説明

農産物の箱詰システム

【課題】箱詰のために指定された配列パターンのトレイパックに合わせて農産物を箱詰できる農産物の箱詰システムを提供する。
【解決手段】 排出・箱詰制御部1521が箱詰送出指示信号をトレイ送出制御装置18に出力すると、1包装単位をなす複数の農産を載せた受皿が箱詰待機位置に向け搬送し、1包装単位の農産物を箱詰めするトレイパックを指定するトレイパック指定信号も箱詰装置に出力する。箱詰装置は、複数種類のトレイパック中から指定された特定のトレイパックが箱詰位置の包装箱に装入されている状態で、作業ロボットが前記箱詰待機位置に一列に待機している複数の農産物を吸着保持して該トレイパックの列態様に合わせて移載する作業を当該トレイパックの列数分行い、その際作業ロボットが一度に吸着保持する農産物の個数を選択し、トレイパックに箱詰する際に吸着保持した複数の農産物の間隔を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分け済みの青果物などの農産物をトレイパックの箱詰態様に合わせて包装箱内に箱詰めする農産物の箱詰システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、果実,青果物等の農産物を一つずつ受皿に載せてコンベア上を移送させながら、果実の重さ,大きさ,形状等の階級要素を計測し、また色,傷,糖度等の等級要素を検出することで選別・判定を行い、これらの等・階級の情報に基づいて農産物を仕分ける装置を利用して、農産物を等・階級別に集合させて包装する選別包装装置が知られている(特許文献1)。
【0003】
このような選別・判定、仕分け、箱詰包装を行う処理のための工程は、選別・判定のための情報を個々の農産物毎に取り出すために該農産物をコンベアに載せて計測ステージに通す工程、検出した情報に基づいて農産物の仕分区分を判定する工程、判定結果の情報に基づいて農産物を各仕分区分別にまとめる仕分け工程、仕分区分別にまとめられた農産物を専用の包装ステージに送って、箱詰装置で箱詰包装する工程、により構成される。
【0004】
ところで、このようなシステムでは、例えば階級要素として代表的な「大きさ」が3L,2L,L,M,S,2Sの6階級、等級要素が特秀(A),秀(AP),優(B),良(BP),並(C)の5等級からなる仕分区分農産物を仕分けて選別するとすれば、これらの組み合わせ数(仕分区分数)は30通りとなる。したがってこのための設備を単純に機械化,自動化すると、各仕分区分別の包装ステージそれぞれに設置する箱詰装置が多数となり、農産物を選別包装する装置として経済的に極めて不合理なものとなってしまう。
【0005】
このような問題を解決する方法として、全仕分区分の仕分け貯溜部を設けて箱詰装置に連係させると共に、農産物が頻繁に送り込まれる仕分区分を優先して箱詰装置に送り出す提案がある(特許文献2)。
【0006】
しかし、この方法のように頻繁に送り込まれる(つまり分布量が多い)仕分区分の農産物を優先して箱詰するとしても、分布量の多いいくつかの各仕分区分の貯溜部では相当数の滞留ができる余裕を確保する必要があり、貯溜部の面積が大きくなってしまう。
【0007】
しかも、農産物の分布は荷口毎に異なるものであるから、様々な荷口の分布に対応できるようにするためには、相当数の滞留確保を要する仕分区分数が多くなり、ますます貯溜部の面積が大きくなる。
【0008】
また、上述のように箱詰装置の処理能力が、他の工程の処理能力に比べて比較的低いことに原因して一定仕分区分の貯溜部での滞留量が多くなることに鑑み、箱詰装置を含む選別包装装置を複数系列に設けることが考えられる。つまり、一系列あたりで処理する農産物の数が少なくなるため、処理速度は向上し、また貯溜部の滞留量は少なくなる。
【0009】
しかし、選別包装装置を複数系列設置するために農産物1個あたりに要する設備費用が大きくなって経済的には大きな負担となるし、装置を複数系列に設けるため設置面積の点からしても有利でない。
【特許文献1】特開平5−50041号公報
【特許文献2】特公平4−76847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上のように、従来の選別包装装置は、選果場における設備の設置必要面積をできるだけ少なくし、各工程に用いられる各種装置の能力を十分に発揮させ、これによって稼働効率を向上させ、究極的には、少ない設備投資で効率の良い農産物の選別包装処理を実現することが容易でなかった。
【0011】
また、農産物、特に果実の選別包装処理においては、一般に選果場から市場等への輸送の途中において振動等で果実同士が接触して傷つかないようにするために、パック(トレイパック)と称する緩衝材を箱内に敷く場合が多い。そして、共通の包装箱にできるだけ多くの果実を詰めるという目的から、果実の大きさが異なる場合には詰め個数を例えば上述した階級数が6(6種類)で16個,18個,20個,22個,24個,26個のように変えることが一般的に行われるが、これに伴って箱内に敷くトレイパックの形状も異なることになる。
【0012】
この場合、一つの箱詰装置により、全階級(6種類)の果実の箱詰め包装を可能とするには、予め6種類の形状の異なるトレイパックを嵌挿した包装箱を別の場所で準備して箱詰位置に送り込むか、あるいは箱詰装置の場所でそれぞれの種類のトレイパックをその都度選択して箱内に敷く作業が必要になり、これを自動化して行おうとすると装置の構造が複雑になってしまう。
【0013】
本発明は、以上のような従来の選別包装装置における種々の問題を解決するためになされたもので、一つの箱詰装置において使用するトレイパックの種類について農産物の全階級には対応できなくても複数の階級をカバーでき、箱詰のために指定された配列パターンのトレイパックに合わせて農産物を箱詰できる農産物の箱詰システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的を実現する農産物の箱詰システムの第1の構成は、請求項1に記載のように、箱詰送出指示信号が入力されると箱詰する1包装単位をなす農産物を載せた受皿の複数を箱詰待機位置に向けて送出するための仕分部と、箱詰指示信号が入力されると、箱詰態様が異なる複数種類用意されたトレイパックの中から指定された特定のトレイパックが箱詰位置に置かれた包装箱に装入されている状態で、前記箱詰待機位置に一列に待機している複数の農産物を吸着保持して該トレイパックの列態様に合わせて移載する作業を当該トレイパックの列数分行う作業ロボットを備えた箱詰装置と、前記仕分部から1包装単位をなす受皿の複数が送出される毎に前記箱詰送出指示信号の出力と同期して前記箱詰装置に箱詰指示信号を出力する制御装置と、を有し、前記箱詰装置は、前記箱詰指示信号の入力により、前記箱詰態様に合わせて前記作業ロボットが前記箱詰待機位置で一度に吸着保持する農産物の個数を選択し、前記トレイパックに箱詰する際に吸着保持した複数の農産物の間隔を調整することを特徴とする。
【0015】
本発明の目的を実現する農産物の箱詰システムの第2の構成は、請求項2に記載のように、上記した第1の構成において、前記箱詰装置は、前記箱詰態様のトレイパックを指定するためのトレイパック指定信号により、前記特定されたトレイパックを吸着保持して箱詰位置に置かれた包装箱に装入することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、トレイパック指定信号の入力により1包装単位を構成する複数の農産物の等階級などにより使用するトレイパックが変更されても、特定されたトレイパックに合わせて箱詰待機位置で待機する農産物を吸着保持し、トレイパックの配列パターンに合わせて列ごとに箱詰するので、複数の配列パターンに対して迅速に対応して箱詰作業を行うことができる。
【0017】
このように、箱詰待機位置に送出された農産物の箱詰態様が変更されても、この農産物の箱詰態様に合わせて迅速に対応することができる。
【0018】
すなわち、送出される農産物の階級が大きさLから大きさMに変更されたことに伴って、箱詰態様が6個×4列から5個×4列に変更されても、箱詰装置の動作の変更(個数の選択、間隔の調整、など)を極めて簡単に行うことができ、いずれの箱詰態様についても、箱詰装置を共通して使用できる。
【0019】
さらに、様々な箱詰態様に対応できるので、ひいては、仕分部に排出する仕分区分の組合せを自由に選択することができる。
【0020】
また、一つの箱詰装置が複数の箱詰態様に対応できるので、稼動効率を向上させることができ、高価な箱詰装置の必要台数を削減できる。
【0021】
また、箱詰装置やその周辺装置の構成を簡易化できる。
【0022】
また、作業ロボットに対してトレイパックの取り出しを行わせているので、作業ロボットに対し、トレイパックを取出して包装箱内に装入する一連の動作を農産物の箱詰作業の前に行わせることにより、トレイパックの取出しから農産物の箱詰終了までの作業を1台の作業ロボットで実行できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下本発明を図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0024】
実施形態1
図1は、本発明の箱詰システムを備えた農産物の選別包装装置を設備した選果場の一部(農産物の仕分け選別のための計測〜箱詰に至る経路)を平面図で示したものであり、この選別包装装置は、大別して、農産物の供給・等階級選別部、等階級選別判定された農産物を各仕分区分の受皿貯溜部である分岐箱詰ライン(貯溜部)2に排出する選別仕分部、仕分けされた各仕分区分の分岐箱詰ライン2から包装ステージの箱詰待機位置に送出された一群(包装単位数)の農産物を箱詰めする箱詰包装部の三つの作業処理部と、仕分区分の選別・判定の情報やその他の情報に基づいて各分岐箱詰ライン2への受皿(以下「フリートレイ」という)の排出を制御し、分岐箱詰ライン2から包装ステージへの送り出しを制御する制御手段とから構成されている。
【0025】
以下、上記した三つの作業処理部の構成について説明する。
【0026】
上記の農産物の供給・等階級選別部は、図2にその詳細が示され、リターンコンベア51により戻されたフリートレイ4を搬送コンベア52上で移送させながら、供給コンベア57上の農産物を作業者50がそのフリートレイ4の上に載せると共に、等級(例えばA,AP,B,BP,Cの5等級など)を目視判別してフリートレイ4の位置を搬送コンベア52の中央,右中間,右端,左中間,左端の所定位置に動かしてトラッキングでその等級を示すようにしている。
【0027】
なお、本例の搬送コンベア52は、搬送方向に一定間隔で桟521が設けられた桟付きコンベアをなしており、リターンコンベア51の終端部に設けた螺旋溝を有するピッチ付けスクリュー511により桟521で区切られた1マスごとに一つのフリートレイ4が入るようになっている。
【0028】
53はフリートレイ位置のトラッキング検出装置(カメラ等)であり、前記によりトラッキングで等級表示された農産物の等級を検出する。トラッキングを検出した後、フリートレイ4はテーパーレール522で一列に幅寄せされて撮像装置54に通される。この撮像装置54は、カラーカメラやセンサカメラ等を用いて農産物の外観を撮像し、適宜の演算方法で各農産物の大きさを調べて階級付け(例えば2L,L1,L2,M,S,2Sの6階級などの階級付け)を行うためのものである。55はフリートレイ4に表示させた一つずつ異なる識別標識、例えばバーコードNoを読み取るバーコードリーダーである。これらの農産物の等級,階級及びフリートレイ4を特定する情報は、コンピュータによって構成された演算・制御装置15(図1参照)に送られ、特定のフリートレイ4に載っている農産物が等階級のいずれの仕分区分に属するものかが判定され、仕分区分情報(バーコードNo+仕分け区分)としてアドレスメモリー(記録装置)1513に記録される(図14参照)。この仕分区分情報は、選別コンベア1から貯溜コンベア202にフリートレイ4を排出するための情報として利用される。
【0029】
本例の供給・等階級選別部の搬送コンベア52の終端側では、合流機構56を用いて二つの搬送コンベア52からのフリートレイ4を高速で移送する一つの選別コンベア1に移載合流させるようになっている。
【0030】
すなわち、二つの搬送コンベア52は、所定の間隔を空けて並設させると共に、両者の桟521が1/2ピッチずれて回動するように設けられる。
【0031】
そして、両者搬送コンベア52の中間に配置されて略2倍の速度で移送する選別コンベア1に対して、それぞれ桟5611を有する乗り継ぎコンベア561,561を介し傾斜レール562,562で幅寄せして合流を行うようにしている。なお、乗り継ぎコンベア561は、搬送コンベア52と選別コンベア1の速度差が大きいので乗り継ぎを円滑に行わせるためのものであり、桟付きに構成されていると共に、移送速度はこれら搬送コンベア52と選別コンベア1の中間的な速度に設定される。
【0032】
以上のようにして等階級の仕分区分が判定された農産物を載せたフリートレイ4は、選別コンベア1によって仕分け部に送られる。
【0033】
次に、本例の選別包装装置の仕分け部について説明するが、本例の選別包装装置は、前記の供給・等階級選別部を2系列に設けると共に、これら2系列の供給・等階級選別部から送出されるフリートレイ4を移送する選別コンベア1(2条)を、上下方向に離隔,積層した形式で並設させ、上下各条の選別コンベア1に対応して、横方向に多数の分岐箱詰ライン2が接続され、この分岐箱詰ライン2は貯留コンベア202によって構成されている(図3参照)。
【0034】
すなわち、供給・等階級選別部で仕分区分が判定された農産物を載せたフリートレイ4は、図1,図2に示すように、上下2段の各選別コンベア1,1で移送されながら、図3,図4に示すように、横方向に分岐接続されて受皿貯溜部を形成する貯溜コンベア202に対して排出される。
【0035】
排出装置(受皿排出手段)201によるフリートレイ4の排出操作は本例では次のように行うようにしている。すなわち、選別コンベア1に沿ってその上流側に配置したバーコードリーダー5(図1参照)によりフリートレイ4の標識(バーコードNo)を読み取ってこの情報を演算・制御装置15に送る。演算・制御装置15ではこの標識と一対の関係でアドレスメモリー1513に記録されている仕分区分情報(バーコードNo+仕分け区分)を読み出し、このバーコードリーダー5の配置位置から、該当する仕分区分を指定した貯溜コンベア202への排出装置までの移送距離(あるいは時間)を、上記選別コンベア1を回動させるパルスモータなどの回転量から割り出して、その情報を排出先指示信号として排出制御装置16に送る(図1,14参照)。
【0036】
排出制御装置16は、該当する排出装置201の位置をフリートレイ4が通過する際にその排出装置201を作動させる。なお、貯溜コンベアに対する仕分区分の指定とその指定解除、および上記排出先指示信号によるフリートレイ排出の制御については更に後述する。
【0037】
本例における上記の貯溜コンベア202は、上側4条及び下側4条の計8条のものが一組(グループ)をなして、一つの包装ステージの箱詰待機位置203(図4参照)に連係するように設けられ、図示の例では、これらの8条一組の貯溜コンベアグループからなる分岐箱詰ライン2の八つが、それぞれ一つの包装ステージの各箱詰待機位置203に連係するように構成されている。
【0038】
なお、図1における右側の三つの分岐箱詰ライン21は、作業者による手詰め作業のためのラインを示している。この手詰め作業用の箱詰待機位置を有する分岐箱詰ラインは、例えば、極めて少数の農産物しか分布しないためにこの仕分区分用の貯留コンベア202を割当てて箱詰包装を自動化してもむしろ設備の経済性からすれば不利になる場合は、これを共通のラインに排出して作業者によって適時箱詰するような場合に好ましく採用される。また格外品として出荷できないような農産物については、箱詰包装をする必要がないから箱詰しないラインに排出して一括処理してもよく、図1の右端の分岐ライン22はこのラインを示している。
【0039】
以下、主に図1,図3,図4によって一組の分岐箱詰ライン2の構成を詳細に説明する。
【0040】
仕分け部を構成する分岐箱詰ライン2は、図4に示すように、上下の各選別コンベア1からフリートレイ4を排出する上下の排出装置201,201、排出されたフリートレイ4を貯溜する上下の貯溜コンベア202,202、箱詰待機位置203に上下の貯溜コンベア202からフリートレイ4を送出すトレイ送出装置(受皿送出手段)204とからなっている。
【0041】
上記の排出装置201は、例えば特開平6−278848号公報で開示されている排出装置を用いて構成することができ、上下の選別コンベア1,1それぞれに各独立して設けられる。
【0042】
なお、本例では一つの排出装置201で二レーン(二条)の貯溜コンベア202(図4の2021,2022)にフリートレイ4を振り分ける機能をもつように構成されており、円形に配置された多数の電磁吸着部2012を有する回転テーブル2011を図4の矢印方向に回転させ、選別コンベア1上からフリートレイ4を排出するために該フリートレイ4を吸着転向させるべく所定位置の吸着用励磁手段2013で回転テーブル2011の電磁吸着部2012を励磁させ、上記したように二レーンの貯溜コンベア2021,2022にフリートレイ4を振り分けるため所定の2カ所の位置に固定して設けた電磁吸着部2012の励磁解除手段2014,2015で励磁を解除して排出するように構成されている。
【0043】
このような構成により、等階級の仕分区分が判定された例えば上述の例でいえば大きさの階級がL1で等級がAの農産物は、その仕分区分(L1,A)を指定されている貯溜コンベア202に対応する排出装置201の位置を通過する際に、上記排出制御装置16からの排出先指示信号によって上記励磁手段2013が励磁されることで、該当する農産物を載せたフリートレイ4は電磁吸着部2012をもつ回転テーブル2011に吸着され、該回転テーブル2011の回転に従って選別コンベア1上から横方向に転向し、例えば貯溜コンベア2021に排出されることになる。なお、貯留コンベア202は、ベルトコンベアあるいはローラコンベアなどにより構成される。
【0044】
以上の排出装置201の作動は、予め所定の動作手順をプログラムしたローカルMPU(マイクロプロセッサユニット)内蔵の排出制御装置16によって駆動制御される。
【0045】
なお、排出装置201及び貯溜コンベア202は上下の選別コンベア1,1に対してそれぞれ独立に設けられ、したがって、本例の構成では、一つの分岐箱詰ライン2において貯溜コンベア202は上下に各4条、排出装置201は上下に各2個配置されることになる。
【0046】
次に、箱詰のための包装ステージと貯溜コンベア202の間の連係制御と、トレイ送出制御のためのトレイ送出装置204について説明する。
【0047】
本例の各貯溜コンベア202の搬送終端位置には、トレイ送出装置204の一部をなしていて、フリートレイ4を停止させる貯溜コンベアゲートとしてのストッパ機構2046と、貯溜コンベア202から箱詰待機位置203に農産物を送り出す揺動切換式の送出コンベア2041とが配置される。
【0048】
このストッパ機構2046は、出没式のエアシリンダ機構から構成されていて、通常はフリートレイ4の搬送を停止させるように作用する。
【0049】
一方、貯溜コンベア202の近傍位置に設けた集積状況監視用のセンサ2024が、フリートレイ数が所定の包装1単位数まで集積されたことを検出した場合、その集積情報を演算・制御装置15に送り、トレイ送出制御装置18(図14参照)を作動させ、該集積が検出された貯留コンベア202上のフリートレイ4を後述の箱詰レーン2031に対して搬送を許す連係状態に切換え、一群のフリートレイ4を箱詰待機位置203に送り込み、箱詰制御装置17による箱詰装置205の作動で箱詰めが行われるようになっている(図14、図16参照)。
【0050】
なお、上記の箱詰待機位置203は、一つの分岐箱詰ライン2に含まれる上下2段の複数(本例では8条)の貯溜コンベア202のいずれかのレーンから送り込まれた包装単位数のフリートレイ4を箱詰めのために一列に整列させて待機させる箱詰レーン2031として設けられたものである。
【0051】
また、農産物を送り出す切換式のトレイ送出装置204は、いずれかの貯溜コンベア202から箱詰レーン2031にフリートレイ4を送り込むために、以下の1)〜4)の構成を有している。
1)上下揺動式に設けられた4条の送出コンベア2041と、
2)これらの送出コンベア2041を揺動させる各レ−ン毎のエアシリンダ装置2042と、
3)4条の貯留コンベア202から送出コンベア2041を介して送出されるフリートレイ4を箱詰レーン2031に移送するために直角な方向に延設した横方向中継コンベア2043と、
4)この中継コンベア2043に更に直角に連接されかつ箱詰レーン2031の始端部に連なる縦方向中継コンベア2044。
【0052】
各エアシリンダ装置2042は、上下に対をなす貯留コンベア202の上下いずれか一方から一群のフリートレイ4を送り出すために、上記したストッパ機構2046が搬送を許す状態に切換えられることに先立って、上記演算・制御装置15からの送出指示信号によりエアシリンダ装置2042の駆動装置(図示せず)を作動させて、上記横方向中継コンベア2043側の軸2045を揺動中心にして送出コンベア2041を上下揺動させ、該当する貯留コンベア202と箱詰レーン2031が中継コンベア2043,2044を介して連続関係となるように切換えられる。
【0053】
なお、図4は、同図の上段右端の貯留コンベア2021に箱詰包装単位数の24個のフリートレイ4が集積された際に、送出コンベア2041を水平姿勢にして送り出している状態を示し、また、図3は、同図の送出コンベア2041を下方に揺動させた傾斜姿勢にして下段の貯留コンベア202から箱詰包装単位数のフリートレイ4を送り出している状態を示している。
【0054】
以上のトレイ送出装置204の作動は、あらかじめ所定の動作手順をプログラムしたローカルMPU内蔵のトレイ送出制御装置18によって駆動制御される。
【0055】
次に、箱詰装置205としての作業ロボット及びこれに関連する周辺装置を有する包装ステージについて説明する。
【0056】
前述のようにして、トレイ送出装置204により所定の貯溜コンベア202から送出されたフリートレイ4は、箱詰レーン2031上に送り込まれ、箱詰レーン2031の先端に設けた空トレイ排出ゲートとしてのストッパ機構2034により停止されて箱詰待機状態とされる。
【0057】
このストッパ機構2034は上記ストッパ機構2046と同様に構成することができ、農産物の取上げ終了時点(あるいは取上げ後、搬送に支障のなくなった時点)で箱詰制御装置17からの空トレイ排出指示信号により搬送を許す状態に切換えられて空のフリートレイ4をリターンコンベア51に送り出した後、後続のフリートレイ4を再び停止させる状態に復帰される。リターンコンベア51の終端は図1,図2で示した搬送コンベア52につながっている。
【0058】
上記箱詰装置205は、垂直多関節型のアーム機構を有する作業ロボット(以下「作業ロボット205」とする)として構成され、上記箱詰待機位置203の箱詰レーン2031に一列に整列待機された所定個数のフリートレイ4の上方から農産物Pを取上げ、トレイパック(1401〜1404のいずれか)を嵌挿した段ボール箱6に一列ずつ順次に詰めるように動作する。
【0059】
また、本例の箱詰装置は、例えば大きさL1の農産物を箱詰する場合には5個×4列(計20個)に詰めるが、大きさMの農産物を箱詰する場合には6個×4列(計24個)を詰めるようにしているので、取上げ個数が異なることに対応できるように、吸着カップが取上げに関与しない退避状態の位置に退避できるように設けられているという特徴的な構成を有している。このような箱詰めの配列パターンのいくつかを図13に示した。
【0060】
本例の作業ロボット205の詳細を説明すると、図3,図5,図6に示したように、本体2051から平行四辺形リンクモーションを行う根元リンク機構2052が延出され、この根元リンク機構2052の先端に、水平軸回りの回転を許すヒンジを介して平行四辺形リンクモーションを行う先端リンク機構2053を連結し、更にこの先端リンク機構2053の先端に吸着カップホルダー2054をブラケット2055を介して連結して構成され、これらのリンク機構で構成されたアーム機構により、ブラケット2055は常に水平姿勢を維持しながら上下,前後に移動できるようになっている。
【0061】
上記ブラケット2055は、図5及び図6に詳細に示したように、ブラケット底部板20551に設けた一対のガイド20552が、吸着カップホルダー2054の上面に設けたレール20541と水平方向移動可能に滑合することで、該吸着カップホルダー2054を図5のY−Y方向に移動可能に吊持し、かつ吸着カップホルダー2054の上面に組み付けたエアシリンダ装置20542のピストンロッド20543が上記ブラケット底部板20551と連結されていることで、吸着カップホルダー2054とブラケット2055の上記Y−Y方向の位置が決められるようになっている。
【0062】
上記の吸着カップホルダー2054はその下部に、本例においては、図5に示すように上記Y−Y方向に移動できないように固定された端部の一つの固定カップ吊体2056と、該吸着カップホルダー2054の下面に設けたレール20545に上記Y−Y方向について移動できるように滑合した6個の移動カップ吊体2057との組合せを吊持するように設けられていて、これら計7個のカップ吊体は、いずれも上下駆動されるピストンロッド20562,20572を下方に有するエアシリンダ装置20561,20571を吊杆とし、そのピストンロッド20562,20572の下端に吸着カップ20563,20573を備えている。なおこの吸着カップは、取上げようとする農産物との密着性を高めるための柔軟なベローズを有する既知のもの用いることができる。
【0063】
また、以上の計7個のカップ吊体には、サーボモータ20546を駆動手段としたパンタグラフ機構20547が間隔変更手段として設けられていて、固定カップ吊体2056を基準として順次隣接する移動カップ吊体2057の間隔を変更できるようになっている。
【0064】
この間隔変更手段の詳細は図7に示されており、固定カップ吊体2056とこれに対し最も離れた位置にある移動カップ吊体2057の水平方向位置をサーボモータ20546により移動させるようにしながら、これらの一対のカップ吊体の間に存在する残りのカップ吊体の隣接間隔をパンタグラフ機構20547により均等化することで間隔変更と均等化が達成される。
【0065】
更にまた、吸着カップ20563,20573は、本例においては通気管2058を介してブロアー7に接続されている。この吸着カップとブロアーの接続の関係は図8の系統図により示され、各吸着カップ20563,20573は、途中に切換弁8,9を介して通気管2058によりブロアー7に接続されている。すなわち、切換弁8はブロアー7の吸引口に接続された通気管の途中に介設されていて、開路時には空気が通気管を介してブロアー7に吸引されるのでこの空気流によって吸着カップ20563,20573内が負圧となって農産物を吸引吸着し、その他の場合には閉路されて吸着カップ内の負圧を解除するようになっている。
【0066】
また、切換弁9はブロアー7の吐出口に接続された通気管の途中に介設されていて、開路時にはブロアー7の吐出エア(正圧)を吸着カップ20563,20573に供給して、吸着している農産物Pを離脱させ、その他の場合には閉路されて正圧供給をやめるようになっている。
【0067】
なお、10はリリーフ弁であり、ブロアー7から供給する正圧(吐出エア)の圧力を調整して農産物Pを傷めないように吸着カップからの離脱を適度に行わせる作用をする。11はカップ吊体のエアシリンダ装置20561,20571に通気管20548を介してエアを供給する電磁弁である。
【0068】
以上の箱詰装置の作動は、予め所定の動作手順をプログラムしたローカルMPU内蔵の箱詰制御装置17によって駆動制御される。
【0069】
次に包装ステージに設けられている周辺装置等について説明する。
【0070】
12は段ボール箱6の供給・排出装置を示し、空箱搬送コンベア1201で搬送された空箱6をプッシャー1202で空箱降下装置1203に所定のタイミングで押し入れ、押し入れられた空箱6は降下された後、図3及び図4で示した矢印に沿って箱詰位置1204に送り込まれるようになっている。また農産物Pの箱詰が終了した段ボール箱6は、箱詰位置1204から図示しないエレベータで排出コンベア1205まで降下され、製品搬送コンベア1206により所定の製品集積場所まで搬送される。
【0071】
また、13は箱詰待機位置203において設けられたトレイ浮き上がり防止装置を示し、その一例の詳細は図9に示されている。すなわち、ベルトコンベア20311と両側のガイド壁20312により構成されている箱詰レーン2031には、ストッパ機構2034により箱詰待機状態で停止されている所定個数のフリートレイ4それぞれに、その上面の一部に係合できるように両側のガイド壁20312からフック型のトレイ浮き上がり防止装置13を内向きに延出させている。
【0072】
このように設けたトレイ浮き上がり防止装置13により、農産物Pを吸着カップ20563,20573で吸着して取上げる際にフリートレイ4が一緒に持ち上がることを確実に防止できるようにしている。
【0073】
14はトレイパック供給装置を示す。本例の箱詰包装の処理においては、農産物Pを一つずつ載せる凹部がマトリックス状あるいは千鳥状に形成されている薄肉プラスチック製のトレイパック1401〜1404を段ボール箱6に嵌挿して用いるようにしており、前述した農産物の取上げ手段である作業ロボット205が該トレイパックを段ボール箱に自動的に嵌挿する手段として兼用されている。
【0074】
上記トレイパック供給装置14は、図3及び図4に示すように、上述した箱詰レーン2031と横方向中継コンベア2043,縦方向中継コンベア2044で囲まれた空間に、四種類のトレイパック1401〜1404を積層して載置する回転受台1405、載置した積層トレイパックを支える支持枠1406、回転受台1405を間歇的に90°回転させる回転器1407とから構成されていて、取上げようとするトレイパックの積層体を箱詰レーン2031側に位置させるように、箱詰制御装置17からの指令によって、図4に示した状態と矢印方向に回転させた状態との間で回転器1407による回転を行わせるようになっている。
【0075】
このようにすることで、仕分区分で異なる箱詰め状態に合致したトレイパックを作業ロボット205が選択して取出すことができる。
【0076】
1410は図1,図3に示したように箱詰分岐ライン2の上方にこれを直交するように設けられたトレイパック補充作業用の通路である(図3参照)。またこのトレイパック供給装置14の所定のパック(1401〜1404のいずれか)を取出し位置に回転させる上記回転動作は、本例では、上記したトレイ送出装置204がいずれかの貯溜コンベア202から一群の受皿を送り出す際に、ストッパ機構2046を動作させる信号と同期して箱詰制御装置17から指令信号を出力することで行われるようにしている。
【0077】
以上のようにして、箱詰待機位置203に一箱分の農産物を載せた一群の数のフリートレイ4が送り込まれることに伴い、多関節型の作業ロボット205により順次一列ずつの箱詰作業が行われる。
【0078】
この作業の一例を述べると、段ボール箱の供給・排出装置12により箱詰位置1204に送り込まれた空の段ボール箱6に対して、まず箱詰装置(作業ロボット)205は、積載されている24玉(個)用のトレイパック1401を吸着カップで取上げるように、図3の実線で示した位置・姿勢に、図示しない駆動手段によりアーム機構を動作させる。この際、トレイパック供給装置14の回転器1407は、該24玉(個)用のトレイパック1401を箱詰レーン2031に近接した状態(図4の状態)に位置させておくように回転する。
【0079】
また、図10に示すようにトレイパック1401の取上げを確実にするためカップ吊体2056,2057の間隔を狭くして6個のカップ吊体2056,2057でトレイパック1401を取上げる。そして取上げたトレイパック1401は、作業ロボット205のアーム機構を図3の2点鎖線で示した位置・姿勢に移動させて箱詰位置1204にある段ボール箱6に嵌挿させる。
【0080】
次に、箱詰位置1204にトレイパック(上記状態では大きさM用のトレイパック1401)が嵌挿された段ボール箱6が待機し、且つ箱詰レーン2031に農産物P入りのフリートレイ4が停止されている状態において、農産物Pをフリートレイ4から箱に移載する作業ロボット205による農産物の箱詰作業が開始される。
【0081】
この際、本例の作業ロボット205は計7個のカップ吊体(一個の固定型のカップ吊体2056と6個の移動型のカップ吊体2057)を有するため、吊持して取上げる農産物Pが6個であるため1個分だけカップ吊体が余分である。そこで固定カップ吊体2056から最も離れた移動カップ吊体2057のエアシリンダ装置20571の吸着カップ20573を、通気管20548からの吸気により通常の農産物移載のために動作する位置から上方に退避移動させ、農産物Pの取上げ,移載などの動作に関与できないようにする。
【0082】
また各カップ吊体2056,2057が上記箱詰レーン2031に停止されている6個のフリートレイ4の上の農産物Pを吸着吊持して取上げるのに適する位置,間隔は、エアシリンダ装置20542の作動及びパンタグラフ機構20547の作動によって与えられる。
【0083】
このように制御された6個のカップ吊体を有するアーム機構は図3の二点鎖線で示した位置・姿勢に移動され、吸着カップ20563,20573により一列(6個)の農産物Pを吸着し取上げる。この取上げの際にフリートレイ4が一緒に浮き上がることは、上述したトレイ浮き上がり防止装置13により阻止される。
【0084】
取上げられた農産物Pを吸着吊持する作業ロボット205は、アーム機構の姿勢を制御することにより、固定カップ吊体2056及び移動カップ吊体2057を箱詰位置に移動させ、またこの移動の途中で、パンタグラフ機構20547の作動により一列のカップ吊体2056,2057の隣接間隔を箱詰に適した状態に変更する。この変更した状態を図11に示した。
【0085】
農産物Pが取上げられた空のフリートレイ4は、ストッパ機構2034が退避されてリターンコンベア51へ送出される。そして後続の農産物Pを載せたフリートレイ4が箱詰レーン2031に移入されて、復帰したストッパ機構2034により停止され次の箱詰のために待機される。そして図5の状態にカップ吊体の隣接間隔を広げた作業ロボット205により2列目の農産物Pの箱詰作業が行われる。
【0086】
以上の作業は、本例においては図12に示すように4列分連続して行われ、これにより一箱分の箱詰作業が終了し、作業終了の箱6は排出コンベア1205から製品選別コンベア1206を介して所定の製品集積場所まで搬送される。
【0087】
他方、箱詰作業は次の箱6に対して行われる。
【0088】
すなわち、箱詰位置1204への空箱6の供給、いずれか選択した貯留コンベア202から箱詰レーン2031への農産物Pを載せたフリートレイ4の所定個数の送り込み、所定のトレイパック(1401〜1404)の箱6への嵌挿、一列ずつの農産物の取上げ・箱詰、の一連の作業が行われる。
【0089】
なお、この際、箱詰を大きさLの農産物について行う場合には、トレイパック1043を使用して5個×4列の配列パターンで箱詰を行うため、図5の左側から2番目のカップ吊体2057も左端のカップ吊体2057と同様の退避状態に退避させることが必要になり、また農産物の詰め状態を千鳥状態としかつカップ吊体の隣接間隔変更の程度も異なるが、本例の装置によれば、これらの変更制御も、エアシリンダ装置20571を作動させるだけで左側から2番目のカップ吊体2057を退避させることができ、また配列パターンの変更についても一列毎にエアシリンダ装置20542を作動させて吸着カップホルダー2054を図4のY−Y方向に移動させ、かつパンタグラフ機構20547の作動を調節するだけで極めて簡単に行うことができる。
【0090】
以上説明した本例は、箱詰する配列パターンを20玉(個)の場合と、24玉(個)の場合についてのものであるが、箱詰の配列パターンはこれらに限定されるものではない。更に、一台の作業ロボット205が受け持つ箱詰の配列パターンの種類も図面と異なる一個又は複数とすることができ、例えば、4種類(18玉、20玉、24玉、28玉)とした場合には、トレイパック供給装置14において4種類のトレイパック1401〜1404を積層するように構成することで実施できる。またこの配列パターンは、例えば図13に例示的に示したように、さまざまな箱詰個数、配列パターンとすることができ、しかもこれら図示したいずれの配列パターンについても、本例の図5に示した7個のカップ吊体を一列に有する作業ロボット205は共通して使用できる。
【0091】
以上のように構成された選別包装装置による農産物の箱詰包装作業の一例を、複数の貯溜コンベア202のグループからなる各分岐箱詰ライン2に複数の仕分区分を割当て(分布の多い仕分区分については複数の分岐箱詰ライン2に該仕分区分を割当てる)、且つ個々の貯溜コンベア202に対する仕分区分の指定については、集積した農産物を包装ステージへ送り出す毎の指定解除と、選別コンベア1からの排出先を決める際に新たな指定し直し(新指定)を行う例とした場合の制御信号等の各信号の流れを示した図14、同例における農産物の仕分区分を判定する作業手順をフローチャートで示した図15、および貯溜コンベア202に対する仕分区分の指定から箱詰めまでの作業手順をフローチャートで示した図16を参照しながら以下説明する。
【0092】
農産物の供給・等階級選別部においては、図15に示すように、フリートレイ4に農産物を載せて搬送コンベア52で搬送させながら、上述したトラッキング検出装置53のトラッキング検出による等級要素計測(ステップ101:図ではステップをSで示す。以下において同じ)と、撮像装置54の撮像による階級要素計測(ステップ102)、及びバーコードリーダー55による識別標識(バーコードNo)の検出(ステップ103)が行われたフリートレイ4は、二つの並設した搬送コンベア52からのものが合流機構56で合流されて選別コンベア1に移載される。計測された上記の等・階級要素は、演算・制御装置15の演算装置151に送られて、計測データ処理演算部1511において色,傷,大きさ,外観等についての所定の画像処理などを行った後、等階級判定部1512において農産物の仕分区分が判定される(ステップ104)。そして判定結果である個々の農産物の情報はフリートレイ4の識別情報(バーコードNo)とリンクされて演算装置151のアドレスメモリー1513に記録される(ステップ105)。
【0093】
なお、等階級判定部1512において仕分区分を判定する際に用いる基準データは、キーボード等の外部入力装置153により等・階級設定値1514として予め設定することができ、この設定値は必要に応じて変更することができる。
【0094】
以上の作業手順の各処理部をブロックで示した図14は、実際には、センサおよびカメラ等の情報検出手段と、これらにより検出された電気信号を処理するプログラムを組み込んだマイクロプロセッサユニット(MPU)内蔵のコンピュータで処理するように構成される。
【0095】
次に、仕分制御について説明する。
【0096】
上記の等・階級選別により仕分区分が判定された農産物Pを載せたフリートレイ4は、上下2段の各選別コンベア1により移送される途中で、図16のステップ201においてバーコードリーダー5によりフリートレイ4のバーコードNoを読み取り、記録読出し部1515により上記アドレスメモリー1513からそのバーコードNoに該当するフリートレイとリンクして記録されている農産物の仕分区分情報を読出し(ステップ202)、この情報は、仕分箱詰制御装置152の排出・箱詰制御部1521に送られる。
【0097】
排出・箱詰制御部1521では、上記読出された仕分区分情報に基づいて、ステップ204で当該仕分区分の貯溜コンベア202が指定されているか否かを調べる。
【0098】
この仕分区分についての貯溜コンベアが既に指定されている場合には、該当する指定貯溜コンベア202(例えばグループ2の第3コンベアなど)に排出制御装置16を介して対応する排出装置201に排出先指示信号を指令し、その仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4が移送されてきた時点でフリートレイ4を排出して集積する(ステップ205)。
【0099】
そして、ステップ206において、集積されたフリートレイ4が予め設定されている集積数に達したか否かを調べ、集積数に達してしない場合には、後続して同じ仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4が搬送されてくる毎に、同指定貯溜コンベア202に排出する。
【0100】
この際、所定の仕分区分に該当する貯溜コンベア202がいずれの位置にあるのかは、本例では、その時点で指定されている全ての仕分区分に対応する貯溜コンベア202の排出先マトリックスを排出先記憶部1523で保存することで確保されるようにしている(図14参照)。
【0101】
なお、この排出先記憶部1523のデータは、貯溜コンベアに対する仕分区分の指定及び指定解除毎に更新される。また、集積数は仕分区分によって異なるから、本例では、外部入力装置153で各仕分区分の集積数を入力して単位集積数設定部1525に設定し、ステップ203で読み出すようにしている。
【0102】
一方、ステップ204において、上記アドレスメモリー1513から読み出された仕分区分情報に対応する仕分区分の農産物を集積するための貯溜コンベア202が指定されていない場合には、制御は貯溜コンベアに対する仕分区分指定のためのサブルーチンに移行する。
【0103】
すなわち、集積すべき貯溜コンベアが指定されていない場合には、ステップ301に移って、当該仕分区分の農産物が集積できる仕分区分の割当てがされているグループを検索し、割当てグループが複数ある場合にはいずれか一つのグループを選択する(ステップ302)。ただし、割当グループが一つしかない場合にはその一つのグループを選択することになるので、分布率の低い仕分区分についても少なくとも二つのグループに渡って割当てをすることが好ましい場合が多い。選択されたグループに空きの貯溜コンベアがあるか否かを調べ(ステップ303)、空きがない場合にはステップ301に戻って他のグループを指定する。
【0104】
以上の手順で、選別コンベア1上を搬送される農産物Pを載せたフリートレイ4を排出すべき貯溜コンベア202が指定(ステップ304)されると、その仕分区分指定地図を更新(ステップ305)した後、ステップ205に戻って排出を行う。そして、後続して同じ仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4が搬送されてくる毎に同指定貯溜コンベア202に排出される。
【0105】
以上のようにして、フリートレイ4の該当する仕分区分が読出されることに応じてこれを排出する一つの貯溜コンベア202が特定される。
【0106】
上述したステップ301〜304の貯溜コンベアに対する仕分区分の指定を行う仕分区分指定制御では、上記外部入力装置153への入力により各分岐箱詰ライン2(したがってこれが連係するロボット(箱詰装置)205)が受け持つことができる農産物の仕分区分を予め設定したグループ別仕分区分割当設定部1522からの情報と、貯溜コンベア202の集積(プール)状態を監視する集積状態記憶部1524との情報とに基づき、該当する仕分区分が割当てられているグループのいずれかを選択する。
【0107】
そして、その選択したグループ内のいずれか一つの貯溜コンベア202に空きがある場合にその空きコンベアを当該指定区分の農産物集積用コンベアとして指定するものとしているが、上記のグループの選択にあたって、各貯溜コンベアの稼働状況(使用頻度、フリートレイの包装ステージへの送り出し回数など)や、箱詰装置の稼働状況(使用頻度など)を条件としてグループを選択することもできる。
【0108】
例えば、前者としては上述した排出先記憶部1523でその時点の排出先マトリックスを記憶するだけでなく、稼働状況の履歴を記憶保存して使用頻度の少ない貯溜コンベア202のグループを優先的に選択する方法を挙げることができ、また後者としては箱詰装置205の箱詰め作業回数を累積計数して、作業回数の少ない箱詰装置に連係した貯溜コンベアのグループを優先して選択する方法を挙げることができる。またこの他、割当て可能な貯溜コンベアが複数のグループにある場合に、先に空になったグループを優先して選択することもできる。
【0109】
上記仕分区分が読出されて排出先の貯溜コンベア202が特定されたフリートレイ4は、排出制御装置16を介して指定貯溜コンベア202(例えばグループ2の第3コンベアなど)の排出装置201にそのフリートレイ4についての排出先指示信号を指令することで、その仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4が移送されてくる毎に当該貯溜コンベア202に排出されて集積される(ステップ205)。
【0110】
なお、この各貯溜コンベア202の終端部に配置されている上記のストッパ機構2046はフリートレイ4を停止させる状態にある。
【0111】
ステップ206では、該当する指定貯溜コンベア202に集積する農産物を載せたフリートレイ数が包装1単位の数に達しているか否かを調べ、集積が1単位数に達している場合には、ステップ207で上記グループ2の第3コンベアに対するフリートレイ4の排出指令を停止し、ステップ208に移行する。他方、集積が1単位数に達していない場合には、ステップ202に戻って、その貯溜コンベア202に集積する同仕分区分の農産物を載せたフリートレイ4を集積する。なお、集積数は仕分区分によって箱詰包装の数が異なることに応じて異なるので、予め外部入力装置153により単位集積数設定部1525に指定区分別の集積数を設定しておく(ステップ203)ことは上述の通りである。
【0112】
排出指令によって各貯溜コンベア202に集積されるフリートレイ4はセンサ2024により検出される。
【0113】
以上の手順で集積を行うことで、集積すべき貯溜コンベア202が指定されている場合、または貯溜コンベア202の指定がされていない場合、あるいは既指定の貯溜コンベア202であって未だ包装ステージへのフリートレイ4の送り出しを行っていない場合のいずれにおいても、全ての農産物の集積ができる。
【0114】
次に箱詰制御について説明する。
【0115】
本例では、6階級,5等級で合計30の仕分区分のうちの自動箱詰めする20の仕分区分を、8グループについて上下各独立の2条の選別コンベア1に対しそれぞれ4個の貯溜コンベア202を1グループとして分岐接続させた構成とし、また上下の貯溜コンベア202(各4個)が一つの包装ステージの箱詰装置205に共通に連係できるように構成していることは上述の通りである。また前記30の仕分区分のうち自動箱詰めしない残りの10の仕分区分を受け持つ手作業箱詰用の3グループの分岐箱詰ライン21と、格外品用の分岐ライン22を上下の選別コンベア1に各独立に分岐接続されている。
【0116】
上記ステップ206において、センサ2024により箱詰め1単位数の集積が検出された貯溜コンベア202は、ステップ207の次トレイの排出停止の後、ステップ208に移行して当該貯留コンベア202と包装ステージの箱詰待機位置203との連係が行われる。
【0117】
すなわち、排出・箱詰制御部1521から当該貯溜コンベア202が属するグループのトレイ送出制御装置18に箱詰めの送出指示信号を出力し、各貯溜コンベア202終端のゲートであるストッパ機構2046を退避させて送り出し可能な状態とし、このグループ内の他の貯溜コンベア202のストッパ機構2046は送り出しを停止した状態に維持する。
【0118】
なお、この操作によるフリートレイ4の送り出しは、その前において行われた箱詰装置205の作業と重複しないタイミングをとるようにされることは言うまでもない。また送出指示と同期してトレイパック供給装置14へ必要なトレイパックを所定位置に移動させる指示信号が出力される(ステップ209)。
【0119】
次に、ステップ210において、箱詰制御装置17を介して該当する貯溜コンベア202が連係する箱詰装置205に対して箱詰め動作信号が指令されて箱詰作業が行われる。包装1単位の箱詰作業が終了したときには箱詰完了信号が排出・箱詰制御部1521に出力される。
【0120】
また、フリートレイ4の送出が完了した貯溜コンベア202は、次のフリートレイ4の受入れが可能な状態となるので、新たな仕分区分の指定ができるようにステップ211において当該仕分区分の指定を解除し、また、ステップ212で仕分区分を指定した履歴を示す一覧(仕分区分指定地図)を更新する。この仕分区分指定地図は例えば上述した排出マトリックスを利用して、メモリーに記憶することができる。
【0121】
以上説明した本例の仕分装置において、グループに分けた貯溜コンベアに複数の仕分区分を割り当てる場合は、一つのグループに割り当てる仕分区分数を、貯溜コンベアの条数と同じとする場合、貯溜コンベアの条数よりも少なくして同じ仕分区分の農産物を一つのグループで二重に集積する(例えば包装1単位数が集積されて包装ステージに送り出される前の状態で別の貯溜コンベアに集積する)ことができるようにする場合、貯溜コンベアの条数よりも多くしかつ多数のグループに重複して割り当る場合、のいずれを採用することもでき、それぞれ異なる効果が得られる。例えば上記の貯溜コンベアの条数より仕分区分の数を多く割り当てる場合には、箱詰装置の稼働率を平均化するのに都合がよい。
【0122】
実施形態2
本例は、貯溜コンベア202に対して選別コンベア1から排出する農産物の仕分区分を固定的に指定した場合を示す。なお、説明を簡単にするため、本例の選別包装装置は、図1に示した上段の選別コンベアのみからなる装置とし、したがって送出コンベア2041は常に水平状態を維持して上下揺動しないものとする。
【0123】
本例の装置は、八組のグループがそれぞれ4条の貯溜コンベア202から構成されることになり、一つの箱詰装置はこれらの4条の貯溜コンベア202に選択的に連係可能とされ、自動箱詰のための貯溜コンベアの総数は32条となる。
【0124】
このような装置において、自動箱詰のために仕分選別する農産物の仕分区分が、今仮に階級について5であり、かつ等級について5であるとすると、仕分区分数は5×5=25となる。なお、この他に、手詰め作業する仕分区分と格外品の仕分区分も存在するがこれらについては説明を省略する。
【0125】
本例においては、例えば25の仕分区分について、一仕分区分に一条の貯溜コンベア202を固定指定し、残りの7条の貯溜コンベア202を、分布が多いと予想される本例では7つの仕分区分に各一条固定指定する。このようにすることで、分布率が高くしたがって選別コンベア1上を搬送される農産物Pの頻度が多い仕分区分について、一つの貯溜コンベア202で集積するが、包装1単位の集積後未だ包装ステージに送り出す前にその仕分区分についての次の包装単位のものが選別コンベア1の上を搬送されている場合でも、もう一つの貯溜コンベアが受入れ可能であるため、集積部で滞留する虞れは少ない。
【0126】
なお、分布の大小によらず、万一集積貯溜コンベアに集積できない状態で次のフリートレイ4が選別コンベア1に搬送された場合の問題を解消するために、例えば適当な位置からバーコードリーダー5の上流位置にフリートレイを戻すリターンコンベアを設けることもできる。
【0127】
本例の構成によれば、一つのグループを構成する貯溜コンベアの群が、固定指定される仕分区分の階級数5よりも少ない4条であるため、各箱詰装置に関連して設備するトレイパック供給装置14で供給するトレイパックの種類は最大でも4となり、各箱詰装置毎に準備するトレイパック供給装置14の構成は5階級を対象とする場合に比べて簡易とできる。
【0128】
そして、各グループの4条の貯溜コンベア202に固定指定する農産物の仕分区分の組合せは、上記の条件を満たす以外は任意に決められるので、概ね集積速度に比例すると考えられる分布率(予想される分布率)ができるだけ各グループで均等になる組合せを採用することで、箱詰装置の稼働率を平均化させることができる。
【0129】
なお、本例は全32条の貯溜コンベア202の仕分区分を固定指定するものとしているのに対し、上記実施形態1の構成は、全ての貯溜コンベア202を、一群のフリートレイ4の送り出し毎に指定を新たにし直す(指定及び指定解除)方式としているが、これは貯溜コンベア202の一部については指定を固定し、残りを、実施形態1の指定及び指定解除方式とすることもできる。
【実施例】
【0130】
実施例1
上述した実施例1の装置を用い、6階級(2L、L1、L2、M、S、2S)、5等級(A、AP、B、BP、C)の仕分区分(試験で自動箱詰する仕分区分数は4等級L1、L2、M、S×5等級の合計20)について下記表1に示した分布率を示す農産物(リンゴ)を、箱詰装置205(No1〜No8)の8グループの上下の各4条の貯溜コンベア(表中では、ライン又はプールラインと記した)202に、下記表2に示したように仕分区分を割当てると共に、各仕分区分(階級)に対する満杯の個数を設定し、所定の時間について仕分選別の試験を行った。移送した農産物数は1632個であった。
【0131】
【表1】

【0132】
【表2】

【0133】
この試験により各貯溜コンベア202に排出された農産物個数と、各グループに連係する箱詰装置205の稼働率を調べて結果を下記表3に示した。
【0134】
【表3】

【0135】
この結果から分かるように、各箱詰装置の稼働率は平均的に高い(74〜88%)状態に維持できた。
【0136】
なお、各箱詰装置に対する仕分区分の割当ては、表2に限定するものではなく、例えば下記表4に示したように割当てをすることができる。
【0137】
【表4】

【0138】
この表4の例は、例えばロボット1は2L,L1,L2,M,S,2Sのうちの2L,L1,L2,M,Sの5階級を自動箱詰めする仕分区分とし、例えばロボット1は2L,L1,L2,M(等級はすべてに対応する)の4階級の農産物を受け入れることができるように対応するのに対し、ロボット6は2L,L2,M,Sの4階級の農産物に対応するようにされていて、各ロボットに割当てられた仕分区分の内容(階級)が同じではない場合を含むが、いずれのロボットも受け入れる階級は4階級である。こうすることにより、各包装ステージでは自動箱詰めする階級(5階級)の全てのトレイパックを準備することなく、4階級のトレイパックを準備して箱詰めすることができ、また、各ロボットの作業を平均化することができる。
【0139】
なお、本例は、農産物の供給・等階級選別部では比較的能率の低い作業者の目視判断による作業を確保し、選別仕分部では、機械的作業であるため高速で能率よく作業できるようにすることで高速処理化を図り、箱詰包装部では多数の箱詰装置を効率的に稼働させるという、各処理部の要求を満足するために、フリートレイ4を適時の段階で合流、あるいは移送切換えができるようになっている。
【0140】
なお、本明細書中において「仕分区分」とは、大きさ,重さ等の階級要素や色,傷等の等級要素によって農産物を分ける区分をいい、例えば、階級のみによって農産物が選別包装処理される場合には階級で区分されたものであればよいが、一般的には等・階級の判定で農産物を仕分けるために用いられる。
【0141】
また「割当て」というのは、各グループ内の受皿貯溜部が選択的に指定されることができる仕分区分を予め決めておくことをいう。各グループに対して割り当てる仕分区分は一つ又は複数とすることができる。例えば、一つの仕分区分を一つのグループにだけ割当てる場合、同じ仕分区分を複数のグループに重複して割当てる場合などを挙げることができる。グループを構成する受皿貯溜部の数と、このグループに割当てる仕分区分の数は、同じであっても異なっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の実施形態1の農産物選別包装装置を示した平面図。
【図2】図1の選別包装装置の農産物の供給・等階級選別部の詳細を示した平面図。
【図3】図1の選別包装装置の選別仕分部の分岐箱詰ラインの一つを示した正面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】吸着パッドを一列に有する取上手段により、一列の球塊状の農産物を吸着吊持する状態を示した正面図。
【図6】図5の側面図。
【図7】同図5の平面図。
【図8】実施形態1における吸着カップへの負圧,正圧の供給系統、およびエアシリンダ装置への圧力エアの供給系統を示した系統図。
【図9】農産物取上げ時のフリートレイ浮き上がり防止装置の斜視図。
【図10】取上手段により、積層したトレイパック群から一つのトレイパックを取上げた状態を示した正面図。
【図11】図5の取上手段により、一列の球塊状の青果物を吸着吊持して箱容器に移載した状態を示した正面図。
【図12】取上手段により、箱容器内に4列の配列パターンに一列ずつ繰り返して球塊状の農産物を移載する手順を説明した図。
【図13】配列パターンの異なるいくつかの状態を例示した図。
【図14】選別コンベアで移送される受皿を所定の仕分区分が割当て指定された貯溜コンベアに排出し、所定数集積した後に箱詰する上記実施形態1の信号の送受信関係を説明するための図。
【図15】等・階級判定による農産物の仕分区分を判定するための手順を説明するフローチャート。
【図16】貯溜コンベアの複数からなる各グループに連係した箱詰装置の稼働率を均等化するための貯溜コンベアに対する仕分区分を指定する一例を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0143】
1 選別コンベア
2 分岐箱詰ライン(貯溜部)
4 フリートレイ
5 バーコードリーダー
6 箱(段ボール箱)
7 ブロアー
8,9 切換弁
10 リリーフ弁
11 電磁弁
13 トレイ浮き上がり防止装置
16 排出制御装置
17 箱詰制御装置
18 トレイ送出制御装置
21 (手詰め作業用)分岐箱詰ライン
22 (格外品用の)分岐ライン
12 (段ボール箱の)供給・排出装置
1201 空箱搬送コンベア 1202 プッシャー
1203 空箱降下装置 1204 箱詰位置
1205 排出コンベア 1206 製品搬送コンベア
14 トレイパック供給装置
1401〜1404 トレイパック 1405 回転受台
1406 支持枠 1407 回転器
15 演算・制御装置
151 演算装置
1511 計測データ演算処理部 1512 等階級判定部
1513 アドレスメモリー
1514 等・階級設定値 1515 記録読出し部
152 仕分・箱詰制御装置
1521 排出・箱詰制御部
1522 グループ別仕分区分割当設定部 1523 排出先記憶部
1524 集積状態記憶部 1525 単位集積数設定部
153 外部入力装置
50 作業者
51 リターンコンベア
511 ピッチ付けスクリュー
52 搬送コンベア
521 桟 522 テーパーレール
53 トラッキング検出装置 54 撮像装置
55 バーコードリーダー 56 合流機構
561 乗り継ぎコンベア 562 傾斜レール
57 供給コンベア
201 排出装置
2011 回転テーブル 2012 電磁吸着部 2013 励磁手段
2014,2015 励磁解除手段
202(2021,2022) 貯溜コンベア
2024 (集積状況監視用の)センサ
203 箱詰待機位置
2031 箱詰レーン 20311 ベルトコンベア
20312 ガイド壁
2034 ストッパ機構
204 トレイ送出装置
2041 送出コンベア 2042 エアシリンダ装置
2043 横方向中継コンベア 2044 縦方向中継コンベア
2045 軸 2046 ストッパ機構
205 箱詰装置(作業ロボット)
2051 本体 2052 根元リンク機構
2053 先端リンク機構 2054 吸着カップホルダー
20541 レール 20542 エアシリンダ装置
20543 ピストンロッド 20545 レール
20546 サーボモータ 20547 パンタグラフ機構
20548 通気管
2055 ブラケット
20551 ブラケット底部板 20552 ガイド
2056 固定カップ吊体
20561 エアシリンダ装置 20562 ピストンロッド
20563 吸着カップ
2057 移動カップ吊体
20571 エアシリンダ装置 20572 ピストンロッド
20573 吸着カップ
2058 通気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱詰送出指示信号が入力されると箱詰する1包装単位をなす農産物を載せた受皿の複数を箱詰待機位置に向けて送出するための仕分部と、
箱詰指示信号が入力されると、箱詰態様が異なる複数種類用意されたトレイパックの中から指定された特定のトレイパックが箱詰位置に置かれた包装箱に装入されている状態で、前記箱詰待機位置に一列に待機している複数の農産物を吸着保持して該トレイパックの列態様に合わせて移載する作業を当該トレイパックの列数分行う作業ロボットを備えた箱詰装置と、
前記仕分部から1包装単位をなす受皿の複数が送出される毎に前記箱詰送出指示信号の出力と同期して前記箱詰装置に箱詰指示信号を出力する制御装置と、
を有し、
前記箱詰装置は、前記箱詰指示信号の入力により、前記箱詰態様に合わせて前記作業ロボットが前記箱詰待機位置で一度に吸着保持する農産物の個数を選択し、前記トレイパックに箱詰する際に吸着保持した複数の農産物の間隔を調整することを特徴とする農産物の箱詰システム。
【請求項2】
前記箱詰装置は、前記箱詰態様のトレイパックを指定するためのトレイパック指定信号により、前記特定されたトレイパックを吸着保持して箱詰位置に置かれた包装箱に装入することを特徴とする請求項1に記載の農産物の箱詰システム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−206193(P2006−206193A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−81284(P2006−81284)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【分割の表示】特願平9−100394の分割
【原出願日】平成9年4月17日(1997.4.17)
【出願人】(000137328)株式会社マキ製作所 (48)
【Fターム(参考)】