説明

車両用ナビゲーション装置

【課題】 イグニッションオフ時に演算回路への電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別する。
【解決手段】 車両用ナビゲーション装置は、自車両の駐車位置情報、その駐車時間情報、その駐車位置の属する施設種別、その駐車位置が属するエリアにおける今回を含めた過去の駐車回数、および書き込み日時のデータから成るエントリを、駐車時間学習マップとして記憶させ、さらに、車両のイグニッションキーがオンからオフになると、画像表示装置の作動を停止し、自車両の現在位置と同一エリアのエントリが駐車時間学習マップ中にあり、かつそのエントリ中の駐車回数がしきい値を超えていれば、LED15を点滅させ続けながら、そのエントリ中の駐車時間および施設種別のうち少なくとも1つに基づくタイマ値の示す時間の経過またはイグニッションのオンがあることを待ち、そのタイマ値時間の経過後に、CPUを含む制御部の作動を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ナビゲーション装置の演算回路への電力供給に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両用ナビゲーション装置は、演算回路等が起動を開始してから起動が完了して使用可能となるまで、通常数十秒の時間がかかる。その間ユーザは、車両用ナビゲーション装置を利用できずに待たされることになる。その意味においては、車両用ナビゲーション装置は、イグニッションオフ時においても常に電力が投入されていることが望ましいが、そうなれば電力消費が膨大なものとなってしまい、車両のバッテリに過度な負担がかかることになる。
【0003】
そこで、イグニッションオフ時に車両用ナビゲーション装置に対する電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別するような技術が望まれる。このような技術が、特許文献1に開示されている。
【0004】
この特許文献1においては、車両用ナビゲーション装置は、駐車時において、ドライバーが短時間で戻ってきて車両のイグニッションをオンにするか否かを判定し、短時間で戻ってくる場合は、車両のイグニッションがオフであっても車両用ナビゲーション装置の電源をオンのままにしておくようになっている。
【特許文献1】特開2001−4383号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1の車両用ナビゲーション装置は、ドライバが短時間で戻ってくるか否かについて、案内経路上の目的地と現在位置との距離がある一定のしきい値を上回っているか否かに基づいて判定している。したがって、車両用ナビゲーション装置が経路案内を行っていないような状況では、この技術を用いることができない。
【0006】
本発明は上記点に鑑み、経路案内時以外の場合においても、イグニッションオフ時に演算回路への電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別する車両用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の請求項1に記載の発明は、演算回路と、自車両のイグニッションオフ時に前記演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路と、施設位置情報と施設種別との対応情報を記憶する記憶媒体と、を備え、前記演算回路は、自車両のイグニッションオフ時、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として機能することを特徴とする車両用ナビゲーション装置である。
【0008】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置は、自車両のイグニッションオフ時、現在位置の近傍の施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過するまで、制御回路の作動を持続させる。したがって、車両のイグニッションオフ時に、そのときの現在位置の近傍の施設に対応する施設種別に基づいて、演算回路への電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合を区別し、また持続するときの待ち時間を特定することができる。
【0009】
なお、演算電力供給回路は、自車両のイグニッションオフ時にのみ演算回路に電力を供給するようになっていてもよいし、それに加えてイグニッションオン時にも演算回路に電力を供給するようになっていてもよい。つまり、演算電力供給回路は、自車両のイグニッションオフ時に演算回路に作動用の電力を供給するようになっていれば十分である。
【0010】
また、施設位置情報としては、施設の緯度、経度等のピンポイント位置、施設が有するエリア等がある。
【0011】
また、現在位置の近傍の施設位置情報としては、現在位置と同一位置を示す施設位置情報、現在位置から基準距離内の位置を示す施設位置情報、現在位置を含むエリアとしての施設位置情報等がある。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、演算回路と、自車両のイグニッションオフ時に前記演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路と、を備え、前記演算回路は、自車両の駐車時に、その駐車位置情報およびその駐車時間情報を駐車履歴として記憶媒体に記憶させる駐車履歴記憶制御手段、および自車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報のうち、現在位置の近傍の駐車位置情報に対応する駐車時間情報に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として機能することを特徴とする車両用ナビゲーション装置である。
【0013】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置は、自車両の駐車時に、その駐車位置情報およびその駐車時間情報を駐車履歴として記憶媒体に記憶させ、また、自車両のイグニッションオフ時、記憶された駐車履歴中の、現在位置の近傍の駐車位置情報に対応する駐車時間情報に基づいた待ち時間が経過するまで、その制御回路の作動を持続させる。したがって、車両のイグニッションオフ時に、そのときの現在位置の近傍における過去の駐車時間に基づいて、演算回路に電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別し、また持続するときの待ち時間を特定することができる。
【0014】
なお、自車両の駐車位置情報としては、例えば駐車位置の座標、駐車位置が属するエリア範囲、駐車位置が属する施設名、今回を含めた過去複数回の重み付け平均位置情報等がある。また、自車両の駐車時間情報としては、例えば今回を含めた過去複数回の重み付け平均時間、今回のみの駐車時間等がある。
【0015】
また、現在位置の近傍の駐車位置情報としては、現在位置と同一位置を示す位置情報、現在位置から基準距離内の位置を示す位置情報、現在位置と同じ施設に属する位置を示す位置情報、現在位置が属する施設を示す位置情報、現在位置が属するエリアを示す位置情報等がある。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用ナビゲーション装置において、施設位置情報と施設種別との対応情報を記憶する記憶媒体を備え、前記停止手段は、自車両のイグニッションオフ時、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させることを特徴とする。
【0017】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置は、車両のイグニッションオフ時に、そのときの現在位置の近傍の施設位置情報に対応する施設種別およびそのときの現在位置の近傍における過去の駐車時間に基づいて、演算回路に電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別し、また持続するときの待ち時間を特定することができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の車両用ナビゲーション装置において、前記停止手段は、車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報に基づいて、現在位置の近傍における過去の駐車回数がしきい値を超えている場合に、前記待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させることを特徴とする。
【0019】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置は、現在位置の近傍における過去の駐車回数に基づいて、演算回路に電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合を区別することができる。
【0020】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用ナビゲーション装置において、車両のイグニッションオフ時、直ちに作動が停止する画像表示装置を備えたことを特徴とする。
【0021】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車両用ナビゲーション装置において、前記画像表示装置は、車両のイグニッションオン時、直ちにその作動が始まり、その作動が始まったとき、それまで前記演算電力供給回路の電力供給が停止していた場合と停止していなかった場合とで異なる画面表示を行うことを特徴とする。
【0022】
このようになっていることで、ドライバーが車両に戻ったときに、車両用ナビゲーション装置1の起動にかかる時間があるときは長く、あるときは短くなることによる違和感を低減することができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、自車両のイグニッションオフ時、記憶媒体に記憶された施設位置情報と施設種別との対応情報に基づく施設位置情報のうち、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に、自車両のイグニッションオフ時に演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として、演算回路を機能させるプログラムである。
【0024】
また、請求項8に記載の発明は、自車両の駐車時に、その駐車位置情報およびその駐車時間情報を駐車履歴として記憶媒体に記憶させる駐車履歴記憶制御手段、および自車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報のうち、現在位置の近傍の駐車位置情報に対応する駐車時間情報に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に、演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として、演算回路を機能させるプログラムである。
【0025】
このように、プログラムとしても、上記のような発明を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1に、本実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成を示す。この車両用ナビゲーション装置1は、車両に搭載されたバッテリ2から2系統の電力供給を受けるようになっている。2系統とは、具体的には、バッテリ2からイグニッション部3を介して電力を受ける系統、および、バッテリ2から直接電力を受ける系統である。イグニッション部3は、車両のキースイッチがオンとなることで、バッテリ2から車両用ナビゲーション装置1への電力供給を行い、車両のキースイッチがオフとなることで、バッテリ2から車両用ナビゲーション装置1の電力供給を遮断するようになっている。
【0027】
この車両用ナビゲーション装置1は、位置検出器11、操作入力部12、画像表示装置13、電力供給回路14、LED15、カレンダー部16、ハードディスクドライブ17(図中ではHDDと記す)、および制御部18を有している。
【0028】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御部18に出力する。
【0029】
操作入力部12は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置13の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御部18に出力する。
【0030】
画像表示装置13は、制御部18が出力した映像信号に基づいた映像をユーザに表示する。表示映像としては、例えば現在地を中心とする地図等がある。この画像表示装置13は、バッテリ2からイグニッション部3を介する系統のみによって電力供給を受けることで、このような作動を実現する。
【0031】
電力供給回路14は、バッテリ2から受けた電力を、制御部18の各部に作動用の電力として供給するための回路である。この電力供給回路14は、制御部18からの制御信号に従って、制御部18への上記電力供給のオン・オフを切り替えるようになっている。
【0032】
LED15は、制御部18からの信号に基づいて点灯または点滅することで、車両用ナビゲーション装置1の外部に光を放出する発光体である。
【0033】
カレンダー部16は、年、月、日等の暦データと、実時間を計測するクロックとを有し、CPU21からの制御信号に基づいて、クロックの計測した実時間に相当する現在の年、月、日、時刻のデータを制御部18に出力する装置である。なお、カレンダー部16は、車両用ナビゲーション装置1内の内蔵電池からの電力供給により、バッテリ2から電力供給を受けずに作動する。
【0034】
ハードディスクドライブ17は、不揮発性の磁気記憶媒体であり、制御部18用のプログラム、経路案内用の地図データ等を記憶している。
【0035】
地図データは、道路片(リンク)および交差点(ノード)の位置、種別、交差点と道路片との接続関係情報等を含む道路データ、および施設データを有している。施設データは、施設毎のエントリを複数有しており、各エントリは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、施設種別情報等を示すデータを有している。ここで、施設種別とは、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、デパート、ファミリーレストラン、ホテル等の、施設の性質による区分をいう。この施設データが、施設位置情報と施設種別との対応情報に相当する。
【0036】
制御部18は、バッテリ2から上述の2系統を介して電力供給を受け、この電力供給のいずれか一方でも行われていれば、キー状態入力部20、CPU21、フラッシュROM22、DRAM23等、制御部18の各部が作動し、また位置検出器11、操作入力部12、ハードディスクドライブ17に作動電力を供給する。
【0037】
キー状態入力部20は、イグニッション部3を介して受けるバッテリ2からの電力に基づいて、イグニッションキーのオン、オフの状態を検出し、その検出結果をCPU21に出力するようになっている。
【0038】
CPU21は、フラッシュROM22またはハードディスクドライブ17から読み出した車両用ナビゲーション装置1の作動のためのプログラムを実行し、その実行の際には、必要に応じて位置検出器11からの信号、操作入力部12からの信号、カレンダー部16からの年、月、日、時刻のデータ等のデータを取得し、フラッシュROM22、DRAM23、ハードディスクドライブ17に対してデータの読み出し、書き込みの制御を行い、画像表示装置13、電力供給回路14、LED15、カレンダー部16に信号を出力する。
【0039】
CPU21がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、案内経路探索処理、経路案内処理等がある。
【0040】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基いて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
【0041】
案内経路探索処理は、操作入力部12からユーザによる目的地の入力を受け付け、現在位置から当該目的地までの最適な案内経路を算出する処理である。
【0042】
経路案内処理は、ハードディスクドライブ17から地図データを読み出し、算出された案内経路、目的施設、経由施設および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置13に出力する処理である。
【0043】
またCPU21は、図2〜図4に示すプログラム100〜400をマルチタスク的に実行するようになっている。以下、CPU21がこれらのプログラム100〜400を実行することで実現する車両用ナビゲーション装置1の作動について説明する。なお、CPU21は、これらのプログラム100〜400の実行のために、フラッシュROM22の記憶領域中に、PMAPエリア31、PBUFFエリア32、fwaitエリア33という、3つの領域を確保する。
【0044】
CPU21は、キー状態入力部20からの信号に基づいて自車両のイグニッションがオフからオンとなってから所定期間後、図2に示す駐車位置記憶プログラム100の実行を開始する。この所定期間とは、後述する電力供給停止プログラム300の実行前にPBUFFエリア32が書き換えられない程度の所定時間(例えば10分)をいう。CPU21は、この駐車位置記憶プログラム100の実行において、まずステップ110で、現在位置を取得する。すなわち、上述の現在位置特定処理によって自車両の現在位置を特定する。
【0045】
続いてステップ120で、カレンダー部16に制御信号を出力することで、カレンダー部16から現在の日付/時刻情報を取得する。
【0046】
続いてステップ130で、ステップ110および120で取得した現在位置情報(緯度、経度)および日付/時刻情報をフラッシュROM22のPBUFFエリア32エリアに書き込む。このとき、既に現在位置情報および日付/時刻情報がPBUFFエリア32に書き込まれていれば、その書き込まれている情報に上書きすることで、今回の現在位置情報および日付/時刻情報を書き込む。
【0047】
続いてステップ140で、イグニッションキー位置がオフであるか否かをキー状態入力部20からの信号により判定し、オフであれば駐車位置記憶プログラム100の実行を終了し、オンであれば再びステップ110を実行する。
【0048】
なお、この駐車位置記憶プログラム100の実行において、ステップ110、120、130、140の処理の一巡は、例えば10秒程度となっている。
【0049】
このようなプログラムをCPU21が実行することで、イグニッションオン後上記所定の時間が経過するまでは、DRAM23のPBUFFエリア32には、直前のイグニッションオフ時の位置および日時の情報が記憶されていることになる。この情報は、ほとんどの場合、車両の駐車時の位置および日時の情報に相当する。
【0050】
次に、図2のPMAP書き込みプログラム200について説明する。CPU21は、このPMAP書き込みプログラム200を、車両のイグニッションがオンとなったときに、あるいは車両用ナビゲーション装置1への電力供給が始まって車両用ナビゲーション装置1が起動し、位置検出器11のGPS受信機が位置情報出力可能となった直後に実行し、まずステップ210で、カレンダー部16に制御信号を出力することで、現在の日付/時刻情報を取得する。続いてステップ220で、位置検出器11のGPS受信機から、自車両の現在位置情報(緯度、経度)を取得する。そして続いてステップ230で、PBUFFエリア32に記憶された位置情報および日時情報を読み出す。
【0051】
続いてステップ240で、車両が移動したか否かを判定する。この判定は、ステップ220で取得した現在の車両位置が、ステップ230で読み出した駐車位置と基準距離以上離れているか否かで判定する。基準距離は、GPS受信機の誤差としては大きすぎるような距離(例えば300メートル)である。この判定により、例えばレッカー移動等、車両が駐車中に移動されてしまったか否かを判定することができる。車両が移動したと判定する場合、PMAP書き込みプログラム200の実行を終了し、移動していないと判定する場合、続いてステップ250を実行する。
【0052】
ステップ250では、現在位置の種別データ、すなわち現在位置が属する施設の施設種別を取得する。ここで、現在位置がどの施設に属しているかは、ハードディスクドライブ17中の地図データに基づいて判断する。具体的には、地図データ中にある施設の位置(緯度、経度)から所定の距離内の近傍に現在位置があるときに、現在位置がその施設に属すると判定してもよい。また、地図データ中に施設のエリア(すなわち地理的領域)が定められている場合は、そのエリア内に現在位置があるときに、現在位置がその施設に属すると判定してもよい。なお、上述の所定の距離とは、コンビニエンスストアなら20メートル、大型デパートなら500メートル等、その施設の種別の駐車スペースの規模に応じて変化するようになっていてもよい。
【0053】
続いてステップ260では、ステップ210で取得した現在の日時から、ステップ230で読み出した日時を減算した結果の値を、駐車時間として特定する。
【0054】
続いてステップ270では、PMAPエリア31に、現在位置と同一エリアのエントリがあるか否かを判定する。エントリとは、PMAPエリア31に記憶される駐車時間学習マップ(駐車履歴に相当する)中に含まれる、駐車位置、駐車回数、施設種別、駐車時間、書き込み日時の組から成るデータの一単位をいう。駐車時間学習マップは、このエントリを複数有することができるようになっている。ただし、車両用ナビゲーション装置1の工場出荷時には、この駐車時間学習マップの内容は空である。ここで、現在位置と同一エリアのエントリがあるか否かは、ステップ250で特定した自車両が属する施設の位置から上述の所定距離内にある駐車位置を有するエントリがあるか否かで判定する。なお、地図データ中に当該施設のエリアが定められている場合は、当該エリアに属する駐車位置を有するエントリがあるか否かで判定してもよい。現在位置と同一エリアのエントリがある場合、続いてステップ270を実行し、なければ続いてステップ280を実行する。
【0055】
ステップ280では、ステップ270で「ある」と判定した対象のエントリの更新を行う。具体的には、当該エントリの駐車位置を、現在位置に基づく学習値に変更する。現在位置に基づく学習値としては、現在位置そのものでもよいし、当該エントリ中の現在の駐車位置の値と現在位置の値との重み付き平均であってもよい。また、駐車位置を、ステップ230で読み出した今回の駐車位置に基づく学習値に変更してもよいし、現在位置が属する施設の位置に基づく学習値に変更してもよい。
【0056】
また更に、当該エントリの駐車回数を、現在の値よりも1回分だけ大きい値にインクリメントする。また、当該エントリの駐車時間を、ステップ260で特定した今回の駐車時間に基づく学習値に変更する。今回の駐車時間に基づく学習値としては、今回の駐車時間そのものでもよいし、当該エントリ中の現在の駐車時間の値と今回の駐車位置の値との重み付き平均であってもよいし、今回を含む過去の駐車位置の数回分の移動平均であってもよい。また、当該エントリの書き込み日時を、ステップ210で特定した現在日時に変更する。また、当該エントリの施設種別の値はそのままにしておいてもよいし、ステップ250で特定した施設種別としてもよい。
【0057】
ステップ280では、駐車時間学習マップ中に空きエリアがあるか否か、すなわち新たなエントリを追加できるだけの空きデータ空間があるか否かを判定し、あれば続いてステップ290を実行し、なければ続いてステップ285で、駐車時間学習マップ中からその書き込み日時が最も古いエントリを削除することで、新たなエントリ用の空きエリアを用意し、続いてステップ290を実行する。
【0058】
ステップ290では、新規エントリを駐車時間学習マップに追加する。その新規エントリの値としては、 具体的には、駐車位置を、現在位置、ステップ230で読み出した今回の駐車位置、または現在位置が属する施設の位置とする。また、駐車回数を1回を示す値とする。また、駐車時間を、ステップ260で特定した今回の駐車時間とする。また、当該エントリの書き込み日時を、ステップ210で特定した現在日時に変更する。また、当該エントリの施設種別の値を、ステップ250で特定した施設種別とする。
【0059】
ステップ275、290の後、PMAP書き込みプログラム200の実行は終了する。このようなPMAP書き込みプログラム200をCPU21が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、イグニッションオン時(すなわち再始動時)の自車位置が駐車位置記憶プログラム100の実行によってPBUFFエリア32に記憶されたイグニッションオフ時(すなわち駐車開始時)の自車位置とほぼ同じ場合(ステップ240参照)、その駐車位置の属する施設種別を特定し(ステップ250参照)、その駐車開始時の時刻からこのイグニッションオン時までの経過時間としての駐車時間を算出し(ステップ260)、その駐車位置に基づく駐車位置情報、その駐車時間に基づく駐車時間情報、特定した施設種別、その駐車位置が属するエリアにおける今回を含めた過去の駐車回数、および書き込み日時のデータから成るエントリを、駐車時間学習マップとしてPMAPエリア31に記憶させる。
【0060】
次に、図4の電力供給停止プログラム300について説明する。CPU21は、イグニッションがオフからオンとなったことをキー状態入力部20を介して検出した後に、または車両用ナビゲーション装置1が起動した直後に、この電力供給停止プログラム300の実行を開始し、まずステップ310で、イグニッションキーがオフになったことをキー状態入力部20を介して検出するまで待つ。
【0061】
イグニッションキーがオフになると、続いてステップ325で、上述の現在位置特定処理によって自車両の現在位置を取得する。
【0062】
続いてステップ330で、駐車時間学習マップに現在位置と同一エリアのエントリがあるか否かを判定する。この判定の具体的な方法は、PMAP書き込みプログラム200のステップ270と同じである。同一エリアのエントリがあれば、続いてステップ335を実行し、なければ続いてステップ363を実行する。
【0063】
ステップ335では、学習回数が所定のしきい値(例えば5回)を超えているか否かを判定する。ここで、学習回数とは、ステップ330で「ある」と判定した対象のエントリに含まれる駐車回数の値である。しきい値を超えていれば続いてステップ340で、fwaitエリア33中のフラグfwaitの値を1にセットし、超えていなければ続いてステップ363を実行する。
【0064】
ステップ340に続くテップ345では、タイマ値(待ち時間に相当する)を設定して現在からの経過時間のカウントを開始する。このタイマ値は、ステップ330で「ある」と判定した対象のエントリに含まれる駐車時間および施設種別に基づいて設定する。例えば、タイマ値を、(当該駐車時間+当該施設種別に対応する時間)としてもよい。ここで、施設種別に対応する時間とは、あらかじめ施設種別毎に割り当てられた時間である。この時間は、その施設種別において通常駐車する時間に基づいて決められている。例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットには20分が割り当てられ、ガソリンスタンドには10分が割り当てられ、登録された自宅駐車場には0分が割り当てられる。また、タイマ値としては、当該駐車時間そのものであってもよいし、当該施設種別に対応する時間そのものであってもよい。
【0065】
続いてステップ350で、LED15を点滅させるための信号をLED15に出力する。
【0066】
ステップ355では、タイマが満了したか、すなわちステップ345で開始した時間のカウントが、タイマ値の値を超えたか否かを判定し、満了していれば続いてステップ363を実行し、満了していなければ続いてステップ360を実行する。ステップ360では、イグニッションのオンをキー状態入力部20を介して検出したか否かを判定し、検出すれば電力供給停止プログラム300を終了し、検出していなければ続いてステップ350を実行する。
【0067】
ステップ363では、fwaitエリア33中のフラグfwaitの値を0にリセットし、続いてステップ365で、終了処理、すなわち車両用ナビゲーション装置1の作動を終了するための準備としての各種処理を行う。
【0068】
続いてステップ370では、電源オフ処理を行う。具体的には、電力供給回路14に対して電力供給をオフとする旨の信号を出力する。ステップ370の後、電力供給停止プログラム300の実行は終了する。
【0069】
このような電力供給停止プログラム300をCPU21が実行しているときに、車両のイグニッションキーがオンからオフになると、まずバッテリ2からイグニッション部3を介した車両用ナビゲーション装置1への電力が絶たれ、画像表示装置13の作動が停止する。一方制御部18は、電力供給回路14を介したバッテリ2からの電力供給によって作動し、自車両の現在位置と同一エリアのエントリが駐車時間学習マップ中にあり(ステップ330参照)、かつそのエントリ中の駐車回数がしきい値を超えていれば(ステップ335参照)、フラグfwaitの値を1とし(ステップ340参照)、さらにLED15を点滅させ続けながら(ステップ350参照)、そのエントリ中の駐車時間および施設種別のうち少なくとも1つに基づくタイマ時間の経過またはイグニッションのオンがあることを待ち(ステップ345、350、355、360参照)、そのタイマ値時間の経過後に、フラグfwaitの値を0とし、CPU21を含む制御部18への電力供給を絶つことで、制御部18の作動を停止させる(ステップ363〜370参照)。また、タイマ時間の満了前にイグニッションがオンとなれば(ステップ360参照)、タイマ時間満了を待つことを中止する。また、車両用ナビゲーション装置1は、車両のイグニッションキーがオンからオフになったときに、自車両の現在位置と同一エリアのエントリが駐車時間学習マップ中になければ(ステップ330参照)、フラグfwaitの値を0とし直ちに作動を停止する。また、車両用ナビゲーション装置1は、車両のイグニッションキーがオンからオフになったときに、自車両の現在位置と同一エリアのエントリが駐車時間学習マップ中にあっても、そのエントリ中の駐車回数がしきい値を超えていなければ(ステップ340参照)、フラグfwaitの値を0とし、直ちに作動を停止する。これは、過去にそのエリアに駐車した回数が少ない場合は、その駐車履歴を参考に電源のオン・オフの制御を行っても、誤制御となってしまう可能性が高いからである。
【0070】
次に、図5の復帰・起動プログラム400について説明する。CPU21は、この電力供給停止プログラム300を、車両のイグニッションがオンとなったこと、あるいは画像表示装置13および制御部18へのイグニッション部3を介した電力供給が始まって車両用ナビゲーション装置1の起動が始まった直後に実行し、まずステップ410で、フラグfwaitの値が1であるか否かを判定する。フラグfwaitは、不揮発性のフラッシュROM22中に記憶された値であるので、制御部18への電力供給が停止してもその値が保存される。したがって、フラグfwaitが1であるとは、今回のイグニッションオン直前も制御部18は作動していたことを意味し、フラグfwaitが0であるとは、今回のイグニッションオン直前に制御部18は作動を停止していたことを意味する。フラグfwaitが0であれば、続いてステップ420を実行し、1であれば続いてステップ440を実行する。
【0071】
ステップ420では、直前に制御部18の作動が停止していた場合用の起動画面、すなわち通常の電源オン時の起動画面を画像表示装置13に表示させる。続いてステップ430で通常の起動処理を行う。なお、この起動処理中に、電力供給回路14に対して電力供給を行うよう要求する制御信号を出力する。
【0072】
ステップ440では、直前に制御部18が作動していた場合用の起動画面として、ステップ420における起動画面とは異なる起動画面を画像表示装置13に表示させる。続いてステップ450で、復帰起動処理を行う。
【0073】
ステップ450、460に続いては、ステップ460で、例えばメニュー画面や地図を表示する等、車両用ナビゲーション装置1の通常の動作のための処理を開始する。ステップ460の後、復帰・起動プログラム400の実行は終了する。
【0074】
このような復帰・起動プログラム400をCPU21が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、イグニッションオン直前に制御部18が作動していた場合と停止していた場合とで、異なる起動画面を画像表示装置13に表示させる。このようになっていることで、ドライバーが車両に戻ったときに、車両用ナビゲーション装置1の起動にかかる時間があるときは長く、あるときは短くなることによる違和感を低減することができる。
【0075】
以上のような構成および作動により、車両用ナビゲーション装置1は、自車両の駐車位置情報、その駐車時間情報、その駐車位置の属する施設種別、その駐車位置が属するエリアにおける今回を含めた過去の駐車回数、および書き込み日時のデータから成るエントリを、駐車時間学習マップとして記憶させる。さらに車両用ナビゲーション装置1は、車両のイグニッションキーがオンからオフになると、画像表示装置13の作動を停止し、自車両の現在位置と同一エリアのエントリが駐車時間学習マップ中にあり、かつそのエントリ中の駐車回数がしきい値を超えていれば、LED15を点滅させ続けながら、そのエントリ中の駐車時間および施設種別のうち少なくとも1つに基づくタイマ値の示す時間の経過またはイグニッションのオンがあることを待ち、そのタイマ値時間の経過後に、制御部18の作動を停止させる。
【0076】
このようになっているので、車両用ナビゲーション装置1は、車両のイグニッションオフ時に、そのときの現在位置の近傍における過去の駐車時間や施設の種別に基づいて、制御部18に電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別し、また持続するときの待ち時間を特定することができる。また、イグニッションオフからタイマ満了までの間にLED15が点滅するので、ドライバーはイグニッションオフ時に車両用ナビゲーション装置1が作動中であるか否かを目で確認することができる。
【0077】
なお、上記の実施形態において、CPU21が演算回路に相当し、また電力供給回路14が演算電力供給回路に相当し、またハードディスクドライブ17、フラッシュROM22、DRAM23がそれぞれ記憶媒体に相当する。
【0078】
また、CPU21が、駐車位置記憶プログラム100およびPMAP書き込みプログラム200を実行することで駐車履歴記憶制御手段として機能する。また、CPU21が、電力供給停止プログラム300を実行することで停止手段として機能する。
【0079】
なお、車両用ナビゲーション装置1がバッテリの残量を検出できるセンサを有している場合、上記の電力供給停止プログラム300の実行において、CPU21は、イグニッションオフとなったときに、バッテリの残量が所定量(例えば10%)以下である場合は、直ちに電力供給回路14に電力供給を停止する旨の信号を出力するようになっていてもよい。
【0080】
また、イグニッションオフ直後は常に車両用ナビゲーション装置1の作動を停止する旨の設定をユーザが操作入力部12に対して行っている場合も、上記の電力供給停止プログラム300の実行において、CPU21は、イグニッションオフとなったときに、直ちに電力供給回路14に電力供給を停止する旨の信号を出力するようになっていてもよい。
【0081】
また、車両用ナビゲーション装置1がイグニッションオン直前に作動していたか否かをドライバーに認識させるための手段としては、例えばCPU21が、復帰・起動プログラム400のステップ450で、「ナビがすぐ利用できます」等の音声出力を、図示しないスピーカに行わせるようにしてもよい。
【0082】
また、ドライバーシートにドライバーの着座を認識する圧力センサが備えられている場合、イグニッションオフ後もドライバーが着座したままであれば、「ナビの電源を入れたまま待機します」等の音声出力を、図示しないスピーカに行わせるようにしてもよい。これによって、このようなアナウンスを聴いたドライバーが、車両用ナビゲーション装置1の作動を強制的に停止させる操作をするチャンスを得ることが可能となる。
【0083】
また、ドアロックセンサが備えられている場合、イグニッションオフ後もドアロックがされないままであれば、「ナビの電源を入れたまま待機します」等の音声出力を、図示しないスピーカに行わせるようにしてもよい。
【0084】
また、車両にキーレスエントリ機能が搭載されており、ドライバーの有する送信機からアンロック信号を受けて開錠した旨の通知が車両用ナビゲーション装置1に出力されるようになっている場合、車両用ナビゲーション装置1は、イグニッションオフ時に当該開錠があるとき、通常のキーレスエントリによる開錠時よりも多い回数または少ない回数だけウインカーを点滅させるようになっていてもよい。
【0085】
また、駐車時間学習マップのエントリは、駐車施設、駐車回数、施設種別、駐車時間、書き込み時刻のデータを有するようになっていてもよい。すなわち、車両用ナビゲーション装置1は、駐車時間学習マップに記憶させるエントリのデータとして、駐車時の自車位置に代えて、その自車位置が属する施設としての駐車施設を用いるようになっていてもよい。この場合、PMAP書き込みプログラム200のステップ270および電力供給停止プログラム300のステップ330においては、現在位置が属する施設を駐車施設として有するエントリがあるか否かを判定するようになっていればよい。
【0086】
また、車両用ナビゲーション装置1は、駐車施設や駐車施設種別に基づかない作動を行うようになっていてもよい。例えば、ステップ250の種別の特定は実行せず、ステップ270では現在位置から所定距離(例えば10メートル)内の駐車位置情報を有するエントリが駐車時間学習マップ内にあるか否かを判定し、ステップ345では、タイマ値を、読み出したエントリ中の駐車時間に基づく値にするようになっていてもよい。このようにすることで、車両のイグニッションオフ時に、そのときの現在位置の近傍における過去の駐車時間に基づいて、演算回路に電力投入を持続すべき場合とすべきでない場合とを区別し、また持続するときの待ち時間を特定することができる。
【0087】
また、車両用ナビゲーション装置1がドアロック/アンロックを検出できるようになっていれば、ステップ140において、イグニッションオフ後にドアロックがされたか否かを判定するようになっていてもよい。
【0088】
また、電力供給停止プログラム300のステップ345において、当該駐車時間が非常に長い場合(例えば2時間以上)、タイマ値をゼロとして、実質的にイグニッションオフ直後に制御部18の作動を停止するようにしてもよい。このようにすることで、自宅駐車場等において車両用ナビゲーション装置1が作動し続けることによるバッテリの上がりを防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】CPU21が実行する駐車位置記憶プログラム100のフローチャートである。
【図3】CPU21が実行するPMAP書き込みプログラム200のフローチャートである。
【図4】CPU21が実行する電力供給停止プログラム300のフローチャートである。
【図5】CPU21が実行する復帰・起動プログラム400のフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
1…車両用ナビゲーション装置、2…バッテリ、3…イグニッション部、
11…位置検出器、 12…操作入力部、13…画像表示装置、14…電力供給回路、15…LED、16…カレンダー部、17…ハードディスクドライブ、18…制御部、20…キー状態入力部、21…CPU、22…フラッシュROM、23…DRAM、31…PMAPエリア、32…PBUFFエリア、33…fwaitエリア、
100…駐車位置記憶プログラム、200…PMAP書き込みプログラム、
300…電力供給停止プログラム、400…復帰・起動プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
演算回路と、
自車両のイグニッションオフ時に前記演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路と、
施設位置情報と施設種別との対応情報を記憶する記憶媒体と、を備え、
前記演算回路は、
自車両のイグニッションオフ時、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として機能することを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
【請求項2】
演算回路と、
自車両のイグニッションオフ時に前記演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路と、を備え、
前記演算回路は、
自車両の駐車時に、その駐車位置情報およびその駐車時間情報を駐車履歴として記憶媒体に記憶させる駐車履歴記憶制御手段、および
自車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報のうち、現在位置の近傍の駐車位置情報に対応する駐車時間情報に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として機能することを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
【請求項3】
施設位置情報と施設種別との対応情報を記憶する記憶媒体を備え、
前記停止手段は、自車両のイグニッションオフ時、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させることを特徴とする請求項2に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記停止手段は、車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報に基づいて、現在位置の近傍における過去の駐車回数がしきい値を超えている場合に、前記待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に前記演算電力供給回路の電力供給を停止させることを特徴とする請求項2または3に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項5】
車両のイグニッションオフ時、直ちに作動が停止する画像表示装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記画像表示装置は、車両のイグニッションオン時、直ちにその作動が始まり、その作動が始まったとき、それまで前記演算電力供給回路の電力供給が停止していた場合と停止していなかった場合とで異なる画面表示を行うことを特徴とする請求項5に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項7】
自車両のイグニッションオフ時、記憶媒体に記憶された施設位置情報と施設種別との対応情報に基づく施設位置情報のうち、現在位置の近傍の前記施設位置情報に対応する施設種別に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に、自車両のイグニッションオフ時に演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として、演算回路を機能させるプログラム。
【請求項8】
自車両の駐車時に、その駐車位置情報およびその駐車時間情報を駐車履歴として記憶媒体に記憶させる駐車履歴記憶制御手段、および
自車両のイグニッションオフ時、前記記憶媒体に記憶された駐車位置情報のうち、現在位置の近傍の駐車位置情報に対応する駐車時間情報に基づいた待ち時間が経過することを待ち、前記待ち時間の経過後に、演算回路に作動用の電力を供給する演算電力供給回路の電力供給を停止させる停止手段として、演算回路を機能させるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−133113(P2006−133113A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−323473(P2004−323473)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】