車載システム及び車両位置管理システム
【課題】車両の正確な位置情報を通報する。
【解決手段】 道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時にＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えた車載システム。
【解決手段】 道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時にＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えた車載システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、車載システム及び車両位置管理システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
カーナビゲーション装置により把握した自車両の現在地に対応する位置情報を携帯電話などのデータ通信機器を用いて他の場所に送信し、データ処理することにより、各種サービスを提供するシステムがある。また、近年では、自車両に緊急事態が発生した場合（例えば、事故に遭遇した場合など）、上記のカーナビゲーション装置と連動するデータ通信機器を利用して、所管の警察署や消防署などの外部機関に対して、事故の発生位置などの情報を自動的に通報して、緊急車両等の出動を要請するシステムも提案されている。
【０００３】
現状のシステムにおいて、自車両の現在地に対応する位置情報だけでは、車両の正確な位置を通報できない場合がある。例えば、高速道路（あるいは自動車専用道路）などの各種道路には、互いに進行方向が逆向きでありながら上下２層構造となっている区間や、立体交差している地点、さらには、高速道路と一般道とが並走している区間などがある。このような区間や地点においては、車両の現在地に対応した位置情報を通報したとしても、同じ場所にある高さの違う道路を区別できない。
【０００４】
その結果、緊急車両等が通報車両の元へ行くための経路が把握できず、緊急車両等が到着するまでに長い時間がかかってしまう。例えば、高速道路と一般道とでは現場への到達経路が全く異なり、無駄な時間がかかってしまうことになる。また、高速道路と一般道とでは、所管の外部機関が異なる場合があり、緊急車両等の出動要請に遅れが生じるおそれもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００２−２７１５２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本実施形態の目的は、車両の正確な位置情報を通報することが可能な車載システム及び車両位置管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本実施形態によれば、
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えたことを特徴とする車載システムが提供される。
【０００８】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【０００９】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し当該外部機関に対して第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【００１０】
本実施形態によれば、
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えたことを特徴とする車載システムが提供される。
【００１１】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、及び、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】図１は、本実施形態における車載システム及び車両位置管理システムの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【図２】図２は、本実施形態の車載システムにおける第１位置情報を検出する一手法を説明するためのフローチャートである。
【図３】図３は、本実施形態の車載システムにおける緊急通報の一手法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【００１４】
図１は、本実施形態における車載システム１及び車両位置管理システム２の一構成例を概略的に示すブロック図である。
【００１５】
すなわち、車載システム１は、道路上を走行可能な車両内に搭載可能なシステムであり、ＤＳＲＣ（Ｄｅｄｉｃａｔｅｄ Ｓｈｏｒｔ Ｒａｎｇｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ；「専用狭域通信」の略称）車載器１０、及び、カーナビゲーション装置２０によって構成されている。これらのＤＳＲＣ車載器１０とカーナビゲーション装置２０との間では、各種情報のやり取りが可能である。
【００１６】
このような車載システム１は、道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナＡＴとの間での無線通信により各種サービスを受けることを可能とするものである。ＤＳＲＣアンテナＡＴは、ＤＳＲＣ通信機能を有している。このようなＤＳＲＣアンテナＡＴは、高速道路などの各種道路上において、間隔をおいて設置されている。各ＤＳＲＣアンテナＡＴは、当該ＤＳＲＣアンテナＡＴを識別するための固有のビーコンＩＤを有している。
【００１７】
ＤＳＲＣ車載器１０は、通信部１１などを備えている。この通信部１１は、ＤＳＲＣ通信機能を有している。すなわち、通信部１１は、自車両が道路上を走行している時に、道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナＡＴと無線通信を行って、当該ＤＳＲＣアンテナＡＴのビーコンＩＤを取得する機能を有している。
【００１８】
カーナビゲーション装置２０は、記憶部２１、第１位置情報検出部２２、第２位置情報検出部２３、通報スイッチ２４、通報部２５などを備えている。なお、本実施形態で説明する車載システム２は、カーナビゲーション装置２０が携帯電話などのデータ通信機器との接続を可能とする接続端子を具備するものやデータ通信部を内蔵したもので構成され、携帯電話会社の通信回線などを介して、外部とのデータ通信を可能とする機能を有している。
【００１９】
記憶部２１は、各々のＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベース２１Ａを記憶している。より具体的には、データベース２１Ａでは、ビーコンＩＤ（Ｘ１）に対応する第１位置情報（Ｐ１）、ビーコンＩＤ（Ｘ２）に対応する第１位置情報（Ｐ２）、…といったように、各ビーコンＩＤに対応する第１位置情報が紐付けされている。
【００２０】
第１位置情報検出部２２は、通信部１１により取得したビーコンＩＤに基づいて、記憶部２１に記憶されたデータベース２１Ａを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する機能を有している。この第１位置情報検出部２２は、また、検出した第１位置情報を記憶する機能を有している。例えば、第１位置情報検出部２２は、通信部１１が次のビーコンＩＤを取得するまでの間、少なくとも直前に検出した第１位置情報を記憶している。
【００２１】
第２位置情報検出部２３は、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する機能を有している。このような第２位置情報検出部２３は、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ；「全地球測位システム」の略称）衛星から受信したＧＰＳ信号の他に、加速度センサからの信号、ジャイロスコープからの信号、タイヤの回転に伴う車速信号などに基づいて、第２位置情報を検出する。
【００２２】
通報スイッチ２４は、自車両の緊急事態の発生を検知する機能を有している。この通報スイッチ２４は、例えば、予め設置または表示されたボタンであり、自車両のユーザなどによる押下や接触を検知することにより、自車両の緊急事態の発生を検知する。尚、本実施形態では、緊急事態を想定しているが、緊急事態以外でも位置情報を通知するために上記の通報スイッチ２４を用いても良い。
【００２３】
通報部２５は、通報スイッチ２４により緊急事態の発生を検知したのに基づいて、第１位置情報検出部２２によって検出された第１位置情報及び第２位置情報検出部２３によって検出された第２位置情報を通報する機能を有している。この通報部２５は、カーナビゲーション装置２０に接続されたデータ通信機器あるいはカーナビゲーション装置２０に内蔵されたデータ通信部を利用して、通信回線を介して、外部に対して自車両の位置情報、すなわち、第１位置情報及び第２位置情報を通報する。
【００２４】
通報部２５が自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報先としては、例えば、管理センター３０である。この管理センター３０では、通報部２５から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する。また、この管理センター３０は、通報車両の第１位置情報及び第２位置情報に基づいて、所管の外部機関（例えば、警察署、消防署、道路管理会社など）を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する機能を有している。
【００２５】
なお、通報部２５が自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報先として、所管の外部機関（例えば、警察署や消防署など）であってもよい。すなわち、通報部２５は、第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する機能を有していてもよい。
【００２６】
本実施形態において、車両位置管理システム２は、道路上のＤＳＲＣアンテナＡＴ、車載システム１のＤＳＲＣ車載器１０及びカーナビゲーション装置２０、及び、管理センター３０によって構成されている。
【００２７】
なお、本実施形態では、データベース２１Ａを記憶した記憶部２１及び第１位置情報検出部２２は、カーナビゲーション装置２０に備えられた場合について説明したが、これらの記憶部２１及び第１位置情報検出部２２は、ＤＳＲＣ車載器１０に備えられていてもよい。
【００２８】
次に、本実施形態における第１位置情報を検出する手法の一例について説明する。
【００２９】
図２は、本実施形態の車載システム１における第１位置情報を検出する一手法を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態の車載システム１は、車両が走行可能な状態にあるときには、ＯＦＦ操作をしない限り、作動しているものとする。
【００３０】
まず、車両に搭載されたＤＳＲＣ車載器１０の通信部１１は、ＤＳＲＣアンテナＡＴの通信エリアに到達したか否かを判断する（ＳＴ１）。通信部１１がＤＳＲＣアンテナＡＴの通信エリアに到達したと判断すると（ＳＴ１、ＹＥＳ）、通信部１１とＤＳＲＣアンテナＡＴとの間での無線通信が開始される（ＳＴ２）。この無線通信を通じて、通信部１１とＤＳＲＣアンテナＡＴとの間において、各種情報のやり取りが可能である。そして、このような無線通信に際して、通信部１１は、ＤＳＲＣアンテナＡＴからそのビーコンＩＤを取得する（ＳＴ３）。
【００３１】
続いて、第１位置情報検出部２２は、通信部１１により取得したビーコンＩＤに基づき、記憶部２１のデータベース２１Ａを参照する（ＳＴ４）。そして、第１位置情報検出部２２は、照会したビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する（ＳＴ５）。そして、第１位置情報検出部２２は、検出した第１位置情報を記憶する（ＳＴ６）。
【００３２】
車両が走行している間、上記のフローにしたがって第１位置情報を検出し、記憶する動作を繰り返す。なお、このとき、第１位置情報検出部２２では、複数の第１位置情報を記憶している場合には、最も以前に検出し記憶した第１位置情報を削除する一方で、最新の第１位置情報を記憶する更新処理を行うことで、少なくとも直前に検出した第１位置情報が記憶される。
【００３３】
次に、本実施形態における緊急通報の手法の一例について説明する。
【００３４】
図３は、本実施形態の車載システム１における緊急通報の一手法を説明するためのフローチャートである。
【００３５】
まず、通報スイッチ２４は、その押下あるいは接触などのユーザ操作を検知したことにより、緊急事態が発生したことを検知する（ＳＴ１１）。そして、通報部２５は、通報スイッチ２４により緊急事態の発生を検知すると（ＳＴ１１、ＹＥＳ）、第１位置情報検出部２２に記憶された最新の第１位置情報、及び、第２位置情報検出部２３により検出された最新の第２位置情報を取得する（ＳＴ１２）。
【００３６】
そして、通報部２５は、取得した第１位置情報及び第２位置情報を通報する（ＳＴ１３）。このとき、通報部２５は、通信回線を介して管理センター３０に接続し、管理センター３０に対して自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報してもよいし、取得した第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の警察署や消防署などの外部機関を特定し、特定した外部機関に通信回線を介して接続し、接続した外部機関に対して自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報してもよい。いずれにしても、所管の外部機関には、緊急事態の車両からの第１位置情報及び第２位置情報が通報される。
【００３７】
上述した本実施形態によれば、カーナビゲーション装置２０の第２位置情報検出部２２において、ＧＰＳ信号などに基づいて検出した車両の現在地に対応する第２位置情報に加えて、車両走行時にＤＳＲＣアンテナＡＴとの交信によって得られるアンテナ固有のビーコンＩＤに基づいてＤＳＲＣアンテナＡＴの設置位置に対応する第１位置情報を取得する。このような第１位置情報は、車両がどこの道路をどの方向に走行していたかを判断するのに利用することができる。
【００３８】
本実施形態においては、道路上で緊急事態が発生した（あるいは遭遇した）場合、通報スイッチ２４を押下する等のユーザ操作により、第２位置情報に第１位置情報を付加して外部に通報する。これにより、外部に対して車両の正確な位置情報を通報することが可能となる。このため、第２位置情報のみでは車両の現在地を２次元的な位置情報でしか把握することができなかったが、この第２位置情報に第１位置情報が付加されたことにより、道路の高さ方向の位置の違いも把握することが可能となる。
【００３９】
例えば、互いに進行方向が逆向きでありながら上下２層構造となっている区間や、立体交差している地点、さらには、高速道路と一般道とが並走している区間などにおいて、車両に緊急事態が発生した場合であっても、第１位置情報及び第２位置情報を通報することにより、通報車両がいずれの道路上に位置しているかを正確に報知することが可能となる。また、これらの第１位置情報及び第２位置情報の通報を受けた外部機関では、通報車両の正確な位置を把握することが可能となり、緊急車両等が通報車両の元へ短時間で向かうことが可能となる。
【００４０】
第１位置情報及び第２位置情報の通報先が、車両の位置を管理する管理センター３０である場合、管理センター３０では、通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の外部機関に通報車両の正確な位置情報を報知することが可能である。また、第１位置情報及び第２位置情報の通報先が、所管の外部機関である場合、緊急車両等が通報車両の元へ向かう所要時間をさらに短縮することが可能となる。
【００４１】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の正確な位置情報を通報することが可能な車載システム及び車両位置管理システムを提供することが可能となる。
【００４２】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【００４３】
１…車載システム
２…車両位置管理システム
１０…ＤＳＲＣ車載器 １１…通信部
２０…カーナビゲーション装置
２１…記憶部 ２１Ａ…データベース
２２…第１位置情報検出部
２３…第２位置情報検出部
２４…通報スイッチ
２５…通報部
３０…管理センター
ＡＴ…ＤＳＲＣアンテナ
【技術分野】
【０００１】
本発明の実施形態は、車載システム及び車両位置管理システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
カーナビゲーション装置により把握した自車両の現在地に対応する位置情報を携帯電話などのデータ通信機器を用いて他の場所に送信し、データ処理することにより、各種サービスを提供するシステムがある。また、近年では、自車両に緊急事態が発生した場合（例えば、事故に遭遇した場合など）、上記のカーナビゲーション装置と連動するデータ通信機器を利用して、所管の警察署や消防署などの外部機関に対して、事故の発生位置などの情報を自動的に通報して、緊急車両等の出動を要請するシステムも提案されている。
【０００３】
現状のシステムにおいて、自車両の現在地に対応する位置情報だけでは、車両の正確な位置を通報できない場合がある。例えば、高速道路（あるいは自動車専用道路）などの各種道路には、互いに進行方向が逆向きでありながら上下２層構造となっている区間や、立体交差している地点、さらには、高速道路と一般道とが並走している区間などがある。このような区間や地点においては、車両の現在地に対応した位置情報を通報したとしても、同じ場所にある高さの違う道路を区別できない。
【０００４】
その結果、緊急車両等が通報車両の元へ行くための経路が把握できず、緊急車両等が到着するまでに長い時間がかかってしまう。例えば、高速道路と一般道とでは現場への到達経路が全く異なり、無駄な時間がかかってしまうことになる。また、高速道路と一般道とでは、所管の外部機関が異なる場合があり、緊急車両等の出動要請に遅れが生じるおそれもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００２−２７１５２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本実施形態の目的は、車両の正確な位置情報を通報することが可能な車載システム及び車両位置管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本実施形態によれば、
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えたことを特徴とする車載システムが提供される。
【０００８】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【０００９】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し当該外部機関に対して第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【００１０】
本実施形態によれば、
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、を備えたことを特徴とする車載システムが提供される。
【００１１】
本実施形態によれば、
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、及び、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、を備えたことを特徴とする車両位置管理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】図１は、本実施形態における車載システム及び車両位置管理システムの一構成例を概略的に示すブロック図である。
【図２】図２は、本実施形態の車載システムにおける第１位置情報を検出する一手法を説明するためのフローチャートである。
【図３】図３は、本実施形態の車載システムにおける緊急通報の一手法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【００１４】
図１は、本実施形態における車載システム１及び車両位置管理システム２の一構成例を概略的に示すブロック図である。
【００１５】
すなわち、車載システム１は、道路上を走行可能な車両内に搭載可能なシステムであり、ＤＳＲＣ（Ｄｅｄｉｃａｔｅｄ Ｓｈｏｒｔ Ｒａｎｇｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ；「専用狭域通信」の略称）車載器１０、及び、カーナビゲーション装置２０によって構成されている。これらのＤＳＲＣ車載器１０とカーナビゲーション装置２０との間では、各種情報のやり取りが可能である。
【００１６】
このような車載システム１は、道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナＡＴとの間での無線通信により各種サービスを受けることを可能とするものである。ＤＳＲＣアンテナＡＴは、ＤＳＲＣ通信機能を有している。このようなＤＳＲＣアンテナＡＴは、高速道路などの各種道路上において、間隔をおいて設置されている。各ＤＳＲＣアンテナＡＴは、当該ＤＳＲＣアンテナＡＴを識別するための固有のビーコンＩＤを有している。
【００１７】
ＤＳＲＣ車載器１０は、通信部１１などを備えている。この通信部１１は、ＤＳＲＣ通信機能を有している。すなわち、通信部１１は、自車両が道路上を走行している時に、道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナＡＴと無線通信を行って、当該ＤＳＲＣアンテナＡＴのビーコンＩＤを取得する機能を有している。
【００１８】
カーナビゲーション装置２０は、記憶部２１、第１位置情報検出部２２、第２位置情報検出部２３、通報スイッチ２４、通報部２５などを備えている。なお、本実施形態で説明する車載システム２は、カーナビゲーション装置２０が携帯電話などのデータ通信機器との接続を可能とする接続端子を具備するものやデータ通信部を内蔵したもので構成され、携帯電話会社の通信回線などを介して、外部とのデータ通信を可能とする機能を有している。
【００１９】
記憶部２１は、各々のＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベース２１Ａを記憶している。より具体的には、データベース２１Ａでは、ビーコンＩＤ（Ｘ１）に対応する第１位置情報（Ｐ１）、ビーコンＩＤ（Ｘ２）に対応する第１位置情報（Ｐ２）、…といったように、各ビーコンＩＤに対応する第１位置情報が紐付けされている。
【００２０】
第１位置情報検出部２２は、通信部１１により取得したビーコンＩＤに基づいて、記憶部２１に記憶されたデータベース２１Ａを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する機能を有している。この第１位置情報検出部２２は、また、検出した第１位置情報を記憶する機能を有している。例えば、第１位置情報検出部２２は、通信部１１が次のビーコンＩＤを取得するまでの間、少なくとも直前に検出した第１位置情報を記憶している。
【００２１】
第２位置情報検出部２３は、自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する機能を有している。このような第２位置情報検出部２３は、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ；「全地球測位システム」の略称）衛星から受信したＧＰＳ信号の他に、加速度センサからの信号、ジャイロスコープからの信号、タイヤの回転に伴う車速信号などに基づいて、第２位置情報を検出する。
【００２２】
通報スイッチ２４は、自車両の緊急事態の発生を検知する機能を有している。この通報スイッチ２４は、例えば、予め設置または表示されたボタンであり、自車両のユーザなどによる押下や接触を検知することにより、自車両の緊急事態の発生を検知する。尚、本実施形態では、緊急事態を想定しているが、緊急事態以外でも位置情報を通知するために上記の通報スイッチ２４を用いても良い。
【００２３】
通報部２５は、通報スイッチ２４により緊急事態の発生を検知したのに基づいて、第１位置情報検出部２２によって検出された第１位置情報及び第２位置情報検出部２３によって検出された第２位置情報を通報する機能を有している。この通報部２５は、カーナビゲーション装置２０に接続されたデータ通信機器あるいはカーナビゲーション装置２０に内蔵されたデータ通信部を利用して、通信回線を介して、外部に対して自車両の位置情報、すなわち、第１位置情報及び第２位置情報を通報する。
【００２４】
通報部２５が自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報先としては、例えば、管理センター３０である。この管理センター３０では、通報部２５から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する。また、この管理センター３０は、通報車両の第１位置情報及び第２位置情報に基づいて、所管の外部機関（例えば、警察署、消防署、道路管理会社など）を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する機能を有している。
【００２５】
なお、通報部２５が自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報先として、所管の外部機関（例えば、警察署や消防署など）であってもよい。すなわち、通報部２５は、第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報する機能を有していてもよい。
【００２６】
本実施形態において、車両位置管理システム２は、道路上のＤＳＲＣアンテナＡＴ、車載システム１のＤＳＲＣ車載器１０及びカーナビゲーション装置２０、及び、管理センター３０によって構成されている。
【００２７】
なお、本実施形態では、データベース２１Ａを記憶した記憶部２１及び第１位置情報検出部２２は、カーナビゲーション装置２０に備えられた場合について説明したが、これらの記憶部２１及び第１位置情報検出部２２は、ＤＳＲＣ車載器１０に備えられていてもよい。
【００２８】
次に、本実施形態における第１位置情報を検出する手法の一例について説明する。
【００２９】
図２は、本実施形態の車載システム１における第１位置情報を検出する一手法を説明するためのフローチャートである。なお、本実施形態の車載システム１は、車両が走行可能な状態にあるときには、ＯＦＦ操作をしない限り、作動しているものとする。
【００３０】
まず、車両に搭載されたＤＳＲＣ車載器１０の通信部１１は、ＤＳＲＣアンテナＡＴの通信エリアに到達したか否かを判断する（ＳＴ１）。通信部１１がＤＳＲＣアンテナＡＴの通信エリアに到達したと判断すると（ＳＴ１、ＹＥＳ）、通信部１１とＤＳＲＣアンテナＡＴとの間での無線通信が開始される（ＳＴ２）。この無線通信を通じて、通信部１１とＤＳＲＣアンテナＡＴとの間において、各種情報のやり取りが可能である。そして、このような無線通信に際して、通信部１１は、ＤＳＲＣアンテナＡＴからそのビーコンＩＤを取得する（ＳＴ３）。
【００３１】
続いて、第１位置情報検出部２２は、通信部１１により取得したビーコンＩＤに基づき、記憶部２１のデータベース２１Ａを参照する（ＳＴ４）。そして、第１位置情報検出部２２は、照会したビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する（ＳＴ５）。そして、第１位置情報検出部２２は、検出した第１位置情報を記憶する（ＳＴ６）。
【００３２】
車両が走行している間、上記のフローにしたがって第１位置情報を検出し、記憶する動作を繰り返す。なお、このとき、第１位置情報検出部２２では、複数の第１位置情報を記憶している場合には、最も以前に検出し記憶した第１位置情報を削除する一方で、最新の第１位置情報を記憶する更新処理を行うことで、少なくとも直前に検出した第１位置情報が記憶される。
【００３３】
次に、本実施形態における緊急通報の手法の一例について説明する。
【００３４】
図３は、本実施形態の車載システム１における緊急通報の一手法を説明するためのフローチャートである。
【００３５】
まず、通報スイッチ２４は、その押下あるいは接触などのユーザ操作を検知したことにより、緊急事態が発生したことを検知する（ＳＴ１１）。そして、通報部２５は、通報スイッチ２４により緊急事態の発生を検知すると（ＳＴ１１、ＹＥＳ）、第１位置情報検出部２２に記憶された最新の第１位置情報、及び、第２位置情報検出部２３により検出された最新の第２位置情報を取得する（ＳＴ１２）。
【００３６】
そして、通報部２５は、取得した第１位置情報及び第２位置情報を通報する（ＳＴ１３）。このとき、通報部２５は、通信回線を介して管理センター３０に接続し、管理センター３０に対して自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報してもよいし、取得した第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の警察署や消防署などの外部機関を特定し、特定した外部機関に通信回線を介して接続し、接続した外部機関に対して自車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報してもよい。いずれにしても、所管の外部機関には、緊急事態の車両からの第１位置情報及び第２位置情報が通報される。
【００３７】
上述した本実施形態によれば、カーナビゲーション装置２０の第２位置情報検出部２２において、ＧＰＳ信号などに基づいて検出した車両の現在地に対応する第２位置情報に加えて、車両走行時にＤＳＲＣアンテナＡＴとの交信によって得られるアンテナ固有のビーコンＩＤに基づいてＤＳＲＣアンテナＡＴの設置位置に対応する第１位置情報を取得する。このような第１位置情報は、車両がどこの道路をどの方向に走行していたかを判断するのに利用することができる。
【００３８】
本実施形態においては、道路上で緊急事態が発生した（あるいは遭遇した）場合、通報スイッチ２４を押下する等のユーザ操作により、第２位置情報に第１位置情報を付加して外部に通報する。これにより、外部に対して車両の正確な位置情報を通報することが可能となる。このため、第２位置情報のみでは車両の現在地を２次元的な位置情報でしか把握することができなかったが、この第２位置情報に第１位置情報が付加されたことにより、道路の高さ方向の位置の違いも把握することが可能となる。
【００３９】
例えば、互いに進行方向が逆向きでありながら上下２層構造となっている区間や、立体交差している地点、さらには、高速道路と一般道とが並走している区間などにおいて、車両に緊急事態が発生した場合であっても、第１位置情報及び第２位置情報を通報することにより、通報車両がいずれの道路上に位置しているかを正確に報知することが可能となる。また、これらの第１位置情報及び第２位置情報の通報を受けた外部機関では、通報車両の正確な位置を把握することが可能となり、緊急車両等が通報車両の元へ短時間で向かうことが可能となる。
【００４０】
第１位置情報及び第２位置情報の通報先が、車両の位置を管理する管理センター３０である場合、管理センター３０では、通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて所管の外部機関に通報車両の正確な位置情報を報知することが可能である。また、第１位置情報及び第２位置情報の通報先が、所管の外部機関である場合、緊急車両等が通報車両の元へ向かう所要時間をさらに短縮することが可能となる。
【００４１】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の正確な位置情報を通報することが可能な車載システム及び車両位置管理システムを提供することが可能となる。
【００４２】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【００４３】
１…車載システム
２…車両位置管理システム
１０…ＤＳＲＣ車載器 １１…通信部
２０…カーナビゲーション装置
２１…記憶部 ２１Ａ…データベース
２２…第１位置情報検出部
２３…第２位置情報検出部
２４…通報スイッチ
２５…通報部
３０…管理センター
ＡＴ…ＤＳＲＣアンテナ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、
自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、
前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、
自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、
自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、
前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、
を備えたことを特徴とする車載システム。
【請求項２】
前記第１位置情報検出部は、前記通信部が次のビーコンＩＤを取得するまでの間、少なくとも直前に検出した第１位置情報を記憶することを特徴とする請求項１に記載の車載システム。
【請求項３】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【請求項４】
前記管理センターは、通報車両の第１位置情報及び第２位置情報に基づいて、所管の外部機関を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報することを特徴とする請求項３に記載の車両位置管理システム。
【請求項５】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し当該外部機関に対して第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【請求項６】
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、
自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、
前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、
自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、
前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、
を備えたことを特徴とする車載システム。
【請求項７】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、及び、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【請求項１】
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、
自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、
前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、
自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、
自車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチと、
前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、
を備えたことを特徴とする車載システム。
【請求項２】
前記第１位置情報検出部は、前記通信部が次のビーコンＩＤを取得するまでの間、少なくとも直前に検出した第１位置情報を記憶することを特徴とする請求項１に記載の車載システム。
【請求項３】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【請求項４】
前記管理センターは、通報車両の第１位置情報及び第２位置情報に基づいて、所管の外部機関を特定し、当該外部機関に対して通報車両の第１位置情報及び第２位置情報を通報することを特徴とする請求項３に記載の車両位置管理システム。
【請求項５】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、車両の緊急事態の発生を検知する通報スイッチ、及び、前記通報スイッチにより緊急事態の発生を検知したのに基づいて前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報に基づいて所管の外部機関を特定し当該外部機関に対して第１位置情報及び第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【請求項６】
道路上に設置されたＤＳＲＣアンテナを識別するための固有のビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部と、
自車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部と、
前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて、前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し、当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部と、
自車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部と、
前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部と、
を備えたことを特徴とする車載システム。
【請求項７】
道路上に設置され、固有のビーコンＩＤを有するＤＳＲＣアンテナと、
車両の走行時に、ＤＳＲＣアンテナと無線通信を行って当該ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤを取得する通信部、前記ＤＳＲＣアンテナのビーコンＩＤと当該ＤＳＲＣアンテナの設置位置に対応した第１位置情報とを対応付けしたデータベースを記憶する記憶部、前記通信部により取得したビーコンＩＤに基づいて前記記憶部に記憶された前記データベースを参照し当該ビーコンＩＤに対応する第１位置情報を検出する第１位置情報検出部、車両の現在地に対応した第２位置情報を検出する第２位置情報検出部、及び、前記第１位置情報検出部によって検出された第１位置情報及び前記第２位置情報検出部によって検出された第２位置情報を通報する通報部を備えた車載システムと、
前記車載システムの前記通報部から通報された第１位置情報及び第２位置情報に基づいて通報車両の位置を管理する管理センターと、
を備えたことを特徴とする車両位置管理システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２０１２−１７８０４０（Ｐ２０１２−１７８０４０Ａ）
【公開日】平成２４年９月１３日（２０１２．９．１３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−４０４７１（Ｐ２０１１−４０４７１）
【出願日】平成２３年２月２５日（２０１１．２．２５）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月１３日（２０１２．９．１３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月２５日（２０１１．２．２５）
【出願人】（０００００３０７８）株式会社東芝 (54,554)
【Ｆターム（参考）】
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