説明

車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン

【課題】複数の遊星ギヤセット及び複数の摩擦要素の組み合わせによって、動力伝達性能を向上させた車両用自動変速機の遊星ギヤトレインを提供する。
【解決手段】エンジンの動力が伝達される入力軸、変速された回転動力を出力する出力軸、第1、第2サンギヤ、第1、第2遊星キャリア、第1、第2リングギヤを有する第1、第2単純遊星ギヤセットの結合によって構成される第1複合遊星ギヤセット、第3、第4サンギヤ、第3、第4遊星キャリア、第3、第4リングギヤを有する第3、第4単純遊星ギヤセットの結合によって構成される第2複合遊星ギヤセット、第1、第2複合遊星ギヤセットの各回転要素のうちの少なくとも2つの回転要素に連結される、または、1つの回転要素に連結される7つの回転軸、及び3つのクラッチと、4つのブレーキとからなる7つの摩擦部材、を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用自動変速機の遊星ギヤトレインに係り、より詳細には、動力伝達性能を向上させた車両用自動変速機の遊星ギヤトレインに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、自動変速機の多段変速メカニズムは、複数の遊星ギヤセットを組み合わせて具現される。このような遊星ギヤトレインは、トルクコンバーターから伝達される回転動力を多段に自動変速して出力軸に伝達する機能を有す。
自動変速は、実現可能な変速段が多いほど、より適切な変速比の設計が可能であり、動力伝達性能及び燃費の面で優れた車両走行の実現が可能である。そのため、より多くの変速段を実現することができる自動変速機用遊星ギヤトレインに対する研究が行われている。
【0003】
遊星ギヤトレインは、同一の変速段を実現しても、回転要素(サンギヤ、遊星キャリア、リングギヤ)の連結構成によって作動メカニズムが異なる。
また、遊星ギヤトレインは、その連結構成によって耐久性、動力伝達性能、大きさなどが異なる。そのため、自動変速機分野では、より堅固で、動力損失がなく、コンパクト(Compact)なギヤトレインの製作のために、研究開発が続けられている。
【0004】
このような観点から、現在使用されている通常の自動変速機は4速及び5速自動変速機が主流をなしているが、最近では6速自動変速機が常用化される傾向にあり、それ以上の変速段(8速乃至10速)を実現することができる遊星ギヤトレインの研究開発も活発に行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−162339号公報
【特許文献2】特開2002−130468号公報
【特許文献3】特開2001−082555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、複数の遊星ギヤセット及び複数の摩擦要素の組み合わせによって、動力伝達性能を向上させることにより、燃費を向上させることができる、車両用自動変速機の遊星ギヤトレインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた本発明の車両用自動変速機の遊星ギヤトレインは、エンジンの動力が伝達される入力軸、変速された回転動力を出力する出力軸、各々回転要素である第1、第2サンギヤ、第1、第2遊星キャリア、第1、第2リングギヤを有する第1、第2単純遊星ギヤセットの結合によって構成される第1複合遊星ギヤセット、各々回転要素である第3、第4サンギヤ、第3、第4遊星キャリア、第3、第4リングギヤを有する第3、第4単純遊星ギヤセットの結合によって構成される第2複合遊星ギヤセット、第1、第2複合遊星ギヤセットの各回転要素のうちの少なくとも2つの回転要素に連結される、または、1つの回転要素に連結される7つの回転軸、及び回転軸のうちの選択された回転軸と入力軸との間に介在されて、動力を断続する3つのクラッチと、回転軸のうちの選択された回転軸を変速機ハウジングに可変的に連結する4つのブレーキとからなる7つの摩擦部材、を含むことを特徴とする。
【0008】
第1複合遊星ギヤセットは、2つの経路を通して入力軸の回転動力が伝達されて、4つの変速比で出力が行われる、7つの回転軸のうちの4つの回転軸を含むことが好ましい。
上記4つの変速比は、2つの減速比、1つの直結比、及び1つの増速比からなることが好ましい。
第1複合遊星ギヤセットの第1、第2単純遊星ギヤセットは、各々シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることが好ましい。
第1複合遊星ギヤセットは、第1遊星キャリア及び第2リングギヤが直接連結され、第1リングギヤ及び第2遊星キャリアが直接連結されることが好ましい。
【0009】
第2複合遊星ギヤセットは、第1複合遊星ギヤセットの1つの回転軸から入力される回転動力及び1つの経路を通して入力軸から直接入力される回転動力が伝達される、7つの回転軸のうちの第1複合遊星ギヤセットに連結されない他の3つの回転軸を含むことが好ましい。
第2複合遊星ギヤセットの第3、第4単純遊星ギヤセットは、各々シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることが好ましい。
第2複合遊星ギヤセットは、第3遊星キャリア及び第4リングギヤが直接連結され、第3リングギヤ及び第4遊星キャリアが直接連結され、第3サンギヤが第2遊星キャリアと直接連結されることが好ましい。
【0010】
7つの回転軸は、第1サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転軸、第1遊星キャリア及び第2リングギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して入力軸と選択的に連結されると同時に、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第2回転軸、第1リングギヤ、第2遊星キャリア、及び第3サンギヤを含んで構成される第3回転軸、第2サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して入力軸と選択的に連結される第4回転軸、第3遊星キャリア及び第4リングギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して入力軸と選択的に連結されると同時に、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第5回転軸、第3リングギヤ及び第4遊星キャリアを含んで構成されて、出力軸と連結される第6回転軸、及び第4サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第7回転軸、を含むことが好ましい。
【0011】
各摩擦部材は、入力軸と第4回転軸との間に介在される第1クラッチ、入力軸と第2回転軸との間に介在される第2クラッチ、入力軸と第5回転軸との間に介在される第3クラッチ、第2回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第1ブレーキ、第1回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第2ブレーキ、第5回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第3ブレーキ、及び第7回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第4ブレーキ、から構成されることが好ましい。
第1ブレーキと並列配置されるワンウェイクラッチをさらに含むことが好ましい。
【0012】
各摩擦部材は、前進1速で第1クラッチ、第1、第4ブレーキが作動し、前進2速で第1クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、前進3速で第1、第2クラッチ、第4ブレーキが作動し、前進4速で第2クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、前進5速で第3クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、前進6速で第2、第3クラッチ、第2ブレーキが作動し、前進7速で第1、第2、第3クラッチが作動し、前進8速で第1、第3クラッチ、第2ブレーキが作動し、前進9速で第1、第3クラッチ、第1ブレーキが作動し、前進10速で第3クラッチ、第1、第2ブレーキが作動し、後進1速で第1クラッチ、第1、第3ブレーキが作動し、後進2速で第1クラッチ、第2、第3ブレーキが作動し、後進3速で第1、第2クラッチ、第3ブレーキが作動し、後進4速で第2クラッチ、第2、第3ブレーキが作動することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、4つの単純遊星ギヤセットを7つの摩擦要素で組み合わせ、各変速段別に3つの摩擦部材が作動するようにすることによって、前進10速の変速段を実現して、動力伝達性能及び燃費を向上させることができる。
また、後進4速以上の変速段を実現して、後進性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
【図2】本発明の実施例による遊星ギヤトレインの連結関係図である。
【図3】本発明の実施例による遊星ギヤトレインに適用される各摩擦部材の各変速段別作動表である。
【図4】本発明の実施例による遊星ギヤトレインの変速線図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施例による遊星ギヤトレインの構成図である。
図1に示したとおり、本実施例による遊星ギヤトレインは、同一軸線上に配置される第1、2、3、4単純遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4と、3つのクラッチC1、C2、C3からなるクラッチ手段と、4つのブレーキB1、B2、B3、B4からなるブレーキ手段とを含む。
【0016】
本実施例による遊星ギヤトレインは、入力軸ISから入力される回転動力が第1、2、3、4単純遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4の相互補完作動によって変速されて、出力軸OSを通して出力される。
各単純遊星ギヤセットは、エンジン側から変速機の出力側に向かって第1、2、3、4単純遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4の順に配置される。
入力軸ISは、入力部材であって、エンジンのクランクシャフトからの回転動力がトルクコンバーターを通してトルク変換されて入力される。
出力軸OSは、出力部材であって、差動装置を通して駆動輪を駆動させるための駆動力を伝達する。
【0017】
第1単純遊星ギヤセットPG1は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第1サンギヤS1、第1遊星キャリアPC1、第1リングギヤR1を回転要素として含む。
ここで、第1遊星キャリアPC1は、第1サンギヤS1と第1リングギヤR1との間で、これらにギヤ結合される複数の第1ピニオンギヤP1を回転可能に支持する。
【0018】
第2単純遊星ギヤセットPG2は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第2サンギヤS2、第2遊星キャリアPC2、第2リングギヤR2を回転要素として含む。
ここで、第2遊星キャリアPC2は、第2サンギヤS2と第2リングギヤR2との間で、これらにギヤ結合される複数の第2ピニオンギヤP2を回転可能に支持する。
【0019】
第3単純遊星ギヤセットPG3は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第3サンギヤS3、第3遊星キャリアPC3、第3リングギヤR3を回転要素として含む。
ここで、第3遊星キャリアPC3は、第3サンギヤS3と第3リングギヤR3との間で、これらにギヤ結合される複数の第3ピニオンギヤP3を回転可能に支持する。
【0020】
第4単純遊星ギヤセットPG4は、シングルピニオン遊星ギヤセットであって、第4サンギヤS4、第4遊星キャリアPC4、第4リングギヤR4を回転要素として含む。
ここで、第4遊星キャリアPC4は、第4サンギヤS4と第4リングギヤR4との間で、これらにギヤ結合される複数の第4ピニオンギヤP4を回転可能に支持する。
そして、第1、2、3、4単純遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3、PG4は、2つの複合遊星ギヤセット(Compound Planetary Gear Set;CPG1、CPG2)を構成し、入力軸から伝達される回転動力を前進10速の変速段に変換して出力する。
第1複合遊星ギヤセットCPG1は、第1、2単純遊星ギヤセットPG1、PG2が組み合わされて構成され、第2複合遊星ギヤセットCPG2は、第3、4単純遊星ギヤセットPG3、PG4が組み合わされて構成される。
【0021】
図2は本発明の実施例による遊星ギヤトレインの連結関係図である。
図1及び図2に示したとおり、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1遊星キャリアPC1及び第2リングギヤR2が直接連結され、第1リングギヤR1及び第2遊星キャリアPC2が直接連結される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3遊星キャリアPC3と第4リングギヤR4とが直接連結され、第3リングギヤR3と第4遊星キャリアPC4とが直接連結され、第3サンギヤS3が第2遊星キャリアPC2と直接連結される。
【0022】
本実施例による遊星ギヤトレインは、7つの回転軸TM1〜TM7を有する。
第1回転軸TM1は、第1サンギヤS1を含んで構成されて、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
第2回転軸TM2は、第1遊星キャリアPC1及び第2リングギヤR2を含んで構成されて、入力軸ISと選択的に連結されると同時に、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
第3回転軸TM3は、第1リングギヤR1、第2遊星キャリアPC2、及び第3サンギヤS3を含んで構成される。
【0023】
第4回転軸TM4は、第2サンギヤS2を含んで構成されて、入力軸ISと選択的に連結される。
第5回転軸TM5は、第3遊星キャリアPC3及び第4リングギヤR4を含んで構成されて、入力軸ISと選択的に連結されると同時に、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
第6回転軸TM6は、第3リングギヤR3及び第4遊星キャリアPC4を含んで構成されて、出力軸OSに直接連結される。
第7回転軸TM7は、第4サンギヤS4を含んで構成されて、変速機ハウジングHと選択的に連結される。
【0024】
そして、回転軸TM1〜TM7のうちの入力軸ISと選択的に連結されて、可変入力部材として作動する第4、2、5回転軸TM4、TM2、TM5は、各々第1、2、3クラッチC1、C2、C3を通して入力軸ISと連結される。
また、回転軸TM1〜TM7のうちの変速機ハウジングHと選択的に連結されて、可変固定部材として作動する第2、1、5、7回転軸TM2、TM1、TM5、TM7は、各々第1、2、3、4ブレーキB1、B2、B3、B4を通して変速機ハウジングHと連結される。
【0025】
つまり、第1クラッチC1は、入力軸ISと第4回転軸TM4との間に介在して、第4回転軸TM4が選択的な入力要素として作動する。
第2クラッチC2は、入力軸ISと第2回転軸TM2との間に介在して、第2回転軸TM2が選択的な入力要素として作動する。
第3クラッチC3は、入力軸ISと第5回転軸TM5との間に介在して、第5回転軸TM5が選択的な入力要素として作動する。
【0026】
第1ブレーキB1は、第2回転軸TM2と変速機ハウジングHとの間に介在して、第2回転軸TM2が選択的な固定要素として作動する。
また、第2回転軸TM2と変速機ハウジングHとの間には、第1ブレーキB1と並列に配置されるワンウェイクラッチF1がさらに設置される。
第2ブレーキB2は、第1回転軸TM1と変速機ハウジングHとの間に介在して、第1回転軸TM1が選択的な固定要素として作動する。
第3ブレーキB3は、第5回転軸TM5と変速機ハウジングHとの間に介在して、第5回転軸TM5が選択的な固定要素として作動する。
第4ブレーキB4は、第7回転軸TM7と変速機ハウジングHとの間に介在して、第7回転軸TM7が選択的な固定要素として作動する。
【0027】
本発明の遊星ギヤトレインは、上記構成によって、第1複合遊星ギヤセットCPG1には第1、2クラッチC1、C2及び第1、2ブレーキB1、B2が編成されて、第1、2クラッチC1、C2を通して入力される回転動力が第1、2ブレーキB1、B2の作動有無によって4つの変速比に変速される。
この時、4つの変速比は、2つの減速比、1つの直結比、及び1つの増速比を含む。
【0028】
一方、第2複合遊星ギヤセットCPG2には第3クラッチC3及び第3、4ブレーキB3、B4が編成されて、第3クラッチC3を通して入力軸ISから直接入力される回転動力及び第1複合遊星ギヤセットCPG2で4つの変速比に変速されて入力される回転動力が第3、4ブレーキB3、B4の作動有無によって前進10速及び後進4速に最終変速されて出力される。
本実施例で、第1、2、3クラッチC1、C2、C3及び第1、2、3、4ブレーキB1、B2、B3、B4からなる各摩擦部材は、油圧によって摩擦結合される多板式油圧摩擦結合ユニットに構成される。
【0029】
図3は本発明の実施例による遊星ギヤトレインに適用される各摩擦部材の各変速段別作動表である。図3に示したとおり、7つの摩擦部材、即ち3つのクラッチC1、C2、C3及び4つのブレーキB1、B2、B3、B4が各変速段で選択的に作動することを示しており、本実施例の遊星ギヤトレインは、各変速段で7つの摩擦部材のうち、3つの摩擦部材が同時に作動して変速が行われる。
【0030】
前進1速(D1)では、第1クラッチC1、第1、4ブレーキB1、B4が作動する。
前進2速(D2)では、第1クラッチC1、第2、4ブレーキB2、B4が作動する。
前進3速(D3)では、第1、2クラッチC1、C2、第4ブレーキB4が作動する。
前進4速(D4)では、第2クラッチC2、第2、4ブレーキB2、B4が作動する。
前進5速(D5)では、第3クラッチC3、第2、4ブレーキB2、B4が作動する。
前進6速(D6)では、第2、3クラッチC2、C3、第2ブレーキB2が作動する。
前進7速(D7)では、第1、2、3クラッチC1、C2、C3が作動する。
前進8速(D8)では、第1、3クラッチC1、C3、第2ブレーキB2が作動する。
前進9速(D9)では、第1、3クラッチC1、C3、第1ブレーキB1が作動する。
前進10速(D10)では、第3クラッチC3、第1、2ブレーキB1、B2が作動する。
後進1速(REV1)では、第1クラッチC1、第1、3ブレーキB1、B3が作動し、後進2速(REV2)では、第1クラッチC1、第2、3ブレーキB2、B3が作動する。
後進3速(REV3)では、第1、2クラッチC1、C2、第3ブレーキB3が作動し、後進4速(REV4)では、第2クラッチC2、第2、3ブレーキB2、B3が作動する。
ただし、前進1速(D1)で第1クラッチC1、第1、4ブレーキB1、B4が作動すると説明したが、一般的な走行においては第1ブレーキB1の代わりにワンウェイクラッチF1が作動する。
【0031】
図4は本発明の実施例による遊星ギヤトレインの変速線図であって、本実施例の遊星ギヤトレインの変速過程を可視的に示したものである。
図4において、下側の横線は回転速度比「0」を示し、上側の横線は回転速度比「1.0」、即ち、入力軸ISと同一な回転速度を示す。
【0032】
第1複合遊星ギヤセットCPG1の4つの縦線は左側から順に第1、2、3、4回転軸TM1、TM2、TM3、TM4に設定される。
ここで、第1、2、3、4回転軸TM1、TM2、TM3、TM4間の間隔は、第1、2単純遊星ギヤセットPG1、PG2の各ギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)によって決定される。
【0033】
第2複合遊星ギヤセットCPG2の4つの縦線は左側から順に第3、5、6、7回転軸TM3、TM5、TM6、TM7に設定される。
ここで、第3、5、6、7回転軸TM3、TM5、TM6、TM7間の間隔は、第3、4単純遊星ギヤセットPG3、PG4の各ギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)によって決定される。
図4において、第3回転軸TM3が、第1複合遊星ギヤセットCPG1及び第2複合遊星ギヤセットCPG2の両方の領域に含まれるのは、第3回転軸TM3が第1リングギヤR1、第2遊星キャリアPC2、第3サンギヤS3を含んで一体に形成されるためである。
【0034】
以下、図3及び図4を参照して、本実施例の遊星ギヤトレインの各変速段別変速過程を説明する。
【0035】
[前進1速(D1)]
図3に示したとおり、前進1速では、第1クラッチC1、第1、4ブレーキB1、B4が作動する。そうすると、図4に示したとおり、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1ブレーキB1の作動によって第2回転軸TM2が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1減速速度線T1を形成して、第3回転軸TM3を通して第1減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動によって第7回転軸TM7が固定要素として作動して、第1変速線SP1を形成する。そうすると、第1変速線SP1及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D1が出力される。
【0036】
[前進2速(D2)]
前進2速では、前進1速の状態で作動した第1ブレーキB1の作動が解除されて、第2ブレーキB2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2減速速度線T2を形成して、第3回転軸TM3を通して第2減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動によって第7回転軸TM7が固定要素として作動して、第2変速線SP2を形成する。そうすると、第2変速線SP2及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D2が出力される。
【0037】
[前進3速(D3)]
前進3速では、前進2速の状態で作動した第2ブレーキB2の作動が解除されて、第2クラッチC2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が作動して、第2、4回転軸TM2、TM4に入力軸ISの回転速度が入力されて、第1複合遊星ギヤセットCPG1は直結状態となる。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、直結速度線T3を形成して、入力軸ISと同一な回転速度を第3回転軸TM3を通して出力する。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動によって第7回転軸TM7が固定要素として作動して、第3変速線SP3を形成する。そうすると、第3変速線SP3及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D3が出力される。
【0038】
[前進4速(D4)]
前進4速では、前進3速の状態で作動した第1クラッチC1の作動が解除されて、第2ブレーキB2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動によって第2回転軸TM2に入力軸ISの回転速度が入力される状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、増速速度線T4を形成して、第3回転軸TM3を通して増速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動によって第7回転軸TM7が固定要素として作動して、第4変速線SP4を形成する。そうすると、第4変速線SP4及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D4が出力される。
【0039】
[前進5速(D5)]
前進5速では、前進4速の状態で作動した第2クラッチC2の作動が解除されて、第3クラッチC3が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が作動しないので、変速に影響を与えない。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5を通して入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第4ブレーキB4の作動によって第7回転軸TM7が固定要素として作動して、第5変速線SP5を形成する。そうすると、第5変速線SP5及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D5が出力される。
【0040】
[前進6速(D6)]
前進6速では、前進5速の状態で作動した第4ブレーキB4の作動が解除されて、第2クラッチC2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動によって第2回転軸TM2に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、増速速度線T4を形成して、第3回転軸TM3を通して増速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5に入力軸(IS)の回転速度が入力されて、第6変速線SP6を形成する。そうすると、第6変速線SP6及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D6が出力される。
【0041】
[前進7速(D7)]
前進7速では、前進6速の状態で作動した第2ブレーキB2の作動が解除されて、第1クラッチC1が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が作動して、第2、4回転軸TM2、TM4に入力軸ISの回転速度が同時に入力されて、直結状態となる。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、直結速度線T3を形成して、入力軸ISの回転速度と同一な回転速度を第3回転軸TM3を通して出力する。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5に入力軸ISの回転速度が入力されて、直結状態になって、第7変速線SP7を形成する。そうすると、第7変速線SP7及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D7が出力される。
【0042】
[前進8速(D8)]
前進8速では、前進7速の状態で作動した第2クラッチC2の作動が解除されて、第2ブレーキB2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2減速速度線T2を形成して、第3回転軸TM3を通して第2減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5に入力軸ISの回転速度が入力されて、第8変速線SP8を形成する。そうすると、第8変速線SP8及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D8が出力される。
【0043】
[前進9速(D9)]
前進9速では、前進8速の状態で作動した第2ブレーキB2の作動が解除されて、第1ブレーキB1が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1ブレーキB1の作動によって第2回転軸TM2が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1減速速度線T1を形成して、第3回転軸TM3を通して第1減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5に入力軸ISの回転速度が入力されて、第9変速線SP9を形成する。そうすると、第9変速線SP9及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D9が出力される。
【0044】
[前進10速(D10)]
前進10速では、前進9速の状態で作動した第1クラッチC1の作動が解除されて、第2ブレーキB2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が作動しない状態で、第1、2ブレーキB1、B2が作動して、固定状態を維持する。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3クラッチC3の作動によって第5回転軸TM5を通して入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1複合遊星ギヤセットCPG1の固定状態によって第3回転軸TM3が固定要素として作動して、第10変速線SP10を形成する。そうすると、第10変速線SP10及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、D10が出力される。
【0045】
[後進1速(REV1)]
後進1速では、第1クラッチC1、第1、3ブレーキB1、B3が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第1ブレーキB1の作動によって第2回転軸TM2が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1減速速度線T1を形成して、第3回転軸TM3を通して第1減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動によって第5回転軸TM5が固定要素として作動して、第1後進変速線SR1を形成する。そうすると、第1後進変速線SR1及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、REV1が出力される。
【0046】
[後進2速(REV2)]
後進2速では、後進1速の状態で作動した第1ブレーキB1の作動が解除されて、第2ブレーキB2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1クラッチC1の作動によって第4回転軸TM4に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2減速速度線T2を形成して、第3回転軸TM3を通して第2減速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動によって第5回転軸TM5が固定要素として作動して、第2後進変速線SR2を形成する。そうすると、第2後進変速線SR2及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、REV2が出力される。
【0047】
[後進3速(REV3)]
後進3速では、後進2速の状態で作動した第2ブレーキB2の作動が解除されて、第2クラッチC2が作動する。そうすると、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第1、2クラッチC1、C2が作動して、第2、4回転軸TM2、TM4に入力軸(IS)の回転速度が同時に入力される。したがって、第1複合遊星ギヤセットCPG1は、直結状態になって、直結速度線T3を形成して、第3回転軸TM3を通して入力軸ISの回転速度と同一な速度が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動によって第5回転軸TM5が固定要素として作動して、第3後進変速線SR3を形成する。そうすると、第3後進変速線SR3及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、REV3が出力される。
【0048】
[後進4速(REV4)]
第1複合遊星ギヤセットCPG1では、第2クラッチC2の作動によって第2回転軸TM2に入力軸ISの回転速度が入力されている状態で、第2ブレーキB2の作動によって第1回転軸TM1が固定要素として作動する。それによって、第1複合遊星ギヤセットCPG1では、増速速度線T4を形成して、第3回転軸TM3を通して増速が出力される。
そして、第2複合遊星ギヤセットCPG2では、第3回転軸TM3の速度が入力されている状態で、第3ブレーキB3の作動によって第5回転軸TM5が固定要素として作動して、第4後進変速線SR4を形成する。そうすると、第4後進変速線SR4及び出力要素である第6回転軸TM6の縦線が交差して、REV4が出力される。
【0049】
本発明は、車両用自動変速機の遊星ギヤトレインにおいて、入力軸の回転動力を2つの減速比と1つずつの直結比及び増速比とに1次変速し、このように1次変速された動力及び他の1つの経路を通した入力軸の回転動力を利用して前進10速及び後進4速以上の最終変速段を実現させたものである。
本発明の実施例によると、本発明の車両用自動変速機の遊星ギヤトレインは、4つの単純遊星ギヤセットと7つの摩擦要素を組み合わせ、各変速段別に3つの摩擦部材を作動させることによって、前進10速の変速段を実現して、動力伝達性能及び燃費を向上させることができる。
また、本発明は、後進4速以上の変速段を実現して、後進性能を向上させることができる。
【0050】
以上で、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明は前記の実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲内で多様な形態への変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0051】
CPG1 第1複合遊星ギヤセット
CPG2 第2複合遊星ギヤセット
F1 ワンウェイクラッチ
H 変速機ハウジング
IS 入力軸
OS 出力軸
P1 第1ピニオンギヤ
P2 第2ピニオンギヤ
P3 第3ピニオンギヤ
P4 第4ピニオンギヤ
PC1 第1遊星キャリア
PC2 第2遊星キャリア
PC3 第3遊星キャリア
PC4 第4遊星キャリア
PG1 第1単純遊星ギヤセット
PG2 第2単純遊星ギヤセット
PG3 第3単純遊星ギヤセット
PG4 第4単純遊星ギヤセット
R1 第1リングギヤ
R2 第2リングギヤ
R3 第3リングギヤ
R4 第4リングギヤ
S1 第1サンギヤ
S2 第2サンギヤ
S3 第3サンギヤ
S4 第4サンギヤ
SP1 第1変速線
SP2 第2変速線
SP3 第3変速線
SP4 第4変速線
SP5 第5変速線
SP6 第6変速線
SP7 第7変速線
SP8 第8変速線
SP9 第9変速線
SP10 第10変速線
SR1 第1後進変速線
SR2 第2後進変速線
SR3 第3後進変速線
SR4 第4後進変速線
T1 第1減速速度線
T2 第2減速速度線
T3 第3減速速度線
T4 第4減速速度線
TM1 第1回転軸
TM2 第2回転軸
TM3 第3回転軸
TM4 第4回転軸
TM5 第5回転軸
TM6 第6回転軸
TM7 第7回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの動力が伝達される入力軸、
変速された回転動力を出力する出力軸、
回転要素である第1サンギヤ、第1遊星キャリア、及び第1リングギヤを有する第1単純遊星ギヤセットと、回転要素である第2サンギヤ、第2遊星キャリア、第2リングギヤを有する第2単純遊星ギヤセットとの結合によって構成される第1複合遊星ギヤセット、
回転要素である第3サンギヤ、第3遊星キャリア、第3リングギヤを有する第3単純遊星ギヤセットと、回転要素である第4サンギヤ、第4遊星キャリア、第4リングギヤを有する第4単純遊星ギヤセットとの結合によって構成される第2複合遊星ギヤセット、
前記第1、2複合遊星ギヤセットの回転要素のうちの少なくとも2つの回転要素に連結される、または、1つの回転要素に連結される7つの回転軸、及び
前記回転軸のうちの選択された回転軸と前記入力軸との間に介在されて、動力を断続する3つのクラッチと、前記回転軸のうちの選択された回転軸を変速機ハウジングに可変的に連結する4つのブレーキとからなる7つの摩擦部材、を含むことを特徴とする車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項2】
前記第1複合遊星ギヤセットは、2つの経路を通して前記入力軸の回転動力が伝達されて、4つの変速比で出力が行われる、前記7つの回転軸のうちの4つの回転軸を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項3】
前記4つの変速比は、2つの減速比、1つの直結比、及び1つの増速比からなることを特徴とする請求項2に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項4】
前記第1複合遊星ギヤセットの第1、2単純遊星ギヤセットは、各々シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることを特徴とする請求項2に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項5】
前記第1複合遊星ギヤセットは、前記第1遊星キャリア及び第2リングギヤが直接連結され、第1リングギヤ及び第2遊星キャリアが直接連結されることを特徴とする請求項2に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項6】
前記第2複合遊星ギヤセットは、前記第1複合遊星ギヤセットの1つの回転軸から入力される回転動力及び1つの経路を通して前記入力軸から直接入力される回転動力が伝達される、前記7つの回転軸のうちの前記第1複合遊星ギヤセットに連結されない他の3つの回転軸を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項7】
前記第2複合遊星ギヤセットの第3、4単純遊星ギヤセットは、各々シングルピニオン遊星ギヤセットから構成されることを特徴とする請求項6に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項8】
前記第2複合遊星ギヤセットは、前記第3遊星キャリア及び前記第4リングギヤが直接連結され、前記第3リングギヤ及び前記第4遊星キャリアが直接連結され、前記第3サンギヤが前記第2遊星キャリアと直接連結されることを特徴とする請求項6に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項9】
前記7つの回転軸は、
前記第1サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第1回転軸、
前記第1遊星キャリア及び第2リングギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して前記入力軸と選択的に連結されると同時に、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第2回転軸、
前記第1リングギヤ、第2遊星キャリア、及び第3サンギヤを含んで構成される第3回転軸、
前記第2サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して前記入力軸と選択的に連結される第4回転軸、
前記第3遊星キャリア及び第4リングギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して入力軸と選択的に連結されると同時に、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第5回転軸、
前記第3リングギヤ及び第4遊星キャリアを含んで構成されて、前記出力軸と連結される第6回転軸、及び
前記第4サンギヤを含んで構成されて、摩擦部材を通して変速機ハウジングと選択的に連結される第7回転軸、を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項10】
前記各摩擦部材は、
前記入力軸と第4回転軸との間に介在される第1クラッチ、
前記入力軸と第2回転軸との間に介在される第2クラッチ、
前記入力軸と第5回転軸との間に介在される第3クラッチ;
前記第2回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第1ブレーキ、
前記第1回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第2ブレーキ、
前記第5回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第3ブレーキ、及び
前記第7回転軸と変速機ハウジングとの間に介在される第4ブレーキ、から構成されることを特徴とする請求項9に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項11】
前記第1ブレーキと並列配置されるワンウェイクラッチをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。
【請求項12】
前記各摩擦部材は、
前進1速で前記第1クラッチ、第1、第4ブレーキが作動し、
前進2速で前記第1クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、
前進3速で前記第1、第2クラッチ、第4ブレーキが作動し、
前進4速で前記第2クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、
前進5速で前記第3クラッチ、第2、第4ブレーキが作動し、
前進6速で前記第2、第3クラッチ、第2ブレーキが作動し、
前進7速で前記第1、第2、第3クラッチが作動し、
前進8速で前記第1、第3クラッチ、第2ブレーキが作動し、
前進9速で前記第1、第3クラッチ、第1ブレーキが作動し、
前進10速で前記第3クラッチ、第1、第2ブレーキが作動し、
後進1速で前記第1クラッチ、第1、第3ブレーキが作動し、
後進2速で前記第1クラッチ、第2、第3ブレーキが作動し、
後進3速で前記第1、第2クラッチ、第3ブレーキが作動し、
後進4速で第2クラッチ、第2、第3ブレーキが作動することを特徴とする請求項10に記載の車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−225506(P2012−225506A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224867(P2011−224867)
【出願日】平成23年10月12日(2011.10.12)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【Fターム(参考)】