車両用マッサージ制御装置
【課題】車両の乗員の操作負荷を増大させることなくマッサージ器を動作させ、車両の乗員に対し、より快適な車両環境を提供する車両用マッサージ制御装置を提供する。
【解決手段】車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態が、予め定められたマッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、特定運転状態になったと判定された場合に、マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、を備えることを特徴とする車両用マッサージ制御装置として提供可能である。
【解決手段】車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態が、予め定められたマッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、特定運転状態になったと判定された場合に、マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、を備えることを特徴とする車両用マッサージ制御装置として提供可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用マッサージ制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
運転者は、長時間運転をしていると、体に疲労を感じることがある。また、同乗者も、ただ座っているだけであっても、殆ど同じ姿勢をとり続けなければならないので、腰などに負担がかかったり、部分的に血流が悪くなることもある。このような場合、マッサージ器があると、体の疲労を回復させることができる。そこで、車室内でマッサージを行うことができる車両用マッサージシート装置が考案されている。
【0003】
車両用マッサージシート装置には、座部を改良したもの(特許文献1参照)、リモコンを用いたもの(特許文献2参照)、振動器に改良を加えたもの(特許文献3参照)、マッサージ器の支持方法を改良したもの(特許文献4参照)等、様々な改良を加えたものが考案されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3718138号公報
【特許文献2】実用新案登録第3070832号公報
【特許文献3】実用新案登録第3070834号公報
【特許文献4】実用新案登録第3114933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、どのようなマッサージシートが装備されていても、車両に運転手しか乗車しておらず、運転中に疲労感を感じマッサージを行いたい場合、リモコンで操作することは煩わしく感じるもので、運転の妨げとなる場合もある。
【0006】
また、従来の車両用マッサージシート装置では、他の車載機器と連携して動作を行う例は開示されていない。
【0007】
上記問題を背景として、本発明の課題は、車両の乗員の操作負荷を増大させることなくマッサージ器を動作させ、車両の乗員に対し、より快適な車両環境を提供する車両用マッサージ制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
上記課題を解決するための車両用マッサージ制御装置は、車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態が、予め定められたマッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、特定運転状態になったと判定された場合に、マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記構成によって、車両に運転手しか乗車しておらず、マッサージを行いたい場合、リモコンを操作する必要はないので、リモコン操作を煩わしく感じることもなく、運転の妨げともならない。
【0010】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置におけるマッサージ始動関連制御出力手段は、マッサージ動作部を自動始動させるための制御出力を行う自動始動制御出力手段を含むように構成することもできる。
【0011】
上記構成によっても、リモコンを操作する必要はないので、リモコン操作を煩わしく感じることもなく、運転の妨げともならない。
【0012】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置におけるマッサージ始動関連制御出力手段は、マッサージ動作部のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行うマニュアル始動示唆出力手段を含むように構成することもできる。
【0013】
例えば運転中にマッサージ動作部が自動始動した場合、乗員特に運転者は、「疲れは取れるが運転に集中できない」というジレンマに陥ることも考えられる。走行中に運転者が首のマッサージを行うことは、視線が一定しなくなることも考えられ、あまり好ましいことではない。また、他の乗員も会話あるいはビデオ視聴を妨げられ、有り難迷惑に感じることも考えられる。上記構成によって、実際にマッサージを行うかどうかは各乗員の判断に委ねられるので、適切な運転あるいは乗車状態においてマッサージを行うことができる。
【0014】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における運転状態検出手段は、車両の連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段を含み、マッサージ始動関連制御出力手段は、連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えた場合にマッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0015】
高速道路を走行する際に、連続2時間運転したら休憩することが推奨されている。また、一般道路においても長時間連続運転を行うと、疲労が蓄積して運転に対する集中力が低下する。また、疲労に気付かず、あるいは疲労があるにもかかわらず運転を続けることもある。上記構成によって、乗員が意識していなくても疲労回復を行うことができる。また、マッサージ始動関連制御出力を、適切な場所に停車して休憩するための、きっかけとして用いることもできる。
【0016】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、車両に搭載され、電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置に、連続運転時間の計測手段と、計測される該連続運転時間が予め定められる閾値を超えたか否かを判定する連続運転判定手段と、連続運転時間が既定値を超えていると判定された場合に、ユーザに休憩を示唆するための休憩示唆情報を出力する休憩示唆情報出力手段とが設けられ、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両用ナビゲーション装置側から連続運転判定手段による判定結果を流用取得し、その取得した判定結果に基づいてマッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0017】
車両用ナビゲーション装置には、車両の連続走行時間を計測し、連続走行時間が所定の値を超えると乗員に音声メッセージを送出して休憩を促す機能を備えるものもある。上記構成によって、車両用ナビゲーション装置からこの連続走行時間が所定の値を超えた情報を取得することで、車両用マッサージ制御装置には連続運転時間の計測手段と、連続運転判定手段は不要となり、車両用マッサージ制御装置のコストを低減したり、装置における処理負荷を低減することができる。
【0018】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、連続運転の閾値をカスタマイズ設定する時間閾値カスタマイズ設定手段を備えるように構成することもできる。
【0019】
上記構成によって、運転状況や乗員の体質(疲れやすいかどうか等)に応じて、適切なタイミングでマッサージ始動関連制御出力を行うことができる。
【0020】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における運転状態検出手段は、車両が駐車したかどうかを検出する駐車検出手段を含み、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両が駐車したことが検出された場合に、マッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0021】
車両が走行中にマッサージ始動関連制御出力が行われると、乗員が戸惑うことも考えられる。上記構成によって、車両が駐車しているという、殆どの乗員が一息つけるタイミングでマッサージを受けることが可能となる。また、駐車中は、運転時の緊張状態から解放されているので、マッサージの効果も大きいといえる。
【0022】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における駐車検出手段は、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段を含み、シフトポジションがパーキング位置にあるか否かに基づいて、車両が駐車したことを検出するように構成することもできる。
【0023】
上記構成によって、車両が駐車したことを低コストかつ容易に検出することができる。
【0024】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における駐車検出手段は、駐車ブレーキの状態を検出する駐車ブレーキ状態検出手段を含み、駐車ブレーキの作動状態に基づいて、車両が駐車したことを検出するように構成することもできる。
【0025】
サイドブレーキともいわれる駐車ブレーキは、どの車両にもある。上記構成によっても、車両が駐車したことを低コストかつ容易に検出することができる。
【0026】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における車両に搭載されるとともに電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置から、車両の電子地図上での現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を備え、駐車検出手段は、該現在位置情報に基づいて車両が予め定められた駐車スポットに駐車したか否かを検出するものであり、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両が駐車スポットに駐車したことが検出された場合に、マッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0027】
信号待ちでシフトポジションをパーキング位置にしたり、駐車ブレーキを作動させる運転者も少なからずいる。この場合、信号待ちのたびにマッサージ始動関連制御出力が行われると、煩わしく感じるだけである。上記構成によって、駐車スポットに駐車したことを検出することにより、適切な場所およびタイミングでマッサージ始動関連制御出力を行うことができる。
【0028】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、車両の乗員の着座を検出する乗員検出手段と、乗員検出手段により乗員の着座が検出された座席に対してのみマッサージ動作部の始動を許可するマッサージ動作部始動許可手段を有するように構成することもできる。
【0029】
乗員が着座していない座席のマッサージ動作部を始動することは、エネルギーの無駄遣いとなり、バッテリへの負担も大きくなる。上記構成によって、バッテリの負担を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の車両用マッサージ制御装置を、図面を参照しながら説明する。図1に車両用マッサージ制御装置(以下、マッサージ装置と略称)400および関連する車載機器の構成を示す。マッサージ装置400の他に、車両用ナビゲーション装置100,メータECU200,およびエンジンECU300が車内LAN(Local Area Network)27によりネットワーク接続されている。
【0031】
図2にマッサージ装置400の構成を示すブロック図を示す。マッサージ装置400は、操作スイッチ401,シフトポジションセンサ402,駐車ブレーキセンサ403,車速センサ404,イグニッションスイッチ405,運転席側着座センサ411,助手席側着座センサ412,後席右側着座センサ413,後席左側着座センサ414,後席中央着座センサ415,表示部416,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)417,音声合成回路418,スピーカ419,各座席を兼ねるマッサージシート121〜125,およびこれらの接続された制御回路408等を備えている。
【0032】
制御回路408は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU481,ROM482,RAM483,入出力回路であるI/O484,A/D変換部486,描画部487,時計IC488,フラッシュメモリ490,およびこれらの構成を接続するバスライン485が備えられている。CPU481は、ROM482に記憶された制御プログラム482pおよびデータにより制御を行う。
【0033】
なお、制御回路408が本発明の運転状態検出手段,特定運転状態判定手段,マッサージ始動関連制御出力手段,自動始動制御出力手段,マニュアル始動示唆出力手段,連続運転時間計測手段,マッサージ動作部始動許可手段に相当する。
【0034】
A/D変換部486は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば上記の各着座センサ(411〜415)等から制御回路408に入力されるアナログデータをCPU481で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0035】
描画部487は、ROM482あるいはフラッシュメモリ490に記憶された表示用のデータや表示色のデータから表示部416に表示させるための表示画面データを生成する。
【0036】
時計IC488はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU481からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU481は時計IC488から日時情報を取得する。また、CPU481に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
【0037】
フラッシュメモリ490は書き換え可能な半導体記憶媒体で、マッサージ装置400の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、フラッシュメモリ490は、マッサージ装置400がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。
【0038】
操作スイッチ401は、例えば表示部416と一体になったタッチパネル(図示せず)もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネルの構成については、後述の表示器10(図4参照)と同様である。また、操作スイッチ401のうちのメカニカルスイッチは、例えば車両101(図3参照)のセンターコンソール周辺に配置される。なお、操作スイッチ401が本発明の時間閾値カスタマイズ設定手段に相当する。
【0039】
シフトポジションセンサ402は、シフトレバー(図示せず)あるいは変速機のギア(図示せず)の位置を検出するものである。シフトレバーあるいはギアの位置毎にスイッチが配設され、車両のシフトレバーあるいはギアの位置に応じて該スイッチの状態が変化するようになっている。オートマチックトランスミッション搭載車両の場合には、車両運転席の計器パネルあるいはシフトレバーの近傍に現在のシフト位置が点灯表示されるものがあるので、点灯している位置を検出して現在のシフト位置として判定する方法を用いてもよい。なお、シフトポジションセンサ402が本発明の駐車検出手段,シフトポジション検出手段に相当する。
【0040】
駐車ブレーキセンサ403は、駐車ブレーキ(図示せず)の状態を検出するもので、例えば、駐車ブレーキが作動状態になった場合にオン状態となるスイッチが用いられる。なお、駐車ブレーキセンサ403が本発明の駐車検出手段,駐車ブレーキ状態検出手段に相当する。
【0041】
車速センサ404は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路408に送るものである。制御回路408では、その車輪の回転数を車両101の速度に換算する。
【0042】
イグニッションスイッチ405は、エンジン始動/停止用の周知のものである。イグニッションスイッチ405の状態を、アクセル踏み込み量や水温等に基づいてエンジンの回転制御を行うエンジンECU300から車内LAN27を介して取得する構成でもよい。
【0043】
運転席側着座センサ411,助手席側着座センサ412,後席右側着座センサ413,後席左側着座センサ414,後席中央着座センサ415は、例えば圧力を加えられると電圧を発生する圧電素子により構成され、圧電素子が発生する電圧により、乗員の着座状態を検出することができる。これら着座センサは、図3のように、車両101の座席(121〜125)の着座部(121a〜125a)に411a〜415aが、背もたれ部(121b〜125b)に411b〜415bが設置される。なお、これら着座センサ411〜415が本発明の乗員検出手段に相当する。なお、130は操舵ハンドルである。
【0044】
表示部416は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路408(描画部487)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示用デバイスとして有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示部416が本発明のマッサージ始動関連制御出力手段に相当する。
【0045】
表示部416の代わりに、車載用ナビゲーション装置100の表示器10あるいはメータECU200の表示部(図示せず)を用いてもよい。この場合は、車内LAN27を介してマッサージ装置400から、車載用ナビゲーション装置100あるいはメータECU200へ表示用データを送る。なお、メータECU200は、各センサから取得した情報に基づいて、車両の計器パネル(図示せず)に車速,エンジン回転数,水温,残燃料等の表示を行うものである。
【0046】
LAN I/F417は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F417を介して各センサからのデータ取り込みを行ってもよい。なお、LAN I/F417が本発明の現在位置情報取得手段に相当する。
【0047】
スピーカ419は周知の音声合成回路418に接続され、制御プログラム482pの指令によってROM482あるいはフラッシュメモリ490に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路418においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
【0048】
マッサージシートは、運転席121,助手席122と、後席右側123,後席左側124,後席中央125の各着座部を兼ねている。運転席121のマッサージシートは、図1のように周知の振動器等を含んで構成される座面動作部121cおよび背もたれ動作部121dを備えている。他のマッサージシートも同様の構成である。各動作部は制御回路408からの制御指令に基づいて動作する。なお、座面動作部121c〜125cおよび背もたれ動作部121d〜125dが本発明のマッサージ動作部に相当する。
【0049】
図4に車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN I/F26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
【0050】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両101(図3参照)の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
【0051】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、周知のいわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。また、操作スイッチ群7のうちのメカニカルスイッチは、例えば表示器10とその周辺を覆い意匠枠となるエスカッションに配置される。
【0052】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
【0053】
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。なお、制御回路8が本発明の連続運転時間の計測手段,連続運転判定手段に相当する。
【0054】
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0055】
描画部87は、HDD21等に記憶された地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0056】
時計IC88はマッサージ装置400の時計IC488と同様の構成である。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
【0057】
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0058】
表示器10はマッサージ装置400の表示部416と同様の構成で、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。
【0059】
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
【0060】
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法は、マッサージ装置400の音声合成回路418と同様である。
【0061】
また、ETC車載器17と通信することにより、ETC車載器17が路側器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器17によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。ETC車載器17は、例えば周知のDSRC(Dedicated Short Range Communication専用狭域通信)技術が用いられている。
【0062】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路地図データを含む地図データベースである地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。なお、地図データ21mが本発明の道路地図データ記憶手段に相当する。
【0063】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
【0064】
ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0065】
車速センサ23はマッサージ装置400の車速センサ404と同様の構成である。制御回路8では、取得した車輪の回転数を車両101の速度に換算して、車両101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両101の走行区間毎の平均車速を算出する。車速センサ404を兼用してもよい。
【0066】
通信ユニット25は周知の無線通信機として構成され、外部ネットワークとのデータ通信を行うために用いられる。また、通信ユニット25を携帯電話機等の携帯通信端末(図示せず)を接続してデータ通信を行うための、携帯通信端末と制御回路8との間のインターフェース回路として構成してもよい。
【0067】
LAN I/F26は車内LAN27を介して、マッサージ装置400等の他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器17との接続を行ってもよい。なお、LAN I/F26が本発明の休憩示唆情報出力手段に相当する。
【0068】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0069】
すなわち、まず、ユーザは目的地を探索する。目的地の探索方法は、例えば、地図上の任意の地点を指定する方法,目的地の所在する地域から探索する方法,目的地の電話番号から探索する方法,五十音表から目的地の名称を入力して探索する方法,あるいはユーザがよく利用する施設としてメモリ9に記憶されているものから探索する方法などがある。目的地が設定されると、位置検出器1により車両101の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
【0070】
図5を用いてマッサージ始動関連制御出力処理について説明する。なお、本処理は制御プログラム482pに含まれ、制御プログラム482pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、車両の運転状態を検出、すなわち運転者による車両101の連続運転時間を監視する(S11)。連続運転状態を監視する方法は、後述する。
【0071】
連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えたときに出力される休憩示唆情報を取得した場合(S12:Yes)、運転状態がマッサージ動作部(121c,121d等)始動の必要条件を与える特定運転状態になったと判定し、例えば図8のように、表示部416にマッサージ動作部(121c,121d等)のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行う(S13)。スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0072】
図8の表示画面において、[はい]ボタンを押下した場合(S14:Yes)、マッサージ動作部(121c,121d等)を始動させる(S15)。
【0073】
また、ステップS13において、表示部416に図9のような、マッサージ動作部(121c,121d等)を自動始動させる旨の表示を行い、マッサージ動作部を自動始動させる制御出力を行ってもよい。この場合、図5では、ステップS13の処理が行われた後に、ステップS14の判定をスキップし、ステップS15の処理を行う。また、図9の表示画面において[停止]ボタンを押下すれば、マッサージ動作部の動作を停止することができる。図8の例と同様に、スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0074】
図6を用いて、連続運転状態を監視する処理について説明する。本処理はナビプログラム21pにおいて繰り返し実行される。まず、イグニッションスイッチ405の状態を取得し、イグニッションスイッチ405がオフ状態からオン状態に変化した場合(S31:Yes)、時計IC88から日時情報を取得し、運転開始日時としてメモリ9等に記憶する(S32)。
【0075】
イグニッションスイッチ405がオン状態からオフ状態に変化した場合(S33:Yes)、あるいは、イグニッションスイッチ405がオン状態で(S33:No)、例えば5分毎のような連続運転時間の計測タイミングになった場合(S34:Yes)、時計IC88から日時情報を取得する(S35)。そして、メモリ9等に記憶されている運転開始日時とから、連続運転時間を計測する(S36)。
【0076】
次に、計測された連続運転時間が、例えば2時間のような、予め定められた時間閾値を超える場合(S37:Yes)、乗員に適切な場所に駐車して休憩を促す休憩示唆情報を出力する(S38)。休憩示唆情報はナビゲーション装置100から車内LAN27を介して他の車載機器に出力されるもので、マッサージ装置400は、図3のステップS11において、車内LAN27を介してナビゲーション装置100から取得した受信データに休憩示唆情報が含まれているかどうかを調べる。
【0077】
なお、図6において、ステップS37でNoと判定されたときに、ステップS33へ戻り、イグニッションスイッチ405の変化あるいは連続運転時間の計測タイミングを待つ構成となっているが、無限ループを形成するものではなく、この間にも適宜ナビプログラム21pの他の処理が実行される。例えば、イグニッションスイッチ405がオン状態からオフ状態に変化した場合に計測された連続運転時間が、予め定められた時間閾値を超えない場合は、本処理を終了してもよい。
【0078】
また、図6の連続運転状態を監視する処理をマッサージ装置400の制御プログラム482pにおいて実行してもよい。この場合、休憩示唆情報は、例えばフラグ情報としてフラッシュメモリ490等に記憶され、図3のステップS11においては、そのフラグ情報が休憩示唆情報を示す内容となっているかどうかを調べる。
【0079】
図7を用いて、マッサージ始動関連制御出力処理の別例について説明する。なお、本処理は制御プログラム482pに含まれ、制御プログラム482pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、図5のステップS11と同様の方法で連続運転時間を監視する(S71)。連続運転時間の監視の結果、休憩示唆情報を取得した場合(S72:Yes)、ナビゲーション装置100から車両101の現在位置を取得する(S73)。すなわち、ナビゲーション装置100に対して現在位置データ取得要求を送信する。現在位置データ取得要求を受信したナビゲーション装置100は、位置検出器1で検出された車両101の現在位置の座標データと、地図データ21mを参照して得られる該座標データに対応する地名,施設名等の現在位置を特定できるデータとを現在位置データとしてマッサージ装置400に送信する。
【0080】
次に、現在位置データが駐車スポットであるかどうかを調べる。駐車スポットは、高速道路のサービスエリア,パーキングエリア,ショッピングセンターの駐車場等が含まれ、予めフラッシュメモリ490の駐車スポット記憶領域490aにこれら駐車スポットの名称あるいは位置座標が記憶されている。
【0081】
車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)、シフトポジションセンサ402からシフトポジションを取得する(S75)。シフトポジションがパーキング位置にある場合(S76:Yes)、駐車ブレーキ情報を取得する(S77)。
【0082】
駐車ブレーキが作動状態にある場合(S78:Yes)、各着座センサ(411〜415)の状態から、乗員の着座状態を検出する(S79)。座席(121〜125)のいずれかに乗員が着座している場合(S80:Yes)、例えば図10のように、表示部416にマッサージ動作部(121c,121d等)のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行う(S81)。スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0083】
図10の表示画面において、[はい]ボタンが押下された場合(S82:Yes)、乗員が着座している座席のマッサージ動作部を始動させる(S83)。
【0084】
また、ステップS81において、表示部416に図11のような、マッサージ動作部(121c,121d等)を自動始動させる旨の表示を行い、マッサージ動作部を自動始動させる制御出力を行ってもよい。この場合、図7では、ステップS81の処理が行われた後に、ステップS82の判定をスキップし、ステップS83の処理を行う。また、図11の表示画面において[停止]ボタンを押下すれば、マッサージ動作部の動作を停止することができる。図10の例と同様に、スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0085】
図7の例では、シフトポジションがパーキング位置にある条件と駐車ブレーキが作動状態にある条件との両方が満たされないと、マッサージ始動関連制御出力は行われないが、シフトポジションがパーキング位置にある条件と駐車ブレーキが作動状態にある条件とのうちのいずれか一方を満たした場合にマッサージ始動関連制御出力を行う構成としてもよい。図12にそのフローを示す。ステップS76の判定において「Yes」の場合にはステップS79へ進み、「No」の場合にはステップS77へ進み駐車ブレーキの条件を調べるものである。なお、ステップS75以前とステップS79以降は図7と同様であるため割愛してある。
【0086】
また、車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)に、車速センサ404から車両101の速度(車速)を取得して、例えば車速が5km/hのような停止条件閾値を下回り車両101が停止していると判定することを、車両が駐車していると判定する条件に加えてもよい。この場合も、駐車判定を、シフトポジション条件,駐車ブレーキ条件,および車速条件の全てが成立した場合、あるいはこれら3つの条件のいずれか1つが成立した場合のどちらを用いてもよい。
【0087】
また、車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)に、エンジンECU300からエンジン回転数情報を取得して、エンジン回転数が予め定められるアイドリング回転数の範囲内にあることを、車両が駐車していると判定する条件に加えてもよい。この場合も、駐車判定を、シフトポジション条件,駐車ブレーキ条件,車速条件,およびエンジン回転数条件の全てが成立した場合、あるいはこれら4つの条件のいずれか1つが成立した場合のどちらを用いてもよい。
【0088】
連続運転の閾値は、ユーザによってカスタマイズ可能である。操作スイッチ401の操作により、表示部416に図13のような閾値カスタマイズ画面を表示させ、任意の値を入力して[決定]ボタンを押下する。
【0089】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0090】
例えば、車両用マッサージ制御装置400を車両用ナビゲーション装置100と一体化して、車両用ナビゲーション装置100の機能の一部としてもよい。この場合、操作スイッチ401,制御回路408,表示部416,LAN I/F417,音声合成回路418,スピーカ419等は、車両用ナビゲーション装置100のものを用いればよいので、車両用マッサージ制御装置の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】車両用マッサージ制御装置と他の車載機器との構成を示すシステム構成図。
【図2】車両用マッサージ制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】着座センサの設置例を示す図。
【図4】車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図5】マッサージ始動関連制御出力処理を説明するフロー図。
【図6】連続運転状態を監視する処理を説明するフロー図。
【図7】マッサージ始動関連制御出力処理の別例を説明するフロー図。
【図8】マニュアル始動示唆出力時の画面表示例を示す図。
【図9】自動始動制御出力時の画面表示の別例を示す図。
【図10】マニュアル始動示唆出力時の画面表示の別例を示す図。
【図11】自動始動制御出力時の画面表示の別例を示す図。
【図12】図7の変形例を説明するフロー図。
【図13】連続運転の閾値を設定する際の画面表示例を示す図。
【符号の説明】
【0092】
1 位置検出器
7 操作スイッチ群
8 制御回路(連続運転時間の計測手段,連続運転判定手段)
10 表示器
12 リモコン端末
15 スピーカ
21 ハードディスク装置(HDD)
21m 地図データ
22 タッチパネル
26 LAN I/F(休憩示唆情報出力手段)
100 車両用ナビゲーション装置
200 メータECU
300 エンジンECU
400 車両用マッサージ制御装置
401 操作スイッチ(時間閾値カスタマイズ設定手段)
402 シフトポジションセンサ(駐車検出手段,シフトポジション検出手段)
403 駐車ブレーキセンサ(駐車検出手段,駐車ブレーキ状態検出手段)
404 車速センサ
405 イグニッションスイッチ
408 制御回路(運転状態検出手段,特定運転状態判定手段,マッサージ始動関連制御出力手段,自動始動制御出力手段,マニュアル始動示唆出力手段,連続運転時間計測手段,マッサージ動作部始動許可手段)
411 運転席側着座センサ(乗員検出手段)
412 助手席側着座センサ(乗員検出手段)
413 後席右側着座センサ(乗員検出手段)
414 後席左側着座センサ(乗員検出手段)
415 後席中央着座センサ(乗員検出手段)
416 表示部(マッサージ始動関連制御出力手段)
417 LAN I/F(現在位置情報取得手段)
121〜125 座席(マッサージシート)
121c〜125c 座面動作部(マッサージ動作部)
121d〜125d 背もたれ動作部(マッサージ動作部)
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用マッサージ制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
運転者は、長時間運転をしていると、体に疲労を感じることがある。また、同乗者も、ただ座っているだけであっても、殆ど同じ姿勢をとり続けなければならないので、腰などに負担がかかったり、部分的に血流が悪くなることもある。このような場合、マッサージ器があると、体の疲労を回復させることができる。そこで、車室内でマッサージを行うことができる車両用マッサージシート装置が考案されている。
【0003】
車両用マッサージシート装置には、座部を改良したもの(特許文献1参照)、リモコンを用いたもの(特許文献2参照)、振動器に改良を加えたもの(特許文献3参照)、マッサージ器の支持方法を改良したもの(特許文献4参照)等、様々な改良を加えたものが考案されている。
【0004】
【特許文献1】特許第3718138号公報
【特許文献2】実用新案登録第3070832号公報
【特許文献3】実用新案登録第3070834号公報
【特許文献4】実用新案登録第3114933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、どのようなマッサージシートが装備されていても、車両に運転手しか乗車しておらず、運転中に疲労感を感じマッサージを行いたい場合、リモコンで操作することは煩わしく感じるもので、運転の妨げとなる場合もある。
【0006】
また、従来の車両用マッサージシート装置では、他の車載機器と連携して動作を行う例は開示されていない。
【0007】
上記問題を背景として、本発明の課題は、車両の乗員の操作負荷を増大させることなくマッサージ器を動作させ、車両の乗員に対し、より快適な車両環境を提供する車両用マッサージ制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
上記課題を解決するための車両用マッサージ制御装置は、車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、検出された運転状態が、予め定められたマッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、特定運転状態になったと判定された場合に、マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記構成によって、車両に運転手しか乗車しておらず、マッサージを行いたい場合、リモコンを操作する必要はないので、リモコン操作を煩わしく感じることもなく、運転の妨げともならない。
【0010】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置におけるマッサージ始動関連制御出力手段は、マッサージ動作部を自動始動させるための制御出力を行う自動始動制御出力手段を含むように構成することもできる。
【0011】
上記構成によっても、リモコンを操作する必要はないので、リモコン操作を煩わしく感じることもなく、運転の妨げともならない。
【0012】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置におけるマッサージ始動関連制御出力手段は、マッサージ動作部のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行うマニュアル始動示唆出力手段を含むように構成することもできる。
【0013】
例えば運転中にマッサージ動作部が自動始動した場合、乗員特に運転者は、「疲れは取れるが運転に集中できない」というジレンマに陥ることも考えられる。走行中に運転者が首のマッサージを行うことは、視線が一定しなくなることも考えられ、あまり好ましいことではない。また、他の乗員も会話あるいはビデオ視聴を妨げられ、有り難迷惑に感じることも考えられる。上記構成によって、実際にマッサージを行うかどうかは各乗員の判断に委ねられるので、適切な運転あるいは乗車状態においてマッサージを行うことができる。
【0014】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における運転状態検出手段は、車両の連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段を含み、マッサージ始動関連制御出力手段は、連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えた場合にマッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0015】
高速道路を走行する際に、連続2時間運転したら休憩することが推奨されている。また、一般道路においても長時間連続運転を行うと、疲労が蓄積して運転に対する集中力が低下する。また、疲労に気付かず、あるいは疲労があるにもかかわらず運転を続けることもある。上記構成によって、乗員が意識していなくても疲労回復を行うことができる。また、マッサージ始動関連制御出力を、適切な場所に停車して休憩するための、きっかけとして用いることもできる。
【0016】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、車両に搭載され、電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置に、連続運転時間の計測手段と、計測される該連続運転時間が予め定められる閾値を超えたか否かを判定する連続運転判定手段と、連続運転時間が既定値を超えていると判定された場合に、ユーザに休憩を示唆するための休憩示唆情報を出力する休憩示唆情報出力手段とが設けられ、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両用ナビゲーション装置側から連続運転判定手段による判定結果を流用取得し、その取得した判定結果に基づいてマッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0017】
車両用ナビゲーション装置には、車両の連続走行時間を計測し、連続走行時間が所定の値を超えると乗員に音声メッセージを送出して休憩を促す機能を備えるものもある。上記構成によって、車両用ナビゲーション装置からこの連続走行時間が所定の値を超えた情報を取得することで、車両用マッサージ制御装置には連続運転時間の計測手段と、連続運転判定手段は不要となり、車両用マッサージ制御装置のコストを低減したり、装置における処理負荷を低減することができる。
【0018】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、連続運転の閾値をカスタマイズ設定する時間閾値カスタマイズ設定手段を備えるように構成することもできる。
【0019】
上記構成によって、運転状況や乗員の体質(疲れやすいかどうか等)に応じて、適切なタイミングでマッサージ始動関連制御出力を行うことができる。
【0020】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における運転状態検出手段は、車両が駐車したかどうかを検出する駐車検出手段を含み、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両が駐車したことが検出された場合に、マッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0021】
車両が走行中にマッサージ始動関連制御出力が行われると、乗員が戸惑うことも考えられる。上記構成によって、車両が駐車しているという、殆どの乗員が一息つけるタイミングでマッサージを受けることが可能となる。また、駐車中は、運転時の緊張状態から解放されているので、マッサージの効果も大きいといえる。
【0022】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における駐車検出手段は、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段を含み、シフトポジションがパーキング位置にあるか否かに基づいて、車両が駐車したことを検出するように構成することもできる。
【0023】
上記構成によって、車両が駐車したことを低コストかつ容易に検出することができる。
【0024】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における駐車検出手段は、駐車ブレーキの状態を検出する駐車ブレーキ状態検出手段を含み、駐車ブレーキの作動状態に基づいて、車両が駐車したことを検出するように構成することもできる。
【0025】
サイドブレーキともいわれる駐車ブレーキは、どの車両にもある。上記構成によっても、車両が駐車したことを低コストかつ容易に検出することができる。
【0026】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置における車両に搭載されるとともに電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置から、車両の電子地図上での現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を備え、駐車検出手段は、該現在位置情報に基づいて車両が予め定められた駐車スポットに駐車したか否かを検出するものであり、マッサージ始動関連制御出力手段は、車両が駐車スポットに駐車したことが検出された場合に、マッサージ始動関連制御出力を行うように構成することもできる。
【0027】
信号待ちでシフトポジションをパーキング位置にしたり、駐車ブレーキを作動させる運転者も少なからずいる。この場合、信号待ちのたびにマッサージ始動関連制御出力が行われると、煩わしく感じるだけである。上記構成によって、駐車スポットに駐車したことを検出することにより、適切な場所およびタイミングでマッサージ始動関連制御出力を行うことができる。
【0028】
また、本発明の車両用マッサージ制御装置は、車両の乗員の着座を検出する乗員検出手段と、乗員検出手段により乗員の着座が検出された座席に対してのみマッサージ動作部の始動を許可するマッサージ動作部始動許可手段を有するように構成することもできる。
【0029】
乗員が着座していない座席のマッサージ動作部を始動することは、エネルギーの無駄遣いとなり、バッテリへの負担も大きくなる。上記構成によって、バッテリの負担を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の車両用マッサージ制御装置を、図面を参照しながら説明する。図1に車両用マッサージ制御装置(以下、マッサージ装置と略称)400および関連する車載機器の構成を示す。マッサージ装置400の他に、車両用ナビゲーション装置100,メータECU200,およびエンジンECU300が車内LAN(Local Area Network)27によりネットワーク接続されている。
【0031】
図2にマッサージ装置400の構成を示すブロック図を示す。マッサージ装置400は、操作スイッチ401,シフトポジションセンサ402,駐車ブレーキセンサ403,車速センサ404,イグニッションスイッチ405,運転席側着座センサ411,助手席側着座センサ412,後席右側着座センサ413,後席左側着座センサ414,後席中央着座センサ415,表示部416,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)417,音声合成回路418,スピーカ419,各座席を兼ねるマッサージシート121〜125,およびこれらの接続された制御回路408等を備えている。
【0032】
制御回路408は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU481,ROM482,RAM483,入出力回路であるI/O484,A/D変換部486,描画部487,時計IC488,フラッシュメモリ490,およびこれらの構成を接続するバスライン485が備えられている。CPU481は、ROM482に記憶された制御プログラム482pおよびデータにより制御を行う。
【0033】
なお、制御回路408が本発明の運転状態検出手段,特定運転状態判定手段,マッサージ始動関連制御出力手段,自動始動制御出力手段,マニュアル始動示唆出力手段,連続運転時間計測手段,マッサージ動作部始動許可手段に相当する。
【0034】
A/D変換部486は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば上記の各着座センサ(411〜415)等から制御回路408に入力されるアナログデータをCPU481で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0035】
描画部487は、ROM482あるいはフラッシュメモリ490に記憶された表示用のデータや表示色のデータから表示部416に表示させるための表示画面データを生成する。
【0036】
時計IC488はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU481からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU481は時計IC488から日時情報を取得する。また、CPU481に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
【0037】
フラッシュメモリ490は書き換え可能な半導体記憶媒体で、マッサージ装置400の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、フラッシュメモリ490は、マッサージ装置400がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。
【0038】
操作スイッチ401は、例えば表示部416と一体になったタッチパネル(図示せず)もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネルの構成については、後述の表示器10(図4参照)と同様である。また、操作スイッチ401のうちのメカニカルスイッチは、例えば車両101(図3参照)のセンターコンソール周辺に配置される。なお、操作スイッチ401が本発明の時間閾値カスタマイズ設定手段に相当する。
【0039】
シフトポジションセンサ402は、シフトレバー(図示せず)あるいは変速機のギア(図示せず)の位置を検出するものである。シフトレバーあるいはギアの位置毎にスイッチが配設され、車両のシフトレバーあるいはギアの位置に応じて該スイッチの状態が変化するようになっている。オートマチックトランスミッション搭載車両の場合には、車両運転席の計器パネルあるいはシフトレバーの近傍に現在のシフト位置が点灯表示されるものがあるので、点灯している位置を検出して現在のシフト位置として判定する方法を用いてもよい。なお、シフトポジションセンサ402が本発明の駐車検出手段,シフトポジション検出手段に相当する。
【0040】
駐車ブレーキセンサ403は、駐車ブレーキ(図示せず)の状態を検出するもので、例えば、駐車ブレーキが作動状態になった場合にオン状態となるスイッチが用いられる。なお、駐車ブレーキセンサ403が本発明の駐車検出手段,駐車ブレーキ状態検出手段に相当する。
【0041】
車速センサ404は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路408に送るものである。制御回路408では、その車輪の回転数を車両101の速度に換算する。
【0042】
イグニッションスイッチ405は、エンジン始動/停止用の周知のものである。イグニッションスイッチ405の状態を、アクセル踏み込み量や水温等に基づいてエンジンの回転制御を行うエンジンECU300から車内LAN27を介して取得する構成でもよい。
【0043】
運転席側着座センサ411,助手席側着座センサ412,後席右側着座センサ413,後席左側着座センサ414,後席中央着座センサ415は、例えば圧力を加えられると電圧を発生する圧電素子により構成され、圧電素子が発生する電圧により、乗員の着座状態を検出することができる。これら着座センサは、図3のように、車両101の座席(121〜125)の着座部(121a〜125a)に411a〜415aが、背もたれ部(121b〜125b)に411b〜415bが設置される。なお、これら着座センサ411〜415が本発明の乗員検出手段に相当する。なお、130は操舵ハンドルである。
【0044】
表示部416は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、画素毎にトランジスタを付けて目的の画素を確実に点灯させたり消したりすることができるアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路408(描画部487)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示用デバイスとして有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。なお、表示部416が本発明のマッサージ始動関連制御出力手段に相当する。
【0045】
表示部416の代わりに、車載用ナビゲーション装置100の表示器10あるいはメータECU200の表示部(図示せず)を用いてもよい。この場合は、車内LAN27を介してマッサージ装置400から、車載用ナビゲーション装置100あるいはメータECU200へ表示用データを送る。なお、メータECU200は、各センサから取得した情報に基づいて、車両の計器パネル(図示せず)に車速,エンジン回転数,水温,残燃料等の表示を行うものである。
【0046】
LAN I/F417は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F417を介して各センサからのデータ取り込みを行ってもよい。なお、LAN I/F417が本発明の現在位置情報取得手段に相当する。
【0047】
スピーカ419は周知の音声合成回路418に接続され、制御プログラム482pの指令によってROM482あるいはフラッシュメモリ490に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路418においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
【0048】
マッサージシートは、運転席121,助手席122と、後席右側123,後席左側124,後席中央125の各着座部を兼ねている。運転席121のマッサージシートは、図1のように周知の振動器等を含んで構成される座面動作部121cおよび背もたれ動作部121dを備えている。他のマッサージシートも同様の構成である。各動作部は制御回路408からの制御指令に基づいて動作する。なお、座面動作部121c〜125cおよび背もたれ動作部121d〜125dが本発明のマッサージ動作部に相当する。
【0049】
図4に車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN I/F26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
【0050】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両101(図3参照)の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両101の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両101の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
【0051】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になったタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。タッチパネル22は、表示器10の画面上にガラス基盤と透明なフィルムにスペーサと呼ばれる隙間を介してX軸方向、Y軸方向に電気回路が配線され、フィルム上をユーザがタッチすると、押された部分の配線がショートして電圧値が変わるため、これを2次元座標値(X,Y)として検出する、いわゆる抵抗膜方式が広く用いられる。その他に、周知のいわゆる静電容量方式を用いてもよい。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。また、操作スイッチ群7のうちのメカニカルスイッチは、例えば表示器10とその周辺を覆い意匠枠となるエスカッションに配置される。
【0052】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
【0053】
制御回路8は通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行なわれる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。なお、制御回路8が本発明の連続運転時間の計測手段,連続運転判定手段に相当する。
【0054】
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0055】
描画部87は、HDD21等に記憶された地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0056】
時計IC88はマッサージ装置400の時計IC488と同様の構成である。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。
【0057】
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、メモリ9の代わりにナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをHDD21に記憶してもよい。さらに、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0058】
表示器10はマッサージ装置400の表示部416と同様の構成で、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。
【0059】
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
【0060】
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法は、マッサージ装置400の音声合成回路418と同様である。
【0061】
また、ETC車載器17と通信することにより、ETC車載器17が路側器(図示せず)から受信した料金情報などをナビゲーション装置100に取り込むことができる。また、ETC車載器17によって外部ネットワークと接続し、VICSセンタ14等との通信を行う構成をとってもよい。ETC車載器17は、例えば周知のDSRC(Dedicated Short Range Communication専用狭域通信)技術が用いられている。
【0062】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路地図データを含む地図データベースである地図データ21mが記憶される。地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。なお、地図データ21mが本発明の道路地図データ記憶手段に相当する。
【0063】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
【0064】
ナビプログラム21p,地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0065】
車速センサ23はマッサージ装置400の車速センサ404と同様の構成である。制御回路8では、取得した車輪の回転数を車両101の速度に換算して、車両101の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両101の走行区間毎の平均車速を算出する。車速センサ404を兼用してもよい。
【0066】
通信ユニット25は周知の無線通信機として構成され、外部ネットワークとのデータ通信を行うために用いられる。また、通信ユニット25を携帯電話機等の携帯通信端末(図示せず)を接続してデータ通信を行うための、携帯通信端末と制御回路8との間のインターフェース回路として構成してもよい。
【0067】
LAN I/F26は車内LAN27を介して、マッサージ装置400等の他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込み、あるいはETC車載器17との接続を行ってもよい。なお、LAN I/F26が本発明の休憩示唆情報出力手段に相当する。
【0068】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0069】
すなわち、まず、ユーザは目的地を探索する。目的地の探索方法は、例えば、地図上の任意の地点を指定する方法,目的地の所在する地域から探索する方法,目的地の電話番号から探索する方法,五十音表から目的地の名称を入力して探索する方法,あるいはユーザがよく利用する施設としてメモリ9に記憶されているものから探索する方法などがある。目的地が設定されると、位置検出器1により車両101の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
【0070】
図5を用いてマッサージ始動関連制御出力処理について説明する。なお、本処理は制御プログラム482pに含まれ、制御プログラム482pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、車両の運転状態を検出、すなわち運転者による車両101の連続運転時間を監視する(S11)。連続運転状態を監視する方法は、後述する。
【0071】
連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えたときに出力される休憩示唆情報を取得した場合(S12:Yes)、運転状態がマッサージ動作部(121c,121d等)始動の必要条件を与える特定運転状態になったと判定し、例えば図8のように、表示部416にマッサージ動作部(121c,121d等)のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行う(S13)。スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0072】
図8の表示画面において、[はい]ボタンを押下した場合(S14:Yes)、マッサージ動作部(121c,121d等)を始動させる(S15)。
【0073】
また、ステップS13において、表示部416に図9のような、マッサージ動作部(121c,121d等)を自動始動させる旨の表示を行い、マッサージ動作部を自動始動させる制御出力を行ってもよい。この場合、図5では、ステップS13の処理が行われた後に、ステップS14の判定をスキップし、ステップS15の処理を行う。また、図9の表示画面において[停止]ボタンを押下すれば、マッサージ動作部の動作を停止することができる。図8の例と同様に、スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0074】
図6を用いて、連続運転状態を監視する処理について説明する。本処理はナビプログラム21pにおいて繰り返し実行される。まず、イグニッションスイッチ405の状態を取得し、イグニッションスイッチ405がオフ状態からオン状態に変化した場合(S31:Yes)、時計IC88から日時情報を取得し、運転開始日時としてメモリ9等に記憶する(S32)。
【0075】
イグニッションスイッチ405がオン状態からオフ状態に変化した場合(S33:Yes)、あるいは、イグニッションスイッチ405がオン状態で(S33:No)、例えば5分毎のような連続運転時間の計測タイミングになった場合(S34:Yes)、時計IC88から日時情報を取得する(S35)。そして、メモリ9等に記憶されている運転開始日時とから、連続運転時間を計測する(S36)。
【0076】
次に、計測された連続運転時間が、例えば2時間のような、予め定められた時間閾値を超える場合(S37:Yes)、乗員に適切な場所に駐車して休憩を促す休憩示唆情報を出力する(S38)。休憩示唆情報はナビゲーション装置100から車内LAN27を介して他の車載機器に出力されるもので、マッサージ装置400は、図3のステップS11において、車内LAN27を介してナビゲーション装置100から取得した受信データに休憩示唆情報が含まれているかどうかを調べる。
【0077】
なお、図6において、ステップS37でNoと判定されたときに、ステップS33へ戻り、イグニッションスイッチ405の変化あるいは連続運転時間の計測タイミングを待つ構成となっているが、無限ループを形成するものではなく、この間にも適宜ナビプログラム21pの他の処理が実行される。例えば、イグニッションスイッチ405がオン状態からオフ状態に変化した場合に計測された連続運転時間が、予め定められた時間閾値を超えない場合は、本処理を終了してもよい。
【0078】
また、図6の連続運転状態を監視する処理をマッサージ装置400の制御プログラム482pにおいて実行してもよい。この場合、休憩示唆情報は、例えばフラグ情報としてフラッシュメモリ490等に記憶され、図3のステップS11においては、そのフラグ情報が休憩示唆情報を示す内容となっているかどうかを調べる。
【0079】
図7を用いて、マッサージ始動関連制御出力処理の別例について説明する。なお、本処理は制御プログラム482pに含まれ、制御プログラム482pの他の処理とともに繰り返し実行される。まず、図5のステップS11と同様の方法で連続運転時間を監視する(S71)。連続運転時間の監視の結果、休憩示唆情報を取得した場合(S72:Yes)、ナビゲーション装置100から車両101の現在位置を取得する(S73)。すなわち、ナビゲーション装置100に対して現在位置データ取得要求を送信する。現在位置データ取得要求を受信したナビゲーション装置100は、位置検出器1で検出された車両101の現在位置の座標データと、地図データ21mを参照して得られる該座標データに対応する地名,施設名等の現在位置を特定できるデータとを現在位置データとしてマッサージ装置400に送信する。
【0080】
次に、現在位置データが駐車スポットであるかどうかを調べる。駐車スポットは、高速道路のサービスエリア,パーキングエリア,ショッピングセンターの駐車場等が含まれ、予めフラッシュメモリ490の駐車スポット記憶領域490aにこれら駐車スポットの名称あるいは位置座標が記憶されている。
【0081】
車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)、シフトポジションセンサ402からシフトポジションを取得する(S75)。シフトポジションがパーキング位置にある場合(S76:Yes)、駐車ブレーキ情報を取得する(S77)。
【0082】
駐車ブレーキが作動状態にある場合(S78:Yes)、各着座センサ(411〜415)の状態から、乗員の着座状態を検出する(S79)。座席(121〜125)のいずれかに乗員が着座している場合(S80:Yes)、例えば図10のように、表示部416にマッサージ動作部(121c,121d等)のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行う(S81)。スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0083】
図10の表示画面において、[はい]ボタンが押下された場合(S82:Yes)、乗員が着座している座席のマッサージ動作部を始動させる(S83)。
【0084】
また、ステップS81において、表示部416に図11のような、マッサージ動作部(121c,121d等)を自動始動させる旨の表示を行い、マッサージ動作部を自動始動させる制御出力を行ってもよい。この場合、図7では、ステップS81の処理が行われた後に、ステップS82の判定をスキップし、ステップS83の処理を行う。また、図11の表示画面において[停止]ボタンを押下すれば、マッサージ動作部の動作を停止することができる。図10の例と同様に、スピーカ419から同様の音声メッセージを出力してもよい。
【0085】
図7の例では、シフトポジションがパーキング位置にある条件と駐車ブレーキが作動状態にある条件との両方が満たされないと、マッサージ始動関連制御出力は行われないが、シフトポジションがパーキング位置にある条件と駐車ブレーキが作動状態にある条件とのうちのいずれか一方を満たした場合にマッサージ始動関連制御出力を行う構成としてもよい。図12にそのフローを示す。ステップS76の判定において「Yes」の場合にはステップS79へ進み、「No」の場合にはステップS77へ進み駐車ブレーキの条件を調べるものである。なお、ステップS75以前とステップS79以降は図7と同様であるため割愛してある。
【0086】
また、車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)に、車速センサ404から車両101の速度(車速)を取得して、例えば車速が5km/hのような停止条件閾値を下回り車両101が停止していると判定することを、車両が駐車していると判定する条件に加えてもよい。この場合も、駐車判定を、シフトポジション条件,駐車ブレーキ条件,および車速条件の全てが成立した場合、あるいはこれら3つの条件のいずれか1つが成立した場合のどちらを用いてもよい。
【0087】
また、車両の現在位置が駐車スポットである場合(S74:Yes)に、エンジンECU300からエンジン回転数情報を取得して、エンジン回転数が予め定められるアイドリング回転数の範囲内にあることを、車両が駐車していると判定する条件に加えてもよい。この場合も、駐車判定を、シフトポジション条件,駐車ブレーキ条件,車速条件,およびエンジン回転数条件の全てが成立した場合、あるいはこれら4つの条件のいずれか1つが成立した場合のどちらを用いてもよい。
【0088】
連続運転の閾値は、ユーザによってカスタマイズ可能である。操作スイッチ401の操作により、表示部416に図13のような閾値カスタマイズ画面を表示させ、任意の値を入力して[決定]ボタンを押下する。
【0089】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0090】
例えば、車両用マッサージ制御装置400を車両用ナビゲーション装置100と一体化して、車両用ナビゲーション装置100の機能の一部としてもよい。この場合、操作スイッチ401,制御回路408,表示部416,LAN I/F417,音声合成回路418,スピーカ419等は、車両用ナビゲーション装置100のものを用いればよいので、車両用マッサージ制御装置の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】車両用マッサージ制御装置と他の車載機器との構成を示すシステム構成図。
【図2】車両用マッサージ制御装置の構成を示すブロック図。
【図3】着座センサの設置例を示す図。
【図4】車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図5】マッサージ始動関連制御出力処理を説明するフロー図。
【図6】連続運転状態を監視する処理を説明するフロー図。
【図7】マッサージ始動関連制御出力処理の別例を説明するフロー図。
【図8】マニュアル始動示唆出力時の画面表示例を示す図。
【図9】自動始動制御出力時の画面表示の別例を示す図。
【図10】マニュアル始動示唆出力時の画面表示の別例を示す図。
【図11】自動始動制御出力時の画面表示の別例を示す図。
【図12】図7の変形例を説明するフロー図。
【図13】連続運転の閾値を設定する際の画面表示例を示す図。
【符号の説明】
【0092】
1 位置検出器
7 操作スイッチ群
8 制御回路(連続運転時間の計測手段,連続運転判定手段)
10 表示器
12 リモコン端末
15 スピーカ
21 ハードディスク装置(HDD)
21m 地図データ
22 タッチパネル
26 LAN I/F(休憩示唆情報出力手段)
100 車両用ナビゲーション装置
200 メータECU
300 エンジンECU
400 車両用マッサージ制御装置
401 操作スイッチ(時間閾値カスタマイズ設定手段)
402 シフトポジションセンサ(駐車検出手段,シフトポジション検出手段)
403 駐車ブレーキセンサ(駐車検出手段,駐車ブレーキ状態検出手段)
404 車速センサ
405 イグニッションスイッチ
408 制御回路(運転状態検出手段,特定運転状態判定手段,マッサージ始動関連制御出力手段,自動始動制御出力手段,マニュアル始動示唆出力手段,連続運転時間計測手段,マッサージ動作部始動許可手段)
411 運転席側着座センサ(乗員検出手段)
412 助手席側着座センサ(乗員検出手段)
413 後席右側着座センサ(乗員検出手段)
414 後席左側着座センサ(乗員検出手段)
415 後席中央着座センサ(乗員検出手段)
416 表示部(マッサージ始動関連制御出力手段)
417 LAN I/F(現在位置情報取得手段)
121〜125 座席(マッサージシート)
121c〜125c 座面動作部(マッサージ動作部)
121d〜125d 背もたれ動作部(マッサージ動作部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、
前記車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
検出された前記運転状態が、予め定められた前記マッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、
前記特定運転状態になったと判定された場合に、前記マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、
を備えることを特徴とする車両用マッサージ制御装置。
【請求項2】
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記マッサージ動作部を自動始動させるための制御出力を行う自動始動制御出力手段を含む請求項1に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項3】
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記マッサージ動作部のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行うマニュアル始動示唆出力手段を含む請求項1または2に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項4】
前記運転状態検出手段は、前記車両の連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段を含み、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えた場合に前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項5】
前記車両に搭載され、電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置に、前記連続運転時間の計測手段と、計測される該連続運転時間が予め定められる閾値を超えたか否かを判定する連続運転判定手段と、前記連続運転時間が前記既定値を超えていると判定された場合に、ユーザに休憩を示唆するための休憩示唆情報を出力する休憩示唆情報出力手段とが設けられ、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両用ナビゲーション装置側から前記連続運転判定手段による判定結果を流用取得し、その取得した判定結果に基づいて前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項6】
前記連続運転の前記閾値をカスタマイズ設定する時間閾値カスタマイズ設定手段を備える請求項4または請求項5に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項7】
前記運転状態検出手段は、前記車両が駐車したかどうかを検出する駐車検出手段を含み、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両が駐車したことが検出された場合に、前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項8】
前記駐車検出手段は、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段を含み、前記シフトポジションがパーキング位置にあるか否かに基づいて、前記車両が駐車したことを検出する請求項7に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項9】
前記駐車検出手段は、駐車ブレーキの状態を検出する駐車ブレーキ状態検出手段を含み、前記駐車ブレーキの作動状態に基づいて、前記車両が駐車したことを検出する請求項7または請求項8に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項10】
前記車両に搭載されるとともに電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置から、前記車両の前記電子地図上での現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を備え、
前記駐車検出手段は、該現在位置情報に基づいて前記車両が予め定められた駐車スポットに駐車したか否かを検出するものであり、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両が前記駐車スポットに駐車したことが検出された場合に、前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項11】
前記車両の乗員の着座を検出する乗員検出手段と、
前記乗員検出手段により乗員の着座が検出された座席に対してのみ前記マッサージ動作部の始動を許可するマッサージ動作部始動許可手段を有する請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項1】
車両の座席に取り付けられるマッサージ動作部と、
前記車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
検出された前記運転状態が、予め定められた前記マッサージ動作部始動の必要条件を与える特定運転状態になったかどうかを判定する特定運転状態判定手段と、
前記特定運転状態になったと判定された場合に、前記マッサージ動作部の始動に関連した制御出力であるマッサージ始動関連制御出力を行うマッサージ始動関連制御出力手段と、
を備えることを特徴とする車両用マッサージ制御装置。
【請求項2】
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記マッサージ動作部を自動始動させるための制御出力を行う自動始動制御出力手段を含む請求項1に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項3】
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記マッサージ動作部のマニュアル始動をユーザに示唆するための出力を行うマニュアル始動示唆出力手段を含む請求項1または2に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項4】
前記運転状態検出手段は、前記車両の連続運転時間を計測する連続運転時間計測手段を含み、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記連続運転時間が予め定められた時間閾値を超えた場合に前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項5】
前記車両に搭載され、電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置に、前記連続運転時間の計測手段と、計測される該連続運転時間が予め定められる閾値を超えたか否かを判定する連続運転判定手段と、前記連続運転時間が前記既定値を超えていると判定された場合に、ユーザに休憩を示唆するための休憩示唆情報を出力する休憩示唆情報出力手段とが設けられ、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両用ナビゲーション装置側から前記連続運転判定手段による判定結果を流用取得し、その取得した判定結果に基づいて前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項6】
前記連続運転の前記閾値をカスタマイズ設定する時間閾値カスタマイズ設定手段を備える請求項4または請求項5に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項7】
前記運転状態検出手段は、前記車両が駐車したかどうかを検出する駐車検出手段を含み、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両が駐車したことが検出された場合に、前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項8】
前記駐車検出手段は、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段を含み、前記シフトポジションがパーキング位置にあるか否かに基づいて、前記車両が駐車したことを検出する請求項7に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項9】
前記駐車検出手段は、駐車ブレーキの状態を検出する駐車ブレーキ状態検出手段を含み、前記駐車ブレーキの作動状態に基づいて、前記車両が駐車したことを検出する請求項7または請求項8に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項10】
前記車両に搭載されるとともに電子地図データ上に車両の現在位置を表示し、目的地までの経路案内を行う車両用ナビゲーション装置から、前記車両の前記電子地図上での現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段を備え、
前記駐車検出手段は、該現在位置情報に基づいて前記車両が予め定められた駐車スポットに駐車したか否かを検出するものであり、
前記マッサージ始動関連制御出力手段は、前記車両が前記駐車スポットに駐車したことが検出された場合に、前記マッサージ始動関連制御出力を行う請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【請求項11】
前記車両の乗員の着座を検出する乗員検出手段と、
前記乗員検出手段により乗員の着座が検出された座席に対してのみ前記マッサージ動作部の始動を許可するマッサージ動作部始動許可手段を有する請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用マッサージ制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−142411(P2008−142411A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334834(P2006−334834)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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