説明

農作業支援装置

【課題】 間引き作業を支援することができる農作業支援装置を提供する。
【解決手段】
農作業支援装置1は、農作物の複数の苗を撮像するカメラ17と、少なくとも1つの間引き対象の苗が撮像画像中に含まれるように、カメラ17の撮像範囲を決定する撮像範囲決定手段と、その撮像範囲決定手段によって決定された撮像範囲で複数の苗を撮像するようにカメラ17を制御する撮像部制御手段と、その撮像部制御手段による制御にしたがってカメラ17により得られた撮像画像中の複数の苗から間引き対象の苗を特定する間引き対象特定手段と、その間引き対象特定手段によって特定された間引き対象の苗に関する間引き対象情報を出力する間引き対象情報出力手段とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業を支援するための農作業支援装置に関し、特に間引き作業を支援するための農作業支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
野菜等の農作物を十分に生育させるために、間の苗を抜いてまばらにする所謂間引き作業が広く行われている。この間引き作業は、複数の苗の中から間引き対象の苗を選択し、その選択した苗を手又は鍬等の農具を用いて抜き取ることにより実施される。
【0003】
上記の間引き作業を支援するための装置として、種々のものがこれまで提案されている。例えば、特許文献1には、3個の出芽個体の胚軸径を半導体レーザ判別センサにより判別し、そのなかで最も胚軸径が大きい出芽個体(生育状態が良いと考えられる出芽個体)以外の出芽個体を間引き対象として特定することができる間引き装置が開示されている。
【0004】
上記の半導体レーザ判別センサは、レーザビームの投光部及び受光部を備えており、これらの投光部及び受光部は出芽個体を挟んで設けられている。この投光部から投光されるレーザビームが出芽個体の胚軸によって遮られる時間を用いることにより、上記の間引き装置は、3個の出芽個体の胚軸径の大小関係を判別し、その判別結果に基づいて間引き対象の出芽個体を特定する。
この間引き装置によれば、間引き対象の出芽個体を自動的に選択することができるため、間引き作業が容易になる。
【0005】
また、特許文献2には、カメラを用いて得られたカラー画像における色に関するデータに基づいて、間引き作業を含む各種の作業の対象部分の位置を特定することができる作業用ロボットが開示されている。この作業用ロボットによっても、間引き対象を自動的に選択することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2500342号
【特許文献2】特開2007−200309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の間引き装置の場合、半導体レーザ判別センサと出芽個体との位置関係によっては、出芽個体の胚軸径を正確に判別することができないという問題がある。すなわち、例えば半導体レーザ判別センサが備える投光部と受光部との間に複数の出芽個体が重なって存在するような場合、個々の出芽個体の胚軸径を判別することができなくなってしまう。このように出芽個体の胚軸径を正確に判別することができなければ、間引き対象の特定が不適切なものになる可能性が高くなる。
【0008】
これに対し、特許文献2の作業用ロボットの場合、地面を上から撮像するようにカメラを設置することによって複数の苗が重ならないような画像を取得することが可能になるため、上記の間引き装置のような不都合を回避することができる。しかしながら、この作業用ロボットの場合、取得した画像中に間引き対象がどの程度存在するか又は存在しないか等を判別することができないという問題がある。そのため、仮に色に関するデータに基づいて画像中の複数の苗の中から生育状態が比較的良くない苗を特定することができたとしても、その苗が間引くべきであるものなのか否かは分からないという不都合が生じ得る。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、間引き対象となる苗が撮像画像に含まれるように撮像部の撮像範囲を決定することによって、上記課題を解決することができる農作業支援装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の農作業支援装置は、農作物の複数の苗を撮像する撮像部と、少なくとも1つの間引き対象の苗が撮像画像中に含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定する撮像範囲決定手段と、前記撮像範囲決定手段によって決定された撮像範囲で複数の苗を撮像するように前記撮像部を制御する撮像部制御手段と、前記撮像部制御手段による制御にしたがって前記撮像部により得られた撮像画像中の複数の苗から間引き対象の苗を特定する間引き対象特定手段と、前記間引き対象特定手段によって特定された間引き対象の苗に関する間引き対象情報を出力する間引き対象情報出力手段とを備える。
【0011】
上記態様の農作業支援装置が、農作物の種類毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記撮像範囲決定手段が、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0012】
また、上記態様の農作業支援装置が、農作物の播種時期毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記撮像範囲決定手段が、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0013】
また、上記態様の農作業支援装置において、前記撮像範囲決定手段が、苗が育っている土の状態に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0014】
また、上記態様の農作業支援装置が、苗が育っている土の湿度を測定する湿度測定手段をさらに備え、前記撮像範囲決定手段が、前記湿度測定手段による測定結果に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0015】
また、上記態様の農作業支援装置が、前記撮像範囲決定手段によって決定された前記撮像部の撮像範囲を示す撮像範囲確定情報を出力する撮像範囲確定情報出力手段をさらに備えていてもよい。
【0016】
また、上記態様の農作業支援装置において、前記撮像範囲決定手段が、間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されていてもよい。
【0017】
本発明の他の態様の農作業支援装置は、農作物の複数の苗を撮像する撮像部の撮像範囲を決定する撮像範囲決定手段と、前記撮像範囲決定手段によって決定された前記撮像部の撮像範囲を示す撮像範囲確定情報を出力する撮像範囲確定情報出力手段とを備え、前記撮像範囲決定手段は、少なくとも1つの間引き対象の苗が撮像画像中に含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されている。
【0018】
上記態様の農作業支援装置が、農作物の種類毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記撮像範囲決定手段が、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0019】
また、上記態様の農作業支援装置が、農作物の播種時期毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、前記撮像範囲決定手段が、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されていてもよい。
【0020】
また、上記態様の農作業支援装置において、前記撮像範囲決定手段が、間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る農作業支援装置によれば、間引き対象の苗を特定する目的で取得される撮像画像の適切な撮像範囲を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置が記憶している撮像範囲定義データのデータ構造の一例を示す図。
【図3】撮像範囲の変化の様子を示す概念図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置が記憶している天候データのデータ構造の一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置の動作の流れの一例を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置が実行する間引き対象特定処理の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置が実行する撮像画像の補正処理の手順を示すフローチャート。
【図8】本発明の実施の形態2に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図。
【図9】本発明の実施の形態2に係る農作業支援装置が記憶している撮像範囲定義データのデータ構造の一例を示す図。
【図10】本発明の実施の形態2に係る農作業支援装置の動作の流れの一例を示すフローチャート。
【図11】本発明の実施の形態3に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図。
【図12】本発明の実施の形態3に係る農作業支援装置の動作の流れの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の農作業支援装置は、複数の苗のうちの一部の苗を間引く間引き作業を支援するためのものである。以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
(実施の形態1)
実施の形態1の農作業支援装置は、間引き対象の苗の茎を切断したり、当該苗を引き抜いたりすることによって間引き作業を行うことが可能な耕耘機等の農業機械に搭載されるものである。
【0025】
[農作業支援装置1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、農作業支援装置1は、CPU11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入出力インタフェース(I/F)14及び画像出力インタフェース(I/F)15を備えており、これらのCPU11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入出力I/F14及び画像出力I/F15は、バスによって接続されている。
【0026】
CPU11は、補助記憶装置13に記憶されているコンピュータプログラムを実行する。これにより、農作業支援装置1は、後述するような動作を実行することが可能になる。
【0027】
主記憶装置12は、SRAMまたはDRAM等によって構成されており、補助記憶装置13に記憶されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、主記憶装置12は、CPU11がコンピュータプログラムを実行するときに、CPU11の作業領域としても利用される。
【0028】
補助記憶装置13は、フラッシュメモリまたはハードディスク等の不揮発性記憶装置によって構成されており、CPU11に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等を記憶している。
【0029】
この補助記憶装置13には、図1に示すように、撮像範囲定義データ131、天候データ132、及び生長経過データ133が記憶されている。これらの各データの詳細については後述する。
【0030】
入出力I/F14は、各種の入出力装置と通信するためのインタフェース装置である。この入出力I/F14には、キーボード等で構成される入力部16、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子で構成されるカメラ17、及び当該カメラ17を上下方向に移動させるための移動機構を具備する移動部18が接続されている。
【0031】
カメラ17は、複数の苗が育っている地面を上から撮像可能な角度で固定され、且つ移動部18によって上下方向に移動可能なように設置される。移動部18は、後述するようにして決定される撮像範囲に応じてカメラ17を上下方向に移動させる。この上下方向の移動により、カメラ17の撮像範囲の拡大及び縮小が行われることになる。
【0032】
このように、本実施の形態では、カメラ17を上下方向に移動させることによってカメラ17の撮像範囲を調節しているが、このような態様に限定されるわけではなく、例えばズーム機構等を用いることによってカメラ17の撮像範囲を調節するようにしてもよい。
【0033】
画像出力I/F15は、LCD等で構成されるディスプレイ19と通信するためのインタフェース装置であり、CPU11から与えられた画像データに応じた映像信号をディスプレイ19に出力する。ディスプレイ19は、入力された映像信号にしたがって、画像を表示する。
【0034】
次に、上記の撮像範囲定義データ131、天候データ132、及び生長経過データ133について説明する。
図2は、実施の形態1の農作業支援装置1が記憶している撮像範囲定義データ131のデータ構造の一例を示す図である。図2に示すとおり、撮像範囲定義データ131は、農作物の種類名が格納される種類フィールド131A、播種日から10日後に実施される1回目の間引き作業における撮像範囲のサイズが格納される第1撮像範囲フィールド131B、同じく20日後に実施される2回目の間引き作業における撮像範囲のサイズが格納される第2撮像範囲フィールド131C、及び同じく30日後に実施される3回目の間引き作業における撮像範囲のサイズが格納される第3撮像範囲フィールド131Dで構成されている。
【0035】
撮像範囲のサイズは、複数の苗が含まれ、且つその中に間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように定義されている。そのため、農作業支援装置1は、撮像範囲に含まれている複数の苗の中から間引き対象とならない1つの苗を選択することによって、その他の苗を間引き対象と特定することができる。
【0036】
なお、本実施の形態において、撮像範囲は正方形で表されものとし、撮像範囲定義データ131には正方形の1辺の長さが示されているものとする。したがって、例えば、図2中における「10cm」は、撮像範囲が10cm四方の正方形であることを示している。
【0037】
図2に示す例では、大根・ナス・きゅうり・トマトに関する撮像範囲のサイズが、各回の間引き作業別に定められている。このように、撮像範囲定義データ131では、農作物の種類及び播種時期毎に撮像範囲が定義されている。一般に、間引き作業の対象となる範囲は農作物の種類によって異なるため、上記のように農作物毎に撮像範囲が定義されていることが好ましい。
【0038】
なお、本実施の形態では、上記のとおり農作物の種類及び播種時期毎に撮像範囲が定義されているが、これに限定されるわけではなく、農作物の種類毎に撮像範囲が定義されているのみで播種時期を考慮していなくてもよく、反対に播種時期毎に撮像範囲が定義されているのみで農作物の種類を考慮していなくてもよい。また、農作物の種類及び播種時期以外の情報(例えば、地域・土質等)を用いて撮像範囲が定義されていてもよい。
【0039】
図2に示すとおり、本実施の形態では、播種日からの経過時間が長くなればなるほど撮像範囲が大きくなるように、撮像範囲定義データが設定されている。このことを図示すると図3のようになる。
図3は、撮像範囲の変化の様子を示す概念図である。なお、図3では、撮像範囲が破線により示されている。図3に示す例では、1回目の間引き作業における撮像範囲は10cm四方、2回目の間引き作業における撮像範囲は20cm四方、3回目の間引き作業における撮像範囲は30cm四方となっている。このように、間引き作業を行う範囲は農作物の生長に伴って大きくなるのが一般的であり、その大きくなる程度は農作物によって異なることが多い。そのため、多くの農作物について、間引き作業を行う適切な範囲を把握することは困難であると言えるが、本実施の形態では、農作物の種類及び播種時期毎に撮像範囲を定義した撮像範囲定義データを用いることにより、間引き作業を行う適切な範囲を自動的に導くことが可能になる。
【0040】
図4は、実施の形態1の農作業支援装置1が記憶している天候データ132のデータ構造の一例を示す図である。図4に示すとおり、天候データ132は、場所を示す情報が格納される場所フィールド132A、及び当該場所の天候を示す情報が格納される天候フィールド132Bで構成されている。図4に示す例では、「A県a市」の天候が「晴」であり、「A県b市」の天候が「曇」であるという情報が示されている。
【0041】
この天候データ132は、例えばインターネット等を介して外部の装置から取得した情報を用いて農作業支援装置1が生成してもよく、ユーザが入力部16を用いて入力するようにしてもよい。
【0042】
なお、図4に示す例では一日分のデータしか示されていないが、天候データ132には過去数日分のデータが含まれていてもよく、また将来の数日分のデータ(天気予報データ)が含まれていてもよい。
【0043】
生長経過データ133は、予め定められた複数の区画のそれぞれをカメラ17で撮像して得られた複数の画像データにより構成されている。これらの画像データは、所定の時間間隔で繰り返し各区画を撮像して得られたものである。そのため、これらの画像データを参照することによって、各区画内に存在する苗の経時的な変化、すなわち生長経過を確認することができる。また、土の養分等の情報を併せて用いることによって、将来どのように生長するか等を予測することも可能である。なお、上記の生長経過の確認及び将来の生長の予測等は、画像データに基づいてユーザが行ってもよく、画像データに対して所定の処理(例えば、画像データ中の苗の輪郭を抽出して当該苗のサイズを算出する等)を実行することによって農作業支援装置1が自動的に行うようにしてもよい。
【0044】
[農作業支援装置1の動作]
次に、上述したように構成されている農作業支援装置1の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
ユーザは、間引き作業の際に、農作業支援装置1が搭載された耕耘機等の農業機械を操縦して間引き作業の対象の農作物が育っている畑等に移動させる。そして、ユーザは、入力部16を用いて、間引き作業の対象の農作物の種類及び播種日を入力する。
【0045】
図5は、実施の形態1の農作業支援装置1の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示すとおり、農作業支援装置1は、農作物の種類及び播種日の入力を受け付けると(S101)、補助記憶装置13に記憶されている撮像範囲定義データ131を参照する(S102)。
【0046】
次に、農作業支援装置1は、撮像範囲定義データ131に示されている複数の撮像範囲のサイズの中から、入力された農作物の種類及び播種日で特定される撮像範囲のサイズを抽出し、当該サイズにより撮像範囲を決定する(S103)。具体的には、例えば間引き作業の実施日が「3月31日」であり、しかも入力された農作物の種類が「大根」で、播種日が「3月12日」であった場合、実施日が播種日の19日後に当たるため、農作業支援装置1は、今回実施される間引き作業が、10日後・20日後・30日後のうち19日後に最も近い20日後に実施される2回目の間引き作業に相当するものと判断し、第2撮像範囲フィールド131Cに格納されている「大根」に係るデータ、すなわち「20cm」を取得して、撮像範囲を20cm四方と決定する。
【0047】
ステップS103にて撮像範囲を決定した農作業支援装置1は、当該撮像範囲を表す撮像範囲確定情報をディスプレイ19に表示する(S104)。この撮像範囲確定情報としては、例えば「20cm四方の範囲で撮影を行います。」等の文字情報が挙げられる。
【0048】
次に、農作業支援装置1は、ステップS103にて決定した撮像範囲での撮像を行うために、移動部18によってカメラ17を上下方向に移動させ、カメラ17の撮像範囲の調節を行う(S105)。具体的には、撮像範囲のサイズが大きい場合はカメラ17を上方向に移動させ、当該サイズが小さい場合はカメラ17を下方向に移動させることによって、カメラ17の撮像範囲を調節する。
【0049】
上記のようにしてカメラ17の撮像範囲を調節した後、農作業支援装置1は、撮像画像を取得する(S106)。具体的には、CPU11がカメラ17に撮像を指示し、その指示を受けたカメラ17が撮像動作を実行する。その結果、入出力I/F14を介してカメラ17からCPU11へ撮像画像が出力される。
【0050】
次に、農作業支援装置1は、撮像画像から輪郭を抽出し、抽出された輪郭の形状が楕円形になっているものを苗が有している葉であると認識することにより、撮像画像から複数の苗を特定する(S107)。ここで、複数の葉が近接して存在している場合は、それらの葉は1つの苗が有しているものであると判断する。
【0051】
ステップS107にて複数の苗を特定した農作業支援装置1は、それらの苗の中から間引き対象の苗を特定する間引き対象特定処理を実行する(S108)。
【0052】
図6は、実施の形態1の農作業支援装置1が実行する間引き対象特定処理の手順を示すフローチャートである。図6に示すように、農作業支援装置1はまず、ステップS107にて特定した複数の苗のそれぞれが有する葉(楕円形状の図形)の面積を算出する(S201)。そして、農作業支援装置1は、面積が最も大きい葉を有している苗を特定する(S202)。このように、面積が最も大きい葉を有している苗は、生育状態が最も良いものであると考えられるため、間引き対象から除外される苗であると判断される。
【0053】
なお、このように葉の面積に基づいて苗の生育状態を判定する以外にも、例えば葉の色・葉の数等に基づいて苗の生育状態を判定するようにしてもよい。葉の色に基づく場合であれば、緑色が濃いほど生育状態がよいと判定し、また葉の数に基づく場合であれば、葉の数が多いほど生育状態がよいと判定することが考えられる。
【0054】
また、生長経過データ133を構成する画像データに基づいて将来の生長の度合を予測し、将来最も生長すると予測される苗を間引き対象から除外するようにしてもよい。その他にも、生長経過データ133を構成する画像データに基づいてこれまでの生長の度合を確認し、その度合が最も大きい苗を間引き対象から除外するようにしてもよい。これらの場合、現在の葉の大きさ等を考慮してもよいし、考慮しなくてもよい。
【0055】
次に、農作業支援装置1は、ステップS202にて特定した苗以外の苗を間引き対象の苗として特定する(S203)。上述したように、撮像範囲のサイズは間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように定義されているため、ステップS202にて間引き対象とならない苗として特定された苗以外の苗を間引き対象とすることができる。
【0056】
図5に戻り、農作業支援装置1は、ステップS108の間引き対象特定処理によって特定された間引き対象の苗を示す間引き対象情報をディスプレイ19に表示する(S109)。この間引き対象情報としては、例えば間引き対象の苗が特定の色に着色された画像情報、または間引き対象の苗が点滅して表されている画像情報等が挙げられる。その他にも、間引き対象とならない苗(ステップS202にて特定された苗)が特定の色に着色された画像情報、当該苗が点滅して表されている画像情報等も、上記の間引き対象情報となり得る。この場合、特定の色に着色されたり、点滅して表されたりしている苗以外の苗が、間引き対象として示されていることになる。
【0057】
ユーザは、ディスプレイ19に表示されている間引き対象情報を参照することによって、どの苗を間引けば良いのかを知ることができる。そのため、自分で間引き対象の苗を選択しなくてもよく、農作業支援装置1によって自動的に選択された苗を、当該農作業支援装置1を搭載した農業機械により間引くことによって、適切な間引き作業を行うことができる。これにより、例えば農作業の経験が比較的浅いユーザ等であっても、適切な間引き作業を容易に行うことが可能になる。
【0058】
農業機械によって苗の間引き作業を行う際は、当該農業機械が、農作業支援装置1によって間引き対象と特定された苗の位置を自動的に検出して当該苗を間引くようにしてもよく、ユーザが目視により当該苗の位置を確認して、その苗の間引きを農業機械に実行させるようにしてもよい。
【0059】
ところで、画面上の苗と実際の苗との対応付けが容易である場合は、ユーザが目視により間引き対象の苗の位置を確認することも容易であるが、撮像範囲が比較的大きいようなときは、画面上の苗と実際の苗との対応付けが容易ではないことも考えられる。このような場合、ステップS104にて出力された撮像範囲確定情報を参照して撮像範囲がどの程度の大きさであるのかを確認することにより、画面上の苗と実際の苗との対応付けを行いやすくすることができる。
【0060】
次に、天候データを用いて撮像画像の補正を行う機能について説明する。
撮像画像の補正処理の実行を希望するユーザは、入力部16を用いて、間引き作業を実施する場所を示す場所情報(ここでは市町村名とする)を入力する。
図7は、実施の形態1の農作業支援装置1が実行する撮像画像の補正処理の手順を示すフローチャートである。図7に示すとおり、農作業支援装置1は、場所情報の入力を受け付けると(S301)、補助記憶装置13に記憶されている天候データ132を参照する(S302)。
【0061】
次に、農作業支援装置1は、上記の場所情報が示す場所と対応付けられている天候を天候データ132から取得し、その天候に応じて撮像画像の輝度値を補正する(S303)。この補正処理としては種々のものが考えられるが、例えば、天候が「晴」の場合は露光過多になり、「雨」の場合は露光不足になるものと仮定し、天候データ132から取得した天候が「晴」であれば露光過多の場合に用いられるガンマ曲線によりガンマ補正を行い、「雨」であれば露光不足の場合に用いられるガンマ曲線によりガンマ補正を行うようにする。
【0062】
このように撮像画像に対して補正処理を施すことによって、苗が有する葉の抽出処理等をより正確に行うことができるようになるため、間引き対象の苗をより適切に特定すること等が可能になる。
【0063】
(実施の形態2)
実施の形態2の農作業支援装置は、実施の形態1の場合と異なり、苗が育っている土の湿度に基づいてカメラの撮像範囲を調節する装置である。以下、その構成及び動作について説明する。
【0064】
[農作業支援装置2の構成]
図8は、本発明の実施の形態2に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図である。図8に示すとおり、農作業支援装置2は、苗が育っている土の湿度を測定することができる湿度測定部21と、補助記憶装置23とを備えている。これらの湿度測定部21及び補助記憶装置23以外の農作業支援装置2の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0065】
湿度測定部21は、外部から土を受け入れることが可能な土受入部と、その土受入部に受け入れられた土の湿度を測定する湿度測定計とを備えており、入出力I/F14に接続されている。この湿度測定計によって得られた測定値は、入出力I/F14を介してCPU11に与えられる。
なお、湿度測定部21の構成はこれに限定されるわけではなく、例えば土受入部を備えずに、湿度測定計を土壌に差し込むことによって土の湿度を測定するような構成であってもよい。
【0066】
補助記憶装置23は、実施の形態1における補助記憶装置13と同様に不揮発性記憶装置によって構成されており、CPU11に実行させるための種々のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等を記憶し、さらに撮像範囲定義データ231、天候データ132、及び生長経過データ133を記憶している。
【0067】
図9は、実施の形態2の農作業支援装置2が記憶している撮像範囲定義データ231のデータ構造の一例を示す図である。図9に示すとおり、撮像範囲定義データ231は、土の湿度の範囲が格納される湿度フィールド231A、及び間引き作業における撮像範囲のサイズが格納される撮像範囲フィールド231Bで構成されている。ここで、撮像範囲フィールド231Bに格納される撮像範囲のサイズは、実施の形態1の場合と同様に、複数の苗が含まれ、且つその中に間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように定義されている。
【0068】
なお、本実施の形態において、撮像範囲は正方形で表されものとし、撮像範囲定義データ131には正方形の1辺の長さが示されているものとする。したがって、例えば、図9中における「30cm」は、撮像範囲が30cm四方の正方形であることを示している。
【0069】
図9に示すように、撮像範囲定義データ231では、湿度の範囲毎に撮像範囲が定義されているが、これに加えて実施の形態1と同様に農作物の種類及び/又は播種時期毎に撮像範囲が定義されていてもよい。
【0070】
土壌に水分または養分が多く含まれている場合、すなわち湿度が高い場合は、苗の生育状態が良くなると考えられるので、間引き作業を行う範囲は小さくてもよい。反対に、土壌に水分または養分があまり含まれていない場合、すなわち湿度が低い場合は、苗の生育状態が悪くなると考えられるので、間引き作業を行う範囲を大きくする必要がある。そのため、図9に示す例では、土の湿度が高くなればなるほど撮像範囲が小さくなり、反対に土の湿度が低くなればなるほど撮像範囲が大きくなるように、撮像範囲のサイズが定義されている。
【0071】
[農作業支援装置2の動作]
次に、上述したように構成されている農作業支援装置2の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
ユーザは、間引き作業の際に、農作業支援装置2が搭載された農業機械を操縦して間引き作業の対象の農作物が育っている畑等に移動させた後、シャベル等を用いて所定量の土をすくい、湿度測定部21が備える土受入部に投入する。
【0072】
図10は、実施の形態2の農作業支援装置2の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図10に示すとおり、農作業支援装置1は、土受入部に受け入れられた土の湿度を、湿度測定部21が備える湿度測定計によって測定する(S401)。
【0073】
次に、農作業支援装置2は、撮像範囲定義データ231に示されている複数の撮像範囲のサイズの中から、湿度測定計によって得られた測定値と対応付けられている撮像範囲のサイズを抽出し、当該サイズにより撮像範囲を決定する(S402)。具体的には、例えば温度測定計によって得られた測定値が「8%」であった場合、撮像範囲フィールド231Bに格納されている「6〜10%」に係るデータ、すなわち「25cm」を取得して、撮像範囲を25cm四方と決定する。
【0074】
上記のステップS402以降の農作業支援装置2の動作については、図5に示されている実施の形態1におけるステップS104乃至S109と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0075】
本実施の形態の農作業支援装置2においても、実施の形態1の場合と同様に、間引き対象となる苗が自動的に選択されるため、農作業の経験が比較的浅いユーザ等であっても、適切な間引き作業を容易に行うことが可能になる。
【0076】
なお、本実施の形態でも、実施の形態1の場合と同様にして天候に応じて撮像画像の補正処理を行ってもよい。この場合、天候データ132を用いてもよいが、湿度測定部21による測定結果により天候を予測する(土の湿度の測定値が低い場合は「晴」と予測し、高い場合は「雨」と予測する等)ようにしてもよい。
【0077】
(実施の形態3)
実施の形態3の農作業支援装置は、実施の形態1及び2の場合と異なり、カメラを備えておらず、他の装置に設置されるカメラの撮像範囲を決定する装置である。なお、本実施の形態の農作業支援装置3は、実施の形態1の場合のように耕耘機等の農業機械に搭載されておらず、間引き作業を行うユーザによって携行されるものとする。以下、その構成及び動作について説明する。
【0078】
[農作業支援装置3の構成]
図11は、本発明の実施の形態3に係る農作業支援装置の構成を示すブロック図である。図11に示すとおり、農作業支援装置3は、音声出力インタフェース(I/F)31と、当該音声出力インタフェース31に接続されたスピーカ32とを備えている。これらの音声出力I/F31及びスピーカ32以外の農作業支援装置3の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
音声出力I/F31は、スピーカ32と通信するためのインタフェース装置であり、CPU11から与えられた音声データに応じた音声信号をスピーカ32に出力する。スピーカ32は、入力された音声信号にしたがって音声出力を行う。
【0080】
[農作業支援装置3の動作]
次に、上述したように構成されている農作業支援装置3の動作について、フローチャートを参照しながら説明する。
ユーザは、農作業支援装置3を携行して間引き作業の対象の農作物が育っている畑等に移動する。そして、ユーザは、入力部16を用いて、間引き作業の対象の農作物の種類及び播種日を入力する。
【0081】
図12は、実施の形態3の農作業支援装3の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図12に示すとおり、農作業支援装置3は、農作物の種類及び播種日の入力を受け付けると(S501)、補助記憶装置13に記憶されている撮像範囲定義データ131を参照する(S502)。
【0082】
次に、農作業支援装置3は、実施の形態1の場合と同様に、撮像範囲定義データ131に示されている複数の撮像範囲のサイズの中から、入力された農作物の種類及び播種日で特定される撮像範囲のサイズを抽出し、当該サイズにより撮像範囲を決定する(S503)。
【0083】
ステップS503にて撮像範囲を決定した農作業支援装置3は、当該撮像範囲を表す撮像範囲確定情報を、スピーカ32を用いて音声出力する(S504)。この撮像範囲確定情報としては、例えば「20cm四方の範囲で撮影して下さい。」等の音声情報が挙げられる。
【0084】
ユーザは、農作業支援装置3とは別の装置に設けられているカメラを操作して、上記の撮像範囲確定情報で示されている撮像範囲の撮像画像を得る。このようにして得られた撮像画像は、図5に示されている実施の形態1におけるステップS107乃至S109と同様の処理又はその他の適宜の処理を実行する装置に与えられ、その結果、間引き対象の苗が自動的に選択される。
【0085】
なお、本実施の形態の農作業支援装置3は、実施の形態1の場合のような画像出力I/F及びディスプレイを備えていないが、これらの装置を備えることにより、音声出力と共に、または音声出力に代えて、撮像範囲確定情報等の各種情報を画像で出力するようにしてもよい。
【0086】
(その他の実施の形態)
カメラ付きの携帯型電話機により本発明の農作業支援装置を実現することも可能である。その場合、ユーザが携帯型電話機を適宜の位置に移動させることによってカメラの撮像範囲の調節を行えばよいが、ズーム機構等により自動的に撮像範囲の調節を行うようにしてもよい。
【0087】
また、上記の各実施の形態においては、カメラ17の撮像範囲の形状が正方形であったが、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば長方形、三角形及び円形等の他の形状であってもよい。
【0088】
上記の各実施の形態は、適宜組み合わせることが可能である。したがって、例えば、撮像範囲確定情報及び間引き対象情報等の各種の情報を音声にて出力するように実施の形態1または2の農作業支援装置の構成を変更すること等も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明の農作業支援装置は、野菜の苗の間引き作業を支援する農作業支援装置などとして有用である。
【符号の説明】
【0090】
1,2,3 農作業支援装置
11 CPU
12 主記憶装置
13 補助記憶装置
14 入出力インタフェース
15 画像出力インタフェース
16 入力部
17 カメラ
18 移動部
19 ディスプレイ
131 撮像範囲定義データ
132 天候データ
133 生長経過データ
21 湿度測定部
23 補助記憶装置
31 音声出力インタフェース
32 スピーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
農作物の複数の苗を撮像する撮像部と、
少なくとも1つの間引き対象の苗が撮像画像中に含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定する撮像範囲決定手段と、
前記撮像範囲決定手段によって決定された撮像範囲で複数の苗を撮像するように前記撮像部を制御する撮像部制御手段と、
前記撮像部制御手段による制御にしたがって前記撮像部により得られた撮像画像中の複数の苗から間引き対象の苗を特定する間引き対象特定手段と、
前記間引き対象特定手段によって特定された間引き対象の苗に関する間引き対象情報を出力する間引き対象情報出力手段と
を備える、農作業支援装置。
【請求項2】
農作物の種類毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記撮像範囲決定手段は、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項1に記載の農作業支援装置。
【請求項3】
農作物の播種時期毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記撮像範囲決定手段は、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項1に記載の農作業支援装置。
【請求項4】
前記撮像範囲決定手段は、苗が育っている土の状態に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項1乃至3の何れかに記載の農作業支援装置。
【請求項5】
苗が育っている土の湿度を測定する湿度測定手段をさらに備え、
前記撮像範囲決定手段は、前記湿度測定手段による測定結果に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項4に記載の農作業支援装置。
【請求項6】
前記撮像範囲決定手段によって決定された前記撮像部の撮像範囲を示す撮像範囲確定情報を出力する撮像範囲確定情報出力手段をさらに備える、請求項1乃至5の何れかに記載の農作業支援装置。
【請求項7】
前記撮像範囲決定手段は、間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されている、請求項1乃至6の何れかに記載の農作業支援装置。
【請求項8】
農作物の複数の苗を撮像する撮像部の撮像範囲を決定する撮像範囲決定手段と、
前記撮像範囲決定手段によって決定された前記撮像部の撮像範囲を示す撮像範囲確定情報を出力する撮像範囲確定情報出力手段とを備え、
前記撮像範囲決定手段は、少なくとも1つの間引き対象の苗が撮像画像中に含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されている、農作業支援装置。
【請求項9】
農作物の種類毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記撮像範囲決定手段は、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項8に記載の農作業支援装置。
【請求項10】
農作物の播種時期毎に定められた前記撮像部の撮像範囲に関する撮像範囲情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記撮像範囲決定手段は、前記記憶部に記憶されている撮像範囲情報に基づいて、前記撮像部の撮像範囲を決定するように構成されている、請求項8に記載の農作業支援装置。
【請求項11】
前記撮像範囲決定手段は、間引き対象とならない苗が1つだけ含まれるように、前記撮像部の撮像範囲を決定すべく構成されている、請求項8乃至10の何れかに記載の農作業支援装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−231733(P2010−231733A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−81540(P2009−81540)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【Fターム(参考)】