説明

農薬

(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル(例えばメチル)、ハロ(C1〜4)アルキル(例えばトリフルオロメチル)、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ(例えば、メトキシ)、ハロ(C1〜4)アルコキシ(例えば、トリフルオロメトキシ)、−S(O)n(C1〜4)アルキルであり、ここで
nは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロ(例えば、メチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル)、−OSO2(C1〜4)アルキルであり、ここで当該アルキル基は任意にフルオロ(例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''でありここで、R’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキル(例えば、アセチル、−NHCOCH3及び−NHCO2CH3)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニル又はC2〜4アルキニルでありここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意にそれらの末端の炭素原子上で1、2又は3個のハロゲン原子(例えば2,2,2−トリフルオロエチル)で、シアノ基(例えば、シアノメチル)で、C1〜4アルキルカルボニル基(例えば、アセチルメチル)で、C1〜4アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニルメチル及びメトキシカルボニルエチル)でかあるいはヒドロキシ基(例えば、ヒドロキシメチル)で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但し両方がHではなく、そして両方がHでない場合、それらの組み合わせた炭素の合計は4を超えず、又は
3及びR4は炭素原子に対して結合し3又は4員の炭素環を形成し、それは任意に1個のO、SもしくはN原子を含み、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリル(例えば1,2,4−トリアゾール−1−イル)、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここで任意に、フェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの置換されたフェニル及び、チエニル環は任意に、1、2又は3個の、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmnから選択された置換基で置換されておりここで、Rm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジル、であり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)化合物に関連する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規N−アルキニル−2−(置換フェノキシ)アルキルアミド、それらを調製するための方法、それらを含有する組成物及び真菌、特に植物の真菌感染症と戦うためにそれらを使用する方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
所定のN−アルキニル−2−(置換フェノキシ)アルキルアミドは、US4,116,677号及びUS4,070,486号に、除草剤又はダニ駆除剤として有用である旨の記載がある。他には、US4,168,319号に殺ウドンコ病菌剤(mildewicides)として有効であるとの記載がある。
【発明の開示】
【0003】
本発明は、植物殺真菌剤(fungicide)としての使用するための、特定のN−アルキニル−2−(置換フェノキシ)アルキルアミドを提供することに関連する。
【0004】
従って本発明によれば、一般式(1):
【化1】

(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル(例えば、メチル)、ハロ(C1〜4)アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ(例えば、メトキシ)、ハロ(C1〜4)アルコキシ(例えば、トリフルオロメトキシ)、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)(例えば、メチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)(例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''(ここで、R’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキルである)(例えば、アセチル、−NHCOCH3及び−NHCO2CH3)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニルもしくはC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意にそれらの末端の炭素原子上、1、2もしくは3個のハロゲン原子で(例えば、2,2,2−トリフルオロエチル)、シアノ基で(例えば、シアノメチル)、C1〜4アルキルカルボニル基で(例えば、アセチルメチル)、C1〜4アルコキシカルボニル基で(例えば、メトキシカルボニルメチル及びメトキシカルボニルエチル)もしくはヒドロキシ基で(例えば、ヒドロキシメチル)置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニルもしくはC2〜3アルキニルであり、但し両方がHであることはなく、そして両方がHでない場合は、それらの組み合わせた炭素原子の合計は4を超えず、又は
3とR4は炭素原子に結合し任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3もしくは4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリルで(例えば、1,2,4−トリアゾール−1−イル)、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は任意に、1、2又は3個の、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここで、Rm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択された置換基で置換されている)
の化合物が提供されている。
【0005】
本発明の化合物は不斉炭素原子を1個以上(R3及びR4が異なる場合は2個以上)含み、そしてエナンチオマー(又はジアステレオマーのペアとして)としてかあるいはその混合物として存在して良い。しかし、これらの混合物は、個別の異性体又は異性体のペアとして分離されて良く、そして本発明はかかる異性体及び全割合でのそれらの混合物を包含する。全ての得られた化合物について、ある1つの、異性体が他のものよりも一層殺真菌活性であって良いことが期待される。
【0006】
特に他で述べた場を除いて、アルコキシ、アルキルチオなどのアルキル基及びアルキル成分は、適切に直鎖状又は分鎖状の形態において1〜4個の炭素原子を含む。例としてはメチル、エチル、n−及びiso−プロピル並びにn−、sec−、iso−及びtert−ブチルが挙げられる。アルキル成分が5又は6個の炭素原子を含む場合、n−ペンチル及びn−ヘキシルが挙げられる。
【0007】
アルケニル及びアルキニル成分は、直鎖又は分鎖状の形態で適切に2〜4個の炭素原子をも含む。例は、アリル、エチニル及びプロパルギルである。
【0008】
ハロにはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードが挙げられる。最も共通してそれはフルオロ、クロロ又はブロモであり、そして通常フルオロ又はクロロである。
【0009】
置換基X、Y及びZは式(1)のフェニル環上で3−、3,5−又は3,4,5−置換フェニル環を供しうる。典型的にX、Y及びZが全てクロロもしくはメチルである、又はXとZがどちらもクロロもしくはブロモでありそしてYがHもしくはメチルである、又はXとZがどちらもメチルもしくはメトキシでありそしてYがH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXがメトキシであり、YがHでありそしてZがシアノ又はクロロである、又はXがメチルであり、YがHでありそしてZがエチルである、又はXがクロロ、ブロモ又はトリフルオロメチルでありそしてYとZの両方がHである。
【0010】
典型的に、R1はメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルである。エチルはR1のある好適なものである。
【0011】
典型的にR2はHであり、R3とR4の少なくとも1つ、しかし好適には両方がメチルである。R3及びR4のうち1つがHである場合、他はメチル、エチル又はn−もしくはiso−プロピルであって良い。R3及びR4のうち1つがメチルである場合、他はH又はエチルであって良いが、好適にはメチルでもある。R2としてはC1〜4アルコキシメチル及びベンジルオキシメチルも挙げられ、ここで当該ベンジル基のフェニル環は任意にアルコキシ置換基の例えば、メトキシ置換基を担持する。かかるR2のものはプロ農薬化合物であると考えられている式(1)の化合物を提供する。
【0012】
典型的にR5はn−プロピル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−シクロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルホニルプロピルである。R5がヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシメチル又はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルである化合物が特に注目である。そしてまたR5が3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルホニルプロピルである化合物も特に注目である。
【0013】
1つの観点において、本発明は、一般式(1)
(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル(例えば、メチル)、ハロ(C1〜4)アルキル(例えば、トリフルオロメチル)、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ(例えば、メトキシ)、ハロ(C1〜4)アルコキシ(例えば、トリフルオロメトキシ)、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)(例えば、メチルチオ、トリフルオロメチルスルホニル)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)(例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’又は−NR’COR''(ここで、R’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルである)(例えば、−NHCOCH3)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニルもしくはC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意にそれらの末端の炭素原子上で1、2もしくは3個のハロゲン原子で(例えば、2,2,2−トリフルオロエチル)、シアノ基で(例えば、シアノメチル)、C1〜4アルキルカルボニル基で(例えば、アセチルメチル)、C1〜4アルコキシカルボニル基で(例えばメトキシカルボニルメチル及びメトキシカルボニルエチル)もしくはヒドロキシ基で(例えば、ヒドロキシメチル)置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但し両方がHではなく、そして両方がHでない場合は、それらの組み合わせた炭素の合計は4を超えず、又は
3とR4は炭素原子に対して結合し任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3もしくは4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5はC1〜4アルキル又はC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここで、フェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は任意に、1、2又は3個の、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRnもしくは−N=CRmn(ここで、Rm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジル、であり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択された置換基で置換されている)
の化合物を提供する。
【0014】
他の観点において、本発明は一般式(1)(式中、X、Y及びZは全てクロロもしくはメチルである、又はXとZはどちらもクロロもしくはブロモであり、そしてYがHもしくはメチルである、又はXとZはどちらもメチルもしくはメトキシであり、そしてYがH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXはメトキシであり、YがHでありそしてZはシアノもしくはクロロである、又はXはメチルであり、YがHでありそしてZはエチルである、又はXはクロロ、ブロモ又はトリフルオロメチルであり、そしてYとZがどちらもHであり;R1はメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチルもしくはヒドロキシエチルであり;R2はHであり;R3とR4はどちらもメチルであり;そしてR5はヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−クロロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルである。好適にR1はエチルである。好適にR5はメトキシメチル又は3−シアノプロピルである。
【0015】
本発明の一部を形成する化合物は、下の表1〜57に例示されている。
【0016】
表1の化合物は一般式(1)(式中R1はエチルであり、R2はHであり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルであり、そしてX、Y及びZ表に与えられたものである)のものである。
【0017】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【0018】
表2
表2は一般式(1)(式中、R1はメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表2の化合物1は、表2の化合物1のR1がエチルの代わりにメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表2の化合物2〜134は、表2の化合物のR1がエチルの代わりにメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0019】
表3
表3は一般式(1)(式中、R1はn−プロピルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、そしてR5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表3の化合物1は、表3の化合物1のR1がエチルの代わりにn−プロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表3の化合物2〜134は、表3の化合物のR1がエチルの代わりにn−プロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0020】
表4
表4は一般式(1)(式中、R1は2,2,2−トリフルオロメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表4の化合物1は、表4の化合物1のR1がエチルの代わりに2,2,2−トリフルオロメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表4の化合物2〜134は、表4の化合物のR1がエチルの代わりに2,2,2−トリフルオロメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0021】
表5
表5は一般式(1)(式中、R1はシアノメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表5の化合物1は、表5の化合物1のR1がエチルの代わりにシアノメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表5の化合物2〜134は、表4の化合物のR1がエチルの代わりにシアノメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0022】
表6
表6は一般式(1)(式中、R1はアセチルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表6の化合物1は、表6の化合物1のR1がエチルの代わりにアセチルメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表6の化合物2〜134は、表4の化合物のR1がエチルの代わりにアセチルメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0023】
表7
表7は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表7の化合物1は、表7の化合物のR1がエチルの代わりにメトキシカルボニルメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表7の化合物2〜134は、表7の化合物のR1がエチルの代わりにメトキシカルボニルメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0024】
表8
表8は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表8の化合物1は、表8の化合物1のR1がエチルの代わりにメトキシカルボニルメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表8の化合物2〜134は、表8の化合物のR1がエチルの代わりにメトキシカルボニルエチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0025】
表9
表9は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表9の化合物1は、表9の化合物1のR1がエチルの代わりにヒドロキシメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表9の化合物2〜134は、表9の化合物のR1がエチルの代わりにヒドロキシメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0026】
表10
表10は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はヒドロキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表10の化合物1は、表10の化合物1のR1がエチルの代わりにヒドロキシエチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表10の化合物2〜134は、表10の化合物のR1がエチルの代わりにヒドロキシエチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0027】
表11
表11は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表11の化合物1は、表11の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表11の化合物2〜134は、表11の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0028】
表12
表12は一般式(1)(式中、R1はメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表12の化合物1は、表12の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表12の化合物2〜134は、表12の化合物のR5がエチルの代わりにメチルであることを除いて、表2の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0029】
表13
表13は一般式(1)(式中、R1はn−プロピルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、そしてR5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表13の化合物1は、表13の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表3の化合物1と同じである。類似して、表13の化合物2〜134は、表13の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表3の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0030】
表14
表14は一般式(1)(式中、R1は2,2,2−トリフルオロメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表14の化合物1は、表14の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表4の化合物1と同じである。類似して、表14の化合物2〜134は、表14の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表4の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0031】
表15
表15は一般式(1)(式中、R1はシアノメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表15の化合物1は、表15の化合物のR5がメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表5の化合物1と同じである。類似して、表15の化合物2〜134は、表15の化合物のR1がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表5の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0032】
表16
表16は一般式(1)(式中、R1はアセチルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表16の化合物1は、表16の化合物1のR1がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表16の化合物1と同じである。類似して、表16の化合物2〜134は、表16の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表6の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0033】
表17
表17は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表17の化合物1は、表17の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表17の化合物1と同じである。類似して、表17の化合物2〜134は、表17の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表7の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0034】
表18
表18は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表18の化合物1は、表18の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表8の化合物1と同じである。類似して、表18の化合物2〜134は、表18の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表8の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0035】
表19
表19は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表19の化合物1は、表19の化合物1のR5がメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表9の化合物1と同じである。類似して、表19の化合物2〜134は、表19の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表9の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0036】
表20
表20は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表20の化合物1は、表20の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表20の化合物1と同じである。類似して、表20の化合物2〜134は、表20の化合物のR1がヒドロキシメチルの代わりにメトキシメチルであることを除いて、表10の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0037】
表21
表21は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表21の化合物1は、表21の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表21の化合物2〜134は、表21の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0038】
表22
表22は一般式(1)(式中、R1はメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表22の化合物1は、表22の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表2の化合物1と同じである。類似して、表22の化合物2〜134は、表22の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表22の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0039】
表23
表23は一般式(1)(式中、R1はn−プロピルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、そしてR5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表23の化合物1は、表23の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表23の化合物2〜134は、表23の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表3の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0040】
表24
表24は一般式(1)(式中、R1は2,2,2−トリフルオロメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表24の化合物1は、表24の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表4の化合物1と同じである。類似して、表24の化合物2〜134は、表24の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表4の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0041】
表25
表25は一般式(1)(式中、R1はシアノメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表25の化合物1は、表25の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表5の化合物1と同じである。類似して、表25の化合物2〜134は、表25の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表5の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0042】
表26
表26は一般式(1)(式中、R1はアセチルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表26の化合物1は、表26の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表6の化合物1と同じである。類似して、表26の化合物2〜134は、表6の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表6の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0043】
表27
表27は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表27の化合物1は、表27の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表7の化合物1と同じである。類似して、表27の化合物2〜134は、表27の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表7の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0044】
表28
表28は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表28の化合物1は、表28の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表8の化合物1と同じである。類似して、表28の化合物2〜134は、表28の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表8の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0045】
表29
表29は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表29の化合物1は、表29の化合物1のR5がメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表9の化合物1と同じである。類似して、表29の化合物2〜134は、表29の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表9の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0046】
表30
表30は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表30の化合物1は、表30の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表10の化合物1と同じである。類似して、表30の化合物2〜134は、表30の化合物のR1がヒドロキシメチルの代わりにtert−ブチルジメチルシリルオキシメチルであることを除いて、表10の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0047】
表31
表31は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシメチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表31の化合物1は、表31の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表31の化合物2〜134は、表31の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0048】
表32
表32は一般式(1)(式中、R1はメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙された化合物1〜134についてのものである)の134個の化合物からなる。従って、表32の化合物1は、表32の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表2の化合物1と同じである。類似して、表32の化合物2〜134は、表32の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表2の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0049】
表33
表33は一般式(1)(式中、R1はn−プロピルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、そしてR5はメトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表33の化合物1は、表33の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表3の化合物1と同じである。類似して、表33の化合物2〜134は、表33の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表3の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0050】
表34
表34は一般式(1)(式中、R1は2,2,2−トリフルオロメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表34の化合物1は、表34の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表4の化合物1と同じである。類似して、表34の化合物2〜134は、表34の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表4の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0051】
表35
表35は一般式(1)(式中、R1はシアノメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表35の化合物1は、表35の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表5の化合物1と同じである。類似して、表35の化合物2〜134は、表35の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表5の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0052】
表36
表36は一般式(1)(式中、R1はアセチルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表36の化合物1は、表36の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表6の化合物1と同じである。類似して、表36の化合物2〜134は、表36の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表6の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0053】
表37
表37は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表37の化合物1は、表37の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表7の化合物1と同じである。類似して、表37の化合物2〜134は、表37の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表7の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0054】
表38
表38は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表38の化合物1は、表38の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表8の化合物1と同じである。類似して、表38の化合物2〜134は、表38の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表8の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0055】
表39
表39は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表39の化合物1は、表39の化合物1のR5がメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表9の化合物1と同じである。類似して、表39の化合物2〜134は、表39の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表9の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0056】
表40
表40は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−メトキシエチルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表40の化合物1は、表40の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表10の化合物1と同じである。類似して、表40の化合物2〜134は、表40の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに1−メトキシエチルであることを除いて、表10の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0057】
表41
表41は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表41の化合物1は、表41の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表41の化合物2〜134は、表41の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0058】
表42
表42は一般式(1)(式中、R1はメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙された化合物1〜134のものである)の134個の化合物からなる。従って、表42の化合物1は、表42の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表2の化合物1と同じである。類似して、表42の化合物2〜134は、表42の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表2の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0059】
表43
表43は一般式(1)(式中、R1はn−プロピルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、そしてR5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表43の化合物1は、表43の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表3の化合物1と同じである。類似して、表43の化合物2〜134は、表43の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表3の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0060】
表44
表44は一般式(1)(式中、R1は2,2,2−トリフルオロメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表44の化合物1は、表44の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表4の化合物1と同じである。類似して、表44の化合物2〜134は、表44の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表4の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0061】
表45
表45は一般式(1)(式中、R1はシアノメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表45の化合物1は、表45の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表5の化合物1と同じである。類似して、表45の化合物2〜134は、表45の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表5の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0062】
表46
表46は一般式(1)(式中、R1はアセチルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表46の化合物1は、表46の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表6の化合物1と同じである。類似して、表46の化合物2〜134は、表46の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表6の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0063】
表47
表47は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表47の化合物1は、表47の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表7の化合物1と同じである。類似して、表47の化合物2〜134は、表47の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表7の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0064】
表48
表48は一般式(1)(式中、R1はメトキシカルボニルエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表48の化合物1は、表48の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表8の化合物1と同じである。類似して、表48の化合物2〜134は、表8の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表8の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0065】
表49
表49は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシメチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表49の化合物1は、表49の化合物1のR5がメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表9の化合物1と同じである。類似して、表49の化合物2〜134は、表49の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表9の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0066】
表50
表50は一般式(1)(式中、R1はヒドロキシエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シアノプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表50の化合物1は、表50の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表10の化合物1と同じである。類似して、表50の化合物2〜134は、表50の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シアノプロピルであることを除いて、表10の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0067】
表51
表51は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はn−プロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表51の化合物1は、表51の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりにn−プロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表51の化合物2〜134は、表51の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにn−プロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0068】
表52
表52は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−シクロプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表52の化合物1は、表52の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−シクロプロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表52の化合物2〜134は、表52の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−クロロプロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0069】
表53
表53は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5はメチルチオプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表53の化合物1は、表53の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メチルチオプロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表53の化合物2〜134は、表53の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メチルチオプロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0070】
表54
表54は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−メタンスルフィニルプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表54の化合物1は、表54の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メタンスルフィニルプロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表54の化合物2〜134は、表54の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メタンスルフィニルプロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0071】
表55
表55は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−メタンスルホニルプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表55の化合物1は、表55の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メタンスルホニルプロピルであることを除いて、表1の化合物と同じである。類似して、表55の化合物2〜134は、表55の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メタンスルホニルプロピルであることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0072】
表56
表56は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表56の化合物1は、表56の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピルであることを除いて、表1の化合物と同じである。類似して、表56の化合物2〜134は、表56の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)であることを除いて、表1の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【0073】
表57
表57は一般式(1)(式中、R1はエチルであり、R2は水素であり、R3とR4はどちらもメチルであり、R5は3−メトキシプロピルでありそしてX、Y及びZは表1に列挙されたものである)の134個の化合物からなる。従って、表57の化合物1は、表57の化合物1のR5がヒドロキシメチルの代わりに3−メトキシプロピルであることを除いて、表1の化合物1と同じである。類似して、表57の化合物2〜134は、表57の化合物のR5がヒドロキシメチルの代わりにメトキシプロピルであることを除いて、表57の化合物2〜134とそれぞれ同じである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
式(1)の化合物は下に概略を示したスキーム1〜7のように調製されて良く、ここでX、Y、Z、R1、R2、R3、R4及びR5は上に与えられたのと同じ意味を有し、RはC1〜4アルキルであり、R6とR7はH又はメチルであるが両方がメチルではなく、Lは脱離基の例えば、ハロゲン化物のヨージド、アルキル又はアリールスルホニルオキシ基の例えばメチルスルホニルオキシ及びトシルオキシ又はトリフレートであり、Halはハロゲンであり、Raは水素又はC1〜3アルキルであり、Rbは水素又はC1〜3アルキルであり、但し、Ra及びRb中の炭素原子の総数は3を超えず、RcはC1〜6アルキル、任意に置換されたベンジル又は任意に置換されたチエニルメチルであり、そしてRdは本文中に記載の意味を有する。
【0075】
スキーム1に示されるように、一般式(1)の化合物は、一般式(2)のフェノールと一般式(3)の化合物を、適切な溶媒中、塩基の存在下で反応せしめることによって調製されて良い。典型的な溶媒としては、N,N−ジメチル−ホルムアミド及びN−メチルピロリドン−2−オンが挙げられる。適切な塩基としては、炭酸カリウム、水素化ナトリウム又はジイソプロピルエーテルが挙げられる。一般式(2)のフェノールは、市販されて入手可能であるかあるいは文献公知であるか又は標準的手段によって既知の化合物から調製されて良い。
【0076】
【化2】

【0077】
スキーム2に示されるように、一般式(3)の化合物は、一般式(5)のアミンと一般式(4)の酸ハロゲン化物、又は対応する酸無水物を、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランなどの溶媒中、適切な無機塩基又は有機塩基の例えば、炭酸カルシウム、水素化ナトリウム又はジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で反応せしめることによって調製されて良い。
【0078】
【化3】

【0079】
スキーム3に示されるように、一般式(5)(式中、R2はHである)のアミンは、一般式(8)のアルキル化された化合物を形成するために、一般式(9)のアミンに対応し、そしてシリル保護された一般式(7)のアミノアルキンを、適切な塩基の例えば、n−ブチルリチウムを使用し、しかる後に適切なアルキル化剤R5Lの例えば、ヨウ化アルキルのヨウ化メチルと反応させることによるアルキル化によって調製されて良い。類似の手順において、一般式(7)のシリル保護されたアミノアルキンは、ヒドロキシアルキル成分を含むアミノアルキン(8)を提供するために、カルボニル誘導体RaCORbのホルムアルデヒドなどと、適切な塩基の例えば、n−ブチルリチウムを使用し反応せしめられて良い。次いで、このシリル保護基は、一般式(8)の化合物から、適切な水性酸により、一般式(9)のアミノアルキルを形成するために除去されて良い。一般式(9)のアミノアルキンは更に誘導体化されて良く、例えば、R5がヒドロキシアルキル基である場合、一般式(9a)の酸素上でシリル化された誘導体を与えるために、それは例えば、一般式(9)の化合物とシリル化剤(R)3SiClの例えば、t−ブチルジメチルシリルクロリドを、反応させることによる。加えて、一般式(9)の化合物は、一般式(9b)の化合物を獲得するために、塩基の例えば、水素化ナトリウム又はカリウムビス(トリメチルシリル)アミドで処理し、しかる後に、化合物RcLで処理されて良い。代替的な反応系列において、一般式(8)の化合物は、塩基の例えば、ナトリウム又はカリウムビス(トリメチルシリル)アミド、しかる後に化合物RcL(式中、Lはハロゲンかあるいはスルホン酸エステルの例えば、OSO2Me、又はOSO2−4−トリルを示す)の例えば、ヨウ化エチルによって、一般式(8a)の化合物(その化合物はその後、シリル保護基の除去後に、一般式(9b)の化合物を与える)を形成させるために処理されて良い。
【0080】
一般式(8)(式中、R5は例えば、3−クロロプロピルである)の化合物は、例えば、金属シアン化物塩の例えば、シアン化ナトリウムと、一般式(8b)の化合物を獲得するために反応させられて良く、それは、一般式(8c)のアミンを与えるために、水性酸などにより加水分解させられて良い。一般式(8)(R5は例えば、3−クロロプロピルである)の化合物は、一般式(8d)のアミンを与えるために、水性酸などにより加水分解されて良い。
【0081】
【化4】

【0082】
一般式(7)のシリル保護されたアミノアルキンは、一般式(6)のアミンと1,2−ビス−(クロロジメチルシリル)エタンを、適切な塩基の例えば、トリエチルアミンなどの第三有機アミン塩基の存在下で反応せしめることによって獲得されうる。
【0083】
一般式(6)のアミンは商業上入手可能であるかあるいは標準的な刊行物の方法(EP−A−0834498を参照のこと)によって調製されて良い。
【0084】
代替的に、スキーム4に示されるように、一般式(1)の化合物は一般式(11)の化合物(式中、RdはHである)と一般式(5)のアミンを、適切な活性化剤の例えば、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドを使用し、縮合せしめることによって調製されて良い。
【0085】
2が水素ではない場合、当該R2基は、一般式(5)のアミンを形成するために、公知の技術によって一般式(9)のアミノアルキン中に導入されて良い。
【0086】
【化5】

【0087】
一般式(12)の化合物は、公知の技術を使用する、一般式(11)(式中、RdはC1〜4アルキルである)の対応するエステルの加水分解によって調製されて良い。一般式(11)(式中、RdはC1〜4アルキルである)のエステル及び一般式(11)(式中、RdはHである)の酸は、一般式(2)の化合物と一般式(10a)の酸もしくはエステルを、適当な溶媒の例えば、N,N−ジメチルホルムアミド中、適切塩基の例えば、炭酸カリウムもしくは水素化ナトリウムの存在下で反応せしめることによって調製されて良い。一般式(10a)のエステル又は酸は、商業上入手可能であるかあるいは標準的な刊行物の方法により、商業上入手可能な物質から調製されて良い。
【0088】
代替的に、スキーム4に示されるように、一般式(11)の化合物は、Mitsunobu条件下で、一般式(2)の化合物と一般式(10b)の化合物(式中、RdはC1〜4アルキルである)を、フォスフィンの例えば、トリフェニルフォスフィン、及びアゾエステルの例えば、ジエチルアゾジカルボキシレートを使用し、反応せしめることによって調製されて良い。
【0089】
類似して、一般式(1)の化合物は、Mitsunobu条件下で、一般式(10d)の化合物と一般式(2)の化合物を、フォスフィンの例えば、トリフェニルフォスフィン、及びアゾエステルの例えば、ジエチルアゾジカルボキシレートを使用し、反応せしめることによって調製されて良い。一般式(10d)の化合物は、一般式(10c)の化合物及び一般式(5d)のアミンから、適当な活性化試薬の例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノ−プロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドを使用し調製されて良い。化合物(10b)及び(10c)は公知の化合物であるかあるいは公知の化合物から調製されて良い。
【0090】
他の方法において、一般式(1)の化合物は、一般式(13)の酸ハロゲン化物と一般式(5)のアミンを、適切な溶媒の例えば、ジクロロメタン中、第三アミンの例えば、トリエチルアミン、及び活性化試薬の例えば、4−ジメチルアミノピリジンの存在下で反応せしめることによって調製されて良い。
【0091】
スキーム5に見られるように、一般式(13)の酸ハロゲン化物は、一般式(12)の化合物を、適切な溶媒の例えば、ジクロロメタン中、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドの存在下で、適切な塩素化剤の例えば、塩化オキサリルで塩素化することによって調製されて良い。一般式(12)の化合物は、一般式(11)(式中、Rdは、Hである)の化合物に対応する。
【0092】
【化6】

【0093】
スキーム6に見られるように、一般式(1)(式中、R1はC3〜4アルケニル基である)の化合物は、一般式(14)の化合物から調製されて良い。一般式(14)の化合物は、強塩基の例えば、リチウムビス(トリメチル)アミドで、−78℃〜室温で、しかし好適には、−78℃で処理し、次いでトリアルキルシリルクロリドの例えば、トリメチルシリルクロリド又はトリアルキルシリルトリフレートR3SiOSO2CF3と反応させ、そして周囲温度に加温することによって調製されて良い。加水分解後に獲得される一般式(15)の生じるアミノ酸は、一般式(16)の化合物を与えるために適当な活性化剤の、例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドを使用し、一般式(5)のアミンと縮合されて良い。
【0094】
【化7】

【0095】
一般式(1)(式中、R1はC1〜4アルキル基、C3〜4アルケニル基又はC3〜4アルキニル基である)の化合物がスキーム7に見られるように調製されて良い。一般式(17)のフェノキシ酢酸は、2当量の強塩基の例えば、リチウムジイソプロピルアミドと、−78℃〜0℃で、しかし好適には、−78℃の温度で処理し、しかる後に化合物R1L(式中、Lは脱離基の例えば、ハロゲン化物、メシレート又はトリフレート)で処理し、次いで、周囲温度に加温することによって調製されて良く、酸性化後に、一般式(18)のフェノキシアルキルカルボン酸を与える。一般式(18)のフェノキシアルキルカルボン酸は、一般式(1)の化合物を与えるために、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール及びN−(3−ジメチルアミノプロピニル)−N’−エチル−カルボジイミドヒドロクロリドなどの適当な活性化試薬を使用し、一般式(5)のアミンと縮合されて良い。
【0096】
【化8】

【0097】
スキーム8に示されるように、一般式(1)(式中、R5は例えば、3−クロロプロピルである)の化合物は、様々な求核試薬の例えば、金属シアン化合物塩の例えば、シアン化ナトリウムなどと、一般式(19)の化合物を与えるために反応させられ、そして一般式(20)の化合物を与えるために、金属アルコキシドの例えば、ナトリウムメトキシドと、そして一般式(21)の化合物を与えるために、トリエチルアミンなどの塩基の存在下1,2,4−トリアゾールと、そして一般式(22)の化合物を与えるために、金属チオアルコキシドの例えば、ナトリウムメタンチオレートと反応させられて良い。一般式(22)の化合物は、一般式(23)のスルホキシドを与えるために、過ヨウ素酸ナトリウムなどの酸化剤で、又は一般式(24)のスルホンを与えるために、3−クロロ過安息香酸などの酸化剤で処理されて良い。
【0098】
【化9】

【0099】
本発明の他の化合物は、一般式(1)の化合物中の置換基を、公知の手順を使用すること、例えば、一般式(1)(式中、R2はHであるかあるいはR5がHである)の化合物のアルキル化によって調製されて良い。
【0100】
式(1)の化合物は活性殺真菌剤であり、そして1又は複数の下の病原体を調節するために使用されて良い。イネ及びコムギ上のプリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)(マグナポルエ・グリセア(Magnaporthe grisea))及び他の宿主上の他のピリクラリア(Pyricularia)spp.;プッシニア・トリチシナ(Puccinia triticina)(又はレコンジダ(recondita))、プッシニア・ストリィホルミス(Puccinia striiformis)及びコムギ上での他のサビ菌(rusts)、プッシニア・ホルデイ(Puccinia hordei)、プッシニア・ストリイホルミス(Puccinia striiformis)及びオオムギ上での他のサビ菌、並びに他の宿主(例えば、芝、ライムギ、コーヒー、西洋ナシ、リンゴ、ピーナッツ、サトウキビ、野菜及び観葉植物)上でのサビ菌;ウリ科(例えばメロン)上でのエリシフィ・シコラセアラム(Erysiphe cichoracearum);オオムギ、コムギ、ライムギ及び芝上のブルメリア(Blumeria)(又はエリシフィ(Erysiphe))グラミス(graminis)(ウドンコ病)並びに様々な宿主上での他のウドンコ病の例えば、ホップ上でのスファエロテカ・マクラリス(Sphaerotheca macularis)ウリ科(例えばキュウリ)上でのスファエロテカ・フスカ(Sphaerotheca fusca)スファエロテカ・フリジネア(Sphaerotheca fuliginea)、トマト、ナス及びシシトウ上でのレベイルラ・タウリカ(Leveillula taurica)、リンゴ上でのポドスファエラ・ルーコトリカ(Podosphaera leucotricha)及びワイン上でのウンシニラ・ネカタ(Uncinula necator);穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ)、芝及び他の宿主上でのコクリオボルス(Cochliobolus)spp.、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)spp.、ドレクスレラ(Drechslera)spp.(ピレノフォーラ(Pyrenophora)spp.)、リンコスポリウム(Rhynchosporium)spp.、ミコスファエラ・グラミニコーラ(Mycosphaerella graminicola)(セプトリア・トリチシ(Septoria tritici))及びフェエオスファエリア・ノドラム(Phaeosphaeria nodorum)(スタゴノスポーラ・ノドラム(Stagonospora nodorum)又はセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum))、シュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイド(Pseudocercosporella herpotrichoides)及びガエウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);ピーナッツ上でのセルコスポーラ・アラキジコーラ(Cercospora arachidicola)及びセルコスポリジウム・ペルソナタム(Cercosporidium personatum)及び他の、他の宿主、例えばサトウキビ、バナナ、ダイズ及びイネ上でのセルコスポーラ(Cercospora)spp.;トマト、イチゴ、野菜、つる植物及び他の宿主上でのボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色のカビ)並びに他の宿主上でのボトリチスspp.;野菜(例えば、ニンジン)、アブラナ、リンゴ、トマト、ポテト、穀類(例えば、コムギ)及び他の宿主上でのアルターナリア(Alternaria)spp.;リンゴ、西洋ナシ、石果、ツリーナッツ及び他の宿主上でのベンチュリアspp.(例えば、ベンチリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis)(スカブ));穀類(例えば、コムギ)及びトマトなどの範囲の宿主上のクラドスポリウム(Cladosporium)spp.;石果、ツリーナッツ及び他の宿主上のモリニリア(Monilinia)spp.;トマト、芝生、コムギ、ウリ科及び他の宿主上のジジメラ(Didymella)spp.;アブラナ、芝生、イネ、ポテト、コムギ及び他の宿主上のフォーマ(Phoma)spp.;コムギ、材木及び他の宿主上のアスペルジスル(Aspergillus)spp.及びアウレオバシジウム(Aureobasidium);西洋ナシ、コムギ、オオムギ及び他の宿主上のアスコキータ(Ascochyta)spp.;リンゴ、西洋ナシ、タマネギ及び他の宿主上のステンフィリウム(Stemphylium)spp.(プレオスポーラ(Pleospora)spp.);リンゴ及び西洋ナシ上での夏の疾患(例えば、炭疽病(グロメレラ・シングラータ(Glomerella cingulata)、黒菌病又は赤星病(ボトリオスファエリア・オブチュサ(Botryosphaeria obtusa))、ブルックス果実斑点(Brooks fruit spot)(ミコスファエリア・ポミ(Mycosphaella pomi)、コブ病(ジムノスポランジウム・ジュニペリ−ビルジニアナエ(Gymnosporangium juniperi-virginianae)、すす状斑点(グロエオデス・ポミゲナ(Gloeodes pomigena))、媒点病(シゾチリウム・ポミ(Schizothyrium pomi))及び白腐れ(ボトリオスファエリア・ドチデア(Botryosphaeria dothidea));つる植物上でのプラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola);他のべト病、例えば、レタス上でのブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)、ダイズ、タバコ、ニンニク及び他の宿主上でのペロノスポーラ(Peronospora)spp.、ホップ上でのシュードペロノスポーラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)及びウリ科上でのシュードペルノスポーラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis);芝生及び他の宿主上でのピチウム(Pythium)spp.(例えば、ピチウム・ウルチマム(Pythium ultimum));ポテト及びトマト上でのフィトフトーラ・インフェスタンス(Phytophthora infestance)並びに他の、野菜、イチゴ、アボガド、コショウ、観葉植物、タバコ、ココア及び他の宿主上のフィトフトーラspp.;イネ及び芝生上でのタナテフォルス・ククメリス(Thanatephorus cucumeris)並びに他の、様々な宿主の例えばコムギ及びオオムギ、ピーナッツ、野菜、コットン及び芝生上でのリヒゾクトニア(Rhizoctonia)spp.;芝生、ピーナッツ、ポテト、アブラナ及び他の宿主上でのスクレロチニア(Sclerotinia)spp.;芝生、ピーナッツ及び他の宿主上でのスクレロチウム(Sclerotium)spp.;イネ上でのギベレラ・フジクロイ(Gibberella fujikuroi);芝生、コーヒー及び野菜などの範囲の宿主上でのコレトリカム(Colletotrichum)spp.;芝生上でのラエチサリア・フシホルミス(Laetisaria fuciformis);バナナ、ピーナッツ、シトラス、ペカン、パパイヤ及び他の宿主上でのミコスファエレラ(Mycosphaerella)spp.;シトラス、ダイズ、メロン、西洋ナシ、ルピナス及び他の宿主上でのジアポルテ(Diaporthe)spp.;シトラス、つる植物、オリーブ、西洋ナシ、バラ及び他の宿主上でのエルシノエ(Elsinoe)spp.;ホップ、ポテト及びトマトなどの宿主の範囲上でのベルチシリウム(Verticillium)spp.;アブラナ及び他の宿主上でのピレノペジザ(Pyrenopeziza)spp.;脈管漏出立枯れ(vascular streak dieback)を生じるココア上でのオンコバシジウム・テオブロマエ(Oncobasidium theobromae);様々な宿主上、しかし特にコムギ、オオムギ、芝生及びトウモロコシ上でのフザリウム(Fusarium)spp.、チフラ(Typhula)spp.、ミクロドチウム・ニバレ(Microdochium nivale)、ウスチラゴ(Ustilago)spp.、ウロシスチス(Urocystis)spp.、チレチア(Tilletia)spp.及びクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea);サトウキビ、オオムギ及び他の宿主上でのラムラリア(Ramularia)spp.;特定の果実の収穫後疾患(例えば、オレンジ上でのペニシリウム・ジジタタム(Penicillium digitatum)、ペニシリウム・イタリカム(Penicillium italicum)及びトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、バナナ上でのコレトトリカム・ムサエ(Colletotrichum musae)及びグロエオスポリウム・ムサラム(Gloeosporium musarum)及びブドウ上でのボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea));他の、つる植物上での病原体、とりわけ、エウチパ・ラタ(Eutypa lata)、グイグナルジア・ビドウェリイ(Guignardia bidwellii)、フェルニス・イグニアルス(Phellinus igniarus)、フォモプシス・ビチコーラ(Phomopsis viticola)、シュードペジザ・トラケイフィラ(Pseudopeziza tracheiphila)及びステレウム・ヒルスタム(Stereum hirsutum);他の、木上での病原体(例えば、ロフォデルミウム・セジチオサム(Lophodermium seditiosum))又は材木上での病原体の、とりわけ、セファロアスカス・フラグランス(Cephaloascus fragrans)、セラトシスチス(Ceratocystis)spp.、オピオストーマ・ピセアエ(Ophiostoma piceae)、ペニシリウム(Penicillium)spp.、トリコデルマ・シュードコニンジイ(Trichoderma pseudokoningii)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、アスペルジルス・ニガー(Aspergillus nigar)、レプトグラフィウム・リンドベルジ(Leptographiumu lindbergi)及びアウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulance);及びウィルス性疾患の真菌媒介体(例えば、穀類上のポリミザ・グラミニス(Polymyxa graminis)、例えば、オオムギ黄色モザイクウィルス(BYMV)のベクターとして及びリヒゾマニア(rhizomania)などのサトウキビ上のポリミザ・ベタエ(Polymyxa betae))である。
【0101】
一般式(I)の化合物は、フィトフトーラ・インフェスタンス(Phytophthora infestance)、プラスモパラ(Plasmopara)種の例えば、プラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)及びフィチウム種の例えば、フィチウム・ウルチマム(Pythium ultimum)などの病原体の卵菌のクラスに対して特に良好な活性を示す。
【0102】
一般式(1)の化合物は、植物組織において、1又は複数の真菌に対して活性があるように、求頂的、求基的又は局所的に移動して良い。更に、一般式(1)の化合物は、植物上で1又は複数の真菌に対して、蒸気段階で十分活性があるよう蒸発して良い。
【0103】
従って、本発明は、植物病原性真菌と戦う又は調節する方法を供し、その方法は、殺細菌上有効な量の式(1)の化合物、又は式(1)の化合物を含む組成物を、植物に対して、植物の種子に対して、植物もしくは種子の場所に対して又は土壌もしくは他の全ての植物成長媒体、例えば、栄養溶液に対して投与することを含んで成る。
【0104】
用語「植物」とは、本明細書中で使用されている場合、苗木、低木及び木を含む。更に、本発明の殺真菌法は、保護、治癒、浸透性、撲滅及び抗胞子形成(antisporulant)の処理を含む。
【0105】
式(1)の化合物は、好適に、農業、園芸及び芝草(turfgrass)の目的のために組成物の形態で使用されている。
【0106】
一般式(1)の化合物を、植物に、植物の種子に、植物もしくは種子の場所に、又は土壌にもしくは全ての他の成長媒体に対して適用するために、式(1)の化合物は通常、組成物へと処方されて良く、それは式(1)の化合物に加えて、適切な、不活性希釈剤又は担体及び任意に、界面活性剤(SFA)を含む。SFAは、界面の特性(例えば、液体/固体、液体/空気又は液体/液体界面)に、表面張力を下げることによって変化を与え、それによって他の特性(例えば、分散性、エマルション化及び湿潤化)をもたらすことができる化学物質である。全ての組成物(固体及び液体製剤の両方)が、式(1)の化合物を0.0001〜95%、一層好適には、1〜85%、例えば、5〜60%含んで成ることが好適である。組成物は、一般に真菌を調節するために使用され、従って、式(1)の化合物は、ヘクタールあたり0.1g〜10kg、好適にはヘクタールあたり1g〜6kg、一層好適には、ヘクタールあたり1g〜1kgで適用されている。
【0107】
式(1)の化合物は、種子ドレッシングとして使用される場合、種子1kgあたり0.0001g〜10g(例えば、0.001g又は0.05g)、好適には0.005g〜10g、一層好適には0.005g〜4gの割合で使用されている。
【0108】
本発明の他の観点において、本発明は、殺真菌上有効な量の式(1)の化合物及びそのための適切な担体又希釈剤を含んで成る殺真菌組成物を提供する。
【0109】
更なる観点において、本発明は、ある場所で真菌と戦い且つ調節する方法を供し、その方法は、真菌、又は真菌がいる場所を、式(1)の化合物を含んで成る殺真菌上有効な量の組成物で処理することを含んで成る。
【0110】
組成物は、多くの剤形から選択されて良く、その剤形とは例えば、ダスト化可能粉末(DP)、可溶性粉末(SP)、水溶性顆粒(SG)、水分散性顆粒(WG)、可湿粉末(WP)、顆粒(GR)(迅速又は緩慢な放出のため)、可溶性濃縮物(SL)、油混和性液体(OL)、超低体積液体(UL)、エマルション化可能濃縮物(EC)、分散可能濃縮物(DC)、エマルション(水中油(EW)及び油中水(EO)の両方)、マイクロエマルション(ME)、懸濁濃縮物(SC)、エアロゾル、霧/煙製剤、カプセル懸濁(CS)及び種子処理製剤である。剤形は、全ての場合、想定されている特定の目的並びに式(1)の化合物の物理的、化学的及び生物学的特性に依存して選択されるだろう。
【0111】
ダスト化可能粉末(DP)は、式(1)の化合物と1又は複数の固体希釈剤(例えば、天然の粘土、カオリン、葉ろう石、ベントナイト、アルミナ、モンモリロナイト、キエセルグール(kieselguhr)、チョーク、珪藻土、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム、イオウ、ライム、コムギコ、タルク並びに他の有機及び無機個体担体)を混合し、そして当該混合物を機械的に粉砕し、微粉化することによって調製されて良い。
【0112】
可溶性粉末(SP)は、式(1)の化合物と1もしくは複数の水溶性無機塩(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム又は硫酸マグネシウム)又は1もしくは複数の水溶性有機固体(例えば、多糖類)を、そして任意に、1もしくは複数の湿潤剤、1もしくは複数の分散剤又はそれらの混合物を、水分散性/溶解度を向上させるために、混合することによって調製されて良い。この混合物は次いで、粉砕され微粉にされて良い。類似の組成物も、水溶性顆粒(SG)を形成するために粒状化されて良い。
【0113】
可湿粉末(WP)は、式(1)の化合物と1もしくは複数の固体希釈剤もしくは担体、1又は複数の湿潤剤、及び好適には1又は複数の分散剤を、そして任意に1又は複数の懸濁剤を液体中での分散性を促すために、混合することによって調製されて良い。次いで、この混合物は粉砕され微粉になる。類似の組成物も水分散性顆粒(WG)を形成するために粒状化されて良い。
【0114】
顆粒(GR)は、式(1)の化合物と1もしくは複数の粉末状固体希釈剤又は担体の混合物を粒状化することによって、又は式(1)の化合物(又はその溶液、適切な剤中の)を多孔性顆粒状物質(例えば、軽石、アタパルガイトクレー、Fullerの土、キエセルグール、珪藻土又はグランドコーンコブ(ground corn cobs))中で吸着させることによって、又は式(1)の化合物(又はその溶液、適切な剤中)を硬コア物質(例えば、砂、ケイ酸塩、鉱物炭酸塩、硫酸塩又はリン酸塩)上に吸着させることによって、そしてもし必要ならば乾燥させることで形成されて良い。吸収又は吸着を促すために通常使用される剤としては、溶媒(例えば、脂肪族及び芳香族石油溶媒、アルコール、エーテル、ケトン及びエステル)及び固着剤(例えば、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、デキストリン、糖及び植物油)である。1又は複数の他の添加剤(例えば、乳化剤、湿潤剤又は分散剤)も顆粒中に含まれて良い。
【0115】
分散可能濃縮物(DC)は、式(1)の化合物を水中又は有機溶媒の例えば、ケトン、アルコール又はグリコールエーテル中に溶かすことによって調製されて良い。これらの溶液は界面活性剤を(例えば、水の希釈を促す又はスプレータンク中での結晶化を予防するために)含んで良い。
【0116】
エマルジョン化可能濃縮物(EC)又は水中油エマルション(EW)は、式(1)の化合物を有機溶媒(任意に1又は複数の湿潤剤、1又は複数のエマルション化剤又は前記剤の混合物を含有する)中で溶かすことによって調製されて良い。ECにおいて使用するための適切な有機溶媒としては、芳香族炭化水素(例えば、アルキルベンゼン又はアルキルナフタレンの例えば、SOLVESSO100、SOLVESSO150及びSOLVESSO200であり;SOLVESSOは登録商標である)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン又はメチルシクロヘキサノン)、アルコール(例えば、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール又はブタノール)、N−アルキルピロリドン(例えば、N−メチルピロリドン又はN−オクチルピロリドン)、脂肪酸のジメチルアミド(例えばC8〜C10脂肪酸ジメチルアルド)及びクロロ化された炭化水素が挙げられる。EC産物は、適切な装置を介してスプレー適用させるために十分な安定性を有するエマルションを生産するために、水を加えると自然にエマルション化しうる。EWの調製には、式(1)の化合物を、液体(それが室温で液体でなければ、それは適度な温度、典型的には70℃未満で融解して良い)においてかあるいは溶液(適切な溶媒に溶かすことによって)のいずれかにおいて獲得し、そして当該生じる液体又は溶液を、エマルションを生産するために、高せん断下で、1又は複数のSFAを含有する水中でエマルション化することが伴う。EW中で使用するために適した溶媒としては、植物油、クロロ化炭化水素(例えば、クロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えば、アルキルベンゼン又はアルキルナフタレン)及び水中での溶解度が低い他の適切な有機溶媒が挙げられる。
【0117】
マイクロエマルション(ME)は、水を1もしくは複数の溶媒と1もしくは複数のSFAの混合物を、熱動力学的に安定な等方性液体製剤を自然に生産するために、混合することによって調製されて良い。式(1)の化合物は、最初、水又は溶媒/SFA混合物中のいずれかに存在する。ME中で使用するために適した溶媒としては、本明細書中以降に記載のECにおいてかあるいはEWにおいて使用するものが挙げられる。MEは、水中油又は油中水系(かかる系は現在伝導度測定によって決定されて良い)のいずれかであって良く、そして水溶性農薬及び油溶性農薬を同製剤中で混合するために適している。MEは水中で希釈するために適しており、マイクロエマルションとして残留するかあるいは典型的な水中油エマルションを形成する。
【0118】
懸濁濃縮物(SC)は、式(1)の化合物の、微細に分割した不溶性固体粒子の、水性又は非水性懸濁を含んで成りうる。SCは、前記化合物の微細粒子を生産するために、式(1)の固体化合物を、適切な媒体中で、任意に、1又は複数の分散剤を伴い微粉砕化することによって調製されて良い。1又は複数の湿潤剤が組成物中に含まれていて良く、懸濁剤は、粒子が沈殿する速度を下げるために含まれて良い。代わりに、式(1)の化合物は、所望の最終産物を生産するために、乾燥微粉砕化されて、本明細書中以降に記載の剤を含む水に加えられて良い。
【0119】
エアロゾル製剤は、式(1)の化合物と適切な推進薬(例えば、n−ブタン)を含んで成る。式(1)の化合物は、非加圧状態で、手動式スプレーポンプにおいて使用するための組成物を提供するために適切な媒体(例えば、水又は水混和性液体の、例えば、n−プロパノール)中に溶かされるかあるいは分散させられても良い。
【0120】
式(1)の化合物は、乾燥状態において、閉鎖空間で、前記化合物を含む煙を生じさせるために適した組成物を形成するために花火混合物(pyrotechnic mixture)と混合されて良い。
【0121】
カプセル懸濁(CS)はEW製剤の調製に類似する方法で調製されて良いが、油滴の水性分散体が獲得されるように、更なるポリマー化段階を伴って良く、ここで各油滴はポリマーシェルによる封入をされており且つ式(1)の化合物を含み、そして任意に、それらの担体又は希釈剤を含んで良い。ポリマーシェルは、界面重縮合反応によってかあるいはコアセルベーション手順のいずれかによって生産されて良い。この組成物は、式(1)の化合物の調節された放出を供して良く、そしてそれらは種子を処理するために使用されて良い。式(1)の化合物は、当該化合物の緩やかな、調節された放出を供するために、生分解可能ポリマーマトリクスにおいて処方されて良い。
【0122】
組成物は、当該組成物の生物学的性能を高めるために(例えば、表層上での湿気、維持又は分布を改善すること;処理した表層上が濡れない(resistance to rain)ようにすること;又は式(1)の化合物の取り込みもしくは移動によって)1又は複数の添加剤を含んで良い。かかる添加剤としては、界面活性剤、油ベースのスプレー添加剤の例えば、所定の鉱物油又は天然の植物油(例えば、ダイズ及びナタネ油)、並びにこれらと他の生増強性(bio-enhancing)アジュバント(式(1)の化合物の作用を助けるかあるいは変えうる成分)が挙げられる。
【0123】
式(1)の化合物は、種子処理物として使用するために処方されても良く、例えば、粉末組成物として、例えば、乾燥種子処理のための粉末(DS)、水溶性粉末(SS)又はスラリー処理のための水分散性粉末(WS)として処方されても良く、又は液体組成物として、例えば、流動可能濃縮物(FS)、溶液(LS)又はカプセル懸濁(CS)としても処方されて良い。DS、SS、WS、FS及びLS組成物の調製は、上記DP、SP、WP、SC及びDC組成物の調製とそれぞれ非常に類似している。種子を処理するための組成物は、当該種子に対する組成物の接着を促すための剤(例えば、鉱物油又は膜形成バリア)を含んでも良い。
【0124】
湿潤剤、分散剤及びエマルション化剤は、陰イオン性、陽イオン性、両性又は非イオン型のSFAであって良い。
【0125】
陽イオン型の適切なSFAとしては、第四アンモニウム化合物(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド)、イミダゾリン及びアミン塩が挙げられる。
【0126】
適切な陰イオン性SFAとしては、脂肪酸のアルカリ金属塩、硫酸の脂肪族モノエステルの塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、スルホン化された芳香族化合物の塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム、ブチルナフタレンスルホン酸塩及びナトリウムジイソプロピルナフタレンスルホン酸とナトリウムトリイソプロピルナフタレンスルホン酸の混合物)、硫酸エーテル、アルコール硫酸エーテル(例えば、ナトリウムラウレス−3−スルフェート)、カルボン酸エーテル(例えば、ナトリウムラウレス−3−カルボキシレート)、リン酸エステル(1又は複数の脂肪アルコール及びリン酸(主にモノエステル)又は五酸化リン(主にジエステル)の間の反応、例えば、ラウリルアルコールと四リン酸の間の反応に由来する産物;更にこれらの産物はエトキシル化されていて良い)、スルホスクシナメート、パラフィン又はオレフィンスルホネート、タウレート及びリグノスルホネートが挙げられる。
【0127】
両性型の適切なSFAとしては、ベタイン、プロピオン酸塩及びグリシン酸塩が挙げられる。
【0128】
非イオン型の適切なSFAとしては、酸化アルキレンの縮合産物が挙げられ、例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン又はそれらの混合物と、脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール又はセチルアルコール)のかあるいはアルキルフェノール(例えば、オクチルフェノール、ノニルフェノール又はオクチルクレゾール)の縮合産物;長鎖脂肪酸又は無水ヘキシトールに由来する部分エステル;当該部分エステルと酸化エチレンの縮合産物;ブロックポリマー(酸化エチレンと酸化プロピレンを含んで成る);アルカノールアミド;単純エステル(例えば、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル);酸化アミン(例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド);及びレシチンが挙げられる。
【0129】
適切な懸濁剤としては、親水性コロイド(例えば、多糖、ポリビニルピロリドン又はナトリウムカルボキシメチルセルロース)及び膨順粘土(例えば、ベントナイト又はアタパルガイト)が挙げられる。
【0130】
式(1)の化合物は、殺真菌化合物を適用する全ての手段によって適用されて良い。例えば、それは、植物の全ての部分の、葉、茎、枝又は根などに対して、種子に対してそれを播く前に、あるいは植物が生長するか又は植えられる他の媒体(例えば、根の周囲の土壌、一般に土、田んぼの水又は水耕栽培系)に対して直接適用されて良いかあるいは処方されなくて良く、又はそれはスプレー、ダスト化、浸漬による適用、クリームもしくはペースト製剤として塗布、蒸気としての適用又は当該組成物の土壌もしくは水性環境中への分配もしくは組み込み(例えば、顆粒状組成物又は水溶性バッグ中にパッキングされた組成物)を通じて適用されて良い。
【0131】
式(1)の化合物は、植物に注射されるかあるいは電気力学的スプレー技術又は他の低体積法を使用することで植物に対してスプレーされて良い、又は地面もしくは空中灌がいシステムによって適用されて良い。
【0132】
水性調製物(水性溶液又は分散体)として使用するための組成物は、高い割合で活性成分を含有する濃縮物の形態で一般に供給されており、当該濃縮物は使用前に水に対して加えられる。これらの濃縮物は、DC、SC、EC、EW、ME、SG、SP、WP、WG及びCSを含み、往々にして、長期に渡る保存に持ちこたえ、そしてかかる保存後、水性調製物を形成するために水に対して加えることができる必要がある。この水性組成物は、常用のスプレー装置により適用可能なように、十分な時間に渡り均一を維持する。かかる水性調製物は、使用される目的に依存して多彩な量で式(1)の化合物(例えば、0.0001〜10重量%)を含んで良い。
【0133】
式(1)の化合物は、肥料(例えば、窒素含有肥料、カリウム含有肥料、又はリン酸含有肥料)との混合物において使用されて良い。適切な剤形としては、顆粒状の肥料が挙げられる。この混合物は、式(1)の化合物を適切に最大25重量%含む。
【0134】
従って、本発明は、肥料及び式(1)の化合物を含んで成る肥料組成物をも含む。
【0135】
本発明の組成物は、生物活性を有する他の化合物、例えば、微量栄養素もしくは相補的な殺真菌活性を有する化合物もしくは植物成長調節、除草活性、殺昆虫活性、線虫駆除もしくは殺ダニ活性を有する化合物を含んで良い。
【0136】
生じる組成物は、他の殺真菌剤を含むことによって、式(1)の化合物が単独であるよりもより広い活性の幅又はより高いレベルの固有活性を有しうる。更に、他の殺真菌剤は、式(1)の化合物の殺真菌活性に対し相乗効果を有しうる。
【0137】
式(1)の化合物は、前記組成物の唯一の活性成分であって良いかあるいはそれは適宜、農薬、殺真菌剤、共力剤、除草剤又は植物成長調節剤と混合されて良い。更なる活性成分は:より広い活性の幅を有するかあるいはある場所での永続する効果が高まった組成物を提供し;式(1)の化合物の活性に相乗作用を与えるかあるいは補完(例えば、効果の速度を高めることによってかあるいは撥水性を解消することによって)して良く;又は個々の成分に対する耐性の進行を解消かあるいは予防することを助けうる。特定の更なる活性成分は、組成物の目的とされた使用に依存するだろう。
【0138】
本発明の組成物中に含まれて良い殺真菌組成物は、AC 382042(N−(1−シアノ−1,2−ジメチルプロピル)−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)プロピオンアミド)、アシベンゾラル−S−メチル、アラニカルブ、アルジモルフ、アニラジン、アザコナゾール、アザフェニジン、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ、ビロキサゾール、ビテルタノール、ブラスチシジンS、ボスカリド(ニコビフェンの新名称)、ブロムコナゾール、ブピリメート、カプタフォル、カプタン、カルベンダジム、カルベンダジム塩酸塩、カルボキシ、カルプロパミド、カルボン、CGA 41396、CGA 41397、チノメチオネート、クロルベンズチアゾン、クロロタロニル、クロロゾリネート、クロジラコム、銅含有化合物の例えば、オキシ塩化銅、オキシキノリン酸銅、硫酸銅、没食子酸銅、及びBordeaux混合物、シアミダゾスルファミド、シアゾファミド(IKF−916)、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、デバカルブ、ジ−2−ピリジルジスルフィド1,1′−ジオキシド、ジクロフルアニド、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェンコナゾール、ジフェンゾクアト、ジフルメトリム、O,O−ジ−イソ−プロピル−S−ベンジルチオリン酸塩、ジメフルアゾール、ジメトコナゾール、ジメチリモール、ジメトモルフ、ジメトキシストロビン、ジニコナゾール、ジノカップ、ジチアノン、塩化ドデシルジメチルアンモニウム、ドデモルフ、ドジン、ドグアジン、エジフェンフォス、エポキシコナゾール、エタボキサム、エチリモル、エチル(Z)−N−ベンジル−N−([メチル(メチル−チオエチリデンアミノオキシカルボニル)アミノ]チオ)−β−アラニネート、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル(AC 382042)、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルメトバー、フルモルフ、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアホル、ホルペット、ホセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、ヘキサコナゾール、ヒドロキシイソオキサゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベンコナゾール、イミノクタジン、三酢酸イミノクタジン、イプコナゾール、イプロベンフォス、イプロジオン、イプロベリカルブ、イソプロパニルブチルカルバメート、イソプロチオラン、カスガマイシン、クレソキシム−メチル、LY186054、LY211795、LY248908、マンコゼブ、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メタラキシルM、メトコナゾール、メチラム、メチラム−亜鉛、メトミノストロビン、メトラフェノン、MON65500(N−アリル−4,5−ジメチル−2−トリメチルシリルチオフェン−3−カルボキサミド)、ミクロブタニル、NTN0301、ネオマソジン、ジメチルジチオカルバメートニッケル、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オフレース、有機水銀化合物、オリサストロビン、オキサジキシル、オキサスルフロン、オキソリン酸、オキシポコナゾール、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンサイキュロン、酸化フェナジン、リン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンD、ポリラム、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロバモカルブ、塩酸プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、プロピオン酸、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラゾフォス、ピリフェノクス、ピリメタニル、ピロキロン、ピロキシフル、ピロールニトリン、第四アンモニウム化合物、キノメチオネート、キノキシフェン、キノトゼン、シルチオファム(MON65500)、S−イマザリル、シメコナゾール、シプコナゾール、ナトリウムペンタクロロフェネート、スピロキサミン、ストレプトマイシン、スルファー、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、チミベンコナゾール、トルクロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアズブチル、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリフォリン、トリチコナゾール、バリダマイシンA、バパム、ビンクロゾリン、XRD−563、ジネブ、ジラム、ゾキサミド及び次のような式の化合物。
【0139】
【化10】

【0140】
式(1)の化合物は、土壌、ピート又は他の発根媒体と、種子が負担した(seed-borne)、土壌が負担した又は葉の真菌疾患に対して植物を保護するために混合されて良い。
【0141】
いくつかの混合物は、有意に異なる物理的、化学的又は生物学的特性を有し、従って、それら自身は簡単に同常用の剤形に対して役立つわけではない活性成分を含んで成って良い。これらの環境下で、他の剤形が調製されて良い。例えば、ある活性成分が非水溶性固体であり、そして他のものが非水溶性の溶体である場合、それはとりもなおさず、各活性成分を同連続水相中で、当該固体活性成分を懸濁として(SCに類似する調製を使用して)分散させるのみならず液体活性成分をエマルションとして分散せしめ(EWに類似する調製を使用して)ることによって分散させることが可能である。生じる組成物はサスポエマルション(suspoemulsion)(SE)製剤である。
【0142】
本発明は下の例で説明されており、ここでは以下の略記が使用されている:
ml =ミリリットル DMSO =ジメチルスルホキシド
g =グラム NMR =核磁気共鳴
ppm =100万分の1 HPLC =高性能液体クロマトグラフィー
+ =質量イオン
s =一重項 q =四重項
d =二重項 m =多重項
br s=ブロード一重項 ppm =100万分の1
t =三重項
【実施例】
【0143】
実施例1
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−4−メチルペンタ−2−イン−4−イル)ブチルアミド(表21の化合物No.4)を説明する
段階1:4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−インヒドロクロリドの調製
方法1
無水テトラヒドロフラン(250ml)中の1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−トリメチル−1−アザ−2,5−ジシルアシクロペンタン(下のようにして調製した;22.6g)を窒素の雰囲気下で撹拌しながら−50℃に冷却し、そしてn−ブチルリチウム(ヘキサン中44ml、2.5Mの溶液)を10分に渡り滴下して加えた。この混合物を0.5時間に渡り撹拌し、−20℃に加温しそしてホルムアルデヒドガスを当該混合物じゅうに、glc分析によって出発物質がないことが確認される迄、曝気した。反応の完了にあたり、この混合物を水で処理し、エーテル層を分離し、水層を酢酸エチルで(2回)抽出し、そして有機抽出物を結合させて水で(3回)洗浄した。この組み合わさった有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で蒸発させ、要求された産物(24.96g)を淡黄色の液体として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.00 (12H, s); 0.46 (4H, s); 1.32 (6H, s); 4.10 (2H, s).
【0144】
上で使用した1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシルアシクロペンタンを下の製法に類似する方法を使用することで調製した。3−アミノ−3−メチルブチン(90%水性溶液として商業上入手可能;16.6g)をジクロロメタン(150ml)中に溶かし、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そしてアミンを14.9g含む溶液を与えた。窒素雰囲気下、周囲温度でアミンの撹拌した溶液に対して、無水トリエチルアミン(48.4ml)を加えた。次いで、ジクロロメタン(100ml)中の1,2−ビス(クロロジメチルシリル)エタン(38.98g)を滴下して加え、冷却することによって反応温度を15℃に維持する。この混合物を3時間に渡り撹拌し、この反応中に形成された無色固体を溶液からろ過し、そしてこのろ過物を減圧下で蒸発し、ペーストを与えた。このペーストをヘキサンに入れて抽出し、そして再ろ過した。このろ過物を減圧下で蒸発させ、そして獲得した油を蒸留し、1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシルアシクロペンタン(21.5g、0.06mmHgの圧力下でb.p.41℃)を獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.16 (12H, s); 0.60 (4H, s); 1.48 (6H, s); 2.24 (1H, s).
【0145】
方法2
段階1、方法1の産物(24.96g)を水性希塩酸(300ml)で処理し、そして0.5時間に渡り周囲温度で撹拌した。この混合物をジエチルエーテルで(2回)洗浄し、水性相を減圧下で蒸発させ、トルエンで蒸留(2回)し、残留水を除去し、そして獲得した残留固体をヘキサンで粉砕し、4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−イン−ヒドロクロリド(13.1g)をクリーム色の固体として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:1.48 (6H, s); 4.06 (2H, s); 5.32 (1H, s); 8.64 (3H, s).
【0146】
段階2:4−アミノ−1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペンタ−2−インの調製
方法1
無水N,N−ジメチルホルムアミド(100ml)及びトリエチルアミン(4.44ml)中に溶かした4−アミノ−1−ヒドロキシ−4−メチルペンタ−2−インヒドロクロリド(4.40g)を加えた。この懸濁を周囲温度で10分に渡り撹拌し、次いでイミダゾール(4.93g)を加え、しかる後に無水N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)中のtert−ブチルジメチルシリルクロリド(5.24g)を加えた。この混合物を周囲温度で18時間に渡り撹拌し、そして水で希釈した。水性混合物をジエチルエーテルで(3回)抽出し、有機抽出物を組み合わせ、水で(2回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で蒸発させ、要求された産物(6.88g)を黄色の固体として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.04 (6H, s); 0.84 (9H, s); 1.30 (6H, s); 4.22 (2H, s).
【0147】
段階3
ジクロロメタン(50ml)中で2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−酪酸(US4116677に記載のようにして調製した、2.61g)、4−アミノ−1−tert.−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペンタ−2−イン(2.27g)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.010g)を一緒に撹拌してN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルアルボジイミドヒドロクロリド(2.11g)を加えた。この混合物を周囲温度で2.5時間に渡り撹拌し、18時間に渡り保存し、ジクロロメタンで希釈し、飽和水性炭酸水素ナトリウムで(2回)洗浄し、水で(2回)洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で撹拌し、黄色の油を獲得した。油をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で1:1)により分別し、要求された産物(3.50g)を無色油として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.10 (6H, s); 0.90 (9H, s); 0.98-1.02 (3H, t); 1.62-1.64 (6H, d); 1.90-1.98 (2H, m); 4.32 (2H, s); 4.36-4.40 (1H, t); 6.30 (1H, s); 6.82 (2H, s); 7.02 (1H, s).
【0148】
実施例2
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−ヒドロキシ−メチル−4−メチルペンタ−2−イン−4−イル)ブチルアミド(表1の化合物No.4)を説明する。
テトラヒドロフラン(60ml)中の2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−4−メチルペンタ−2−イン−4−イル)ブチルアミド(例1に記載のようにして調製した;3.35g)を3〜5℃で撹拌し、テトラn−ブチルアンモニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中14.6mlの1M溶液)を5分に渡り滴下して加えた。添加の完了により、この混合物を0℃で0.5時間に渡り撹拌し、周囲温度で2時間に渡り撹拌し、そして18時間に渡り保存した。この溶媒を減圧下で蒸発し、そして残渣を酢酸エチルと水性アンモニウムクロリドの間で分離した。有機相を分離し、水性塩化アンモニウム、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発し、無色の固体を獲得し、それをクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で2:1)によって分離し、要求された産物を無色の固体(2.01g、m.p.104〜106℃)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:1.00-1.04 (3H, t); 1.60-1.62 (6H, d); 1.92-2.00 (2H, m); 2.02-2.06 (1H, t); 4.28-4.30 (2H, d); 4.38-4.42 (1H, t); 6.30 (1H, s); 6.86 (2H, s); 7.04 (1H, s).
【0149】
実施例3
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−メトキシ−4−メチルペンタ−2−イン−4−イル)ブチルアミド(表11の化合物No.4)を説明する。
無水N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−ヒドロキシメチル−4−メチルペンタ−2−イン−4−イル)ブチルアミド(例2に記載のようにして調製した;1.54g)を周囲温度で窒素の雰囲気下、無水N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の水素化ナトリウム(0.28g、鉱物油中80%の分散体)の懸濁に対して加えた。この混合物を2時間に渡り撹拌し、周囲温度で1分に渡り無水N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)中のヨウ化メチル(0.71g)を加えた。この混合物を2時間に渡り撹拌し、そして周囲温度で18時間に渡り保存した。水を加えてこの混合物を酢酸エチルで(3回)抽出した。この抽出物を組み合わせ、水で(2回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発し、ガムを獲得し、それをクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で4:1)によって分離し、要求された産物を無色の固体(0.44g、m.p.103〜104℃)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.04 (3H, t); 1.64 (6H, s); 1.92-2.00 (2H, q); 3.36 (3H, s); 4.12 (2H, s); 4.38-4.42 (1H, t); 6.30 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.04 (1H, s).
【0150】
実施例4
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表52の化合物No.4)の調製を説明する。
段階1:1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イルアミンヒドロクロリドの調製
方法1:6−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシルアシクロペンタンの調製
n−ブチルリチウム(97.6ml、ヘキサン中2.5M)を、窒素雰囲気下、−70℃で無水テトラヒドロフラン(450ml)中の1−(1,1−ジメチル−2−プロピニル)−2,2,5,5−テトラメチル−1−アザ−2,5−ジシルアシクロペンタン(55.1g)の撹拌した溶液に対して0.5時間に渡り滴下して加えた。次いで、この混合物を−70℃で1.5時間に渡り撹拌し、−15℃に加温し、次いで、無水テトラヒドロフラン(50ml)中の1−クロロ−3−ヨードプロパン(55.0g)の溶液を、当該反応混合物を序々に0℃へと加温せしめながら、20分に渡り滴下して加えた。添加の完了により、この反応混合物を周囲温度で4.25時間に渡り撹拌し、次いで18時間に渡り保存した。この混合物を水で希釈し、そして酢酸エチルで(2回)抽出した。抽出物を組み合わせ、水で(3回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで減圧下で蒸発させ、要求された産物をオレンジ色の液体として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.00 (12H, s); 0.46 (4H, s); 1.30 (6H, s); 1.76 (2H, m); 2.18 (2H, t); 2.46 (2H, t).
【0151】
方法2:1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イルアミン−ヒドロクロリドの調製
方法1の産物(78.5g)を−5℃で撹拌し、そして水性希塩酸(785ml、2M)を序々に加え、この反応温度を、添加する間に30℃未満に維持した。添加の完了により、この混合物を更なる1時間に渡り周囲温度で撹拌し、ジエチルエーテルで(2回)洗浄し、減圧下で蒸発させ、そしてトルエンとの共沸蒸留により残留水を除去した。獲得した固体をジクロロメタン中に溶かし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発させ、要求された産物をクリーム色の固体(36.5g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:1.74 (6H, s); 1.97 (2H, m); 2.39 (2H, m); 3.68 (2H, t); 8.80 (3H, broad s).
【0152】
段階2:2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミドの調製
トリエチルアミン(10.4ml)を含有するN,N−ジメチル−ホルムアミド(250ml)中の1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イルアミンヒドロクロリド(9.8g)を周囲温度で10分に渡り撹拌した。形成された懸濁を連続的に、N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中、1−ヒドロキシベンゾトリアソール(7.59g)、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(10.56g)、次いで、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−酪酸(13.07g)で処理した。この混合物を周囲温度で2時間に渡り撹拌し、そして18時間に渡り保存し、次いで水中へと注いだ。この産物を酢酸エチルで(3回)抽出した。この抽出物を組み合わせ、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液及び水で洗浄(3回)し、そして硫酸マグネシウム上で乾燥させた。次いで、それらを減圧下で蒸発させ、更なる誘導体化をするために十分純粋である黄色のガム(19.1g)として要求された産物を獲得した。ガムの部分(0.33g)をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/ジエチルエーテル、体積で4:1)で分離し、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプト−4−イン−6−イル)ブチルアミドの純粋な試料を、無色油(0.22g)として提供した。
1H NMR (CDCl3) δ:1.00-1.04 (3H, t); 1.58 (6H, s); 1.90-2.00 (4H, m); 2.36-2.40 (2H, t); 3.62-3.66 (2H, t); 4.36-4.40 (1H, t); 6.26 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.02 (1H, s).
【0153】
実施例5
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−メチルチオ−ヘプタ−4−イン−6−イル)−ブチルアミド(表53の化合物4)の調製を記載する。
ナトリウムメチルチオレート(0.15g)を含有する無水N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(0.78g)を、窒素の雰囲気下周囲温度で2時間に渡り撹拌し、次いで2日渡り保存した。この反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで(3回)希釈し、そしてこの抽出物を組み合わせて水で洗浄(3回)し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、そして減圧下で蒸発させ、ガムを獲得した。次いで、このガムをクロマトグラフィー(シリカ:ヘキサン/ジエチルエーテル、体積で2:1)によって分離し、要求された産物を無色の油(0.53g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.02 (3H, t); 1.60 (6H, s); 1.74-1.82 (2H, m); 1.92-2.00 (2H, m); 2.10 (3H, s); 2.28-2.34 (2H, t); 2.56-2.60 (2H, t); 4.36-4.40 (1H, t); 6.26 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.04 (1H, s).
【0154】
実施例6
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−メチルスルフィニル−ヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表54の化合物4)を説明する。
エタノール(2.5ml)中の2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−メチルチオ−ヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(0.21g)の周囲温度で撹拌した溶液に対して、水中(2.5ml)の過ヨウ素酸ナトリウム(0.13g)の溶液を滴下して加えた。この混合物を2.5時間に渡り撹拌し、18時間に渡り保存し、次いで減圧下で蒸発させた。この残留物をジクロロメタンで抽出し、そして有機相をろ過し、そして減圧下で蒸発させ、要求された産物を無色の油(0.18g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.02 (3H, t); 1.56 (3H, s); 1.58 (3H, s); 1.92-2.00 (4H, m); 2.34-2.42 (2H, m); 2.62 (3H, s); 2.76-2.84 (1H, m); 2.90-2.96 (1H, m); 4.34-4.38 (1H, m); 6.26 (1H, s); 6.82 (2H, s); 7.02 (1H, s).
【0155】
実施例7
この例では、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−メチルスルホニル−ヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表55の化合物4)の調製を説明する。
ジクロロメタン(5ml)中、0℃で撹拌した2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−メチルスルフィニル−ヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(0.10g)に対して、3−クロロ過安息香酸(0.060g、70%、水で安定化した)を加えた。この混合物を0.5時間に渡り撹拌し、そして1時間に渡り周囲温度で撹拌し、そして18時間に渡り保存した。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物をジエチルエーテル中に溶かし、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液で(3回)洗浄し、そして水で(2回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥しそして減圧下で蒸発させ、無色の油を獲得した。この油をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で2:1)によって獲得し、所望の産物を淡黄色の油(0.040g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.02 (3H, t); 1.56 (3H, s); 1.58 (3H, s); 1.92-2.00 (4H, m); 2.36-2.40 (2H, t); 2.96 (3H, s); 3.22-3.26 (2H, m); 4.38-4.42 (1H, t); 6.26 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.02 (1H, s).
【0156】
実施例8
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−メトキシ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表57の化合物No.4)の調製を説明する。
メタノール(2ml)中のナトリウムメトキシド(ナトリウムから調製した、0.014g)の周囲温度で撹拌した溶液に対して、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(0.20g)しかる後に、更なるナトリウムメトキシド(0.3g)及びヨウ化ナトリウム(0.1g)を加えた。この混合物を、窒素の雰囲気下、周囲温度で4時間に渡り撹拌し、還流温度で合計10時間に渡り加熱し、周囲温度へと冷却し、18時間に渡り保存した。この反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで(3回)抽出し、そしてこの抽出物を組み合わせ、塩水で洗浄し、そして減圧下で蒸発させて黄色の油を獲得した。この油をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で3:1)によって分離し、要求された産物を無色の油(0.055g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.04 (3H, t); 1.60 (6H, s); 1.72-1.78 (2H, m); 1.92-2.00 (2H, m); 2.24-2.28 (2H, t); 3.34 (3H, s); 3.42-3.46 (2H, t); 4.36-4.38 (1H, t); 6.28 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.02 (1H, s).
【0157】
実施例9
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(6−メチル−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)−ヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表56の化合物No.4)の調製を説明する。
無水炭酸カリウム(0.28g)を含有する無水N,N−ジメチルホルムアミド(10ml)中の、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(0.59g)の撹拌した溶液に対して、1,2,4−トリアゾール(0.10g)を加えた。この混合物を2.75時間に渡り90℃へ加熱し、周囲温度へ冷却し、水で希釈して酢酸エチルで(3回)抽出した。この抽出物を組み合わせ塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で蒸発させて黄色の油を獲得した。この油をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で2:1、その後酢酸エチル)によって分離し、要求された産物を無色の油(0.16g)として獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:1.00-1.06 (3H, t); 1.60 (3H, s); 1.62 (3H, s); 1.92-2.14 (6H, m); 4.38-4.44 (3H, m); 6.26 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.04 (1H, s); 7.96 (1H, s); 8.32 (1H, s).
【0158】
実施例10
この例は、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−シアノ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(表41の化合物No.4)の調製を説明する。
シアン化カリウム(0.78g)を含有する無水N,N−ジメチルホルムアミド(35ml)中の、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−クロロ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミド(3.91g)の撹拌した溶液を、6時間に渡り95℃で加熱し、周囲温度に冷却し、18時間に渡り保存した。この混合物を水中へと注ぎ、ジエチルエーテルで(3回)抽出し、この抽出物を組み合わせ、水で(3回)洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして減圧下で蒸発させて要求された産物を黄色の油(3.42g)として獲得した。この物質の一部分をクロマトグラフィー(シリカ;ヘキサン/酢酸エチル、体積で3:1)によって分離し、2−(3,5−ジクロロフェノキシ)−N−(1−シアノ−6−メチルヘプタ−4−イン−6−イル)ブチルアミドの純粋な産物を黄色のガムとして獲得した。
1H NMR (CDCl3) δ:0.98-1.02 (3H, t); 1.58 (3H, s); 1.60 (3H, s); 1.82-1.88 (2H, m); 1.92-1.98 (2H, m); 2.36-2.40 (2H, t); 2.48-2.56 (2H, m); 4.38-4.42 (1H, t); 6.26 (1H, s); 6.84 (2H, s); 7.04 (1H, s).
【0159】
実施例11
この例は、式(1)の化合物の殺真菌特性を説明する。
化合物を、下に詳細を記載した、リーフディスクアッセイ(leaf disk assay)で試験した。試験化合物をDMSO中に溶かし、そして水で希釈して200ppmにした。ピチウム・アルチマムに対する試験の場合、これらをDMSO中に溶かして水で希釈して20ppmにした。
【0160】
エリシフィ・グラミニス(Erysiphe graminis)f.sp.ホルデイ(hordei)(オオムギウドンコ病):オオムギの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0161】
エリシフィ・グラミニスf.sp.トリチシ(tritici)(コムギウドンコ病):コムギの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性としてアッセイした。
【0162】
プッシニア・レコンジダ(Puccinia recondita)f.sp.トリチシ(コムギ茶色サビ病):コムギの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の9日後、真菌予防活性として評価した。
【0163】
セプトリア・ノドラム(Septria nodorum)(コムギ包頴斑点):コムギの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0164】
ピレノフォーラ・テレス(Pyrenophora teres)(オオムギ網状斑点):オオムギの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0165】
ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)(イネの胴枯れ):イネの葉の部分を24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0166】
ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色カビ):マメ葉ディスクを24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0167】
フィトフトーラ・インフェスタンス(Phytophthora infestance)(ポテト及びトマトの後期胴枯れ):トマトの葉のディスクを24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の4日後、真菌予防活性として評価した。
【0168】
プラズモパーラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)(ブドウのつるのべと病):ブドウの葉のディスクを24ウェルプレート中のアガーに配置し、そして試験化合物の溶液をスプレーした。12〜24時間に渡り完全に乾燥させた後、このリーフディスクに真菌の胞子懸濁を接種した。適度のインキュベーション後、化合物の活性を、接種の7日後、真菌予防活性として評価した。
【0169】
ピチウム・ウルチウム(立ち枯れ病):新鮮液体培地から調製した、真菌の菌糸断片をポテトデキストロースブロス中へと入れて混合した。ジメチルスルホキシド中の試験化合物溶液を水で希釈して20ppmにし、次いで、96ウェルマイクロタイタープレートに配置して真菌胞子を含有する栄養ブロスを加えた。この試験プレートを24℃でインキュベートし、そして増殖の阻害を分光学的に48時間後に特定した。
【0170】
次の化合物[化合物No.(表)]が200ppmで、真菌感染後60%超の調節を示した:
フィトフトーラ・インフェスタンス:4(1)、4(11)、4(41)、4(51)、4(53)、4(54)、4(55)、4(56)、4(57).
プラスモパラ・ビチコーラ:4(1)、4(11)、4(41)、4(51)、4(52)、4(53)、4(54)、4(55)、4(56)、4(57).
ピレノフォーラ・テレス:4(57).
エリシィフィ・グラミニス f.sp. ホルデイ:4(1)、4(11)、4(21).
エリシィフィ・グラミニス f.sp. トリシチ:4(11)、4(41)、4(57).
【0171】
下の化合物が20ppmで、真菌感染後に60%超の調節を示した:
ピチウム・ウルチマム:4(1)、4(11)、4(53)、4(54)、4(57)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニル又はC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2又は3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でかあるいはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素原子の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3又は4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリル、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は、任意に1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されている)
の化合物。
【請求項2】
X、Y及びZが全てクロロもしくはメチルである、又はXとZがどちらもクロロもしくはブロモでありそしてYはHもしくはメチルである、又はXとZはどちらもメチルもしくはメトキシでありそしてYがH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXがメトキシであり、YがHでありそしてZがシアノもしくはクロロである、又はXがメチルであり、YはHでありそしてZがエチルである、又はXがクロロ、ブロモもしくはトリフルオロメチルであり、そしてYとZがどちらもHである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1がメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルである請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
1がエチルである請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
2がHである請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
3とR4がどちらもメチルである請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
5がn−プロピル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−クロロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルホニルプロピルである請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2でありそして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’''又は−NR’COR''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニルもしくはC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2もしくは3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3もしくは4員の炭素環を形成し、そして任意にハロ又はC1〜4アルキルで置換されており;そして
5はC1〜4アルキル又はC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシもしくは任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は任意に、1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されている)の化合物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物(式中、X、Y及びZは全てクロロもしくはメチルである、又はXとZはどちらもクロロもしくはブロモであり、そしてYはHもしくはメチルである、又はXとZはどちらもメチルもしくはメトキシであり、そしてYはH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXはメトキシであり、YはHでありそしてZはシアノもしくはクロロである、又はXはメチルであり、YはHでありそしてZはエチルである、又はXはクロロ、ブロモ又はトリフルオロメチルであり、そしてYとZはどちらもHであり;R1はメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル又はヒドロキシエチルであり;R2はHであり;R3とR4はどちらもメチルであり;そしてR5はヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−クロロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルであり、好適にR1はエチルであり、好適にR5はメトキシメチル又は3−シアノプロピルである)。
【請求項10】
本明細書中に記載の方法により一般式(1)の化合物を調製するための方法。
【請求項11】
殺真菌(fungicidal)上有効な量の一般式(1)の請求項1に記載の化合物及びその適切な担体又は希釈剤を含んで成る殺真菌組成物。
【請求項12】
病原性真菌と戦うもしくはそれらを調節するための方法であって、殺真菌上有効な量の請求項1に記載の一般式(1)の化合物もしくは請求項11に記載の組成物を、植物に対して、植物の種子に対して、植物もしくは種子のある場所に対して又は土壌に対してもしくは任意の他の植物成長媒体に対して適用することを含んで成る方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニル又はC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2又は3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でかあるいはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素原子の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3又は4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリル、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は、任意に1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されており、但し、X、Y、Z、R1及びR2がHである場合、R3はMeでありR4は2−メチルプロプ−1−イルであり、R5はブト−2−イルではない)
の化合物。
【請求項2】
X、Y及びZが全てクロロもしくはメチルである、又はXとZがどちらもクロロもしくはブロモでありそしてYはHもしくはメチルである、又はXとZはどちらもメチルもしくはメトキシでありそしてYがH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXがメトキシであり、YがHでありそしてZがシアノもしくはクロロである、又はXがメチルであり、YはHでありそしてZがエチルである、又はXがクロロ、ブロモもしくはトリフルオロメチルであり、そしてYとZがどちらもHである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1がメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルである請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
1がエチルである請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
2がHである請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
3とR4がどちらもメチルである請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
5がn−プロピル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−クロロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルホニルプロピルである請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2でありそして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’''又は−NR’COR''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニルもしくはC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2もしくは3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でもしくはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3もしくは4員の炭素環を形成し、そして任意にハロ又はC1〜4アルキルで置換されており;そして
5はC1〜4アルキル又はC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C1〜6アルキルチオ、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシもしくは任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は任意に、1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されている)
の化合物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物(式中、X、Y及びZは全てクロロもしくはメチルである、又はXとZはどちらもクロロもしくはブロモであり、そしてYはHもしくはメチルである、又はXとZはどちらもメチルもしくはメトキシであり、そしてYはH、クロロ、ブロモもしくはアルキルチオである、又はXはメトキシであり、YはHでありそしてZはシアノもしくはクロロである、又はXはメチルであり、YはHでありそしてZはエチルである、又はXはクロロ、ブロモ又はトリフルオロメチルであり、そしてYとZはどちらもHであり;R1はメチル、エチル、n−プロピル、2,2,2−トリフルオロメチル、シアノメチル、アセチルメチル、メトキシカルボニルメチル、メトキシカルボニルエチル、ヒドロキシメチル又はヒドロキシエチルであり;R2はHであり;R3とR4はどちらもメチルであり;そしてR5はヒドロキシメチル、メトキシメチル、1−メトキシエチル、tert−ブチルジメチルシロキシメチル、3−クロロプロピル、3−シアノプロピル、3−メトキシプロピル、3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル、3−メチルチオプロピル、3−メタンスルフィニルプロピル又は3−メタンスルフォニルプロピルであり、好適にR1はエチルであり、好適にR5はメトキシメチル又は3−シアノプロピルである)。
【請求項10】
殺真菌上有効な量の一般式(1):
(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニル又はC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2又は3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でかあるいはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素原子の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3又は4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリル、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は、任意に1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されている)
の化合物及びそれらの適切な担体又は希釈剤を含んで成る殺真菌組成物。
【請求項11】
病原性真菌と戦う又は調節する方法であって、殺真菌上有効な量の一般式(1):
(式中、
X、Y及びZは独立してH、ハロゲン、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C2〜4アルケニル、ハロ(C2〜4)アルケニル、C2〜4アルキニル、ハロ(C2〜4)アルキニル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、−S(O)n(C1〜4)アルキル(ここでnは、0、1又は2であり、そして当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、−OSO2(C1〜4)アルキル(ここで当該アルキル基は任意にフルオロで置換されている)、シアノ、ニトロ、C1〜4アルコキシカルボニル、−CONR’R''、−COR’、−NR’COR''又は−NR’COOR'''(ここでR’及びR''は独立してH又はC1〜4アルキルでありそしてR'''はC1〜4アルキルである)であり、但しX及びZのうち少なくとも1つはHではなく;
1はC1〜4アルキル、C2〜4アルケニル又はC2〜4アルキニルであり、ここで当該アルキル、アルケニル及びアルキニル基は任意に、それらの末端の炭素原子上、1、2又は3個のハロゲン原子で、シアノ基で、C1〜4アルキルカルボニル基で、C1〜4アルコキシカルボニル基でかあるいはヒドロキシ基で置換されており;
2はH、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシメチル又はベンジルオキシメチルであり、ここで当該ベンジル成分のフェニル環は任意にC1〜4アルコキシで置換されており;
3及びR4は独立してH、C1〜3アルキル、C2〜3アルケニル又はC2〜3アルキニルであり、但しどちらもHであることはなく、そしてどちらもHでない場合は、それらの組み合わせた炭素原子の合計は4を超えることなく、又は
3とR4は炭素原子に結合し、任意に1個のO、SもしくはN原子を含む3又は4員の炭素環を形成し、そして任意にハロもしくはC1〜4アルキルで置換されており;そして
5は置換されていないC3〜4アルキル、置換されていないC3〜6シクロアルキルもしくはC1〜4アルキルもしくはC3〜6シクロアルキルであり、ここで当該アルキル及びシクロアルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、シアノ、C1〜4アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニルオキシ、モノ−又はジ(C1〜4)アルキルアミノカルボニルオキシ、−S(O)n(C1〜6)アルキル(ここでnは0、1又は2である)、トリアゾリル、トリ(C1〜4)アルキルシリルオキシ、任意に置換されたフェノキシ、任意に置換されたチエニルオキシ、任意に置換されたベンジルオキシ又は任意に置換されたチエニルメトキシで置換されており、ここでフェノキシ、チエニルオキシ、ベンジルオキシ及びチエニルメトキシの任意に置換されたフェニル及びチエニル環は、任意に1、2又は3個の置換基で置換されており、その置換基は、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C2〜4アルケニルオキシ、C2〜4アルキニルオキシ、ハロ(C1〜4)アルキル、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、ハロ(C1〜4)アルキルチオ、ヒドロキシ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ(C1〜4)アルキル、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェノキシ、ベンジルオキシ、ベンゾイルオキシ、シアノ、イソシアノ、チオシアネート、イソチオシアネート、ニトロ、−NRmn、−NHCORm、−NHCONRmn、−CONRmn、−SO2m、−OSO2m、−CORm、−CRm=NRn又は−N=CRmn(ここでRm及びRnは独立して水素、C1〜4アルキル、ハロ(C1〜4)アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロ(C1〜4)アルコキシ、C1〜4アルキルチオ、C3〜6シクロアルキル、C3〜6シクロアルキル(C1〜4)アルキル、フェニル又はベンジルであり、当該フェニル及びベンジル基は任意にハロゲン、C1〜4アルキル又はC1〜4アルコキシで置換されている)から選択されている)
の化合物又は請求項10に記載の組成物を、植物の種子に、植物もしくは種子の場所に又は他の全ての植物成長媒体に対して適用することを含んで成る方法。

【公表番号】特表2006−507340(P2006−507340A)
【公表日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554642(P2004−554642)
【出願日】平成15年11月10日(2003.11.10)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004832
【国際公開番号】WO2004/048315
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(501008820)シンジェンタ リミテッド (33)
【Fターム(参考)】