説明

軟組織の切断及び収集装置並びにその方法

患者内部の組織塊から標本を収集するあるいは切断及び収集するための装置及び方法である。装置は周囲組織から収集された標本を分離する可撓性膜を備える標本収集アセンブリを含む。収集装置はまたシャフトに向かって収集された標本を引き寄せる構造及び/または装置並びに患者から小さい切開部を介して収集された標本を挿入並びに後退し易くする構造を含む。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
1.発明の分野
本発明は、軟組織切除装置及びその方法の分野に関する。特に、本発明は軟組織、例えば乳房組織等から標本を切除するための装置及びその方法に関する。
【0002】
2.関連技術の説明
乳癌は女性にとって大きな脅威であり懸案事項である。患者の長期生存を改善するためには、乳房内の癌患部ならびにその疑いがある部分を早期に発見し処置する必要がある。従って、女性においては毎月の自己乳房診断及び毎年の医師による乳房診断のみではなく、40歳以降は年次的にマンモグラフィ投影を受けることが推奨されている。マンモグラフィは、今日において、小さく触診不可能な患部を発見するための唯一のスクリーニング撮画方法である。これらの触診不可能な患部は、通常の乳房柔組織、脂肪、または微小石灰化クラスタに比して濃い不透明な部分として現れる。
【0003】
マンモグラフィによって発見された触診不可能な患部を診断、位置判定、及び切開するための従来の方法は一般的に時間を浪費する多段階のプロセスからなる。まず、患者は放射線科に行きそこで放射線専門医がマンモグラフィまたは超音波誘導装置のいずれかを使用して患部を発見および位置判定する。位置判定されると、放射線反射投影線を胸部内に挿入する。線の遠位の末端は小さなフックまたはループを備えることができる。理想的には、これは生検される疑いのある部分に近接して配置される。その後、患者は手術室に搬送される。全身麻酔あるいは局部麻酔を行った上で、外科医はいわゆるニードル局所的胸部生検を実施する。ニードル局所的胸部生検において、外科医は予め患者の胸部内に設置した線によって誘導され、線の遠位端部周辺の組織の塊を切除する。この標本は放射線科に搬送され、そこで標本の放射線影像が撮られ、切除された標本に疑わしい患部が含まれているかどうかが判定される。その間、外科医、患者、麻酔医、手術スタッフは手術室内で手術を実施する前に放射線医からの診断結果を待たなければならない。疑いのある患部は、全ての方向において、正常な胸部組織の小さな断片あるいは縁部と共に完全に切除することが理想的である。正常な細胞の辺縁部を適正に得ることができるかどうかは、外科医の習熟度及び経験に大きく依存しており、度々標本内に患部が存在することを確保するために過度に多量の正常な胸部細胞を除去することがある。このことは、術後の合併症の危険性を増加させると共に、出血および永続的な胸部の美観的欠陥をもたらす。今日において、約80%の胸部生検は良性のものであり、多くの女性がこの良性の胸部生検によって不要に永続的な傷跡及び美観的欠陥を被っている。
【0004】
最近においては、疑いのある患部を標本化あるいは生検して組織学的な診断を実施するためにより侵入性の少ない技術が開発されている。新しい技術のうちの最も単純なものは、外部超音波診断装置によって患部を視覚化することである。外部超音波装置によって診る場合、連続的に視覚化することによって患部の生検を行うことができる。この技術によれば、医師は生検針が患部に実際に進入することを診ることができ、従って適正な領域が標本化されることが保持される。外部超音波誘導装置と共に使用される従来の標本化装置は、微細針吸引、コア生検針、または減圧補助付生検装置等を含む。
【0005】
別の従来の技術は、定位的デジタルマンモグラフィを使用して疑いのある患部を位置判定する。患者は特殊なテーブルの上にうつ伏せになり、このテーブルにはこれに面した胸部をみるための穴が設けられる。胸部は2枚のマンモグラフィ板の間に圧縮され、これは生検される胸部を安定化させると共に、デジタルマンモグラムの撮影を可能にする。定位的画像を得るために、2つの角度位置で少なくとも2枚の影像を撮影する。患部に照準を合わせたx、y、zの座標がコンピュータによって計算される。さらに、医師はテーブルの下に設置された特殊な機械的ステージを調整し、これは1つ以上の標本を得るために生検装置を胸部に配置するものである。定位的テーブルを使用して患部を生検することを可能にする3つの方法が考えられ、それらは:(1)微細針吸引、(2)コア生検針、(3)減圧補助付コア生検針である。
【0006】
微細針吸引は患部または疑いのある部分から小さな細胞標本を吸引するために、小さなゲージの針を使用しており、これは通常20ないし25ゲージである。標本はスライド上に塗布され、これは着色され細胞病理学者によって検査される。この技術において、塗布物内の個々の細胞が検査され、組織構造および細胞組織は保存されない。微細針吸引もオペレータの習熟度および経験に大きく依存するものであり、不適正な標本収集あるいは調製によって高い非診断率(約83%まで)をもたらす。
【0007】
コア生検針は、患部を標本化するためにより大きなサイズの針を使用し、通常14ゲージのものを使用する。この方法によれば、細胞構造および細胞組織が保存される。外側切断カニューレを備えた内側トラフからなる側方切断装置が高速半自動発射操作を行うためのバネ付勢装置に取り付けられている。患部が位置判定された後、局部麻酔が注射され、メスによって皮膚内を小さく切開する。装置は胸部内に進入し、針の先端が胸部内の目標とする患部に誘導される。装置が発射操作される。まず、トラフを備えた内側カニューレが急速に患部内に貫通する。その後直ぐに、外側切断カニューレが内側カニューレを越えて急速に前進しトラフ内の組織標本を切断する。その後装置全体が除去され標本が取り出される。充分な患部の標本を得るために、胸部及び患部内にコア針を複数回進入させることが必要となる。場合によっては10個以上の標本が必要となる。
【0008】
減圧補助付胸部生検システムは、より大きな半自動側方切断装置である。これは通常11ゲージの直径を有し、コア生検針よりも複雑なものとなる。何回も針を挿入することなく患部から複数の大きな標本を得ることができる。組織をトラフ内に吸引するために減圧が加えられる。バネ付勢されたコア針装置を急速に発射操作することに代えて、トラフ内の胸部組織を切断する振動式外側切断カニューレを備えている。医師は外側カニューレがトラフを越えて前進する速度を制御し、複数の標本を得るためにトラフの位置を時計回りに回転させる。
【0009】
微細針吸引、コア生検針または減圧補助付生検によって悪性腫瘍または異常な肥厚の良性診断を示した場合、患者は別の処置を受ける必要があり、これは旧来の針進入式胸部生検であり、適量の正常な胸部組織の辺端部を含めて患部に完全に切開する。場合によって、減圧補助付装置は目標とする患部全体を除去する。これが発生すると、生検範囲内に小さなチタンチップを設置する必要がある。このチップは引き続いて前述した理由により針進入式生検を実施する際に範囲を示すものとなる。
【0010】
疑われる患部を生検する別の方法は、0.5〜2.0cmの直径を有する大きな末端切断コア装置を利用する方法である。これも安定化および位置判定のために定位的テーブルを使用する。患部の座標が計算され局部麻酔が注入された後、メスを使用して口径の進入を可能にする大きさの切開が実施される。胸部組織をくりぬいて患部に進入する。標本が検索されると、患者は仰向けにされて外科医が直視しながら、出血血管を焼灼する。0.5〜2.0cm以上の切開傷が縫合される。
【0011】
定位的テーブルは患者にとってきつい姿勢を必要とし、非常に不快なものとなり得る。女性は処置の間中うつ伏せに寝る必要があり、これは患者にとって不可能なことである。加えて、生検される患部は、マンモグラフィ板の作業領域の中央に位置していなければならない。このことは患部が胸壁後方または脇の下に極めて近い場合、患者にとって非常に困難で不快なものとなる。
【0012】
(1)患部がマンモグラフィ板の作業領域内にあることを確認し、(2)定位的座標を獲得し(少なくとも2つの画像)、(3)組織を採取する前に生検針の位置を確認し、(4)患部が標本化されたことを確認する工程の間中、複数の放射線写真が要求されるため、女性が増加的な放射線にさらされることが強制される。処置の最中に困難が生じた場合、問題を解決するために追加的な放射線の照射が必要となる。
【0013】
コア生検針または減圧補助付装置を使用する際、手動の圧力によってのみ出血が制御される。出血は通常微細針吸引にともなうものではなく、前述の2つの方法においての正当な合併症である。斑状出血、胸部水腫、血腫等が発生し得る。これは術後の痛みを増加させ、治癒を遅らせる。稀には、患者は緊急手術を受け切迫した血腫を制御及び除去する必要がある。
【0014】
別の大きな問題は腫瘍の転移である。コア生検針および減圧補助付装置はともに腫瘍内を切開し複数の標本を検査のために切断する。腫瘍を切開すると、癌細胞を除去することができる。同時に血管を切開すると、切断された癌細胞が血流に接することが可能となり、従って元の場所以外に腫瘍が散逸する可能性がある。腫瘍を散逸させることによる長期的な血液により搬送させる危険性は、技術が比較的新しいためこの時点では不明である。しかしながら、針軌道内への癌細胞の散逸に関しては文献例が存在する。癌細胞塊を予め生検することによって針軌道内に転移するという報告は数多くなされている。これらのほとんどは、肺及び肝臓癌由来である。しかしながら、胸部粘液性癌腫が針軌道内へ進行した例が一つ報告されている。新生物が針軌道内に散逸することによる長期的な影響も、技術が比較的新しいため不明である。人によっては、腫瘍摘出手術または乳房切除手術にかかわらず、診断された癌の手術治療の最中に針軌道を進入部位の皮膚を含めて完全に切除することを推奨している。別の者たちは、腫瘍摘出手術において術後の放射線治療によって針軌道内に移動した癌細胞を破壊することが可能であると論じている。非常に小さな癌は切開によってのみ治療し術後の放射線治療を実施しない傾向にあるため、癌細胞が針軌道内に転移し進行する危険性は現実的なものとなっている。
【0015】
大きなコアの切断装置(0.5cmないし2.0cm)は、患部をそっくり切除するように設計されているため、一般的に針軌道内への散逸の危険性が無くなる。これは、前述したものと同様に患者にとって不快な定位固定テーブルが必要となる。手動ではあるが、出血が制御され、患者は処置の終了を待って回転されることが要求される。胸部を安定させ患部を位置判定するために圧縮が使用される。しかしながら、胸部は圧縮板の間でねじられ、且つゆがめられ、生検後に板が除去された際に後に残った大きなコアの軌道は直線的ではなくねじれたものとなる。これは永久的に乳房の美観を損なうものとなる。
【0016】
胸部内への挿入位置は、医師の手によってではなく機械の中における胸部の位置によって決定される。挿入部位は、美容上好ましい通常乳頭輪から離れており、一般的に、より露出した胸部位置である。微細針吸引、コア生検、減圧補助付装置について、切開部分は通常極めて小さいものであり、傷跡はほとんど気にならないものとなる。しかしながら、大きなコアの生検装置(0.5ないし2.0cm)の場合、大きな切開部分が必要とされる。この大きな切開痕はしばしば美観を損なう傷跡となる。
【0017】
より新しい最小限に侵入する胸部生検装置は、検出された触診不可能な患部のマンモグラフィ診断の可能性をある程度改善するものである。これらの装置は、患者が診断方法を選択することを可能にする。さらに、これらの装置は伝統的な針設置胸部生検に比べて安価なものである。しかしながら、これらの装置についても最終的な解決とはならない。前述の、圧縮、針軌道散逸、血液によって搬送される転移、出血、放射線照射、及び定位固定テーブル上での不快な姿勢等の問題及び危険性に関し、これらの問題を解決するより改善された装置及び方法が求められている。更に、従来の生検装置は、癌が診断された場合に切開部分の縁部分を考慮するものではなく、癌のまわりにおいて適正な縁部が切除されることを確実にするために患者は針設置胸部腫瘍摘出手術を受ける必要がある。従って、第二の処置を省略するために、適正な縁部を摘出する問題を解決する装置および方法が必要である。さらに、胸部が圧縮されている間は縁部を判定することができない。
【0018】
同一出願人である米国特許第6,022,362号明細書には、軟組織の切開装置における新規な方法が開示される。そこには、切開装置はそれぞれ独立して作動可能な切断並びに収集工具を含むことが記載される。これに記載されるように、装置はその遠位の端部近傍に接合される切断工具を備える。少なくとも切断工具の遠位の部分が選択的に窓部から曲がり出ると共に窓部内に引き戻されるよう設計される。この特許に記載される装置の一つの実施例においても、独立して作動可能な組織収集装置を備え、これは切断装置から分離されており、同様に装置の遠位の端部近傍に外部から接合される。この構成において、組織収集装置は、切除生検装置が回転されて切断工具が独立して曲げられた際に、切断工具により切断された組織を独立して収集する。
【0019】
このような装置は比較的大きな生検の組織を切断及び収集する。収集されると、組織標本は切除された組織塊から摘出すると共に、患者からも摘出される必要がある。このような収集された組織標本により、医師が患者から装置を引抜く際に装置に対して無視できない障壁を発生させる。この組織型も装置及び収集検体を患者から引抜く際に容易に影響を被る。例えば、線維組織は装置の挿入及び引抜き両方を行うことが脂肪組織及び多くの血管組織内にある場合を除きより困難である。その上、このような装置は、更に、装置が挿入される経皮的切開部(長さが好適には1cmあるいはそれ未満)よりも大きい標本を切断及び収集する。従って、必要なのは、装置及びその収集された標本をその使用環境から挿入及び取出しが容易であることである。
【発明の概要】
【0020】
これらの一実施態様において、本発明は標本を組織塊から収集する装置であり、近位端部及び遠位端部を画定するシャフトと;遠位端部付近に配置される標本収集アセンブリであって、標本を収集するよう配置された可撓性膜を備える標本収集アセンブリと;標本管理アセンブリであって、標本収集アセンブリと接合され且つシャフトに向かって可撓性膜に収集された標本を引きつけるよう配置される標本管理アセンブリとから構成される。
【0021】
この可撓性膜は収集された標本を標本周辺の組織塊から分離するよう配置される。この標本管理アセンブリは可撓性膜と接合される。この標本管理アセンブリはシャフトに対して平行な少なくとも一方向において選択的に可撓性膜を引張るよう配置される。この標本管理アセンブリはシャフトの遠位端部及び近位端部の両方向に対して選択的に可撓性膜を引張るよう配置される。標本管理アセンブリはシャフトの遠位端部方向にのみ選択的に可撓性膜を引張るよう配置される。標本管理アセンブリはシャフトの近位端部方向にのみ選択的に可撓性膜を引張るよう配置される。可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部に接合される。この標本管理アセンブリは可撓性膜に結合された少なくとも一本のワイヤを含む。このワイヤはシャフトに対して平行な少なくとも一つの方向に可撓性膜を選択的に引張るよう構成される。ワイヤはシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部の両方向に向かって可撓性膜を選択的に引張るよう構成される。ワイヤはシャフトの遠位端部方向にのみ選択的に可撓性膜を引張るよう構成される。ワイヤはシャフトの近位端部方向にのみ選択的に可撓性膜を引張るよう構成される。可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部にしっかりと固定される。この装置は標本切断アセンブリも含み、この標本切断アセンブリは組織塊から標本を切断するよう構成される。
【0022】
本発明は更に組織塊から標本を収集する方法を明らかにし、この方法は近位端部および遠位端部を有するシャフトと;遠位端部に近接して配置された標本収集アセンブリであって、標本を収集するよう配置された可撓性膜を含む標本収集アセンブリと;を備える組織収集装置を提供し、組織収集装置を組織塊の内部に挿入し、可撓性膜内部に標本を収集し、さらにシャフトに向かって可撓膜及び収集された標本を引き寄せる工程から構成される。
【0023】
組織収集装置は可撓性膜内部に収集され且つシャフトに向かって引き寄せられた標本と一緒に、組織塊から引抜く工程を実施する。提供工程を実施する組織収集装置は可撓性膜に結合された標本管理アセンブリを備え、この引き寄せ工程は標本管理アセンブリに従って実施される。標本管理アセンブリは可撓性膜に接合された少なくとも一本のワイヤを含む。この収集工程は標本周囲の組織塊から収集された標本を分離する。引き寄せ工程はシャフトと平行な少なくとも一つの方向に可撓性膜を選択的に引張る。引き寄せ工程はシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部両方に向かって可撓性膜を選択的に引張る。引き寄せ工程はシャフトの遠位端部に向かってのみ可撓性膜を選択的に引張る。あるいは、引き寄せ工程はシャフトの近位端部に向かってのみ可撓性膜を選択的に引張る。標本管理アセンブリは可撓性膜に結合された少なくとも一本のワイヤを含み且つ引き寄せ工程は少なくとも一つのワイヤを引張ることを含む。引き寄せ工程はシャフトに平行な少なくとも一つの方向に少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む。引き寄せ工程はシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部の両方に向かって少なくとも一つのワイヤを引張ることを含む。引き寄せ工程はシャフトの遠位端部に向かってのみ少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む。引き寄せ工程はシャフトの近位端部に向かってのみ少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む。提供工程における組織収集装置は更に標本切断アセンブリを含み且つその方法は標本切断アセンブリに従って組織塊から標本を切断する工程を含む。この提供工程は標本収集アセンブリに結合された標本切断アセンブリを備える組織収集装置を提供する。
【0024】
別の実施態様によると、本発明は標本を組織塊から収集する装置であって、この装置は:シャフトと;シャフトの近位端部及び遠位端部間をスライドし、膨張した形態及び収縮した形態を選択的に構成するよう配置された標本収集アセンブリであって、標本を収集し且つ組織塊から収集された標本を分離するよう配置された可撓性膜を含む標本収集アセンブリと;から構成される。
【0025】
可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部に設置される。標本収集アセンブリは周囲の組織から標本を切断する切断部分を含む。可撓性膜は組織塊から収集された標本を分離するよう配置される。シャフトは近位端部及び遠位端部、更に近位端部及び遠位端部間にチャネルを画定し、更に標本収集アセンブリはシャフトの近位端部と遠位端部との間のチャネル内をスライドするよう配置される。このシャフトは近位端部及び遠位端部を画定し更に近位端部及び遠位端部間にレールを構成し、更に標本収集アセンブリはシャフトの近位端部及び遠位端部間のレール上をスライドするよう配置される。
【0026】
更に別の実施態様に関し、本発明は組織塊から標本を収集する方法を提供し、シャフトと標本収集アセンブリとから構成される組織収集装置を提供し、シャフトは近位端部及び遠位端部を画定し、標本収集アセンブリは近位端部と遠位端部間をスライドし且つ選択的にシャフトから離れて膨張するかあるいはシャフトに向かって収縮するよう構成され、標本収集アセンブリは標本を収集するよう配置された可撓性膜を構成し;組織塊内部に組織収集装置を挿入し;標本収集アセンブリを膨張し且つ可撓性膜内部に標本を収集し;可撓性膜内部に収集された標本を備える標本収集アセンブリを引抜き;可撓性膜内部に収集された標本と共にシャフトの近位端部に向かって引抜かれた標本収集アセンブリをスライドする工程から構成される。
【0027】
提供工程における組織収集装置は組織塊から標本を切断する組織切断部を含む。収集工程は切断部より切断された標本を収集する。この方法は更に、挿入工程よりも前にシャフトの遠位端部に向かって標本収集アセンブリをスライドする工程も含む。挿入工程において、組織収集装置は標本収集アセンブリがシャフトの遠位端部に向かってスライドできる配置に置かれる。この方法は更に膨張及び収縮工程の前にシャフトの遠位端部に向かって標本収集アセンブリをスライドする工程を含む。提供工程における組織収集装置は可撓性膜の一部がシャフトの遠位端部に接合されるよう配置され、スライド工程は可撓性膜内部に収集された標本をシャフトに向かって引き寄せる。この方法はまた、シャフトの近位端部に近接された標本収集アセンブリと可撓性膜内部に収集された標本と共に、組織塊から組織収集装置を引抜く工程を含む。この引抜く工程は組織塊から可撓性膜内部に収集された標本を分離する。この提供工程において、シャフトはシャフトの近位端部と遠位端部間にチャネルを画定し、更にスライド工程はチャネル内部で引抜かれた標本収集アセンブリをスライドさせる。この提供工程において、シャフトはシャフトの近位端部および遠位端部間にレールを備え、更にスライド工程はレール上で引抜かれた標本収集アセンブリをスライドさせる。
【0028】
本発明の更に別の実施態様に関する、組織塊から標本を収集する方法は、遠位端部および近位端部を画定するシャフトと、シャフトの一部を少なくとも越えて配置されるスリーブと、選択的にシャフトから外側に膨張するかシャフトに向かって収縮するよう配置された標本収集アセンブリであり、且つ標本を収集するよう配置されてその一部がシャフトとスリーブ間に配置された可撓性膜を備える標本収集アセンブリと、から構成される組織収集装置を提供し;組織塊内部に組織収集装置を挿入し;標本収集アセンブリを膨張し且つ可撓性膜内部に標本を収集し、膨張した標本収集アセンブリはシャフトとスリーブ間から可撓性膜を引っ張り出し、且つ可撓性膜内部に収集された標本を備える標本収集アセンブリを引抜く工程とから構成される。
【0029】
本発明の目的及び効果を更に理解するために、以下に添付の図面に図示する実施形態により詳細に説明する。
【発明の説明】
【0030】
図1Aは本発明の実施態様に関する切除装置の斜視図である。参照されるように、切除装置100は医師の手に合うよう設計された近接部102を含む。近接部102からの伸長部がシャフト104であり、その先端に末端チップ106を備える。しかしながら、イントロデューサが初期の切開に使用される場合にはその末端チップ106は装置100から省略される。末端チップ106は組織塊に貫通し易いように設計され、更に曲線的な切断面を形成する(図1Bに参照される)。末端チップ106は電気コード122を介して供給される無線周波(RF)エネルギー源により印加されるよう構成される。しかしながら、標的の切除部位に対して組織を容易に貫通できるように末端チップ106の切断面を一般的に充分先細にする場合には、末端チップ106を印加する必要がない。末端チップ106は外傷を減少させるよう、伸縮自在に設計され、これは同一出願人による2002年11月6日付け出願の米国特許出願第10/290,051号明細書、代理人整理番号RUBI5814号に記載され、本明細書に全て組み込まれる。切断及び収集一体型アセンブリ108は末端チップ106に近接してあるいはシャフト104の最先端に近接して設置される。本発明に関し、切断及び収集一体型アセンブリ108は組織塊(例えば胸部組織など)から組織標本(組織片あるいは患部)を切断し、切断標本を収集し、且つ例えば可撓性袋形状の膜内部に標本を封入することにより周辺組織から切断標本を分離するよう構成される。本発明は女性の胸部の切除方法において有利な実用性を明らかにするが、本発明はこれに限定されるものではない。実際に、本発明の方法及び装置はあらゆる軟組織塊内部において有利に使用され且つ配置される。その上、ここに記載され図示される本発明の切除装置は手持ち式切除装置として示されるが、当然近接部102は自動、半自動あるいは手動操作用定位装置内部に適切に装着されるよう変更可能である。
【0031】
本発明に関して、切断及び収集一体型アセンブリ108は切断部と、可撓性膜114を備える収集部を構成する。切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部は切断部に接合される。図1Bに最も明確に示されるように、本発明の実施態様に関し、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断及び収集部が共に移動できるよう構成された、切断部及び収集部の一部の両方を取り囲む小さいリング部材124によって収集部は切断部と接合される。上述のように、切断部は組織塊から標本を切断するよう構成され、且つ収集部は切断標本を収集し且つ周囲組織から切断標本を分離するよう構成される。本発明に関し、周囲組織からの分離は、以下に詳細に説明するように、切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部の一部を形成する可撓性膜114により実施される。
【0032】
切断及び収集一体型アセンブリ108は機械的にアクチュエータ112と結合され、アクチュエータ112を操作することによって、シャフト104内部に画定されたトラフ120内に少なくとも部分的に収縮された図1Aに示される収縮位置から、図1Bに示されるような、シャフト104から外側に選択可能な膨張位置まで、切断及び収集一体型アセンブリ108を展開させる。例えば、遠位方向に(すなわち、末端チップ106に向かって)アクチュエータ112を押圧することにより、切断及び収集一体型アセンブリ108は図1Aに示される収縮位置から図1Bに図示される選択的に可変する膨張位置まで移行し、ここで切断及び収集一体型アセンブリ108はシャフト104の長さ方向軸に対して半径方向外側に(すなわち図1Aの矢印110の方向に)湾曲する。切断及び収集一体型アセンブリ108の湾曲(膨張)度は医師により操作したアクチュエータ112の行程位置に基づく。この方法において、医師により切断及び収集一体型アセンブリ108の膨張度を組織塊内部の標的の標本の大きさあるいは目的の患部の大きさに適合される。膨張度は、シャフト104内部あるいは装置100の外部に配置される誘導方式、あるいは超音波方式、あるいは別の画像方式で直接観察することにより切除処理の間自由自在に変更可能である。
【0033】
切断部はリボン116を備え、これはトラフ120から押出されて図1Bの湾曲形状をとる。このリボンはRFエネルギー源により印加されて組織塊から標本を効率的に切断する。ボールダー社のヴァレーラボ製のヴァレーラボ・フォース・FX・ジェネレータなどの、標準的で入手可能で広く使用されるRFジェネレータは本発明の切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部を印加するために好適に使用されるが、別のRFジェネレータもまたここに記載されるチップ106及び/または切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部を印加するために利用できる。切除装置が標本を切断する間回転する際、切断部のリボン116は切断及び収集一体型アセンブリ108の先端部を形成する。切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部もリボンを備え、118として図1Bに示されるように、そのアセンブリの切断部と機械的に結合する。収集部のリボン118は切断部のリボン116と少なくとも部分的に重なり合う。切断部のリボン116に対し及び/または収集部のリボン118に対して可撓性膜114が接合されて、この膜が切断標本を引き寄せ且つ封入することにより、収集した標本を切断し且つ分離させる。この可撓性膜114は袋状(選択的に開閉可能な開口部を除く全ての側面を閉塞する容器)であり、この開口部はシャフト104と切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部のリボン116と及び/または収集部のリボン118との両方に接合される。図1A及び1Bに示される本発明の実施態様は切断リボン116及び収集リボン118を備えるが、この両方のリボンは互いに機械的に結合して切断及び収集一体型アセンブリ108、すなわち一つの機械的膨張及び収縮可能なループを形成することにより、実質的に同時に膨張及び収縮する。あるいは、以下に詳細に説明するように、唯一つのリボンのみが存在し、この唯一つのリボンに直接可撓性膜が接合される。この形態に基づき、切断及び収集アセンブリ108が膨張位置にある場合(図1B)、袋は開口された形態であり、そこに切断部により切断された組織が収容されて装置が回転することにより可撓性膜114で形成された袋内部に収集される。しかしながら、切断及び収集一体型アセンブリ108が収縮位置(図1A)にある場合、可撓性膜114により形成された袋の開口部が閉じるようあるいは実質閉じるよう締め付けられることにより、収集された標本を中に閉じ込め且つ封入し更に収集された標本を周囲組織から分離(あるいは実質分離)する。
【0034】
図2Aは本発明の実施態様に関する切除装置の側断面図である。参照されるように、アクチュエータ112は切断及び収集一体型アセンブリ108に機械的に結合されるため、アクチュエータが近位方向に押圧されると、切断及び収集一体型アセンブリ108はシャフト104内部に画定されたトラフ120内に収縮される。逆に、アクチュエータ112が遠位方向に押圧されると、切断及び収集一体型アセンブリ108はトラフ120から押出され、且つトラフ120の外側に膨張し図2Aに示されるような湾曲形状となる。切断及び収集一体型アセンブリ108の一つ以上のリボンは、シャフト104内部に画定された第1内腔部204を通ってアクチュエータ112に向かって後方に延びると共にアクチュエータ112に結合されるため、アクチュエータを移動することによって切断及び収集一体型アセンブリ108を膨張及び収縮可能にする。あるいは、切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部のリボン118は切断リボン116の長さに対してわずかに伸長する。しかしながら、2つのリボンが互いに機械的に結合されるため、切断リボン116が膨張すると、アクチュエータ112に直接接合される収集リボン118を除く収集リボン118が同時に膨張する。
【0035】
第2の内腔部206もまたシャフト104内部に画定される。第2内腔部206は、例えば組織塊内部の切除部位から煙及び/または体液を排出するのに使用される。あるいは、シャフト104の内部に画定される第2内腔部206は切除部位に対する薬剤、例えば麻酔剤、鎮痛剤及び/または別の薬剤を供給するのに使用される。別の用途もこの内腔部に適用される。膨張性バルーン208はシャフト104に結合される。このバルーン208は例えば、気体(例えば空気、不活性ガス、あるいは二酸化炭素)あるいは生理食塩水などの液体で膨張される。このバルーンはいくつかの機能を果たす。例えば、バルーン208はバルーンの膨張を振動させることにより組織塊をマッサージしたり、冷却スリーブとして構成されたり、組織膨張器として構成されたり、組織に挿入される際に装置を安定化させたり、装置が挿入される切開口をふさいだり、止血させたり、及び/または組織の加熱を減少させるために静電結合を減少させる。バルーン208は切除装置内部に画定される内腔部から膨張され、装置の近位端部に画定される適切な引き込み口を介して装置に設置される。アクチュエータ112は一つ以上の突起部212を画定し、更に装置の内面は鋸歯を有し、これらはそれぞれアクチュエータの行程経路に沿って、且つ任意に医師の触覚フィードバックに従って、アクチュエータ112に多くのストップ部を密集して且つ協調して構成し、ここで、医師は切除処理の間装置を見ることなく予め決定された膨張度に対して切断及び収集一体型アセンブリ108を設定できる。実際に、処理の間、医師は切断及び収集一体型アセンブリ108を膨張させる際、突起部212が鋸歯210内に滑り込むにつれて、周期的な抵抗増加の後に続いて触覚及び/または可聴解除を感じる。
【0036】
図2Bは図2Aの切断及び収集一体型アセンブリ108の詳細を示す斜視図である。本実施例に関し、切断リボンは第1カッターリボン116A及び、第1カッターリボン116Aに対して溶接部252により図示されるように溶接(あるいは接合される)第2カッターリボン116Bを備える。第1カッターリボン116A及び第2カッターリボン116Bは両方とも切断及び収集一体型アセンブリ108の先端(且つ切断)端部を構成する。この先端部の後方に切断及び収集アセンブリ108の収集部を構成する。特に、切断部の先端部の後方にリボン118が配置され、このリボンに対して可撓性膜114が接合される。可撓性膜114が接合されるリボン118はまた、第1カッターリボン116Aに対しても溶接(あるいは接合)され、これは252として図示される。第1リボン116Aは第2リボン116Bと比較して幅広に形成されることにより、第2リボン116Bと可撓性膜114が接合されるリボン118とが両方とも完全に覆われる。これによって切断及び収集一体型アセンブリ108は必要な剛性を得られる一方で第2リボン116B及びリボン118はそのサイズを減少することができ、これにより空間及び体積を減少することができる。この3つのリボン116A、116B及び118は好適には等電位で維持されるため、RF電圧が切断及び収集一体型アセンブリ108に印加される際に、アーク放電の可能性を減少させる。本発明の好適な実施例に関して、第1のリボン116Aのみがアクチュエータ112と結合される必要がある。第2リボン116B及びリボン118は機械的に第1リボン116Aに結合される場合、アクチュエータ112が医師あるいは装置100が連結される定位固定装置により移動する際、それらのリボンは第1リボン116Aと調和して移動する。
【0037】
図2Cは本発明の実施態様に関する、切断及び収集一体型アセンブリの収集部の斜視図であり、可撓性膜114はアセンブリ108内部で且つ切除装置100のシャフト104の外面に対して接合される。図示されるように、可撓性膜114はリボン118が挿入される場所(図2B参照)に沿って内腔形成部224を備えることにより、切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部の口あるいは開口部222に剛性を与える。リボン118は切断リボン116(116A,116B)に接合されることによりアクチュエータ112の作動中に協働して膨張及び収縮する。可撓性膜114はまたシャフト取付タブ220を備え、これは可撓性膜114が切除装置のシャフト104に取り付けられるよう構成される。例えば、シャフト取付タブ220は機械的及び生物学的に適切な接着剤を介してシャフト104に取り付けられる。可撓性膜114の残りの部分は袋状に形成され、その口あるいは開口部222はリボン118が通る場所に沿って、シャフト取付タブ220及び内腔形成部225により区切られる。従って、アクチュエータ112により切断及び収集一体型アセンブリ108が膨張すると、切断及び収集一体型アセンブリ108の開口部222は開口し、更にアクチュエータ112により切断及び収集一体型アセンブリ108が少なくとも部分的にシャフト104内部に収縮されると、可撓性膜114により形成される袋の開口部222が閉じられ、組織、標本あるいは患部が切断され内部に収集された全てのものを効果的に封入され且つ分離される。組織は分離され、切断及び収集一体型アセンブリ108は収縮状態の時、内腔形成部224が、シャフト104に対して押圧されることにより、収集された組織と周囲組織との間に可撓性膜114の層を介入させる。
【0038】
別の方法として、可撓性膜114は装置100の外面に対し、且つ第2リボン118の長さ方向の少なくとも一部分に走行する内腔部を画定するチューブに対して取付られる。可撓性膜は例えば、接着剤によりそれらに対して接着される。切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部に対して可撓性膜114を接合する別の方法及び構造は以下に記載する。
【0039】
図2Dは、別の特徴を示す、本発明の切除装置のシャフト104の斜視図である。参照されるように、シャフト104はその遠位端部に近接してトラフ120を画定する。好適には、トラフ120はシャフト104を切り欠いた出っ張り部121を備える。切断及び収集一体型アセンブリ108がトラフ120内に収縮する際、出っ張り部121は膜114を収容するための余地を提供する。切断及び収集一体型アセンブリ108は、トラフ120内部の出っ張り部121による、膜114用の追加的な空間を提供することにより、出っ張り部121の無い状態よりも、トラフ120内部により完全に収縮可能となる。出っ張り部121の無い場合、膜114の体積がトラフ120内部への切断及び収集一体型アセンブリ108の完全な収縮を妨げることになる。切断及び収集一体型アセンブリ108は好適にはその切断部が最初に印加され、且つ組織の切断を開始する前に、トラフ120内部に少なくとも部分的に収縮される。これにより、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部から切除されるための組織を分離した後、アセンブリが充分に印加されて効果的に組織を切断する。トラフ120はまた、本発明の切除装置が上述したヴァレーラボ・フォース・FX・ジェネレータ(例えば、インピーダンスセンサ由来のフィードバックあるいは供給された電力を変化させるようなものに影響を受けない)標準RFジェネレータを利用できるようにする。また、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部の表面積全体あるいは大部分は、組織から分離された後に、切断部が完全に印加される(すなわち、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部における電流密度がアーク放電を開始し維持するのに充分となるまで)際、切断及び収集一体型アセンブリ108をトラフ120内部に少なくとも部分的に収縮させることによって過剰な熱由来の組織損傷を防ぐ。切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部のRF切断を可能にするために利用される別の方法あるいは構造は同一出願人の同時係属出願である**/**/**付け出願の米国特許出願第09/***,***号明細書に記載され、この記載は全て本明細書に取り入れられる。
【0040】
図3〜5は本発明の切除装置の切断及び収集一体型アセンブリの操作をまとめて示す。図3に示されるように、アクチュエータ112は近位末端部にあり、且つそれに機械的に連結された切断及び収集一体型アセンブリ108は実質的な収縮位置にあり、ここでその切断部及び収集部は両方ともシャフト104内に画定されるトラフ120内部に少なくとも一部分が収縮される。収集部の可撓性膜114は最初に折畳まれ、シャフト104内部に画定されるトラフ120に(少なくとも部分的に)収容されるか、あるいは単にそのままの状態となる。膜114は好適には薄く、滑らかで且つ柔軟であるため、組織塊に貫通する際には、器具の挿入においてたいした障害にならない。図4に示されるように、近位方向にアクチュエータ112をスライドさせると、切断及び収集一体型アセンブリ108は矢印110の方向に膨張する。この膨張により、切断及び収集一体型アセンブリ108はシャフト104から半径方向外側に湾曲され、且つ収集部の可撓性膜114を展開させる。可撓性膜114がシャフト104の外面及び切断及び収集一体型アセンブリ108の両方に接合されるため、切断及び収集一体型アセンブリ108の膨張は袋形状可撓性膜114の開口部を開口し、且つそのアセンブリの収縮(図3)はその開口部を閉塞する。図5はアクチュエータ112が装置100の遠位最末端部に結合されると共に切断及び収集アセンブリ108が完全に膨張される構成における装置100を示す。アクチュエータ112の位置を変更することにより、医師は切断及び収集一体型アセンブリ108を展開させ、微粒子を制御することができ、切断され、収集され、分離され且つ回収された不規則な形状及び寸法の標本、あるいは患部を等しく適合させる。
【0041】
本発明に関する、切断及び収集一体型アセンブリ108は一つ以上の機械的に結合したリボンあるいはワイヤを含む。例えば、装置100は切断部の第1リボン116と可撓性膜114が接合する第2リボン118とを含む。あるいは、可撓性膜114は切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部のリボン116の後縁部に接合される。この実施態様においては、切断及び収集一体型アセンブリ108は分離されておらず機械的に連結した切断部及び収集部を備え、更に代わりに可撓性膜114が接合する別の(RF)切断要素あるいは単一リボン116のみを備える。切断部に対して可撓性膜を接合する方法及び手段は以下に記載される。このような方法及び手段は切断部、収集部、リボン116及び/または118、及び可撓性膜114の材料の物理機械的構造を利用する。
【0042】
図6は本発明の切断及び収集一体型アセンブリの典型的な例を示し、収集部が切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部に接合される一つの方法を詳細に示す。参照されるように、切断及び収集一体型アセンブリ108は一つのリボン116のみを含む。この一つのリボン116はアセンブリ108の切断部を形成する。この実施態様において、リボン116は長手方向スリット606を備える可撓管として形成され、このスリットを通って可撓性膜114が出現する。本実施態様に従って、可撓性膜114は管状リボン116により画定された内腔部608内に配置される局所的に厚い(例えば、球根状)部602を含む。このスリット606は可撓性膜114がリボン116の後縁部612から伸展するよう配向される。リボン116が膨張され且つ印加され、切除装置100が回転されると、リボン116の先端610が組織を切断し、一方で可撓性膜114は展開され後方に続き、切断組織を収集、分離、及び封入する。リボン116は管状として形成される必要がなく、組織に対して効果的に切断し、可撓性膜114がそこに固着される形状であればよい。その上、リボンは可撓性膜114の局所的厚部602を完全に取り囲む必要がない。リボン116はステンレス鋼、チタン、タングステンのような導電性且つ弾性材料、あるいは例えばニチノール(登録商標)などのニッケル−チタン合金などの形状記憶合金から好適に形成される。
【0043】
固形リボン116の代用として、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部は、図7の702で示されるように、複数のワイヤあるいはリボンを編み込んで形成して、あるいは備える組織切断リボンを形成する。剛性を更に付加するために、中央増強リボンあるいは心棒704は編み込みリボン702により形成された内腔部の内部に配置される。図7に示されるように、可撓性膜114の局所厚部706は中央補強リボン704の周囲に形成される。
【0044】
図8Aは切断及び収集アセンブリ108の別の実施例を示す。図示されるように、収集部の可撓性膜114は2つの可撓板804、806の間に挟まれる。リベット、ピン及び/または溶接部808は2つの板804、806をそれらの間に挟まれる可撓性膜114に対して互いに固着する。板804、806は図3及び図5に図示されるように、好適には充分に可撓性であるため、切断及び収集一体型アセンブリ108の収縮形状及び膨張及び湾曲形状を選択的に形成可能となる。図8Aのアセンブリは中密で編み上げ状の導電性リボンあるいはワイヤ802(図示される)も含む。リボン802もまた2つの板804、806間に挟まれ、定位置にしっかりと固定される。この場合、リボン802は切断及び収集一体型アセンブリ108の先端部及び可撓性膜114の後縁部を画定する。これらの板804、806及びリベット、溶接部、あるいはピン808は導電性材料により形成される。この場合、リボン802がRFエネルギーで印加されると、リボン802及び板804、806は等電位であり、このことは板804、806とリボン802とのアーク放電の可能性を減少させるかあるいは防ぐ。あるいは、ワイヤあるいはリボン802のみが導電性材料で形成され且つ板804、806及びリベット、溶接部あるいはピンが絶縁材で形成される。この場合、ワイヤあるいはリボン802が印加される時のみ組織を切断する。
【0045】
図8Bは切断及び収集一体型アセンブリ108の別の実施態様を示し、収集部がその切断部に直接接合される。図示されるように、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部は窓付き伝導板802を備える。この伝導(例えば金属)板は好適には薄板であり、ここに開口部822が画定される。本実施態様に関し、この薄板は切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部を形成する。この切断部は長さ方向軸824に沿って板802を曲げることにより形成され可撓性膜114をその自由縁部間に固定する。切断及び収集一体型アセンブリ108の先端部は、従って、折板820により形成され一方その後縁部は可撓性膜114を備える。この板820の開口部822はその曲げを促進することにより、可撓性膜114がその板にしっかりと接合される。板820の自由縁部及び/または接着剤を圧接することにより、可撓性膜114は板820にしっかりと固定される。窓あるいは開口部822は、当業者に公知である、フォトエッチング技術あるいはカッティング技術を利用する、スタンピングにより板820内部に確定される。
【0046】
図8Cは本発明の切断及び収集一体型アセンブリの更に別の形態の斜視図及び断面図を示す。参照されるように、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部は内腔部853を画定する楕円シリンダを形成する。切断部852は上述のように、RFエネルギーにより印加される。心棒854は切断部852内部に配置される。スロット856は後縁部858内にのみ画定され、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部851の先端(切断)部860内には画定されない。可撓性膜114は心棒の周囲に輪を形成すると共に切断部852のスロット856から出現する。可撓性膜114は心棒854の周囲に輪を形成した後、862の位置で接着される。あるいは、心棒854は可撓性膜114により形成された腔部内に挿入される。図6、7及び8に関して説明した別の実施態様に関し、可撓性膜はまた図2Cの220で示されるような、タブによりシャフト104の外側面に対しても接着されるため、袋状の可撓性膜114がアクチュエータ112の作動に従って選択的に開口及び閉口することができる。
【0047】
図8Dは本発明の切断及び収集アセンブリの更に別の典型的形態を示し、収集部が切断及び収集一体型アセンブリの切断部に接合する方法を詳細に示す。ここに示されるように、切断及び収集一体型アセンブリ108は単一のリボン876として構成され、これは切断部872及び収集部874を画定する。単一リボン876はシャフト104のトラフ120の少なくとも長さ方向に沿って分割される。切断部872及び収集部874の遠位端部は再結合されるかあるいは分離したままである。膜114は腔部を画定し、その内部に収集部874の自由端部が導入される。あるいは、膜114は収集部874を包み込み、接着剤により収集部としっかり固定される。装置が組織内で回転する際に、単一リボン876の切断部872は切断及び収集一体型アセンブリ108の先端部を形成し、標本を周囲の組織塊から切断する。
【0048】
図8Eは本発明の切断及び収集一体型アセンブリ108別の典型的形態を示す。図8Eの上方の図は収縮位置にある切断及び収集一体型アセンブリ108を示し、一方下方の図は膨張位置にある切断及び収集一体型アセンブリ108を示す。上図に示されるように、膜114は、切断及び収集一体型アセンブリ108が収縮位置にある際には、トラフ120を越えて伸びる。この実施態様において、切断及び収集一体型アセンブリ108の切断部は切断リボン116を備え、膜114の第1スリットを通して表面に出現し、且つ第2スリットあるいはその開口部を介してトラフ120へ戻される。従って、装置が患者内部に挿入される際に、切断リボン116は切断される組織が露わになるよう構成され、且つ膜114の第1外装面に配置される。切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部もまた膜114の第2表面上に設置される収集リボン118を備える。この膜はシャフト104に接合されて、切断及び収集一体型アセンブリ108がシャフト104に対して半径方向に膨張される際に、収集リボン118は膜114を引き伸ばし、袋状膜114が収集部の開口部222(図2C参照)を画定する。切断及び収集一体型アセンブリ108が膨張し、且つ膜114が引き伸ばされて口あるいは開口部222が開口した後であり、更に組織が膜114の内部に収集された後、切断及び収集一体型アセンブリ108はトラフ120内部に少なくとも部分的に収縮され、膜114が図8Eの上方図に示される形態に戻される。すなわち、膜114がトラフ120を越えて引っ込められることにより、周囲の組織から収集された標本を少なくとも部分的に分離される。この実施態様において、収集リボン118は膜114に接合されない。実際に、収集リボン118は膜114に従って作動し、そのリボンの半径方向に膜を押し込むことにより膜114が開き引き伸ばされる。標本が収集され、且つ切断及び収集一体型アセンブリ108がトラフ120内部に少なくとも部分的に収縮された際に、膜114の弾性力によってトラフ120を越えて引っ込められる。
【0049】
上述した記載は切断及び収集一体型アセンブリ108の多くの典型的な実施態様を詳細に説明した。当業者は、しかしながら、符号108の切断及び収集機能を112で示されるような単一のアクチュエータにより作動できる単一の、機械的に結合されるアセンブリに統合できる別の構成及び構造を立案可能である。このような代替的構成は全て本発明の範囲内にある。
【0050】
図9−16は本発明の実施態様に関する、周囲の組織から組織標本を分離する方法の特徴を示す。図9に示されるように、本発明の実施態様に関する切除装置100は皮膚902を介して(あるいは収集されるべき標本から最も近接する器官あるいは塊の最も外側にある組織面を介して)挿入され、これは予め切開を行うか、あるいは装置100の遠位チップ106が最初の切断を実施することにより行われる。装置100が組織塊908内部に挿入される間、遠位チップ106はRFエネルギーにより印加されるが、かならずしもそうする必要はない。チップがRFエネルギーにより印加されなくとも、鋭い刃の円錐形の遠位チップ106を使用することによって満足する結果が得られる。切断及び収集一体型アセンブリ108は最初に収縮位置にあるため、アセンブリは最小限の損傷を伴って組織塊を容易に貫通し且つ標的領域(この典型例では患部904)に進行可能である。シャフト104は次に、切断及び収集一体型アセンブリ108が標的904に近接し、また標的が切断及び収集一体型アセンブリ108のほぼ中央位置に位置する場所まで(医師による手動制御により、あるいは定位固定セットアップにより)前進させる。図10を参照すると、装置100の切断及び収集一体型アセンブリ108は標的患部904に隣接して位置する際に、好適には切断及び収集一体型アセンブリ108がトラフ120内部に少なくとも部分的に収縮される間に、切断及び収集一体型アセンブリ108はRFエネルギーで完全に印加された後、アクチュエータ112を作動して110で示される方向に膨張する。切断及び収集一体型アセンブリ108はその膨張度が最大になるまで膨張されるか、あるいは選択された膨張度まで、好適にはリアルタイム超音波誘導装置あるいは別の画像診断法に基づいて膨張される。図11に示されるように、本発明の切除装置100は次に矢印1102により図示される方向に回転され、その間切断及び収集一体型アセンブリ108はRFエネルギーで印加される。この方法において、RF印加された切断及び収集一体型アセンブリ108の先端部は組織を切開する。好適には、切断及び収集一体型アセンブリ108は標的患部904の周囲の健常組織の辺縁を切除しないよう、且つ切開部位及び収縮経路内部及び周囲の異常細胞(例えば、癌性あるいは前癌性)が散逸する可能性が減少するよう、充分に膨張される。図11に示されるように、印加された切断及び収集一体型アセンブリ108が回転されるにつれて、患部904の周囲が切断される。切断及び収集一体型アセンブリ108の後縁部がその収集部を配置させると、切断された患部あるいは標本904は後縁部により形成された開口部と可撓性膜114で端部が閉じられて形成される袋の開口部から内部に収集される。図12及び13に示されるように、装置100の回転1102は標本904が周囲組織906から少なくとも部分的に切断されるまで必要に応じて(好適には超音波誘導装置に基づき)継続する。この時点では、標本904は切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部の袋状可撓性膜114内部に少なくとも部分的に収集されている。図14に示されるように、周囲組織906から標本904を完全に切断するために、まだRFで印加されている状態の切断及び収集一体型アセンブリ108はアクチュエータ112を近位方向に作動させることにより収縮させ、これによって切断及び収集一体型アセンブリ108が1104の方向に移動して可撓性膜114内部に標本904を捕らえて封入する。袋状可撓性膜が閉じられると、切断及び収集された標本は周囲組織906から効果的に分離され封入される(あるいは実質的に分離され封入される)。実際に、切断され且つ収集された標本904は可撓性膜114の層により周囲組織から分離される。切断及び収集一体型アセンブリ108に対するRFの供給はその時止める。
【0051】
図14に参照されるように、切断され、収集され、封入され、且つ分離された標本904は組織塊908から装置100を引抜いて、1106に示される方向に沿って装置100を移動させて回収される。図14に示されるように、可撓性膜114の材料は充分に弾力性があるため、図14の1502で示されるように、組織塊908を貫通する挿入経路に沿って装置100を引抜く際に先端チップ106が少なくとも部分的に引きずられるため、切断され、収集され且つ物理的に分離された標本を引き伸ばすことができる。標本が充填された袋状可撓性膜114が先端チップ106の後に引きずられるよう切断及び収集一体型アセンブリ108を構成することによって、皮膚への最初の切開口及び挿入並びに後退経路の直径は小さく維持でき、従って後退経路及び切開部はいずれもシャフト104、切断及び収集一体型アセンブリ108及び分離された標本904を完全に合計させた幅に適合させる必要はない。
【0052】
図15に示されるように、切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部の標本充填可撓性膜は標本が切断された場所の組織塊から装置100を引抜く間先端チップを実質後退させず、あるいはほんのすこしだけ後退させるよう構成される。可撓性膜114の材料(以下に詳細に示す)及びその形態は本発明の方法における収集、分離及び後退行程の間は要求される動作ができるよう変更される。図16は完全に引抜かれた装置100を示し、収集され分離された標本904を含み、この組織構造は実質的に損傷の無い状態で保持される。組織塊から装置100を完全に引抜いた後、皮膚904内部の切開部は標準的な外科的作法に従って処置され縫合される。図9−16に関して詳細な切除方法を実施する間、シャフト104内部の第2の腔部206(図2A参照)は例えば、組織塊908内部の切除部位から煙及び/または体液(例えば血液)を排出させるのに使用される。あるいは、シャフト104内部に画定される第2腔部206は、例えば、麻酔剤、鎮痛剤、及び/または別の薬剤などの薬剤を切除部位に放出するのに使用される。図2Aに示される膨張性バルーン208は例えば気体(例えば空気あるいは二酸化炭素)あるいは液体(例えば生理食塩水)で膨張される。バルーン208は組織塊内部に挿入された後、組織塊内部の本発明の切除装置を安定化させ、及び/または切除工程の間恒常性を提供する。
【0053】
可撓性膜114は好適には非導電性であり、高温で安定する。例えば、可撓性膜に使用される材料はRF抵抗性がある(すなわち、切断及び収集一体型アセンブリ108のRF印加された切断部により発生される温度への耐性を有する)。可撓性膜114は、従って、印加された切断部が操作される温度で安定する必要がある(すなわち、その構造的安定性を維持可能にし、且つ許容できない溶融、変形、燃焼、あるいは遊離する結合、引張強度あるいは剪断強さを生じさせない)。本発明の一つの実施態様に関し、可撓性膜はシリコンエラストマー(例えば、ポリジメチルシロキサンなど)あるいはシリコン含有エラストマーのような非主鎖炭素に基づく高分子材料からなる。例えば、切断及び収集一体型アセンブリの108の収集部の可撓性膜114は以下の材料の内の一つ以上からなり:シリコンエラストマーあるいはシリコン含有エラストマー、テレフタレート、テトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリエステル、ポリオレフィン、Kevlar(登録商標)及び/またはM5(登録商標)などの、有機ポリマー、無機ポリマー、あるいは有機−無機ポリマーがある。可撓性膜114は一つ以上の強化層を含む層構造を有する。このような強化層は例えば上述の列記する材料のいずれか及び/または例えばポリエステル、ポリウレタン、あるいはポリイミドである。例えば、可撓性膜114はNuSil・10−6640であり、カナダ、CarpinteriaのNuSilテクノロジーにより製造された材料である。可撓性膜の厚さは切断及び収集一体型アセンブリ108の収集部の要求される特性に従って自由に選択される。例えば、可撓性膜114の厚さは約0.0005〜約0.1インチの間である。例えば可撓性膜114は約0.0007〜0.005インチの間の厚さを有する。例えば可撓性膜114は約0.001〜0.015インチの間の厚さを有する。
【0054】
切断及び収集一体型アセンブリ108あるいは装置における別の構造に可撓性膜をしっかり固定するために接着剤を使用する場合、強力で、生物学的に不活性で、且つ安全な接着剤が使用される。好適には、シリコン含有あるいはそれに基づく接着剤、あるいはシアノアクリレート含有あるいはそれに基づく接着剤を使用すると良好な結果をもたらす。
【0055】
図17は、本発明の別の実施態様に関し、組織塊から標本を収集する装置を示す。ここに示されるように、装置は近位端部(ハンドルに近接される)と遠位端部(シャフト1704の自由端部)に画定されるシャフト1704を含む。標本収集アセンブリ1710はシャフト1704の遠位端部近傍に配置される。標本収集アセンブリ1710は上述のように、標本を収集するよう構成される可撓性膜114を含む。標本収集アセンブリ1710は上述のように、組織切断アセンブリをも含む。図17、18に示される本発明の実施態様に関し、装置は標本収集アセンブリ1710に連結される標本管理アセンブリも含む。標本収集アセンブリ1710は図17に示されるように、可変膨張形態をとり、図18に示されるように収縮形態をとるよう構成される。使用時には、標本管理アセンブリは可撓性膜114に収集された標本をシャフト1704方向に引き寄せるよう構成される。標本収集アセンブリ1710が収縮位置にある時(図18)、可撓性膜114に収集された標本904をシャフト1704の方向に引き寄せることによって、標本904は可撓性膜内部で且つシャフト1704に沿って圧縮される及び/または伸長される。この圧縮及び/または伸長は標本収集アセンブリ1710及び収容された標本904のプロファイルを流線型にする。言い替えると、より流線型のプロファイルは、大きな切開を必要とせず、あるいは装置を挿入する際できた切開部を拡大することなく、挿入された組織塊から及び患者から装置を引抜きやすくする。図17、18に参照される実施態様において、標本管理アセンブリは標本収集アセンブリ1710の可撓性膜114に結合される。しかしながら、シャフト1704に対して標本904を引き寄せるためのどのような構造でも本発明の範囲内で使用される。例えば、図17、18に参照されるように、標本管理アセンブリは、シャフト1704に平行な少なくとも一つの方向において、すなわち、シャフト1704の近位端部に向かって及び/またはシャフト1704の遠位端部に向かって、可撓性膜114を選択的に引っ張るよう構成される。実際に、標本収集アセンブリ1710が収縮状態にある際(図18)、可撓性膜114を引張ることにより、標本904はシャフト1704の長さ方向の軸に対してほぼ垂直方向に可撓性膜114によっていくらか圧縮される及び/またはシャフト1704の長さ方向の軸に対して平行な方向にいくらか伸ばされる。例えば、標本管理アセンブリはシャフト1704の遠位端部に向かって可撓性膜114を引張ることもできる。あるいは、標本管理アセンブリは、図17及び18に参照されるように、シャフト1704の近位端部方向に可撓性膜114を引張ることもできる。
【0056】
ここに図示されるように、一つ以上のワイヤ1708が可撓性膜114に接合される。本発明の内容の範囲で、「ワイヤ」なる用語は広範囲に解釈可能であり、且つケーブル、ひも、フィラメント、針、コード、リボンなどの構造体、並びに織物、網細工、格子及びその類似物などの構造体も包含するものである。ワイヤ1708は可撓性膜114に接着可能な強力で且つ外科用に最適な材料、例えばKevlar(登録商標)あるいはM5(登録商標)の材料で形成される。ワイヤ1708の遠位端部は可撓性膜114上の様々な位置に接着可能である。ワイヤ1708の近位端部は図示される1720のアクチュエータに接続される。この方法において、アクチュエータ1720が遠位方向に押圧されると、標本収集アセンブリは図17に示される膨張形態をとり、ワイヤ1708は緩む。反対に、アクチュエータ1720が近位方向に押圧されると(図18参照)、ワイヤ1708はピンと張り可撓性膜114が引張られる。あるいは、ワイヤ1708の近位端部がアクチュエータ1720とは別の分離されたワイヤアクチュエータ(図示しない)と連結可能である。
【0057】
上述したように、標本904を収集する間(図17)、一つ以上のワイヤ1708は好適には緩み、且つ好適には可撓性膜114を引張らない。標本収集アセンブリを引抜くことにより標本904が周囲組織から収集され(図18)、且つ可撓性膜114内部に分離された後、図18に参照されるように、ワイヤ1708は可撓性膜114を引張ることによりシャフト1704を超える収集された標本904の半径方向の高さを減少させる。図18において、ワイヤ1708はピンと張られ可撓性膜114を引張ることにより、標本904をいくらか圧縮及び/または伸長させる。図示されるように、ワイヤ1708はシャフト1704内部に画定される腔部内を走行し、且つシャフト1704の内側腔部とその外側表面との間に画定される穴部1706を通過して外側に出されて可撓性膜114と接着される。ワイヤ1708は可撓性膜114の遠位端部と接着する代わりに、シャフト1704の遠位端部に沿って走行し、アクチュエータ1720に戻される。例えば、ワイヤ1708はシャフト1704の遠位端部内部に配置されるピンに対して滑走する。あるいは、可撓性膜114の遠位部あるいは近位部のどちらかがシャフト1704に接着される一方、ワイヤ1708は、シャフト1704と接着されない遠位端部あるいは近位端部のもう片方と接着する。この方法において、可撓性膜114の片側あるいは一部がシャフト1704にしっかり固定されもう片方あるいはその一部がワイヤ1708により引張られる。例えば、図17及び18に示されるように、可撓性膜114の遠位部はシャフト1704に接着される一方、可撓性膜114の近位端部はワイヤ1708により選択的且つ可変的に引張られシャフト1704の方向に標本904を引き寄せ、これによって可撓性膜114及び収集標本904の形状を変化させる。これによって、組織内における装置全体の抵抗を効果的に減少させることができ、更に組織内における装置の操作を容易にすることができる。より好適には、形状が変化した可撓性膜114及び収集標本904により、あるいは原形を保持して収集された標本及び可撓性膜114を有する可能性もあるより小さい切開部及び切開(入口)経路を通過する装置が後退し易くなる。
【0058】
図19及び20は、本発明の別の実施態様の特徴を示す。図示されるように、ワイヤの代わりに、リボンあるいはコード1708、可撓性膜114自体がシャフト1704の近位方向および/または遠位方向に引張られ、収集標本904をシャフト1704方向に引き寄せる。可撓性膜114の一端部はシャフト1704に対してしっかりと固定される。可撓性膜は伸長部を含み、これは穴部1706を介してシャフト1704内部の腔部に対して、アクチュエータ1720あるいは別のアクチュエータ(図示しない)に対して走行する。あるいは、可撓性膜伸長部は上述のアクチュエータに対して走行する1つ以上のワイヤ1708に接着される。この実施態様は図17及び18の実施態様に機能的に類似し、収集標本904が類似する指向された力によりシャフト1704の方向に引き寄せられる。
【0059】
ワイヤ、リボンあるいはコード1708はまた好適に切開部から収集された標本により作成される空洞へ経路を変形するよう操作する。実際に、ワイヤ、リボンあるいはコード1708によって標本904を含有する収集アセンブリ1710は装置が患者から引抜かれる際に、よりテーパー形状のプロフィールを生じさせる。図19及び20に示される可撓性膜袋114の形状もまた、標本904が切断、収集及び変形された後、経路から装置を後退させやすいように、テーパー形状のプロフィールを有する。
【0060】
図21−23は本発明の別の実施態様の特徴を示す。より好適には、図21−23は本発明の別の実施態様に係る組織収集装置のシャフト1716の遠位部を示す。その近位部は図をより明瞭にするために、図21−23において省く。図示されるように、シャフト1716はその長さ方向の少なくとも一部に沿ってチャネル1718を画定する。標本収集アセンブリ1710はチャネル1718内部においてその近位端部からおよび遠位端部から選択的に自由に滑走される。装置が患者に最初に挿入される際、挿入される間周囲組織に対して最少量の抵抗ですむように、標本収集アセンブリ1710及び接着される可撓性膜114は近位方向に収縮される。その後、シャフト1716の遠位部が目的の患部、あるいは収集され生検されあるいは切除されるための組織に隣接して操作された場合、標本収集アセンブリ1710及びそれに接着した可撓性膜は例えば超音波誘導装置に従って、遠位方向に滑走し、且つ目的患部の大体中央に位置される。図21に示されるように、その後標本収集アセンブリ1710は図示されるような膨張形態をとる。
【0061】
標本収集アセンブリ1710は標本切断アセンブリ(例えばRFカッターなど)を備える場合、シャフト1716は回転し、標的患部を周囲組織から分離して詳細に上述したような標本を作成する。その際、可撓性膜114は配置され作成された標本を封入する。組織収集標本が標本切断アセンブリを備えず、更に標本が既に作成されている(すなわち標的患部が周囲組織から分離されている)が収集されていない状態の場合、組織標本収集アセンブリ1710が膨張され、回転されて、図22に示される形態まで収縮されることにより、周囲組織から可撓性膜114内部に標本904を収集し且つ分離する。
【0062】
ここに記載される本発明の実施態様に関する装置は、しかしながら、患者内部に装置を導入するために、患者に処置された最初の切開部よりも大きい組織標本904を切断及び収集する。切開部及び/または装置の後退経路を拡大することを防ぎ、収集及び分離された標本904を回収する間、この切開部が引き裂かれたりあるいは伸びたりするのを避けるため、可撓性膜114内部に収集された標本の形状を流線型あるいは別に変更する必要がある。これにより、そのプロフィールを減少させ且つ患者から装置及び収集された標本を回収することが促進される。このように、収集標本904を含有する標本収集アセンブリ1710は図23に示されるように、近位方向にチャネル1718内部で滑走される。可撓性膜の一部(例えば遠位部)が1721で図示されるシャフトの遠位端部に(直接かあるいは別の構造体を介して)接合される際に、可撓性膜114及び収集され分離された標本904はシャフト1716に対して引き寄せられることにより、長細い標本を形成し、患者から装置を撤去し易くなる。実際に、標本収集アセンブリ1710及びそれに接着した可撓性膜114が近位方向に収縮する間、可撓性膜がシャフト1716の遠位端部に接合されたまま、収集標本904の周囲をしっかり締付けることにより、シャフト1716近傍に引き寄せる際、この工程において標本904をいくらか圧縮及び/または伸長させる。チャネル1718の代わりに、あるいはそれに加えて、標本収集アセンブリ1710はシャフト1716に沿って走行するレール上の近位方向及び遠位方向に滑走する。図21−23の実施態様は図17−20に関して示され且つ記載されるいくつかのあるいは全ての構造体と連結して使用可能である。収集装置が後退し易いようにシャフトに対して収集された標本を引き寄せる及び/または収集された標本を変形する別の方法が当業者に対し利用可能であり、その変形例の全ては本発明の範囲内に留まる。
【0063】
図24は本発明の更に別の態様に関し、第1の形態における切除装置のシャフトの遠位部の斜視図である。図25は図24の実施態様に対して、本実施態様の構造の特徴をより明確に示すために極めて細い線(点線)でシャフトを示したものである。同様に、図26は第2の形態における図24及び25の切除装置のシャフトの遠位部の斜視図である。図27は図24−26の実施態様に対して、典型的な内部構造を明瞭にするために、点線で示したシャフトを示したものである。図24−27をまとめて考慮すると、シャフト1716はチャネルあるいは別の開口部1718を画定し、且つ標本収集アセンブリ1710はシャフト1716の近位端部および遠位端部との間を選択的に滑走するよう構成される。チャネル1718はシャフト1716の遠位端部からその近位端部まで画定されるか、あるいはその間の間隔の一部のみ画定される。図24及び25において、標本収集アセンブリ1710は第1形態、すなわちシャフト1716の近位端部の方がその遠位端部よりも近くにある。逆に、図26及び27は本発明の第2の形態の切除装置を示し、標本収集アセンブリ1710はシャフト1710の近位端部よりも遠位端部に近接される。患者内部にシャフト1716を挿入し易くするために、シャフトは第1形態において患者内部に挿入され、ここで標本収集アセンブリ1710が図24及び25に示される第1形態をとる。すなわち、患者にシャフト1716が挿入される前に、医師は近位方向において少なくとも部分的にチャネル1718に沿って標本収集アセンブリ1710を滑走させることにより、装置が組織内部に挿入される際により円滑なプロファイルを構成する。
【0064】
図17−29に示される態様のシャフト1716の遠位チップは組織内部にシャフト1716を効果的に貫通し且つ操作できるよう適切な形態を有する。遠位チップは、例えば鋭利な刃部を有し、RF印可された要素を有するかあるいは別の外科的に適切な構造を有する。図17−27は単に図示し易いために、丸みのある表面の遠位チップを示す。
【0065】
図24−27の実施態様に関する切除装置は標的の患部あるいは標本に近接してあるいは近傍して位置される際に、標本収集アセンブリ1710は遠位方向に滑走することにより切除装置が図26−27に示される形態をとる。その上、標本が可撓性膜114内部に収集された後、標本収集アセンブリ1710は必要であれば(医師が切開あるいは後退経路に沿って装置を後退させる前、その間あるいはその後に)、シャフト1716の遠位端部からその近位端部まで再度滑走可能である。加えて、収集された標本は図17−23に関して記載されるようにあるいは別の方法により、シャフト1716の方に引き寄せられる。標本904はシャフト1716に向かって引き寄せられる間及び標本収集アセンブリ1710は近位方向に向かって滑走される間、標本904は可撓性膜114により封入され且つ周囲組織から分離されたままであるため、切除装置の後退経路あるいは周囲組織において、潜在的異常細胞(例えば癌細胞)が散逸する機会を最小限にするかあるいは排除される。
【0066】
図25及び27は本発明の実施態様に関する切除装置の典型的内部構造を明確にするために極細線で示したシャフト1716を示す。標本収集アセンブリ1710は多様な方法により、近位位置(図24−25)と遠位位置(図26−27)間を選択的に滑走するよう構成される。図25及び27に参照されるように、標本収集アセンブリ1710の遠位端部はスライダー1722に連結される。スライダー1722はシャフト1716内部で滑走するよう構成される。遠位方向におけるスライダー1722の滑走は、シャフト1716の遠位端部1728に対して接することによって制限される。シャフト1710内部を滑走する際、スライダー1722は可撓性ワイヤ1720に接合される。ワイヤ1720は遠位端部1728に画定された貫通孔を介してシャフト1716の遠位端部1728へ走行し更にその後本発明の切除装置の近位端部102(ハンドル)上の適切なアクチュエータに戻る。その場合、ワイヤ1720を引張ると、スライダー1722はシャフト1716内部を遠位方向に滑走する。ワイヤ1720は図24−27に図示されるようにシャフト1716に対して部分的に外側に配置されるかあるいはシャフト1716の内部に完全に収容される。スライダー1722及び標本収集アセンブリ1710を近位方向に後退させる際に、医師は上述の方法により標本収集アセンブリ1710をその後退位置(図24−25)に配置させ、その後、更に標本収集アセンブリ1710を近位方向に引張ることによって、その切断及び/または収集リボンにより接合されたスライダー1722が近位方向に引張られる。
【0067】
あるいは(またはワイヤ1720に追加して)、スライダー1722はシャフト1716内部で剛性部材1724とも連結される。その場合、シャフト1716内部でスライダー1722の滑走は、剛性部材1724を押し返したり引いたりすることで実施される。従って、スライダー1722を遠位方向に滑走させることは、剛性部材1724のコラム強さに依存する。シャフト1716はまた内部カニューレ1726を収容する。内部カニューレ1726はシャフト1716内部で移動可能である。切除装置が使用される間、カニューレ1726はスライダー1722と協働して標本収集アセンブリ1710が切断される及び/または収集される標本に隣接するよう配置される。標本収集アセンブリ1710の切断及び/または収集リボンの近位部並びに剛性部材1724の近位部は図25及び27に参照されるように、カニューレ1726の内腔部の内部に配置される。シャフト1716の長さ方向の軸に沿ってスライダー1722とカニューレ1726との間の距離は標本収集アセンブリ1710が湾曲する(図26及び27参照)距離を画定する。その端部に向かって、カニューレ1726自体がシャフト1716内部で滑走し、これは図25及び27において、カニューレ1726の相対的な位置を比較して参照される。使用に際し、スライダー1722、剛性部材1724、カニューレ1726、及び標本収集アセンブリ1710の結合体が、近位方向ならびに遠位方向の端から端まで滑走されるか、あるいはそれら両方向の中間の位置において係止され且つ標本収集アセンブリ1710が係止位置において膨張される。適切なアクチュエータが本発明の切除装置の近位端部102(ハンドル)に配置されてこのような滑走及び/または係止機能を実施する。当然、当業者が認識する、チャネル1718内部で標本収集アセンブリ1710を滑走するための別の機構及びアセンブリが考案可能である。上述のように、図17−23に関して図示及び記載される実施態様は図24−27に示される実施態様と組合わせて使用されて、収集された標本をシャフト1716に向かって引き寄せられ、標本904が収集された後に患者から装置を後退させ易くする。標本収集アセンブリ1710の可撓性膜114がシャフト1716内部で近位位置及び遠位位置に滑走できるように、可撓性膜114は好適には剛性部材1724並びに標本収集アセンブリ1710の収集リボンに接合される。この方法において、可撓性膜114は好適には袋状で形成され、この開口部は剛性部材1724と標本収集アセンブリ1710の収集リボンにより画定される。標本収集アセンブリ1710がその収縮したあるいは虚脱した形態(図24−25)にある場合、袋状可撓性膜114の開口部は閉塞されることにより、実質的に内部に収集標本904を密封する。実際に、標本収集アセンブリ1710がその収縮形態にある場合には、可撓性膜114が接合される収集リボンは、可撓性膜114が更に接合する剛性部材1724に近接する位置におかれ、これによって袋状可撓性膜114を効果的に閉塞でき且つ可撓性膜内部に収集された標本を分離できる。
【0068】
別の実施態様に関し、シャフト1716の遠位端部1728は開口され、且つシャフト1716は装置のハンドルから取り外し可能(すなわち脱着可能)である。その場合に、組織あるいは患部が切断され収集された後、シャフト1716は装置のハンドルから取り外され、近位方向に滑走され、患者内部の所定の位置にある収集アセンブリ1710を後退させる。収集アセンブリはその後分離して除去される。収集アセンブリ1710を後退する前に装置からシャフト1716を分離することによって、シャフト1716が前もって占めた空間を占めることができるため、切開部を介して大きな標本を後退させやすくする。あるいは、チャネル1718及び収集アセンブリは、収集アセンブリが切開部を介して近位方向の外側に滑走可能でき且つシャフト1716から除去できるよう構成される。チャネル1716はその後患部あるいは標本キャビティ内部に別の物質、例えば出血を防ぐバルーン、マーカー、あるいは内視鏡を導入するガイドとして使用される。
【0069】
図28は本発明の別の態様のシャフトの断面図である。この実施態様に関し、少なくともシャフト1716の一部はスリーブにより被覆され、組織塊に対して本発明の切除装置を挿入及び/または後退し易くする。図29は図28の実施態様の断面図であり、本発明の切除装置の膨張した形態の標本収集アセンブリを示す。この実施態様において、シャフトは1716で図示され、可撓性膜は114、標本収集アセンブリの収集リボンは2806で示される。標本収集アセンブリはまた切断リボンを備え、2804で極細線にて示される。収集リボン及び切断リボンは互いに接合されるかあるいは別々に作動する。本発明の実施態様に関し、スリーブ2802は図24−27においてシャフト1716で示されるように、シャフトの長さおよび外周を少なくとも一部を被覆する。このようなスリーブ2802は患者の組織に対してシャフト1716を少なくとも挿入し易くする。一実施態様に関し、スリーブ2802は標本収集アセンブリが膨張し且つ装置が回転する前に後退し予め切断された標本を収集するかあるいは周囲の組織塊から標本を切断及び収集する。図28及び29に参照される別の実施態様に関し、窓あるいは切欠きはスリーブ内部において、チャネル1718に一致するように画定される及び/または標本収集アセンブリの膨張及び収縮が半径方向に実施できるよう画定される。スリーブ2802内部に画定される窓あるいは切欠きはまた、例えば図24−27に関して記載されるように、標本収集アセンブリが近位方向および遠位方向に滑走できるようにする。本発明の実施態様に関し、患者組織内に切除装置を挿入する間、組織に対して可撓性膜が引きずられることを更に減少させ、且つ収集されるあるいは切断且つ収集される標本あるいは標的の患部に隣接してシャフト1716を移動させるような可撓性膜の操作を減少させるために、図28及び29に参照されるように、可撓性膜114はスリーブ2802の内側面とシャフト1716の外側面との間に少なくとも部分的に最初に収容される。図示されるように、可撓性膜114はシャフトの外側面全体を包み込み、スリーブ2802はその可撓性膜114を覆って密着される。図28は、膜支持体2808の一端部に接合され、その後少なくとも部分的に支持体の周囲を囲んでスリーブとシャフト1716の間を走行する可撓性膜を示す。図示されるように、可撓性膜114は次にそれ自体が引き返して折り重なり、その後例えば標本収集アセンブリの収集リボン2806と接合される。図示されるように、可撓性膜114のこの端部は組織収集リボン2806の周囲を包み込む。標本収集アセンブリはまた切断リボン(極細線で示される)2804を備え、これは上述したように、収集リボン2806とは分離されるか、あるいはそれに連結される。
【0070】
標本収集アセンブリが膨張する際に(例えば半径方向に湾曲する)、収集リボン2806はシャフト1716から半径方向外側に湾曲され且つ図29に示される形態をとる。図示されるように、収集リボン2806はシャフト1716とスリーブ2802との間に最初に収容されていた可撓性膜を引張る。収集リボン2806が引き起こされると、可撓性膜114がその収容された形態が少なくとも部分的に引っ張り出され、収集リボン2806が追随する。本発明の切除装置が次に回転され標本を収集すると(あるいは切断及び収集すると)、可撓性膜114の大部分あるいは全体がシャフト1716とスリーブ2802との間から引張られる。好適には、可撓性膜114は患者の組織内部に装置を挿入する間、及び/または、収集及び/または切除且つ収集される標的組織に隣接してシャフト1716の遠位部を正確に配置する必要がある際にシャフトを正確に配置する間に、組織に対する摩擦を増加させない。また、収集アセンブリが展開する際に可撓性膜114はシャフト1716とスリーブ2802との間から引っ張られるため、切断リボン2804のRF切断を邪魔することはない。実際にこの形態において、可撓性膜は切断リボン2804の先端(例えば切断)部を覆うことはない。その上、装置の回転(例えば、図28及び29に示される反時計回り)は可撓性膜が常に切断リボン2804の後に続くことを確実にし、これによって可撓性膜がスリーブ2804とシャフト1716との間から展開し引出される際に、可撓性膜と緩衝することなく切断及び収集操作が実施されることを確実にする。
【0071】
本発明の好適な実施態様に関して上記に詳細に記載したが、上記記載は単に典型例を示したものであり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、当業者が患者の組織から本発明の装置あるいは類似の装置を後退させる前に収集された標本を引きずること及び/または変形することを減少させる別の方法を想到することも可能である。実際に当業者は別の変更した実施態様を把握でき、このような実施態様全ては本発明の範囲内に収まる。従って、本発明は特許請求の範囲のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1A】本発明の実施態様に関する切除装置の斜視図である。
【図1B】切除装置の切断及び収集一体型アセンブリが膨張形態にある、図1Aの切除装置の部分拡大図である。
【図2A】本発明の実施態様に関する切除装置の側断面図である。
【図2B】図2Aの切断及び収集一体型アセンブリの部分斜視図である。
【図2C】本発明の実施態様に関する、可撓性膜が本発明の切除装置のシャフトの外面とアセンブリに接合される方法を示す、切断及び収集一体型アセンブリの収集部を示す斜視図である。
【図2D】本発明の別の特徴を示す、切除装置のシャフトの斜視図である。
【図3】収縮位置における切断及び収集一体型アセンブリを備えた、本発明の実施態様に関する切除装置の斜視図である。
【図4】膨張位置における切断及び収集一体型アセンブリを備えた、図3の切除装置を示す。
【図5】完全に膨張された位置にある切断及び収集一体型アセンブリを備えた、図3の切除装置を示す。
【図6】収集部が切断及び収集一体型アセンブリの切断部に接合される方法を詳細に示す、本発明の切断及び収集一体型アセンブリの典型的形態を示す。
【図7】本発明の切断及び収集一体型アセンブリの別の典型的形態を示す。
【図8A】収集部分が切断及び収集一体型アセンブリの切断部に接合される方法を詳細に示す、本発明の切断及び収集一体型アセンブリの更に別の典型的形態を示す。
【図8B】収集部分が切断及び収集一体型アセンブリの切断部分に接合される方法を詳細に示す、本発明の切断及び収集一体型アセンブリのまた別の典型的形態を示す。
【図8C】本発明の切断及び収集一体型アセンブリの更に別の典型的形態を示す斜視図及び断面図を示す。
【図8D】収集部分が切断及び収集一体型アセンブリの切断部分に接合される方法を詳細に示す、本発明の切断及び収集一体型アセンブリのまた別の典型的形態を示す。
【図8E】本発明の切断及び収集一体型アセンブリの更に別の典型的形態を示す。
【図9】本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の特徴を示す。
【図10】本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の別の特徴を示す。
【図11】本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の更に別の特徴を示す。
【図12】本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の更に別の特徴を示す。
【図13】本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の更に別の特徴を示す。
【図14】収集され且つ分離された(封入された)組織標本が組織から引抜かれる際に、切除装置の末端チップより後に続く、本発明の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の別の特徴を示す。
【図15】収集され且つ分離された組織標本が組織から引抜かれる際に、切除装置の末端チップより後に続く、本発明の別の実施態様に関する、組織塊から組織標本を切断及び収集する方法の更に別の特徴を示す。
【図16】組織標本を含有する切除装置が標本を切断、収集、分離した場所の組織塊から完全に取り除かれる、組織塊から組織標本を切断及び収集する本発明の方法の更に別の特徴を示す。
【図17】本発明の別の実施態様の特徴を示す。
【図18】装置を引抜く前に収集された標本がシャフトに向かって引き寄せられる状態を示す図17の態様を示す。
【図19】本発明の更に別の実施態様の特徴を示す。
【図20】装置を引抜く前に収集された標本がシャフトに向かって引き寄せられる状態を示す図19の態様を示す。
【図21】本発明に関する、切除装置の別の態様の一部分を示す。
【図22】図21の実施態様の更に別の特徴を示す。
【図23】図21の実施態様の更にまた別の特徴を示す。
【図24】本発明の更にまた別の態様に関する、第1の形態における切除装置のシャフトの末端部の斜視図を示す。
【図25】図24の更に構造的な特徴を表す極細線で示したシャフトを備えた図24の実施態様を示す。
【図26】第2の形態における図24の実施態様の斜視図である。
【図27】図26の更に構造的な特徴を表す極細線で示したシャフトを備えた図26の実施態様を示す。
【図28】本発明の切除装置のシャフトの少なくとも一部はスリーブで覆われることにより、本発明の切除装置が組織塊に対して挿入及び/または後退し易くなる、本発明の別の実施態様の断面図である。
【図29】膨張形態にある本発明の切除装置の組織収集アセンブリを備えた図28の実施態様の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織塊から標本を収集する装置であり、
近位端部及び遠位端部を画定するシャフトと;
遠位端部近傍に配置され、標本を収集するよう配置された可撓性膜を備える標本収集アセンブリと;
標本収集アセンブリと接合され且つシャフトに向かって可撓性膜に収集された標本を引き寄せるよう配置される標本管理アセンブリとから構成される標本収集装置。
【請求項2】
可撓性膜は収集された標本を標本周辺の組織塊から分離するよう配置される請求項1記載の装置。
【請求項3】
標本管理アセンブリは可撓性膜と接合される請求項1記載の装置。
【請求項4】
標本管理アセンブリはシャフトに対して平行な少なくとも一方向において選択的に可撓性膜を引張るよう配置される請求項3記載の装置。
【請求項5】
標本管理アセンブリはシャフトの遠位端部及び近位端部の両方向に対して選択的に可撓性膜を引張るよう配置される請求項4記載の装置。
【請求項6】
標本管理アセンブリはシャフトの遠位端部に対してのみ選択的に可撓性膜を引張るよう配置される請求項4記載の装置。
【請求項7】
標本管理アセンブリはシャフトの近位端部に対してのみ選択的に可撓性膜を引張るよう配置される請求項4記載の装置。
【請求項8】
可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部に接合される請求項7記載の装置。
【請求項9】
標本管理アセンブリは可撓性膜に結合された少なくとも一本のワイヤを備える請求項1記載の装置。
【請求項10】
少なくとも一本のワイヤはシャフトに対して平行な少なくとも一つの方向に可撓性膜を選択的に引張るよう配置される請求項9記載の装置。
【請求項11】
少なくとも1本のワイヤはシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部の両方向に向かって可撓性膜を選択的に引張るよう配置される請求項9記載の装置。
【請求項12】
少なくとも一本のワイヤはシャフトの遠位端部方向にのみ可撓性膜を選択的に引張るよう配置される請求項9記載の装置。
【請求項13】
少なくとも一本のワイヤはシャフトの近位端部方向にのみ可撓性膜を選択的に引張るよう配置される請求項9記載の装置。
【請求項14】
可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部に固定される請求項13記載の装置。
【請求項15】
組織塊から標本を切断するよう配置される標本切断アセンブリを更に備える請求項9記載の装置。
【請求項16】
組織塊から標本を収集する方法であって、
近位端部および遠位端部を有するシャフトと;遠位端部近傍に配置され、標本を収集するよう配置される可撓性膜を備える標本収集アセンブリと;を備える組織収集装置を提供し、
組織収集装置を組織塊の内部に挿入し、
可撓性膜内部に標本を収集し、さらに
可撓膜と収集された標本とをシャフトに向かって引き寄せる工程から構成される収集方法。
【請求項17】
組織収集装置は可撓性膜内部に収集され且つシャフトに向かって引き寄せられた標本と共に、組織塊から引抜く工程を更に含む請求項16記載の方法。
【請求項18】
提供工程の組織収集装置は可撓性膜に結合された標本管理アセンブリを備え、且つ引き寄せ工程は標本管理アセンブリを作動することにより実施される請求項16記載の方法。
【請求項19】
標本管理アセンブリは可撓性膜に接合された少なくとも一本のワイヤを備える請求項18記載の方法。
【請求項20】
収集工程は標本周囲の組織塊から収集された標本を分離する請求項16記載の方法。
【請求項21】
引き寄せ工程はシャフトと平行な少なくとも一つの方向に可撓性膜を選択的に引張る請求項16記載の方法。
【請求項22】
引き寄せ工程はシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部両方向に対して可撓性膜を選択的に引張る請求項16記載の方法。
【請求項23】
引き寄せ工程はシャフトの遠位端部に向かってのみ可撓性膜を選択的に引張る請求項16記載の方法。
【請求項24】
引き寄せ工程はシャフトの近位端部に向かってのみ可撓性膜を選択的に引張る請求項16記載の方法。
【請求項25】
標本管理アセンブリは可撓性膜に結合した少なくとも一本のワイヤを備え且つ引き寄せ工程はその少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む請求項18記載の方法。
【請求項26】
引き寄せ工程はシャフトに平行な少なくとも一つの方向に少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む請求項25記載の方法。
【請求項27】
引き寄せ工程はシャフトの遠位端部及びシャフトの近位端部の両方向に対して少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む請求項26記載の方法。
【請求項28】
引き寄せ工程はシャフトの遠位端部に向かってのみ少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む請求項26記載の方法。
【請求項29】
引き寄せ工程はシャフトの近位端部に向かってのみ少なくとも一本のワイヤを引張ることを含む請求項26記載の方法。
【請求項30】
提供工程における組織収集装置は更に標本切断アセンブリを備え且つ標本切断アセンブリにより組織塊から標本を切断する工程を更に含む請求項16記載の方法。
【請求項31】
提供工程は標本収集アセンブリに結合された標本切断アセンブリを備える組織収集装置を提供する請求項30記載の方法。
【請求項32】
標本を組織塊から収集する装置であって、
シャフトと;
シャフトの近位端部及び遠位端部間をスライドし、膨張した形態及び収縮した形態を選択的に構成するよう配置される標本収集アセンブリであって、標本を収集し且つ組織塊から収集された標本を分離するよう配置される可撓性膜を備える標本収集アセンブリと;から構成される収集装置。
【請求項33】
可撓性膜の一部はシャフトの遠位端部に接合される請求項32記載の装置。
【請求項34】
標本収集アセンブリは周囲の組織から標本を切断する切断部を備える請求項32記載の装置。
【請求項35】
可撓性膜は組織塊から収集された標本を分離するよう配置される請求項32記載の装置。
【請求項36】
シャフトは近位端部及び遠位端部、更に近位端部及び遠位端部間にチャネルを画定し、且つ標本収集アセンブリはシャフトの近位端部と遠位端部との間のチャネル内部をスライドするよう配置される請求項32記載の装置。
【請求項37】
シャフトは近位端部及び遠位端部を画定し且つ近位端部及び遠位端部間にレールを備え、更に標本収集アセンブリはシャフトの近位端部及び遠位端部間のレール上をスライドするよう配置される請求項32記載の装置。
【請求項38】
組織塊から標本を収集する方法であって、
シャフトと標本収集アセンブリとから構成される組織収集装置を提供し、シャフトは近位端部及び遠位端部を画定し、標本収集アセンブリは近位端部と遠位端部間をスライドし且つ選択的にシャフトから外側に膨張するかあるいはシャフトに向かって収縮するよう配置され、標本収集アセンブリは標本を収集するよう配置された可撓性膜を備え;
組織塊内部に組織収集装置を挿入し;
標本収集アセンブリを膨張し且つ可撓性膜内部に標本を収集し;
可撓性膜内部に収集された標本を備えた標本収集アセンブリを収縮し;
可撓性膜内部に収集された標本と共に収縮された標本収集アセンブリをシャフトの近位端部に向かってスライドする工程から構成される収集方法。
【請求項39】
提供工程における組織収集装置は組織塊から標本を切断するための組織切断部を備える請求項38記載の方法。
【請求項40】
収集工程は切断部から切断された標本を収集する請求項39記載の方法。
【請求項41】
挿入工程の前にシャフトの遠位端部に向かって標本収集アセンブリをスライドする工程を更に含む請求項38記載の方法。
【請求項42】
挿入工程において、組織収集装置は標本収集アセンブリがシャフトの遠位端部に向かってスライドされる配置に置かれる請求項38記載の方法。
【請求項43】
膨張及び収縮工程の前にシャフトの遠位端部に向かって標本収集アセンブリをスライドする工程を更に含む請求項38記載の方法。
【請求項44】
提供工程における組織収集装置は可撓性膜の一部がシャフトの遠位端部に接合されるよう配置され、スライド工程はシャフトに向かって可撓性膜内部に収集された標本を引き寄せる請求項38記載の方法。
【請求項45】
シャフトの近位端部に近接された標本収集アセンブリと可撓性膜内部に収集された標本と共に、組織塊から組織収集装置を引抜く工程を更に含む請求項38記載の方法。
【請求項46】
引抜き工程は組織塊から可撓性膜内部に収集された標本を分離する請求項38記載の方法。
【請求項47】
提供工程において、シャフトはシャフトの近位端部と遠位端部間にチャネルを画定し、且つスライド工程はチャネル内部に収縮された標本収集アセンブリをスライドする請求項38記載の方法。
【請求項48】
提供工程において、シャフトはシャフトの近位端部および遠位端部間にレールを備え、且つスライド工程はレール上で収縮された標本収集アセンブリをスライドする請求項38記載の方法。
【請求項49】
組織塊から標本を収集する方法であって、
遠位端部および近位端部を画定するシャフトと、
シャフトの一部とシャフトの一部を少なくとも覆って配置されるスリーブと、選択的にシャフトから外側に膨張するかシャフトに向かって収縮するよう配置された標本収集アセンブリであって、更に標本を収集するよう配置されその少なくとも一部がシャフトとスリーブ間に配置される可撓性膜を備える標本収集アセンブリとから構成される組織収集装置を提供し;
組織塊内部に組織収集装置を挿入し;
標本収集アセンブリを膨張し且つ可撓性膜内部に標本を収集し、膨張した標本収集アセンブリはシャフトとスリーブ間から可撓性膜を引っ張り、更に可撓性膜内部に収集された標本を備える標本収集アセンブリを収縮する工程とから構成される収集方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2007−523676(P2007−523676A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517385(P2006−517385)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/019493
【国際公開番号】WO2004/112578
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(502400452)ルビコー メディカル インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】