説明

車両環境に関連するメッセージをブロードキャストするための方法

【課題】車両アドホックネットワークにおけるメッセージのブロードキャストにおいて、レイテンシーを低減する。
【解決手段】各ノードは、車両内に配置される送受信機およびプロセッサを含み、ネットワークの帯域幅は、1つの制御チャネル(CCH)および複数のサービスチャネル(SCH)に区画される。時間が、交互の制御チャネルインターバル(CCHI)およびサービスチャネルインターバル(SCHI)に区画される。ソースノードは、イベントを検出し、該イベントに関連するメッセージをブロードキャストする。該メッセージは、ソースノードによってメッセージをブロードキャストするのに使用される現在のチャネルおよび次のチャネルを指定する。メッセージは、中継ノードのセットにおいて受信される。メッセージを受信する各中継ノードは、SCHIの間に、CCH上または任意の他のチャネル上でメッセージを再ブロードキャストする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、マルチチャネル車両ネットワークにおいて高優先度メッセージをブロードキャストすることに関する。
【背景技術】
【0002】
政府および製造者は、例えば、IEEE802.11p標準規格およびIEEE P1609標準規格によって仕様が定められているような車両アドホックネットワーク(VANET)を使用して交通および車両の安全を改善するために協力している。中広域連続無線通信インタフェース(CALM)等の他の標準規格も使用することができる。VANETにおける車両は、ロケーション、速度、加速度、およびブレーキ状態等の交通および車両の情報を、通常100ミリ秒ごとの周期的なハートビートメッセージでブロードキャストする。
【0003】
連邦通信委員会(FCC)は、5.9GHzにおける75MHz帯域幅を、VANET等の高度交通システム(ITS)の用途に割り当てている。この帯域幅は、車両対車両(V2V)通信および車両対インフラストラクチャ(V2I)通信のために排他的に割り当てられる。専用短距離(≒0.3km〜1km)通信(DSRC)が、この帯域幅におけるITSサービスのための技法として採用されてきた。
【0004】
この帯域幅は、複数のチャネルに区画され、例えば、1つの制御チャネル(CCH)および6つのサービスチャネル(SCH)を含む7つの10MHzのチャネルに区画される。CCH CH178は、公共の安全および制御の目的でのみ使用される。プライベートサービスは、CCHに認められていない。6つのSCHサービスチャネルは、CH172、CH174、CH176、CH180、CH182、およびCH184である。チャネルCH174、CH176、CH180、およびCH182は、公共の安全およびプライベートサービスのために使用される。チャネルCH172およびCH184は、それぞれV2V公共安全チャネルおよび交差点公共安全チャネルという専用公共安全チャネルとして割り当てられる。他のチャネル分割方式を使用することができることに留意されたい。
【0005】
送信電力制限がチャネルについて規定される。CH178は、非緊急車両のための33dBmおよび緊急車両のための44.8dBmの2つの送信電力制限を有する。中距離サービスチャネルCH174およびCH176の場合、送信電力制限は、33dBmである。短距離サービスチャネルCH180およびCH182の場合、送信電力制限は、23dBmである。専用公共安全チャネルCH172およびCH184の場合、送信電力制限は、それぞれ33dBmおよび40dBmである。
【0006】
DSRCは、IEEE 802.11p標準規格およびIEEE P1609標準規格に従って、車両環境無線アクセス(Wireless Access in Vehicular Environment:WAVE)プロトコルにおいて標準化されている。チャネル調整およびチャネル同期の場合、WAVEは、時間を100ミリ秒のSync(同期)インターバルに区画する。各Syncインターバルは、50ミリ秒の制御チャネルインターバル(CCHI)および50ミリ秒のサービスチャネルインターバル(SCHI)にさらに区画される。各チャネルインターバルの先頭の4ミリ秒のガードインターバル(GI)が、タイミングの変動に対応する。
【0007】
CCHIの間、高優先度メッセージがCCHでブロードキャストされる一方、全ての送受信機がCCHを監視する。メッセージは、SCHIの間、任意のチャネル上でブロードキャストすることができる。マルチチャネル無線通信ネットワークでは、全ての送受信機が常に共通のチャネルを使用する単一チャネルネットワークよりも、高優先度メッセージを確実にブロードキャストすることが困難である。
【0008】
SCHIおよびガードインターバルの存在に起因して、WAVEによって、最大54ミリ秒のレイテンシが課される。イベントがSCHIの開始時点付近で検出される場合、次のCCHIの間に対応するメッセージを受信するのに、少なくとも54ミリ秒かかる。メッセージが現在の動作チャネル上で即時にブロードキャストされる場合であっても、依然として、レイテンシは、異なるチャネルを使用する送受信機に対して、少なくとも54ミリ秒である。100km/hで移動する車両は、54ミリ秒に1.5メートル進行する。これは、十分長い時間であり、事故の要因となる。したがって、54ミリ秒のレイテンシは受容可能でない。
【0009】
FCCは、ITSメッセージについて、生命の安全、公共の安全、および非優先の3つの優先度レベルを定めている。低優先度メッセージほど、送信レイテンシを許容することができる一方、高優先度メッセージは、許容することができない。3つの優先度レベルに基づいて、SAE J2735標準規格は、アラカルトメッセージ、基本安全メッセージ、共通安全要求メッセージ、緊急車両アラートメッセージ、および一般転送メッセージのフォーマットを規定する。
【0010】
基本安全メッセージは、周期的にブロードキャストされる安全関連情報を含む。共通安全要求メッセージは、車両安全の用途によって必要とされる特定の車両安全関連情報要求を作成することを可能にする。緊急車両アラートメッセージは、緊急車両が近くで稼動しているという警報をブロードキャストするのに使用される。プローブ車両データメッセージは、様々な時間期間の間のその車両についてのステータス情報を含み、これは、路側機器へブロードキャストされる。アラカルトメッセージおよび一般転送メッセージは、柔軟な構造メッセージ、またはバルクメッセージの交換を可能にする。
【0011】
最大10ミリ秒までのレイテンシしか有することができない衝突切迫通知(crash-pending notification)、ハードブレーキ、および制御喪失等の高優先度メッセージが、本発明にとって特に関心のある事項である。例えば、緊急車両接近といった他の警告メッセージは、最大20ミリ秒までのレイテンシを有することができる。プローブ情報および一般交通情報等のメッセージは、20ミリ秒よりも大きなレイテンシを有することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
WAVE標準規格における54ミリ秒以上のレイテンシは、SAEのレイテンシ要件を満たさない。したがって、WAVEネットワークにおけるレイテンシを低減する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の実施の形態は、マルチチャネル無線車両ネットワークにおいて、カバレッジを増大するとともに、レイテンシを低減する一方で、高優先度メッセージをブロードキャストするための方法を提供する。
【0014】
メッセージが、ノードのネットワークを使用して車両環境においてブロードキャストされる。各ノードは、車両内に配置される送受信機およびプロセッサを含む。ネットワークの帯域幅は、1つの制御チャネル(CCH)および複数のサービスチャネル(SCH)に区画される。
【0015】
時間が、交互の制御チャネルインターバル(CCHI)およびサービスチャネルインターバル(SCHI)に区画される。SCHIの間、ノードが異なる複数のチャネル上で動作する。ソースノードがイベントを検出し、該イベントに関連するメッセージをブロードキャストする。メッセージは、ソースノードがメッセージをブロードキャストするチャネルを指定する。このメッセージは、ソースノードと同じチャネル上で動作するノードのセットによって受信される。
【0016】
次に、メッセージを受信する各ノードが、該メッセージを中継することが必要であるか否かを判断する。必要である場合、そのノードは、メッセージ内で指定されていないチャネルをランダムに選択し、選択されたチャネル上で、SCHIの間にメッセージを再ブロードキャストする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態による、イベントの検出に応答してメッセージをブロードキャストするための複数のチャネルを有する車両ネットワークの概略図である。
【図2】本発明の実施の形態による、イベントの検出に応答してメッセージをブロードキャストするための複数のチャネルを有する車両ネットワークの概略図である。
【図3】本発明の実施の形態によるメッセージフォーマットのブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態による、メッセージをブロードキャストするためにソースによって使用される手順のフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態による、メッセージを再ブロードキャストするための手順のフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態による、複数のゾーンへの車両環境の区画の概略図である。
【図7】本発明の実施の形態による、複数のゾーンへの車両環境の区画の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1および図2は、本発明の実施の形態によって使用されるマルチチャネル車両アドホックネットワーク(VANET)100を示している。VANET内で動作している各車両140は、1つまたは複数のアンテナ152に接続された送受信機150、すなわち、送信機151および受信機152を備える。送受信は、半複信モードで動作する。これ以降、ノードは、車両および関連送受信機の組み合わせを指す。
【0019】
ネットワーク内の帯域幅は、単一の制御チャネル(CCH)10および複数のサービスチャネル(SCH)11に区画される。CCHは、制御チャネルインターバル(CCHI)20の間、高優先度メッセージのために使用されるとともに、サービスチャネルインターバル(SCHI)21の間、低優先度メッセージのために使用される。SCHは、制御チャネルインターバル(CCHI)20の間、サービスメッセージのために使用されるとともに、サービスチャネルインターバル(SCHI)21の間、安全メッセージおよびサービスメッセージのために使用される。CCHIおよびSCHIは、ガードインターバル(GI)22によって分離される。本発明は、SCHIの間のSCHおよびCCH上の通信に特に関係している。
【0020】
ソースノード110は、SCHIの間のイベント120の検出に応答して、チャネル15上でメッセージ300をブロードキャストする(111)。メッセージは、イベントに関連する情報を含む。1つの実施の形態では、メッセージは高優先度を有し、したがって、レイテンシを最小にする一方で、メッセージを可能な限り多くの車両に再ブロードキャストしなくてはならない。例えば、イベントが生命の安全に関連している場合、優先度は、比較的高い。
【0021】
中継ノードのセット115は、より詳細に後述するように、メッセージを再ブロードキャストすることができる。本明細書で定義される場合、中継ノードのセットは、1つまたは複数のノードを含むことができる。中継ノードのセット115は、ソースノード110によるブロードキャスト111の電波範囲内にあることが理解される。一方、セット内の各中継ノード112は、該中継ノードが、メッセージをブロードキャストするためにソースノードによって使用された同じチャネルをモニタリングしている場合にのみ再ブロードキャストすることができる。
【0022】
中継ノード112がメッセージ300’を再ブロードキャストするとき、該ノードは、おそらく、該再ブロードキャストするノード112の範囲内の中継ノードの異なるセット115’に対してソースノードとなる。換言すれば、ネットワーク100は、交通内の車両が移動し、メッセージが伝播されるのに応じて、動的に変化するアドホックネットワークである。
【0023】
時刻T1から時刻T2へのSCHIの間、WAVEは、送受信機が異なる複数のサービスチャネルに対して動作するか、または制御チャネルに留まることを可能にする。全ての送受信機が共通の制御チャネル(CCH)をモニタリングするとき、SCHI[T1、T2]の後にCCHIが続く。しかしながら、SCHIおよび中間ガードインターバルは、長さ54ミリ秒となり得るため、次のCCHIが使用される場合、メッセージを全てのノードにブロードキャストするためのレイテンシは、SAE J2735標準規格によって要求される10ミリ秒よりも、はるかに長くなり得る。SCHIの間、メッセージがCCH上またはサービスチャネルのうちの1つにおいて即時にブロードキャストされる場合、同じチャネルをモニタリングしているノードのみがそのメッセージを受信する。本発明は、レイテンシ問題およびチャネルカバレッジ問題の双方を解決する。本発明は、ノードがSCHIの間にCCH上で高優先度メッセージをブロードキャストすることを可能にする。SCHIの間のCCH上の安全メッセージブロードキャストを可能にすることによって、イベント120をSCHまたはCCH上で検出することができる。
【0024】
イベント120が、時刻Taにおいて検出される。それに応答して、高優先度メッセージ300がチャネル15上でブロードキャストされる。メッセージは、同じチャネル15をモニタリングしている範囲内の中継ノード112によってのみ受信される。本発明の目的は、最も短い時間内に可能な限り多くのノードに対し、かつ可能な限り多くのチャネル上でメッセージ300をブロードキャストすることである。
【0025】
したがって、図2に示すように、本発明の実施の形態は、メッセージ再ブロードキャスト方式を提供する。チャネル15をモニタリングし、ソースノード110の電波範囲内にある中継ノード112のみがメッセージ300を受信する。これらの中継ノードは、レイテンシを低減する一方でメッセージを配布するために、時刻Trにおいて、可能な限り多くのチャネル上でメッセージを再ブロードキャストする。
【0026】
図3は、高優先度メッセージ300のフォーマットを示している。該フォーマットは、識別情報(ID)301と、ロケーション302と、シーケンス番号303と、現在のチャネル304と、次のチャネル305と、メッセージの内容306とを含む。現在のチャネルおよび次のチャネルは、SCHまたはCCHである。
【0027】
ソースIDは、メッセージをブロードキャストする車両(ノード)を一意に識別する。受信機が該受信機のロケーションを求めることができると想定すると、ロケーションは、受信機によって、ソースへの距離を求めるのに使用される。シーケンス番号は、メッセージのためのシーケンス識別子を指定し、特定のメッセージが以前に受信されたか否かを判断するのに使用することができる。現在のチャネルは、ソースノードがメッセージをブロードキャストするのに最初に使用するチャネルを指示する。次のチャネルは、そのソースノードがメッセージをブロードキャストするのに、次に使用するチャネルを指示する。受信機は、現在のチャネルおよび次のチャネルを使用して、再ブロードキャストの間に使用するチャネルを確定する。
【0028】
ソースノードは、最初に、現在のチャネル上でメッセージをブロードキャストする。次に、ソースノードは、即時に、次のチャネル上でメッセージとブロードキャストする。このようにして、全てのチャネルをカバーするのに必要とされる中継ノードが少なくなる。したがって、チャネル利用がより効率的である。
【0029】
現在のチャネルは、イベントが検出されるときに、そのソースノードが現在動作しているチャネルである。次のチャネル305の選択は、例えば、WAVE内で提供されるチャネル負荷情報から求められるような、現在のチャネルをモニタリングしている送受信機の数等の様々な要因に依拠し得る。メッセージ300を可能な限り遠くにブロードキャストすることができるように、次のチャネルを、より高い送信電力制限を有するように選択することもできる。たとえば、送受信機は、WAVEネットワーク内で33dBmの送信電力制限を有する次のチャネルを選択することができる。次のチャネルを選択するのに全ての関連要因を考慮することによって、最適化プロセスを使用することができる。
【0030】
図4は、時間SCHI21の間のイベント120の検出に応答してメッセージ300をブロードキャストするための手順を示している。ソースノードは、メッセージのブロードキャストをT2までに完了することができるか否かを判断する(410)。偽である場合、ソースノードは、次のCCHIを待つ(411)。真である場合、ソースは、メッセージ300を構築し(420)、全ての現在のチャネル上でメッセージをブロードキャストする(430)。
【0031】
現在のチャネル上でメッセージをブロードキャストした後、ソースノードは、ブロードキャストをT2までに次のチャネル上で完了することができるか否かを判断する(440)。偽である場合、ソースノードは、この時間インターバルに関するブロードキャストを完了する(441)。真である場合、ソースノードは、必要である場合、次のチャネルに切り換え(450)、該次のチャネル上でメッセージをブロードキャストする(460)。
【0032】
図5は、同じSCHI[T1,T2]の間の、受信したメッセージ300を再ブロードキャストするための手順を示している。受信機は、IDおよびシーケンス番号に基づいて、このメッセージが既に受信されているかを判断する(510)。真である場合、受信機は、再ブロードキャストしない(511)。偽である場合、受信機は、何らかのカバーされていないチャネルが存在するか否かを判断する(520)。カバーされていないチャネルは、メッセージにおいて現在のチャネルまたは次のチャネルとして指定されていない任意のチャネルである。偽である場合、受信機は、再ブロードキャストしない(511)。
【0033】
真である場合、受信機は、再ブロードキャスト評価530を実施して、再ブロードキャストが必要とされているか否かを判断する(540)。偽である場合、受信機は、再ブロードキャストしない(511)。真である場合、受信機は、1つまたは複数のカバーされていないチャネルをランダムに選択し(550)、衝突および重複の確率を低減する。マルチチャネル送受信機は、チャネル切り換えが必要ないように、最初に、受信機によって現在使用されているチャネルに対応するカバーされていないチャネルを選択することができる。
【0034】
受信機は、選択されたチャネル上の再ブロードキャストを、T2までに完了することができるか否かを判断する(560)。真である場合、受信機は、必要である場合、選択されたチャネルに切り換える(570)。受信機は、メッセージ300が選択されたチャネル上で受信されているか否かを判断する(580)。真である場合、受信機は、再ブロードキャストしない(511)。偽である場合、メッセージを再ブロードキャストする(590)。
【0035】
再ブロードキャスト評価530によって、ソースノードの近くのノードのみがメッセージを再ブロードキャストし、衝突および重複が低減されることが確実になる。
【0036】
衝突通知等の安全メッセージは、近傍の車両にとって最も関心があり、かつソースの近くの送受信機は、メッセージを首尾よく復号および再ブロードキャストする確率がより高いため、ソース601の周囲のエリアを、図6および図7に示すように、ゾーンZ1,Z2,...Znに区画することができる。区画は、ソースへの距離、カバーされていないチャネルの数、ノード密度および移動性、ならびにネットワークトポロジに依拠する。ゾーンのサイズはカバーされていないチャネルの数に比例し、ソースの近くの送受信機の密度に反比例する。
【0037】
WAVEネットワークでは、送受信機は、車両密度を推定するのにハートビートメッセージを使用することができる。高移動性環境では、ゾーンのサイズは、より大きくしなくてはならない。これは、メッセージが全ての隣接する送受信機に受信される必要があるためである。ゾーンは、雑音の多い環境においても、より大きくなくてはならない。
【0038】
確率関数を、ソース付近のゾーン内の送受信機がメッセージを再ブロードキャストするより高い確率を有するように定義することもできる。最適には、メッセージは、1つの送受信機によって各カバーされていないチャネル上で再ブロードキャストされる。ゾーンのサイズおよび確率関数は、再ブロードキャストのための中継ノード数を制御する。メッセージ配布の信頼度を高めるために、より多くの中継ノードが再ブロードキャストを許可される。中継ノードは、再ブロードキャスト評価の間、確率関数およびソースのロケーションを使用する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノードのネットワークを使用して、車両環境に関連するメッセージをブロードキャストするための方法であって、各前記ノードは、車両内に配置される送受信機およびプロセッサを含み、前記ネットワークの帯域幅は、1つの制御チャネル(CCH)および複数のサービスチャネル(SCH)に区画され、時間は、交互の制御チャネルインターバル(CCHI)およびサービスチャネルインターバル(SCHI)に区画され、該方法は、
ソースノードによって、前記SCHIの間の前記車両環境におけるイベントの検出に応答して、該イベントに関連するメッセージをブロードキャストするステップであって、該メッセージは、前記ソースノードによって前記メッセージをブロードキャストするのに最初に使用される現在のチャネルおよび次に使用される次のチャネルを指定する、ブロードキャストするステップと、
中継ノードのセットにおいて前記メッセージを受信するステップであって、該メッセージを受信する各中継ノードは、
前記SCHIの間に、前記CCH上または前記メッセージ内に指定されていない任意のチャネル上で前記メッセージを再ブロードキャストするステップをさらに実施する、受信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ネットワークは、車両環境無線アクセス(WAVE)標準規格に従って設計され、該標準規格は、IEEE802.11p標準規格およびIEEE P1609標準規格を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークは、中広域連続無線通信インタフェース(CALM)標準規格に従って設計される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記イベントは、生命の安全に関連する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記メッセージを一意に識別するステップと、
前記メッセージが以前に受信されていない場合にのみ該メッセージを再ブロードキャストするステップと、
をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記再ブロードキャストするステップは、
現在のチャネルおよび次のチャネルによって指定されていないチャネル上で前記メッセージを再ブロードキャストするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
再ブロードキャストが必要とされているか否かを判断するために、再ブロードキャスト評価を実施するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
再ブロードキャストするための前記チャネルは、ランダムに選択される請求項6に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−120232(P2011−120232A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−243354(P2010−243354)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(597067574)ミツビシ・エレクトリック・リサーチ・ラボラトリーズ・インコーポレイテッド (484)
【住所又は居所原語表記】201 BROADWAY, CAMBRIDGE, MASSACHUSETTS 02139, U.S.A.
【Fターム(参考)】