説明

農作業機

【課題】トラクタからの回転動力の一部を得て回転を増速する手段が、コンパクトで重量バランスに優れており、かつ、増速比を高くすることができる農作業機を提供することを目的とする。
【解決手段】トラクタ1に装着して農作業を行う農作業機2において、トラクタ1からの回転動力を受けてミッションケース114内に伝達する入力軸11と、入力軸11の動力の一部を得て回転を伝達させる第1の伝達手段13、15と、第1の伝達手段13、15で伝達した回転をさらに伝達させる第2の伝達手段17、18、19と、第2の伝達手段17、18、19で伝達した回転を受ける出力装置20とを有し、第1の伝達手段13、15と第2の伝達手段17、18、19の少なくとも1つは回転を増速する増速手段である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業機に関し、特に、トラクタからの回転動力の一部を得て増速する手段を設け、トラクタに装着して農作業を行う農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トラクタに装着する農作業機では、アクチュエータ等を有して様々な農作業に対応していた。アクチュエータ等は電気で動くものも数多くあり、このときの電源は、トラクタのバッテリーを使用し、トラクタ側からハーネス(配線)を介して接続されていた。
【0003】
一方、図6は、従来の農作業機における入力軸近辺の一例を示す拡大図である。図6では、下側が前側となり、トラクタに装着される。トラクタ側からの動力を入力軸101で受けて回転し、動力は、入力軸101に接続された第1ベベルギア102、第2ベベルギア104、駆動軸106へと伝達されて、農作業に必要な動力となる。ベベルケース111は、入力軸101をベアリング121、122を介して前側のボス部111aで保持する。さらに、第2ベベルギア104をベアリング123を介して後ろ側のベベル保持部111bで保持する。ベベルケース111は外周に複数の孔111cを有するフランジ部111dを有し、ここにボルトなどを外側から通し、ミッションケース114の前方の開口した取付部114a(の雌ねじ部)に固定する。このとき、ベベルギア102、104は、ミッションケース114内に配置される。ベベルケース111より前方には、固定部材112が取り付けてある。また、ミッションケース114の両側には、フレームパイプ115、116に固定されたヒッチアーム取付用プレート117、118を有している。
【0004】
一方、特許文献1には、ギアケースの後方から突出した出力軸を有するロータリ耕耘装置が記載されている。さらに、特許文献2には、入力軸から平歯車を1段介してミッションケース内部に設けられた油圧ポンプを作動させる農作業機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−210002号公報
【特許文献2】特開平10−14301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のトラクタのバッテリーを電源とする方式では、トラクタと農作業機の間をつなぐ配線が必要であり、農作業に応じて農作業機を付け替えるごとに配線を脱着する必要がある。さらに、配線を接続したままトラクタから農作業機を取り外すと断線のおそれもあった。
【0007】
また、特許文献1に記載の発明は、ギアケースの後方にスペースを有する必要があり、さらに、図6に示した従来例と比べれば、入力軸周りの機構をすべて取り替える必要があり重量バランスも悪くなる。特許文献2に記載の発明は、平歯車を一段介してミッションケース内部の油圧ポンプを作動させる構成であり、定められた油圧ポンプのみに適用可能であり、増速比も限られる。さらに、従来例と比べれば、入力軸周りの機構をすべて取り替える必要がある。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みて、トラクタからの回転動力の一部を得て回転を増速する手段が、コンパクトで重量バランスに優れ、かつ、増速比を高くすることができるトラクタに装着して農作業を行う農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の農作業機は、トラクタに装着して農作業を行う農作業機において、前記トラクタからの回転動力を受けてミッションケース内に伝達する入力軸と、前記入力軸の動力の一部を得て回転を伝達させる第1の伝達手段と、前記第1の伝達手段で伝達した回転をさらに伝達させる第2の伝達手段と、前記第2の伝達手段で伝達した回転を受ける出力装置とを有し、前記第1の伝達手段と前記第2の伝達手段の少なくとも1つは回転を増速する増速手段であることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記第1の伝達手段は第1の増速手段であり、前記第2の伝達手段は第2の増速手段であって、前記第1の増速手段は前記ミッションケースより前方に設けられ、前記第2の増速手段は、前記第1の増速手段よりも前方側に設けられることを特徴とする。
【0010】
さらに本発明の農作業機は、前記第1の増速手段、前記第2の増速手段及び前記出力装置は、前記ミッションケースの両側に設けられる2つのヒッチアーム取付用プレートの間に設けられていることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記第1の増速手段は、前記入力軸に取り付けられて前記入力軸と一緒に回転する第1の平歯車と、前記第1の平歯車と噛み合う第2の平歯車により構成されることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記第1の平歯車と前記第2の平歯車の中心距離は、100〜200mmであることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記第1の平歯車は、直径が250mm以下であることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記第1の増速手段は、前記ミッションケースの前方に固定されて前記入力軸を保持するギアケースの内部に設けられていることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明の農作業機は、前記第2の増速手段は、2つのプーリーとベルトにより構成されていることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記プーリーの1つは、前記第2の平歯車が取り付けられる伝動軸に固定されることを特徴とする。
さらに本発明の農作業機は、前記出力装置は、前記第2の増速手段より後方側に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、トラクタに装着して農作業を行う農作業機において、トラクタからの回転動力の一部を得て回転を増速する手段が、コンパクトで重量バランスに優れ、かつ、増速比を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の農作業機における一実施形態を示す入力軸近辺の平面断面拡大図である。
【図2】本発明の農作業機における一実施形態を示す入力軸近辺の正面拡大図である。
【図3】本発明の農作業機における入力軸近辺の取り付け例を示す拡大正面図である。
【図4】本発明の農作業機とトラクタを含む構成例を示す全体構成図である。
【図5】本発明の農作業機の一例を示す正面図である。
【図6】従来の農作業機における一例を示す入力軸近辺の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態を説明する。
【0015】
図1は、本発明の農作業機における一実施形態を示す入力軸近辺の平面断面拡大図であり、図2は、正面拡大図である。図1では、機構を分かりやすくするため出力装置である発電装置20の位置を外側へずらして記載されている。なお、図6の従来例と同じ部分は同じ符号を付してある。
【0016】
図1では、下側が前側(トラクタ側)となり、トラクタの後部に装着される。トラクタへの装着は、ミッションケース114の両側のフレームパイプ115、116に固定されたヒッチアーム取付用プレート117、118にヒッチアーム(トラクタとの連結させるための部材)を取り付ける等してトラクタの後部に有する連結装置等に取り付ける。
【0017】
入力軸11は、前方に受け部11aを有し、途中には、スプラインやキー溝などで構成される伝達部11bを有する。さらに後端には、第1ベベルギア102が一体に形成されている。受け部11aは、ジョイント(ユニバーサルジョイントを含む)等を取り付け可能となっていてトラクタからの回転動力が伝達される。入力軸11は、第1ベアリング21と第2ベアリング22を介してギアケース30に回転可能に保持される。
【0018】
第1ギア13は、中央に円筒部13aを有し、その外周は平歯車による歯車部13bとなっている。入力軸11の伝達部11bには、第1ギア13の円筒部13aが挿入されて、第1ギア13が入力軸11と同芯で一緒に回転するように取り付けられる。円筒部13aの内周は、スプラインで構成される。そして、円筒部13aの両側は第1ベアリング21と第2ベアリング22と当接しており、歯車部13bは、円筒部13aの後方に形成されている。
【0019】
伝動軸16は、途中に、平歯車である第2ギア15が、伝動軸16と同芯で一緒に回転するように取り付けられる。第2ギア15は、第1ギア13と噛み合う平歯車であり、第1ギア13よりも歯数が少なく、直径が小さいものとなっている。伝動軸16は、第2ギア15の両側に配置される第3ベアリング23と第4ベアリング24を介してギアケース30に回転可能に保持される。また、伝動軸16の前方端には、第1プーリー17が固定されている。
【0020】
これら、第1ギア13と第2ギア15により、第1の増速手段となっている。ここで、第1ギア13と第2ギア15の中心距離は、例えば、100mm〜200mmとすることができ、第1ギア13の直径を250mm以下とすることができる。なお、本実施例では、第1の増速手段により2倍以上増速している。
【0021】
出力装置である発電装置20は軸部20aに第2プーリー19が取り付けられ、第2プーリー19が回転するとその動力を元に発電を行う装置である。第1プーリー17と第2プーリー19の間にはベルト18が架け渡され動力を伝達する。第1プーリー17の直径は、第2プーリー19の直径より大きく、ベルト18を含めて第2の増速手段となっている。発電装置20の例として、オルタネータやダイナモが挙げられる。特に、オルタネータは、発電量も多く、整流機能や充電制御の機能を有しており後述する蓄電装置44と直接接続可能となる。発電装置20の位置は、第2プーリー19の後方にあり、フレームパイプ115を避けて、フレームパイプ115の上側に取り付けられる。このため、第2プーリー19の位置は、第1プーリー17の位置より上に配置されている。なお、第2の増速手段としては、汎用のオルタネータで使用されているプーリーとするとコストが抑えられるが、これだけでなく、チェーン(とスプロケット)やギアによる構成とすることもできる。また、出力装置は、発電装置20の他に、ポンプ等の他の出力装置でも適用可能である。
【0022】
ギアケース30は、入力軸11を保持する入力軸保持部30aをミッションケース114の前方に有し、伝動軸16を保持する伝動軸保持部30bを入力軸保持部30aの横側(真横でなくてもよい)に有している。伝動軸保持部30bの厚みは、入力軸保持部30aより薄くなっており、前側の端部は、入力軸保持部30aより後方に位置しており、第2の増速手段であるプーリー17、19のスペースを確保している。さらに、後方には、ベベル保持部30cを有しておりこの形状は、基本的に図6の従来例のベベル保持部111bと同様である。ベベル保持部30cには、第3ベアリング123を介して、第2ベベルギア104が取り付けられる。
【0023】
また、ギアケース30は、組み付けを考慮してギアケース後部材31とギアケース前部材32に分割できる。ギアケース後部材31は、例えば、後方側の第2ベアリング22と第4ベアリング24を取り付ける取付部を有し、ギアケース前部材32は、前方側の第1ベアリング21や第3ベアリング23を取り付ける取付部を有することができる。さらに、ギアケース後部材31は、ベベル保持部30cも有している。
【0024】
ベース35は、ギアケース30の伝動軸保持部30bの前側に取り付けられ、第1プーリー17と第2プーリー19と発電装置20を支持する。さらに、プーリーケース36は、ベース35に取り付けられ第1プーリー17と第2プーリー19の前側と側面をカバーする。また、ベース35には、調節溝35aを有している。
【0025】
発電装置20は、ベース35の後方に、ボルト37と調節ボルト38により固定する。ボルト37と調節ボルト38は、発電装置20の両側に位置している。調節ボルト38は、調節溝35aにそってずらして位置を決めて固定できる。これにより、ベルト18の張りを調節できる。発電装置20は、外部に設けられており、メンテナンスが容易となっている。
【0026】
次に、作用について説明する。
【0027】
トラクタのPTO(Power take Off)からの動力は、ジョイント(ユニバーサルジョイントを含む)等を介して入力軸11に伝達され、入力軸11は回転する。すると、入力軸11の後端に固定された第1ベベルギア102も回転し、第2ベベルギア104と噛み合い、駆動軸106へ動力が伝達される。駆動軸106以降は農作業に必要な動力のために使用される。
【0028】
一方、入力軸11に取り付けられている第1ギア13も入力軸11と一緒に回転し、第2ギア15と噛み合い動力の一部(例えば、1馬力程度)が伝達されて増速される。さらに、第2ギア15を取り付けている伝動軸16が一緒に回転し、前方先端に固定されている第1プーリー17も回転する。第1プーリー17の回転動力は、ベルト18を介してさらに増速して第2プーリー19へ伝達される。第2プーリー19は、発電装置20の軸部20aに取り付けられているため、発電装置20は伝達された動力をもとに発電を行う。
【0029】
このように、第1ギア13及び第2ギア15の第1の増速手段と、第1プーリー17及び第2プーリー19の第2の増速手段により増速される。トラクタPTOからの定格の回転数は通常540rpm(revolution per minute)である。オルタネータ等の発電機は、2000rpm以上の回転数が好ましく、最低でも1500rpm以上の回転が必要である。そのため、トラクタPTOから入力軸11に入力された回転数(定格540rpm)から発電装置20の第2プーリー19の回転までに増速する比率は、3倍以上必要となる。本発明では、上記2段階の増速手段により確実に増速される。
【0030】
図3は、本発明の農作業機における入力軸近辺の取り付け例を示す拡大正面図である。図では、(a)から(d)に向かうに従い部品が取り付けられていき完成となっていく。
【0031】
まず、図3(a)のように、ミッションケース114に、ギアケース後部材31を取り付ける。ギアケース後部材31の底部には底部取付孔31aを複数有しており、この孔にボルトを入れ、ミッションケース114の取付部114aに有する雌ねじ部に締め付ける等して固定する。底部取付孔31aは、側壁部31bより内側に位置している。これにより、ミッションケース114の取付部114aは従来のままで、ギアケース30内部に各ギア13,15を設けるスペースを確保することができる。このとき、第2ベベルギア104は、ベベル保持部30cに予めセットしておく。
【0032】
さらに、図3(b)のように、ギアケース後部材31にギアケース前部材32を取り付ける。取り付けは、それぞれの側壁部31b、32aの端部をあわせて、ギアケース前部材32の側部取付孔32bからボルトを入れて、ギアケース後部材31の側部雌ねじ部31cに螺合させて固定する。このとき、内部には、第1ベベルギア102を有する入力軸11、伝動軸16、各ギア13、15、各ベアリング21、22、23、24をセットする。
【0033】
さらに、図3(c)のように、ギアケース前部材32に、ベース35を取り付け、各プーリー17,19とベルト18をセットした後、図3(d)のように、ベース35にプーリーケース36を取り付けている。
【0034】
これらの構成により、ミッションケース114の構成は従来例と同じままで、増速手段を取り付けることができる。さらに、増速手段を2段とすることで全体をコンパクトにすることができる。さらに、増速手段の動力を入力軸11からとることで前側に設置でき、トラクタとの重量バランスもよい。
【0035】
さらに、これらの構成により、従来例のミッションケース114の取付部114aの前端部から固定部材112の前端部間の距離Aと、本発明のミッションケース114の取付部114aの前端部からギアケース30の前端部間の距離A’は、略同じにすることが可能となっている。さらに、プーリーケース36の前端部は、ギアケース30の前端部より前に出ないことにより(B)、ジョイントや入力軸のカバーとの干渉もなくなる。さらに、発電装置20をミッションケース114の一方の横側に位置させ、さらに、従来のヒッチアーム取付用プレート117、118より内側に配置することで他の部材との干渉を避けることができる。これらにより、ヒッチアーム(トラクタとの連結させるための部材)等の取り付けは従来通りとすることができ、部品の共通化を図ることができる。
【0036】
図4は、本発明の農作業機とトラクタを含む構成例を示す全体構成図である。トラクタ1の後部には、農作業機2が装着されており、トラクタ1からの動力は、ジョイント4を介して入力軸11へ伝達される。農作業機2には、入力軸11、発電装置20、無線送受信部42、制御ボックス(制御部)43、蓄電装置44、アクチュエータ45を有しており、入力軸11の回転動力の一部が増速されて発電装置20で発電され蓄電装置44に電気が蓄えられる。蓄電装置44は、例えば12Vのバッテリーなどである。一方、蓄電装置44と制御ボックス43は接続され、さらに、制御ボックス43は、無線送受信部42やアクチュエータ45とも接続されている。一方、トラクタ1側には、操作部41を配置可能となっている。
【0037】
操作部41には、操作スイッチや無線送受信機能を有しており、作業者は、例えば、トラクタ1の運転席から操作部41を遠隔で操作する。すると、操作信号は無線で、農作業機2側の無線送受信部42へ送られる。そしてその操作信号をもとに、制御ボックス43では、アクチュエータ45を制御する。このとき農作業機2側で必要な電力は、蓄電装置44を電源として供給される。なお、制御ボックス43から必要な情報を無線送受信部42を介して操作部41へ送信し操作部41に表示部を設けて表示させてもよい。
【0038】
このように無線操作及び発電システムを構成することで、トラクタ1と農作業機2の間の配線を一切必要とせず、作業者は、農作業機2の取り替えをスムーズに行うことができ、さらに、このときの断線のリスクもなくすことができる。
【0039】
図5は、本発明の農作業機の一例を示す正面図である。図5の農作業機2は折りたたみ機構を備えた代掻き機であり、入力軸11側をトラクタ1に装着し、入力軸11からの動力を得てカバー52の内で代掻き爪が回転することにより代掻き作業を行う。
【0040】
電動油圧シリンダ56は、シリンダが伸び縮みすることにより、回動機構57を作用させサイド作業部55を(図5の左側のように)上側に折りたたみ、代掻き機の全幅を短くすることができる。延長レーキ開閉装置60は、内部のモーターが回転することにより、制御バー62やワイヤ63を介して延長レーキ61を左右に回動させ、延長レーキ61を使用するか否かを選択することができる。土引きユニット66は、内部のモーターの回転により土引き部67を介して後方のレーキの上下動を制御して土引きを調整することができる。
【0041】
これら、電動油圧シリンダ56や、延長レーキ開閉装置60(のモーター)、土引きユニット66(のモーター)をアクチュエータ45として操作することができ、効率のよい農作業を行うことができる。
【0042】
図5では、一種類の農作業機を例に示したが、これに限らず、トラクタに装着してトラクタからの動力を受ける入力軸を有し、電動で動くアクチュエータを備えた農作業機全般に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
11、101 入力軸
13 第1ギア
15 第2ギア
16 伝動軸
17 第1プーリー
18 ベルト
19 第2プーリー
20 出力装置である発電装置
30 ギアケース
35 ベース
36 プーリーケース
41 操作部
42 無線送受信部
43 制御ボックス
44 蓄電装置
45 アクチュエータ
56 電動油圧シリンダ
60 延長レーキ開閉装置
66 土引きユニット
102 第1ベベルギア
104 第2ベベルギア
111 ベベルケース
114 ミッションケース
117、118 ヒッチアーム取付用プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラクタに装着して農作業を行う農作業機において、
前記トラクタからの回転動力を受けてミッションケース内に伝達する入力軸と、前記入力軸の動力の一部を得て回転を伝達させる第1の伝達手段と、前記第1の伝達手段で伝達した回転をさらに伝達させる第2の伝達手段と、前記第2の伝達手段で伝達した回転を受ける出力装置とを有し、
前記第1の伝達手段と前記第2の伝達手段の少なくとも1つは回転を増速する増速手段であることを特徴とする農作業機。
【請求項2】
請求項1に記載の農作業機において、
前記第1の伝達手段は第1の増速手段であり、前記第2の伝達手段は第2の増速手段であって、
前記第1の増速手段は前記ミッションケースより前方に設けられ、前記第2の増速手段は、前記第1の増速手段よりも前方側に設けられることを特徴とする農作業機。
【請求項3】
請求項2に記載の農作業機において、
前記第1の増速手段、前記第2の増速手段及び前記出力装置は、前記ミッションケースの両側に設けられる2つのヒッチアーム取付用プレートの間に設けられていることを特徴とする農作業機。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の農作業機において、
前記第1の増速手段は、前記入力軸に取り付けられて前記入力軸と一緒に回転する第1の平歯車と、前記第1の平歯車と噛み合う第2の平歯車により構成されることを特徴とする農作業機。
【請求項5】
請求項4に記載の農作業機において、
前記第1の平歯車と前記第2の平歯車の中心距離は、100〜200mmであることを特徴とする農作業機。
【請求項6】
請求項4又は請求項5に記載の農作業機において、
前記第1の平歯車は、直径が250mm以下であることを特徴とする農作業機。
【請求項7】
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の農作業機において、
前記第1の増速手段は、前記ミッションケースの前方に固定されて前記入力軸を保持するギアケースの内部に設けられていることを特徴とする農作業機。
【請求項8】
請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の農作業機において、
前記第2の増速手段は、2つのプーリーとベルトにより構成されていることを特徴とする農作業機。
【請求項9】
請求項8に記載の農作業機において、
前記プーリーの1つは、前記第2の平歯車が取り付けられる伝動軸に固定されることを特徴とする農作業機。
【請求項10】
請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の農作業機において、
前記出力装置は、前記第2の増速手段より後方側に設けられていることを特徴とする農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−135296(P2012−135296A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291793(P2010−291793)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000188009)松山株式会社 (285)
【Fターム(参考)】