説明

転がり軸受

【課題】回転輪と、固定輪と、前記回転輪と前記固定輪との間に転動自在に配設された転動体と、前記回転輪の少なくとも片方の端部に嵌合固定されて当該回転輪と前記固定輪との間の環状空間の開口を閉塞するスリンガを有する密封部材と、少なくとも前記回転輪と前記固定輪と前記密封部材で形成される軸受内部空間に封入された少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物とを備える転がり軸受において、スリンガと回転輪の嵌合面からの異物の侵入を防止する。
【解決手段】回転輪のスリンガとの嵌合面、もしくは、スリンガの回転輪との嵌合面、あるいは、これらの両方には、複数の円周方向周溝が設けられ、周溝には、少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物が充填されており、周溝に充填されているグリース組成物は、少なくとも前記軸受内部空間に封入されているものと同種の基油と同種の増ちょう剤からなるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密封装置を有し、密封装置により転がり軸受内部に保持されたグリース組成物で潤滑され、前記密封装置にスリンガを備えた転がり軸受に関し、特に、前記密封装置の密封性能が強化された転がり軸受に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、軸受内部に封入された潤滑剤(通常はグリース組成物)が軸受外部に漏洩するのを防止すると共に軸受外部から異物(例えば、水や塵埃)が軸受内部に侵入するのを防止するために、回転輪と固定輪との間の環状空間の開口に密封装置が取付けられている。
【0003】
密封装置の従来例として、特許文献1に開示されている技術がある。具体的には、図4に内輪回転で使用され、主に自動車の車輪で用いられ速度を検出するためのエンコーダ部材58を備える転がり軸受の従来の密封装置10の一例を示す。図4に示される密封装置10は、転がり軸受50の回転輪である内輪52に固定されたスリンガ(フリンガともいう)54と、固定輪である外輪51に固定されたシール53とで構成されている。シール53は、スリンガ54の背後にあって、弾性のゴムや樹脂からなる円環状のリップ53aをスリンガ54に摺接させている。
【0004】
スリンガ54は一般に圧入によって回転輪である内輪52の外周面56に嵌合固定されている。このような構成を有する密封装置10により、転がり軸受の内部空間59と外部が離隔されている。通常、密封装置10で区画される転がり軸受の軸受内部空間59には、潤滑のためのグリース組成物が封入されている。
【0005】
ここで、スリンガ54の内周面54aと内輪52の外周面56で形成される嵌合部は金属接触しているが、スリンガ54の内周面54aや内輪52の外周面56の面粗さになどによって微小隙間が生じてしまう。この微小隙間の存在により、転がり軸受50の外部に存在する水等の異物が、この微小隙間を通過して、転がり軸受50の内部に浸入する場合がある。特に、水は、粘度が低く、微小な隙間に入り易いため、この部分からの浸水が問題となっていた。すなわち、転がり軸受50の内部空間59への浸水は、転がり軸受50の内部空間59の各部に錆を生じさせ、また、軸受内部に封入した潤滑剤の劣化を発生させ、結果的に軸受寿命の低下等の問題を引き起こすおそれがあるという課題があった。
【0006】
この課題を解決するべく、スリンガ及び回転輪の嵌合面間に弾性部材を介在させて、スリンガ及び回転輪のとの嵌合面からの浸水を防止するものである。具体的には、第一の従来例として図4に示すとおり、スリンガ54の内周面54aと回転輪である内輪52の外周面56との間にOリング57を介装するというものが特許文献1に開示されている。
【0007】
しかしながら、この先行技術には、スリンガ54及び回転輪である内輪52の嵌合面からの圧力をうけて圧縮された状態でOリング57を介在させているため、Oリング57の膨張力によってスリンガ54と回転輪である内輪52との間のラジアル方向の嵌合力が、Oリング57の圧縮により吸収されてしまい、スリンガ54の固定力が低下するという問題があった。
【0008】
すなわち、スリンガ54の固定力が低下するということは、Oリング57とスリンガ54、内輪52とのラジアル方向の接触圧力が高まり、その部分の密封性能は低下せずスリンガ54と内輪52の嵌合面からの水等の浸入は防止できると考えられる。しかし、スリンガ54の軸方向の固定力は逆に弱くなってしまい、内輪52の外周面56において、スリンガ54が軸方向に動きやすくなってしまう。
【0009】
そのため、密封装置部10を構成する要素であるリップ53aがスリンガ54から離間して隙間が形成され異物の侵入を招いたり、逆にリップ53aがスリンガ54に過度に強く当り、リップ53aの摩耗が促進される場合があり、シール装置全体としては、長期に渡り安定した密封性能を維持できない可能性があるという問題が有った。
【0010】
また、特許文献1には、図5に示す第二の従来例も開示されている。具体的には、図5に示す転がり軸受60は、回転輪である内輪62の外周面66とスリンガ64の内周面64aとで形成される嵌合部に弾性体であるゴム組成物67を介在させたものである。すなわち、ゴム組成物67を介在させることにより水等の異物の侵入防止効果を期待しているものである。
【0011】
しかしながら、ゴム組成物67は、圧縮されて介在するため、スリンガの64の嵌合力を弱めてしまい、結果的に前述したOリングを介在させた場合と同様の問題が発生するおそれがある。
【0012】
また、内輪62の外周面66とスリンガ64の内周面64aとで形成される嵌合面にゴム組成物67を圧縮させた状態で介在させるためには、あらかじめ、内輪62の外周面66もしくはスリンガ64の内周面64aにゴム組成物67を巻いておき、その後、スリンガ64を内輪62の軸方向端面側(図5の右側)から圧入する方法とする必要がある。そのため、この圧入時に、介在させたゴム組成物67がめくれてしまったり、所々断裂したりする可能性がある。すなわち、適正にゴム組成物67を介在させるためには、相当の手間とコストがかかることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2001−215132号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、前記課題に鑑み、嵌合面の面粗さなどによって生じる微小隙間を介して軸受内部へ侵入しようとする水等の異物を効果的に防止でき、スリンガの嵌合力を弱めることもなく、長期に渡り安定した性能を有する密封装置を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、上記問題を解決するために、回転輪と、固定輪と、前記回転輪と前記固定輪との間に転動自在に配設された転動体と、前記回転輪の少なくとも片方の端部に嵌合固定されて当該回転輪と前記固定輪との間の環状空間の開口を閉塞するスリンガを有する密封部材と、少なくとも前記回転輪と前記固定輪と前記密封部材で形成される軸受内部空間に封入された少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物とを備える転がり軸受において、前記回転輪の前記スリンガとの嵌合面、もしくは、前記スリンガの前記回転輪との嵌合面、あるいは、これらの両方には、一つ以上の円周方向周溝が設けられ、前記周溝には、少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物が充填されており、前記充填されているグリース組成物は、少なくとも前記軸受内部空間に封入されているものと同種の基油と同種の増ちょう剤からなるものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、嵌合面に形成された周溝にグリース組成物が充填されているため、嵌合面の面粗さなどによって生じる微小隙間を介して軸受内部へ侵入しようとする水等の異物を効果的に防止できる。また、周溝に充填されているものはグリース組成物であるため、スリンガの嵌合力を弱めることもなく、長期に渡り安定した性能を有する密封装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す要部拡大図である。
【図2】本発明の第二の実施形態を示す要部拡大図である。
【図3】本発明の第三の実施形態を示す要部拡大図である。
【図4】従来の例を示す断面図である。
【図5】従来の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明の転がり軸受の第一の実施形態を示す要部拡大断面図である。スリンガ54の内周面54aには、円周方向4本の周溝11が形成され、周溝11と内輪52の外周面56との嵌合面で形成される空間には、グリース組成物21が充填されている。
周溝11と外周面56との嵌合面で形成される空間に充填されているグリース組成物21は、少なくとも増ちょう剤と基油からなり、必要に応じ各種の添加剤を添加したものである。
【0019】
また、密封装置10により形成される軸受内部空間59には、軸受内部における潤滑のためのグリース組成物が所定量封入されている。
【0020】
この潤滑のためのグリース組成物も、少なくとも増ちょう剤と基油からなり、必要に応じ各種の添加剤を添加したものである。
【0021】
ここで、少なくとも、周溝11と外周面56との嵌合面で形成される空間に充填されているグリース組成物21の増ちょう剤と基油の種類は、それぞれ、軸受内部における潤滑のためのグリース組成物と同種のものであることを特徴とする。
【0022】
周溝11と外周面56との嵌合面で形成される空間にグリース組成物21が充填されることにより、外部からの水等の異物が、スリンガ54と外周面26の嵌合面から侵入することを効果的に防止できる。
【0023】
その上、万が一、周溝11と外周面56との嵌合面に充填したグリース組成物21が、軸受内部空間59側に漏洩した場合においても、少なくともグリース組成物21の増ちょう剤と基油が同種のため、軸受内部空間に封入されている潤滑のためのグリース組成物の性状変化を最低限のものとすることができる。
【0024】
さらに、周溝11に充填するものがグリース組成物であるため、充填にかかる手間やコストの増大が抑えられるという効果がある。
【0025】
ここで、グリース組成物21の充填方法について説明する。ただし、グリース組成物の充填方法についての限定を付与するものではない。
【0026】
充填方法としては、周溝11と内輪52の外周面56で形成される空間容積を多少上回る量のグリース組成物21をあらかじめ周溝11に塗布しておき、その後スリンガ54を、内輪52の軸方向端面側(図の右側)から圧入すればよい。このとき、周溝11からあふれた余分なグリース組成物21は、転がり軸受の軸方向外側端面側(図1の右側)に押し出され、転がり軸受の軸受内部空間59側に入り込むことはない。
【0027】
しかしながら、後述する第二の実施形態(図2)において、内輪52の外周面56に周溝11を設けた場合には、スリンガ54により、転がり軸受10の軸受内部空間59側に、余分なグリース組成物21が押し込まれることになる。この場合であっても、少なくともグリース組成物21の増ちょう剤と基油が同種のため、軸受内部空間に封入されている潤滑のためのグリース組成物の性状変化を最低限のものとすることができる。
【0028】
また、あらかじめ周溝11の体積を所定のものとしておき、あらかじめ周溝11に塗布するグリース組成物21の量を所定のものとしておけば、所定の量のグリース組成物21が軸受内部空間59に押し込まれることになる。すなわち、周溝11に塗布したグリース組成物の一定量を定量的に軸受内部空間59に充填することができる。
【0029】
したがって、軸受内部空間59に充填されるべき潤滑のためのグリース組成物の量が決められている場合においても、上記方法であれば、問題なく対応できる。
【0030】
さらに、上記の方法とした場合、スリンガ54の内周面54aと内輪52の外周面56との嵌合面における周溝11が係合する部分以外の嵌合面にもグリース組成物を行き渡らせることができる。これにより、周溝11が係合する部分以外の嵌合面における面粗さ等による微小隙間をグリース組成物でより効果的に塞ぎ、効果的に外部からの水等の異物の浸入を防止することができる。
【0031】
ここで、特に、周溝11が係合する部分以外の嵌合面におけるグリースの介在は、スリンガ54の嵌合力を弱めるおそれがあるとも考えられるが、本実施形態では、そのような場合であっても、周溝11により発生する、いわゆるエッジロードにより嵌合力を保つことが可能である。
【0032】
すなわち、本実施形態によれば、周溝11とスリンガ54の内周面54aとの境界面を明確な角(エッジ)を有する形態としている。このため、スリンガ54の内周面54aと内輪52の外周面56との嵌合面における周溝11の両端部においてはエッジロードが発生し、スリンガ54と外輪54の嵌合力を保つことができる。
【0033】
図2は、本発明の転がり軸受の第二の実施形態を示す要部拡大断面図である。回転輪である内輪52の外周面56とスリンガ54の内周面54a嵌合面における内輪52の外周面56に、円周方向の周溝11を4本設けている。
【0034】
この周溝11とスリンガ54の内周面54aで形成される空間に、第一実施形態と同様のグリース組成物21が充填されている。
【0035】
第二の実施形態における効果は、第一の実施形態と同様であるが、前記エッジロードの効果は、より剛性の高い側に角(エッジ)を形成するため、より効果のあるものとなる。
【0036】
図3は、本発明の転がり軸受の第三の実施形態を示す要部拡大断面図である。回転輪である内輪52の外周面56とスリンガ54の内周面54aとの嵌合面において、内輪52の外周面56、および、スリンガ54の内周面54aの両方に、軸方向に位相をずらして周溝11を形成している。周溝11には、第一実施形態と同様のグリース組成物21が充填されている。
【0037】
なお、第一〜第三の実施形態において、周溝に充填するグリース組成物は、軸受内部に封入されているグリース組成物より、その基油粘度が高いほうが好ましい。周溝に充填されるグリース組成物の基油粘度が高いことにより、スリンガと内輪の嵌め合い面の密封性性能が向上し、また、充填部からのグリースの基油の漏れ出しが少なくなる。このため、長期安定した密封性能が得られる。
【0038】
また、第一〜第三の実施形態において、周溝に充填するグリース組成物は、軸受内部に封入されているグリース組成物より、その混和ちょう度が低いほうが好ましい。周溝に充填されるグリース組成物の混和ちょう度が低い、すなわち、より硬いグリース組成物とすることにより、スリンガと内輪の嵌め合い面の密封性能が向上し、また、充填部からのグリースの基油の漏れ出し、および、グリース自体の漏洩もより少なくなる。このため、長期安定した密封性能が得られる。
【0039】
さらに、第一〜第三の実施形態において、周溝に充填するグリース組成物は、軸受内部に封入されているグリース組成物より、その基油粘度が高く、かつ、混和ちょう度が低い方がより好ましい。周溝充填するグリース組成物の基油粘度を高く、かつ、混和ちょう度を低くすることで、スリンガと内輪の嵌め合い面の密封性能がより向上し、また、充填部からのグリースの基油の漏れ出し、および、グリース自体の漏洩もより少なくなる。このため、より一層長期安定した密封性能が得られる。
【0040】
加えて、複数の周溝を設けた場合は、一部の周溝のみグリース組成物を充填することとしてもよい。また、第一〜第三の実施形態において、複数の周溝に充填するグリース組成物の基油粘度あるいは混和ちょう度を、それぞれ個別の周溝毎に変えてもよい。すなわち、軸受内部に近い周溝には、軸受内部に封入したグリース組成物と同じものを充填し、軸受外部側の周溝には、軸受内部に封入したグリース組成物より、その基油粘度が高いもの、あるいは、混和ちょう度の低いもの、もしくはその両方を備えたグリース組成物を充填することが好ましい。外部からの水等の浸入は、基油粘度が高く、あるいは、混和ちょう度の低いグリース組成物で効果的に防止し、万が一、軸受内部側に漏れ出す場合には、先ず、軸受内部に封入したものと同じグリース組成物が漏れ出すため、軸受内部に封入した潤滑グリースの性状変化をさらに一層効果的に防止できる。
【0041】
さらに、周溝の形態も第一〜第三の実施形態に限定されるものではない。基本的には、前記エッジロードの効果を得るため、周溝部の境界部については、明確な角(エッジ)を有するものが好ましい。周溝の断面形状については、第一〜第三の実施形態で示した断面V型でもよく、U字型、矩形、台形、あるいはこれらを組み合わせてもよい。また、周溝は単列でも複列でもよいし、いわゆるらせん状の1本の溝としてもよい。
【0042】
また、周溝は、同等の効果を有する溝であってもよい。例えば、ローレット加工等により形成されるアヤメ溝、ヒラメ溝等も採用することができる。さらに、周溝はその効果を損なわない範囲であれば、必ずしも全周にわたって設けられる必要もない。例えば、複数の円弧状溝を軸方向に配置し、円弧の開口部分の円周方向位置を相互にずらすことで、全周をカバーする形態も可能である。
【0043】
第一〜第三の実施形態においては、内輪52を回転輪とする形態について説明したが、外輪51が回転となり、外輪51の内周面にスリンガを取り付ける形態のものに適用することも可能であることは言うまでもない。
【0044】
なお、前記軸受内部に潤滑のために封入するグリース組成物は、当該転がり軸受の種類、用途、使用環境等により適宜選択・選定されるものであり、その組成に制約があるものではない。例えば、自動車の車輪を回転自在に支持するための転がり軸受であるハブユニット軸受においては、増ちょう剤をリチウム石鹸あるいはウレア化合物とし、基油を鉱油もしくは合成油としたものが好適に使用できる。
【0045】
また、前記軸受内部に潤滑のために封入するグリース組成物の基油粘度も、当該転がり軸受の種類。用途、使用環境等により適宜選択・選定されるものであり、その基油粘度に制約はない。例えば、前記ハブユニット軸受においては、40℃での動粘度が50〜200mm/sのものが好適に使用できる。混和ちょう度も基油粘度と同様に制約のあるものではないが、例えば、前記ハブユニット軸受においては、280〜330程度のものが好適に使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の転がり軸受は、水等の異物が軸受外部から浸入しやすい環境で使用できる軸受として、特に、自動車の車軸を回転自在に支持するためのハブユニット軸受において好適に使用できる。
【符号の説明】
【0047】
10 密封装置
11 周溝
21 グリース組成物
52 内輪
54 スリンガ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転輪と、固定輪と、前記回転輪と前記固定輪との間に転動自在に配設された転動体と、前記回転輪の少なくとも片方の端部に嵌合固定されて当該回転輪と前記固定輪との間の環状空間の開口を閉塞するスリンガを有する密封部材と、少なくとも前記回転輪と前記固定輪と前記密封部材で形成される軸受内部空間に封入された少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物とを備える転がり軸受において、
前記回転輪の前記スリンガとの嵌合面、もしくは、前記スリンガの前記回転輪との嵌合面、あるいは、これらの両方には、一つもしくは複数の円周方向周溝が設けられ、前記周溝には、少なくとも基油と増ちょう剤からなるグリース組成物が充填されており、
前記充填されているグリース組成物は、少なくとも前記軸受内部空間に封入されているものと同種の基油と同種の増ちょう剤からなるものであること
を特徴とする転がり軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−133050(P2011−133050A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293795(P2009−293795)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】