説明

車両支援システム

【課題】道路において車両から離れた位置で同車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システムを提供する。
【解決手段】道路の近傍の第1の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って車両の走行音を集音する集音器と、道路の近傍の第1の位置から道路の走行方向に沿って所定距離離れた第2の位置に設置される表示器と、集音器の集音結果に基づいて、車両の進行方向が第2の位置に近づく方向又は第2の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、車両の進行方向が第2の位置に近づく方向である場合、表示器に車両の接近を警告表示させる制御装置と、を備えたことを特徴とする車両支援システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路上の例えば車両どうしのすれ違いが困難な箇所(幅狭箇所や線形不良箇所等)で安全且つ円滑に車両を誘導するべく、同箇所の手前で少なくとも一方の車両に対し対向車両の接近を知らせるための技術が知られている。
具体的には、例えば、車両の画像を検出するテレビカメラ、車両で反射された超音波パルスを検出するセンサ、車両からの熱を検出するセンサ等を用いて、同車両が接近していることを判定すると、道路上ですれ違いが困難な箇所をはさんで反対側に設置された表示器にその旨を表示させて対向車両の運転手に警告する車両支援システムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−182256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、対向車両の接近を判定するための前述した画像検出や超音波パルス検出等に係る技術は、前述した幅狭箇所や線形不良箇所等を形成する環境に起因した問題を伴う。
つまり、道路上の幅狭箇所や線形不良箇所等が例えば山間部にある場合、前述した検出用の電源は、例えば太陽光発電装置や電池等の独立電源に限られる。また、このような箇所に崖や谷等が迫っている場合、独立電源は狭いスペースに設置可能な小型の設備に限られ、これに伴い、検出装置もこのような独立電源に相応する低消費電力型の機器に限られる。このため、夜間に照明を必要とする画像検出については、同照明のための電力を小型の独立電源で供給しきれない虞がある。特に、太陽光発電装置のみの設備では、原理的に、夜間の照明に対応できない。また、超音波パルス検出についても、同パルスを継続的に発生させるための電力を小型の独立電源で供給しきれない虞がある。
【0005】
また、対向車両の接近を判定するための前述した超音波パルス検出や熱検出等に係る技術は、検出精度の問題を伴う。
つまり、幅狭箇所や線形不良箇所等の多くには車線がなく、車両が道路上のどの部分を通過するかが定まっていないため、超音波パルスを車両に照射してその反射波を精度良く検出することは困難である。また、エンジンの起動からあまり時間が経っていない場合、車両が十分温まっていないために、同車両の温度と周囲の温度との差が顕著とならず、車両からの熱を精度良く検出することは困難である。
【0006】
尚、以上の技術の適用対象は、道路上での車両どうしのすれ違いに際し少なくとも一方に対し警告する場合に限らない。この技術は、例えば、一方通行の道路上で車両と人とがすれ違う前に人に対し警告する場合や、一方通行の道路上の見通しの悪い箇所の近くを横断する人に対し車両の接近を警告する場合等にも適用され、これらに適用する場合についても前述と同様の問題を伴う。
【0007】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、道路において車両から離れた位置で同車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための発明は、道路の近傍の第1の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って車両の走行音を集音する集音器と、前記道路の近傍の前記第1の位置から前記道路の走行方向に沿って所定距離離れた第2の位置に設置される表示器と、前記集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向又は前記第2の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向である場合、前記表示器に前記車両の接近を警告表示させる制御装置と、を備えたことを特徴とする車両支援システムである。
この車両支援システムによれば、車両が道路上の第1の位置の近傍を第2の位置に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できる。この判定では、車両から必然的に生じる走行音を集音するため、例えば音源等の設備を原理的に必要としない上に、例えば周囲の明るさや温度等の影響を受け難い。これは、例えば超音波パルス検出、画像検出、熱検出等の場合と比較して、判定に係る消費電力の低減及び判定精度の向上につながる。よって、道路において車両から所定距離離れた位置で同車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システムが提供される。
【0009】
また、前記課題を解決するための発明は、道路の近傍の第1の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って車両の走行音を集音する第1の集音器と、前記道路の近傍の前記第1の位置から前記道路の走行方向に沿って所定距離離れた第2の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って前記車両の走行音を集音する第2の集音器と、前記第1の位置の近傍に設置される第1の表示器と、前記第2の位置の近傍に設置される第2の表示器と、前記第1の集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向又は前記第2の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向である場合、前記第2の表示器に対向車両の接近を警告表示させる第1の制御装置と、前記第2の集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第1の位置に近づく方向又は前記第1の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第1の位置に近づく方向である場合、前記第1の表示器に対向車両の接近を警告表示させる第2の制御装置と、を備えたことを特徴とする車両支援システムである。
この車両支援システムによれば、車両が道路上の第1の位置の近傍を第2の位置に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できる。また、車両が道路上の第2の位置の近傍を第1の位置に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できる。つまり、例えば道路上を対向して進行する双方の車両のうち、一方の車両に対し、他方の車両の接近が警告表示される。この判定では、車両から必然的に生じる走行音を集音するため、例えば音源等の設備を原理的に必要としない上に、例えば周囲の明るさや温度等の影響を受け難い。これは、例えば超音波パルス検出、画像検出、熱検出等の場合と比較して、判定に係る消費電力の低減及び判定精度の向上につながる。よって、道路上を対向して進行する双方の車両のうち、一方の車両に対し、所定距離離れた他方の車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システムが提供される。
【0010】
また、かかる車両支援システムにおいて、前記第1の表示器が警告表示を開始した後、前記第1の制御装置が前記車両の進行方向が前記第2の位置から遠ざかる方向であると判定した場合、前記第1の表示器の警告表示を停止させる第3の制御装置と、前記第2の表示器が警告表示を開始した後、前記第2の制御装置が前記車両の進行方向が前記第1の位置から遠ざかる方向であると判定した場合、前記第2の表示器の警告表示を停止させる第4の制御装置と、を更に備えたことが好ましい。
この車両支援システムによれば、道路上の第2の位置の近傍を第1の位置に近づく方向に通過したと判定された車両が、その後、道路上の第1の位置の近傍を第2の位置から遠ざかる方向に通過したと判定された時点で、道路上の第1の位置の近傍と第2の位置の近傍との間には車両はないことになる。そこで、第1の表示器の警告表示を停止させることによって、道路上の第1の位置の側の車両を円滑に進行させることができる。また、道路上の第1の位置の近傍を第2の位置に近づく方向に通過したと判定された車両が、その後、道路上の第2の位置の近傍を第1の位置から遠ざかる方向に通過したと判定された時点で、道路上の第1の位置の近傍と第2の位置の近傍との間には車両はないことになる。そこで、第2の表示器の警告表示を停止させることによって、道路上の第2の位置の側の車両を円滑に進行させることができる。
【0011】
また、かかる車両支援システムにおいて、前記第1及び第2の集音器は、それぞれ、前記道路の走行方向に沿って集音口が異なる方向を向いた複数のパラボラ型の集音器を含むことが好ましい。
この車両支援システムによれば、複数の例えば同一のパラボラ型の集音器を、それぞれの集音口が道路の走行方向に沿って異なる方向を向くように配置することによって、複数の異なる指向性をそれぞれ持つ第1及び第2の集音器が構成される。つまり、第1及び第2の集音器に特に複雑な構成を持たせることなく、車両の進行方向の判定精度を向上させることができる。
【0012】
また、かかる車両支援システムにおいて、前記第1の位置の近傍の前記道路上に設置され、前記車両が通過する際に音を発生する第1の設置板と、前記第2の位置の近傍の前記道路上に設置され、前記車両が通過する際に音を発生する第2の設置板と、を更に備えたことが好ましい。
この車両支援システムによれば、第1の設置板上を通過したときの車両の走行音がより大きくなることによって、同車両が道路上の第1の位置の近傍を通過したタイミング及びその進行方向をより精度良く判定できる。また、第2の設置板上を通過したときの車両の走行音がより大きくなることによって、同車両が道路上の第2の位置の近傍を通過したタイミング及びその進行方向をより精度良く判定できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、道路において車両から離れた位置で同車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態の車両支援システムの道路に対する設置例を示す模式図である。
【図2】図1の車両支援システムの構成例を示す模式図である。
【図3】本実施の形態の集音器により取得された音圧データの構成例を視覚化したグラフである。
【図4】本実施の形態の電光掲示板において警告表示及びその停止を行なうための制御装置の処理手順例を示すフローチャートである。
【図5】道路上の1台の車両の進行例を示す模式図である。
【図6】道路上の2台の車両の進行例を示す模式図である。
【図7】本実施の形態の車両支援システムの道路に対するもう一つの設置例を示す模式図である。
【図8】図7の車両支援システムの構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
===車両支援システムの構成===
図1乃至図3を参照しつつ、本実施の形態の車両支援システム10の構成例について説明する。図1は、車両支援システム10の道路1に対する設置例を示す模式図である。図2は、車両支援システム10の構成例を示す模式図である。図3は、集音器111a、112a、113aにより取得された音圧データ301、302、303の構成例を視覚化したグラフである。
【0016】
尚、本実施の形態では、例えば山間部等に形成された道路1における車両どうしのすれ違いが困難な箇所1cを挟む両側に、車両支援システム10が設置されているものとする。図1の例示では、箇所1cは、その両側の箇所1a、1bよりも幅狭になっている(幅狭箇所)。同図の例示では、箇所1a及び箇所1bにそれぞれある対向車両がすれ違う際、少なくとも一方の車両が速度を落とすか、又は一方の車両が箇所1cを通過するのを他方の車両が箇所1a又は箇所1bで停車して待機するかする必要がある。但し、箇所1cは、以上に限定されるものではない。つまり、箇所1cは、山間部に形成された道路1上に限定されるものではなく、例えば、箇所1a及び箇所1bの一方から他方の見通しが悪いカーブ形状をなす箇所(線形不良箇所)であってもよい。
【0017】
図1及び図2に例示されるように、車両支援システム10は、集音器11a(第1の集音器)と、集音器11b(第2の集音器)と、電光掲示板13a(第1の表示器)と、電光掲示板13b(第2の表示器)と、制御装置14(第1の制御装置、第2の制御装置、第3の制御装置、第4の制御装置)とを備えている。
【0018】
また、図1に例示されるように、車両支援システム10は、設置板12a(第1の設置板)及び設置板12b(第2の設置板)を更に備えている。
【0019】
尚、以後、図1に例示される道路1上の箇所1aにおける設置板12aの設置位置及びその近傍を「A地点」(第1の位置)と称し、図1に例示される道路1上の箇所1bにおける設置板12bの設置位置及びその近傍を「B地点」(第2の位置)と称する。
【0020】
集音器11aは、図1に例示されるように、道路1の走行方向に沿って集音口が異なる方向を向いた3つのパラボラ型の集音器111a、112a、113aと、設置板12aの近傍に立設されてこれらの集音器111a、112a、113aを保持する支柱114aとを備えて、車両がA地点を通過したことを感知するようになっている。ここで、3つの集音器111a、112a、113aは同一であり、それぞれは、図2に例示されるように、走行音を受信する音波受信部201aと、走行音を受信した音波受信部201aから出力される電気信号を増幅する増幅部202aとを備えている。一方、3つの集音器111a、112a、113aは、それぞれの集音口の方向が異なるように支柱114aに保持されている。集音器112aは、道路1を上側から見て、設置板12aの長手方向に沿ったA2方向に指向性を持っている(図1参照)。また、集音器111a及び集音器113aは、道路1を上側から見て、支柱114aを中心としてA2方向に関して線対称なA1方向及びA3方向にそれぞれ指向性を持っている(図1参照)。尚、本実施の形態では、集音器11aは、例えば電池等の電源115aを個別に備えている(図2参照)。
【0021】
集音器11bは、図1に例示されるように、道路1の走行方向に沿って集音口が異なる方向を向いた3つのパラボラ型の集音器111b、112b、113bと、設置板12bの近傍に立設されてこれらの集音器111b、112b、113bを保持する支柱114bとを備えて、車両がB地点を通過したことを感知するようになっている。ここで、3つの集音器111b、112b、113bは同一であり、それぞれは、図2に例示されるように、走行音を受信する音波受信部201bと、走行音を受信した音波受信部201bから出力される電気信号を増幅する増幅部202bとを備えている。一方、3つの集音器111b、112b、113bは、それぞれの集音口の方向が異なるように支柱114bに保持されている。集音器112bは、道路1を上側から見て、設置板12bの長手方向に沿ったB2方向に指向性を持っている(図1参照)。また、集音器111b及び集音器113bは、道路1を上側から見て、支柱114bを中心としてB2方向に関して線対称なB1方向及びB3方向にそれぞれ指向性を持っている(図1参照)。尚、本実施の形態では、集音器11bは、例えば電池等の電源115bを個別に備えている(図2参照)。
【0022】
尚、集音器11a及び集音器11bをそれぞれ構成するパラボラ型の集音器111a、112a、113a及びパラボラ型の集音器111b、112b、113bは、例えば、周囲の雑音を除去して、車両の走行音(特に後述する設置板12a、12bを乗り上げたときの車両の走行音)のみを抽出する周波数フィルタ(不図示)等を更に備えていてもよい。
【0023】
電光掲示板13aは、図1に例示されるように、道路1上の箇所1aにおける箇所1cとの境界付近に設置されて、対向車両の接近を、箇所1aから箇所1cへ進行しようとする車両の運転手に同箇所1cに入る手前で警告表示する表示器である。この電光掲示板13aは、図2に例示されるように、警告メッセージを表示するディスプレイ203aと、同ディスプレイ204aを駆動する駆動部204aと、例えば電池等の電源209aとを備えている。
【0024】
電光掲示板13bは、図1に例示されるように、道路1上の箇所1bにおける箇所1cとの境界付近に設置されて、対向車両の接近を、箇所1bから箇所1cへ進行しようとする車両の運転手に同箇所1cに入る手前で警告表示する表示器である。この電光掲示板13bは、図2に例示されるように、警告メッセージを表示するディスプレイ203bと、同ディスプレイ204bを駆動する駆動部204bと、例えば電池等の電源209bとを備えている。
【0025】
制御装置14は、車両支援システム10を統括制御するマイクロプロセッサ等のCPU200を備え、図2の例示では、前述した電光掲示板13aの筐体(不図示)の内部に収容されて、同掲示板13aと電源209bを共有している。この制御装置14は、前述した集音器11a、11bのそれぞれと例えば送受信アンテナ(不図示)を介して無線通信可能に接続されている。一方、この制御装置14は、電光掲示板13aの筐体の内部に収容されているために、同掲示板13aにおける駆動部204aとは例えば有線で接続されているが、電光掲示板13bとは例えば送受信アンテナ(不図示)を介して無線通信可能に接続されている。尚、図2に示される実線は有線を意味し、点線は無線を意味している。但し、これらに限定されるものではなく、例えば、図2における無線通信の代わりに有線通信を適用してもよい。
【0026】
また、この制御装置14は、車両がA地点又はB地点を何れかの方向に通過したことを判定したり、この判定結果に基づいて電光掲示板13a、13bに警告表示又は同警告表示の停止をさせたりするために、ROM205、RAM206、カウンタ207、メモリ208等を更に備えている(図2参照)。ROM205は、制御装置14がこのような判定や表示等の処理を実行するためのプログラム等を格納し、RAM206は、このような処理に際して用いられる各種データ等を格納する。カウンタ207は、後述するように、車両が箇所1a、1bから箇所1cへ入ったときに1だけインクリメントし、車両が箇所1cから箇所1a、1bへ出たときに1だけディクリメントするアップダウンカウンタである。メモリ208は、後述するように、A地点又はB地点を通過する車両の進行方向を判定するべく、3つのパラボラ型の集音器(例えば集音器111a、112a、113a)により取得された音圧データ301、302、303(図3参照)を格納する。
【0027】
尚、制御装置14は、図2の例示のように、電光掲示板13aの筐体(不図示)の内部に収容されることに限定されるものではない。これらは、例えば、電光掲示板13bの筐体(不図示)の内部に収容されていてもよいし、或いは、電光掲示板13a、13bとは別の筐体(不図示)の内部に収容されていてもよい。
【0028】
設置板12aは、図1に例示されるように、道路1上のA地点においてその幅方向にわたって設置された例えば金属又はコンクリート製の板部材であり、例えば道路1の面との間に僅かな段差を形成して、車両がA地点を通過する際にその前輪及び後輪と段差との間で音を発生するようになっている。具体例として、設置板12aは、道路1の面から上側に僅かに突起する部分と、アスファルトやコンクリート等からなる道路1の面と当接する部分とを備えている。車両の前輪及び後輪から突起する部分に外力が作用すると、アスファルトやコンクリート等からなる道路1の面と、これに当接する部分との摩擦等によって、より大きな走行音が発生するようになっている。
【0029】
設置板12bは、図1に例示されるように、道路1上のB地点においてその幅方向にわたって設置された例えば金属又はコンクリート製の板部材であり、例えば道路1の面との間に僅かな段差を形成して、車両がB地点を通過する際にその前輪及び後輪と段差との間で音を発生するようになっている。具体例として、設置板12bは、道路1の面から上側に僅かに突起する部分と、アスファルトやコンクリート等からなる道路1の面と当接する部分とを備えている。車両の前輪及び後輪から突起する部分に外力が作用すると、アスファルトやコンクリート等からなる道路1の面と、これに当接する部分との摩擦等によって、より大きな走行音が発生するようになっている。
【0030】
図3に例示されるように、車両が例えばA地点を通過すると、集音器11aを構成する3つのパラボラ型の集音器111a、112a、113aによって、音圧の時間変化を示す3つの音圧データ301、302、303がそれぞれ取得される。尚、「tp」は、例えば車両の前輪及び後輪がA地点を通過した時刻の平均時刻(これを「車両がA地点を通過した時刻tp」とする)を意味する。
【0031】
図3(a)に例示されるように、パラボラ型の集音器111aによって集音されるA地点からB地点へ進行する車両の走行音の音圧は、同車両がA地点を通過した時刻tpでは設置板12aの作用によって最大となる一方、集音口がA1方向に指向性を有するため(図1参照)、時刻tp以前の音圧の方が、時刻tp以後の音圧よりも相対的に大きくなる。
【0032】
図3(b)に例示されるように、集音口がA2方向に指向性を有するパラボラ型の集音器112a(図1参照)によって集音される車両の走行音の音圧は、同車両がA地点を通過した時刻tpで設置板12aの作用によって音圧は最大となり、これを中心として、時刻tp以前と時刻tp以後とでその時間変化が線対称なパターンを呈する。
【0033】
図3(c)に例示されるように、パラボラ型の集音器113aによって集音されるA地点からB地点へ進行する車両の走行音の音圧は、同車両がA地点を通過した時刻tpでは設置板12aの作用によって最大となる一方、集音口がA3方向に指向性を有するため(図1参照)、時刻tp以後の音圧の方が、時刻tp以前の音圧よりも相対的に大きくなる。
【0034】
制御装置14は、メモリ208に格納された、A1方向に対応する音圧データ301、A2方向に対応する音圧データ302、及びA3方向に対応する音圧データ303を参照し、その何れにおいても同一時刻tpで音圧が最大となっていると検出すると、車両がA地点を通過したと判定するようになっている。また、制御装置14は、メモリ208に格納された例えばA1方向に対応する音圧データ301及びA3方向に対応する音圧データ303を参照し、音圧データ301の音圧が時刻tp以前と比べて時刻tp以後の方が減少し且つ音圧データ303の音圧が時刻tp以前と比べて時刻tp以後の方が増加していると検出すると、前述したA地点を通過した車両はB地点に近づく方向に進行していると判定するようになっている。
【0035】
一方、もしA1方向に対応する音圧データ301及びA3方向に対応する音圧データ303が、図3(a)及び図3(c)に例示される時間変化のパターンと互いに逆のパターンをそれぞれ呈していると検出した場合、制御装置14は、A地点を通過した車両はB地点から遠ざかる方向に進行していると判定するようになっている。
【0036】
尚、車両がB地点を通過したときの、制御装置14による集音器11bの集音結果に基づく同車両の進行方向の判定についても、前述したA地点を通過した場合と同様である。よって、以後、パラボラ型の集音器111b、112b、113bにより取得される3つの音圧データについても、それぞれ、音圧データ301、302、303とする。
【0037】
===車両支援システムの動作===
図4乃至図6を参照しつつ、前述した構成を備えた車両支援システム10の動作例について説明する。図4は、電光掲示板13aにおいて警告表示及びその停止を行なうための制御装置14の処理手順例を示すフローチャートである。図5は、道路1上の1台の車両の進行例を示す模式図である。図6は、道路1上の2台の車両の進行例を示す模式図である。
【0038】
図4に例示されるように、先ず、制御装置14は、カウンタ207を0に設定し(S100)、その後、集音器11bにより取得されてメモリ208に格納された音圧データ301、302、303を解析して、車両がA地点に近づく方向にB地点を通過したか否か(つまり、車両がB地点から(すれ違い困難な箇所1cに)入ったか否か)を判定する(S101)。尚、ステップS100においてカウンタ207を0に初期設定する処理は、例えば、道路1上の箇所1cに車両がないことを目視で確認した上で、制御装置14の所定の入力キー(不図示)を通じて手動で行なわれる。これにより、箇所1c内に車両がない状態が、カウンタ値0に対応する。
【0039】
車両がB地点から入っていないと判定した場合(S101:NO)、制御装置14は、ステップS101の処理を再度実行する。
【0040】
車両がB地点から入ったと判定した場合(S101:YES)、制御装置14は、カウンタ207を1だけインクリメントし(S102)、電光掲示板13aに、対向車がすれ違い困難な箇所1cに入った旨(例えば「対向車接近」等)を表示させる(S103)。
【0041】
次に、制御装置14は、集音器11aにより取得されてメモリ208に格納された音圧データ301、302、303を解析して、車両がB地点から遠ざかる方向にA地点を通過したか否か(つまり、車両がA地点から(すれ違い困難な箇所1cを)出たか否か)を判定する(S104)。
【0042】
車両がA地点から出ていないと判定した場合(S104:NO)、制御装置14は、車両がA地点に近づく方向にB地点を通過したか否か(つまり、車両がB地点から(すれ違い困難な箇所1cに)入ったか否か)を再度判定する(S105)。制御装置14は、車両がB地点から入っていないと判定した場合(S105:NO)、ステップS104の処理を再度実行し、車両がB地点から入ったと判定した場合(S105:YES)、カウンタ207を1だけインクリメントし(S106)、ステップS104の処理を再度実行する。
【0043】
車両がA地点から出たと判定した場合(S104:YES)、制御装置14は、カウンタ207を1だけディクリメントし(S107)、同カウンタ207が0であるか否かを判定する(S108)。制御装置14は、カウンタ207が0でない(つまり1以上)と判定した場合(S108:NO)、ステップS104の処理を再度実行し、カウンタ207が0であると判定した場合(S108:YES)、電光掲示板13aに表示を停止させ(S109)、ステップS101の処理を再度実行する。
【0044】
具体例として、図5(a)に例示されるように、車両XがA地点に近づく方向にB地点を通過すると(S101:YES)、電光掲示板13aが「対向車接近」と表示する(S103)。この後、図5(b)に例示されるように、車両XがB地点から遠ざかるようにA地点を通過すると(S104:YES)、電光掲示板13aが表示を停止する(S109)。これにより、1台の車両Xが箇所1cに入ってから同箇所1cを出るまでの間だけ、電光掲示板13aが警告表示することになる。
【0045】
また、具体例として、図6(a)に例示されるように、車両XがA地点に近づく方向にB地点を通過すると(S101:YES)、電光掲示板13aが「対向車接近」と表示する(S103)。この後、図6(b)に例示されるように、車両YがA地点に近づく方向にB地点を通過し(S104:NO及びS105:YES)、図6(c)に例示されるように、車両XがB地点から遠ざかるようにA地点を通過し(S104:YES)、図6(d)に例示されるように、車両YがB地点から遠ざかるようにA地点を通過すると(S104:YES)、電光掲示板13aが表示を停止する(S109)。これにより、2台の車両X、Yが略連続して同一方向に進行している場合、1台目の車両Xが箇所1cに入ってから2台目の車両Yが箇所1cを出るまでの間だけ、電光掲示板13aが警告表示することになる。つまり、カウンタ値Nは箇所1c内にある車両の台数を表わしているため、ステップS108においてカウンタ値Nが0とならない限り(つまり、箇所1c内から車両が全て出ない限り)、電光掲示板13aの表示は停止しないようになっている。
【0046】
尚、図6では、車両X、Yの2台が略連続して同一方向に進行する場合について説明したが、3台以上の車両が略連続している場合についても2台の場合と同様である。つまり、略連続して同一方向に進行する複数台の車両(これらをまとめて「車両」とする)のうち、先頭の車両が箇所1cに入ってから、最後尾の車両が箇所1cを出るまでの間だけ、電光掲示板13aが警告表示する。つまり、箇所1cから車両が全て出ない限り、電光掲示板13aの表示は停止しないようになっている。
【0047】
また、図4乃至図6では、電光掲示板13aにおいて警告表示及びその停止を行なう場合について説明したが、電光掲示板13bの動作についてもこれと同様である。
【0048】
以上述べた車両支援システム10によれば、車両が道路1上のB地点をA地点に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できるし、車両が道路1上のA地点をB地点に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できる。つまり、例えば道路1上を対向して進行する双方の車両のうち、一方の車両に対し、他方の車両の接近が警告表示される。この判定では、車両から必然的に生じる走行音を集音するため、例えば音源等の設備を原理的に必要としない上に、例えば周囲の明るさや温度等の影響を受け難い。これは、例えば超音波パルス検出、画像検出、熱検出等の場合と比較して、判定に係る消費電力の低減及び判定精度の向上につながる。よって、道路1上を対向して進行する双方の車両のうち、一方の車両に対し、所定距離(例えば箇所1cの走行方向の距離)離れた他方の車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システム1が提供される。
【0049】
また、この車両支援システム10によれば、図5に例示されるように、道路1上のB地点をA地点に近づく方向に通過したと判定された車両Xが、その後、道路1上のA地点をB地点から遠ざかる方向に通過したと判定された時点で、道路1上のB地点の側には、A地点に近づく進行方向を有する車両はないことになる。そこで、電光掲示板13aの警告表示を停止させることによって、道路1上のB地点の側の他の車両を円滑に進行させることができる。尚、電光掲示板13bの動作についてもこれと同様である。
【0050】
同様に、図6に例示されるように、道路1上のB地点をA地点に近づく方向に通過したと判定された車両X、Yの双方が、その後、道路1上のA地点をB地点から遠ざかる方向に通過したと判定された時点で、道路1上のB地点の側には、A地点に近づく進行方向を有する車両はないことになる。そこで、電光掲示板13aの警告表示を停止させることによって、道路1上のB地点の側の他の車両を円滑に進行させることができる。尚、電光掲示板13bの動作についてもこれと同様である。
【0051】
但し、前述したステップS104乃至S109のように、箇所1cに対しB地点から入った車両がA地点から出たことを判定した上で電光掲示板13aの表示を停止することに限定されるものではなく、例えば、箇所1cに対しB地点から車両が入ったと判定した後、所定のタイマ(不図示)で所定時間計時した時点で、電光掲示板13aの表示を停止してもよい。尚、この所定時間は、例えば、箇所1cの走行方向の距離を、同箇所1cにおける法定速度で除算して予め求められた値であってもよい。
【0052】
また、この車両支援システム10によれば、複数の同一のパラボラ型の集音器(例えば集音器111a、112a、113a)を、それぞれの集音口が道路の走行方向に沿って異なる方向を向くように配置することによって、複数の異なる指向性をそれぞれ持つ集音器11a、11bが構成される。つまり、集音器11a、11bに特に複雑な構成を持たせることなく、車両の進行方向の判定精度を向上させることができる。
【0053】
また、この車両支援システム10によれば、設置板12aに乗り上げたときの車両の走行音がより大きくなることによって、同車両が道路1上のA地点を通過したタイミング及びその進行方向をより精度良く判定できる。また、設置板12bに乗り上げたときの車両の走行音がより大きくなることによって、同車両が道路1上のB地点を通過したタイミング及びその進行方向をより精度良く判定できる。
【0054】
尚、前述した実施の形態では、道路1上での車両どうしのすれ違いに際し少なくとも一方に対し警告する場合について述べたが、これに限定されるものではない。
【0055】
以下述べる車両支援システム10’は、例えば、一方通行の道路1上で車両と人とがすれ違う前に人に対し警告する場合や、一方通行の道路1上の見通しの悪い箇所1cの近くを横断する人に対し車両の接近を警告する場合等にも適用可能である。
【0056】
図7及び図8を参照しつつ、本実施の形態の車両支援システム10’の構成例について説明する。図7は、車両支援システム10’の道路1に対する設置例を示す模式図であり、図8は、車両支援システム10’の構成例を示す模式図である。尚、道路1では、車両と人とのすれ違いが困難である又は箇所1aから見通しが悪い箇所1cを挟む両側の箇所1a、1bに、車両支援システム10’が設置されているものとする。また、図7及び図8において、図1及び図2に例示される構成と同一の構成には同一の番号が付されている。
【0057】
図7及び図8に例示されるように、車両支援システム10’は、集音器11bと、電光掲示板13a(表示器)と、制御装置14とを備えている。また、図7に例示されるように、車両支援システム10’は、設置板12bを更に備えている。
【0058】
この車両支援システム10’によれば、車両が道路1上のB地点(設置板12bの近傍)をA地点(箇所1aにおける箇所1cとの境界付近)に近づく方向に通過したことを、同車両の走行音の集音結果に基づいて判定できる。この判定では、車両から必然的に生じる走行音を集音するため、例えば音源等の設備を原理的に必要としない上に、例えば周囲の明るさや温度等の影響を受け難い。これは、例えば超音波パルス検出、画像検出、熱検出等の場合と比較して、判定に係る消費電力の低減及び判定精度の向上につながる。よって、道路1において車両から所定距離(箇所1cの走行方向の距離)離れた箇所1cで同車両の接近を確実に警告できる低消費電力型の車両支援システム10’が提供される。従って、例えば、一方通行の道路1上で車両と人とがすれ違う場合に、箇所1a側の人に対し対向車の接近が警告されるし、例えば、一方通行の道路1上の見通しの悪い箇所1cの近くの箇所1aを横断する人に対し車両の接近が警告される。
【0059】
===その他の実施の形態===
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されるとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0060】
また、前述した実施の形態では、集音器11a、11bは、道路1の脇に設置されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、道路1の上側や下側に設置されるものであってもよい。尚、道路1の下側に集音器11a、11bを設置する場合、例えば、道路1における車両及び人の通行の邪魔にならない場所(例えば路肩等)に複数の開口を形成し、これらの開口を通じて集音口が車両の通過する上側を向くようにパラボラ型の集音器(例えば、集音器111a、112a、113a)を道路1の下側に埋設すればよい。
【0061】
また、前述した実施の形態では、集音器11a及び集音器11bは、それぞれ3つの異なる指向性を持つパラボラ型の集音器111a、112a、113a及びパラボラ型の集音器111b、112b、113bを備えるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、道路1の走行方向に沿って集音口が異なる方向に向いた2つの集音器を備えていてもよいし、同走行方向に沿って集音口が異なる方向に向いた4つ以上の集音器を備えていてもよい。要するに、走行方向に沿って少なくとも2つの異なる指向性を持つ集音器の組合せを用いれば、車両の進行方向を判定できる。
【0062】
また、前述した実施の形態では、車両支援システム10、10’は、設置板12a、12bを備えていたが、これに限定されるものではない。例えば、集音器11a、11bと道路1とが、同集音器11a、11bに対し車両が最接近したときに最大の走行音を発するような配置関係を有するのであれば、特に走行音を大きくするための設置板12a、12bが必ずしも設置されていなくてもよい。
【0063】
また、前述した実施の形態では、箇所1cに入った車両の台数及び同箇所1cから出た車両の台数をカウンタ207によって計数したが、これに限定されるものではない。例えば、メモリ208の所定の記憶領域において、箇所1cに対する入車及び出車ごとに、台数を示す情報を記憶してもよいし、或いは台数を表わすフラグを設定してもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 道路 1a、1b、1c 箇所
10、10’ 車両支援システム 11a、11b 集音器
12a、12b 設置板 13a、13b 電光掲示板
14 制御装置
111a、112a、113a、111b、112b、113b パラボラ型の集音器
114a、114b 支柱 115a、115b、209a、209b 電源
200 CPU 201a、201b 音波受信部
202a、102b 増幅部 203a、203b ディスプレイ
204a、204b 駆動部 205 ROM
206 RAM 207 カウンタ
208 メモリ 301、302、303 音圧データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の近傍の第1の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って車両の走行音を集音する集音器と、
前記道路の近傍の前記第1の位置から前記道路の走行方向に沿って所定距離離れた第2の位置に設置される表示器と、
前記集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向又は前記第2の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向である場合、前記表示器に前記車両の接近を警告表示させる制御装置と、
を備えたことを特徴とする車両支援システム。
【請求項2】
道路の近傍の第1の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って車両の走行音を集音する第1の集音器と、
前記道路の近傍の前記第1の位置から前記道路の走行方向に沿って所定距離離れた第2の位置に設置され、複数の異なる指向性を持って前記車両の走行音を集音する第2の集音器と、
前記第1の位置の近傍に設置される第1の表示器と、
前記第2の位置の近傍に設置される第2の表示器と、
前記第1の集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向又は前記第2の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第2の位置に近づく方向である場合、前記第2の表示器に対向車両の接近を警告表示させる第1の制御装置と、
前記第2の集音器の集音結果に基づいて、前記車両の進行方向が前記第1の位置に近づく方向又は前記第1の位置から遠ざかる方向の何れであるのかを判定し、前記車両の進行方向が前記第1の位置に近づく方向である場合、前記第1の表示器に対向車両の接近を警告表示させる第2の制御装置と、
を備えたことを特徴とする車両支援システム。
【請求項3】
前記第1の表示器が警告表示を開始した後、前記第1の制御装置が前記車両の進行方向が前記第2の位置から遠ざかる方向であると判定した場合、前記第1の表示器の警告表示を停止させる第3の制御装置と、
前記第2の表示器が警告表示を開始した後、前記第2の制御装置が前記車両の進行方向が前記第1の位置から遠ざかる方向であると判定した場合、前記第2の表示器の警告表示を停止させる第4の制御装置と、
を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両支援システム。
【請求項4】
前記第1及び第2の集音器は、それぞれ、前記道路の走行方向に沿って集音口が異なる方向を向いた複数のパラボラ型の集音器を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の車両支援システム。
【請求項5】
前記第1の位置の近傍の前記道路上に設置され、前記車両が通過する際に音を発生する第1の設置板と、
前記第2の位置の近傍の前記道路上に設置され、前記車両が通過する際に音を発生する第2の設置板と、を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate