説明

車両用シートのシートスイッチ

【課題】1つのノブで複数の電動機能を動作させる場合であっても、ノブの操作性が良いシートスイッチを提供することである。
【解決手段】開口42を有し、矩形状もしくはリング状に形成された収容部44を備えたハウジング40と、収容部44における向かい合う両内壁面において、矩形状の長手方向もしくはリング状の円周方向を境に向かい合うようにそれぞれ複数配設された内部スイッチ50と、ノブ66を有し、ハウジング40の開口42を介したノブ66の操作によって内部スイッチ50の配設方向にスライド移動可能に、且つ、内部スイッチ50の各接点部52を個別に押圧操作可能に収容部44に収容された操作体60と、スライド移動させた操作体60が内部スイッチ50の接点部52を押圧操作可能な位置に到達すると、操作体60に対して節度感を付与する節度付与手段70とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートのシートスイッチに関し、詳しくは、車両用シートに設けられた複数の電動機能を動作させるためのシートスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、図24に示すように、シートクッション210と、シートバック220と、ヘッドレスト230とから主として構成されている車両用シート201が知られている。この車両用シート201には、複数の電動機能(例えば、シートスライド機能a、チルトアップ機能b、リフトアップ機能c、リクライニング機能d等)が備えられている。そして、これら各電動機能a、b、c、dを1つのシートスイッチで個別に動作させている。ここで、特許文献1には、上述したシートスイッチの一例が開示されている。この開示では、シートスイッチは、シートクッションの両側部のうち、アウター側(ドア側)の側部のシールド211に設けられている。そして、シートスイッチのノブ266は、8方向(上、下、左、右、左上、右上、左下、右下)に操作可能となっており、ノブ266を8方向に操作すると、複数の電動機能のうち、8つの動作が行われるように電気的に構成されている。また、ノブ266はアウター側に引き出し操作も可能となっており、この引き出し状態でも、ノブ266は、8方向に操作可能となっている。そのため、引き出し状態でノブを8方向に操作すると、さらに8つの動作が行われるように電気的に構成されている。このようにして、1つのノブ266であっても、多くの電動機能を動作させることができる構成となっている。
【特許文献1】特開2006−88718号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、ノブ266をアウター側に引き出すことによって多くの電動機能を動作させる構成となっているため、ノブ266を引き出した手がドアの内面に干渉することがあった。そのため、ノブ266の操作性が悪いという問題が発生していた。
【0004】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、1つのノブで複数の電動機能を動作させる場合であっても、ノブの操作性が良いシートスイッチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、シートクッションとシートバックとから構成されている車両用シートに設けられた複数の電動機能を動作させるシートスイッチであって、開口を有し、矩形状もしくはリング状に形成された収容部を備えたハウジングと、収容部における向かい合う両内壁面において、矩形状の長手方向もしくはリング状の円周方向を境に向かい合うようにそれぞれ複数配設された内部スイッチと、ノブを有し、ハウジングの開口を介したノブの操作によって内部スイッチの配設方向にスライド移動可能に、且つ、内部スイッチの各接点部を個別に押圧操作可能に収容部に収容された操作体と、スライド移動させた操作体が内部スイッチの接点部を押圧操作可能な位置に到達すると、操作体に対して節度感を付与する節度付与手段とを備えており、操作体によって内部スイッチの接点部が個別に押圧されると、複数の電動機能のうち、その内部スイッチに対応した電動機能が動作する構成となっていることを特徴とする。
この構成によれば、1つのノブで複数の電動機能を動作させる場合であっても、従来技術で説明したようにノブをアウター側に引き出す操作を必要としない。これにより、ノブを操作する手がドアの内面と干渉することがないため、ノブの操作性を良好に保つことができる。また、内部スイッチを押圧操作するとき、操作体は節度感を備えた状態で保持されるため、ノブの操作性を良好に保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、図1〜12を参照して、本発明の実施例1を説明する。図1は、本発明の実施例1に係るシートスイッチを適用させた車両用シートの全体斜視図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、図2のB−B線断面図である。図4は、図2のC−C線断面図である。図5は、各電動機能を動作させるときのノブの操作位置を示す図である。図6は、シートスイッチの動作を示す模式図であり、ノブがポジションP1に位置しているときを示している。
【0007】
図7は、図6において、シートクッションを前方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図8は、図6において、シートクッションを後方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図9は、図6に示す状態から、ノブをポジションP2へ向けて移動させたときの移動途中の状態を示している。図10は、図9において、ノブがポジションP2に到達したときを示している。図11は、図10において、シートクッションの前部を上方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図12は、図10において、シートクッションの前部を下方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【0008】
なお、これら各図において、上、下、前、後、左、右とは、車両用シートに着座した乗員を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。そして、以下の説明にあたって上、下、前、後、左、右とは、これら各図に示した上、下、前、後、左、右の方向を示している。このことは、後述する実施例2においても同様である。
【0009】
はじめに、図1を参照して、実施例1に係るシートスイッチを適用させる車両用シート1について説明する。この車両用シート1は、例えば、助手席であり、乗員の着座部となるシートクッション10と、乗員の背凭れ部となりシートクッション10に対して傾動可能なシートバック20と、このシートバック20の頂部に組み付けられて乗員の後頭部を支承するヘッドレスト30とから主として構成されている。
【0010】
この車両用シート1には、4種の電動機能A、B、C、Dが備えられている。これらの各機能を個別に説明すると、電動機能Aは、シートクッション10を車両のフロア面に対して前後方向へ移動させる機能である(図1において、シートスライド機能A)。また、電動機能Bは、シートクッション10の前部の高さ位置を移動させる機能である(図1において、チルト上下機能B)。
【0011】
また、電動機能Cは、シートクッション10を車両フロア面に対して昇降させる機能である(図1において、リフトアップ機能C)。また、電動機能Dは、シートクッション10に対してシートバック20を傾動させる機能である(図1において、リクライニング機能D)。なお、これら各電動機能A、B、C、Dは、図示しない駆動手段(例えば、モータ、シリンダ等)によって動作する構成となっている。また、これら各電動機能A、B、C、Dは、公知の電動機能であるため、その詳細説明は省略することとする。
【0012】
次に、図2〜4を参照して、実施例1に係るシートスイッチを説明する。図2に示すように、シートスイッチは、ハウジング40と、8個の内部スイッチ50(第1内部スイッチ50a、第2内部スイッチ50b、第3内部スイッチ50c、・・・、第8内部スイッチ50h)と、操作体60と、1対の板ばね70(上板ばね71、下板ばね74)とから主として構成されている。以下に、これら各構成部材を個別に説明する。
【0013】
はじめに、ハウジング40から順に説明する。ハウジング40は、開口42を有し、矩形状(図2において、紙面の手前奥方向が長手方向となる矩形状)に形成された収容部44を備えたケース状に構成されている。この開口42の周縁には、フランジ46が形成されており、このフランジ46によってハウジング40を後述するシールド11の内面に組み付けることができる。
【0014】
次に、8個の内部スイッチ50を説明する。図3に示すように、8個の内部スイッチ50(第1内部スイッチ50a、第2内部スイッチ50b、第3内部スイッチ50c、・・・、第8内部スイッチ50h)は、接点部52(第1接点部52a、第2接点部52b、第3接点部52c、・・・、第8接点部52h)をそれぞれ備えており、これら各接点部52が押圧されるとそれぞれ電気的に動作状態(ON状態)となるように構成されたスイッチである。
【0015】
これら8個の内部スイッチ50のうち、第1内部スイッチ50a、第2内部スイッチ50b、第3内部スイッチ50c、第4内部スイッチ50dは、収容部44の上内面において、前から後ろへと順に長手方向に沿って適宜の間隔で配設されている。これと同様に、残りの第5内部スイッチ50e、第6内部スイッチ50f、第7内部スイッチ50g、第8内部スイッチ50hも、収容部44の下内面において、前から後ろへと順に長手方向に沿って適宜の間隔で配設されている。
【0016】
このとき、第1内部スイッチ50a、第2内部スイッチ50b、第3内部スイッチ50c、第4内部スイッチ50dと第5内部スイッチ50e、第6内部スイッチ50f、第7内部スイッチ50g、第8内部スイッチ50hとは、長手方向を境に対向するように配設されている。これらの記載が、特許請求の範囲に記載の「収容部における向かい合う両内壁面において、矩形状の長手方向もしくはリング状の円周方向を境に向かい合うようにそれぞれ複数配設された内部スイッチ」に相当する。また、これら8個の内部スイッチ50(第1内部スイッチ50a、第2内部スイッチ50b、第3内部スイッチ50c、・・・、第8内部スイッチ50h)は、図示しない制御装置とケーブル54(第1ケーブル54a、第2ケーブル54b、第3ケーブル54c、・・・、第8ケーブル50h)を介してそれぞれ接続されている。
【0017】
そして、第1内部スイッチ50aが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10を前方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10を前方向へ移動させることができる。これと同様に、第2内部スイッチ50bが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10の前部を上方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10の前部を上方向へ移動させることができる。
【0018】
また、これと同様に、第3内部スイッチ50cが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10を上昇させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10を上昇させることができる。また、これと同様に、第4内部スイッチ50dが動作状態になると、制御装置の中のシートバック20を後方へ傾動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートバック20を後方へ傾動させることができる。
【0019】
また、これと同様に、第5内部スイッチ50eが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10を後方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10を後方向へ移動させることができる。また、これと同様に、第6内部スイッチ50fが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10の前部を下方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10の前部を下方向へ移動させることができる。
【0020】
また、これと同様に、第7内部スイッチ50gが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション10を下降させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション10を下降させることができる。また、これと同様に、第8内部スイッチ50hが動作状態になると、制御装置の中のシートバック20を前方へ傾動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートバック20を前方へ傾動させることができる。
【0021】
続いて、操作体60を説明する。操作体60は、内部スイッチ50の配設方向(収容部44の長手方向)にスライド移動可能にハウジング40の収容部44に収容された矩形状の部材から構成されている。操作体60の外面のうち、収容部44の上下内面と向かい合う面には、押圧部62(上押圧部62a、下押圧部62b)がそれぞれ突設されている。これら両押圧部62によって内部スイッチ50の各接点部52を個別に押圧することができる。図2に戻って、操作体60の外面のうち、ハウジング40の開口42側の外面には、軸64が突設されており、この軸64の先端には、後述するシールド11の切欠溝12を介して手で操作するノブ66が組み付け可能となっている。
【0022】
最後に、1対の板ばね70を説明する。図4に示すように、1対の板ばね70は、上板ばね71と下板ばね74から構成されている。これら両板ばね71、74は、ばね掛け部48によってハウジング40の上下内面に内部スイッチ50の配設方向に沿ってそれぞれ組み付けられている。このとき、上板ばね71は、その長手方向に沿って5個の上山部72(第1上山部72a、第2上山部72b、第3上山部72c、第4上山部72d、第5上山部72e)と4個の上谷部73(第1上谷部73a、第2上谷部73b、第3上谷部73c、第4上谷部73d)とが交互に形成されるように撓ませられた状態で組み付けられている。
【0023】
一方、下板ばね74も、上板ばね71と同様に、その長手方向に沿って5個の下山部75(第1下山部75a、第2下山部75b、第3下山部75c、第4下山部75d、第5下山部75e)と4個の下谷部76(第1下谷部76a、第2下谷部76b、第3下谷部76c、第4下谷部76d)とが交互に形成されるように撓ませられた状態で組み付けられている。また、このとき、5個の上山部72と5個の下山部75は、互いに向かいあう位置に形成されている。これと同様に、4個の上谷部73と4個の下谷部76は、互いに向かいあう位置に形成されている。
【0024】
また、5個の上山部72と5個の下山部75の撓み状態は、スライド移動する操作体60の両押圧部62(62a、62b)を挟み込んで弾接状態になるように設定されている。一方、4個の上谷部73と4個の下谷部76の撓み状態は、各上山部72と各下山部75によって生じた弾接状態が解消されるように設定されている。また、このとき、4個の上谷部73(73a、73b、73c、73d)と4個の下谷部76(76a、76b、76c、76d)は、ハウジング40の上下内面に配設された8個の内部スイッチ50(50a、50b、50c、・・・50h)の各接点部52(52a、52b、52c、・・・、52h)と対応する位置にそれぞれ形成されている。
【0025】
このように撓みが設定されているため、操作体60をスライド移動させたとき、操作体60の両押圧部62は、上下谷部73、76のいずれかに嵌り込む格好となる。そして、この嵌り込んだ状態で、操作体60の両押圧部62によって内部スイッチ50の各接点部52を押圧操作することができる。
【0026】
なお、説明の便宜上、操作体60の両押圧部62が、第1上谷部73aと第1下谷部76aに嵌り込んで、第1内部スイッチ50aの第1接点部52aもしくは第5内部スイッチ50eの第5接点部52eを押圧操作可能な位置にあるときのノブ66の位置をポジションP1と記す(図5参照)。これと同様に、操作体の両押圧部62が、第2上谷部73bと第2下谷部76bに嵌り込んで、第2内部スイッチ50bの第2接点部52bもしくは第6内部スイッチ50fの第6接点部52fを押圧操作可能な位置にあるときのノブ66の位置をポジションP2と記す。
【0027】
また、これと同様に、操作体の両押圧部62が、第3上谷部73cと第3下谷部76cに嵌り込んで、第3内部スイッチ50cの第3接点部52cもしくは第7内部スイッチ50gの第7接点部52gを押圧操作可能な位置にあるときのノブ66の位置をポジションP3と記す。また、これと同様に、操作体の両押圧部62が、第4上谷部73dと第4下谷部76dに嵌り込んで、第4内部スイッチ50dの第4接点部52dもしくは第8内部スイッチ50hの第8接点部52hを押圧操作可能な位置にあるときのノブ66の位置をポジションP4と記す。
【0028】
続いて、上述したシートスイッチの組み立て方法を説明する。まず、内部スイッチ50と1対の板ばね70がそれぞれ配設されたハウジング40の収容部44に操作体60を挿入する。このとき、ハウジング40の開口42から操作体60の軸64が突出するように挿入する。この挿入状態でハウジング40のフランジ46をシールド11の内面に形成の係止爪13に引っ掛けてハウジング40をシールド11に組み付ける。
【0029】
このように組み付けると、操作体60の軸64は、シールド11に形成の切欠溝12から突出するため、この突出した軸64の先端にノブ66を組み付ける(図2参照)。これにより、ノブ66のスライド操作によって操作体60をスライド移動させることができる。また、これと同様に、ノブ66の上下操作によって操作体60の両押圧部62を個別に接点部52に押し当てることができる。このようにして、ノブ66を操作することによって個別に内部スイッチ50を動作させることができる。
【0030】
最後に、図6〜11を参照して、上述したシートスイッチの使用方法を説明する。このシートスイッチは、まず、電動機能を動作させることができる操作位置へ操作体60をスライド移動させ、その後、操作体60の押圧部62を内部スイッチ50の接点部52に押し当てて動作させるといった方法で使用する。以下の説明にあたって、はじめに、ノブ66がポジションP1にある状態から説明する。
【0031】
図6に示すように、ノブ66がポジションP1にある状態から、シートクッション10を前方向へ移動させたい場合、ノブ66を上方向へ操作して、操作体60の上押圧部62aによって第1内部スイッチ50aの第1接点部52aを動作させる(図7参照)。このとき、上押圧部62aは、第1上谷部73aの両側を少し撓ませながら第1接点部52aを動作させるため、ノブ66の操作を解除すると、その撓みの復元力によってノブ66は操作前の状態に戻される(図5に示される状態)。このように第1内部スイッチ50aの第1接点部52aを動作させて、シートクッション10を前方向へ移動させることができる。これとは逆に、シートクッション10を後方向へ移動させたい場合、図6に示す状態から、ノブ66を下方向へ操作して、操作体60の下押圧部62bによって第5内部スイッチ50eの第5接点部52eを動作させればよい(図8参照)。
【0032】
また、図6に示す状態から、シートクッション10の前部を上方向へ移動させたい場合、まず、ノブ66を後ろ方向へスライド操作して、ノブ66をポジションP1からポジションP2へと移動させる。このとき、図9に示すように、両板ばね70(71、74)の第2上下山部72b、75bは、操作体60の両押圧部62(62a、62b)によって互いに遠ざかる方向へと撓ませられた状態となっている。そして、ノブ66がポジションP2に到達すると、この撓みは解消された状態になる。このとき、既に説明したように、操作体60の両押圧部62(62a、62b)は、第1上谷部73aと第1下谷部76aに嵌り込む格好となるため、これにより、操作体60に対して節度感を付与することができる(図10参照)。
【0033】
そして、ノブ66がポジションP1にある状態のときと同様に、ノブ66を上方向へ操作して、操作体60の上押圧部62aによって第2内部スイッチ50bの第2接点部52bを動作させる(図11参照)。このように第2内部スイッチ50bの第2接点部52bを動作させて、シートクッション10の前部を上方向へ移動させることができる。これとは逆に、シートクッション10の前部を下方向へ移動させたい場合、図10に示す状態から、ノブ66を下方向へ操作して、操作体60の下押圧部62bによって第6内部スイッチ50fの第6接点部52fを動作させればよい(図12参照)。
【0034】
なお、シートクッション10を昇降させたい場合、また、シートバック20を傾動させたい場合も、上述したシートクッション10の前部の高さ位置を移動させた場合と同様に、ノブ66をポジションP3、P4へスライド移動させた後に上下に操作すればよい。
【0035】
本発明の実施例1に係るシートスイッチは、上述したように構成されている。この構成によれば、1つのノブ66で複数の電動機能を動作させる場合であっても、従来技術で説明したようにノブ66をアウター側に引き出す操作を必要としない。これにより、ノブ66を操作する手がドアの内面と干渉することがないため、ノブ66の操作性を良好に保つことができる。また、内部スイッチ50を押圧操作するとき、操作体60は節度感を備えた状態で保持されるため、ノブ66の操作性を良好に保つことができる。
【0036】
また、この構成によれば、節度付与手段は、1対の板ばね70(71、74)によって構成されている。そのため、簡便な構成で操作体60に節度感を付与することができる。また、この構成によれば、シートスライド機能A、チルト上下機能B、リフトアップ機能C、リクライニング機能Dに対応する8個の内部スイッチ50のうち、シートスライド機能Aとリクライニング機能Dに対応する4個の内部スイッチ50a、50e、50d、50hは、操作体60のスライド移動範囲の前後端にそれぞれ配設されている。これにより、使用頻度の高いシートスライド機能Aとリクライニング機能Dを操作するとき、乗員にとって操作し易い位置でノブ66を操作することができる。
【0037】
(実施例2)
次に、図13〜23を参照して、本発明の実施例2に係るシートスイッチを説明する。図13は、本発明の実施例2に係るシートスイッチを適用させた車両用シートの全体斜視図である。図14は、図13のD−D線断面図である。図15は、図14のE−E線断面図である。図16は、各電動機能を動作させるときのノブの操作位置を示す図である。図17は、シートスイッチの動作を示す模式図であり、ノブがポジションP1に位置しているときを示している。
【0038】
図18は、図17において、シートクッションを前方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図19は、図17において、シートクッションを後方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図20は、図17に示す状態から、ノブをポジションP2へ向けて移動させたときの移動途中の状態を示している。図21は、図20において、ノブがポジションP2に到達したときを示している。図22は、図21において、シートクッションの前部を上方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。図23は、図21において、シートクッションの前部を下方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【0039】
この実施例2は、既に説明した実施例1と比較すると、ノブのポジションを切り替えるときのノブの移動方向が相違している。すなわち、実施例1では、ノブ66を前後方向にスライド移動させてポジションの切り替えを行う構成であった。しかし、これから説明する実施例2では、ノブ166を円周方向に移動させてポジションの切り替えを行う構成である。
【0040】
はじめに、図13を参照して、実施例2に係るシートスイッチを適用させる車両用シートについて説明する。この車両用シート101は、実施例1で説明した車両用シート1と同様に、シートクッション110と、シートバック120と、ヘッドレスト130とから主として構成されている。また、この車両用シート101には、実施例1で説明した車両用シート1と同様に、4種の電動機能A、B、C、Dが備えられている。
【0041】
次に、図14〜15を参照して、実施例2に係るシートスイッチを説明する。図14に示すように、シートスイッチは、ハウジング140と、8個の内部スイッチ150(第1内部スイッチ150a、第2内部スイッチ150b、第3内部スイッチ150c、・・・、第8内部スイッチ150h)と、操作体160と、挟持部材180(第1挟持部材181、第2挟持部材182、第3挟持部材183、第4挟持部材184)とから主として構成されている。以下に、これら各構成部材を個別に説明する。
【0042】
はじめに、ハウジング140から順に説明する。ハウジング140は、開口142を有し、リング状に形成された収容部144を備えたケース状に構成されている。開口142の周縁の適宜箇所には、フランジ146が形成されており、このフランジ146によってハウジング140を後述するシールド111の内面に組み付けることができる。
【0043】
次に、8個の内部スイッチ150を説明する。図15に示すように、8個の内部スイッチ150(第1内部スイッチ150a、第2内部スイッチ150b、第3内部スイッチ150c、・・・、第8内部スイッチ150h)は、接点部152(第1接点部152a、第2接点部152b、第3接点部152c、・・・、第8接点部152h)をそれぞれ備えており、これら各接点部152が押圧されるとそれぞれ電気的に動作状態(ON状態)となるように構成されたスイッチである。
【0044】
これら8個の内部スイッチ150のうち、第1内部スイッチ150a、第2内部スイッチ150b、第3内部スイッチ150c、第4内部スイッチ150dは、収容部144の内面のうち外径側の内面において、上から時計回り方向に順に均等に配設されている。これと同様に、残りの第5内部スイッチ150e、第6内部スイッチ150f、第7内部スイッチ150g、第8内部スイッチ150hも、収容部144の内面のうち内径側の内面において、上から時計回り方向に順に均等に配設されている。
【0045】
このとき、第1内部スイッチ150a、第2内部スイッチ150b、第3内部スイッチ150c、第4内部スイッチ150dと第5内部スイッチ150e、第6内部スイッチ150f、第7内部スイッチ150g、第8内部スイッチ150hとは、円周方向を境に対向するように配設されている。これらの記載が、特許請求の範囲に記載の「収容部における向かい合う両内壁面において、矩形状の長手方向もしくはリング状の円周方向を境に向かい合うようにそれぞれ複数配設された内部スイッチ」に相当する。また、これら8個の内部スイッチ150(第1内部スイッチ150a、第2内部スイッチ150b、第3内部スイッチ150c、・・・、第8内部スイッチ150h)は、図示しない制御装置とケーブル154(第1ケーブル154a、第2ケーブル154b、第3ケーブル154c、・・・、第8ケーブル150h)を介してそれぞれ接続されている。
【0046】
そして、第1内部スイッチ150aが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110の前部を上方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110の前部を上方向へ移動させることができる。これと同様に、第2内部スイッチ150bが動作状態になると、制御装置の中のシートバック120を後方へ傾動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートバック120を後方へ傾動させることができる。
【0047】
また、これと同様に、第3内部スイッチ150cが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110を下降させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110を下降させることができる。また、これと同様に、第4内部スイッチ150dが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110を前方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110を前方向へ移動させることができる。
【0048】
また、これと同様に、第5内部スイッチ150eが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110の前部を下方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110の前部を下方向へ移動させることができる。また、これと同様に、第6内部スイッチ150fが動作状態になると、制御装置の中のシートバック120を前方へ傾動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートバック120を前方へ傾動させることができる。
【0049】
また、これと同様に、第7内部スイッチ150gが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110の前部を上方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110の前部を上方向へ移動させることができる。また、これと同様に、第8内部スイッチ150hが動作状態になると、制御装置の中のシートクッション110を後方向へ移動させる制御回路がONの状態となるように構成されている。これにより、シートクッション110を後方向へ移動させることができる。
【0050】
続いて、操作体160を説明する。操作体60は、内部スイッチ150の配設方向(収容部144の円周方向)に移動可能にハウジング140の収容部144に収容された矩形状の部材から構成されている。操作体160の外面のうち、収容部44の外径側の内面および内径側の内面と向かい合う面には、押圧部162(外径側押圧部162a、内径側押圧部162b)がそれぞれ突設されている。これら両押圧部162によって内部スイッチ150の各接点部152を個別に押圧することができる。図14に戻って、操作体160の外面のうち、ハウジング140の開口142側の外面には、軸164が突設されており、この軸164の先端には、後述するシールド111の切欠溝112を介して手で操作するノブ166が組み付け可能となっている。
【0051】
最後に、挟持部材180を説明する。図15に示すように、挟持部材180は、第1挟持部材181、第2挟持部材182、第3挟持部材183、第4挟持部材184から構成されている。第1挟持部材181は、第1外径側押圧部材181aと第1内径側押圧部材181bから構成されている。これと同様に、第2挟持部材182は、第2外径側押圧部材182aと第2内径側押圧部材182bから構成されている。また、これと同様に、第3挟持部材183は、第3外径側押圧部材183aと第3内径側押圧部材183bから構成されている。また、これと同様に、第4挟持部材184は、第4外径側押圧部材184aと第4内径側押圧部材184bから構成されている。
【0052】
そして、4個の第1外径側押圧部材181a〜第4外径側押圧部材184aは、収容部144の内面のうち外径側の内面に、圧縮ばね148を介してそれぞれ組み付けられている。一方、4個の第1内径側押圧部材181b〜第4内径側押圧部材184bは、収容部144の内面のうち内径側の内面に、圧縮ばね148を介してそれぞれ組み付けられている。
【0053】
このとき、第1外径側押圧部材181aは、第1内部スイッチ150aと第2内部スイッチ150bとの間に組み付けられている。これと同様に、第2外径側押圧部材182aは、第2内部スイッチ150bと第3内部スイッチ150cとの間に組み付けられている。また、これと同様に、第3外径側押圧部材183aは、第3内部スイッチ150cと第4内部スイッチ150dとの間に組み付けられている。また、これと同様に、第4外径側押圧部材184aは、第4内部スイッチ150dと第1内部スイッチ150aとの間に組み付けられている。
【0054】
また、このとき、第1外径側押圧部材181aと第2外径側押圧部材182aとの間には、操作体166の外径側押圧部162aを嵌め込み可能な隙間が形成されるように組み付けられている。このことは、隣り合う全ての外径側押圧部材181a〜184aにおいて同様である。
【0055】
一方、第1内径側押圧部材181bも、第5内部スイッチ150eと第6内部スイッチ150fとの間に組み付けられている。これと同様に、第2内径側押圧部材182bも、第6内部スイッチ150fと第7内部スイッチ150gとの間に組み付けられている。また、これと同様に、第3内径側押圧部材183bも、第7内部スイッチ150gと第8内部スイッチ150hとの間に組み付けられている。また、これと同様に、第4内径側押圧部材184bも、第8内部スイッチ150hと第5内部スイッチ150eとの間に組み付けられている。
【0056】
また、このとき、第1内径側押圧部材181bと第2内径側押圧部材182bとの間には、操作体166の内径側押圧部162bを嵌め込み可能な隙間が形成されるように組み付けられている。このことは、隣り合う全ての内径側押圧部材181b〜184bにおいて同様である。
【0057】
また、第1外径側押圧部材181aと第1内径側押圧部材181bとは向かい合うように組み付けられている。これと同様に、第2外径側押圧部材182aと第2内径側押圧部材182bとは向かい合うように組み付けられている。また、これと同様に、第3外径側押圧部材183aと第3内径側押圧部材183bとは向かい合うように組み付けられている。また、これと同様に、第4外径側押圧部材184aと第4内径側押圧部材184bとは向かい合うように組み付けられている。
【0058】
そして、これら各挟持部材181〜184の間に操作体160の両押圧部162を嵌め込ませると、両押圧部162によって内部スイッチ150の各接点部152を押圧操作することができる。
【0059】
なお、説明の便宜上、操作体160の両押圧部162が、第4挟持部材184と第1挟持部材181との間に嵌り込んで、第1内部スイッチ150aの第1接点部152aもしくは第5内部スイッチ150eの第5接点部152eを押圧操作可能な位置にあるときのノブ166の位置をポジションP1と記す(図16参照)。これと同様に、操作体160の両押圧部162が、第1挟持部材181と第2挟持部材182との間に嵌り込んで、第2内部スイッチ150bの第2接点部152bもしくは第6内部スイッチ150fの第6接点部152fを押圧操作可能な位置にあるときのノブ166の位置をポジションP2と記す。
【0060】
また、これと同様に、操作体160の両押圧部162が、第2挟持部材182と第3挟持部材183との間に嵌り込んで、第3内部スイッチ150cの第3接点部152cもしくは第7内部スイッチ150gの第7接点部152gを押圧操作可能な位置にあるときのノブ166の位置をポジションP3と記す。また、これと同様に、操作体160の両押圧部162が、第3挟持部材183と第4挟持部材184との間に嵌り込んで、第4内部スイッチ150dの第4接点部152dもしくは第8内部スイッチ150hの第8接点部152hを押圧操作可能な位置にあるときのノブ166の位置をポジションP4と記す。
【0061】
続いて、上述したシートスイッチの組み立て方法を説明する。まず、内部スイッチ150と挟持部材がそれぞれ配設されたハウジング140の収容部144に操作体160を挿入する。このとき、ハウジング140の開口142から操作体160の軸164が突出するように挿入する。この挿入状態でハウジング140のフランジ146をシールド111の内面に形成の係止爪113に引っ掛けてハウジング140をシールド111に組み付ける。
【0062】
このように組み付けると、操作体160の軸164は、シールド111に形成の切欠溝112から突出するため、この突出した軸164の先端にノブ166を組み付ける(図14参照)。これにより、ノブ166の円周方向への操作によって操作体160を円周方向へ移動させることができる。また、これと同様に、ノブ166の上下操作によって操作体160の両押圧部162を個別に接点部152に押し当てることができる。このようにして、ノブ166を操作することによって個別に内部スイッチ150を動作させることができる。
【0063】
最後に、図17〜23を参照して、上述したシートスイッチの使用方法を説明する。このシートスイッチは、まず、電動機能を動作させることができる操作位置へ操作体160をスライド移動させ、その後、操作体160の両押圧部162を内部スイッチ150の接点部152に押し当てて動作させるといった方法で使用する。以下の説明にあたって、はじめに、ノブ166がポジションP1にある状態から説明する。
【0064】
図17に示すように、ノブ166がポジションP1にある状態から、シートクッション110の前部を上方向へ移動させたい場合、ノブ166を上方向へ操作して、操作体160の外径側押圧部162aによって第1内部スイッチ150aの第1接点部152aを動作させる(図18参照)。このとき、外径側押圧部162aは、第4外径側押圧部材184aと第1外径側押圧部材181aの両端を押し当てて圧縮ばね148を少し撓ませながら第1接点部152aを動作させるため、ノブ166の操作を解除すると、その撓みの復元力によってノブ166は操作前の状態に戻される(図17に示される状態)。このように第1内部スイッチ150aの第1接点部152aを動作させて、シートクッション110の前部を上方向へ移動させることができる。これとは逆に、シートクッション110の前部を下方向へ移動させたい場合、図17に示す状態から、ノブ166を下方向へ操作して、操作体160の内径側押圧部162bによって第5内部スイッチ150eの第5接点部152eを動作させればよい(図19参照)。
【0065】
また、図17に示す状態から、シートバック120を後方へ傾動させたい場合、まず、ノブ166を時計周り方向へ略90度操作して、ノブ166をポジションP1からポジションP2へと移動させる。このとき、図20に示すように、第1外径側押圧部材181aと第1内径側押圧部材181bの各圧縮ばね148は、操作体160の両押圧部162(162a、162b)によって撓ませられた状態となっている。そして、操作体160がポジションP2に到達すると、この撓みは解消された状態になる。このとき、既に説明したように、操作体160の両押圧部162(162a、162b)は、第1挟持部材181と第2挟持部材182の間の隙間に挟まり込む格好となるため、これにより、操作体160に対して節度感を付与することができる(図21参照)。
【0066】
そして、ノブ166がポジションP1にある状態のときと同様に、ノブ166を後方向へ操作して、操作体160の外径側押圧部162aによって第2内部スイッチ150bの第2接点部152bを動作させる(図22参照)。このように第2内部スイッチ150bの第2接点部152bを動作させて、シートバック120を後方へ傾動させることができる。これとは逆に、シートバック120を前方へ傾動させたい場合、図19に示す状態から、ノブ166を前方向へ操作して、操作体160の内径側押圧部162bによって第6内部スイッチ150fの第6接点部152fを動作させればよい(図23参照)。
【0067】
なお、シートクッション110を昇降させたい場合、また、シートクッション110を前後方向へ移動させたい場合も、上述したシートバック120を前後に傾動させた場合と同様に、ノブ166をポジションP3、P4へ移動させた後に上下または前後に操作すればよい。
【0068】
本発明の実施例2に係るシートスイッチは、上述したように構成されている。この構成によれば、実施例1で説明したシートスイッチと同様の作用効果を得ることができる。また、この構成によれば、節度付与手段は、圧縮ばね148によって操作体166の両押圧部162を弾接させる部材によって構成されている。そのため、実施例1と同様に、簡便な構成で操作体160に節度感を付与することができる。
【0069】
また、この構成によれば、例えば、ポジションP4において、ノブ166を前方向へ操作すると、シートクッション110も前方向へ移動し、これと逆に、ノブ166を後方向へ操作すると、シートクッション110も後方向へ移動する。そのため、シートスライド機能Aを動作させるときのノブ166の動きと、シートクッション110の実際の動きとを一致させることができる。したがって、乗員にとって操作性を向上させることができる。なお、このことは、残りの3個の機能B、C、Dにおいても同様であるため、その詳細説明は省略する。
【0070】
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例1では、内部スイッチ50を上下に4個ずつ配設した構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、上下に複数個(例えば、5個、6個等)ずつ配設しても構わない。
また、実施例2では、内部スイッチ150を円周方向の外径側と内径側に4個ずつ配設した構成を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、外径側と内径側に複数個(例えば、5個、6個等)ずつ配設しても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】図1は、本発明の実施例1に係るシートスイッチを適用させた車両用シートの全体斜視図である。
【図2】図2は、図1のA−A線断面図である。
【図3】図3は、図2のB−B線断面図である。
【図4】図4は、図2のC−C線断面図である。
【図5】図5は、各電動機能を動作させるときのノブの操作位置を示す図である。
【図6】図6は、シートスイッチの動作を示す模式図であり、ノブがポジションP1に位置しているときを示している。
【図7】図7は、図6において、シートクッションを前方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図8】図8は、図6において、シートクッションを後方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図9】図9は、図6に示す状態から、ノブをポジションP2へ向けて移動させたときの移動途中の状態を示している。
【図10】図10は、図9において、ノブがポジションP2に到達したときを示している。
【図11】図11は、図10において、シートクッションの前部を上方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図12】図12は、図10において、シートクッションの前部を下方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図13】図13は、本発明の実施例2に係るシートスイッチを適用させた車両用シートの全体斜視図である。
【図14】図14は、図13のD−D線断面図である。
【図15】図15は、図14のE−E線断面図である。
【図16】図16は、各電動機能を動作させるときのノブの操作位置を示す図である。
【図17】図17は、シートスイッチの動作を示す模式図であり、ノブがポジションP1に位置しているときを示している。
【図18】図18は、図17において、シートクッションの前部を上方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図19】図19は、図17において、シートクッションの前部を下方向へ移動させるときの操作体の状態を示している。
【図20】図20は、図17に示す状態から、ノブをポジションP2へ向けて移動させたときの移動途中の状態を示している。
【図21】図21は、図20において、ノブがポジションP2に到達したときを示している。
【図22】図22は、図21において、シートバックを後方へ傾動させるときの操作体の状態を示している。
【図23】図23は、図21において、シートバックを前方へ傾動させるときの操作体の状態を示している。
【図24】図24は、従来技術のシートスイッチを適用させた車両用シートの全体斜視図である。
【符号の説明】
【0072】
1 車両用シート
10 シートクッション
20 シートバック
40 ハウジング
42 開口
44 収容部
50 内部スイッチ
52 接点部
60 操作体
66 ノブ
70 節度付与手段(1対のばね)
71 上板ばね
72 上山部
73 上谷部
74 下板ばね
75 下山部
76 下谷部
101 車両用シート
110 シートクッション
120 シートバック
140 ハウジング
142 開口
144 収容部
150 内部スイッチ
152 接点部
160 操作体
166 ノブ
180 節度付与手段(挟持部材)
181 第1挟持部材
181a 第1外径側押圧部材
181b 第1内径側押圧部材
182 第2挟持部材
182a 第2外径側押圧部材
182b 第2内径側押圧部材
183 第3挟持部材
183a 第3外径側押圧部材
183b 第3内径側押圧部材
184 第4挟持部材
184a 第4外径側押圧部材
184b 第4内径側押圧部材



【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションとシートバックとから構成されている車両用シートに設けられた複数の電動機能を動作させるシートスイッチであって、
開口を有し、矩形状もしくはリング状に形成された収容部を備えたハウジングと、
収容部における向かい合う両内壁面において、矩形状の長手方向もしくはリング状の円周方向を境に向かい合うようにそれぞれ複数配設された内部スイッチと、
ノブを有し、ハウジングの開口を介したノブの操作によって内部スイッチの配設方向にスライド移動可能に、且つ、内部スイッチの各接点部を個別に押圧操作可能に収容部に収容された操作体と、
スライド移動させた操作体が内部スイッチの接点部を押圧操作可能な位置に到達すると、操作体に対して節度感を付与する節度付与手段とを備えており、
操作体によって内部スイッチの接点部が個別に押圧されると、複数の電動機能のうち、その内部スイッチに対応した電動機能が動作する構成となっていることを特徴とするシートスイッチ。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2009−70728(P2009−70728A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−239259(P2007−239259)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000241500)トヨタ紡織株式会社 (2,945)
【Fターム(参考)】