車両用駆動電源装置
【課題】インバータやモータのような発熱する装置を冷却する冷却装置の冷却性能を低下させずに、蓄電装置の昇温が可能な車両用駆動電源装置を提供する。
【解決手段】インバータ装置3を介して車両に搭載される回転電機2と電力授受を行う車両用駆動電源装置1において、電力の充放電が可能な蓄電装置5と、蓄電装置5から回転電機2に電力を供給するため、または回転電機2の回生電力を蓄電装置5に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器6と、電圧変換器6内の発熱体7が発生する熱を冷却するとともに回転電機2およびインバータ装置3を冷却する冷却経路8と、発熱体7が発生する熱を蓄電装置5に伝える熱拡散経路9とを備える。
【解決手段】インバータ装置3を介して車両に搭載される回転電機2と電力授受を行う車両用駆動電源装置1において、電力の充放電が可能な蓄電装置5と、蓄電装置5から回転電機2に電力を供給するため、または回転電機2の回生電力を蓄電装置5に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器6と、電圧変換器6内の発熱体7が発生する熱を冷却するとともに回転電機2およびインバータ装置3を冷却する冷却経路8と、発熱体7が発生する熱を蓄電装置5に伝える熱拡散経路9とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電圧変換器と蓄電装置を備える車両用駆動電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題から注目されている電気自動車のように電動機を駆動力源とする車両には、電動機に電力を供給すると共に、減速時に回生電力を蓄電するために、二次電池や電気二重層キャパシタなどからなる蓄電装置が搭載されている。
【0003】
蓄電装置は、一般に低温になるほどその充放電特性が低下する。このため、低温環境においては、蓄電装置の充放電特性が低下し、加速時には電動機に蓄電装置から十分な電力が供給されず必要な加速度を出せない、また減速時には電動機から供給される回生電力を十分に蓄電装置に蓄電できないという問題がある。また、低温になるほど蓄電装置の静電容量が低下するため、航続可能距離が短くなるという問題もある。
【0004】
この問題を解決するために、蓄電装置、インバータ、モータの冷却水経路が一体である冷却システムを搭載しているハイブリッド自動車において、蓄電装置の温度が所定の上限温度より高いときは、冷却水はラジエータを介して循環するが、蓄電装置の温度が所定の下限温度より低いときは、冷却水はラジエータを介さずに蓄電装置のみを循環させることで、冷却水温度を上昇させ、蓄電装置を昇温させるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−189249号公報(段落[0062]〜[0066]、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のシステムでは、蓄電装置温度が所定の下限温度より低いときは、冷却水はラジエータを介さず循環するため、冷却システムの冷却性能が低下し、インバータ、モータで発生する熱を除熱できないため、加熱状態となる問題がある。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、インバータやモータのような発熱する装置を冷却するシステムの冷却性能を低下させずに蓄電装置の昇温が可能な車両用駆動電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る車両用駆動電源装置は、インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、電力の充放電が可能な蓄電装置と、蓄電装置から回転電機に電力を供給するためまたは回転電機の回生電力を蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却経路と、発熱体が発生する熱を蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る車両用駆動電源装置は、インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、電力の充放電が可能な蓄電装置と、蓄電装置から回転電機に電力を供給するためまたは回転電機の回生電力を蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却経路と、発熱体が発生する熱を蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えたものであるため、発熱体を有する電圧変換器を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却系統の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置の昇温を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1の車両用駆動電源装置を備える車両の主要部の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図3】この発明の実施の形態2の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図4】この発明の実施の形態3の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図5】この発明の実施の形態4の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図6】この発明の実施の形態5の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図7】この発明の実施の形態6の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図8】この発明の実施の形態7の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図9】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図10】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る制御ブロック図である。
【図11】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る電圧変換器制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
実施の形態1は、発熱体を有する電圧変換器を冷却する冷却系統の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置の昇温を可能とする車両用駆動電源装置に関するものである。
以下、本願発明の実施の形態1について、車両用駆動電源装置を備える車両の主要部の構成図である図1、および車両用駆動電源装置に係る配置図である図2に基づいて説明する。
【0012】
まず、本願発明の実施の形態1に係る車両用駆動電源装置を備える車両の主要部について説明する。
図1において、車両用駆動電源装置1を備える車両の駆動部10は、車両用駆動電源装置1以外に車両の駆動力を発生する回転電機である永久磁石式交流同期モータ2(以下、モータと略す)、モータ2への供給電力を直流から交流に変換するインバータ装置3(以下、インバータと略す)およびインバータ3へ直流電力を供給する大容量蓄電装置4から構成される。車両用駆動電源装置1は、蓄電装置5と電圧変換器6から構成される。
ここで、大容量蓄電装置4は、例えばリチウムイオン電池であり、蓄電電力をインバータ3経由でモータ2へ供給する。また大容量蓄電装置4は、モータ2の回生電力を蓄え、負荷および補機類を動作させるために蓄積電力を供給する。
蓄電装置5は、例えば電気二重層キャパシタなどのキャパシタであり、蓄電電力を電圧変換器6とインバータ3を介してモータ2へ供給とともに、モータ2の回生電力を蓄える。電圧変換器6は、蓄電装置5に電気的に接続され、インバータ3に蓄電電力を供給するために蓄電装置5の電圧を変換するとともに、回生時にインバータ3から供給される回生電力を蓄電装置5に蓄電するために電圧を変換する。
【0013】
なお、本実施の形態1においては、大容量蓄電装置4としてリチウムイオン電池の使用を想定しているが、これに限らずニッケル水素電池、燃料電池またはキャパシタなどであってもよい。
蓄電装置5として、電気二重層キャパシタなどのキャパシタを使用することを想定しているが、これに限らずその他のリチウムイオン電池、ニッケル水素電池または燃料電池などを使用してもよい。
また、蓄電装置5と電圧変換器6とを含む構成であれば、大容量蓄電装置4を設けなくてもよい。
また、図1において、大容量蓄電装置4とインバータ3を直接接続しているが、大容量蓄電装置4とインバータ3の間に電圧変換器を設けてもよい。
【0014】
図2は、車両の駆動部10に搭載される車両用駆動電源装置1の搭載構造を示す配置図である。図2に示すように、電圧変換器6内にスイッチング素子のような発熱体7が設置されており、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置されている。電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置され、電圧変換器6の内部で発熱した熱が熱拡散経路9経由で蓄電装置5に伝わり、蓄電装置5が昇温される。
ここで、冷却経路8としては、ラジエータを使用して冷却水を循環させて、電圧変換器6とともにモータ2およびインバータ3を冷却する強制冷却を想定しているが、冷却水の代わりに冷却媒体として気体を使用してもよい。
【0015】
なお、本実施の形態1においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9が配置されているが、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を伝えられるように熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、それぞれどこに配置してもよい。
また、蓄電装置5は熱拡散経路9の内部にあるが、熱拡散経路9を経由して熱が蓄電装置5に伝わる配置であれば、どこに配置してもよい。
また、熱拡散経路9で熱を伝えて蓄電装置5を昇温しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4を昇温することもできる。
また、電圧変換器6の発熱体7としてスイッチング素子を想定しているが、これに限定せずその他の半導体素子であってもよい。
【0016】
以上説明したように、実施の形態1に係る車両用駆動電源装置1では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を、拡散させて蓄電装置5に伝えるために熱拡散経路9を備えているため、内部に発熱体7を有する電圧変換器6を冷却する冷却経路8の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置5の昇温が可能となる効果がある。
また、蓄電装置5を昇温させるために、電圧変換器6内で発生する熱を利用するため、エネルギーを消費して発熱する機器を使用する必要がなく、システム全体としてエネルギー効率を低下させない効果もある。
さらに、電圧変換器6内で発生する熱を拡散させて蓄電装置5に伝えるための熱拡散経路9を備えているため、電圧変換器6で発生する熱が局所的であっても蓄電装置5全体を昇温することができる効果もある。
【0017】
実施の形態2.
実施の形態1に係る車両用駆動電源装置1では、電圧変換器6内の発熱体7の設置位置を限定しなかったが、本実施の形態2では、発熱体7から熱拡散経路9までの熱伝導率が、発熱体7から冷却経路8までの熱伝導率よりも高くなるように、発熱体7が熱拡散経路9と接するように配置する構造としたものである。
【0018】
図3は、実施の形態2に係る車両用駆動電源装置21の搭載構造を示す配置図である。図3において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
図3において、電圧変換器6内の発熱体7は、熱拡散経路9と接するように配置されている。
【0019】
なお、本実施の形態2においては、熱拡散経路9と発熱体7が接するように配置する構造としたが、これに限らず発熱体7が熱拡散経路9と接していなくても、熱伝導率が良好な媒体を介して熱的に接続されていればよい。
【0020】
以上説明したように、実施の形態2に係る車両用駆動電源装置21では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、冷却経路8へよりも熱拡散経路9に伝わりやすいため、蓄電装置5を積極的に昇温することが可能となる効果がある。
【0021】
実施の形態3.
実施の形態3の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を空気層で構成し、熱拡散経路9の内部に蓄電装置5を設置する構造としたものである。
【0022】
図4は、本発明の実施の形態3に係る車両用駆動電源装置31の搭載構造を示す配置図である。図4において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0023】
図4において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
熱拡散経路9は空気層32で構成され、蓄電装置5を熱拡散経路9の内部に配置し、熱拡散経路9経由の熱が蓄電装置5の外筺全体からに蓄電装置5の内部に伝わる構成としている。
【0024】
本実施の形態3においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、蓄電装置5は熱拡散経路9の内部にあり、熱拡散経路9の熱が蓄電装置5に伝わる配置であれば、蓄電装置5の全筺体表面が熱拡散経路9に接する必要はない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を空気層32で構成しているが、その他、例えば、液体層で構成してもよい。
【0025】
以上説明したように、実施の形態3に係る車両用駆動電源装置31では、蓄電装置5のセルを全方位から満遍なく昇温することが可能となり、特定のセルだけが昇温されて充放電特性が良くなり、特定のセルの寿命劣化が他のセルよりも進むことを防止できる効果がある。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態4の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を金属板で構成し、蓄電装置5の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を熱拡散経路9に熱的に接触させる構造としたものである。
【0027】
図5は、本発明の実施の形態4に係る車両用駆動電源装置41の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図5において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0028】
図5において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
電圧変換器6の下面に接した熱拡散経路9は、熱伝導性の良い金属板42で形成され、この金属板42と蓄電装置5の電極である正極43または負極44の内少なくとも一つの電極と熱的に接触している。
【0029】
したがって、電圧変換器6内の発熱体7で発生した熱は、電圧変換器6の下面に接した金属板42で形成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の電極である正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温める。
【0030】
なお、本実施の形態4においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を金属板42で形成しているが、熱伝導性がよければ、金属板に限定されない。
【0031】
上記説明では、熱拡散経路9の金属板42と蓄電装置5の電極である正極43または負極44と電気的には絶縁されているが、熱的には接続されている構成とした。しかし、熱拡散経路9全体を電圧変換器6から絶縁することで、熱拡散経路9の金属板42と蓄電装置5の電極の内一つの極と電気的にも接続することができる。
また、熱拡散経路9の金属板42を、蓄電装置5の正極43部と負極44部に分離して、互いに電気的に絶縁することで、熱拡散経路9の金属板42を蓄電装置5の電極である正極43および負極44の二つの電極と電気的にも接続することが可能となる。
【0032】
以上説明したように、実施の形態4に係る車両用駆動電源装置41では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、金属板42で形成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温めることができるため、効率よく蓄電装置5を昇温することができる効果がある。
また、熱拡散経路9を形成する金属板42そのものを、蓄電装置5と電圧変換器6を電気的に接続する導電体とすれば、蓄電装置5と電圧変換器6を電気的に接続するために新たにバスバーなどの導電体を設置する必要がなくなり、構造を簡素化できる効果もある。
【0033】
実施の形態5.
実施の形態5の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を液体層で構成し、蓄電装置5の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を熱拡散経路9の液体層に熱的に接触させる構造としたものである。
【0034】
図6は、本発明の実施の形態5に係る車両用駆動電源装置51の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図6において、図1、2および図5と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0035】
図6において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
電圧変換器6の下面に接した熱拡散経路9は、液体層52で構成され、この液体層52は、矢印53の方向に流れている。熱拡散経路9の液体層52と蓄電装置5の電極である正極43または負極44の内少なくとも一方とが熱的に接触している。
【0036】
なお、本実施の形態5においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、蓄電装置5の電極は、例として正極、負極とも各6極としているが,各1極とすることもできるし、各6極より多くしてもよい。
電極の数が多いほど、効率よく蓄電装置5の内部を昇温することができる。
また、熱拡散経路9を液体層52で構成しているが、空気層で構成してもよい。
また、熱拡散経路9の液体層52は矢印53の方向に流れるとしているが、これに限定されず、矢印53と逆方向であってもよい。
【0037】
以上説明したように、実施の形態5に係る車両用駆動電源装置51では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、液体層52で構成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温めることができるため、効率よく蓄電装置5を昇温するとともに、セルを均一に昇温することができる効果がある。
【0038】
実施の形態6.
実施の形態6の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を金属板で形成し、蓄電装置5と電圧変換器6の間に設置する構造としたものである。
【0039】
図7は、本発明の実施の形態6に係る車両用駆動電源装置61の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図7において、図1、2および図5と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0040】
図7において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
すなわち、熱伝導性の良い金属板42で形成された熱拡散経路9の上面は、電圧変換器6の筺体の下面に接し、熱拡散経路9の下面は蓄電装置5の筺体の上面に接している。
【0041】
なお、本実施の形態6においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を金属板42で形成しているが、熱伝導性がよければ、金属板に限定されない。
【0042】
以上説明したように、実施の形態6に係る車両用駆動電源装置61では、蓄電装置5と電圧変換器6に熱拡散経路9が接触するだけで熱伝達を行うため、配置位置の制約が少なく、搭載構造を柔軟に変更できる効果がある。
さらに、金属板は気体または液体よりも熱伝導率が高いため、効率よく蓄電装置5を昇温することができる効果もある。
【0043】
実施の形態7.
実施の形態7の車両用駆動電源装置は、蓄電装置5と電圧変換器6が離れた位置にある場合に、蓄電装置5と電圧変換器6間の熱拡散経路9を液体層で構成する構造としたものである。
【0044】
図8は、本発明の実施の形態7に係る車両用駆動電源装置71の搭載構造を示す配置図である。図8において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0045】
図8において、蓄電装置5と電圧変換器6は離れた位置にある場合を想定している。電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9の片端部が配置されている。熱拡散経路9のもう一方に片端部は、蓄電装置5の外筺に接するように配置されている。
そして、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を、液体層72で構成された熱拡散経路9が蓄電装置5に伝える。図8において、液体層72の流れの方向を、矢印73で表している。
【0046】
なお、本実施の形態7においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を液体層72で構成しているが、熱拡散をさせるための媒体として、自由に形状を変更できるものであれば、液体層に限定されず、空気層であってもよい。
【0047】
以上説明したように、実施の形態7に係る車両用駆動電源装置71では、自由に形状を決定できる媒体である液体を使用して、熱拡散経路9を構成したので、蓄電装置5と電圧変換器6が離れた位置にある場合でも適用できるため、配置位置の制約が少なく、搭載構造を柔軟に変更できる効果がある。
【0048】
実施の形態8.
実施の形態1から実施の形態7に係る車両用駆動電源装置では、電圧変換器6は連続動作することを想定しているが、本実施の形態8に係る車両用駆動電源装置においては、蓄電装置5の周囲温度に基づき、電圧変換器6の動作を制御する構成としたものである。
【0049】
図9は、本発明の実施の形態8に係る車両用駆動電源装置81の搭載構造を示す配置図である。図10は車両用駆動電源装置81に係る制御ブロック図、図11は電圧変換器制御処理のフローチャートである。
図9において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0050】
図9から図11を用いて、実施の形態8に係る車両用駆動電源装置81の構成、機能および動作を説明する。
図9において、車両用駆動電源装置81は、蓄電装置5の周囲温度を測定する温度センサ82と、蓄電装置5の周囲温度に基づき電圧変換器6の動作を制御する制御装置83を備える。
蓄電装置5、電圧変換器6、発熱体7、冷却経路8および熱拡散経路9の基本的動作は、実施の形態1と同様であるため、実施の形態1と異なる点のみ、以下に説明する。
【0051】
図10は、電圧変換器6の動作を制御するブロック図である。蓄電装置5の周囲温度を温度センサ82で測定し、この温度データが制御装置83に入力され、制御装置83は後述する電圧変換器制御処理を周期的に実行して、電圧変換器6の動作を制御する。
【0052】
図11は、本実施の形態8における電圧変換器制御処理の具体的な制御処理を示すフローチャートである。
ステップ1(S1)で電圧変換器制御処理が開始されると、ステップ2(S2)で蓄電装置5の周囲温度を温度センサ82で測定する。
次にステップ3(S3)において、温度センサ82で測定した周囲温度Tatmと予め設定された閾値Tthとを比較する。
周囲温度Tatmが閾値Tthよりも小さい場合は、ステップ4(S4)において、電圧変換器6を作動させ、電圧変換器6を経由してインバータ3と蓄電装置5の間で電力の授受を行う。
一方、温度Tatmが閾値Tthよりも大きい場合は、ステップ5(S5)において、電圧変換器6を停止して、インバータ3と蓄電装置5の間で電力の授受を行わない。
ステップ6(S6)で、電圧変換器制御処理を終了する。
【0053】
閾値Tthについては、大容量蓄電装置4が十分に電力を出力および回収できるような周囲温度に設定する。
蓄電装置5の周囲温度、すなわち車両用駆動電源装置81の周囲温度が規定温度以上であれば、大容量蓄電装置4は十分な電力を出力および回収できるため、電圧変換器6作動を停止させ、蓄電装置5の電力授受を行わないようにしても、車両用駆動電源装置81は正常に機能する。
ただし、閾値Tthの設定はこの限りではなく、蓄電装置5の充放電温度特性から設定することもできる。
また、図11の電圧変換器制御処理は,周期的に実行されるが、周期は予め設定された定周期であってもよいし、例えば、蓄電装置5の周囲温度によって周期を変更することもできる。
【0054】
本実施の形態8においては、温度センサ82を熱拡散経路9に接するように配置しているが、温度センサ82の位置は、これに限定されず、蓄電装置5および大容量蓄電装置4の周囲温度を測定できる位置あればよい。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4であってもよい。
【0055】
以上説明したように、実施の形態8に係る車両用駆動電源装置71では、蓄電装置5が電圧変換器6の発熱により過度に高温になることを防止できるため、蓄電装置5の寿命劣化や充放電特性悪化および静電容量低下を防ぐことができる効果がある。
【符号の説明】
【0056】
1,21,31,41,51,61,71,81 車両用駆動電源装置、2 モータ、3 インバータ、4 大容量蓄電装置、5 蓄電装置、6 電圧変換器、7 発熱体、
8 冷却経路、9 熱拡散経路、10 車両の駆動部、32 空気層、42 金属板、
43 正極、44 負極、52,72 液体層、82 温度センサ、83 制御装置。
【技術分野】
【0001】
この発明は、電圧変換器と蓄電装置を備える車両用駆動電源装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題から注目されている電気自動車のように電動機を駆動力源とする車両には、電動機に電力を供給すると共に、減速時に回生電力を蓄電するために、二次電池や電気二重層キャパシタなどからなる蓄電装置が搭載されている。
【0003】
蓄電装置は、一般に低温になるほどその充放電特性が低下する。このため、低温環境においては、蓄電装置の充放電特性が低下し、加速時には電動機に蓄電装置から十分な電力が供給されず必要な加速度を出せない、また減速時には電動機から供給される回生電力を十分に蓄電装置に蓄電できないという問題がある。また、低温になるほど蓄電装置の静電容量が低下するため、航続可能距離が短くなるという問題もある。
【0004】
この問題を解決するために、蓄電装置、インバータ、モータの冷却水経路が一体である冷却システムを搭載しているハイブリッド自動車において、蓄電装置の温度が所定の上限温度より高いときは、冷却水はラジエータを介して循環するが、蓄電装置の温度が所定の下限温度より低いときは、冷却水はラジエータを介さずに蓄電装置のみを循環させることで、冷却水温度を上昇させ、蓄電装置を昇温させるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−189249号公報(段落[0062]〜[0066]、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のシステムでは、蓄電装置温度が所定の下限温度より低いときは、冷却水はラジエータを介さず循環するため、冷却システムの冷却性能が低下し、インバータ、モータで発生する熱を除熱できないため、加熱状態となる問題がある。
【0007】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、インバータやモータのような発熱する装置を冷却するシステムの冷却性能を低下させずに蓄電装置の昇温が可能な車両用駆動電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る車両用駆動電源装置は、インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、電力の充放電が可能な蓄電装置と、蓄電装置から回転電機に電力を供給するためまたは回転電機の回生電力を蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却経路と、発熱体が発生する熱を蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る車両用駆動電源装置は、インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、電力の充放電が可能な蓄電装置と、蓄電装置から回転電機に電力を供給するためまたは回転電機の回生電力を蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却経路と、発熱体が発生する熱を蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えたものであるため、発熱体を有する電圧変換器を冷却するとともに回転電機およびインバータ装置を冷却する冷却系統の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置の昇温を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1の車両用駆動電源装置を備える車両の主要部の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図3】この発明の実施の形態2の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図4】この発明の実施の形態3の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図5】この発明の実施の形態4の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図6】この発明の実施の形態5の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図7】この発明の実施の形態6の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図8】この発明の実施の形態7の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図9】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る配置図である。
【図10】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る制御ブロック図である。
【図11】この発明の実施の形態8の車両用駆動電源装置に係る電圧変換器制御処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
実施の形態1は、発熱体を有する電圧変換器を冷却する冷却系統の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置の昇温を可能とする車両用駆動電源装置に関するものである。
以下、本願発明の実施の形態1について、車両用駆動電源装置を備える車両の主要部の構成図である図1、および車両用駆動電源装置に係る配置図である図2に基づいて説明する。
【0012】
まず、本願発明の実施の形態1に係る車両用駆動電源装置を備える車両の主要部について説明する。
図1において、車両用駆動電源装置1を備える車両の駆動部10は、車両用駆動電源装置1以外に車両の駆動力を発生する回転電機である永久磁石式交流同期モータ2(以下、モータと略す)、モータ2への供給電力を直流から交流に変換するインバータ装置3(以下、インバータと略す)およびインバータ3へ直流電力を供給する大容量蓄電装置4から構成される。車両用駆動電源装置1は、蓄電装置5と電圧変換器6から構成される。
ここで、大容量蓄電装置4は、例えばリチウムイオン電池であり、蓄電電力をインバータ3経由でモータ2へ供給する。また大容量蓄電装置4は、モータ2の回生電力を蓄え、負荷および補機類を動作させるために蓄積電力を供給する。
蓄電装置5は、例えば電気二重層キャパシタなどのキャパシタであり、蓄電電力を電圧変換器6とインバータ3を介してモータ2へ供給とともに、モータ2の回生電力を蓄える。電圧変換器6は、蓄電装置5に電気的に接続され、インバータ3に蓄電電力を供給するために蓄電装置5の電圧を変換するとともに、回生時にインバータ3から供給される回生電力を蓄電装置5に蓄電するために電圧を変換する。
【0013】
なお、本実施の形態1においては、大容量蓄電装置4としてリチウムイオン電池の使用を想定しているが、これに限らずニッケル水素電池、燃料電池またはキャパシタなどであってもよい。
蓄電装置5として、電気二重層キャパシタなどのキャパシタを使用することを想定しているが、これに限らずその他のリチウムイオン電池、ニッケル水素電池または燃料電池などを使用してもよい。
また、蓄電装置5と電圧変換器6とを含む構成であれば、大容量蓄電装置4を設けなくてもよい。
また、図1において、大容量蓄電装置4とインバータ3を直接接続しているが、大容量蓄電装置4とインバータ3の間に電圧変換器を設けてもよい。
【0014】
図2は、車両の駆動部10に搭載される車両用駆動電源装置1の搭載構造を示す配置図である。図2に示すように、電圧変換器6内にスイッチング素子のような発熱体7が設置されており、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置されている。電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置され、電圧変換器6の内部で発熱した熱が熱拡散経路9経由で蓄電装置5に伝わり、蓄電装置5が昇温される。
ここで、冷却経路8としては、ラジエータを使用して冷却水を循環させて、電圧変換器6とともにモータ2およびインバータ3を冷却する強制冷却を想定しているが、冷却水の代わりに冷却媒体として気体を使用してもよい。
【0015】
なお、本実施の形態1においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9が配置されているが、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を伝えられるように熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、それぞれどこに配置してもよい。
また、蓄電装置5は熱拡散経路9の内部にあるが、熱拡散経路9を経由して熱が蓄電装置5に伝わる配置であれば、どこに配置してもよい。
また、熱拡散経路9で熱を伝えて蓄電装置5を昇温しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4を昇温することもできる。
また、電圧変換器6の発熱体7としてスイッチング素子を想定しているが、これに限定せずその他の半導体素子であってもよい。
【0016】
以上説明したように、実施の形態1に係る車両用駆動電源装置1では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を、拡散させて蓄電装置5に伝えるために熱拡散経路9を備えているため、内部に発熱体7を有する電圧変換器6を冷却する冷却経路8の冷却性能を低下させることなく、蓄電装置5の昇温が可能となる効果がある。
また、蓄電装置5を昇温させるために、電圧変換器6内で発生する熱を利用するため、エネルギーを消費して発熱する機器を使用する必要がなく、システム全体としてエネルギー効率を低下させない効果もある。
さらに、電圧変換器6内で発生する熱を拡散させて蓄電装置5に伝えるための熱拡散経路9を備えているため、電圧変換器6で発生する熱が局所的であっても蓄電装置5全体を昇温することができる効果もある。
【0017】
実施の形態2.
実施の形態1に係る車両用駆動電源装置1では、電圧変換器6内の発熱体7の設置位置を限定しなかったが、本実施の形態2では、発熱体7から熱拡散経路9までの熱伝導率が、発熱体7から冷却経路8までの熱伝導率よりも高くなるように、発熱体7が熱拡散経路9と接するように配置する構造としたものである。
【0018】
図3は、実施の形態2に係る車両用駆動電源装置21の搭載構造を示す配置図である。図3において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
図3において、電圧変換器6内の発熱体7は、熱拡散経路9と接するように配置されている。
【0019】
なお、本実施の形態2においては、熱拡散経路9と発熱体7が接するように配置する構造としたが、これに限らず発熱体7が熱拡散経路9と接していなくても、熱伝導率が良好な媒体を介して熱的に接続されていればよい。
【0020】
以上説明したように、実施の形態2に係る車両用駆動電源装置21では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、冷却経路8へよりも熱拡散経路9に伝わりやすいため、蓄電装置5を積極的に昇温することが可能となる効果がある。
【0021】
実施の形態3.
実施の形態3の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を空気層で構成し、熱拡散経路9の内部に蓄電装置5を設置する構造としたものである。
【0022】
図4は、本発明の実施の形態3に係る車両用駆動電源装置31の搭載構造を示す配置図である。図4において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0023】
図4において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
熱拡散経路9は空気層32で構成され、蓄電装置5を熱拡散経路9の内部に配置し、熱拡散経路9経由の熱が蓄電装置5の外筺全体からに蓄電装置5の内部に伝わる構成としている。
【0024】
本実施の形態3においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、蓄電装置5は熱拡散経路9の内部にあり、熱拡散経路9の熱が蓄電装置5に伝わる配置であれば、蓄電装置5の全筺体表面が熱拡散経路9に接する必要はない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を空気層32で構成しているが、その他、例えば、液体層で構成してもよい。
【0025】
以上説明したように、実施の形態3に係る車両用駆動電源装置31では、蓄電装置5のセルを全方位から満遍なく昇温することが可能となり、特定のセルだけが昇温されて充放電特性が良くなり、特定のセルの寿命劣化が他のセルよりも進むことを防止できる効果がある。
【0026】
実施の形態4.
実施の形態4の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を金属板で構成し、蓄電装置5の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を熱拡散経路9に熱的に接触させる構造としたものである。
【0027】
図5は、本発明の実施の形態4に係る車両用駆動電源装置41の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図5において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0028】
図5において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
電圧変換器6の下面に接した熱拡散経路9は、熱伝導性の良い金属板42で形成され、この金属板42と蓄電装置5の電極である正極43または負極44の内少なくとも一つの電極と熱的に接触している。
【0029】
したがって、電圧変換器6内の発熱体7で発生した熱は、電圧変換器6の下面に接した金属板42で形成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の電極である正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温める。
【0030】
なお、本実施の形態4においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を金属板42で形成しているが、熱伝導性がよければ、金属板に限定されない。
【0031】
上記説明では、熱拡散経路9の金属板42と蓄電装置5の電極である正極43または負極44と電気的には絶縁されているが、熱的には接続されている構成とした。しかし、熱拡散経路9全体を電圧変換器6から絶縁することで、熱拡散経路9の金属板42と蓄電装置5の電極の内一つの極と電気的にも接続することができる。
また、熱拡散経路9の金属板42を、蓄電装置5の正極43部と負極44部に分離して、互いに電気的に絶縁することで、熱拡散経路9の金属板42を蓄電装置5の電極である正極43および負極44の二つの電極と電気的にも接続することが可能となる。
【0032】
以上説明したように、実施の形態4に係る車両用駆動電源装置41では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、金属板42で形成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温めることができるため、効率よく蓄電装置5を昇温することができる効果がある。
また、熱拡散経路9を形成する金属板42そのものを、蓄電装置5と電圧変換器6を電気的に接続する導電体とすれば、蓄電装置5と電圧変換器6を電気的に接続するために新たにバスバーなどの導電体を設置する必要がなくなり、構造を簡素化できる効果もある。
【0033】
実施の形態5.
実施の形態5の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を液体層で構成し、蓄電装置5の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を熱拡散経路9の液体層に熱的に接触させる構造としたものである。
【0034】
図6は、本発明の実施の形態5に係る車両用駆動電源装置51の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図6において、図1、2および図5と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0035】
図6において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
電圧変換器6の下面に接した熱拡散経路9は、液体層52で構成され、この液体層52は、矢印53の方向に流れている。熱拡散経路9の液体層52と蓄電装置5の電極である正極43または負極44の内少なくとも一方とが熱的に接触している。
【0036】
なお、本実施の形態5においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、蓄電装置5の電極は、例として正極、負極とも各6極としているが,各1極とすることもできるし、各6極より多くしてもよい。
電極の数が多いほど、効率よく蓄電装置5の内部を昇温することができる。
また、熱拡散経路9を液体層52で構成しているが、空気層で構成してもよい。
また、熱拡散経路9の液体層52は矢印53の方向に流れるとしているが、これに限定されず、矢印53と逆方向であってもよい。
【0037】
以上説明したように、実施の形態5に係る車両用駆動電源装置51では、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱が、液体層52で構成された熱拡散経路9を経由して、蓄電装置5の正極43または負極44に伝えられ、蓄電装置5内部にある電解液を直接温めることができるため、効率よく蓄電装置5を昇温するとともに、セルを均一に昇温することができる効果がある。
【0038】
実施の形態6.
実施の形態6の車両用駆動電源装置は、熱拡散経路9を金属板で形成し、蓄電装置5と電圧変換器6の間に設置する構造としたものである。
【0039】
図7は、本発明の実施の形態6に係る車両用駆動電源装置61の搭載構造を示す配置図であり、(a)は正面図、(b)はA−A断面図である。図7において、図1、2および図5と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0040】
図7において、電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9が配置されている。
すなわち、熱伝導性の良い金属板42で形成された熱拡散経路9の上面は、電圧変換器6の筺体の下面に接し、熱拡散経路9の下面は蓄電装置5の筺体の上面に接している。
【0041】
なお、本実施の形態6においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を金属板42で形成しているが、熱伝導性がよければ、金属板に限定されない。
【0042】
以上説明したように、実施の形態6に係る車両用駆動電源装置61では、蓄電装置5と電圧変換器6に熱拡散経路9が接触するだけで熱伝達を行うため、配置位置の制約が少なく、搭載構造を柔軟に変更できる効果がある。
さらに、金属板は気体または液体よりも熱伝導率が高いため、効率よく蓄電装置5を昇温することができる効果もある。
【0043】
実施の形態7.
実施の形態7の車両用駆動電源装置は、蓄電装置5と電圧変換器6が離れた位置にある場合に、蓄電装置5と電圧変換器6間の熱拡散経路9を液体層で構成する構造としたものである。
【0044】
図8は、本発明の実施の形態7に係る車両用駆動電源装置71の搭載構造を示す配置図である。図8において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0045】
図8において、蓄電装置5と電圧変換器6は離れた位置にある場合を想定している。電圧変換器6内に発熱体7が設置され、電圧変換器6に接するように冷却経路8が配置され、電圧変換器6をはさんで冷却経路8とは反対側に熱拡散経路9の片端部が配置されている。熱拡散経路9のもう一方に片端部は、蓄電装置5の外筺に接するように配置されている。
そして、電圧変換器6内の発熱体7が発生した熱を、液体層72で構成された熱拡散経路9が蓄電装置5に伝える。図8において、液体層72の流れの方向を、矢印73で表している。
【0046】
なお、本実施の形態7においては、電圧変換器6をはさんで冷却経路8と熱拡散経路9を配置する構成としているが、電圧変換器6内の発熱体7の熱が熱拡散経路9経由で伝わるように、熱拡散経路9が電圧変換器6に接していれば、この配置に限定されない。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4でもよい。
また、熱拡散経路9を液体層72で構成しているが、熱拡散をさせるための媒体として、自由に形状を変更できるものであれば、液体層に限定されず、空気層であってもよい。
【0047】
以上説明したように、実施の形態7に係る車両用駆動電源装置71では、自由に形状を決定できる媒体である液体を使用して、熱拡散経路9を構成したので、蓄電装置5と電圧変換器6が離れた位置にある場合でも適用できるため、配置位置の制約が少なく、搭載構造を柔軟に変更できる効果がある。
【0048】
実施の形態8.
実施の形態1から実施の形態7に係る車両用駆動電源装置では、電圧変換器6は連続動作することを想定しているが、本実施の形態8に係る車両用駆動電源装置においては、蓄電装置5の周囲温度に基づき、電圧変換器6の動作を制御する構成としたものである。
【0049】
図9は、本発明の実施の形態8に係る車両用駆動電源装置81の搭載構造を示す配置図である。図10は車両用駆動電源装置81に係る制御ブロック図、図11は電圧変換器制御処理のフローチャートである。
図9において、図1、2と同一あるいは相当部分には、同一の符号を付している。
【0050】
図9から図11を用いて、実施の形態8に係る車両用駆動電源装置81の構成、機能および動作を説明する。
図9において、車両用駆動電源装置81は、蓄電装置5の周囲温度を測定する温度センサ82と、蓄電装置5の周囲温度に基づき電圧変換器6の動作を制御する制御装置83を備える。
蓄電装置5、電圧変換器6、発熱体7、冷却経路8および熱拡散経路9の基本的動作は、実施の形態1と同様であるため、実施の形態1と異なる点のみ、以下に説明する。
【0051】
図10は、電圧変換器6の動作を制御するブロック図である。蓄電装置5の周囲温度を温度センサ82で測定し、この温度データが制御装置83に入力され、制御装置83は後述する電圧変換器制御処理を周期的に実行して、電圧変換器6の動作を制御する。
【0052】
図11は、本実施の形態8における電圧変換器制御処理の具体的な制御処理を示すフローチャートである。
ステップ1(S1)で電圧変換器制御処理が開始されると、ステップ2(S2)で蓄電装置5の周囲温度を温度センサ82で測定する。
次にステップ3(S3)において、温度センサ82で測定した周囲温度Tatmと予め設定された閾値Tthとを比較する。
周囲温度Tatmが閾値Tthよりも小さい場合は、ステップ4(S4)において、電圧変換器6を作動させ、電圧変換器6を経由してインバータ3と蓄電装置5の間で電力の授受を行う。
一方、温度Tatmが閾値Tthよりも大きい場合は、ステップ5(S5)において、電圧変換器6を停止して、インバータ3と蓄電装置5の間で電力の授受を行わない。
ステップ6(S6)で、電圧変換器制御処理を終了する。
【0053】
閾値Tthについては、大容量蓄電装置4が十分に電力を出力および回収できるような周囲温度に設定する。
蓄電装置5の周囲温度、すなわち車両用駆動電源装置81の周囲温度が規定温度以上であれば、大容量蓄電装置4は十分な電力を出力および回収できるため、電圧変換器6作動を停止させ、蓄電装置5の電力授受を行わないようにしても、車両用駆動電源装置81は正常に機能する。
ただし、閾値Tthの設定はこの限りではなく、蓄電装置5の充放電温度特性から設定することもできる。
また、図11の電圧変換器制御処理は,周期的に実行されるが、周期は予め設定された定周期であってもよいし、例えば、蓄電装置5の周囲温度によって周期を変更することもできる。
【0054】
本実施の形態8においては、温度センサ82を熱拡散経路9に接するように配置しているが、温度センサ82の位置は、これに限定されず、蓄電装置5および大容量蓄電装置4の周囲温度を測定できる位置あればよい。
また、昇温する蓄電装置として蓄電装置5を想定しているが、他の蓄電装置、例えば大容量蓄電装置4であってもよい。
【0055】
以上説明したように、実施の形態8に係る車両用駆動電源装置71では、蓄電装置5が電圧変換器6の発熱により過度に高温になることを防止できるため、蓄電装置5の寿命劣化や充放電特性悪化および静電容量低下を防ぐことができる効果がある。
【符号の説明】
【0056】
1,21,31,41,51,61,71,81 車両用駆動電源装置、2 モータ、3 インバータ、4 大容量蓄電装置、5 蓄電装置、6 電圧変換器、7 発熱体、
8 冷却経路、9 熱拡散経路、10 車両の駆動部、32 空気層、42 金属板、
43 正極、44 負極、52,72 液体層、82 温度センサ、83 制御装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、
電力の充放電が可能な蓄電装置と、前記蓄電装置から前記回転電機に電力を供給するためまたは前記回転電機の回生電力を前記蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、前記電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに前記回転電機および前記インバータ装置を冷却する冷却経路と、前記発熱体が発生する熱を前記蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えた車両用駆動電源装置。
【請求項2】
前記発熱体から前記冷却経路までの熱伝導率よりも、前記発熱体から前記熱拡散経路までの熱伝導率が高くなるように、前記電圧変換器内の前記発熱体を配置した請求項1に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項3】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、この熱拡散経路で前記蓄電装置の筺体の外周を囲む構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項4】
前記熱拡散経路を金属板で構成し、前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を前記熱拡散経路に熱的に接触させる構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項5】
前記熱拡散経路を前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極で構成した請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項6】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を前記熱拡散経路に熱的に接触させる構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項7】
前記熱拡散経路を金属板で構成し、前記蓄電装置の筺体を前記熱拡散経路に接触する構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項8】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、前記電圧変換装置と前記蓄電装置を前記熱拡散経路で熱的に接続した請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項9】
さらに、前記蓄電装置の周囲温度を測定する温度センサと、この検出温度に基づき前記電圧変換装置の動作を制御する制御装置とを備えた請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項1】
インバータ装置を介して車両に搭載される回転電機と電力授受を行う車両用駆動電源装置において、
電力の充放電が可能な蓄電装置と、前記蓄電装置から前記回転電機に電力を供給するためまたは前記回転電機の回生電力を前記蓄電装置に蓄電するために電圧を変換する電圧変換器と、前記電圧変換器内の発熱体が発生する熱を冷却するとともに前記回転電機および前記インバータ装置を冷却する冷却経路と、前記発熱体が発生する熱を前記蓄電装置に伝える熱拡散経路とを備えた車両用駆動電源装置。
【請求項2】
前記発熱体から前記冷却経路までの熱伝導率よりも、前記発熱体から前記熱拡散経路までの熱伝導率が高くなるように、前記電圧変換器内の前記発熱体を配置した請求項1に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項3】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、この熱拡散経路で前記蓄電装置の筺体の外周を囲む構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項4】
前記熱拡散経路を金属板で構成し、前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を前記熱拡散経路に熱的に接触させる構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項5】
前記熱拡散経路を前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極で構成した請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項6】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、前記蓄電装置の正極と負極の電極のうち少なくとも一つの電極を前記熱拡散経路に熱的に接触させる構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項7】
前記熱拡散経路を金属板で構成し、前記蓄電装置の筺体を前記熱拡散経路に接触する構成とした請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項8】
前記熱拡散経路を気体層または液体層で構成し、前記電圧変換装置と前記蓄電装置を前記熱拡散経路で熱的に接続した請求項1または請求項2に記載の車両用駆動電源装置。
【請求項9】
さらに、前記蓄電装置の周囲温度を測定する温度センサと、この検出温度に基づき前記電圧変換装置の動作を制御する制御装置とを備えた請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用駆動電源装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−218535(P2012−218535A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85069(P2011−85069)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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