説明

逆止弁

【課題】 微小な流量となる流体を扱う分野、例えば、携帯電話、ノート型パソコンなどの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池用などに好適な逆止弁を提供する。
【解決手段】 流入口10a及び流出口10bを有するホルダー10と、該ホルダー10内に収容される弁体20とスプリング部材30とを少なくとも有し、上記弁体20をスプリング部材30により附勢して流入口10aを塞ぐと共に、上記ホルダー10内に流入する流体が気体又は低粘度液体となる逆止弁であって、上記弁体20の開弁開始動作圧が10kPa以下であることを特徴とする逆止弁A。
【効果】 弁体が確実に応答(開閉)することができ、かつ、液漏れを確実に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆止弁に関し、更に詳しくは、微小な流量となる流体を扱う分野、例えば、携帯電話、ノート型パソコンなどの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池用の液体燃料の供給などに好適な逆止弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、逆止弁は、プラントや工場等で使用されるボイラー等の大型の流体機器や、小型の流体機器等の多用途に用いられ、これまで数多くの構造となる逆止弁が知られている。
【0003】
例えば、製造、組み立て、分解が極めて容易となる逆止弁として、弁体としての球体をコイルスプリングにより弁座に弾性的に圧接させた構造の逆止弁において、弁体を収容する弁箱を相互に取り外し可能となる第1及第2の外側弁ケーシングと、内部に球体を弁座に圧接させるコイルスプリングを収容した内側ケーシングとで構成し、第1及第2の外側弁ケーシングと、内側ケーシングを夫々合成樹脂で一体成形したことを特徴とする小型の逆止弁(玉弁装置)(例えば、特許文献1参照)や、弁体としての球体をコイルスプリングにより弁座に弾性的に圧接させた構造の逆止弁において、球体の下流側のコイルスプリング内であって且つ流体経路内に、流体の加圧による開弁時に球体の流体下流側である後面を支持して該球体の流体下流側への移動を任意の位置まで規制する構成のボールドストッパー部材を配設したことを特徴とする逆止弁(玉弁装置)(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
【0004】
しかしながら、これらの逆止弁は、小型の油圧ポンプや液圧ポンプ等の流体機器に使用するものであるが、更に、微小な流量となる流体を扱う分野、例えば、近年、携帯電話などの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池の燃料供給用の逆止弁に用いるには種々の課題がある。すなわち、小型の燃料電池に用いる小型のポンプは、ポンプ圧力も極めて小さく、逆止弁に流入する流量も微量であり、しかも、低粘度となるメタノール水溶液等の液体燃料を流体として使用するので、上記逆止弁の構造では弁体が確実に応答(開閉)することができず、また、弁体としての球体の径も大きいので、低粘度となる液体燃料の液漏れを確実に防止することができない点などに課題があり、確実に応答(開閉)することができる極めて小型の逆止弁が切望されているのが現状である。
【特許文献1】特開2001−141084号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】特開2005−195060号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記燃料電池用等の小型の機器に用いる逆止弁の課題に鑑み、これを解消するためになされたものであり、小型の燃料電池の燃料供給用などの微小な流量となる流体や、低粘度となる液体燃料などの低粘度流体を扱う分野においても、弁体が確実に応答(開閉)することができ、かつ、液漏れを確実に防止することができる極めて小型の逆止弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、流入口及び流出口を有するホルダーと、該ホルダー内に収容されるスプリング部材と弁体とを少なくとも有し、該弁体をスプリング部材により附勢して流入口を塞ぐ構成となる逆止弁において、上記弁体の開弁構造を特定構造とすると共に、その動作圧を特定することにより、上記目的の逆止弁が得られることに成功し、本発明を完成するに至ったのである。
【0007】
すなわち、本発明は、次の(1)〜(7)に存する。
(1) 流入口及び流出口を有するホルダーと、該ホルダー内に収容される弁体とスプリング部材とを少なくとも有し、上記弁体をスプリング部材により附勢して流入口を塞ぐと共に、上記ホルダー内に流入する流体が気体又は低粘度液体となる逆止弁であって、上記弁体の開弁開始動作圧が10kPa以下であることを特徴とする逆止弁。
(2) 弁体が直径1mm以下となるボール弁体である上記(1)記載の逆止弁。
(3) スプリング部材はバネ定数が800N/m以下のコイルスプリング部材からなる上記(1)又は(2)記載の逆止弁。
(4) スプリング部材の外径が少なくとも2つ以上で異なるスプリング部材からなる上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の逆止弁。
(5) ホルダー内に流入する低粘度液体の粘度が2mPa・s以下である上記(1)〜(4)の何れか一つに記載の逆止弁。
(6) ホルダー内に流入する低粘度液体がメタノール水溶液、ジメチルエーテル(DME)、エタノール液、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(5)の何れか一つに記載の逆止弁。
(7) 上記(1)〜(6)の何れか一つに記載の逆止弁が、液体燃料貯蔵槽内の液体燃料を発電部を有する燃料電池本体に供給する供給ラインに接続される逆止弁であることを特徴とする燃料電池用逆止弁。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、携帯電話などの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池用などの微小な流量となる流体や、低粘度となる液体燃料などの低粘度流体を扱う分野においても、弁体が確実に応答(開閉)することができ、かつ、液漏れを確実に防止することができる極めて小型の逆止弁に好適な逆止弁が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例を示す逆止弁Aを示すものである。
本実施形態の逆止弁Aは、図1(a)及び(b)に示すように、流入口10a及び流出口10bを有する筒状のホルダー10と、該ホルダー10内に収容されるボール弁体からなる弁体20とコイル状のスプリング部材30とを有している。
【0010】
上記筒状のホルダー10には、両側に流入口10a及び流出口10bを有すると共に、弁体20とスプリング部材30とを収容する収容室10cを有している。流入口10aの径は、弁体20の径よりも小さく、また、流入口の出口となる収容室10c前方側には、ボール弁体からなる弁体20の接触面となる傾斜状の受け座11が形成されている。更に、流出口の出口となる収容室10cの後方側には、コイル状のスプリング部材30の後端部を保持するカシメ保持部12が形成されている。
【0011】
このホルダー10は、流入する流体、特に、水素などの気体又はメタノール水溶液などの低粘度液体に対して安定性、ガス不透過性(外気となる酸素ガス、窒素ガス等に対するガス不透過性)を有するもの、特に、酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m2・24hr・atm(25℃、65%RH)以下であるものが好ましい。
ホルダー10の材質としては、ステンレス鋼などの金属製、合成樹脂、セラミック製などが挙げられるが、前記した流体に対するガス不透過性、製造や組立時のコスト低減及び製造の容易性などから、好ましくは、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂、ポリアクリルニトリル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアセタールなどの単独もしくは2種以上の樹脂をの単層構造、これらの2層以上の多層構造からなるものが挙げられる。
特に好ましくは、酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が上記特性値以下となるポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビニリデンが望ましい。
本実施形態では、ホルダー10は、酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m2・24hr・atm(25℃、65%RH)以下のステンレス製からなるものであり、流入口10aの直径は、400μmであり、流出口10bの直径は、1300μm、収容室10cの直径は、1300μmから構成されている。
【0012】
上記弁体20は、ボール状の弁体からなるものであり、流入する流体(水素などの気体又はメタノール水溶液などの低粘度液体)に対して耐腐食性、耐久性を有する材料であり、上記ホルダー10より硬い材質からなる材料、例えば、セラミック製、ステンレス鋼製、超鋼製から構成されるものが好ましく、かつ、確実な弁体機構を発揮せしめる点から、好ましくは、ボール弁体の真球度(電子顕微鏡等よりボール弁体の3点真球度の測定による真球度)は1μm以下が望ましく、更に好ましくは、真球度0.3μm以下となるものが望ましい。
本実施形態の弁体20は、微小な流量となる流体に対して効果的な弁体機構を発揮せしめるものであり、弁体20が上記ホルダー10より硬い材質となる超鋼製で、直径が1mm以下、更に好ましくは、0.1〜1.0mmとなり、かつ、真球度が0.3μm以下のボール弁体から構成されている。
【0013】
上記スプリング部材30は、弁体20を弁体の受け座11側に附勢して流入口を塞ぐ作用を発揮せしめるものであると共に、流入する流体(水素などの気体又はメタノール水溶液などの低粘度液体)に対して耐腐食性、耐久性を有する材料であるステンレス製から構成されている。また、微小な流量となる流体に対して効果的な弁体機構を発揮せしめる点から、バネ定数が800N/m以下のコイルスプリング部材からなるものが好ましく、更に好ましくは、10〜600N/mのコイルスプリング部材から構成されるものが望ましい。
【0014】
本実施形態のスプリング部材30は、バネ定数が800N/m以下からなるものであり、かつ、弁体20側となる前方側に弁体20を確実に受け座11側に方向付けすると共に、ボール弁体20との接触部の外径がボール弁体20の外径よりも小さいバネ作用がないボール保持部31と、該ボール保持部31の後方側に受け座11側に確実に附勢せしめるバネ部32と、該バネ部32の後端側に保持部12に確実に保持せしめるバネ作用がない後方保持部33とから構成されている。このボール保持部31、バネ部32及び後方保持部33から構成され、これらの外径が同一径となるスプリング部材30は、従来の外径が同一径となるバネ部のみから構成されるコイル状スプリング部材(特開2001−141084号公報)や、前方側の外径が縮径で、後方側の外径が拡径となるバネ部のみから構成されるコイル状スプリング部材(特開2005−195060号公報)に較べ、更に、弁体20を受け座11側に確実に密着せしめることができ、流入口10aを確実に塞ぎ、流体の液洩れ等を更に確実に防止できる構造となっている。
【0015】
本実施形態では、弁体20をスプリング部材30により附勢して流入口10aを確実に塞ぐと共に、上記弁体20の開弁開始動作圧が10kPa以下、好ましくは、0.1〜5kPaに設定される構成となっている。
この開弁開始動作圧が10kPaを越える圧力では、ポンプの吸引力を大きくしないと(即ちポンプ自体を大きくしないと)開弁せず、低すぎると誤動作の原因となり、好ましくない。
なお、上記弁体20の開弁開始動作圧が10kPa以下に設定する手段としては、例えば、バネ定数を下げる、ボール弁体と近傍の開口部の隙間を大きくする、管(ライン)抵抗を下げることなどにより行うことができる。
【0016】
このように構成される本実施形態の逆止弁Aは、微小な流量となる流体や、低粘度となる液体燃料などの低粘度流体を扱う流体機器用などの逆止弁として好適に用いることができる。特に、本実施形態の逆止弁Aは、携帯電話、PDAなどの携帯用電子機器の電源として用いられる小型の燃料電池、例えば、図2に示すように、カートリッジ型の液体燃料貯蔵槽40内の液体燃料を燃料極、電解質膜及び空気極から構成される発電セル等の発電部を有する燃料電池本体50に供給する供給ライン60に接続される小型の燃料電池用の逆止弁に用いることが好ましい。
【0017】
この図2において、燃料貯蔵槽40は、カートリッジ型となっている。この燃料貯蔵層40の液体燃料は、供給ライン60に接続される構造となっており、小型ポンプ61により逆止弁Aを通過して、発電部を有する燃料電池本体50に供給される構成となっている。この構成の燃料電池の作動温度は、−50℃〜60℃の範囲において、正常な発電を行う構造となっている。
この小型の燃料電池に用いる小型ポンプ61は、ポンプ圧力も極めて小さく、逆止弁Aに流入する流量も発電効率との関係で変動するものであるが、毎分10〜500μLであり、極めて微量となるものである。また、逆止弁に流入する流体も、水素などの気体又は粘度が2mPa・s以下となる低粘度となる液体燃料、具体的には、メタノール水溶液、ジメチルエーテル(DME)、エタノール液、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液から選ばれる少なくとも1種の液体燃料である。
従って、従来のバネ部のみから構成されるコイル状スプリング部材を備えた逆止弁や、前方側が径が細く、後方側が径が拡径となるバネ部のみから構成されるコイル状スプリング部材を備えた逆止弁では、低粘度となる流体の液漏れなどを確実に防止することができず、弁体が確実に応答(開閉)することができないものであったが、本発明では、弁体20の開弁開始動作圧が10kPa以下に設定されているので、流体の漏れを確実に防止することができると共に、確実に応答(開閉)することができる燃料電池用に好適な逆止弁が得られるものとなる。
【0018】
特に、ホルダー10が、酸素ガス透過度(酸素ガス不透過性)が100cc・25μm/m2・24hr・atm(25℃、65%RH)以下のステンレス製からなり、弁体20が超鋼製で、真球度が0.3μm以下のボール弁体から構成され、スプリング部材30が、バネ定数800N/m以下で、かつ、ボール保持部31、バネ部32及び後方保持部33からなるコイルスプリング部材から構成される逆止弁Aでは、耐腐食性、耐久性に優れると共に、更に、流体の漏れを確実に防止することができると共に、更に、確実に応答(開閉)することができる燃料電池用などに好適な逆止弁が得られるものとなる。
【0019】
図3及び図4は、本発明の実施形態の他例を示す逆止弁Bを示すものである。なお、図1及び図2の逆止弁Aと同様の構成は、同一符号を示し、その説明を省略する(以下の実施形態においても同様)。
本実施形態の逆止弁Bは、図3及び図4に示すように、収容室10c内には流入口側の内周面に段部13が形成され、縮径された収容室10dが設けられている点、収容室10cの外径が順次拡径した収容室とした点、スプリング部材30が、バネ定数が800N/m以下からなるものであり、かつ、弁体20側となる前方側に弁体20を確実に受け座11側に方向付けすると共に、ボール弁体20との接触部の外径がボール弁体20の外径よりも小さいバネ作用がないボール保持部31aと、該ボール保持部31aの後方側に受け座11側に確実に附勢せしめるバネ部32aと、該バネ部32aの後端側に保持部12に確実に保持せしめるバネ作用がない後方保持部33aとから構成され、かつ、これらの外径が少なくとも2つ以上で異なるスプリング部材から構成されている点でのみ、上記実施形態の逆止弁Aと相違するものである。
【0020】
このように構成される本実施形態の逆止弁Bでは、ホルダー10内に流入口側の内周面に段部13が形成され、縮径された収容室10dが設けられると共に、スプリング部材30が、バネ定数が800N/m以下からなり、かつ、保持部31a、外径が保持部31aより拡径となるバネ部32a及び後方保持部33aから構成されるので、上記実施形態の逆止弁Aに較べ、更に、流体の漏れを確実に防止することができると共に、更に、確実に応答(開閉)することができる燃料電池用などに好適な逆止弁が得られるものとなる。
【0021】
図5(a)及び(b)は、本発明の実施形態の他例を示す逆止弁Cを示すものである。
本実施形態の逆止弁Cは、図5(a)及び(b)に示すように、収容室10dの内周面に流入方向に沿い、所定間隔毎に直線状の溝部10e、10e…を形成した点でのみ、上記実施形態の逆止弁Bと相違するものであ、上記逆止弁Bと同様に機能することとなる。この溝部10e、10e…により、流入する流体の方向性を更に確実にすることができる。
【0022】
図6(a)及び(b)は、本発明の実施形態の他例を示す逆止弁Dを示すものである。
本実施形態の逆止弁Dは、図6(a)及び(b)に示すように、ホルダー10を収容室10cと10dを有するホルダー本体15と、流入口10a及びボール弁体を受ける受け座11を有する先端部材16を別部材で構成し、ホルダー本体15と、先端部材16とを嵌合等により取り外し自在とした点でのみ、上記実施形態の逆止弁Bと相違するものであ、上記逆止弁Bと同様に機能することとなる。ホルダー本体15と、先端部材16とを取り外し自在とすることにより、製造、組立及び分解が容易となる利点を有する。
【0023】
本発明の逆止弁は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々変更することができるものである。
例えば、上記実施形態では、小型の燃料電池の燃料供給用について詳述したが、燃料電池用以外の流量が毎分10〜500μLとなる極めて微量となる流体機器用に好適に用いることができる。また、同様に極めて微量となる気体の流通路や、摩擦抵抗が少なく極めて微小な粒子の輸送路などの弁体として利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態の一例となる逆止弁を示すものであり、(a)はその縦断面図、(b)は流入口と弁体との接触面となる受け座部分を断面態様で示す拡大断面図である。
【図2】本発明の実施形態の一例となる逆止弁を燃料電池に用いる場合のシステムの一例を示す説明図である。
【図3】(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態の逆止弁を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)はホルダー前方側の横断面図である。
【図4】図3の逆止弁の内部を示す部分斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態の逆止弁を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)はホルダー前方側の横断面図である。
【図6】(a)及び(b)は、本発明の他の実施形態の逆止弁を示すものであり、(a)は縦断面図、(b)はホルダー前方側の横断面図である。
【符号の説明】
【0025】
A 逆止弁
10 ホルダー
20 弁体
30 スプリング部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入口及び流出口を有するホルダーと、該ホルダー内に収容される弁体とスプリング部材とを少なくとも有し、上記弁体をスプリング部材により附勢して流入口を塞ぐと共に、上記ホルダー内に流入する流体が気体又は低粘度液体となる逆止弁であって、上記弁体の開弁開始動作圧が10kPa以下であることを特徴とする逆止弁。
【請求項2】
弁体が直径1mm以下となるボール弁体である請求項1記載の逆止弁。
【請求項3】
スプリング部材はバネ定数が800N/m以下のコイルスプリング部材からなる請求項1又は2記載の逆止弁。
【請求項4】
スプリング部材の外径が少なくとも2つ以上で異なるスプリング部材からなる請求項1〜3の何れか一つに記載の逆止弁。
【請求項5】
ホルダー内に流入する低粘度液体の粘度が2mPa・s以下である請求項1〜4の何れか一つに記載の逆止弁。
【請求項6】
ホルダー内に流入する低粘度液体がメタノール水溶液、ジメチルエーテル(DME)、エタノール液、ギ酸、ヒドラジン、アンモニア液、エチレングリコール、水素化ホウ素ナトリウム水溶液から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5の何れか一つに記載の逆止弁。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一つに記載の逆止弁が、液体燃料貯蔵槽内の液体燃料を発電部を有する燃料電池本体に供給する供給ラインに接続される逆止弁であることを特徴とする燃料電池用逆止弁。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−205476(P2007−205476A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25559(P2006−25559)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000005957)三菱鉛筆株式会社 (692)
【Fターム(参考)】