説明

農作業機

【課題】付着土の影響でクラッチ嵌合が解除されない不具合が生じることがない農作業機を提供する。
【解決手段】農作業機1は、中央の作業機本体2と、この作業機本体2に回動可能に設けた左右の折畳作業体3とを備える。作業機本体2には一方側クラッチ11を設け、折畳作業体3には一方側クラッチと嵌合する他方側クラッチ20を設ける。農作業機1は、作業機本体2に対して折畳作業体3を回動させる駆動手段21と、折畳作業体3を展開作業位置にロックする展開ロック手段とを備える。展開ロック手段によるロックを解除すると、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体43の弾性復元力によって折畳作業体3が展開作業位置から折畳方向へ若干回動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、付着土の影響等によって一方側クラッチと他方側クラッチとの嵌合が解除されないという不具合が生じることがない農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されたような3分割構造の折畳式の農作業機が知られている。
【0003】
この折畳式の農作業機は、トラクタの後部に連結される中央の作業機本体と、作業機本体に回動可能に設けられ折畳方向への回動により折畳非作業位置に位置し展開方向への回動により展開作業位置に位置する左右の折畳作業体と、作業機本体に設けられた一方側クラッチ(接続部)と、折畳作業体に設けられ折畳作業体が展開作業位置に位置した状態時に一方側クラッチと嵌合する他方側クラッチ(被接続部)と、作業機本体に対して折畳作業体を回動させる駆動手段である油圧シリンダと、折畳作業体が展開作業位置に位置した状態時にこの折畳作業体を作業機本体に対してロックする展開ロック手段とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−33018号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の農作業機では、展開ロック手段によるロックを解除して油圧シリンダで折畳作業体を展開作業位置から折畳方向に向けて回動させようとした際に、一方側クラッチおよび他方側クラッチに付着した土の影響等によって両クラッチの嵌合が解除されないという不具合が生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、付着土の影響等によって一方側クラッチと他方側クラッチとの嵌合が解除されないという不具合が生じることがない農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の農作業機は、作業機本体と、この作業機本体に回動可能に設けられ、折畳方向への回動により折畳非作業位置に位置し、展開方向への回動により展開作業位置に位置する折畳作業体と、前記作業機本体に設けられた一方側クラッチと、前記折畳作業体に設けられ、前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に前記一方側クラッチと嵌合する他方側クラッチと、前記作業機本体に対して前記折畳作業体を回動させる駆動手段と、前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時にこの折畳作業体を前記作業機本体に対してロックする展開ロック手段と、この展開ロック手段によるロックが解除された際に、弾性復元力によって前記折畳作業体を前記展開作業位置から前記折畳方向に向けて若干回動させるクラッチ嵌合解除補助用の弾性体とを備えるものである。
【0007】
請求項2記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、作業機本体および折畳作業体のいずれか一方に設けられた固定当接体と、前記作業機本体および折畳作業体のいずれか他方に設けられ、前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に前記固定当接体と当接する可動当接体とを備え、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、前記作業機本体および折畳作業体のいずれか他方と前記可動当接体との間に設けられているものである。
【0008】
請求項3記載の農作業機は、請求項2記載の農作業機において、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体の弾性復元力が、調整ナットの操作により調整可能となっているものである。
【0009】
請求項4記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、展開ロック手段に設けられているものである。
【0010】
請求項5記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、作業機本体および折畳作業体は、この折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に互いに対向する側面部を有し、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、前記作業機本体の前記側面部および前記折畳作業体の前記側面部の少なくともいずれか一方に設けられているものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、展開ロック手段によるロックが解除された際に、弾性復元力によって折畳作業体を展開作業位置から折畳方向に向けて若干回動させるクラッチ嵌合解除補助用の弾性体を備えるため、付着土の影響等によって一方側クラッチと他方側クラッチとの嵌合が解除されないという不具合が生じることがなく、駆動手段で折畳作業体を折畳方向に向けて適切に回動させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の農作業機の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1および図2において、1は3分割構造の折畳式の農作業機で、この農作業機1は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)に連結される牽引式の代掻き機である。そして、農作業機1は、トラクタに連結された状態で、トラクタの走行により圃場を移動しながら、代掻作業および土引作業を選択的に行うものである。
【0014】
農作業機1は、トラクタの後部の3点リンク部(作業機昇降装置)に連結される左右方向長手状の作業機本体(中央作業体)2と、作業機本体2の左右方向両端部に回動中心軸(支点)4を中心として上下方向に回動可能に設けられ折畳方向への回動により折畳非作業位置に位置し展開方向への展開作業位置に位置する左右方向長手状の左右1対の折畳作業体(延長作業体)3とを備えている。
【0015】
作業機本体2は、トラクタの後部の3点リンク部に連結される機体6を有している。機体6には、トラクタのPTO軸に接続される入力軸7から伝動手段を介して動力を受けて回転しながら耕耘作業をする耕耘体8が回転可能に設けられている。機体6の耕耘カバー部の後端部には、耕耘体8の後方位置で圃場面に追従するように上下方向に回動しながら整地作業をする整地体が弾性板であるゴム板を介して上下方向に回動可能に設けられている。
【0016】
耕耘体8は、機体6に回転可能に設けられた左右方向長手状の耕耘軸9およびこの耕耘軸9に放射状に取り付けられた耕耘爪10等にて構成されている。そして、作業機本体2の耕耘体8の耕耘軸9の端部には、複数の凹凸部を有する一方側クラッチ11が設けられている。また、整地体は、機体6の耕耘カバー部の後端部に取り付けられたゴム板に上端部が取り付けられた第1整地板(均平板)およびこの第1整地板の下端部に上端部が回動可能に取り付けられた第2整地板(レーキ)等にて構成されている。
【0017】
折畳作業体3は、作業機本体2の機体6に回動中心軸4を中心として上下方向に回動可能に設けられた延長機体13を有している。延長機体13には、中央の作業機本体2の耕耘体8から動力を受けて回転しながら耕耘作業をする延長耕耘体14が回転可能に設けられている。延長機体13の耕耘カバー部の後端部には、延長耕耘体14の後方位置で圃場面に追従するように上下方向に回動しながら整地作業をする延長整地体が弾性板であるゴム板を介して上下方向に回動可能に設けられている。
【0018】
延長耕耘体14は、延長機体13に回転可能に設けられた左右方向長手状の耕耘軸15およびこの耕耘軸15に放射状に取り付けられた耕耘爪等にて構成されている。そして、折畳作業体3の延長耕耘体14の耕耘軸15の端部、つまり作業機本体2側の内端部には、一方側クラッチ11の凹凸部に対応する形状をなす複数の凹凸部を有し折畳作業体3が展開作業位置に位置した状態時にその一方側クラッチ11と嵌脱可能に密に嵌合する他方側クラッチ20が設けられている。また、延長整地体は、延長機体13の耕耘カバー部の後端部に取り付けられたゴム板に上端部が取り付けられた第1整地板(均平板)およびこの第1整地板の下端部に上端部が回動可能に取り付けられた第2整地板(レーキ)等にて構成されている。
【0019】
また、農作業機1は、駆動力を出力して作業機本体2に対して折畳作業体3を回動中心軸4を中心として回動させる駆動手段21と、折畳作業体3が展開作業位置に位置した状態時にこの折畳作業体3を作業機本体2に対してロックする展開ロック手段22と、折畳作業体3が作業機本体2の上方の折畳非作業位置に位置した状態時にこの折畳作業体3を作業機本体2に対してロックする折畳ロック手段(図示せず)と、折畳作業体3を展開作業位置に位置決めするストッパ手段である位置決め手段23とを備えている。
【0020】
駆動手段21は、例えば作業機本体2の機体6と折畳作業体3の延長機体13との間に設けられた伸縮可能な油圧シリンダ25にて構成されている。油圧シリンダ25は、シリンダ本体部26と、このシリンダ本体部26内に対して出入りするロッド部27とを有している。シリンダ本体部26の基端部が作業機本体2の機体6に回動可能に取り付けられ、ロッド部27の先端部が折畳作業体3の延長機体13に回動可能に取り付けられている。
【0021】
展開ロック手段22は、作業機本体2に対する折畳作業体3の回動に応じて自動ロックおよび自動ロック解除を行うものである。展開ロック手段22は、折畳作業体3の延長機体13の突出部31に設けられた係合ピン32と、作業機本体2の機体6に設けられたピン受け凹部33と、機体6に軸34を中心として回動可能に設けられピン受け凹部33にて受け止められた係合ピン32と係合する係合フック35と、係合フック35を軸34を中心として回動させるフック回動機構36とを有している。
【0022】
位置決め手段23は、作業機本体2の機体6に固設された固定当接体41と、折畳作業体3の延長機体13に移動可能に設けられ折畳作業体3が展開作業位置に位置した状態時に固定当接体41と接離可能に当接する可動当接体42と、延長機体13と可動当接体42との間に設けられ展開ロック手段22によるロックが解除された際に弾性復元力によって折畳作業体3を展開作業位置から折畳方向に向けて回動中心軸4を中心として若干回動させるクラッチ嵌合解除補助用の弾性体43とを有している。
【0023】
ここで、図3ないし図5に示すように、折畳作業体3の延長機体13の側板51には、複数、例えば3つの孔部52を有する略矩形板状のスペーサ部材53がボルト等の固定具54で固着され、このスペーサ部材53には孔部52に連通する複数、例えば3つの連通孔部55を有する略矩形板状のベース部材56が溶接等にて固着されている。そして、スペーサ部材53とベース部材56とにて構成された取付部57に、可動当接体42が距離A(例えば4mm〜5mm程度)だけ移動できるように取り付けられている。
【0024】
この可動当接体42は、固定当接体41と接離可能に当接する1枚の当接板61と、この当接板61にロックナット62で固定され頭部63aがスペーサ部材53の孔部52内に位置する複数本、例えば3本のボルト63と、各ボルト63の軸部63bの外周側に装着された調整ナット64および板部材65とを有している。
【0025】
そして、延長機体13のベース部材56と可動当接体42の板部材65との間に複数、例えば3つの略円筒状の硬質ゴム製のクッションゴム66がベース部材56と板部材65とで挟持された状態に設けられ、クッションゴム66の内周側にボルト63の軸部63bが挿通されている。これら3つのクッションゴム66にてクラッチ嵌合解除補助用の弾性体43が構成され、この弾性体43の弾性復元力が調整ナット64の回転操作により調整可能となっている。
【0026】
図3および図4に示すように、可動当接体42の当接板61が固定当接体41から離れた状態では、可動当接体42のボルト63の頭部63aは、延長機体13のベース部材56に接触している。
【0027】
そして、図5に示すように、可動当接体42の当接板61が固定当接体41に当接し、折畳作業体3が展開作業位置に位置し、展開ロック手段22によるロックがかかると、可動当接体42は、弾性体43を圧縮弾性変形させつつ延長機体13に対して距離Aだけ移動することによって、ボルト63の頭部63aが延長機体13の側板51の受け面51aに当接した状態となる。
【0028】
この状態から、展開ロック手段22によるロックを解除すると、弾性体43が元の形状に戻ろうとし、この弾性体43による弾性復元力によって折畳作業体3が展開作業位置から折畳方向に向けて回動中心軸4を中心として若干回動、すなわち例えば2mm〜3mm程度回動し、その結果、他方側クラッチ20が一方側クラッチ11に対して若干ずれて互いの嵌合力が減少し、一方側クラッチ11と他方側クラッチ20との嵌合が解除され易い状態となる。
【0029】
なお、例えば展開ロック手段22によるロックを解除した際に発生する弾性体43の弾性復元力を増大させる場合は、図6および図7に示すように、調整ナット64を操作し、弾性体43であるクッションゴムを予め所望量だけ圧縮弾性変形させておけばよく、この変形量の変更によってロックを解除した際の弾性体43の弾性復元力が適宜調整可能となっている。
【0030】
次に、上記農作業機1の作用等を説明する。
【0031】
農作業機1を用いて最大の作業幅で代掻作業をする場合、駆動手段21の油圧シリンダ25を作動させることにより、左右の折畳作業体3を回動中心軸4を中心として展開方向に向けて展開作業位置まで所定角度回動させる。
【0032】
すると、位置決め手段23にて折畳作業体3が展開作業位置に位置決めされるとともに、展開ロック手段22にて折畳作業体3が作業機本体2に対して自動的にロックされ、また同時に、一方側クラッチ11と他方側クラッチ20とが互いに嵌合し、この嵌合したクラッチ11,20を介して耕耘体8から延長耕耘体14に動力伝達が可能な状態となる。
【0033】
この際、位置決め手段23の可動当接体42は、固定当接体41との当接に基いて弾性体43を圧縮弾性変形させつつ延長機体13に対して距離Aだけ移動し、ボルト63の頭部63aが延長機体13の側板51の受け面51aに当接した状態となる(図5参照)。
【0034】
このようにして折畳作業体3が展開状態に設定された農作業機1をトラクタの走行によって移動させると、作業機本体2の耕耘体8と左右の折畳作業体3の延長耕耘体とにて耕耘作業が行なわれ、作業機本体2の整地体と左右の折畳作業体3の整地体とにて整地作業が行なわれる。
【0035】
そして、作業終了後、左右の折畳作業体3を折畳非作業位置まで回動させて折畳状態に切り換える場合、展開ロック手段22によるロックが解除されると、弾性体43が元の形状に戻ろうとし、この弾性体43による弾性復元力によって折畳作業体3が展開作業位置から折畳方向に向けて回動中心軸4を中心として例えば2mm〜3mm程度回動する。
【0036】
その結果、他方側クラッチ20が一方側クラッチ11に対して若干ずれて互いの嵌合力が減少し、一方側クラッチ11と他方側クラッチ20との嵌合が解除され易い状態となり、その後、駆動手段21の油圧シリンダ25によって折畳作業体3がさらに折畳方向に向って回動し、一方側クラッチ11と他方側クラッチ20との嵌合が完全に解除され、折畳作業体3が折畳状態となる。
【0037】
このように農作業機1によれば、展開ロック手段22によるロックが解除された際に、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体43の弾性復元力によって折畳作業体3が展開作業位置から折畳方向へ若干回動し、その結果、一方側クラッチ11と他方側クラッチ20との互いの嵌合力が減少するため、クラッチ11,20に付着した付着土の影響等によって一方側クラッチ11と他方側クラッチ20との嵌合が解除されないという不具合が生じることがなく、駆動手段21の油圧シリンダ25で折畳作業体3を折畳方向に向けて適切に回動させることができる。
【0038】
なお、上記実施の形態では、位置決め手段23がクラッチ嵌合解除補助用の弾性体43を有する構成について説明したが、例えば図8および図9に示すように、位置決め手段23を有しない農作業機1の場合、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体43を展開ロック手段22に設けるようにしてもよい。
【0039】
この図8および図9に示す農作業機1の弾性体43は、係合ピン32およびピン受け凹部33の少なくともいずれか一方、例えばピン受け凹部33のみにこのピン受け凹部33に沿って湾曲状に設けられた硬質ゴム製のクッションゴム71にて構成されている。
【0040】
なお、図示しないが、弾性体43を係合ピン32のみに設けた構成や、弾性体43を係合ピン32およびピン受け凹部33の両方に設けた構成でもよい。また、図1に示す農作業機1において弾性体43を展開ロック手段22にも設けるようにしてもよい。
【0041】
また、例えば図10および図11に示すように、作業機本体2の左右方向端部および折畳作業体3の内端部にこの折畳作業体3が展開作業位置に位置した状態時に互いに対向する側面部2a,3aを形成し、クラッチ嵌合解除補助用の弾性体43を作業機本体2の側面部2aおよび折畳作業体3の側面部3aの少なくともいずれか一方、例えば作業機本体2の側面部2aのみに設けるようにしてもよい。この弾性体43は、作業機本体2の側面部2aに貼着された略シート状の硬質ゴム製のクッションゴム72にて構成されている。
【0042】
なお、図示しないが、弾性体43を折畳作業体3の側面部3aのみに設けた構成や、弾性体43を作業機本体2の側面部2aおよび折畳作業体3の側面部3aの両方に設けた構成でもよい。また、図1或いは図8に示す農作業機1において弾性体43を側面部2a,3aにも設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態に係る農作業機の展開状態時における部分正面図である。
【図2】同上農作業機の部分正面図である。
【図3】同上農作業機の位置決め手段の平面図である。
【図4】同上位置決め手段の正面図である。
【図5】同上位置決め手段の展開状態時における正面図である。
【図6】同上位置決め手段の正面図である。
【図7】同上位置決め手段の展開状態時における正面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る農作業機の展開状態時における部分正面図である。
【図9】同上農作業機の部分正面図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る農作業機の展開状態時における部分正面図である。
【図11】同上農作業機の部分正面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 農作業機
2 作業機本体
2a 側面部
3 折畳作業体
3a 側面部
11 一方側クラッチ
20 他方側クラッチ
21 駆動手段
22 展開ロック手段
41 固定当接体
42 可動当接体
43 クラッチ嵌合解除補助用の弾性体
64 調整ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機本体と、
この作業機本体に回動可能に設けられ、折畳方向への回動により折畳非作業位置に位置し、展開方向への回動により展開作業位置に位置する折畳作業体と、
前記作業機本体に設けられた一方側クラッチと、
前記折畳作業体に設けられ、前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に前記一方側クラッチと嵌合する他方側クラッチと、
前記作業機本体に対して前記折畳作業体を回動させる駆動手段と、
前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時にこの折畳作業体を前記作業機本体に対してロックする展開ロック手段と、
この展開ロック手段によるロックが解除された際に、弾性復元力によって前記折畳作業体を前記展開作業位置から前記折畳方向に向けて若干回動させるクラッチ嵌合解除補助用の弾性体と
を備えることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
作業機本体および折畳作業体のいずれか一方に設けられた固定当接体と、
前記作業機本体および折畳作業体のいずれか他方に設けられ、前記折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に前記固定当接体と当接する可動当接体とを備え、
クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、前記作業機本体および折畳作業体のいずれか他方と前記可動当接体との間に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。
【請求項3】
クラッチ嵌合解除補助用の弾性体の弾性復元力が、調整ナットの操作により調整可能となっている
ことを特徴とする請求項2記載の農作業機。
【請求項4】
クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、展開ロック手段に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。
【請求項5】
作業機本体および折畳作業体は、この折畳作業体が前記展開作業位置に位置した状態時に互いに対向する側面部を有し、
クラッチ嵌合解除補助用の弾性体が、前記作業機本体の前記側面部および前記折畳作業体の前記側面部の少なくともいずれか一方に設けられている
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−289132(P2007−289132A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−123755(P2006−123755)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000188009)松山株式会社 (285)
【Fターム(参考)】