説明

車両用荷物棚

【課題】荷物の大きさ又は乗客の好みに応じて荷物棚の上下方向位置を可変とすると共に、簡素かつ低コストな荷物棚の上下位置可変機構を実現する。
【解決手段】車両天井12のコーナ部に沿って配置され荷物を載置する棚部材18と、該棚部材に対向した天井部に固着されたベース部材15と、一端が該棚部材に回動自在に枢着され他端が該ベース部材に回動自在に枢着した第1リンク22と、該第1リンクと車幅方向に間隔を有して両端部が夫々該棚部材及び該ベース部材に回動自在に枢着され該第1リンクと常に略平行な位置関係となる第2リンク24と、一方端が該第1リンク又は第2リンクの前記ベース部材側枢着部のいずれか一方28と枢着され、他方端が該第1リンク又は第2リンクの前記棚部材側枢着部のいずれか他方44と枢着された第3リンク26と、該第3リンクの夫々の枢着部間距離を伸縮させる伸縮装置46と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型バスのように車内の高さ空間に限りがある車両に適用されて好適であり、車内での設置高さを調整可能にした車両用荷物棚に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両やバス等の車両に設けられる荷物棚の構造については、従来車体の種類又は大きさ等に応じて、種々のニーズに対応した提案がなされてきた。
例えば、特許文献1(特開平8−290746号公報)には、車両前後方向に配置される長尺状の荷物棚を一体成形する場合に、荷物棚が大きすぎて一体成形が困難であるため、荷物棚を分割構造にし、しかも相隣る連結部で隙間や段差の発生をなくした構成を有する車両用荷物棚が開示されている。
【0003】
特許文献2(特開平11−310164号公報)には、棚板を可倒式とすることによって、車両が転倒したときに乗員や乗客が棚板に衝突して負傷するのを防止するようにした車両用荷物棚が開示されている。
また、特許文献3(特開2002−104085号公報)には、棚本体に対して補助棚板を車両前後方向にスライドして引き出し及び収容可能に設け、オーディオやテレビ等を設置する場合には、補助棚板を棚本体に収容して、これら機器の設置空間を確保できるようにした車両用荷物棚が開示されている。
【0004】
また、特許文献4(特開平2−262442号公報)の図1〜図4には、棚部材の一端を天井に接近又は離隔する方向に移動可能に支承し、荷物の非収容時には、棚部材を天井に接近する方向に移動して、天井と棚部材との間に荷物収納空間をなくし、乗客の居住性を改善するようにした車両用荷物棚が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−290746号公報
【特許文献2】特開平11−310164号公報
【特許文献3】特開2002−104085号公報
【特許文献4】特開平2−262442号公報(図1〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
小型バスには車幅、車高及び車長に規制があり、規制された寸法を超えることはできない。一方、床面地上高さは車両の走破性を考慮すると一定以上の高さを保持する必要がある。従って、床面と天井までの高さは必然的に決まってくる。小型バスでは、天井が低くなるのに加え、乗員席の窓側の天井コーナ部には、乗員の荷物を載置する荷物棚が装備されている。
【0007】
図5及び図6は小型バスの車体内構造の一例を示す。図5及び図6において、床面f上には乗客用の座席シート100が設けられ、座席シート100の上方には、車体外郭101の内側面(天井面)102に、荷物棚103がベース部材104を介して装着されている。乗客Pが座席シート100に座った状態で、乗客Pの居住性を考慮して、基準点となるヒップポイントhから荷物棚103の下面までの間隔を一定長さ以上に保ち、ヘッドクリアランスBを一定長さ以上に保持する必要がある。
【0008】
しかし、荷物の収容能力を考慮し、荷物棚103の間口Aも一定間隔以上にする必要があるため、その分ヘッドクリアランスBが少なくなり、乗客Pの居住性が損なわれる問題が生じている。なお、図6において、車体外郭101の内側角部には、空調用のダクト105が配設されている。
【0009】
特許文献1及び特許文献3に開示された車両用荷物棚は、荷物棚が天井部に固定されているために、ヘッドクリアランスBを広げて乗客の居住性の問題を解決する手段が開示されていない。
特許文献2に開示された車両用荷物棚は、荷物棚を可倒式にしているため、棚板に荷物が収納されているときには、棚板の間口が固定されている。そのため、荷物の大小に応じてヘッドクリアランスBを広げることができない。
【0010】
特許文献4の図1〜図4に図示された車両用荷物棚には、荷物の非収容時には、棚部材を天井に接近する方向に移動して、天井と棚部材との間に荷物収納空間をなくし、乗客の居住性を改善するようにした構成が開示されている。しかし、特許文献4に開示された棚部材の支持構造は、片持ち構造であるため、棚部材を支持するベース部材に高い剛性を付与する必要があり、そのため、大型化せざるを得ない。
【0011】
また、棚板が2つに分割され、棚板の上昇位置に応じて2つの棚板間の角度を変えていく必要があるため、そのための角度調整機構を設ける必要があり、装置構成が複雑となり、高コストとなっている。
【0012】
本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、荷物の大きさ又は乗客の好みに応じて荷物棚の上下位置を可変とすると共に、簡素かつ低コストな荷物棚の上下位置可変機構を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明の車両用荷物棚は、
車両天井の車両前後方向に延在するコーナ部に沿って配置され荷物を載置する棚部材と、
該棚部材に対向した天井部に固着されたベース部材と、
一端が該棚部材に回動自在に枢着され他端が該ベース部材に回動自在に枢着した第1リンクと、
該第1リンクと車幅方向に間隔を有して両端部が夫々該棚部材及び該ベース部材に回動自在に枢着され該第1リンクと常に略平行な位置関係となるように配置された第2リンクと、
一方端が該第1リンク又は第2リンクの前記ベース部材側枢着部のいずれか一方と枢着され、他方端が該第1リンク又は第2リンクの前記棚部材側枢着部のいずれか他方と枢着された第3リンクと、
該第3リンクの軸方向長さを伸縮させる伸縮装置と、を備えたものである。
【0014】
本発明の車両用荷物棚では、前記伸縮装置で第3リンクの軸方向長さを変えることで、棚部材を車幅方向にわずかに揺動させながら、使用目的により棚部材の上下位置を調整できる。即ち、荷物の大きさに合わせて棚部材の上下位置を変えることができるので、乗客の居住性を向上できる。
また、前記第1リンクと第2リンクとで平行リンクを構成しているので、上下方向の任意の位置で前記棚部材の荷物載置面を常に水平に保持できる。従って、荷物の収納能力をも向上できる。
【0015】
また、平行リンクを構成する第1リンク及び第2リンクのベース部材側枢着部及び棚部材側枢着部に第3リンクを架け渡し、第1リンク及び第2リンクで構成する平行リンクの対角線上に第3リンクを掛け渡し、第1リンク又は第2リンクと第3リンクとで三角形の2辺を構成させているので、第3リンクの軸方向長さを長くとれ、第3リンクの軸方向長さの調整が容易になると共に、第3リンクから第1リンク及び第2リンクに駆動力を効率的に付与できる。
【0016】
また、本発明で、棚部材を上下動する装置は、第1リンク、第2リンク及び第3リンクからリンク機構のみの簡素な構成からなるので、低コストとなる。
【0017】
本発明装置において、前記伸縮装置がターンバックル構造であるとよい。これによって、乗客自身がターンバックルを操作して容易に棚部材の高さを変えることができると共に、該伸縮装置の構成を簡素かつ低コストにできる。
【0018】
本発明装置において、棚部材が車両前後方向で複数個に分割され、分割された各棚部材が夫々前記第1リンク、第2リンク、第3リンク及び伸縮装置を備え、各棚部材毎に独立して上下位置を変更可能に構成するとよい。これによって、夫々の乗客が各乗客独自に荷物の大きさ又は自分の好みに応じて頭上の棚部材の上下位置を調整でき、ヘッドクリアランスを調整できる。
【0019】
また、本発明装置において、棚部材の車幅方向外側端部に水平方向から上方までの範囲のみ回動自在な第2棚部材を設けるようにするとよい。これによって、棚部材を上昇させた(車幅方向内側へ揺動させた)時に、車両天井側部と棚部材との間の隙間を補完して、該隙間から小形の荷物がこぼれ落ちるのを防止できると共に、第2棚部材で該隙間を補完することにより、見栄えが向上する。
【0020】
また、前記構成に加えて、第2棚部材に該第2棚部材に対して水平方向から上方に向くように弾性力を付加するバネ部材を設けるようにするとよい。これによって、第2棚部材は、荷物を棚部材に載せない時は上方に向いているが、荷物を載せた時に、荷物の重みで水平を向き、車両天井側部と棚部材との隙間を補完するようになる。
該コイルバネにより第2棚部材の向きを確実に水平方向から上方に向けることができるので、棚部材と車両内側側面との間の隙間を前記第2棚部材で確実に補完できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の車両用荷物棚によれば、車両天井の車両前後方向に延在するコーナ部に沿って配置され荷物を載置する棚部材と、該棚部材に対向した天井部に固着されたベース部材と、一端が該棚部材に回動自在に枢着され他端が該ベース部材に回動自在に枢着した第1リンクと、該第1リンクと車幅方向に間隔を有して両端部が夫々該棚部材及び該ベース部材に回動自在に枢着され該第1リンクと常に略平行な位置関係となるように配置された第2リンクと、一方端が該第1リンク又は第2リンクの前記ベース部材側枢着部のいずれか一方と枢着され、他方端が該第1リンク又は第2リンクの前記棚部材側枢着部のいずれか他方と枢着された第3リンクと、該第3リンクの夫々の枢着部間距離を伸縮させる伸縮装置と、を備えたことにより、荷物の有無又は荷物の大小によって荷物棚の棚部材の上下位置を変えることができるので、乗客のヘッドクリアランスを有効利用できると共に、乗客の居住性を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではない。
【0023】
(実施形態1)
本発明装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1及び図2において、小型バス等の車両の外郭10の天井面12にボルト14によってベース部材15が固設されている。ベース部材15は、天井面12に当接して車幅方向に延設されている。ベース部材15に昇降機構20を介して棚板18が天井面12の内側に位置して車両前後方向に延設されている。外郭10の内側角部には空調用ダクト11が設けられている。
【0024】
昇降機構20は、第1リンク22、第2リンク24及び第3リンク26とからなる。棚板18の車両前後方向両端において、ベース部材15の車幅方向両端に棚板18側に突出した2個の保持金具16a及び16bが一体形成されている。一方、棚板18の車両前後方向両端部の上記保持金具16a及び16bと対向した位置には、ベース部材15に向って突出した2個の保持金具32a及び32bがボルト結合されている。
【0025】
図2に示すように、第1リンク22の一端は、保持金具16aの枢着部に二段ボルト28によって回動自在に枢支されている。第1リンク22と保持金具16a間にはワッシャ30が介装されている。第1リンク22の他端は、棚板18に図示しないボルトによって固設された保持金具32aの枢着部に支持軸34によって回動自在に枢支されている。
【0026】
第2リンク24の一端は、保持金具16bの枢着部に支持軸36によって回動自在に枢支されている。図2に示すように、第2リンク24の他端は、保持金具32bの枢着部40bに、二段ボルト44によって回動自在に枢支されている。保持金具32bはボルト38で棚板18に固設され、ベース部材15に向けて枢着部40bが一体形成されている。第2リンク24と枢着部40b間には、ワッシャ42が介装されている。
【0027】
図2において、第3リンク26の一端26aが、保持金具16aを挟んで第1リンク22とは反対側に二段ボルト28によって回動自在に枢支され、第3リンク26の他端26bが、保持金具32bの枢着部40bに、二段ボルト44によって回動自在に枢支されている。
【0028】
第3リンク26は2つの別体のリンク26c及び26dから構成され、これらリンクは、ターンバックル46とネジ構造で結合されている。ターンバックル46を回すことにより、リンク26cと26dの相対位置を可変(二段ボルト28及び44間)とすることができ、これによって、第3リンク26の軸方向長さを調整できる。
【0029】
二段ボルト28は、大径部28aと雄ネジを形成された小径部28bとからなり、小径部28bにはワッシャ48が装着された後、ナット50が螺着し、これによって、第3リンク26の端部26aを二段ボルト28に保持している。
また、二段ボルト44は、同様に、大径部44aと雄ネジを形成された小径部44bとからなり、小径部44bにはワッシャ52が装着された後、ナット54が螺着し、これによって、第3リンク26の端部26bを二段ボルト28に保持している。
【0030】
図3に示すように、棚板18の車両外側に位置する側縁部18bには、車両前後方向両端部を除いて車幅方向の断面が略矩形状の凹部18cが形成され、該凹部18cに第2棚板56が略水平位置から上方向へのみ回動自在に装着されている。第2棚板56は、長尺の長方形の板からなり、その基部に支持軸58が長手軸方向(車両前後方向)に一体に設けられている。支持軸58が側縁部18bの車両前後方向両端部に回動自在に支持され、これによって、第2棚板56が回動自在に構成されている。
【0031】
支持軸58にはコイルバネ60が巻回され、コイルバネ60のバネ力が第2棚板56を上方に向けるように付勢されている。また、第2棚板56の端面64が一部平面に形成され、該端面64が凹部18cの平坦な内面18eに接することによって、第2棚板56が略水平位置より下方に向くことを阻止している。このように、コイルバネ60のバネ力と第2棚板56の前記端面形状とによって、第2棚板56が常に水平方向から上方に向くようになっている。また、第2棚板56の端部62は円弧状に成形され、第2棚板56が垂直方向に直立したとき、第2棚板56の平端な面65が凹部18cの平坦な内面18dに当接して、第2棚板56がそれ以上回動するのを規制している。
【0032】
また、図1に示すように、棚板18の最下降位置に対応した高さ位置で、外郭10の内面には、内方に突出したストッパ66が水平方向に設けられている。これによって、棚板18が最下降位置に達した時に、第2棚板56がストッパ66の上面に係止してこれ以上下降しないように構成されている。
これは想定外の外力により、第2棚板56が下方へ押圧された時に、凹部18cの平坦な内面18eが破損するのを防止する。
また、荷物を棚板18に載せていないときは、第2棚板56は、コイルバネ60のバネ力により水平方向より上方に向いているが、荷物を棚板18に載せることにより、第2棚板56が水平方向に回動し、側縁部18bと外郭10の内面との隙間sを補完できる。
【0033】
かかる構成の本実施形態において、乗客がターンバックル46を操作することによって、棚板18の上下位置を調整できるので、棚板18を乗客の手荷物の大きさに応じた上下位置に配置できる。従って、乗客上方のヘッドクリアランスBを最大限に利用できるので、乗客の居住性を向上できる。
棚板18をターンバックル46を回すだけで、その高さを調整できるので、乗客が容易に操作できる。
【0034】
また、第1リンク22及び第2リンク24で平行リンクを形成しているので、棚板18が任意の上下位置で常に水平方向に向き、荷物の滑り落ちを防止できる。
また、該平行リンクの対角線上に第3リンク26を掛け渡し、第1リンク22又は第2リンク24と第3リンク26で三角形の2辺を構成しているので、第3リンク26から第1リンク22及び第2リンク24への駆動力の伝達を効率良く行なうことができる。
さらには、棚板18の昇降機構20が、第1リンク22、及び第2リンク24及び第3リンク26のみから構成されているので、構造が簡素化され、低コストとなる。
【0035】
また、棚板18の側縁部18bに第2棚板56を装着し、側縁部18bと外郭10の内面との隙間sを補完できるので、荷物がこぼれ落ちるのを防止できる。
第2棚板56には、第2棚板56を上方に向けるコイルバネ60のバネ力が付与され、かつ第2棚板56の凹部18cに対する接合面により、第2棚板56が水平方向から下降しない構成を有しているので、荷物が置かれていない時は水平方向より上方に位置し、荷物の重みによって水平方向に回動するが、それ以上下方には回動しない。
【0036】
また、棚板18の最下降位置と対応する位置にストッパ66を設けているので、第2棚部材56がストッパ66の係止位置から下方に下降する虞がない。従って、第2棚部材56は常に水平方向より上方に向くようになっており、隙間sからの荷物のこぼれ落ちを確実に防止できる。
【0037】
(実施形態2)
次に、本発明の第2実施形態を図4により説明する。本実施形態は、車両前後方向に列設された座席シート100毎に棚板18を分割してなるものである。即ち、棚板18を車両前後方向の座席シート100の間隔に合わせて分割し、各棚板18の車両前後方向両端に前記第1実施形態で用いた昇降機構20を設けたものである。
【0038】
かかる構成とすることによって、乗客Pは自分の荷物b1〜3の大きさに合わせて、棚板18の高さを調整できるので、乗客Pの好みより夫々ヘッドクリアランスBを調整でき、居住性を最大限に向上できる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、棚部材の上下方向位置を簡単かつ低コストな昇降機構により自在に調整できるので、乗客の居住性を向上でき、特に、小型バスのように車内の高さ空間に限りがある車両に適用されて好適である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用荷物棚を示す正面図である。
【図2】前記第1実施形態の側面図である。
【図3】前記第1実施形態の一部拡大側面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車両用荷物棚の正面図である
【図5】従来の車両用荷物棚の側面図である。
【図6】従来の車両用荷物棚の正面図である。
【符号の説明】
【0041】
12 天井面
15 ベース部材
18 棚板
20 昇降機構
22 第1リンク
24 第2リンク
26 第3リンク
28,44 二段ボルト(枢着部)
46 ターンバックル(伸縮装置)
56 第2棚板
60 コイルバネ
66 ストッパ
A 間口
B ヘッドクリアランス
1〜3 荷物
P 乗客

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両天井の車両前後方向に延在するコーナ部に沿って配置され荷物を載置する棚部材と、
該棚部材に対向した天井部に固着されたベース部材と、
一端が該棚部材に回動自在に枢着され他端が該ベース部材に回動自在に枢着した第1リンクと、
該第1リンクと車幅方向に間隔を有して両端部が夫々該棚部材及び該ベース部材に回動自在に枢着され該第1リンクと常に略平行な位置関係となるように配置された第2リンクと、
一方端が該第1リンク又は第2リンクの前記ベース部材側枢着部のいずれか一方と枢着され、他方端が該第1リンク又は第2リンクの前記棚部材側枢着部のいずれか他方と枢着された第3リンクと、
該第3リンクの軸方向長さを伸縮させる伸縮装置と、を備えたことを特徴とする車両用荷物棚。
【請求項2】
前記伸縮装置がターンバックル構造であることを特徴とする請求項1に記載の車両用荷物棚。
【請求項3】
前記棚部材が車両前後方向で複数個に分割され、分割された各棚部材が夫々前記第1リンク、第2リンク、第3リンク及び伸縮装置を備え、各棚部材毎に独立して上下位置を変更可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用荷物棚。
【請求項4】
前記棚部材の車幅方向外側端部に水平方向から上方へのみ回動自在な第2棚部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用荷物棚。
【請求項5】
前記第2棚部材に該第2棚部材を水平方向から上方に向くように弾性力を付加するバネ部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載の車両用荷物棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−83376(P2010−83376A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−255477(P2008−255477)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(303002158)三菱ふそうトラック・バス株式会社 (1,037)
【Fターム(参考)】