが特徴である。図2は寸法の小さいスペアタイヤ30Aを格納した際のスペーサ50の使用形態を示すもので、この状態をスペーサ50の正規姿勢とする。スペーサ50は、ラゲージフロアボード10の下面に一体化されたラゲージボックス11に形成された押圧突起12と、クランプ40の円盤状のフランジ41との間に介挿されるが、このスペーサ50の形状について、図3乃至図6に基づいて説明すると、スペーサ50は、PP(ポリプロピレン)樹脂等の合成樹脂を射出成形することにより所要形状に成形されており、略円盤状のスペーサ本体51の表裏面に環状凸部52A,52B(スペーサ50の正規姿勢の時、上面側の環状凸部を52Aとし、下面側の環状凸部を52Bとする)が設けられている。ここで、正規姿勢の時に上面側にくる環状凸部52Aの突出寸法を下面側の環状凸部52Bの突出寸法に比べて短く設定することで、スペーサ50の正規姿勢、あるいは反転姿勢を簡単に目視確認できるようになっている。この環状凸部52A,52Bは、クランプ40の円盤状のフランジ41を嵌合保持できることで、正規姿勢、反転姿勢いずれの状態でもスペーサ50を安定した姿勢に保つことができる。ここで、押圧突起12及び各環状凸部52A,52Bの寸法関係は、環状凸部52A<環状凸部52B≦押圧突起12に設定されている。
【0019】
そして、スペーサ50については、ラゲージボックス11裏面に突設形成された押圧突起12がスペーサ50の環状凸部52A,52Bの外側を押圧するため、この押圧突起12を受ける突起受け面53A,53Bが環状凸部52A,52Bの外側に設定されている。更に、その反対面、すなわち、クランプ40のフランジ41と当たるクランプ当て面54A,54Bが環状凸部52A,52Bの内側に設定されている。
【0020】
そして、このスペーサ50は、図6に示すように、環状凸部52A,52Bの外側に位置する双方の突起受け面53A,53Bから等距離d1でスペーサ本体51を厚み方向に二分割する中心線(図6中Pで示す)を基準として、この中心線Pからそれぞれのクランプ当て面54A,54Bまでの距離d2,d3について、d2>d3に設定されている。更に、正規姿勢における突起受け面53Aからクランプ当て面54Aまでの距離L1に対して反転姿勢における突起受け面53Bからクランプ当て面54Bまでの距離L2が短く設定されている。
【0021】
従って、図2に示すスペーサ50の正規姿勢での使用形態においては、寸法の小さなスペアタイヤ30Aをフロアパネル20のスペアタイヤ格納凹部21内に格納し、スペアタイヤ30Aのホイール部31Aについてクランプ40で押圧保持し、クランプ40のネジ切りロッド42をフロアパネル20におけるブラケット22のネジ孔内に螺着操作することで、スペアタイヤ30Aを確実に固定することができる。そして、クランプ40のフランジ41を嵌合するように、スペーサ50を載置した後、その上からラゲージフロアボード10を取り付ければ、ラゲージフロアボード10のラゲージボックス11に設けた押圧突起12がスペーサ50の環状凸部52Aの外側に設置された突起受け面53Aを押圧し、この状態では、スペーサ50における突起受け面53Aとクランプ当て面54Aとの間の距離L1となる。そして、このスペーサ50により、ラゲージフロアボード10は安定した支持が得られる。
【0022】
更に、上記スペアタイヤ30Aに替えて、仕様の異なる寸法の大きなスペアタイヤ30Bを使用する際は、スペアタイヤ30Bのホイール部31Bをクランプ40で保持固定した後、スペーサ50を反転操作して、図7に示すように、反転姿勢での使用形態をとる。すなわち、突出寸法の大きな環状凸部52Bが上面となるようにスペーサ50をクランプ40のフランジ41上にセットする。この時、ラゲージフロアボード10におけるラゲージボックス11の押圧突起12は、環状凸部52Bの外側に設定された突起受け面53Bに当接し、クランプ40のフランジ41に対してスペーサ50の下面側に位置するクランプ当て面54Bが当たり、突起受け面53Bとクランプ当て面54Bとの間の距離L2は、L2<L1であるため、ラゲージフロアボード10及びラゲージボックス11の高さ位置は、図2とほぼ同一高さ位置に制御できる。
【0023】
このように、スペーサ50の形状において、スペーサ本体51のそれぞれ表裏面側に環状凸部52A,52Bを形成するとともに、環状凸部52A,52Bの内側のクランプ当て面54A,54Bの高さ位置をスペーサ50を反転操作した際、スペアタイヤ30A,30Bの変動に対応できるように相違させたため、単一のスペーサ50を正規姿勢、反転姿勢で使用することで、二種類のスペアタイヤ30A,30Bを使用しても常に一定の高さ位置にラゲージフロアボード10を維持することができる。従って、スペーサ50の製作コストを抑えることでコストダウンを招来するとともに、ラゲージフロアボード10に加わる荷重に対して常に安定した支持構造が得られるという効果がある。また、上述した実施例では、スペーサ50を押圧する押圧突起12は、ラゲージボックス11に設けたが、ラゲージフロアボード10に設定することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
以上説明した車両のラゲージフロア構造は、ワンボックスカーにおけるラゲージルーム内のラゲージフロア構造はもとより、トランクルーム内におけるラゲージフロア構造に適用することもできる。また、スペーサの材質は、PP(ポリプロピレン)樹脂に限定されるものではなく、他の樹脂成形体、あるいは発泡樹脂成形体を使用することができる。更に、スペーサ50の表裏面に設けた環状凸部52A,52Bは、環状に沿って断続的に形成する等、スペーサ50における形状変更等は随時行なって良い。
【符号の説明】
【0025】
2 ラゲージルーム
10 ラゲージフロアボード
11 ラゲージボックス
12 押圧突起
20 フロアパネル
21 スペアタイヤ格納凹部
22 ブラケット
30A,30B スペアタイヤ
40 クランプ
41 フランジ
42 ネジ切りロッド
50 スペーサ
51 スペーサ本体
52A,52B 環状凸部
53A,53B 突起受け面
54A,54B クランプ当て面
P スペーサの中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のラゲージルーム(2)におけるラゲージフロアパネル(20)に凹設したスペアタイヤ格納凹部(21)内にスペアタイヤ(30A,30B)を格納し、クランプ(40)でスペアタイヤ(30A,30B)を固定した後、上記クランプ(40)のフランジ(41)上面にスペーサ(50)を介してラゲージフロアボード(10)をフロアパネル(20)に対して着脱自在に取り付けてなる車両のラゲージフロア構造であって、
前記ラゲージフロアボード(10)の下面側には、スペーサ(50)の上面を押圧する押圧突起(12)が形成される一方、スペーサ(50)には、スペーサ本体(51)の表裏面に環状凸部(52A,52B)が形成され、環状凸部(52A,52B)の外側をラゲージフロアボード(10)側の押圧突起(12)を受ける突起受け面(53A,53B)とし、環状凸部(52A,52B)の内側をクランプ(40)のフランジ(41)と当接するクランプ当て面(54A,54B)として、スペーサ(50)を表裏反転可能に設定するとともに、双方の突起受け面(53A,53B)から等距離(d1)であって、スペーサ本体(51)を厚み方向に沿って二分割する中心線(P)を基準として、この中心線(P)から一方面側のクランプ当て面(54A)までの距離(d2)と他方面側のクランプ当て面(54B)までの距離(d3)を相違させることで、スペーサ(50)の表裏を反転させた正規姿勢、反転姿勢時の突起受け面(53A,53B)からクランプ当て面(54A,54B)までの距離(L1,L2)を相違させることにより、異なる仕様のスペアタイヤ(30A,30B)に対してスペーサ(50)を反転使用することで、スペーサ(50)の突起受け面(53A,53B)の高さ位置、並びにラゲージフロアボード(10)の取付高さ位置を一定に維持するようにしたことを特徴とする車両のラゲージフロア構造。
【請求項2】
前記ラゲージフロアボード(10)に設けられる押圧突起(12)は、ラゲージフロアボード(10)と一体化されるラゲージボックス(11)の下面側に設定されており、この押圧突起(12)は、ラゲージボックス(11)の成形と一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のラゲージフロア構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−84124(P2011−84124A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−237018(P2009−237018)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)
【Fターム(参考)】