説明

車両用乗員保護装置

【課題】車室内への冷媒漏洩時に乗員を冷媒から保護することのできる車両用乗員保護装置を提供すること。
【解決手段】本発明の車両用乗員保護装置は、空調機の冷媒の車室内漏洩又は車室内漏洩の可能性を検知する検知手段2と、検知手段2によって冷媒の車室内への漏洩又は車室内漏洩の可能性が検知されたときに乗員の頭部近傍に空気を噴射する空気噴射手段4,5とを備えていることを特徴としている。本発明の車両用乗員保護装置によれば、空調機の冷媒が車室内に漏洩した場合又は漏洩した可能性のある場合には、空気噴射手段4,5によって乗員の頭部近傍に空気を噴射する。これにより、乗員の頭部近傍における冷媒濃度が低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒が循環する熱交換器を車室内に備えた車両用乗員保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両には空調機(エアコンディショナー)が装備されているのが一般的である。車室内の温度を高めるにはエンジンの予熱を用いるが、車室内を冷やしたり除湿を行う場合は空調機の冷却回路が用いられる。冷却回路では、冷媒を気化させてその気化熱で車室内の温度を下げる車室内熱交換器と、エンジンルーム前端などに配置され冷媒を冷却して液化させるコンデンサとの間で冷媒を循環させている。
【0003】
冷媒としては、地球環境保護のために二酸化炭素や炭化水素系のものが用いられる。
【0004】
そこで、従来から、車両衝突等によって空調機の冷媒が車室内に漏洩したときに、空調機を外気導入モードにしてブロアファンを回して車室外より外気を取り入れて車室内における冷媒濃度を低減させる発明が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−1670号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ブロアファンで送風するにしても、空気と共に冷媒も車室内に送り込まれ、車室内における冷媒濃度を十分に低減させるには多量の空気が必要となる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、車室内への冷媒漏洩時に比較的少ない空気量で乗員に対する冷媒濃度を低下させることができる車両用乗員保護装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両用乗員保護装置は、空調機の冷媒の車室内漏洩又は車室内漏洩の可能性を検知する検知手段と、検知手段によって冷媒の車室内への漏洩又は車室内漏洩の可能性が検知されたときに乗員の頭部近傍に空気を噴射する空気噴射手段とを備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車両用乗員保護装置によれば、空調機の冷媒が車室内に漏洩した場合、又は、漏洩する可能性のある場合に、空気噴射手段によって乗員の頭部近傍に空気を噴射する。この空気の噴射によって、乗員の頭部近傍における冷媒濃度を確実に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1に本発明の第一実施形態を示す。図1は、車両側方から見た本実施形態の車両構成図である。この車両は、通常の空調機を備えている。該空調機は、通常の空調機能を有する一般的な空調機であるため、その詳しい説明を省略する。ただし、図中には、車室内に配された熱交換器1のみを示す。
【0010】
熱交換器1では、空調機の内部を循環する冷媒が気化され、この気化熱によって車室内を冷却する。本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いる場合について説明する。熱交換器1は、インストルメントパネル11内のエアコンユニットの内部に配設されている。
【0011】
また、車両には、空調機冷媒の車室内漏洩の可能性又は車室内への漏洩を検知する検知手段である衝突検知装置2が配設されている。該衝突検知装置2は、本実施形態ではエアバック用衝突検出手段であるエアバッグセンサ12と共用されている。エアバッグセンサ12は、ECU3に接続されている。ECU3もエアバッグ用のECUと共用されても良いし、空気噴射用に個別のECUを設けてもよい。ここでは、ECU3はエアバッグECUと共用されており、後述する空気噴射のための信号を送出する。
【0012】
また、Aピラー上端近傍のルーフ部には、空気貯蔵タンク4及び空気噴射装置5からなる空気噴射手段が配設されている。
【0013】
ECU3には、前記空気貯蔵タンク4を介して空気噴射装置5も接続されている。該空気噴射装置5は、バルブとファンからなり、バルブを開いてファンを駆動することで、空気貯蔵タンク4の内部に貯蔵された空気を車室内に噴射させる。空気噴射装置5の駆動は、上述したECU3によって制御されている。空気噴射装置5による空気の噴射方向は、乗員の頭部近傍に向けられている。
【0014】
エアバッグセンサ12によって車両の衝突が検出された場合は、車体が潰れて空調機の冷媒循環路又は車室内熱交換器1が破損し、車室内に空調機冷媒が漏洩する可能性がある。このような場合は、空気噴射装置5から空気貯蔵タンク4内の空気を乗員の頭部近傍に噴射する。空気が乗員の頭部近傍に噴射されることで、比較的少ない空気量で効率よく車室内の冷媒が希釈される。
【0015】
空気噴射装置5は、運転席、助手席及び後部座席(図示せず)の全て又は一部に取り付けられる。空気噴射装置5から空気が噴射されることにより、車室内の気体量が増えるが、この増えた分の気体は車両後部に配設されたバンパの裏側などに設けられているドラフタ6から車外に放出される。
【0016】
検知手段が、車両の衝突を検出する車両衝突検出手段(本実施形態ではエアバッグセンサ12)であるため、車両の衝突を検知し、空気を噴射することで、車両衝突時の車室内熱交換器1の破損時などの急激な冷媒漏洩に対応することが可能となる。また、上述したように、車両衝突検出手段がエアバッグセンサ12と共用されているので、部品点数の削減、車両重量の軽量化、コスト低減の効果がある。
【0017】
図2に、本発明の車両用乗員保護装置の第二実施形態を示す。なお、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。以下には、本実施形態の特徴部分について詳しく説明する。上述した第一実施形態では、車室内への冷媒漏洩の可能性を検知する検知手段として、エアバッグセンサ12を利用した。
【0018】
本実施形態では、車室内への冷媒漏洩を直接的に検出するため、検知手段として、冷媒濃度を検出する冷媒濃度検出手段である冷媒濃度センサ7を熱交換器1の車両後部側(空調器の風経路の下流側)に配設した。
【0019】
この冷媒濃度センサ7は、車室内への空気噴射を制御するECU3に接続されている。ECU3に、空気貯蔵タンク4を介して空気噴射装置5が接続されているのは上述した第一実施形態と同様である。冷媒濃度センサ7によって車室内に空調機冷媒が漏洩したことが検出された場合は、空気噴射装置5から空気貯蔵タンク4内の空気を乗員の頭部近傍に噴射する。空気が乗員の頭部近傍に噴射されることで、比較的少ない空気量で効率よく車室内の冷媒が希釈される。特に、車室内熱交換器1が破損し、冷媒の急激な漏洩が発生しても迅速に対応することができる。
【0020】
検知手段が、車室内の冷媒濃度を検出する冷媒濃度センサ7であるため、冷媒濃度を検出して空気を噴射することで、冷媒漏洩に伴う乗員への悪影響を未然に防止することができる。また、冷媒濃度検出手段である冷媒濃度センサ7が、空調機の車室内熱交換器近傍に配設されているので、車室内熱交換器1近傍の冷媒濃度を検出することで、冷媒漏洩を早期に検知することができる。
【0021】
図3に、本発明の車両用乗員保護装置の第三実施形態を示す。なお、本実施形態においても、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。以下には、本実施形態の特徴部分について詳しく説明する。上述した第一実施形態では、Aピラー上端近傍のルーフ部に配設した空気貯蔵タンク4及び空気噴射装置5によって車室内に空気を噴射した。
【0022】
本実施形態は、空気噴射装置8をAピラーのトリム内に配設したものである。なお、空気噴射装置8をAピラー自体の内部に配設してもよい。これによれば、外部から空気噴射装置8が見えにくいため、Aピラーやルーフの外観品質を向上させることができる。また、空気噴射装置8を設けずに、Aピラーを介して外気を直接車室内に噴射させても良い。さらに、空気貯蔵タンクを設けずに、Aピラーの内部空間を空気貯蔵タンクとしてもよい。
【0023】
本実施形態によっても、エアバッグセンサ12によって車両の衝突が検出された場合は、車体が潰れて空調機の冷媒循環路又は車室内熱交換器1が破損し、車室内に空調機冷媒が漏洩する可能性がある。このような場合は、空気噴射装置8から空気を乗員の頭部近傍に噴射する。空気が乗員の頭部近傍に噴射されることで、比較的少ない空気量で効率よく車室内の冷媒が希釈される。なお、後部座席に着座した乗員に対しては、Bピラーに配設した空気噴射装置8から空気を噴射させるようにすることができる。
【0024】
図4に、本発明の車両用乗員保護装置の第四実施形態を示す。なお、本実施形態においても、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。以下には、本実施形態の特徴部分について詳しく説明する。上述した第一実施形態では、Aピラー上端近傍のルーフ部に配設した空気貯蔵タンク4及び空気噴射装置5によって車室内に空気を噴射した。第三実施形態では、Aピラーを利用して空気噴射装置8を配設した。
【0025】
本実施形態では、空気噴射装置9をステアリングホイール10に内蔵させた。このようにすれば、外部から空気噴射装置9が見えないため、外観品質を向上させることができる。また、確実に運転者の頭部近傍に正面から空気を噴射することができる。
【0026】
本実施形態によっても、エアバッグセンサ12によって車両の衝突が検出された場合は、車体が潰れて空調機の冷媒循環路又は車室内熱交換器1が破損し、車室内に空調機冷媒が漏洩する可能性がある。この場合は、空気噴射装置8から空気を乗員の頭部近傍に噴射する。空気が乗員の頭部近傍に噴射されることで、比較的少ない空気量で効率よく車室内の冷媒が希釈される。なお、後部座席に着座した乗員に対しては、Bピラーに空気噴射装置を配設することができる。
【0027】
上述した各実施形態では、乗員の頭部近傍に空気を噴射する。このようにすることにより、乗員の頭部近傍における冷媒濃度を低減でき、使用する空気量を少なくして効果的に冷媒の希釈を行うことができる。また、上述した各実施形態では、空気噴射手段は空調機の送風手段とは別に設けられている。空調機の送風ブロアとは別に空気噴射手段を設けることで、ブロア故障時でも空気を噴射でき、冷媒濃度を低減できる。
【0028】
図5〜図9を用いて、本発明の車両用乗員保護装置の第五実施形態を説明する。なお、本実施形態においても、上述した第一実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付してその詳しい説明は省略する。以下には、本実施形態の特徴部分について詳しく説明する。
【0029】
本実施形態では、冷暖房空調ユニット(HVAC)13から空気噴射装置5に至るバイパス配管14を設け、該バイパス配管14を介して前記空気噴射装置5から車室内に空気を噴射する。
【0030】
図5は、本発明の車両用乗員保護装置の第五実施形態を示す車両構成図である。なお、本図では、冷暖房空調ユニット内部を明確にするため、車体前後長を実際よりも大幅に長く示している。図6は、本発明の第五実施形態における冷暖房空調ユニットの内部を拡大した概略図である。
【0031】
図5に示すように、車室内のインストルメントパネル11の内方には、冷暖房空調ユニット(HVAC)13が設けられている。このHVACは、Heating Ventilation and Air-conditioningの略である。前記冷暖房空調ユニット13は、図6に示すように、空気を車室内方向に送るブロア15と、該ブロア15の空気流れ方向の下流側に配置された、エバポレータ16及びヒータコア17からなる熱交換器1と、これらのエバポレータ16及びヒータコア17の間に配置された冷媒濃度検出手段である冷媒濃度センサ7と、前記エバポレータ16及びブロア15の間に配置された切替手段である流路切替ドア18とを備えている。
【0032】
これらのブロア15、熱交換器1、冷媒濃度センサ7及び流路切替ドア18は、箱形状のケーシング19の内部に収容されている。また、冷暖房空調ユニット13の前端部には、車室外の空気を導入する外気導入口20と車室内の空気を導入する内気導入口21とが設けられている。インテークドア22が回動することによって、外気モード又は内気モードの切り替えを行うことができる。
【0033】
さらに、ヒータコア17の下流側にも複数の切替ドアが回動可能に設けられており、車室内への空気排出部位をDEF(DEFROSTER)吹出し23、FACE吹出し24、及びFOOT吹出し25に切り替える。なお、これらのDEF吹出し23、FACE吹出し24、及びFOOT吹出し25は、インストルメントパネル11に形成された図外の吹出口に連通されており、該吹出口から車室内に向けて空気を吹き出す。
【0034】
また、前記流路切替ドア18は、エバポレータ16の前側(空気流れ方向の上流側)でケーシング19に回動可能に軸支されている。
【0035】
そして、バイパス配管14は、冷暖房空調ユニット13を構成するケーシング19のうち前記流路切替ドア18の支持位置よりも上流側の部位から分岐して上方に延び、ルーフ26に取り付けられた空気噴射装置5に接続されている。
【0036】
次いで、図7〜図9を用いて、本実施形態における車両用乗員保護装置の作動手順を説明する。
【0037】
まず、車両が通常走行を行っている場合には、冷暖房空調ユニット13の内部は図7に示す状態になっている。即ち、流路切替ドア18は上限位置まで回動してバイパス配管14の入口を塞ぎ、冷暖房空調ユニット13内に取り込まれた空気は、ブロア15によって熱交換器1に送給される。そして、インストルメントパネル11に形成された所定の吹出口から車室内に空気が吹き出される。なお、インテークドア22は、外気モード又は内気モードのいずれに設定されていても良い。
【0038】
次に、車両が衝突を起こした場合等においては、図9のフローチャートに示すように、冷媒濃度センサ7で冷媒が車室内に漏洩しているか否かを検知する(S1)。
【0039】
冷媒の車室内への漏洩を検知した場合には、図8に示す状態になり、インテークドア22を外気モードに強制的に切り替えると共に(S2)、流路切替ドア18が作動し、該流路切替ドア18によって熱交換器1側への空気の流れを遮断する(S3)。一方、漏洩を検知しなかった場合には、この制御フローは終了する。
【0040】
次いで、バイパス配管14から流入した空気は、空気噴射装置5から乗員の頭部近傍に噴射される。これにより、比較的少ない空気量で効率よく車室内の乗員に対する冷媒が希釈される。
【0041】
本実施形態では、従来から配設されている冷暖房空調ユニット13を流用し、該冷暖房空調ユニット13にバイパス配管14を連結しているため、冷暖房空調ユニット13に空気貯蔵タンクの機能を持たせることができ、配設スペースを効率化することができる。また、新たな部品等の使用量を抑えて従来部品の有効活用を図ることができる。
【0042】
さらに、冷媒の車室内漏洩又はその可能性を検知する手段として冷媒濃度センサ7を用いた。このため、冷媒の漏洩を早期に検知することができ、濃度を直接的にかつ確実に検知することができる。なお、検知手段を、第一実施形態のようにエアバッグセンサ12としても良い。
【0043】
また、冷媒の車室内漏洩を検知した場合に、流路切替ドア18が作動し、該流路切替ドア18によって熱交換器1側への空気の流れを遮断するため、冷媒の車室内への漏洩を最小限度に抑えることができる。
【0044】
さらに、冷媒の車室内漏洩を検知した場合に、冷暖房空調ユニット13への空気導入モードを外気モードに強制的に切り替えるため、乗員に噴射する空気を、冷媒濃度が非常に低いものにすることができる。
【0045】
なお、空気噴射手段による空気の噴射方法は種々考えられる。空気貯蔵タンクに貯蔵した空気をファンなどで噴射させてもよいし、ファンを用いて外気を車室内に噴射させてもよい。あるいは、空気貯蔵タンク内に空気を高圧下で貯蔵し、噴射時にバルブを開くことで車室内に噴射させるようにしてもよい。あるいは空調装置内の冷媒を含まない空気をダクトを通して噴射させてもよい。また、第三実施形態や第四実施形態について、エアバッグセンサ12に代えて冷媒濃度センサ7を利用する形態としても良いことは言うまでもない。また、本発明は空気そのものでなくてもよく、少なくとも酸素成分を有する気体を噴射させてもよく空気の成分比は問わない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の車両用乗員保護装置の第一実施形態を示す車両構成図である。
【図2】本発明の車両用乗員保護装置の第二実施形態を示す車両構成図である。
【図3】本発明の車両用乗員保護装置の第三実施形態を示す車両構成図である。
【図4】本発明の車両用乗員保護装置の第四実施形態を示す車両構成図である。
【図5】本発明の車両用乗員保護装置の第五実施形態を示す車両構成図である。
【図6】本発明の第五実施形態における冷暖房空調ユニットの内部を拡大した概略図である。
【図7】通常時における冷暖房空調ユニット内部の空気の流れを示す概略図である。
【図8】冷媒の車室内への漏洩を検知した時における冷暖房空調ユニット内部の空気の流れを示す概略図である。
【図9】本発明の第五実施形態における車両用乗員保護装置の作動手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
1・・・熱交換器
2・・・衝突検知装置
4・・・空気貯蔵タンク(空気噴射手段)
5,8,9・・・空気噴射装置(空気噴射手段)
7・・・冷媒濃度センサ(検知手段、冷媒濃度検出手段)
12・・・エアバッグセンサ(検知手段、衝突検知装置、エアバッグ用衝突検出手段)
13・・・冷暖房空調ユニット(HVAC)
14・・・バイパス配管
18・・・流路切替ドア(切替手段)
19・・・ケーシング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調機の冷媒の車室内漏洩の可能性又は車室内への漏洩を検知する検知手段と、
前記検知手段によって冷媒の車室内漏洩の可能性又は車室内への漏洩が検知されたときに乗員の頭部近傍に空気を噴射する空気噴射手段とを備えていることを特徴とする車両用乗員保護装置。
【請求項2】
前記検知手段が、車両の衝突を検出する車両衝突検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項3】
前記車両衝突検出手段が、エアバッグ用衝突検出手段と共用されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項4】
前記検知手段が、車室内の冷媒濃度を検出する冷媒濃度検出手段であることを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項5】
前記冷媒濃度検出手段が、空調機の車室内熱交換器近傍に配設されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項6】
ケーシングの内部に熱交換器を有する冷暖房空調ユニットから前記空気噴射手段まで延設されたバイパス配管と、
前記冷暖房空調ユニット内の空気の流れ方向を切り替える切替手段とをさらに備え、
前記バイパス配管は、前記ケーシングの部位のうち前記熱交換器よりも空気流れ方向の上流側から分岐して延設され、
前記切替手段は、通常時には、前記冷暖房空調ユニット内の空気を熱交換器に送給させる一方、冷媒の車室内漏洩の可能性又は車室内への漏洩が検知された時には、前記冷暖房空調ユニット内の空気を前記バイパス配管へ流入させ、かつ熱交換器への空気の送給を阻止するように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項7】
前記冷媒の車室内漏洩の可能性又は車室内への漏洩が検知された時にバイパス配管へ流入させる空気を、車室外から取り入れるように構成したことを特徴とする請求項6に記載の車両用乗員保護装置。
【請求項8】
前記空気噴射手段が、空調機の送風手段とは別に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用乗員保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−191135(P2007−191135A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−318808(P2006−318808)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】