説明

車体部材の接合構造及び接合方法

【課題】隣り合う溶接接合部の間において接着剤に凹部が形成されることを抑制する。
【解決手段】車体部材の接合構造10は、第一上フランジ32と、この第一上フランジ32と対向され、第一上フランジ32と接着剤40により接着された第二上フランジ36と、を備えている。第一上フランジ32には、スポット溶接により第二上フランジ36側に潰された状態とされて第二上フランジ36と接合される複数の溶接接合部42と、この複数の溶接接合部42の間から第二上フランジ36側に向けて膨出する膨出部44とが形成されている。また、複数の溶接接合部42がスポット溶接により潰される前の状態で、第一上フランジ32及び第二上フランジ36が対向された場合には、複数の溶接接合部42と第二上フランジ36との間の隙間C1よりも膨出部44と第二上フランジ36との間の隙間C2の方が小さくなるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体部材の接合構造及び接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一方のパネル部材の接合面と、他方のパネル部材の接合面とを、溶接及び接着により接合したパネル部材の接合構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2−59880号公報
【特許文献2】特開2004−82136号公報
【特許文献3】特開2008−215423号公報
【特許文献4】実開昭62−77678号公報
【特許文献5】特開2005−199743号公報
【特許文献6】特開平8−324454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この特許文献1に記載の接合構造では、次の不都合がある。すなわち、スポット溶接による溶接点の周辺では、スポットガンの圧力により接着剤が接合面の全体に広がるが、隣り合う溶接点の間では、スポットガンの圧力が作用しないか又は低いため、接着剤が広がりにくい。
【0005】
この結果、隣り合う溶接点の間において接着剤に凹部が形成される虞がある。この凹部は、例えば、電着塗装時に空気の溜まり場となって、その内側に塗料が行き渡ることを阻害したり、接着剤による接着領域を減少させて接合面の接合強度を低下させたりする要因となり得る。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、隣り合う溶接接合部の間において接着剤に凹部が形成されることを抑制することができる車体部材の接合構造及び接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車体部材の接合構造は、第一車体パネルの縁部に沿って延びる第一フランジと、前記第一車体パネルと共に車体の一部を構成する第二車体パネルの縁部に沿って延びて前記第一フランジと対向され、前記第一フランジの延びる方向の一端側から他端側に亘って前記第一フランジと接着剤により接着された第二フランジと、前記第一フランジに前記延びる方向に間隔を空けて形成され、スポット溶接により前記第二フランジ側に潰された状態とされて前記第二フランジと接合された複数の溶接接合部と、前記第一フランジにおける前記複数の溶接接合部の間に形成されると共に、前記複数の溶接接合部が前記スポット溶接により潰される前の状態で、前記第一フランジ及び前記第二フランジが対向された場合に、前記複数の溶接接合部と前記第二フランジとの間の隙間よりも前記第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、前記第二フランジに向けて膨出された膨出部と、を備えている。
【0008】
この車体部材の接合構造によれば、上記構成により、例えば、次の要領で、第一フランジと第二フランジとを接合することができる。すなわち、第一フランジ及び第二フランジの少なくとも一方に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤を塗布する(接着剤塗布工程)。続いて、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する(接着工程)。
【0009】
そして、複数の溶接接合部と第二フランジとを一対のスポットガンにより互いの側に押圧し、この一対のスポットガンを用いたスポット溶接により、複数の溶接接合部を第二フランジ側に潰した状態にして第二フランジと接合する(溶接工程)。以上の要領で、第一フランジと第二フランジとは、互いに接合される。
【0010】
ここで、第一フランジには、複数の溶接接合部の間に、膨出部が形成されている。この膨出部は、複数の溶接接合部がスポット溶接により潰される前の状態で、第一フランジ及び第二フランジが対向された場合に、複数の溶接接合部と第二フランジとの間の隙間よりも第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、第二フランジに向けて膨出されている。
【0011】
従って、上述のように、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する際には、複数の溶接接合部よりも先に膨出部が第二フランジと接着される。これにより、この膨出部によって接着剤を第一フランジ及び第二フランジにおける基端部側と先端部側とに押し広げることができる。この結果、隣り合う溶接接合部の間において接着剤に凹部(つまり、接着剤が第一フランジ及び第二フランジにおける基端部側又は先端部側に行き渡らない部分)が形成されることを抑制することができる。
【0012】
請求項2に記載の車体部材の接合構造は、請求項1に記載の車体部材の接合構造において、前記第二フランジが、前記第二車体パネルの縁部に沿って延びる平板状に形成された構成とされている。
【0013】
この車体部材の接合構造によれば、第二フランジは、第二車体パネルの縁部に沿って延びる平板状に形成されている。従って、第二フランジの構成を簡素化することができるので、第二車体パネルの製造を容易にすることができる。また、膨出部に対して位置決めの対象となる部分が第二フランジに形成されていないので、第一フランジと第二フランジとの位置決め精度が高度に要求されることも回避することができる。
【0014】
請求項3に記載の車体部材の接合構造は、請求項1に記載の車体部材の接合構造において、前記第一フランジに、前記膨出部としての第一膨出部が形成され、前記第二フランジにおける前記第一膨出部との対向部に、前記第一膨出部側に向けて膨出する第二膨出部が形成された構成とされている。
【0015】
この車体部材の接合構造によれば、第一フランジの第一膨出部に加え、第二フランジにも、第二膨出部が形成されている。従って、第二膨出部が形成された分、第一膨出部の膨出方向への高さを低くすることができるので、第一フランジ、ひいては、第一車体パネルの製造を容易にすることができる。
【0016】
請求項4に記載の車体部材の接合構造は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車体部材の接合構造において、前記膨出部、及び、前記第二フランジにおける前記膨出部との対向部の少なくとも一方に、ビードが形成された構成とされている。
【0017】
この車体部材の接合構造によれば、膨出部、及び、第二フランジにおける膨出部との対向部の少なくとも一方には、ビードが形成されている。従って、膨出部及び対向部の少なくとも一方の剛性がビードにより向上されるので、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する際に、膨出部及び対向部の少なくとも一方が撓むことを抑制することができる。これにより、接着剤を第一フランジ及び第二フランジにおける基端部側と先端部側とにより円滑に押し広げることができる。
【0018】
請求項5に記載の車体部材の接合構造は、請求項4に記載の車体部材の接合構造において、前記ビードが、前記膨出部及び前記対向部の両方に形成され、前記ビードのうち前記膨出部に形成されたビードが、前記対向部と反対側に凸を成し、前記ビードのうち前記対向部に形成されたビードが、前記膨出部と反対側に凸を成している構成とされている。
【0019】
この車体部材の接合構造によれば、膨出部に形成されたビードは、対向部と反対側に凸を成しており、対向部に形成されたビードは、膨出部と反対側に凸を成している。従って、第一フランジ及び第二フランジを接着する際に、膨出部に形成されたビードを対向部に形成されたビードに例えば挿入や嵌合等する必要が無いので、第一フランジと第二フランジとの位置決め精度が高度に要求されることを回避することができる。
【0020】
請求項6に記載の車体部材の接合構造は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車体部材の接合構造において、前記膨出部の膨出端部が、前記第一フランジにおける基端部及び先端部の一方から他方に向かうに従って前記第二フランジ側に向かうように形成されて、前記第二フランジに対して傾斜された構成とされている。
【0021】
この車体部材の接合構造によれば、膨出部の膨出端部は、第一フランジにおける基端部及び先端部の一方から他方に向かうに従って第二フランジ側に向かうように形成されており、これにより、第二フランジに対して傾斜されている。
【0022】
従って、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する際には、接着剤を主として第一フランジにおける基端部及び先端部のうち一方の側に押し広げることができる。これにより、第一フランジにおける基端部及び先端部のうち一方の側において、接着剤に凹部が形成されることをより効果的に抑制することができる。
【0023】
また、上述のように、膨出部の膨出端部が傾斜して形成されることにより、膨出端部が第二フランジと平行な場合に比して、この膨出端部の面積を増加させることができるので、膨出部と第二フランジとの接合強度を向上させることができる。
【0024】
請求項7に記載の車体部材の接合構造は、請求項6に記載の車体部材の接合構造において、前記第一フランジ及び前記第二フランジが、前記第一車体パネル及び前記第二車体パネルのそれぞれから車両上下方向に延出され、前記膨出部の膨出端部が、前記第一フランジにおける車両下側の端部から車両上側の端部に向かうに従って前記第二フランジ側に向かうように形成された構成とされている。
【0025】
第一フランジ及び第二フランジにおいて、車両下側の端部側に凹部が形成された場合、この凹部は、例えば、電着塗装時に空気の溜まり場となって、その内側に塗料が行き渡ることを阻害するため、車両上側の端部側に形成された凹部に比して、その内側に電着塗装の塗料が行き渡り難いとされる。
【0026】
この点、この車体部材の接合構造によれば、膨出部の膨出端部は、第一フランジにおける車両下側の端部から車両上側の端部に向かうに従って第二フランジ側に向かうように形成されている。従って、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する際には、接着剤を主として車両下側に押し広げることができる。
【0027】
これにより、第一フランジ及び第二フランジにおける車両下側の端部側において、接着剤に凹部が形成されることをより効果的に抑制することができる。この結果、第一車体パネル及び第二車体パネルを電着塗装する場合には、第一フランジ及び第二フランジにおける車両下側の端部側に塗装不良が生じることを抑制することができる。
【0028】
また、前記課題を解決するために、請求項8に記載の車体部材の接合方法は、第一車体パネルの縁部に沿って延びる第一フランジと、前記第一車体パネルと共に車体の一部を構成する第二車体パネルの縁部に沿って延びて前記第一フランジと対向する第二フランジとの少なくとも一方に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記第一フランジ及び前記第二フランジを対向した場合に、前記第一フランジに前記延びる方向に間隔を空けて形成された複数の溶接接合部と前記第二フランジとの間の隙間よりも前記第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、前記第一フランジにおける前記複数の溶接接合部の間に前記第二フランジに向けて膨出する膨出部を形成した状態で、前記第一車体パネル及び前記第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、前記第一フランジ及び前記第二フランジを前記接着剤により接着する接着工程と、前記複数の溶接接合部と前記第二フランジとを一対のスポットガンにより互いの側に押圧し、前記一対のスポットガンを用いたスポット溶接により、前記複数の溶接接合部を前記第二フランジ側に潰した状態にして前記第二フランジと接合する溶接工程と、を備えている。
【0029】
この車体部材の接合方法によれば、接着工程では、第一フランジ及び第二フランジを対向した場合に、複数の溶接接合部と第二フランジとの間の隙間よりも第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、第一フランジに第二フランジに向けて膨出する膨出部を形成した状態としておく。そして、この状態で、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する。
【0030】
従って、上述のように、第一車体パネル及び第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、第一フランジ及び第二フランジを接着剤により接着する際には、複数の溶接接合部よりも先に膨出部が第二フランジと接着される。これにより、この膨出部によって接着剤を第一フランジ及び第二フランジにおける基端部側と先端部側とに押し広げることができる。この結果、隣り合う溶接接合部の間において接着剤に凹部(つまり、接着剤が第一フランジ及び第二フランジにおける基端部側又は先端部側に行き渡らない部分)が形成されることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0031】
以上詳述したように、本発明によれば、隣り合う溶接接合部の間において接着剤に凹部が形成されることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造が適用された車体部材の斜視図である。
【図2】図1に示される車体部材の要部拡大分解斜視図である。
【図3】図1のF3−F3線で切断した要部拡大断面図である。
【図4】図1のF4−F4方向から見た要部拡大図である。
【図5】図1に示される第一上フランジ及び第二上フランジの変形例を示す要部拡大斜視図である。
【図6】本発明の第二実施形態に係る車体部材の接合構造が適用された車体部材の斜視図である。
【図7】図6のF7−F7線で切断した要部拡大断面図である。
【図8】図6に示される第一上フランジ及び第二上フランジの変形例を示す図7に対応する断面図である。
【図9】本発明の第三実施形態に係る車体部材の接合構造が適用された車体部材の斜視図である。
【図10】図9に示される車体部材の要部拡大分解斜視図である。
【図11】図10に示される溶接接合部が潰された状態を示す要部拡大斜視図である。
【図12】図11のF12−F12線で切断した断面図である。
【図13】図9に示される車体部材における第一下フランジ及び第二下フランジの変形例を示す要部拡大分解斜視図である。
【図14】比較例に係る車体部材の接合構造が適用された車体部材の斜視図である。
【図15】(A)、(B)は、図14のF15−F15線で切断した要部拡大断面図であって、(A)は、第一上フランジ及び第二上フランジを示す図、(B)は、第一下フランジ及び第二下フランジを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
【0034】
なお、各図において示される矢印UPは、車両上下方向上側を示している。
【0035】
図1に示される車体部材20は、例えば、車体骨格部材等の車体の一部を構成するものであり、車両水平方向(車両前後方向及び車両幅方向の少なくとも一方の方向)に延びる長尺状に形成されている。この車体部材20は、本発明の一実施形態に係る車体部材の接合構造10が適用された構成とされており、金属製の第一車体パネル22及び第二車体パネル24を有している。
【0036】
第一車体パネル22は、車体部材20の長手方向(矢印L方向)と直交する方向に沿って切断した断面がハット状となるように形成されている。つまり、この第一車体パネル22は、車両上下方向に対向する上壁部26及び下壁部28と、この上壁部26及び下壁部28の一方の端部を連結する連結壁部30と、上壁部26の他方の端部から車両上側に向けて延出する第一上フランジ32と、下壁部28の他方の端部から車両下側に向けて延出する第一下フランジ34とを有している。
【0037】
第一上フランジ32及び第一下フランジ34は、本発明における第一フランジの一例である。第一上フランジ32は、第一車体パネル22における車両上側の縁部22Aに沿って車体部材20の長手方向に延びており、第一下フランジ34は、第一車体パネル22における車両下側の縁部22Bに沿って車体部材20の長手方向に延びている。
【0038】
第二車体パネル24は、車両上下方向に延びており、その車両上側の端部は、第二上フランジ36として形成され、その車両下側の端部は、第二下フランジ38として形成されている。この第二上フランジ36及び第二下フランジ38は、本発明における第二フランジの一例である。この第二上フランジ36及び第二下フランジ38を含む第二車体パネル24の全体は、平板状に形成されている。
【0039】
また、第二上フランジ36は、第二車体パネル24における車両上側の縁部24Aに沿って車体部材20の長手方向に延びており、第二下フランジ38は、第二車体パネル24における車両下側の縁部24Bに沿って車体部材20の長手方向に延びている。そして、第二上フランジ36は、第一上フランジ32と対向されており、第二下フランジ38は、第一下フランジ34と対向されている。
【0040】
この第一上フランジ32と第二上フランジ36、及び、第一下フランジ34と第二下フランジ38とは、後に詳述するように、接着剤40による接着と、スポット溶接による溶接とによって互いに接合される。この第一上フランジ32及び第二上フランジ36と、第一下フランジ34及び第二下フランジ38とは、より具体的には、次の構成とされている。
【0041】
なお、第一上フランジ32及び第二上フランジ36と、第一下フランジ34及び第二下フランジ38とは、車体部材20の車両上下方向中央部を中心とする面対称に形成されている。従って、ここでは、第一上フランジ32及び第二上フランジ36の構成について説明し、第一下フランジ34及び第二下フランジ38の構成については、その説明を省略する。
【0042】
第一上フランジ32には、その延びる方向(つまり、車体部材20の長手方向)に間隔を空けて複数の溶接接合部42が形成されている。図1において、この複数の溶接接合部42は、スポット溶接される前の状態、すなわち、後述するスポットガン50(図3参照)によって第二上フランジ36側に押圧されて潰される前の状態で示されている。
【0043】
また、第一上フランジ32における複数の溶接接合部42の間には、第二上フランジ36に向けて膨出された膨出部44がそれぞれ形成されている。この膨出部44は、スポット溶接によって潰される前の状態にある複数の溶接接合部42に対して第二上フランジ36側に突出されている。
【0044】
そして、このように、第一上フランジ32に膨出部44が形成されると共に、第二上フランジ36が第二車体パネル24の縁部24Aに沿って延びる平板状に形成されることにより、第一上フランジ32と第二上フランジ36との間の隙間は、次のようになっている。すなわち、図1に示されるように、複数の溶接接合部42がスポット溶接により潰される前の状態で、第一上フランジ32及び第二上フランジ36が対向された場合には、複数の溶接接合部42と第二上フランジ36との間の隙間C1よりも膨出部44と第二上フランジ36との間の隙間C2の方が小さくなるようになっている。
【0045】
次に、上述の車体部材20の接合方法について説明する。
【0046】
先ず、図2に示されるように、第二上フランジ36に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤40を塗布する(接着剤塗布工程)。このとき、接着剤40は、第二上フランジ36の車両上下方向中央部に直線状に塗布する。
【0047】
なお、第一上フランジ32及び第二上フランジ36の両方に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤40を塗布しても良く、また、第一上フランジ32に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤40を塗布しても良い。
【0048】
続いて、第一車体パネル22及び第二車体パネル24の少なくとも一方を相手側に近づけて、第一上フランジ32及び第二上フランジ36を接着剤40により接着する(接着工程)。
【0049】
そして、図3に示されるように、複数の溶接接合部42と第二上フランジ36とを一対のスポットガン50により互いの側に押圧し、この一対のスポットガン50を用いたスポット溶接により、複数の溶接接合部42を第二上フランジ36側に潰した状態にして第二上フランジ36と接合する(溶接工程)。
【0050】
この図3では、複数の溶接接合部42の潰される前の状態が想像線(二点鎖線)で示されており、複数の溶接接合部42の潰された後の状態が実線で示されている。また、この複数の溶接接合部42は、スポット溶接による溶接点46で第二上フランジ36と接合されている。以上の要領で、第一上フランジ32と第二上フランジ36とは、互いに接合される。
【0051】
なお、図3,図4に示されるように、この複数の溶接接合部42は、最終的には、スポット溶接時にスポットガン50によって押圧されることにより第二上フランジ36側に潰された状態とされる。ところが、この複数の溶接接合部42の潰される前の状態(図3の想像線で示される状態)は、例えば、各溶接接合部42の両側に形成される変形部48の有無や、この変形部48の変形態様等から推測可能である。
【0052】
従って、図1に示されるように、複数の溶接接合部42がスポット溶接により潰される前の状態で、第一上フランジ32及び第二上フランジ36が対向された場合に、複数の溶接接合部42と第二上フランジ36との間の隙間C1よりも、膨出部44と第二上フランジ36との間の隙間C2の方が小さくなるか否かについては、第一上フランジ32及び第二上フランジ36の最終的な接合形態から判別可能である。
【0053】
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
【0054】
先ず、本発明の第一実施形態の作用及び効果をより明確にするために、比較例について説明する。なお、この比較例では、上述の本発明の第一実施形態と同一名称の構成については、比較の容易のために、同一符合を用いる。
【0055】
図14に示される比較例に係る車体部材の接合構造100は、上述の本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造10に対し、第一上フランジ32が第一車体パネル22の縁部22Aに沿って車体部材20の長手方向に延びる平板状に形成されている。そして、この第一上フランジ32及び第二上フランジ36は、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤40により接着されると共に、その延びる方向に並ぶ複数のスポット溶接による溶接点46において溶接されている。
【0056】
しかしながら、この比較例に係る車体部材の接合構造100では、次の不都合がある。すなわち、スポット溶接による溶接点46の周辺では、スポットガンの圧力により接着剤40が第一上フランジ32及び第二上フランジ36の全体に広がるが、隣り合う溶接点46の間では、スポットガンの圧力が作用しないか又は低いため、接着剤40が広がりにくい。
【0057】
この結果、隣り合う溶接点46の間において接着剤40に凹部52,54が形成される虞がある(図15(A)も参照)。この凹部52,54とは、接着剤40が第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側(車両下側の端部側)又は先端部側(車両上側の端部側)に行き渡らない部分のことである。この凹部52,54は、接着剤40による接着領域を減少させて第一上フランジ32及び第二上フランジ36の接合強度を低下させる要因となり得る。
【0058】
また、第一上フランジ32及び第二上フランジ36において、基端部側に凹部52が形成された場合、この凹部52は、例えば、電着塗装時に空気の溜まり場となって、その内側に塗料が行き渡ることを阻害するため、先端部側に形成された凹部54に比して、その内側に電着塗装の塗料が行き渡り難いとされる。
【0059】
これに対し、図1〜図4に示される本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造10によれば、第一上フランジ32には、複数の溶接接合部42の間に、膨出部44がそれぞれ形成されている。この膨出部44は、図1に示されるように、スポット溶接によって潰される前の状態にある複数の溶接接合部42に対して第二上フランジ36側に突出されている。また、第二上フランジ36は、第二車体パネル24の縁部24Aに沿って延びる平板状に形成されている。
【0060】
従って、上述のように、第一車体パネル22及び第二車体パネル24の少なくとも一方を相手側に近づけて、第一上フランジ32及び第二上フランジ36を接着剤40により接着する際には、複数の溶接接合部42よりも先に膨出部44が第二上フランジ36と接着される。これにより、この膨出部44によって接着剤40を第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側(車両下側の端部側)と先端部側(車両上側の端部側)とに押し広げることができる。この結果、隣り合う溶接接合部42の間において接着剤40に凹部が形成されることを抑制することができる。
【0061】
特に、第一上フランジ32及び第二上フランジ36において、基端部側(車両下側の端部側)に凹部が形成されることを抑制することができるので、電着塗装時に、この第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側に塗装不良が生じることを抑制することができる。
【0062】
しかも、第二上フランジ36は、第二車体パネル24の縁部24Aに沿って車体部材20の長手方向に延びる平板状に形成されている。従って、第二上フランジ36の構成を簡素化することができるので、第二車体パネル24の製造を容易にすることができる。また、膨出部44に対して位置決めの対象となる部分が第二上フランジ36に形成されていないので、第一上フランジ32と第二上フランジ36との位置決め精度が高度に要求されることも回避することができる。
【0063】
なお、図14に示されるように、比較例に係る車体部材の接合構造100では、第一下フランジ34及び第二下フランジ38においても、隣り合う溶接点46の間において接着剤40に凹部52,54が形成される虞がある(図15(B)も参照)。
【0064】
特に、この第一下フランジ34及び第二下フランジ38において、先端部側(車両下側の端部側)に凹部52が形成された場合、この凹部52は、例えば、電着塗装時に空気の溜まり場となって、その内側に塗料が行き渡ることを阻害するため、基端部側(車両上側の端部側)に形成された凹部54に比して、その内側に電着塗装の塗料が行き渡り難いとされる。
【0065】
この点、上述の本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造10によれば、第一下フランジ34及び第二下フランジ38は、第一上フランジ32及び第二上フランジ36と車体部材20の車両上下方向中央部を中心とする面対称に形成されている。従って、第一上フランジ32及び第二上フランジ36と同様に、第一下フランジ34及び第二下フランジ38においても、接着剤40に凹部が形成されることを抑制することができる。
【0066】
しかも、第一下フランジ34及び第二下フランジ38において、先端部(車両下側の端部)側に凹部が形成されることを抑制することができるので、電着塗装時に、この第一下フランジ34及び第二下フランジ38における先端部側に塗装不良が生じることを抑制することができる。
【0067】
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
【0068】
図5に示されるように、第二上フランジ36には、第一上フランジ32に形成された膨出部44(第一膨出部)との対向部62に、膨出部44側に向けて膨出する膨出部64(第二膨出部)が形成されていても良い。
【0069】
なお、この図5において、この複数の溶接接合部42は、スポット溶接によって潰される前の状態で示されている。
【0070】
このように、第一上フランジ32の膨出部44に加え、第二上フランジ36にも、膨出部64が形成されていると、膨出部64が形成された分、膨出部44の膨出方向への高さを低くすることができるので、第一上フランジ32、ひいては、第一車体パネル22の製造を容易にすることができる。
【0071】
なお、複数の溶接接合部42がスポット溶接により潰される前の状態で、第一上フランジ32及び第二上フランジ36が対向された場合に、複数の溶接接合部42と第二上フランジ36との間の隙間C1よりも膨出部44と第二上フランジ36(膨出部64)との間の隙間C2の方が小さくなるのであれば、膨出部64は、膨出部44と同じ側(膨出部44と反対側)に凸を成していても良い。
【0072】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
【0073】
図6,図7に示される本発明の第二実施形態に係る車体部材の接合構造70は、上述の本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造10に対し、次の如く構成が変更されている。
【0074】
つまり、膨出部44、及び、第二上フランジ36における膨出部44との対向部62には、車体部材20の長手方向に延びるビード72,74がそれぞれ形成されている。図7に示されるように、膨出部44に形成されたビード72は、対向部62側に凸を成しており、対向部62に形成されたビード74は、膨出部44と反対側に凸を成している。また、ビード72における第二上フランジ36側の端部(突出側の端部)は、ビード74の内側に挿入されている。
【0075】
この本発明の第二実施形態において、車体部材20の接合方法は、上述の本発明の第一実施形態と同一である。なお、図6において、この複数の溶接接合部42は、スポット溶接される前の状態、すなわち、スポットガンによって第二上フランジ36側に押圧されて潰される前の状態で示されている。また、図7では、複数の溶接接合部42の潰される前の状態が想像線(二点鎖線)で示されており、複数の溶接接合部42の潰された後の状態が実線で示されている。
【0076】
この本発明の第二実施形態に係る車体部材の接合構造70によれば、膨出部44及び対向部62の剛性がビード72,74によりそれぞれ向上されるので、第一上フランジ32及び第二上フランジ36を接着剤40により接着する際に、膨出部44及び対向部62が撓むことを抑制することができる。これにより、接着剤40を第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側と先端部側とにより円滑に押し広げることができる。
【0077】
なお、ビード72は、ビード74の内側に嵌合されても良い。
【0078】
また、図8に示されるように、ビード72は、対向部62と反対側に凸を成していても良い。
【0079】
このように構成されていると、ビード72をビード74に例えば挿入や嵌合等する必要が無いので、第一上フランジ32と第二上フランジ36との位置決め精度が高度に要求されることを回避することができる。なお、この図8では、複数の溶接接合部42の潰される前の状態が想像線(二点鎖線)で示されており、複数の溶接接合部42の潰された後の状態が実線で示されている。
【0080】
また、ビード72,74のうちどちらか一方は、省かれても良い。
【0081】
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
【0082】
図9〜図12に示される本発明の第三実施形態に係る車体部材の接合構造80は、上述の本発明の第一実施形態に係る車体部材の接合構造10に対し、次の如く構成が変更されている。
【0083】
つまり、膨出部44の膨出端部44A(膨出部44の両側の溶接接合部42と連続して形成された一対の側壁部44Bの間の部分)は、第一上フランジ32における基端部(車両下側の端部)から先端部(車両上側の端部)に向かうに従って第二上フランジ36側に向かうように形成されており、これにより、第二上フランジ36に対して傾斜されている。
【0084】
この本発明の第三実施形態において、車体部材20の接合方法は、上述の本発明の第一実施形態と同一である。なお、図9,図10において、溶接接合部42は、スポット溶接により潰される前の状態で示されている。一方、図11において、溶接接合部42は、潰された状態で示されている。
【0085】
また、図12では、溶接接合部42の潰される前の状態が想像線(二点鎖線)で示されており、複数の溶接接合部42の潰された後の状態が実線で示されている。この本発明の第三実施形態において、溶接接合部42の潰される前の状態(図12の想像線で示される状態)は、例えば、図11,図12に示されるように、各溶接接合部42の両側に形成される変形部48の有無や、この変形部48の変形態様等から推測可能である。
【0086】
この本発明の第二実施形態に係る車体部材の接合構造70によれば、第一車体パネル22及び第二車体パネル24の少なくとも一方を相手側に近づけて、第一上フランジ32及び第二上フランジ36を接着剤40により接着する際には、接着剤40を主として第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側(車両下側の端部側)に押し広げることができる。
【0087】
これにより、第一上フランジ32及び第二上フランジ36において、基端部側に凹部が形成されることをより効果的に抑制することができる。この結果、電着塗装時に、第一上フランジ32及び第二上フランジ36における基端部側に塗装不良が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0088】
また、上述のように、膨出部44の膨出端部44Aが傾斜して形成されることにより、膨出端部44Aが第二上フランジ36と平行な場合に比して、この膨出端部44Aの面積を増加させることができるので、膨出部44と第二上フランジ36との接合強度を向上させることができる。
【0089】
なお、膨出部44の膨出端部44Aは、第一上フランジ32の先端部から基端部(車両上側の端部から車両下側の端部)に向かうに従って第二上フランジ36側に向かうように形成されていても良い。このように構成されていると、第一上フランジ32及び第二上フランジ36において、先端部側に凹部が形成されることをより効果的に抑制することができる。
【0090】
また、図13に示されるように、第一下フランジ34に膨出部44が形成された場合には、この膨出部44の膨出端部44Aが、第一下フランジ34における先端部から基端部(車両下側の端部から車両上側の端部)に向かうに従って第二下フランジ38側に向かうように形成されていても良い。なお、この図13において、溶接接合部42は、スポット溶接により潰される前の状態で示されている。
【0091】
このように構成されていると、第一車体パネル22及び第二車体パネル24の少なくとも一方を相手側に近づけて、第一下フランジ34及び第二下フランジ38を接着剤40により接着する際には、接着剤40を主として第一下フランジ34及び第二下フランジ38の先端部側(車両下側の端部側)に押し広げることができる。
【0092】
これにより、第一下フランジ34及び第二下フランジ38において、先端部側に凹部が形成されることをより効果的に抑制することができる。この結果、電着塗装時に、第一下フランジ34及び第二下フランジ38における先端部側に塗装不良が生じることをより効果的に抑制することができる。
【0093】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能である。
【0094】
また、上述の本発明の第一乃至第三実施形態は、適宜組み合わされて実施可能である。
【符号の説明】
【0095】
10,70,80 車体部材の接合構造
22 第一車体パネル
22A,22B 縁部
24 第二車体パネル
24A,24B 縁部
32 第一上フランジ(第一フランジ)
34 第一下フランジ(第一フランジ)
36 第二上フランジ(第二フランジ)
38 第二下フランジ(第二フランジ)
40 接着剤
42 溶接接合部
44 膨出部(第一膨出部)
44A 膨出端部
46 溶接点
50 スポットガン
52,54 凹部
62 対向部
64 膨出部(第二膨出部)
72,74 ビード
C1 隙間(複数の溶接接合部と第二フランジとの間の隙間)
C2 隙間(膨出部と第二フランジとの間の隙間)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一車体パネルの縁部に沿って延びる第一フランジと、
前記第一車体パネルと共に車体の一部を構成する第二車体パネルの縁部に沿って延びて前記第一フランジと対向され、前記第一フランジの延びる方向の一端側から他端側に亘って前記第一フランジと接着剤により接着された第二フランジと、
前記第一フランジに前記延びる方向に間隔を空けて形成され、スポット溶接により前記第二フランジ側に潰された状態とされて前記第二フランジと接合された複数の溶接接合部と、
前記第一フランジにおける前記複数の溶接接合部の間に形成されると共に、前記複数の溶接接合部が前記スポット溶接により潰される前の状態で、前記第一フランジ及び前記第二フランジが対向された場合に、前記複数の溶接接合部と前記第二フランジとの間の隙間よりも前記第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、前記第二フランジに向けて膨出された膨出部と、
を備えた車体部材の接合構造。
【請求項2】
前記第二フランジは、前記第二車体パネルの縁部に沿って延びる平板状に形成されている、
請求項1に記載の車体部材の接合構造。
【請求項3】
前記第一フランジには、前記膨出部としての第一膨出部が形成され、
前記第二フランジには、前記第一膨出部との対向部に、前記第一膨出部側に向けて膨出する第二膨出部が形成されている、
請求項1に記載の車体部材の接合構造。
【請求項4】
前記膨出部、及び、前記第二フランジにおける前記膨出部との対向部の少なくとも一方には、ビードが形成されている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車体部材の接合構造。
【請求項5】
前記ビードは、前記膨出部及び前記対向部の両方に形成され、
前記ビードのうち前記膨出部に形成されたビードは、前記対向部と反対側に凸を成し、
前記ビードのうち前記対向部に形成されたビードは、前記膨出部と反対側に凸を成している、
請求項4に記載の車体部材の接合構造。
【請求項6】
前記膨出部の膨出端部は、前記第一フランジにおける基端部及び先端部の一方から他方に向かうに従って前記第二フランジ側に向かうように形成されて、前記第二フランジに対して傾斜されている、
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車体部材の接合構造。
【請求項7】
前記第一フランジ及び前記第二フランジは、前記第一車体パネル及び前記第二車体パネルのそれぞれから車両上下方向に延出され、
前記膨出部の膨出端部は、前記第一フランジにおける車両下側の端部から車両上側の端部に向かうに従って前記第二フランジ側に向かうように形成されている、
請求項6に記載の車体部材の接合構造。
【請求項8】
第一車体パネルの縁部に沿って延びる第一フランジと、前記第一車体パネルと共に車体の一部を構成する第二車体パネルの縁部に沿って延びて前記第一フランジと対向する第二フランジとの少なくとも一方に、その延びる方向の一端側から他端側に亘って接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
前記第一フランジ及び前記第二フランジを対向した場合に、前記第一フランジに前記延びる方向に間隔を空けて形成された複数の溶接接合部と前記第二フランジとの間の隙間よりも前記第二フランジとの間の隙間の方が小さくなるように、前記第一フランジにおける前記複数の溶接接合部の間に前記第二フランジに向けて膨出する膨出部を形成した状態で、前記第一車体パネル及び前記第二車体パネルの少なくとも一方を相手側に近づけて、前記第一フランジ及び前記第二フランジを前記接着剤により接着する接着工程と、
前記複数の溶接接合部と前記第二フランジとを一対のスポットガンにより互いの側に押圧し、前記一対のスポットガンを用いたスポット溶接により、前記複数の溶接接合部を前記第二フランジ側に潰した状態にして前記第二フランジと接合する溶接工程と、
を備えた車体部材の接合方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−13910(P2013−13910A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147340(P2011−147340)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】