説明

車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、そのプログラムおよび記録媒体

【課題】グループとして指定した自・他車両の現在位置を、問合せ元の情報端末に画面表示する車両位置通知システムを提供する。
【解決手段】個人ユーザの情報端末11,…,1nのいずれか、情報端末21,2Aのいずれか、情報端末3Aからインターネット60を介して車両位置の取得対象とする1ないし複数の対象車両を特定する車両ナンバと、該対象車両の車両位置の通知先とする1ないし複数の情報端末の端末アドレスと、を少なくとも含む登録要求を一つのグループとして車両位置管理サーバ40の車両情報データベース48に認証パスワード付きであらかじめ登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの情報端末から車両位置の通知要求があった際に、当該グループに固有の認証パスワードによる認証が得られた場合には、該情報端末が属する前記グループにあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、要求元の情報端末に返送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、車両位置通知プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両を利用して移動するユーザに対して、所望の目的地を案内するナビゲーションシステムとして、車両の現在位置および方位を検出して、CDやDVDに記録されている地図データから、現在の車両位置周辺の地図データをディスプレイに表示するとともに、車両の進行方向の向きの車両位置マークを、現在位置に相当する箇所に表示し、目的地へのガイドラインを重ねて表示する仕組みが採用されている。さらには、VICS(Vehicle Information and Communication System)などの道路交通情報システムからの渋滞情報をリアルタイムに取り込んで、表示情報や音声情報として通知するようにしている。
【0003】
あるいは、特許文献1の特開2003−288672号公報「ナビゲーション用データ管理サーバ、ナビゲーション端末およびプログラム」では、車載端末(ナビゲーション端末)がナビゲーション用のデータ管理サーバに対して自車両の位置情報と速度情報とを送信し、該データ管理サーバから、各車載端末の現在位置の近辺の交通情報を取得して車両上のディスプレイに表示する仕組みが開示されている。
【特許文献1】特開2003−288672号公報(第4−6頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した特許文献1のような技術においては、個人ユーザのグループが複数の車両に分乗して移動する場合や、特定ユーザ向けに車両の現在位置を通知する場合などに対する配慮がなされていないという問題があった。
【0005】
例えば、個人ユーザのグループが、複数の車両に分乗して、外出する場合に、信号で分断されたり、道を間違えたりするなどの事態が発生して、お互いの車両位置を確認することができなくなる場合があった。お互いの車両位置が判らなくなった場合、現状では、各車両に分乗している個人ユーザが、お互いの携帯電話などを用いて連絡を取り合うことに頼っていた。
【0006】
また、特定ユーザ向けに車両の現在位置を通知する場合の一例として、例えば、個人ユーザが車両を利用して帰省する場合、帰省先の家族は、当該個人ユーザの車両が道中のどこまで来ているか気になったとしても、現状では、当該個人ユーザと家族との間で、お互いに電話連絡をしなければ、車両の位置情報を把握することができなかった。
【0007】
さらには、かかる2つの場合においては、車両の現在位置を把握する手段として、いずれも、電話連絡を用いるようになってしまうため、運転者のみの車両の場合は、運転者が携帯している携帯電話に着信があると、車両を運転中であるにも関わらず、着信に応答して通話してしまう可能性もあり、運転上のトラブルが発生する恐れも伴っていた。
【0008】
また、さらに異なる場合として、個人ユーザが、配送物の配送業者などから配送予定情報などを前以て入手していた場合であっても、配送物が何時に届くのかが確定しないといった不満があるため、配送車両が配達先の当該個人ユーザ宅の近くまで来ているか否かを確認したいといったニーズも存在する。このような場合についても、現状では、配送業者または配送車両の運転者に対して電話連絡を行って確認せざるを得なかった。配送業者によっては、配送管理システムや配送車両運行管理システムなどを用いて、社内向けに各配送車両の現在位置情報を保有しているものも存在しているが、個人ユーザ向けには、配送状況のセキュリティ確保を図るため、各配送車両の現在位置情報が開示されない場合が殆どである。
【0009】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、インターネット利用サービスの一つとして、グループとして指定した自・他車両(個人ユーザの車両のみならず、配送車両などの個人向けサービス業務用のサービス車両をも含む)の現在位置を、問合せ元の情報端末(車両内の情報端末のみならず、自宅や会社社屋など車両以外の場所に配置された情報端末も含む)のディスプレイに画面表示する車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、車両位置通知プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の課題を解決するため、本発明による車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、車両位置通知プログラムおよびプログラム記録媒体は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置管理サーバと、1ないし複数の前記情報端末とから構成される車両位置通知システムにおいて、前記情報端末は、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を前記車両位置管理サーバに対してあらかじめ行い、かつ、前記登録要求を受け取った前記車両位置管理サーバは、当該登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属するグループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送する車両位置通知システム。
【発明の効果】
【0012】
本発明の車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、車両位置通知プログラムおよびプログラム記録媒体によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0013】
第1に、車両情報サービス提供事業者が運営する車両位置管理サーバというサーバにグループとして登録した車両の車両位置情報を収集して管理するようにし、当該グループとして登録した個人ユーザからの問合せに応じて、車両位置情報を通知するように構成されているので、あらかじめグループとして登録した個人ユーザに対して、インターネットを利用して、当該グループとしてあらかじめ登録した車両の車両位置を通知することが可能である。したがって、例えば、グループを形成した個人ユーザが、分乗した複数の車両それぞれの現在の車両位置を互いに把握したり、車両で帰省中の場合に、帰省元の家族からの問合せによって、当該車両の現在の車両位置を通知したり、さらには、配送物の配送を依頼している配送車両の現在の車両位置を連絡してもらったりすることも可能となり、グループをあらかじめ形成した特定の個人ユーザが、当該グループに属するものとしてあらかじめ登録した特定の車両の現在位置を容易に把握することができる。
【0014】
第2に、車両情報サービス提供事業者が運営する車両位置管理サーバにあらかじめグループを登録するだけで、当該グループに属する車両として登録されている車両の車両位置を、自動的に通知してもらうことが可能であるので、如何なる個人ユーザであっても利用することが可能であり、かつ、インターネットを利用しているので、利用不可能となる地域は殆ど存在せず、あらゆる場所で広く利用することができる。
【0015】
第3に、配送業者や電気・通信・ガス・水道工事業者などの個人ユーザ向けのサービス業務を行うサービス業者が使用するサービス車両の車両位置情報も取り込むことができるように構成されているので、個人ユーザ同士での運用だけではなく、サービス業者などがビジネスチャンスを拡大する手段として活用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明による車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法、車両位置通知プログラムおよびプログラム記録媒体の好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による車両位置通知システム、車両位置管理サーバ、情報端末、車両位置通知方法について説明するが、かかる車両位置通知方法をコンピュータにより実行可能な車両位置通知プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、車両位置通知プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0017】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴について、まず、その概要を説明する。
【0018】
本発明は、従来のカーナビゲーションシステムのように、車両の運転者に対して道路案内を行ったり、あるいは、トランシーバのように、狭いエリアにおいて車両間の相互通信を行ったり、あるいは、携帯電話のような音声やメール通信を利用した車両同士の連絡を取り合ったりするものではない。本発明は、個人ユーザの車両の車両位置情報を管理する車両位置管理サーバを構築することにより、グループとして登録した個人ユーザの車両に関する車両位置情報を、インターネットを利用して、当該グループ内の各個人ユーザに通知することを可能とする点に特徴があり、例えば、個人ユーザ同士の車両の現在位置を地図上にプロットして視覚的に確認したい、個人ユーザの車両の現在位置を家族が地図上にプロットして視覚的に確認したい、あるいは、配送業者などの配送車両の現在位置を地図上にプロットして視覚的に確認したいといった、不特定多数の個人ユーザのために、指定された車両の位置情報を収集し、問合せ元の個人ユーザに対して通知することを可能としている。
【0019】
つまり、本発明においては、事前に、個人ユーザは、現在位置を把握したい自・他車両を一つのグループとして車両位置管理サーバに登録を行い、所属するグループに固有の認証用のパスワードを使用して、当該グループに属する自・他車両に関する位置情報の取得を、車両位置管理サーバに対して要求する。該要求を受け取った車両位置管理サーバは、当該グループに固有の認証用のパスワードを検証することにより、当該グループに属する正当な個人ユーザであるとの確認が得られた場合には、当該グループに属する各車両の現在位置情報を、要求元の個人ユーザの情報端末に返送する。ここで、グループを形成する車両に関する情報としては、あらかじめグループとして登録した個人ユーザの車両のみならず、例えば、個人ユーザに対して配送物を配送する配送サービスや電気工事や通信工事やガス工事などの個人ユーザ向けのサービスを提供するサービス業者の車両(サービス車両)をも対象とすることができる。
【0020】
さらに説明すれば、本発明の車両位置通知システムにおいては、車両を利用する個人ユーザの情報端末と、車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバとを、インターネットを介して接続した構成からなっている。該情報端末は、車両に搭載される場合であっても、単なるカーナビゲーション端末のみにとどまらない。つまり、該情報端末は、インターネットとの通信手段を保有し、自車両の位置情報を出力して、前記車両位置管理サーバに対してインターネットを介して送信する送信手段を有している。さらに、該情報端末は、前記車両位置管理サーバからの自・他車両の位置情報をインターネットを介して受信する受信手段を有している。さらに、該情報端末は、受信した自・他車両の位置情報をディスプレイに画面表示する表示手段を有している。
【0021】
また、車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバについては、指定した車両の車両位置を取得したい個人ユーザからのグループ登録の申し込みの受け付けから、グループ登録を行い、該グループ専用の認証パスワードの交付までの申し込み受付手段を有している。さらに、該車両位置管理サーバは、グループを形成する対象車両の車両位置情報を取得して、車両情報データベースに蓄積する車両情報入力手段を有している。さらに、該車両位置管理サーバは、個人ユーザからのグループ内の車両の車両位置情報の通知要求を受け付けて、該当するグループ内の各車両の現在位置を抽出する車両情報抽出手段を有している。
【0022】
さらに、該車両位置管理サーバは、要求元のユーザの情報端末の種別に応じて、抽出したグループ内の各車両の現在位置を地図上にプロットして描画する地図描画手段を有している。さらに、該車両位置管理サーバは、個人ユーザが属するグループ内の各車両の車両座標位置情報または車両位置をプロットした地図情報を、インターネットを介して要求元の個人ユーザの情報端末に提供する車両位置提供手段を有している。
【0023】
さらに説明すると、車両位置管理サーバの車両情報データベース上に、指定した車両の車両位置を取得したい個人ユーザが属する特定のグループを形成することにより、当該グループ内であれば、各個人ユーザは自由に各車両の位置情報を検索して抽出することを可能とし、かつ、各個人ユーザの情報端末の一つの表示画面上に当該グループ内の複数の車両位置を表示することを可能としている。ここで、車両情報データベース上の全ての車両に関する情報を、各個人ユーザの情報端末に画面表示することができるのではなく、グループごとに専用の認証パスワードを用いるというセキュリティ面が考慮されており、該認証パスワードの検証が得られたグループ内の車両に関する位置情報のみを、要求元の個人ユーザの情報端末のディスプレイに表示することが可能である。前記特許文献1などのような本発明に関連する他の技術では、渋滞情報収集のために各車両の位置情報を収集し、全端末へ渋滞情報を通知するといった仕組みが記載されているが、車両をグループ分けして、個人ユーザの利便性を向上させるといった概念はないし、セキュリティ面に対する配慮も全くなされていない。
【0024】
(実施形態の構成)
次に、本発明の実施形態の構成の一例について図1を参照して詳細に説明する。図1は、本発明による車両位置通知システムのシステム構成の一例を説明するためのシステム構成図である。
【0025】
図1の車両位置通知システム100は、各個人ユーザそれぞれが使用する情報端末11,…,1n,21,2Aと、車両情報サービス提供事業者が運営する車両位置管理サーバ40と、各個人ユーザ用の情報端末11,…,1n,21,2A、車両位置管理サーバ40を接続するインターネット60とを少なくとも含んで構成されている。また、各配送業者や電気・通信・水道・ガス工事業者などのサービス業者が運営するサービス管理システム50と、該サービス業者が使用するサービス車両に搭載のカーナビゲーション端末3N、当該サービス事業者のサービスを受けようとする個人ユーザが使用する情報端末3Aを含んで構成することも可能である。ここで、例えば、サービス業者が配送業者であった場合、サービス管理システム50は、各個人ユーザ向けの配送物の配送状況を管理するための配送管理システムであり、サービス車両は、配送物を積載する配送車両となる。
【0026】
また、図1に示す各個人ユーザ用の情報端末11,…,1n,21,2A,3Aは、各個人ユーザからの申し込み単位ごとにグループ分けされており、例えば、3つのグループ10,20,30に分割されている場合を例示している。ここで、グループ10に属する情報端末11,…,1nは、いずれも、車両内に配置されている情報端末であり、グループ10は、複数の個人ユーザが、車両1,…車両nに分乗して、互いの車両同士の位置を確認し合いながら移動しようとする場合を示している。また、情報端末21,2Aが属するグループ20は、情報端末21が配置されている車両の位置を、例えば、会社や自宅などの屋内に配置されている情報端末2Aにて把握しようとする場合を示している。また、カーナビゲーション端末3N、情報端末3Aが属するグループ30は、例えば、カーナビゲーション端末3Nが搭載されているサービス車両の位置を、会社や自宅などの屋内に配置されている情報端末3Aにて把握しようとする場合を示している。
【0027】
なお、本発明による車両位置通知システムは、図1のような3つのグループのみに限るものではなく、任意のグループ数を形成することが可能であるし、また、個人ユーザの同一の情報端末例えば情報端末11が、同時に、複数のグループに属するように構成することも可能である。つまり、個人ユーザが、車両位置情報を把握しようとする1ないし複数の任意の台数の車両をグループとして車両位置管理サーバ40に登録することが可能であり、また、同一の情報端末を使って、複数のグループを登録することも可能である。
【0028】
(情報端末の構成例)
図1に示す各個人ユーザ用の情報端末11,…,1n,21,2A、3Aの内部構成は、ほぼ同一のブロックから構成されており、インターネット60との間でデータの送受信を行う送受信部111、車両位置管理サーバ40に対して車両位置情報の提供を申し込むためのガイダンス情報や車両の現在位置をプロットした地図情報などの各種の情報をディスプレイに画面表示する表示部112、車両位置管理サーバ40に対して車両情報サービスの提供を申し込む際の申し込み内容を作成したり、車両位置の取得要求を作成したりする申し込み内容作成部113、車両位置情報の提供サービスを申し込んだ車両位置管理サーバ40から受け取った認証情報(つまり、認証パスワード)を保存する認証情報保存部114を少なくとも備えている。なお、認証情報として、認証パスワードのみならず、使用する個人ユーザを特定するユーザIDを付与する形態としても良いが、本実施形態においては、使用する個人ユーザが属するグループをユニークに特定するグループ番号を車両位置管理サーバ40にて付与することにより、該グループ番号をユーザIDに相当する認証情報としても利用するようにしている。
【0029】
さらに、車両内に配置される情報端末11,…,1n,21については、車両以外の場所に配置されている情報端末2A,3Aとは異なり、自車両の現在位置を検出するための車両位置検出部115を備えている。ただし、車両内に配置される情報端末11,…,1n,21は、車載用のカーナビゲーション端末として使用されている情報端末を利用しても良い。かくのごときカーナビゲーション端末用の情報端末を利用する場合には、すでに、自車両の現在位置を検出する手段が備えられているので、たとえ、車両内に配置される情報端末であっても、車両位置検出部115をさらに備える必要はない。
【0030】
また、車両内に配置される情報端末11,…,1n,21としてカーナビゲーション端末用の情報端末を利用する場合、地図描画機能、つまり、車両の現在位置を画面表示する際に用いられる地図情報(マップ情報)、地図情報の中から車両の現在位置近辺の地図を抽出する機能および車両が現在位置している緯度・経度の座標位置を地図上にマッピングする機能は、すでに、カーナビゲーション端末用として備えられている。したがって、車両位置管理サーバ40からは、グループに属する自車両、他車両の現在位置を示す座標位置(緯度・経度)に関する情報を取得しさえすれば、表示部112により、車両の座標位置をマッピングした地図をディスプレイに表示することが可能である。
【0031】
一方、車両内に配置される情報端末11,…,1n,21であっても、カーナビゲーション端末用の情報端末を利用しない場合や、ナビゲーション機能つまり前記地図描画機能を備えていない場合や、あるいは、車両以外の場所に配置されている情報端末2A,3Aのような一般的な情報端末(例えば汎用的なパーソナルコンピュータ)の場合については、車両位置管理サーバ40からは、車両の現在位置を示す座標位置(緯度・経度)に関する情報ではなく、車両の座標位置をマッピングした付近の地図情報を取得することになる。
【0032】
あるいは、車両内に配置される情報端末11,…,1n,21であっても、カーナビゲーション端末用の情報端末を利用しない場合や、ナビゲーション機能を備えていない場合や、あるいは、車両以外の場所に配置されている情報端末2A,3Aのような一般的な情報端末の場合、表示部112に、さらに、地図描画機能を備えるように構成しても良い。つまり、表示部112に、図1に示すように、自車両の位置を地図上にプロット(マッピング)する自車両位置表示部112aとグループ内の他車両の位置を地図上にプロット(マッピング)する他車両位置表示部112aとからなる車両位置表示部112a、車両位置をプロット(マッピング)した地図を表示する地図表示部112b、地図上に各種のメッセージを表示するメッセージ表示部112c、をさらに備えるように構成しても良い。
【0033】
地図描画機能を備えることにより、車両位置管理サーバ40から、グループに属する自車両、他車両の現在位置を示す座標位置(緯度・経度)に関する情報を取得すると、自車両位置表示部112aと他車両位置表示部112aとを用いて、車両位置近辺の地図を抽出すると同時に、該地図上に自車両・他車両の車両位置をプロットし、メッセージ表示部112cを用いて、プロットした自車両・他車両の位置に自車両・他車両を示すテキストを挿入した後、地図表示部112bを用いて、各車両がプロットされた地図をディスプレイに画面表示することが可能である。
【0034】
また、個人ユーザが、車両位置管理サーバ40に対して、車両位置の取得サービスの提供を申し込む場合、情報端末11,…,1n,21,2A,3Aに備えられている申し込み内容作成部113を用いて、自車両・他車両について車両位置を把握したい対象車両を特定する車両識別情報例えば車両ナンバ、該対象車両の車両位置が提供される情報端末の台数を示すライセンス数、該情報端末の情報端末識別情報例えばアドレス情報(メールアドレスなど)および該情報端末の端末種別(つまり、地図描画機能の有無を識別する情報)、該対象車両の車両位置の提供を受ける利用期間を少なくとも含む情報(さらには、申請を行う個人ユーザを示す利用者氏名やその連絡先電話番号などを含んでも良い)を作成して、車両位置管理サーバ40に対して、例えば電子メール形式で、送受信部111から送信する。
【0035】
申し込み内容作成部113を用いて車両位置の提供を申し込んだ車両位置管理サーバ40から、当該申し込みを一つのグループとして受け付けた旨を示すグループ番号と該グループに割り当てられた認証情報(つまり認証パスワード)とを、送受信部111にて受信すると、認証情報保存部114により、受信した認証情報(認証パスワード)を、申し込み時に設定した利用期間の間、当該グループ番号とともに保存することが可能である。認証情報を保存した場合には、以降、個人ユーザが、車両位置管理サーバ40に対して、当該グループに属する車両の車両位置の通知を要求する際に、割り当てられたグループ番号を伴う車両位置通知要求を行うだけで(あるいは、1情報端末当たり一つのグループしか同時には登録することができないという制限条件が付与されている場合には、単に、車両位置通知要求を行うだけで)、当該グループに割り当てられた認証情報(認証パスワード)を自動的に付与した形式で、申し込み内容作成部113から送受信部111を経由して、車両位置管理サーバ40に問合せ要求を送信することができる。
【0036】
(車両位置管理サーバの構成例)
図1に示す車両位置管理サーバ40は、車両の現在位置を個人ユーザに提供するサービスを行う車両情報サービス提供業者が運用するサーバであり、送受信部41、申し込み受付部42、車両情報取得部43、サービス情報取得部44、車両情報登録部45、車両情報抽出部46、車両情報提供部47、車両情報データベース48を少なくとも含んで構成されている。
【0037】
ここで、送受信部41は、インターネット60との間でデータの送受信を行う部位である。申し込み受付部42は、個人ユーザの情報端末11,…,1n,21,2A,3Aから車両情報サービス(例えば車両位置の取得サービス)の提供の申し込みを受け取った際に、その申し込み内容の正常性を確認して受け付ける部位である。申し込み受付部42は、申し込み内容の正常性を確認した場合、該申し込みに対応するグループを特定するためのグループ番号を割り当てると同時に、当該グループの認証用の認証情報(認証パスワード)を生成して割り当てる。
【0038】
また、車両情報取得部43は、車両位置の取得の申し込みを受け付けた対象車両について、その現在位置を示す車両位置情報を取得する部位である。サービス情報取得部44は、車両位置の取得の申し込みを受け付けた対象車両が配送物の配送サービスや電気・通信・水道・ガス工事などの個人ユーザ向けのサービスを行うためのサービス車両であった場合に、該サービス車両に関する情報を取得する部位である。
【0039】
つまり、サービス車両の場合、個人ユーザ側には、該サービス車両を特定する情報は存在していなく、当該個人ユーザ向けに実施予定のサービス内容を特定する情報しか存在していない。このため、個人ユーザがサービス車両の車両位置を把握しようとする申し込みを行う場合、当該個人ユーザ向けのサービス内容を特定する情報(例えば配送物を特定する配送物ナンバや電気工事内容を特定する工事ナンバなどのいわゆるサービス識別情報例えばサービスナンバ)を、車両位置が知りたいサービス車両を特定する車両ナンバの代わりに、当該個人ユーザの申し込み内容として車両位置管理サーバ40に送信してくる。しかる後、当該個人ユーザからサービス車両の現在位置の取得要求が発生した時点を契機として、サービス情報取得部44は、申し込み内容に含まれていたサービスナンバを用いて、該当するサービス提供業者が運営するサービス管理システム50に対して、インターネット60を介して、当該サービスナンバに該当するサービスを実施予定のサービス車両に関する車両位置取得要求を送信することにより、サービス管理システム50から、当該サービスを実施予定のサービス車両の車両位置情報を返送させる動作を行う。
【0040】
また、車両情報登録部45は、申し込み受付部42にて受け付けた申し込み内容や申し込み受付部42にて割り当てたグループ番号や認証情報、車両情報取得部43にて取得した車両の車両位置情報、サービス情報取得部44にて取得したサービス車両の車両位置情報を、車両情報データベース48に登録する部位である。車両情報抽出部46は、個人ユーザの情報端末11,…,1n,21,2A,3Aからの問合せ要求(車両位置取得要求)に応じて、該当するグループに属する車両に関する車両位置情報を、車両情報データベース48の中から抽出して、車両情報提供部47に引き継ぐ部位である。
【0041】
なお、個人ユーザの情報端末11,…,1n,21,2A,3Aからの問合せ要求は、申し込み受付部42にて割り当てたグループ専用の認証情報(認証パスワード)を付して受信されるものであり、受信したグループ番号が正当な割り当て済みの番号であり、かつ、受信した認証情報(認証パスワード)と車両情報データベース48に登録されている認証情報(認証パスワード)との照合結果が一致した場合においてのみ、車両情報抽出部46は、車両情報データベース48の中から抽出した車両情報を、車両情報提供部47に引き継ぐ。つまり、認証が得られなかった場合には、問合せ要求に応ずることなく、要求元の情報端末に対して車両情報の返送処理を行うことを抑止し、車両情報のセキュリティを確保可能としている。
【0042】
また、車両情報提供部47は、車両情報抽出部46からの車両情報を、問合せ元の個人ユーザの情報端末11,…,1n,21,2A,3Aに対して返送する形式に編集して、送受信部41に出力する部位である。返送する形式は、送受信部41からインターネット60を経由して送信することが可能な形式、例えば、電子メール形式、であり、かつ、情報端末側で受信して表示することが可能な形式である。ここで、問合せ元の情報端末が、カーナビゲーション端末のような地図描画機能を備えていて、現在の車両位置を示す座標情報を与えれば、地図上に該車両位置をマッピングして、ディスプレイに画面表示する機能を備えている場合には、車両情報提供部47は、該座標情報を記述したテキスト情報を編集すれば良い。一方、問合せ元の情報端末が、カーナビゲーション端末のような地図描画機能を備えていない場合には、地図データベース例えば車両情報データベース48に格納されている地図情報の中から現在の車両位置近辺の地図情報を読み出して、現在の車両位置を示す座標情報を、読み出した地図上にマッピングして作成した地図情報(画像情報)を編集する。
【0043】
また、車両情報データベース48は、車両位置情報の通知などの車両情報サービスを提供するために必要とする各種の情報を登録するデータベースであり、図2に、車両情報データベース48のテーブル構成の一例を示す。図2に示すように、車両情報データベース48は、車両位置情報の通知サービスを行う場合、個人ユーザのグループを特定するためのグループ番号48a、当該グループの車両情報サービスの利用期間48b、当該グループに属する車両を特定する車両ナンバ48c、車両情報サービスを提供する当該グループの個人ユーザ数を示すライセンス数48d、当該グループの車両情報サービスを利用するための認証情報つまり認証パスワード48e、当該グループに属する車両の現在位置を示す車両位置情報つまり緯度・経度からなる車両座標位置48f、および、当該グループの個人ユーザの情報端末に対して車両情報を返送するための情報端末の端末アドレス48g(端末種別を示す情報も含む)を、少なくとも含んで構成されている。
【0044】
ここで、図2に示すグループ番号1およびグループ番号8は、配送サービスや電気工事サービスなどのサービス車両に関する車両位置の通知を要求する場合であり、かかるサービス車両の場合、個人ユーザ側では、サービス車両を特定することができないので、図2に示すように、車両ナンバ48c欄には、車両ナンバの代わりに、個人ユーザ側で把握しているサービスナンバ(サービスを特定するための識別番号)を登録することとしている。また、グループ番号2およびグループ番号8のように、対象とする車両が1台であっても、該車両の位置を確認したい連絡先が複数存在している場合には、ライセンス数48d欄に示すように、所望の個数のライセンス数を登録すると同時に、端末アドレス48g欄に示すように、該車両の位置を通知すべき情報端末の端末アドレスを複数登録することが可能である。
【0045】
なお、車両情報データベース48には、車両の現在位置をマッピングするための地図情報を、含めて格納するようにしても良いし、地図情報を、車両情報データベース48とは別個に地図データベースとして記憶することももちろん可能である。
【0046】
(サービス管理システムの構成例)
図1に示すサービス管理システム50は、配送業者、電気・通信・ガス・水道工事業者などのサービス提供業者が運用するシステムであり、送受信部51、サービス情報提供部52、サービス管理データベース53を少なくとも備えている。なお、図1のサービス管理システム50には、車両位置管理サーバ40からの要求に応じて、要求されたサービス例えば配送サービスに対応するサービス情報を要求元の車両位置管理サーバ40に対して返送するという、本発明に関連する部位のみを示している。
【0047】
送受信部51は、インターネット60との間でデータの送受信を行う部位である。サービス情報提供部52は、サービスを特定するサービスナンバ(例えば配送物を配送する場合には配送物を特定する配送物ナンバ)を付した問合せ要求を車両位置管理サーバ40から受信した際に、該サービスナンバに該当するサービス情報を、サービス管理データベース53から抽出して、車両位置管理サーバ40に返送するための応答メッセージとして編集する部位である。
【0048】
なお、車両位置管理サーバ40に返送するサービス情報としては、受信したサービスナンバに関連するサービス車両を特定する車両ナンバ、該サービス車両の現在位置を示す車両位置情報を少なくとも含んでいる。ここで、サービス車両とは、例えば、配送物を配送する配送サービスの場合、該配送物を特定する配送ナンバに基づいて、サービス管理データベース53を検索して得られる、当該配送物を積載する配送車両のことであり、電気工事サービスを行う場合は、該電気工事を特定する電気工事ナンバに基づいて、サービス管理データベース53を検索して得られる、当該電気工事を行う工事業者が利用する電気工事車両のことである。また、サービス車両には、図1に示すように、自車両の現在位置を検出して、サービス管理システム50に通知するための機能を有するカーナビゲーション端末3Nが搭載されている。
【0049】
サービス管理データベース53は、提供すべきサービスの詳細を管理する情報を格納するデータベースであり、図3に、サービス管理データベース53のテーブル構成の一例を示す。図3に示すように、サービス管理データベース53は、サービス内容(配送物、電気工事内容など)を特定するためのサービスナンバ53a、当該サービス内容を実施するサービス実施予定日53b、当該サービス内容を実施するために使用されるサービス車両を特定するサービス車両ナンバ53c、当該サービス車両の現在位置を示すサービス車両座標位置53d、当該サービスナンバが特定するサービス内容53e、などを少なくとも含んで構成されている。
【0050】
(実施形態の動作の説明)
次に、図1の車両位置通知システム100の動作の一例について、まず、車両情報サービスを登録する場合の動作を、図4、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。図4は、図1の車両位置通知システム100において個人ユーザが扱う情報端末11,…1n,21,2A,3Aの動作の一例を説明するフローチャートであり、指定した車両の車両位置を取得するという車両情報サービスを車両位置管理サーバ40に対して申請する動作の一例を示している。図5は、図1の車両位置通知システム100において車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバ40の動作の一例を説明するフローチャートであり、個人ユーザの情報端末11,…1n,21,2A,3Aからの車両情報サービスの申請を受け付けて、登録する動作の一例を示している。
【0051】
まず、図2に示すグループ番号3を登録する場合(つまり、図1のグループ10に属する複数の車両1,…,nの各車両位置を通知する複数車両位置通知サービスを登録する場合)を例にとって説明する。なお、図2のグループ番号3の場合は、図1のグループ10として、3台の車両(車両ナンバが品川い23−45、品川う34−56、品川え45−67の各車両1,2,3)に複数の個人ユーザが分乗して、各車両の現在位置を確認し合いながら、グループ10として移動している場合を示すものであり、図1に示すグループ10の車両1,…,n(本実施形態においては、n=3)に配置された情報端末11,…,1nのいずれかの情報端末例えば車両1の情報端末11から、各車両の位置情報を把握するための車両情報サービスの提供を、車両位置管理サーバ40に対して申請している場合を例にとって説明する。
【0052】
図4のフローチャートにおいて、まず、車両1に分乗した個人ユーザが、情報端末11を起動して、申し込み内容作成部113の車両情報サービス申し込み動作を起動する(ステップS1)。申し込み内容作成部113が起動されると、個人ユーザの操作に応じて、作成用のガイダンスがウィザード形式でディスプレイに順次画面表示される状態になる。最初のガイダンス画面として、提供を要求する車両情報サービスの種別を選択する画面が表示部112によりディスプレイに表示される(ステップS2)。個人ユーザが、当該グループに属する3台の車両1,2,3の位置を把握する本実施形態の場合、複数車両位置通知サービス登録の項目を選択すると(ステップS3の「複数車両位置通知サービス登録」の場合)、車両位置を把握すべき車両台数を選択する画面がディスプレイに表示されるので(ステップS4)、個人ユーザは、車両位置を把握すべき車両台数として3台を選択する(ステップS5)。
【0053】
次に、車両位置を把握すべき車両を特定する車両ナンバの入力画面がディスプレイに表示されるので(ステップS6)、個人ユーザは、車両位置を把握すべき車両ナンバとして、本実施形態の場合、3台の車両1,2,3について、前述の図2に示す品川い23−45、品川う34−56、品川え45−67の各車両ナンバを入力する(ステップS7)。
【0054】
次に、本複数車両位置通知サービスを利用する利用期間の入力を促す画面がディスプレイに表示されるので(ステップS8)、個人ユーザは、本実施形態の場合、図2に示すように、例えば、3台の車両1,2,3に分乗して移動する期日である2007年3月2日という1日のみの期間を、複数車両位置通知サービスの利用期間として入力する(ステップS9)。
【0055】
最後に、本複数車両位置通知サービスとして、各車両の車両位置の通知を受けたい情報端末の個数すなわちライセンス数と端末アドレスとの入力画面がディスプレイに表示されるので(ステップS10)、個人ユーザは、本実施形態の場合、ライセンス数が、分乗した3台の車両1,2,3それぞれに配置されている情報端末11,12,13の3個であり、また、情報端末11,12,13それぞれの端末アドレスが、図2に示すように、それぞれ、adr31、adr32、adr33であると入力する(ステップS11)。
【0056】
なお、ここで、車両位置の通知を受け取る各情報端末11,12,13が、カーナビゲーション端末のように、車両の現在位置を示す座標位置を受け取って、地図上へマッピングを行った結果をディスプレイに表示することが可能な地図描画機能を有する端末か、あるいは、かくのごとき地図上へのマッピングが可能な地図描画機能を有していない端末であるかを識別する情報を、端末種別として端末アドレスに付加して入力する。
【0057】
以上の申し込み内容が個人ユーザから入力されると、申し込み内容作成部113は、入力された申し込み内容を、ディスプレイに確認画面として表示し、当該個人ユーザの確認を求める(ステップS12)。当該個人ユーザが、申し込み内容の変更を選択すると(ステップS13のNO)、ステップS4に復帰して、申し込み内容の入力を繰り返すが、表示された申し込み内容がOKであることを選択すると(ステップS13のYES)、申し込み内容作成部113は、当該申し込み内容を、車両位置管理サーバ40に送信するための送信メッセージ形式例えばメール形式に編集して、送受信部111に出力する(ステップS14)。
【0058】
送信メッセージ形式例えばメール形式に編集された申し込み内容を受け取った送受信部111は、インターネット60を介して、当該申し込み内容を車両位置管理サーバ40に送信する(ステップS15)。しかる後、当該情報端末例えば車両1の情報端末11は、本複数車両位置通知サービスの申し込みが、車両位置管理サーバ40にて受け付けられ、登録されたか否かを示す登録結果通知応答の返送を待ち合わせる状態に移行する。
【0059】
車両位置管理サーバ40から本複数車両位置通知サービスの登録可否応答が返送されてくると(ステップS16)、当該情報端末例えば車両1の情報端末11は、車両位置管理サーバ40に本複数車両位置通知サービスが登録されたか否かを確認する(ステップS17)。登録されなかった場合は(ステップS17のNO)、その旨をディスプレイに表示して、個人ユーザに通知する(ステップS21)。
【0060】
一方、登録された場合は(ステップS17のYES)、登録された旨と該登録可否応答に含まれているグループ番号、認証パスワードとをディスプレイに表示するとともに、該認証パスワードを情報端末内に保存するか否かを問合せる問合せメッセージをディスプレイに表示する(ステップS18)。個人ユーザが、受信した認証パスワードを情報端末内に保存することを選択した場合(ステップS19のYES)、該登録可否応答に含まれているグループ番号に関する認証情報である認証パスワードを、当該グループに割り当てられたグループ番号3とともに、認証情報保存部114にて保存する(ステップS20)。
【0061】
以上の動作により、複数車両位置通知サービスの車両位置管理サーバ40への登録動作を終了する。複数車両位置通知サービスのグループとしての登録が成功した場合は、以降、当該グループに属する各車両の車両位置の通知を要求したい時点で、認証情報保存部114にて認証パスワードを保存していなかった場合には、個人ユーザが、グループ番号、認証パスワードを、一方、保存していた場合には、グループ番号を入力することにより、登録した3台の車両1,2,3の車両位置が、車両位置管理サーバ40から返送されてきて、要求元の情報端末11のディスプレイに画面表示されるようになる。
【0062】
次に、図5のフローチャートを用いて、例えば3台の車両の車両位置を通知する複数車両位置通知サービスの申し込みを受け付けた車両位置管理サーバ40側の登録動作の一例について説明する。情報端末例えば図1の車両1の情報端末11より、車両情報サービスの申し込み内容例えば3台の車両1,2,3の車両位置を通知する複数車両位置通知サービスの申し込みを、インターネット60を介して送受信部41が受信すると(ステップS31)、受信した申し込み内容は、申し込み受付部42に転送されて、該申し込み内容の分析が行われる(ステップS32)。
【0063】
該申し込み内容の正常性を確認して、申し込み内容が正常ではなかった場合(ステップS33のNO)、受信した申し込み内容を破棄して(ステップS39)、送信元の情報端末11に、申し込みを拒否して、登録が不可であった旨を示す登録可否応答を、インターネット60を経由して返送する(ステップS40)。一方、正常な申し込み内容であった場合(ステップS33のYES)、受け付けた申し込み単位に、空きのグループ番号、本実施形態においては、申し込みの受け付け時点で空きであった図2に示すグループ番号3、を付与すると同時に(ステップS34)、該申し込み内容に関するセキュリティ確保のための認証情報として認証パスワードを生成して、該申し込み内容に紐付けする(ステップS35)。
【0064】
次に、受け付けた申し込み内容と付与したグループ番号と生成した認証情報(認証パスワード)とを車両情報登録部45に転送し、車両情報登録部45にて、車両情報データベース48に登録する(ステップ36)。本実施形態においては、図4のフローチャートにて説明したように、複数車両位置通知サービスとして、車両ナンバが品川い23−45、品川う34−56、品川え45−67の3台の車両1,2,3であり、利用期間が2007年3月2日、ライセンス数が3であり、3台の車両1,2,3に配置された情報端末11,12,13の端末アドレスがadr31、adr32、adr33であるという申し込み内容であり、付与したグループ番号が3であり、生成した認証パスワードがcdefg345であるという情報を互いに紐付けした状態で、車両情報データベース48に登録する。なお、登録した端末アドレスがadr31、adr32、adr33それぞれの情報端末11,12,13が、地図上に車両位置をマッピングする地図描画機能を有している端末か否かを示す端末種別情報も、合わせて登録されている。本実施形態の場合、図2に示すように、情報端末11,12,13のいずれも、地図描画機能を有している端末として登録されている場合を示している。
【0065】
さらに、車両情報提供部47において、当該申し込み内容に付与したグループ番号(本実施形態では3)、生成した認証パスワード(本実施形態ではcdefg345)を含む形態で、個人ユーザの申し込み内容が登録された旨を示す登録可否応答メッセージとして編集し、本実施形態においては、送信元の情報端末のみならず、当該グループを形成する情報端末(本実施形態の場合、端末アドレスがadr31、adr32、adr33の3個の情報端末11,12,13)に対して送信する形式に編集する(ステップS37)。最後に、編集された登録可否応答メッセージは、当該グループに属するすべての情報端末(つまり、本実施形態の場合端末アドレスがadr31、adr32、adr33の3個の情報端末11,12,13)に対して、送受信部41からインターネット60を介して送信される(ステップS38)。なお。当該グループのすべての情報端末(本実施形態では、情報端末11,12,13)に対して、グループ番号、認証パスワードを伴った、登録した旨を示す登録可否応答メッセージを送信するのではなく、登録要求をしてきた要求元の情報端末(本実施形態では、情報端末11)に対してのみ送信するようにしても良い。
【0066】
しかる後、車両位置管理サーバ40においては、複数車両位置通知サービスの登録がなされると、以降、個人ユーザの情報端末から車両位置の取得要求を受け付ける都度、および/または、あらかじめ定めた収集周期ごとに、車両情報取得部43が定期的に起動されて、付与したグループ番号(本実施形態では3)に属する各車両1,2,3の情報端末11,12,13の端末アドレス(本実施形態ではadr31、adr32、adr33)に対して、それぞれの車両の現在位置を転送することを要求する車両位置転送要求を送信する動作が起動される。車両位置管理サーバ40からの車両位置転送要求を受け取った情報端末は、図1に示す車両位置検出部115を駆動して、現在位置を示す座標位置を検出して、当該車両の車両ナンバを付して、車両位置管理サーバ40に対して返送する。車両位置転送要求の送信先の情報端末から、当該車両の現在位置を示す座標位置を受け取ると、車両位置管理サーバ40は、車両情報データベース48上の該当する車両ナンバの車両座標位置48fに、受け取った座標位置を格納する。
【0067】
つまり、車両位置管理サーバ40の車両情報データベース48には、複数車両位置通知サービスとして登録された各車両の座標位置を定期的に更新して格納することになる。ただし、本発明はかかる動作に限るものではなく、例えば、車両位置管理サーバ40は、複数車両位置通知サービスの登録がなされたいずれかの情報端末から、車両位置の通知要求を受け取る都度、車両情報取得部43により、当該情報端末が属するグループ内の各車両の現在位置を示す座標位置の返送を要求する車両位置転送要求を送信する動作を起動して、各車両の車両位置を受け取るようにしても良い。あるいは、グループに属するいずれかの情報端末から車両位置の通知要求を一旦受け取った際に、当該情報端末が属するグループ内の各車両の現在位置を示す座標位置の返送を要求する車両位置転送要求を送信して、各車両の車両位置を受け取るとともに、以降、車両位置の通知の停止要求が当該情報端末から送信されてくるまで、あるいは、複数車両位置通知サービスの利用期間が経過するまで、あらかじめ定めた収集周期ごとに、定期的に、前記車両位置転送要求を送信する動作を繰り返すようにしても良い。
【0068】
次に、図4、図5の申し込み内容の登録処理が完了した複数車両位置通知サービスについて、グループ番号3を形成する3台の車両1,2,3の車両位置を、(登録したライセンス数の3個に該当する)、3台の車両1,2,3それぞれに配置されている情報端末11,12,13に対して、通知する動作の一例を、図6、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。図6は、図1の車両位置通知システム100において個人ユーザが扱う情報端末11,…1nのディスプレイにグループ内の各車両の車両位置を表示する動作の一例を説明するフローチャートである。図7は、図1の車両位置通知システム100において車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバ40が要求されたグループ内の各車両の車両位置を情報端末側に通知する動作の一例を説明するフローチャートである。
【0069】
まず、グループ番号3のいずれかの個人ユーザの情報端末例えば情報端末11から、車両位置管理サーバ40に対してグループ番号3のグループ内の各車両1,2,3の車両位置の返送を要求して、情報端末11のディスプレイに、グループ番号3のグループ内の各車両の車両位置を表示するまでの情報端末11側の動作について、図6を用いてその一例を説明する。ここで、情報端末11は、図1において説明したように、地図上に車両位置の描画を行う地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を備えていたとしても本サービス用の情報端末としては利用していないものの、地図描画機能として、図1に示す車両位置表示部112a、地図表示部112b、メッセージ表示部112cを備えており、車両位置管理サーバ40から車両の座標位置を取得することにより、車両位置をプロットした地図を編集してディスプレイ上に表示することができる端末であるものとする。かつ、情報端末11は、複数車両位置通知サービスの登録時に、車両位置管理サーバ40から返送されてきた認証パスワードを、図1に示す認証情報保存部114により保存しないで、個人ユーザが認証パスワードをグループ番号とともに入力する場合として説明する。
【0070】
まず、個人ユーザは、自情報端末11を操作し、申し込み内容作成部113を起動して、図4のステップS1,S2を実行して、サービス種別の選択画面を、ディスプレイに画面表示させて、グループ番号3のグループに属する3台の車両1,2,3の現在位置を把握するために、複数車両位置通知要求の項目を選択すると(図4のステップS3の「複数車両位置通知」の場合)、図6の先頭のステップS41へ移行する。図6のフローチャートが起動されると、複数車両位置通知を要求する各車両1,2,3が属するグループ番号と認証情報(認証パスワード)との入力を促す画面がディスプレイに表示されるので(ステップS41)、個人ユーザは、該当するグループ番号と認証情報(認証パスワード)とを入力する(ステップS42)。
【0071】
申し込み内容作成部113は、グループ番号と認証情報との入力を受け付けると、複数車両位置通知要求として、グループ番号と認証情報とを含む情報を、車両位置管理サーバ40に送信するための送信メッセージ形式例えばメール形式に編集して、送受信部111に出力する(ステップS43)。
【0072】
送信メッセージ形式例えばメール形式に編集された申し込み内容を受け取った送受信部111は、インターネット60を介して、当該複数車両位置通知要求を車両位置管理サーバ40に送信する(ステップS44)。しかる後、情報端末例えば車両1の情報端末11は、本複数車両位置通知要求が、車両位置管理サーバ40にて受け付けられ、グループ3として登録済みの3台の車両1,2,3の車両位置が含まれた車両位置通知応答が返送されてくるまで待ち合わせる状態に移行する。
【0073】
車両位置管理サーバ40から本複数車両位置通知要求に対する車両位置通知応答が返送されてくると(ステップS45)、情報端末11は、車両位置管理サーバ40が本複数車両位置通知要求を受け付けたか否かを確認する(ステップS46)。グループ番号、認証パスワードに基づく認証が得られなかったなどの理由により、本複数車両位置通知要求が受け付けられなかった場合は(ステップS46のNO)、その旨をディスプレイに表示して、個人ユーザに通知する(ステップS50)。
【0074】
一方、グループ番号、認証パスワードに基づく認証が得られ、本複数車両位置通知要求が受け付けられた場合は(ステップS46のYES)、車両位置通知応答に含まれている自車両、他車両の座標位置を取り出して、自車両、他車両のいずれも1画面上に表示することができる周辺の地図情報を抽出するとともに、自車両位置表示部112aを用いて、自車両の座標位置を地図情報上にプロットして編集する(ステップS47)。さらに、他車両位置表示部112aを用いて、他車両の座標位置を地図情報上にプロットして編集する(ステップS48)。さらに、メッセージ表示部112cを用いて、地図情報上の自車両・他車両のプロット位置に自車両・他車両を示す識別用のテキスト(車両ナンバなど)を挿入した後、グループ3に属する自車両、他車両の車両位置が描画された地図情報を、地図表示部112bを用いて、ディスプレイに画面表示する(ステップS49)。
【0075】
以上の動作により、複数車両位置通知サービスの登録時にグループ番号単位に割り当てられた認証情報(認証パスワード)に基づいた認証が得られた場合には、当該グループ番号に属する複数の車両の現在位置を、要求元の個人ユーザが扱う情報端末例えば車両1の情報端末11のディスプレイに画面表示させることができる。すなわち、例えば、複数の車両に分乗してグループとして一緒に移動中の場合、各車両に配置されている情報端末のディスプレイに、各車両の現在位置を画面表示させることができ、グループとしての移動を行うことが容易になる。また、認証情報(認証パスワード)によって、車両の現在位置の画面表示を保護しているので、セキュリティ上の問題も確実に対策することができる。
【0076】
なお、図6に示す実施形態においては、前述のように、情報端末が、地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を備えていても利用しない場合について、車両の座標位置を取得することにより、本サービス用として備えられている地図描画機能、つまり、図1に示す車両位置表示部112a、地図表示部112b、メッセージ表示部112cを用いて、該情報端末側にて車両位置をプロットした地図を描画してディスプレイ上に表示することを可能とする場合について説明した。しかし、情報端末が、地図上に車両位置をプロットする地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を備え、該カーナビゲーション端末を利用する場合には、図6のステップS47、S48の動作をカーナビゲーション端末の地図描画機能を用いて実現することにすれば良い。また、登録時に車両位置管理サーバ40側に、地図編集機能を備えていない端末として登録している場合には、車両位置管理サーバ40から、車両位置をプロットした地図情報が返送されてくるので、図6のステップS47、S48の動作を省略して、ただちに、ディスプレイに画面表示することができる。
【0077】
また、図6に示す実施形態においては、前述のように、複数車両位置通知サービスの登録時に、車両位置管理サーバ40から返送されてきた認証パスワードを保存しない場合について説明したが、返送されてきた認証パスワードを図1に示す認証情報保存部114により情報端末内に保存している場合には、図6のステップS42において、個人ユーザはグループ番号のみを入力すれば、情報端末内に保存されている認証パスワードを自動的に読み出して、ステップS43の複数車両位置通知要求の編集処理に移行することができる。
【0078】
また、複数車両位置の通知を要求する際に、本実施形態では、個人ユーザが、複数車両位置通知の選択を行った後、対応するグループ番号と認証パスワードとの双方を入力する場合について説明したが、本発明はかかる場合のみに限るものではない。例えば、車両位置管理サーバ40は、ある一つの情報端末からは同時には1個のみの申し込み内容しか受け付けないように規制処理を行うこととし、複数の申し込み内容を登録することを禁止するように構成しても良い。かかる場合には、唯一の申し込みとして複数車両位置通知サービスのみを登録した個人ユーザが、複数車両位置の通知を要求したい場合に、複数車両位置通知の選択を行うことなく、ただちに、認証パスワードを入力するようにしても良い。また、かくのごとく、1つのみの申し込みしか許可されない場合は、グループ番号の入力も不要である。
【0079】
また、複数車両位置の通知を要求する最初の契機としては、前述のような個人ユーザの操作を必要とするものの、情報端末11,…,1nは、一旦、車両位置管理サーバ40から車両位置の通知を車両位置通知応答として受け取ることができた以降については、あらかじめ定めた一定周期ごとに、自動的に、複数車両位置通知要求を送信する動作を繰り返すようにしてもかまわない。かかる場合には、本複数車両位置通知サービスの利用期間が経過した時点で、複数車両位置通知要求の周期的な送信動作を打ち切るか、あるいは、情報端末11,…,1nの個人ユーザが、複数車両位置の画面表示が不要になったと認識した時点で、複数車両位置通知要求の自動的な送信動作を停止させる指示を情報端末11,…,1nに行うようにすれば良い。
【0080】
あるいは、複数車両位置の通知を要求する最初の契機としては、前述のような個人ユーザの操作を必要とするものの、情報端末11,…,1nからの複数車両位置通知要求を一旦受け付けて許可した車両位置管理サーバ40は、以降、情報端末11,…,1nから次の複数車両位置通知要求が送信されてこなくても、あらかじめ定めた一定周期ごとに、自動的に、当該個人ユーザのグループに属する車両の車両位置情報を含む車両位置通知応答を、要求元の情報端末11,…,1nに返送するようにしてもかまわない。かかる場合には、本複数車両位置通知サービスの利用期間が経過した時点で、車両位置通知応答の周期的な返送動作を打ち切るか、あるいは、情報端末11,…,1nの個人ユーザが、複数車両位置の画面表示が不要になったと認識した時点で、車両位置通知応答の自動的な返送動作を停止させる指示を情報端末11,…,1nに行うようにし、情報端末11,…,1nから、車両位置通知応答の返送動作を停止させる要求を車両位置管理サーバ40に送信するようにすれば良い。
【0081】
次に、グループ番号3のいずれかの個人ユーザの情報端末例えば情報端末11から、グループ番号3のグループ内の各車両1,2,3の車両位置の返送の要求を受け取って、要求元の情報端末11に、グループ番号3のグループ内の各車両1,2,3の車両位置に関する情報を返送するまでの車両位置管理サーバ40側の動作について、図7を用いてその一例を説明する。ここで、要求元の情報端末11は、図2のグループ番号3の場合とは異なり、地図上に車両位置の描画を行う地図描画機能を備えていない場合、あるいは、地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を備えていても該カーナビゲーション端末を本サービスに利用しない場合であり、かつ、図6のフローチャートの場合とは異なり、車両位置管理サーバ40からは、車両位置をプロットした地図情報を返送する必要がある旨、複数車両位置通知サービスの登録時に設定されているものとする。
【0082】
また、車両位置管理サーバ40の車両情報データベース48には、複数車両位置通知サービスとして登録された各車両の座標位置が定期的に更新されて格納されている場合について説明する。
【0083】
情報端末例えば図1の車両1の情報端末11より、複数車両位置通知サービスとして登録したグループ番号3のグループに属する3台の車両1,2,3の現在位置の通知を要求する複数車両位置通知要求を、インターネット60を介して送受信部41が受信すると(ステップS61)、受信した複数車両位置通知要求は、申し込み受付部42に転送されて、該複数車両位置通知要求の分析が行われる(ステップS62)。
【0084】
受け取った該複数車両位置通知要求に含まれているグループ番号3は複数車両位置通知サービスとして割り当て済みの番号か否かを確認して、受け取ったグループ番号が未割り当てであった場合など正しくなかった場合(ステップS63のNO)、車両位置通知不可を示す車両位置通知応答を、インターネット60を経由して、要求元の情報端末11に返送する(ステップS71)。一方、受け取ったグループ番号が正しかった場合(ステップS63のYES)、車両情報データベース48内から、当該グループ番号3に紐付けされている登録情報の中から、まず、利用期間、認証情報(認証パスワード)を読み出す(ステップS64)。
【0085】
まず、読み出した当該グループ番号3の利用期間(本実施形態では、図2のように、2007年3月2日の1日限り)が有効な期間内であるか否かを確認し、有効な期間内にあった場合には、読み出した認証情報(認証パスワード)と、受け取った複数車両位置通知要求に含まれている認証情報(認証パスワード)との比較照合を行い、一致しているか否かを確認する(ステップS65)、利用期間が有効な期間ではないか、あるいは、認証情報が不一致で正当な認証情報ではなかった場合には(ステップS65のNO)、ステップS71に移行して、車両位置通知不可の旨を、要求元の情報端末11に返送する。
【0086】
一方、利用期間が有効であり、かつ、認証情報が一致していて、正当な認証情報であった場合には(ステップS65のYES)、受け取った複数車両位置通知要求が正しい要求であるものと判断して、車両情報抽出部46が起動される。車両情報抽出部46は、車両情報データベース48にグループ番号3として登録されている各車両(本実施形態では、車両ナンバが図2に示す品川い23−45、品川う34−56、品川え45−67の3台の車両1,2,3)の車両座標位置(本実施形態の場合、定期的に最新の座標位置に更新されている)を読み出して、車両情報提供部47に引き継ぐ(ステップS66)。さらに、車両情報抽出部46は、車両位置情報を送り返す情報端末11が、地図編集機能を有していない端末であった場合には、読み出した各車両1,2,3の車両座標位置の近辺の地図情報(つまり、各車両1,2,3の車両位置すべてを1画面で表示可能な地図情報)を、車両情報データベース48内の地図情報の中から抽出して読み出して、車両情報提供部47に引き継ぐ(ステップS67)。
【0087】
次に、車両座標位置と地図情報とを受け取った車両情報提供部47は、読み出した近辺の地図情報上に当該グループ番号3の各車両1,2,3の車両座標位置をプロットして、各車両1,2,3の地図上の位置として描画する(ステップS68)。しかる後、各車両1,2,3の位置がプロットされた地図情報を情報端末側に通知する車両位置通知応答として編集し、要求元の情報端末11に対して送信する形式(例えば、電子メール形式で送信する場合には、車両座標位置をプロットして編集した地図情報を添付ファイル形式とした車両位置通知応答用の電子メール)に編集する(ステップS69)。最後に、編集された車両位置通知応答は、要求元の情報端末11に対して、送受信部41からインターネット60を介して送信される(ステップS70)。
【0088】
なお、図7に示す実施形態においては、前述のように、車両情報の通知を要求した情報端末11が、地図上に車両位置の描画を行う地図描画機能を備えていない場合、あるいは、地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を備えていても利用しない場合であり、かつ、車両位置管理サーバ40から、車両位置をプロットした地図情報を返送する必要がある旨が、複数車両位置通知サービスの登録時に設定されている場合について説明した。しかし、情報端末11が、車両座標位置から地図上に車両位置をプロットする地図描画機能を備えた端末であった場合や、地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を本サービスに利用する場合には、図7のステップS67,S68の動作をスキップして、ステップS69において車両位置通知応答を編集する際に、車両情報データベース48から読み出した各車両の車両座標位置を車両位置通知応答として編集するようにすれば良い。
【0089】
また、複数車両位置通知サービスとして登録された各車両の座標位置を定期的に更新して車両情報データベース48に格納する場合について説明したが、例えば、複数車両位置通知サービスの登録がなされた情報端末から、車両位置の通知要求を受け取って、図7のステップS64,S65において、該通知要求が正当であると判断された際に、ステップS66の動作を行う代わりに、車両情報取得部43により、当該情報端末が属するグループ内の各車両の現在位置を示す座標位置の返送を要求する車両位置転送要求を当該グループの各車両の情報端末に対して送信する動作を起動して、各車両の車両座標位置を取得するようにしても良い。
【0090】
(他の実施形態)
次に、図2に示すグループ番号6のグループを登録する場合について説明する。本実施形態は、例えば、帰省先に車両で帰省中の車両位置を帰省先の家族が扱う情報端末にも通知することを可能とする場合など、特定の或る車両の車両位置を車両以外の場所に設置されている情報端末にも通知する車両位置通知サービスを提供する場合である。
【0091】
本実施形態においては、図1に示すグループ20に示すように、車両に配置された情報端末21のみならず、車両以外の例えば帰省先の家屋内に配置されている情報端末2Aをも含むグループを形成している。かかる場合においては、例えば、図2のグループ6として示すように、車両位置を通知する情報端末としては、端末アドレス48gにはadr61,adr62の2個の情報端末(ライセンス数が2)が登録され、車両側の情報端末(図1の情報端末21)に対応する車両ナンバ48c欄には、車両ナンバ(図2の実施形態では品川お56−78)が登録され、一方、車両外の家屋内などに配置されている情報端末(図1の情報端末2A)については、車両ナンバ48c欄は、空白とされる。
【0092】
なお、本実施形態の場合、グループを形成する車両が、1台のみに限るものではなく、複数台の場合であっても良いし、車両以外の場所に配置される情報端末や車両内に配置される情報端末についても、それぞれ、複数個であってもかまわない。
【0093】
つまり、本実施形態のサービス登録動作、サービスの実施要求動作については、図4〜図7において前述した実施形態の「複数車両位置通知サービス」の場合と全く同様の動作によって実現することができ、車両内の情報端末や車両以外の場所の情報端末のいずれに対しても、所望の台数の車両の現在位置を通知することが可能である。
【0094】
(さらに異なる実施形態)
次に、図2に示すグループ番号1のグループを登録する場合について説明する。本実施形態は、個人ユーザに対して、例えば、配送物を配送する配送サービスや電気・通信・ガス・水道工事サービスなどの或る個人ユーザ向けのサービスを実施予定のサービス車両の現在位置を当該個人ユーザが把握しようとするサービス車両位置通知サービスを実施する場合である。以下の説明においては、説明を簡単にするために、サービス種別として、配送物を配送する配送サービスの場合を例にとって説明する。
【0095】
本実施形態においては、図1に示すグループ30に示すように、個人ユーザの車両ではないサービス業者のサービス車両例えば配送車両と車両以外の例えば屋内に配置されている情報端末3Aを含むグループを形成している。かかる場合においては、例えば、図2のグループ1として示すように、サービス車両例えば配送車両の車両位置を通知する情報端末としては、端末アドレス48gのadr11の個人ユーザの情報端末(図1の屋内に配置されている情報端末3Aに相当する)であり、該情報端末から、車両位置管理サーバ40に対して本車両情報サービスの登録がなされる。
【0096】
ただし、情報端末3Aの個人ユーザは、配送物の配送サービスが実施される予定のサービス実施予定日や配送物を特定するサービスナンバ例えば配送物ナンバは承知しているものの、該配送物を積載して配送してくれる配送車両を特定することはできない。このため、情報端末3Aの個人ユーザは、前述したように、配送物を特定する配送物ナンバを、車両ナンバの代わりに、サービス車両情報サービス申請用の申し込み内容として設定して、車両位置管理サーバ40に対して、登録要求を行う。
【0097】
この結果、情報端末3Aから申し込み内容を受け取った車両位置管理サーバ40は、該申し込み内容を車両情報データベース48に登録する際に、図2に示すように、車両位置を把握したいサービス車両の車両ナンバを設定する車両ナンバ48c欄には、車両ナンバの代わりに、個人ユーザが入力してきたサービスナンバ例えば配送物ナンバ「11111−111111」を登録する。
【0098】
しかる後、情報端末3Aから、サービス車両の車両位置を通知することを要求する車両位置通知要求が、車両位置管理サーバ40に送信されてきて、図7と同様の動作で、該車両位置通知要求の正当性が確認されると、車両位置管理サーバ40は、サービス情報取得部44を起動して、当該配送サービスを管理している配送サービス提供業者が運営するサービス管理システム50に対して、登録されたサービスナンバつまり配送物ナンバ「11111−111111」を含む車両位置取得要求を、インターネット60を経由して送信する。
【0099】
該車両位置取得要求を受け取ったサービス管理システム50は、サービス管理データベース53を検索して、当該車両ナンバ所得要求に含まれている配送物ナンバ「11111−111111」の配送物を配送する配送車両の車両ナンバと該配送車両の車両座標位置とを抽出して、要求元の車両位置管理サーバ40に返送する。ここで、サービス管理システム50は、当該サービス提供業者の各サービス車両の車両座標位置を、各サービス車両に搭載されているカーナビゲーション端末(図1の場合、カーナビゲーション端末3N)から、定期的に取得して、サービス管理データベース53に格納している。
【0100】
配送物ナンバ「11111−111111」の配送物を配送する配送車両の車両ナンバと該配送車両の車両座標位置とを、サービス管理システム50から受け取った車両位置管理サーバ40は、図7と同様の動作により、要求元の情報端末3Aに対して、当該個人ユーザへのサービスを実施するサービス車両例えば配送車両の現在位置を通知することができる。
【0101】
(車両位置通知システムの全体運用例)
次に、以上に実施形態として説明した車両位置通知システム100の全体運用例について、さらに追加して、図8〜図10を用いて、その具体的な実施形態を説明する。図8は、本発明の車両位置通知システムにおける具体的な構成例を示すシステム構成図であり、個人ユーザのグループとしてグループA、グループB、グループCの3つが車両位置管理サーバ40に登録されている場合を示している。
【0102】
ここで、グループAは、2台の車両に分乗した個人ユーザで構成され、各車両に配置される情報端末11,12は、いずれも、行き先案内用として各車両に装備されているカーナビゲーション端末を本サービス用として利用する場合を示している。グループBは、3人の家族で構成され、そのうちの或る個人ユーザが乗車している車両の現在位置を、残りの2人の家族が把握できるように、グループを形成している場合であり、車両に配置される情報端末は、カーナビゲーション端末を、残りの家族が使用する情報端末は、パーソナルコンピュータ(PC)を利用する場合を示している。また、グループCは、例えば自宅に居る個人ユーザが配送業者の配送車両の現在位置を把握できるように、グループを形成している場合であり、配送車両に配置される情報端末は、カーナビゲーション端末を、また、個人ユーザが使用する情報端末は、パーソナルコンピュータ(PC)を利用する場合を示している。
【0103】
また、個人ユーザの車両や屋内などに配置されている各情報端末と車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバ40とが、インターネット60を経由して、申し込み内容を送受信したり、車両位置情報を送受信したりするための具体的な通信手段として、電子メールを利用する場合を示している。
【0104】
ここで、車両位置管理サーバ40から、グループ内の各車両の車両位置情報を、当該グループの情報端末側へ送信する送信方法は、送信先の情報端末の種類に応じて異なっている。例えば、カーナビゲーション端末のように、与えられた車両座標位置に基づいて、地図上に車両位置をマッピング(プロット)して画面表示する地図描画機能を具備している情報端末が用いられている場合であれば、車両位置管理サーバ40からは、グループ内の各車両の車両座標位置を含む電子メールを、個人ユーザの情報端末側に送信する。
【0105】
一方、一般のパーソナルコンピュータ(PC)のように、地図上に車両位置をマッピング(プロット)して画面表示する地図描画機能を具備していない情報端末が用いられている場合には、前述した図7のフローチャートで説明したように、車両位置をプロットした地図情報を電子メールの添付ファイルとして情報端末側に送信する方法を用いることも可能である。しかし、かかる添付ファイル形式とは異なる送信方法を用いることも可能であり、図8の本具体例においては、図7とは異なる送信方法を示している。
【0106】
つまり、図8に示す本実施形態においては、車両位置管理サーバ40では、まず、グループ内の各車両の車両位置を地図上にマッピング(プロット)した地図情報を作成し、例えば、当該車両位置管理サーバ40内の車両情報データベース48上に保存する。しかる後、該車両情報データベース48内の前記地図情報のインターネット60における所在位置を示すURL(Unique Resource Locator)を含む電子メールを、個人ユーザの情報端末側に送信する。車両情報データベース48内の前記地図情報のURLを含む電子メールを受信した情報端末側では、該電子メールに含まれているURLをクリックすることによって、Webブラウザを起動し、該URLが示す車両情報データベース48内の前記地図情報にアクセスする。この結果、車両情報データベース48内の前記地図情報が、情報端末側にダウンロードされて、情報端末のディスプレイに画面表示される。
【0107】
なお、図8のグループCの場合のように、配送物を個人ユーザに配送する配送サービスの場合、前述したように、申し込みを行う個人ユーザは、配送車両の車両ナンバを特定することができないので、車両ナンバの代わりに、配送物を特定する配送物ナンバを申し込み内容に設定して、車両位置管理サーバ40に送信してきている。したがって、車両位置管理サーバ40側では、図2にて説明したように、配送物ナンバを車両情報データベース48に登録して、以降、該配送物を管理するサービス管理システム50と連携動作を行うことによって、配送物ナンバと配送車両とのマッピングが行われる。
【0108】
つまり、車両情報データベース48への登録後において、当該配送物ナンバに該当する配送物を積載する配送車両の車両位置を、個人ユーザの情報端末側に送信する要求を受け取った際に、車両位置管理サーバ40は、配送サービスを管理しているサービス管理システム50に当該配送物ナンバを付与して問い合わせることによって、該配送物ナンバと配送物との対応付け、さらに、当該配送物を積載する配送車両とのマッピングがなされて、当該配送車両の車両位置が、サービス管理システム50から車両位置管理サーバ40に返送されてくる。したがって、車両位置管理サーバ40は、返送されてきた配送車両の車両位置を、要求元の情報端末側に送信することが可能となる。
【0109】
次に、図9は、グループを形成する複数の車両の位置を通知してもらう複数車両位置通知サービスの登録動作の一例を模式的に示す模式図であり、図8のグループA(2台の車両A1,A2からなるグループ)のいずれか一方の車両に配置されている情報端末11から車両位置管理サーバ40に対して登録要求が発生した場合について例示している。
【0110】
図9において、グループAの個人ユーザ(利用者名:日本 太郎)が、車両A1の情報端末11を操作して、図1に示す申し込み内容作成部113を起動して、複数車両位置通知サービスの登録を選択すると、図4にて説明したような申し込み内容の作成処理が実施され、車両ナンバが品川あ△△−△△、品川い○○−○○、利用するライセンス数が2(情報端末11,12の2個)、利用期間が2006年3月1日〜2006年3月5日、当該情報端末11の端末アドレス(メールアドレス)がaaa@ne.jpである旨を含む申し込み内容を作成する。なお、本実施形態では、前述の図4の場合とは異なり、グループAのもう一方の情報端末12の端末アドレス(メールアドレス)は、情報端末11からではなく、当該情報端末12から登録する場合を示している。
【0111】
さらに、本実施形態では、前述の図2や図4の場合とは異なり、申込者(利用者)の氏名が日本 太郎であり、その連絡先(電話番号)が03−××××−××××であることも合わせて作成している例を示している。
【0112】
前述のような申し込み内容を含む複数車両位置通知サービスの登録要求を電子メールとして編集して、インターネット60を経由して、車両位置管理サーバ40に送信する。複数車両位置通知サービスの登録要求の電子メールを受信した車両位置管理サーバ40は、図5にて説明したような車両情報データベース48への登録処理を実施する。ここで、車両位置管理サーバ40では、本申し込み内容のグループAを特定するためのグループ番号10を割り当てるとともに、グループA以外の第三者への情報漏洩を防止するための認証情報(認証パスワードabcd123)を生成して、本申し込み内容と車両情報データベース48上で紐付けする形式で登録する。
【0113】
さらに、車両位置管理サーバ40は、本申し込み内容に割り当てたグループ番号10と発行した認証パスワードとが含まれた登録完了を示す登録可否応答メッセージを電子メールとして、要求元の情報端末11に返送する。ここで、本実施形態では、該登録可否応答メッセージには、グループ番号、認証パスワードの他に、情報端末11の申し込み内容が正しく登録されているか否かを申請元の個人ユーザ側でも確認することができるように、情報端末11から受け取って車両情報データベース48に登録した申し込み内容の、利用者氏名(日本 太郎)、連絡先(03−××××−××××)、利用期間(2006年3月1日〜2006年3月5日)、車両ナンバ(品川あ△△−△△、品川い○○−○○)、利用ライセンス数(2)がさらに含まれている例を示している。
【0114】
登録可否応答メッセージを示す電子メールを受け取った情報端末11は、本申し込み内容に割り当てられたグループ番号10、認証パスワードabcd123および返送されてきた申し込み内容をディスプレイに画面表示して、個人ユーザに通知するとともに、情報端末11内に保存するか否かを個人ユーザに確認し、確認結果にしたがって、情報端末11内に保存するか否かを決定する。
【0115】
次に、図10は、複数車両位置通知サービスにおける複数車両の車両位置を通知する動作の一例を模式的に示す模式図であり、図9の登録処理が終了した状態で、図8のグループAの情報端末11から、車両位置管理サーバ40に対して、当該情報端末11が配置されている車両A1とグループAのもう一つの情報端末12が配置されている車両A2との双方の車両位置の通知要求が発生した場合について例示している。ここで、情報端末11としては、車両位置を地図上に描画する地図描画機能を備えたカーナビゲーション端末が利用されているものとする。
【0116】
図10において、まず、グループAの個人ユーザ(日本 太郎)が、情報端末11を操作して、図1に示す申し込み内容作成部113を起動して、図4、図6にて例示した処理手順を行うことによって、車両位置管理サーバ40において当該グループAに対して割り当てられたグループ番号10と認証パスワードabcd123とを入力して、当該グループA(グループ番号10)に属する2台の車両A1,A2の車両位置の通知要求を、車両位置管理サーバ40に対して送信する。複数車両位置通知要求を受け取った車両位置管理サーバ40では、図7にて例示した処理手順を行うことにより、入力されてきたグループ番号10と認証パスワードabcd123とに基づく認証処理が実施され、正当なグループAの個人ユーザからの要求であることが判別されると、車両情報データベース48にグループ番号10として登録されているグループAの車両A1,A2の現在座標位置(車両A1:緯度aa.aa、経度bb.bb、車両A2:緯度cc.cc、経度dd.dd)を抽出して、車両位置通知応答として、電子メール形式に編集して、要求元の情報端末11に返送する。
【0117】
車両位置管理サーバ40から車両位置通知応答の電子メールを受け取った情報端末11では、当該電子メールに含まれている車両A1,A2の現在座標位置(車両A1:緯度aa.aa、経度bb.bb、車両A2:緯度cc.cc、経度dd.dd)を、カーナビゲーション端末として備えている地図描画機能に入力することによって、車両A1,A2近辺の地図上に現在の車両位置をプロットさせて編集された地図を、ディスププレイに画面表示する。
【0118】
(実施形態の効果の説明)
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0119】
第1に、車両情報サービス提供事業者が運営する車両位置管理サーバ40というサーバにグループとして登録した車両の車両位置情報を収集して管理するようにし、当該グループとして登録した個人ユーザからの問合せに応じて、車両位置情報を通知するように構成されているので、あらかじめグループとして登録した個人ユーザに対して、インターネット60を利用して、当該グループとしてあらかじめ登録した車両の車両位置を通知することが可能である。したがって、例えば、グループを形成した個人ユーザが、分乗した複数の車両それぞれの現在の車両位置を互いに把握したり、車両で帰省中の場合に、帰省元の家族からの問合せによって、当該車両の現在の車両位置を通知したり、さらには、配送物の配送を依頼している配送車両の現在の車両位置を連絡してもらったりすることも可能となり、グループをあらかじめ形成した特定の個人ユーザが、当該グループに属するものとしてあらかじめ登録した特定の車両の現在位置を容易に把握することができる。
【0120】
第2に、車両情報サービス提供事業者が運営する車両位置管理サーバ40にあらかじめグループを登録するだけで、当該グループに属する車両として登録されている車両の車両位置を、自動的に通知してもらうことが可能であるので、如何なる個人ユーザであっても利用することが可能であり、かつ、インターネットを利用しているので、利用不可能となる地域は殆ど存在せず、あらゆる場所で広く利用することができる。
【0121】
第3に、配送業者や電気・通信・ガス・水道工事業者などの個人ユーザ向けのサービス業務を行うサービス業者が使用するサービス車両の車両位置情報も取り込むことができるように構成されているので、個人ユーザ同士での運用だけではなく、サービス業者などがビジネスチャンスを拡大する手段として活用することもできる。例えば、流通業界の配送状況の確認や、電気・通信・ガス・水道などの個人ユーザ向けの工事業界における工事車両の配車状況の確認や、さらには、交通サービス(タクシーやバス)の運行状況の把握といった用途にも広く適用することができる。
【0122】
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。例えば、本発明の実施態様は、課題を解決するための手段における構成(1)に加えて、次のような構成として表現できる。
(2)前記車両位置管理サーバは、前記情報端末から前記登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末に返送する上記(1)の車両位置通知システム。
(3)前記通知先の情報端末は、当該情報端末が属するグループの前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに送信する際に、当該グループに前記車両位置管理サーバが割り当てた前記グループ番号と前記認証パスワードとを付して、前記通知要求を、前記車両位置管理サーバに対して送信する上記(2)の車両位置通知システム。
(4)前記車両位置管理サーバは、前記通知先の情報端末から前記グループ番号と前記認証パスワードとを付した前記通知要求を受け取った際に、受け取った前記グループ番号と前記認証パスワードの検証結果に基づいて、前記通知要求を受け付けるか否かを決定する上記(3)の車両位置通知システム。
(5)前記情報端末が前記車両位置管理サーバに行う前記登録要求に、車両位置取得用の当該登録を有効とする利用期間を含む上記(1)ないし(4)のいずれかの車両位置通知システム。
(6)前記情報端末が前記車両位置管理サーバに行う前記登録要求に、当該情報端末が属するグループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を含む上記(1)ないし(5)のいずれかの車両位置通知システム。
(7)前記車両位置管理サーバが、前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末の前記端末種別情報を判別し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送する上記(6)の車両位置通知システム。
(8)前記情報端末が、前記地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を用いて構成されている上記(6)または(7)の車両位置通知システム。
(9)前記車両位置管理サーバは、前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を収集して、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(1)ないし(8)のいずれかの車両位置通知システム。
(10)前記車両位置管理サーバは、前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(9)の車両位置通知システム。
(11)前記車両位置管理サーバは、前記情報端末からの登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録した以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、前記車両情報データベースに格納し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、前記車両情報データベースに格納した対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(1)ないし(8)のいずれかの車両位置通知システム。
(12)前記車両位置管理サーバは、前記グループの車両位置取得用の登録を有効とする利用期間が経過するか、あるいは、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、前記対象車両の車両位置の周期的な収集動作の停止指示を受け付けた際に、前記対象車両の車両位置の周期的な収集動作を停止する上記(10)または(11)の車両位置通知システム。
(13)前記対象車両が、ユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両である上記(1)ないし(12)のいずれかの車両位置通知システム。
(14)前記対象車両が前記サービス車両であった場合、登録要求元の前記情報端末が前記車両位置管理サーバに対して送信する車両位置取得用の前記登録要求に、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を含む上記(13)の車両位置通知システム。
(15)前記車両位置管理サーバは、前記サービス識別情報が含まれている車両位置取得用の前記登録要求を、一つのグループとして前記車両情報データベースに登録した場合、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を当該車両位置管理サーバに返送させる上記(14)の車両位置通知システム。
(16)車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置管理サーバであって、前記情報端末から、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属するグループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送する車両位置管理サーバ。
(17)前記情報端末から前記登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の前記情報端末に返送する上記(16)の車両位置管理サーバ。
(18)前記通知先の情報端末から前記グループ番号と前記認証パスワードとを付した前記通知要求を受け取った際に、前記グループ番号と前記認証パスワードの検証結果に基づいて、前記通知要求を受け付けるか否かを決定する上記(17)の車両位置管理サーバ。
(19)前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末が前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送する上記(16)ないし(18)のいずれかの車両位置管理サーバ。
(20)前記対象車両がユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両であった場合、車両位置取得用の前記登録要求として、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を含む情報を受け取って、一つのグループとして前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を返送させる上記(16)ないし(19)のいずれかの車両位置管理サーバ。
(21)指定された車両の車両位置をインターネットを介して返送する機能を備えた車両位置管理サーバに対して、指定した車両の車両位置の取得要求を送信する情報端末において、車両位置を取得する対象となる1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を前記車両位置管理サーバに対してあらかじめ行い、該登録要求が一つのグループとして登録された旨を示す前記車両位置管理サーバからの登録完了応答を受け取った以降において、当該グループに属する前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに行う情報端末。
(22)前記グループに属する前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに送信する際に、車両位置取得用の前記登録要求に対して前記車両位置管理サーバによって当該グループに割り当てられたグループ番号と認証パスワードとを付して、前記通知要求を、前記車両位置管理サーバに対して送信する上記(21)の情報端末。
(23)前記車両位置管理サーバに対して行う前記登録要求に、前記通知先となる1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を含む上記(21)または(22)の情報端末。
(24)前記地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を用いて構成されている上記(23)の情報端末。
(25)車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置通知方法において、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む登録情報を一つのグループとして前記車両情報データベースにあらかじめ登録し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属する前記グループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送する車両位置通知方法。
(26)前記情報端末から前記登録要求があった際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末に返送する上記(25)の車両位置通知方法。
(27)前記通知先の情報端末は、当該情報端末が属するグループの前記対象車両の車両位置の通知要求を行う際に、当該グループに割り当てられた前記グループ番号と前記認証パスワードとを付して、前記通知要求を行う上記(26)の車両位置通知方法。
(28)前記対象車両の車両位置の通知を受け取る前記通知先の1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を前記車両情報データベースに登録する上記(25)ないし(27)のいずれかの車両位置通知方法。
(29)前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末の前記端末種別情報を判別し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送する上記(28)の車両位置通知方法。
(30)前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を収集して、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(25)ないし(29)のいずれかの車両位置通知方法。
(31)前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(30)の車両位置通知方法。
(32)前記情報端末からの登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録した以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、前記車両情報データベースに格納し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、前記車両情報データベースに格納した対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送する上記(25)ないし(29)のいずれかの車両位置通知方法。
(33)車両位置を取得する対象となる前記対象車両が、ユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両であった場合、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、前記ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を前記車両情報データベースに登録する上記(25)ないし(32)のいずれかの車両位置通知方法。
(34)前記サービス識別情報を前記車両情報データベースに登録した場合、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を返送させる上記(33)の車両位置通知方法。
(35)上記(25)ないし(34)のいずれかの車両位置通知方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施する車両位置通知プログラム。
(36)上記(35)の車両位置通知プログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録しているプログラム記録媒体。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】本発明による車両位置通知システムのシステム構成の一例を説明するためのシステム構成図である。
【図2】図1の車両位置通知システムにおける車両情報データベースのテーブル構成の一例を示すテーブルである。
【図3】図1の車両位置通知システムにおけるサービス管理データベースのテーブル構成の一例を示すテーブルである。
【図4】図1の車両位置通知システムにおいて個人ユーザが扱う情報端末の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図1の車両位置通知システムにおいて車両情報サービス提供業者が運営する車両位置管理サーバの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図6】図1の車両位置通知システムにおいて個人ユーザが扱う情報端末のディスプレイにグループ内の各車両の車両位置を表示する動作の一例を説明するフローチャートである。
【図7】図1の車両位置通知システムにおいて車両位置管理サーバが要求されたグループ内の各車両の車両位置を情報端末側に通知する動作の一例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の車両位置通知システムにおける具体的な構成例を示すシステム構成図である。
【図9】複数車両位置通知サービスの登録動作の一例を模式的に示す模式図である。
【図10】複数車両位置通知サービスにおける複数車両の車両位置を通知する動作の一例を模式的に示す模式図である。
【符号の説明】
【0124】
10,20,30 グループ
11,12,13,…,1n 情報端末
21,2A,3A 情報端末
3N カーナビゲーション端末
40 車両位置管理サーバ
41 送受信部
42 申し込み受付部
43 車両情報取得部
44 サービス情報取得部
45 車両情報登録部
46 車両情報抽出部
47 車両情報提供部
48 車両情報データベース
48a グループ番号
48b 利用期間
48c 車両ナンバ
48d ライセンス数
48e 認証パスワード
48f 車両座標位置
48g 端末アドレス
50 サービス管理システム
51 送受信部
52 サービス情報提供部
53 サービス管理データベース
53a サービスナンバ
53b サービス実施予定日
53c サービス車両ナンバ
53d サービス車両座標位置
53e サービス内容
60 インターネット
100 車両位置通知システム
111 送受信部
112 表示部
112a 車両位置表示部
112a 自車両位置表示部
112a 他車両位置表示部
112b 地図表示部
112c メッセージ表示部
113 申し込み内容作成部
114 認証情報保存部
115 車両位置検出部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置管理サーバと、1ないし複数の前記情報端末とから構成される車両位置通知システムにおいて、前記情報端末は、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を前記車両位置管理サーバに対してあらかじめ行い、かつ、前記登録要求を受け取った前記車両位置管理サーバは、当該登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属するグループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする車両位置通知システム。
【請求項2】
前記車両位置管理サーバは、前記情報端末から前記登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末に返送することを特徴とする請求項1に記載の車両位置通知システム。
【請求項3】
前記通知先の情報端末は、当該情報端末が属するグループの前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに送信する際に、当該グループに前記車両位置管理サーバが割り当てた前記グループ番号と前記認証パスワードとを付して、前記通知要求を、前記車両位置管理サーバに対して送信することを特徴とする請求項2に記載の車両位置通知システム。
【請求項4】
前記車両位置管理サーバは、前記通知先の情報端末から前記グループ番号と前記認証パスワードとを付した前記通知要求を受け取った際に、受け取った前記グループ番号と前記認証パスワードの検証結果に基づいて、前記通知要求を受け付けるか否かを決定することを特徴とする請求項3に記載の車両位置通知システム。
【請求項5】
前記情報端末が前記車両位置管理サーバに行う前記登録要求に、車両位置取得用の当該登録を有効とする利用期間を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両位置通知システム。
【請求項6】
前記情報端末が前記車両位置管理サーバに行う前記登録要求に、当該情報端末が属するグループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を含むことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両位置通知システム。
【請求項7】
前記車両位置管理サーバが、前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末の前記端末種別情報を判別し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送することを特徴とする請求項6に記載の車両位置通知システム。
【請求項8】
前記情報端末が、前記地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を用いて構成されていることを特徴とする請求項6または7に記載の車両位置通知システム。
【請求項9】
前記車両位置管理サーバは、前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を収集して、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両位置通知システム。
【請求項10】
前記車両位置管理サーバは、前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項9に記載の車両位置通知システム。
【請求項11】
前記車両位置管理サーバは、前記情報端末からの登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録した以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、前記車両情報データベースに格納し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、前記車両情報データベースに格納した対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両位置通知システム。
【請求項12】
前記車両位置管理サーバは、前記グループの車両位置取得用の登録を有効とする利用期間が経過するか、あるいは、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、前記対象車両の車両位置の周期的な収集動作の停止指示を受け付けた際に、前記対象車両の車両位置の周期的な収集動作を停止することを特徴とする請求項10または11に記載の車両位置通知システム。
【請求項13】
前記対象車両が、ユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の車両位置通知システム。
【請求項14】
前記対象車両が前記サービス車両であった場合、登録要求元の前記情報端末が前記車両位置管理サーバに対して送信する車両位置取得用の前記登録要求に、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の車両位置通知システム。
【請求項15】
前記車両位置管理サーバは、前記サービス識別情報が含まれている車両位置取得用の前記登録要求を、一つのグループとして前記車両情報データベースに登録した場合、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を当該車両位置管理サーバに返送させることを特徴とする請求項14に記載の車両位置通知システム。
【請求項16】
車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置管理サーバであって、前記情報端末から、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属するグループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする車両位置管理サーバ。
【請求項17】
前記情報端末から前記登録要求を受け取った際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項16に記載の車両位置管理サーバ。
【請求項18】
前記通知先の情報端末から前記グループ番号と前記認証パスワードとを付した前記通知要求を受け取った際に、前記グループ番号と前記認証パスワードの検証結果に基づいて、前記通知要求を受け付けるか否かを決定することを特徴とする請求項17に記載の車両位置管理サーバ。
【請求項19】
前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末が前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送することを特徴とする請求項16ないし18のいずれかに記載の車両位置管理サーバ。
【請求項20】
前記対象車両がユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両であった場合、車両位置取得用の前記登録要求として、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を含む情報を受け取って、一つのグループとして前記車両情報データベースに登録し、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を返送させることを特徴とする請求項16ないし19のいずれかに記載の車両位置管理サーバ。
【請求項21】
指定された車両の車両位置をインターネットを介して返送する機能を備えた車両位置管理サーバに対して、指定した車両の車両位置の取得要求を送信する情報端末において、車両位置を取得する対象となる1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む車両位置取得用の登録要求を前記車両位置管理サーバに対してあらかじめ行い、該登録要求が一つのグループとして登録された旨を示す前記車両位置管理サーバからの登録完了応答を受け取った以降において、当該グループに属する前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに行うことを特徴とする情報端末。
【請求項22】
前記グループに属する前記対象車両の車両位置の通知要求を、前記車両位置管理サーバに送信する際に、車両位置取得用の前記登録要求に対して前記車両位置管理サーバによって当該グループに割り当てられたグループ番号と認証パスワードとを付して、前記通知要求を、前記車両位置管理サーバに対して送信することを特徴とする請求項21に記載の情報端末。
【請求項23】
前記車両位置管理サーバに対して行う前記登録要求に、前記通知先となる1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を含むことを特徴とする請求項21または22に記載の情報端末。
【請求項24】
前記地図描画機能を有するカーナビゲーション端末を用いて構成されていることを特徴とする請求項23に記載の情報端末。
【請求項25】
車両に関する情報を格納する車両情報データベースを備えて、ユーザの情報端末からインターネットを介して受信される車両位置の取得要求に応じて、前記車両情報データベースから、該当する車両の車両位置を取り出して、要求元の情報端末にインターネットを介して返送する車両位置通知方法において、車両位置を取得する対象の1ないし複数の対象車両を特定する車両識別情報と、該対象車両の車両位置を通知する通知先の1ないし複数の情報端末を特定する情報端末識別情報と、を少なくとも含む登録情報を一つのグループとして前記車両情報データベースにあらかじめ登録し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、該情報端末が属する前記グループとしてあらかじめ登録されている前記対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする車両位置通知方法。
【請求項26】
前記情報端末から前記登録要求があった際に、当該登録要求を一つのグループとしてユニークに特定するグループ番号を付与するとともに、当該グループに固有の認証パスワードを生成し、付与した前記グループ番号と生成した前記認証パスワードとを、登録要求元の情報端末および/または当該グループの前記通知先となる1ないし複数の情報端末に返送することを特徴とする請求項25に記載の車両位置通知方法。
【請求項27】
前記通知先の情報端末は、当該情報端末が属するグループの前記対象車両の車両位置の通知要求を行う際に、当該グループに割り当てられた前記グループ番号と前記認証パスワードとを付して、前記通知要求を行うことを特徴とする請求項26に記載の車両位置通知方法。
【請求項28】
前記対象車両の車両位置の通知を受け取る前記通知先の1ないし複数の情報端末それぞれが、前記対象車両の現在の車両座標位置に基づいて当該対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画する地図描画機能を備えているか否かを示す端末種別情報を前記車両情報データベースに登録することを特徴とする請求項25ないし27のいずれかに記載の車両位置通知方法。
【請求項29】
前記対象車両の車両位置を通知要求元の前記情報端末に返送する際に、当該情報端末の前記端末種別情報を判別し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えた端末であった場合には、前記対象車両の車両座標位置を返送し、当該情報端末が前記地図描画機能を備えていない端末であった場合には、前記対象車両の車両位置を地図上にプロットして描画した地図情報を返送することを特徴とする請求項28に記載の車両位置通知方法。
【請求項30】
前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を収集して、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項25ないし29のいずれかに記載の車両位置通知方法。
【請求項31】
前記車両情報データベースに登録したグループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項30に記載の車両位置通知方法。
【請求項32】
前記情報端末からの登録要求を一つのグループとして受け付けて、前記車両情報データベースに登録した以降、当該グループに属する1ないし複数の前記対象車両の車両位置を、あらかじめ定めた周期で、周期的に収集して、前記車両情報データベースに格納し、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から車両位置の通知要求があった際に、前記車両情報データベースに格納した対象車両の車両位置を、通知要求元の前記情報端末に返送することを特徴とする請求項25ないし29のいずれかに記載の車両位置通知方法。
【請求項33】
車両位置を取得する対象となる前記対象車両が、ユーザに対する何らかのサービスを実施する際に使用されるサービス車両であった場合、前記対象車両を特定する前記車両識別情報の代わりに、前記ユーザに対して提供される前記サービスの内容を特定するサービス識別情報を前記車両情報データベースに登録することを特徴とする請求項25ないし32のいずれかに記載の車両位置通知方法。
【請求項34】
前記サービス識別情報を前記車両情報データベースに登録した場合、以降において、当該グループに属するいずれかの前記通知先の情報端末から、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置の通知要求があった際に、当該サービス識別情報によって特定されるサービスを実施するサービス事業者が運営するサービス管理システムに、インターネットを介して、当該サービス識別情報を含むサービス車両位置返送要求を送信して、該サービス管理システムから、当該サービス識別情報に該当するサービスの実施時に使用される前記サービス車両の車両位置を返送させることを特徴とする請求項33に記載の車両位置通知方法。
【請求項35】
請求項25ないし34のいずれかに記載の車両位置通知方法を、コンピュータによって実行可能なプログラムとして実施することを特徴とする車両位置通知プログラム。
【請求項36】
請求項35に記載の車両位置通知プログラムを、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録していることを特徴とするプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−31888(P2009−31888A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−192880(P2007−192880)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000232140)NECフィールディング株式会社 (373)
【Fターム(参考)】