車両用制御装置
【課題】正確な車両の横滑り速度を得ることが可能な車両用制御装置を提供する。
【解決手段】推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両の横滑り速度を得ることができる。
【解決手段】推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両の横滑り速度を得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両が横転する際に車両の側面に位置する窓の車室内側にエアバッグを展開させる判定を車両の走行状態に応じて行う車両用制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用制御装置としては、車両の幅方向の加速度を検出可能な加速度センサを備えたものが知られている。この車両用制御装置は、加速度センサの検出結果に基づいて車両の横滑り速度を算出し、算出された横滑り速度に応じて横転の可能性の判定を行う際の閾値を変化させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−71844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記車両用制御装置では、加速度センサによって検出された幅方向の加速度を積分することで横滑り速度を算出している。加速度センサによって検出された加速度から算出された横滑り速度は、実際の横滑り速度との誤差が大きく、正確な横滑り速度を得ることが困難である。したがって、前記車両用制御装置では、正確なタイミングでエアバッグを展開させることが困難である。
【0005】
本発明の目的とするところは、正確な車両の横滑り速度を得ることが可能な車両用制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両用制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、車両が走行する経路または経路近傍を撮像可能な撮像手段と、撮像手段によって撮像した画像に基づいて車両の位置を算出可能な走行位置算出手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および走行位置算出手段によって算出された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0007】
また、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、測位用衛星からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0008】
また、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、車両が走行している道路側からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0009】
これにより、実際の車両の走行位置に基づいて車両の横滑り速度が算出されることから、正確な車両の横滑り速度が算出される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、正確な横滑り速度を算出することができるので、車両の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両の平面図である。
【図2】制御系を示すブロック図である。
【図3】車両の重心と車両の姿勢との関係を示す図である。
【図4】横転判定マップを示す図である。
【図5】(a)車両の旋回中における時間と車両のロール角との関係を示す図、(b)車両の旋回中における時間と車両の幅方向の加速度との関係を示す図である。
【図6】車両の旋回中における横滑り状態を示す図である。
【図7】横滑り判定基準切換え処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態の制御系を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図7は、本発明の第1実施形態を示すものである。
【0013】
本発明の車両用制御装置は、図1に示す車両1に設けられており、車両1の走行状態から車両1の横転する状況を判断して車両1の側面に位置する窓の車室内側にエアバッグ(図示せず)を展開させるようになっている。
【0014】
この車両用制御装置は、車両の走行状態に基づいてエアバッグを展開させるタイミングを制御するためのコントローラ10を備えている。
【0015】
コントローラ10は、CPU、ROM,RAMを有している。コントローラ10は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0016】
コントローラ10の出力側には、図2に示すように、エアバッグを展開させるためのインフレータ11が接続されている。コントローラ10は、インフレータ11に対してエアバッグを展開させるためのガスを発生させる信号を送信する。
【0017】
また、コントローラ10の入力側には、図2に示すように、車両1の走行速度を検出するための車速センサ12と、車両1の操舵輪の操舵角を検出するための舵角センサ13と、車両1の走行する方向を撮像するためのカメラ14と、車両1の横転する状態を検出するためのロールオーバーセンサ15と、が接続されている。コントローラ10には、車両1の速度に関する信号、操舵輪の操舵角に関する信号、カメラ14によって撮像された映像の信号および車両1の横転状態に関する信号が入力される。
【0018】
カメラ14は、CCDカメラ等からなり、車室内側からフロントガラスを介して前方を撮像するものである。また、カメラ14は、一対のCCDカメラによって撮像することによって、撮像された画像を3次元的に処理し、車両から撮像された映像内の所定の点までの距離を計測可能である。
【0019】
ロールオーバーセンサ15は、車両1の横転する回転方向の角速度RRを検出可能な角速度検出部と、車両1の幅方向の加速度を検出可能な加速度検出部と、から構成されている。また、コントローラ10は、角速度検出部で検出された角速度RRを積分することにより車両1の横転する回転方向の角度RAを算出可能である。
【0020】
車両1は、図3(a)の状態から横転する方向に回転し、図3(b)に示すように、重心Cが接地点よりも幅方向内側に位置している状態では横転することはない。しかし、車両1は、図3(c)に示すように、重心Cが接地点よりも幅方向外側に位置している状態になると横転する。
【0021】
車両1が横転するか否かは、図4の車両1の横転する回転方向の角速度RRと角度RAとの関係を示す横転判定マップに基づいて判定される。横転判定マップは、コントローラ10のROMに記憶されている。図4の横軸には角速度RRが設定されており、角速度RRが0よりも大きい右側が車両1の右方向に回転する場合の角速度RRであり、角速度RRが0より小さい左側が車両1の左方向に回転する場合の角速度RRである。図4の縦軸には角度RAが設定されており、角度RAが0よりも大きい上側が車両1の右方向に回転する場合の角度RAであり、角度RAが0より小さい下側が車両1の左方向に回転する場合の角度RAである。横転判定マップにおいて、実線は通常時の判定基準境界線である第1境界線を示しており、破線は通常時よりも横転が生じやすい状態における判定基準境界線である第2境界線を示している。この第1境界線と第2境界線は、後述する車両1の横滑り速度に基づいて一方が設定される。横転判定マップでは、原点が含まれる領域において車両1が横転しないと判定され、原点が含まれない領域において車両1が横転すると判定される。
【0022】
図4に示す通常時よりも横転が生じやすい状態とは、図5(a)の破線に示すように、車両1の旋回中における時間tと車両1の横転する回転方向の角度RAとの関係において、車両1に横滑りが生じて角度RAが小さくなる場合である。また、図5(b)の破線に示すように、車両1の旋回中における時間tと車両1の幅方向の加速度YGとの関係において、車両1に横滑りが生じて幅方向の加速度YGが小さくなる場合も、通常時よりも横転が生じやすい状態といえる。
【0023】
以上のように構成された車両用制御装置において、図6に示すように、道路Rに沿って車両1を旋回させる際に、コントローラ10は横滑り判定基準切換え処理を行う。このときのコントローラ10の動作を、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0024】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、車両1が走行中であるか否かを判定する。車両1が走行中であると判定した場合にはステップS2に処理を移し、車両1が走行中であると判定しない場合には動力切換制御処理を終了する。
【0025】
(ステップS2)
ステップS1において車両1が走行中であると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、カメラ14によって車両1の前方を撮像し、車両1の走行経路上の所定の点A(例えば、センターラインや縁石)と車両1との距離を計測して車両1の走行位置を算出し、ステップS3に処理を移す。
【0026】
(ステップS3)
ステップS3においてCPUは、車速センサ12の検出速度および舵角センサ13の検出舵角に基づいて推定走行経路Bを算出し、ステップS4に処理を移す。
【0027】
(ステップS4)
ステップS4においてCPUは、ステップS2において算出した車両1の走行位置から所定時間後の推定走行経路B上の車両1の推定車両走行位置1´を算出し、ステップS5に処理を移す。
【0028】
(ステップS5)
ステップS5においてCPUは、ステップS2において算出した車両1の走行位置から所定時間経過後に、カメラ14によって車両1の前方を撮像し、車両1と所定の点Aとの距離を計測して実際の車両走行位置1´´を算出し、ステップS6に処理を移す。
【0029】
(ステップS6)
ステップS6においてCPUは、ステップS4において算出された推定車両走行位置1´と、ステップS5において算出された実際の車両走行位置1´´と、の差異に基づいて車両1の横滑り速度を算出し、ステップS7に処理を移す。
【0030】
(ステップS7)
ステップS7においてCPUは、ステップS6において算出した車両1の横滑り速度が所定速度以上であるか否かを判定する。車両1の横滑り速度が所定速度以上であると判定した場合にはステップS8に処理を移し、車両1の横滑り速度が所定速度未満であると判定した場合にはステップS9に処理を移す。
【0031】
(ステップS8)
ステップS7において車両1の横滑り速度が所定速度以上であると判定した場合に、ステップS8においてCPUは、横転判定マップの判定基準境界線を第2境界線に設定し、横滑り判定基準切換え処理を終了する。
【0032】
(ステップS9)
ステップS7において車両1の横滑り速度が所定速度未満であると判定した場合に、ステップS9においてCPUは、横転判定マップの判定基準境界線を第1境界線に設定し、横滑り判定基準切換え処理を終了する。
【0033】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0034】
また、算出された横滑り速度に基づいてエアバッグを展開するタイミングを制御するようにしている。これにより、車両1の走行状態に応じてエアバッグを展開させることが可能となるので、車両の安全性を向上させることが可能となる。
【0035】
図8は本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0036】
この車両用制御装置は、図8に示すように、コントローラ10の入力側にGPS受信機16が接続されている。
【0037】
GPS受信機16は、測位用衛星としてのGPS衛星から送信される測位信号を受信して受信結果から現在の位置を取得可能なものである。
【0038】
以上のように構成された車両用制御装置において、コントローラ10が横滑り判定基準切換え処理を行う際には、GPS受信機16の受信結果に基づいて車両1の走行位置が取得される。
【0039】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0040】
図9は本発明の第3実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0041】
この車両用制御装置は、図9に示すように、コントローラ10に車両1が走行する道路側に設けられた電波ビーコンや光ビーコン等の通信機から送信された交通情報等の情報に関する信号を受信するための車載機17が接続されている。
【0042】
車載機17は、道路側の通信機から送信される車両1の位置に関する信号を受信し、受信結果から車両1の現在の位置を取得可能である。
【0043】
以上のように構成された車両用制御装置において、コントローラ10が横滑り判定基準切換え処理を行う際には、車載機17の受信結果に基づいて車両1の走行位置が取得される。
【0044】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0045】
尚、前記第1実施形態では、カメラ14によって車両1の前方を撮像することにより、車両1の実際の位置を算出するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、複数のカメラによって車両1の前方および後方をそれぞれ撮像して車両1の実際の位置を算出するようにしてもよい。この場合、車両1のヨー角(上下方向に延びる軸周りの回転角)を算出することが可能となり、車両1の横滑り速度をより正確に算出することが可能となる。
【0046】
また、算出された横滑り速度に基づいてエアバッグを展開させるタイミングを制御するようにしたものを示したが、これに限られるものではなく、算出された横滑り速度を、車両1のエアバッグ以外の安全装置や車両1の走行の制御に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…車両、10…コントローラ、12…車速センサ、13…舵角センサ、14…カメラ、15…ロールオーバーセンサ、16…GPS受信機、17…車載機。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、車両が横転する際に車両の側面に位置する窓の車室内側にエアバッグを展開させる判定を車両の走行状態に応じて行う車両用制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車両用制御装置としては、車両の幅方向の加速度を検出可能な加速度センサを備えたものが知られている。この車両用制御装置は、加速度センサの検出結果に基づいて車両の横滑り速度を算出し、算出された横滑り速度に応じて横転の可能性の判定を行う際の閾値を変化させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−71844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記車両用制御装置では、加速度センサによって検出された幅方向の加速度を積分することで横滑り速度を算出している。加速度センサによって検出された加速度から算出された横滑り速度は、実際の横滑り速度との誤差が大きく、正確な横滑り速度を得ることが困難である。したがって、前記車両用制御装置では、正確なタイミングでエアバッグを展開させることが困難である。
【0005】
本発明の目的とするところは、正確な車両の横滑り速度を得ることが可能な車両用制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両用制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、車両が走行する経路または経路近傍を撮像可能な撮像手段と、撮像手段によって撮像した画像に基づいて車両の位置を算出可能な走行位置算出手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および走行位置算出手段によって算出された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0007】
また、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、測位用衛星からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0008】
また、前記目的を達成するために、車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、車両の走行速度を検出する速度検出手段と、車両の舵角を検出する舵角検出手段と、車両が走行している道路側からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えている。
【0009】
これにより、実際の車両の走行位置に基づいて車両の横滑り速度が算出されることから、正確な車両の横滑り速度が算出される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、正確な横滑り速度を算出することができるので、車両の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両の平面図である。
【図2】制御系を示すブロック図である。
【図3】車両の重心と車両の姿勢との関係を示す図である。
【図4】横転判定マップを示す図である。
【図5】(a)車両の旋回中における時間と車両のロール角との関係を示す図、(b)車両の旋回中における時間と車両の幅方向の加速度との関係を示す図である。
【図6】車両の旋回中における横滑り状態を示す図である。
【図7】横滑り判定基準切換え処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3実施形態の制御系を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至図7は、本発明の第1実施形態を示すものである。
【0013】
本発明の車両用制御装置は、図1に示す車両1に設けられており、車両1の走行状態から車両1の横転する状況を判断して車両1の側面に位置する窓の車室内側にエアバッグ(図示せず)を展開させるようになっている。
【0014】
この車両用制御装置は、車両の走行状態に基づいてエアバッグを展開させるタイミングを制御するためのコントローラ10を備えている。
【0015】
コントローラ10は、CPU、ROM,RAMを有している。コントローラ10は、入力側に接続された装置からの入力信号を受信すると、CPUが、入力信号に基づいてROMに記憶されたプログラムを読み出すとともに、入力信号によって検出された状態をRAMに記憶したり、出力側に接続された装置に出力信号を送信したりする。
【0016】
コントローラ10の出力側には、図2に示すように、エアバッグを展開させるためのインフレータ11が接続されている。コントローラ10は、インフレータ11に対してエアバッグを展開させるためのガスを発生させる信号を送信する。
【0017】
また、コントローラ10の入力側には、図2に示すように、車両1の走行速度を検出するための車速センサ12と、車両1の操舵輪の操舵角を検出するための舵角センサ13と、車両1の走行する方向を撮像するためのカメラ14と、車両1の横転する状態を検出するためのロールオーバーセンサ15と、が接続されている。コントローラ10には、車両1の速度に関する信号、操舵輪の操舵角に関する信号、カメラ14によって撮像された映像の信号および車両1の横転状態に関する信号が入力される。
【0018】
カメラ14は、CCDカメラ等からなり、車室内側からフロントガラスを介して前方を撮像するものである。また、カメラ14は、一対のCCDカメラによって撮像することによって、撮像された画像を3次元的に処理し、車両から撮像された映像内の所定の点までの距離を計測可能である。
【0019】
ロールオーバーセンサ15は、車両1の横転する回転方向の角速度RRを検出可能な角速度検出部と、車両1の幅方向の加速度を検出可能な加速度検出部と、から構成されている。また、コントローラ10は、角速度検出部で検出された角速度RRを積分することにより車両1の横転する回転方向の角度RAを算出可能である。
【0020】
車両1は、図3(a)の状態から横転する方向に回転し、図3(b)に示すように、重心Cが接地点よりも幅方向内側に位置している状態では横転することはない。しかし、車両1は、図3(c)に示すように、重心Cが接地点よりも幅方向外側に位置している状態になると横転する。
【0021】
車両1が横転するか否かは、図4の車両1の横転する回転方向の角速度RRと角度RAとの関係を示す横転判定マップに基づいて判定される。横転判定マップは、コントローラ10のROMに記憶されている。図4の横軸には角速度RRが設定されており、角速度RRが0よりも大きい右側が車両1の右方向に回転する場合の角速度RRであり、角速度RRが0より小さい左側が車両1の左方向に回転する場合の角速度RRである。図4の縦軸には角度RAが設定されており、角度RAが0よりも大きい上側が車両1の右方向に回転する場合の角度RAであり、角度RAが0より小さい下側が車両1の左方向に回転する場合の角度RAである。横転判定マップにおいて、実線は通常時の判定基準境界線である第1境界線を示しており、破線は通常時よりも横転が生じやすい状態における判定基準境界線である第2境界線を示している。この第1境界線と第2境界線は、後述する車両1の横滑り速度に基づいて一方が設定される。横転判定マップでは、原点が含まれる領域において車両1が横転しないと判定され、原点が含まれない領域において車両1が横転すると判定される。
【0022】
図4に示す通常時よりも横転が生じやすい状態とは、図5(a)の破線に示すように、車両1の旋回中における時間tと車両1の横転する回転方向の角度RAとの関係において、車両1に横滑りが生じて角度RAが小さくなる場合である。また、図5(b)の破線に示すように、車両1の旋回中における時間tと車両1の幅方向の加速度YGとの関係において、車両1に横滑りが生じて幅方向の加速度YGが小さくなる場合も、通常時よりも横転が生じやすい状態といえる。
【0023】
以上のように構成された車両用制御装置において、図6に示すように、道路Rに沿って車両1を旋回させる際に、コントローラ10は横滑り判定基準切換え処理を行う。このときのコントローラ10の動作を、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0024】
(ステップS1)
ステップS1においてCPUは、車両1が走行中であるか否かを判定する。車両1が走行中であると判定した場合にはステップS2に処理を移し、車両1が走行中であると判定しない場合には動力切換制御処理を終了する。
【0025】
(ステップS2)
ステップS1において車両1が走行中であると判定した場合に、ステップS2においてCPUは、カメラ14によって車両1の前方を撮像し、車両1の走行経路上の所定の点A(例えば、センターラインや縁石)と車両1との距離を計測して車両1の走行位置を算出し、ステップS3に処理を移す。
【0026】
(ステップS3)
ステップS3においてCPUは、車速センサ12の検出速度および舵角センサ13の検出舵角に基づいて推定走行経路Bを算出し、ステップS4に処理を移す。
【0027】
(ステップS4)
ステップS4においてCPUは、ステップS2において算出した車両1の走行位置から所定時間後の推定走行経路B上の車両1の推定車両走行位置1´を算出し、ステップS5に処理を移す。
【0028】
(ステップS5)
ステップS5においてCPUは、ステップS2において算出した車両1の走行位置から所定時間経過後に、カメラ14によって車両1の前方を撮像し、車両1と所定の点Aとの距離を計測して実際の車両走行位置1´´を算出し、ステップS6に処理を移す。
【0029】
(ステップS6)
ステップS6においてCPUは、ステップS4において算出された推定車両走行位置1´と、ステップS5において算出された実際の車両走行位置1´´と、の差異に基づいて車両1の横滑り速度を算出し、ステップS7に処理を移す。
【0030】
(ステップS7)
ステップS7においてCPUは、ステップS6において算出した車両1の横滑り速度が所定速度以上であるか否かを判定する。車両1の横滑り速度が所定速度以上であると判定した場合にはステップS8に処理を移し、車両1の横滑り速度が所定速度未満であると判定した場合にはステップS9に処理を移す。
【0031】
(ステップS8)
ステップS7において車両1の横滑り速度が所定速度以上であると判定した場合に、ステップS8においてCPUは、横転判定マップの判定基準境界線を第2境界線に設定し、横滑り判定基準切換え処理を終了する。
【0032】
(ステップS9)
ステップS7において車両1の横滑り速度が所定速度未満であると判定した場合に、ステップS9においてCPUは、横転判定マップの判定基準境界線を第1境界線に設定し、横滑り判定基準切換え処理を終了する。
【0033】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0034】
また、算出された横滑り速度に基づいてエアバッグを展開するタイミングを制御するようにしている。これにより、車両1の走行状態に応じてエアバッグを展開させることが可能となるので、車両の安全性を向上させることが可能となる。
【0035】
図8は本発明の第2実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0036】
この車両用制御装置は、図8に示すように、コントローラ10の入力側にGPS受信機16が接続されている。
【0037】
GPS受信機16は、測位用衛星としてのGPS衛星から送信される測位信号を受信して受信結果から現在の位置を取得可能なものである。
【0038】
以上のように構成された車両用制御装置において、コントローラ10が横滑り判定基準切換え処理を行う際には、GPS受信機16の受信結果に基づいて車両1の走行位置が取得される。
【0039】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0040】
図9は本発明の第3実施形態を示すものである。尚、前記実施形態と同様の構成部分には同一の符号を付して示す。
【0041】
この車両用制御装置は、図9に示すように、コントローラ10に車両1が走行する道路側に設けられた電波ビーコンや光ビーコン等の通信機から送信された交通情報等の情報に関する信号を受信するための車載機17が接続されている。
【0042】
車載機17は、道路側の通信機から送信される車両1の位置に関する信号を受信し、受信結果から車両1の現在の位置を取得可能である。
【0043】
以上のように構成された車両用制御装置において、コントローラ10が横滑り判定基準切換え処理を行う際には、車載機17の受信結果に基づいて車両1の走行位置が取得される。
【0044】
このように、本実施形態の車両用制御装置によれば、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後の推定車両走行位置1´と、推定走行経路Bにおける走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置1´´と、に基づいて車両1の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出するようにしている。これにより、正確な車両1の横滑り速度を得ることができるので、車両1の運転や安全に関する装置の制御の精度を向上させることが可能となる。
【0045】
尚、前記第1実施形態では、カメラ14によって車両1の前方を撮像することにより、車両1の実際の位置を算出するようにしたものを示したが、これに限られるものではない。例えば、複数のカメラによって車両1の前方および後方をそれぞれ撮像して車両1の実際の位置を算出するようにしてもよい。この場合、車両1のヨー角(上下方向に延びる軸周りの回転角)を算出することが可能となり、車両1の横滑り速度をより正確に算出することが可能となる。
【0046】
また、算出された横滑り速度に基づいてエアバッグを展開させるタイミングを制御するようにしたものを示したが、これに限られるものではなく、算出された横滑り速度を、車両1のエアバッグ以外の安全装置や車両1の走行の制御に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…車両、10…コントローラ、12…車速センサ、13…舵角センサ、14…カメラ、15…ロールオーバーセンサ、16…GPS受信機、17…車載機。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両用制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
車両が走行する経路または経路近傍を撮像可能な撮像手段と、
撮像手段によって撮像した画像に基づいて車両の位置を算出可能な走行位置算出手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および走行位置算出手段によって算出された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項2】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
測位用衛星からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項3】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
車両が走行している道路側からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項4】
前記車両に設けられた装置は、エアバッグ装置であり、
横滑り速度検出手段の検出結果に基づいてエアバッグを展開させる基準を変更する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用制御装置。
【請求項1】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両用制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
車両が走行する経路または経路近傍を撮像可能な撮像手段と、
撮像手段によって撮像した画像に基づいて車両の位置を算出可能な走行位置算出手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および走行位置算出手段によって算出された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項2】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
測位用衛星からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項3】
車両の走行状態に応じて車両に設けられた装置を制御する車両制御装置において、
車両の走行速度を検出する速度検出手段と、
車両の舵角を検出する舵角検出手段と、
車両が走行している道路側からの信号を受信することによって車両の位置を取得可能な位置取得手段と、
速度検出手段によって検出された走行速度、舵角検出手段によって検出された車両の舵角および位置取得手段によって取得された車両の位置に基づいて車両の推定の走行経路を算出する推定走行経路算出手段と、
推定走行経路算出手段によって算出された推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後の推定の車両走行位置と、推定の走行経路における車両走行開始位置から所定時間経過後に対応する実際の車両走行位置と、に基づいて車両の幅方向への移動速度である横滑り速度を算出する横滑り速度算出手段と、を備えた
ことを特徴とする車両用制御装置。
【請求項4】
前記車両に設けられた装置は、エアバッグ装置であり、
横滑り速度検出手段の検出結果に基づいてエアバッグを展開させる基準を変更する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2013−14170(P2013−14170A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146692(P2011−146692)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】
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