説明

透明及び/又は半透明容器に詰められる透明又は半透明コンディショニング組成物

ヘア又は皮膚コンディショニング組成物が開示され、該組成物は透明又は半透明の外観を有する洗い流しコンディショニング組成物であり、約0.1%〜約10%のポリマー及び水性キャリアを含み、該組成物が透明及び/又は半透明の外観を有する容器に詰められ、該容器が以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する少なくとも1つの描写を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘア又は皮膚コンディショニング組成物類に関し、該組成物は透明又は半透明の外観を有する洗い流しコンディショニング組成物であり、約0.1%〜約10%のポリマー及び水性キャリアを含み、該組成物が透明及び/又は半透明の外観を有する容器に詰められ、該容器が、(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合の利益のうち少なくとも1つに対応する、少なくとも1つの描写を有する、コンディショニング組成物。。
【背景技術】
【0002】
ヘアコンディショニング組成物類及び皮膚コンディショニング組成物類のような多様なコンディショニング組成物類が、毛髪及び皮膚などの種々の基質に使用されてきた。コンディショニング利益を提供する一般的な方法は、カチオン性界面活性剤類及びポリマー類類、高融点脂肪族化合物類、低融点油類、シリコーン化合物類、並びにこれらの混合物のようなコンディショニング剤類の使用を介する。これらのコンディショニング剤類の大部分は、様々なコンディショニング利益を提供することが知られている。例えば、一部のカチオン性界面活性剤類は、一部の高融点脂肪族化合物類と一緒に使用されたときにコンディショニング組成物類に好適なレオロジーを有し、かつ、特にヘアケア製品で使用されたときに濡れた毛髪に対するつるつるした感触、柔軟性及びもつれの軽減、並びに乾燥した毛髪に対する柔軟性及び潤い感のような種々のコンディショニング利益を提供するのに好適なゲルマトリックスを形成すると考えられている。
【0003】
前記コンディショニング剤類の大部分はまた、組成物を不透明にすることも知られている。一方でコンディショニング利益を提供し、清澄な製品外観、すなわち透明又は半透明の製品外観を有するコンディショニング組成物類の必要性が存在する。
【0004】
上記コンディショニング剤の大部分は組成物を油状及び/又は油脂状にすることも知られている。かかる組成物類は、毛髪からの組成物洗い流しの際又はその後に、長く続く油状及び/又は油脂状の感触を消費者に与える。清潔な製品使用感を求める消費者にとって、このような長続きする油状及び/又は油脂状の感触は望ましくない。従って、清潔なすすぎ感を提供し、また一方でコンディショング利益を共に提供するコンディショニング組成物の必要性が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
更に、上記コンディショニング剤の大部分、特に高融点脂肪族化合物類は、これらのコンディショニング剤がヘアケア組成物に含まれる場合、毛髪を抑えつけることでも知られている。細い毛髪を有する消費者のように毛髪量の維持又は増加を望む消費者にとって、毛髪を抑えつけることは望ましくない。従って、毛髪を抑えつけず、また一方でコンディショング利益を提供するヘアコンディショニング組成物の必要性が存在する。
【0006】
上述に基づき、コンディショニング利益を提供する一方で、清澄な製品外観を提供する、コンディショニング組成物類の必要性が残されている。また、清潔なすすぎ感及び/又は清潔な使用感を提供し、また一方で、清澄な製品外観及びコンディショニング利益を提供する、コンディショニング組成物の必要性も存在する。毛髪を抑えつけないなどの更なる利益を提供することに好適であり、また一方で、清澄な製品外観及びコンディショニング利益を提供することにも好適な、かかるコンディショニング組成物の必要性も存在する。
【0007】
既存の技術分野には、本発明の利点及び効果の全てを提供するものはない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ヘア又は皮膚コンディショニング組成物に関する。
【0009】
前記組成物は、透明又は半透明の外観を有する洗い流しコンディショニング組成物であり、約0.1%〜約10%のポリマー及び水性キャリアを有し、
前記組成物は、透明及び/又は半透明の外観を有する容器に詰められ、及び
該容器は、(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合の利益のうち少なくとも1つに対応する、少なくとも1つの描写を有する。
【0010】
透明/半透明コンディショナー組成物、透明/半透明容器、及び(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合の利益うち少なくとも1つに対応する描写との組み合わせにより、本発明の組成物は、このような利益を消費者に対し効率的に伝えることができる。
【0011】
本発明のこれら及びその他の特徴、態様及び利点は、以下の説明及び添付の特許請求の範囲を読むことで、さらに理解が深まる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本明細書は、本発明を特に指摘しかつ明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されるものと考えられる。
【0013】
本明細書において「含む」とは、最終結果に影響を与えない他の工程及び他の成分を追加できることを意味する。この用語には、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語が含まれる。
【0014】
特に指定しない限り、百分率、割合、及び比率は全て、本発明の組成物の総重量を基準としている。提示した成分に関するこのような重量は全て活性物質の濃度に基づいており、したがって市販材料に含まれる可能性があるキャリア又は副生成物を含まない。
【0015】
本明細書において「混合物」とは、物質の単純な組み合わせ及びそれらの組み合わせの結果として生じ得るあらゆる化合物も包含することを意味する。
【0016】
容器
本発明の組成物は、容器内に詰められる。本明細書で有用な容器は、透明及び/又は半透明の外観を有する。本明細書で有用な容器類としては、例えば、ボトル上部にフタを有するボトル、ボトル上部に容器を掛けられるようにつり金具が付いた又は付いていないボトル底部にフタを有する倒立ボトル、ポンプディスペンサー付きボトル、フォームディスペンサー付きボトル、及びフタ付きチューブが挙げられる。ボトル底部にフタを有する倒立ボトルを用いる場合、コンディショナー組成物の意図しないしたたり落ちを防ぐために、バルブ及び制限付き開口部などの機能を持つことが好ましい。容器は、透明及び/又は半透明の外観を、主としてボトル又はチューブに有することができる。フタ又はポンプディスペンサーも、透明及び/又は半透明の外観を有することができるが、フタ又はポンプは不透明の外観を有してもよい。容器が透明及び/又は半透明の領域をその表面上に有する限りは、容器は不透明な又は非清澄な領域をその表面上に有することができる。ボトル及び/又はチューブがラベル及び/又はフィルムをその表面に有する場合でも、容器は、このような不透明又は非清澄な領域をボトル又はチューブ表面積の好ましくは約30%以下で有する。
【0017】
容器が透明及び/又は半透明の外観を有する限り、任意の従来のポリマー類で容器を作ることができる。透明の外観には、ポリエチレンテレフタレートの使用が好ましい。半透明の外観は、例えば、透明容器の処理、染料及びパールエッセンス剤などの成分の基本ポリマー類への添加、清澄剤を混合したポリプロピレン及び/又はポリエチレンの使用、又は半透明の外観を有するラベル又はシュリンクフィルムの使用により達成できる。処理として、例えば、スプレーコーティング(例えば、微粒子を容器表面に噴霧し容器を微粒子でコーティングすることにより、容器が半透明の外観を有する)、サンドブラスティング、及び金型表面処理(例えば、金型の表面に細かい波動を形成することにより、金型内で製造される容器が表面に細かい波動を有し、従って容器が半透明の外観を有する)が挙げられる。
【0018】
本発明の容器は、ボトル又はチューブ上に直接、又はそのような印刷を有するラベル又はフィルムの使用により印刷を有することができる。そのような印刷としては、例えば、商標/ロゴマーク、製品名、製品の利点、図面、成分名が挙げられる。ラベル/フィルム付き又はラベル/フィルムなしの容器は、その他の特徴、特に美的特徴を有することができる。そのような美的特徴としては、例えば、オレンジの皮の質感のような手ざわり、エンボス加工、凸型レンズ、芳香(ラベルをひっかくことで、又はひっかかずに活性化される)、蛍光、金属色(3D様効果あり又はなし)、ホログラム、つや消し又はマット色、色のグラデーション、透明性のグラデーション、色つきの透明/半透明の外観などのような色、容器裏側に存在し容器前側から確認可能な花及び果物の図などの図面が挙げられる。
【0019】
そのような美的特徴は、印刷された情報をよりよく伝えるため、商標及び製品名などの印刷された情報の少なくとも1つと関係することができる。例えば、オレンジの皮様手ざわりは、柑橘系の果物に関する図面及び/又は製品名と共に用いることができる。本発明では、ラベルもまた、清澄な外観、すなわち透明及び/又は半透明の領域、より好ましくは透明の領域を有することが好ましい。そのようなラベルは、ラベルが透明及び/又は半透明の領域を有する限り、ポリプロピレンなど任意の従来のポリマーで作ることができる。容器に付着させて用いるそのような透明及び/又は半透明のラベルには、清澄な外観を提供する接着剤の使用が好ましい。そのような接着剤は、任意の従来のポリマーとすることができる。
【0020】
より上品な外観の製品を好む消費者には、透明の領域のみを有する容器よりも半透明の領域を有する容器が好ましいだろう。半透明の領域及び透明の領域の両方を有する容器がより好ましいだろう。半透明の領域及び透明の領域の両方を有することにより、より上品な外観を有すので、本発明の組成物の利益を伝えるのにより好適な容器となる。半透明の領域及び透明の領域の両方を有する容器は、例えば、半透明の領域及び透明の領域の両方を有する容器の使用、半透明の領域及び透明の領域の両方を有するラベルの使用、又は半透明の領域を有する容器と透明の領域を有するラベルとの組み合わせにより、作ることができる。半透明の領域を有する容器と透明の領域を有するラベルとの組み合わせでは、ラベルの透明の領域が容器の半透明の領域上に付着し、ラベルの透明の領域が付着した領域において容器が透明の外観を有する。容器の半透明の領域が表面上の細かいうねりによる場合、そのような半透明の領域は、透明の領域を有するラベルを接着する、すなわち、接着剤が細かいうねり内に入り込むことにより、透明になると考えられる。
【0021】
本発明の容器/組成物が有することが可能なその他の美的特徴は、例えば、容器/組成物の色の組み合わせである。そのような色の組み合わせとしては、例えば、着色されていない透明及び/又は半透明容器及び着色された透明又は半透明組成物の組み合わせ、着色された透明及び/又は半透明容器及び着色されていない透明又は半透明組成物、着色された透明及び/又は半透明容器及び着色された透明又は半透明組成物、及び着色されていない透明及び/又は半透明容器及び着色されていない透明又は半透明組成物が挙げられる。着色されていない半透明容器、着色された透明/半透明容器、着色された透明/半透明組成物、及びこれらの混合、のうち少なくとも1つを使用することにより、着色されていない透明容器及び着色されていない透明/半透明組成物の組み合わせと比較して、経年変化による組成物の黄変を隠すことにより、美しい外観を長続きさせると考えられる。更に、より上品な外観の製品を好む消費者にとって、着色されていない透明及び/又は半透明の外観を有する容器、及び着色された透明又は半透明の外観を有する組成物の組み合わせは、他の色の組み合わせより好ましいであろう。
【0022】
図1〜3は、本発明に用いられる容器の好ましい実施形態である。
【0023】
図1は、ボトル底部にフタを有する倒立ボトルである容器の好ましい実施形態の正面図を示す。図1の容器は、着色されていない半透明の外観と、透明の領域を有するラベルを有する。ラベルの透明の領域が容器上に付着し、容器は、ラベルの透明の領域が付着された領域に透明の外観を有する。
【0024】
図2は、ボトル底部にフタを有する倒立ボトルである容器のその他の好ましい実施形態の正面図を示す。図2の容器は、半透明の外観と色のグラデーションを有する。容器はラベルを有する。
【0025】
図3は、ボトル底部にフタを有する倒立ボトルである容器のその他の好ましい実施形態の正面図を示す。図3の容器は、着色されていない透明の外観を有する。図1の容器は、容器前側及び裏側の両面にラベルを有する。裏側のラベルは、花や果物などの図を有し、容器前側から見ることができる。
【0026】
利益の描写
本発明の容器は、以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する少なくとも1つの描写を有する。このような描写は、容器上に直接、又は容器上のラベルに印刷することができる。
【0027】
「(i)毛髪の軽やかさ」に対応する描写としては、例えば、「軽やかなコンディショニング/コンディショナー」、「毛髪量の増加/提供」、「毛髪の腰の増加/提供」、「豊かな毛髪の増加/提供」、「毛髪を抑えつけない」、「ふわりとした毛髪」、「立ち上げ/持ち上げ」、及び「軽量のコンディショニング」が挙げられる。「(i)毛髪の軽やかさ」に対応する描写は、組成物がヘアコンディショニング組成物の時に用いられるが、その他の描写は皮膚/ヘアコンディショニング組成物類の両方に用いられる。
【0028】
「(ii)軽いコンディショニング」に対応する描写としては、例えば、「軽いコンディショニング」、「重くない」、「油状感がない」「油分ぬき」、及び「非クリーム状使用感」が挙げられる。
【0029】
「(iii)清潔なすすぎ」に対応する描写としては、例えば、「清潔なすすぎ感/より清潔なすすぎ」、「すすぎが簡単/素早い」、「素早く/簡単な洗い流し」、「簡単に/素早く洗い落とす」、「十分に/完全にすすぐ」、及び「清潔にすすぐ」が挙げられる。
【0030】
「(iv)清潔な感触」に対応する描写としては、例えば、「油脂状の残留物がない」、「毛髪、皮膚、及び/又は手の感触を清潔なままにする」、「べたつき感が残らない」、「油脂状/油状感が残らない」、「蓄積しない」、「コーティングされた感触がない」、及び「毛髪、皮膚、及び/又は手の感触をさらっとしたままにする」が挙げられる。組成物がヘアコンディショニング組成物の場合、描写(iv)として、更に例えば「毛髪を素早く乾かす」及び「毛髪の感触を軽く/弾むままにする」が挙げられる。
【0031】
「(v)浸透する質感」に対応する描写としては、例えば、「染み通る」及び「素早い吸収」が挙げられる。
【0032】
「(vi)天然」に対応する描写としては、例えば、「天然コンディショニング」、「純粋及び天然」、「毛髪/皮膚に優しい」、「毛髪/皮膚に穏やか」、「新鮮」、「ビタミン、ミネラル、及び/又は酸化防止剤強化」が挙げられる。
【0033】
「(vii)爽快な及び/又は活気あふれる」に対応する描写としては、例えば、「爽快にさせる」、「浄化」、「活力を与える/新たな活力を与える」、「若返らせる」、「活気づける」、「一新する」、「復活/再生」、「毛髪/皮膚に輝きを与える」、「修復する」、及び「栄養を与える」が挙げられる。
【0034】
「(viii)清潔感のあるスタイルを保つ」に対応する描写としては、例えば、「朝のヘアスタイルを一日中保つ」、及び「新鮮なヘアスタイル」が挙げられる。
【0035】
上記描写のうち、描写(i)〜(v)、及び(viii)が本発明で用いるのに好ましい。
【0036】
組成物類
コンディショニング組成物類は、清澄な製品外観、すなわち透明又は半透明の外観を有する。本発明では、清澄な製品外観の組成物とは、組成物の透過率が約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の組成物を意味する。透過性は、シマズ(Shimadzu)から入手可能なUV−可視分光光度計であるUV−1601を使用して、600nmで測定される。清澄な製品外観に対する要求の観点から、本発明の組成物は、前記透過率を、当該混合物及び組成物の調製後、25℃において少なくとも1ヶ月間、より好ましくは少なくとも3ヶ月間、なおより好ましくは少なくとも1年間有することが好ましい。
【0037】
清澄な製品外観の観点から、本発明の組成物は、好ましくは、実質的に不溶性の油状化合物類を実質的に含まない。本発明において、組成物が、実質的に不溶性の油状化合物を「実質的に含まない」とは、組成物が1.0%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下、なおより好ましくは0%の実質的に不溶性の油状化合物類を包含することを意味する。「実質的に不溶性の」油状化合物とは、当該油状化合物が使用される濃度で組成物類に実質的に不溶であること;並びに前記油状化合物類を使用される濃度で含有するときに、組成物類が25℃において約25%未満、好ましくは約35%未満、より好ましくは約40%未満、なおより好ましくは約50%未満、更により好ましくは約60%未満の透過率を有することを意味する。かかる「実質的に不溶性の」油状化合物類は、典型的には、炭化水素類、脂肪族化合物類、及びこれらの混合物から選択されるものである。そのような炭化水素類には、例えば、ポリα−オレフィン油類、パラフィン類、ろう類及びこれらの混合物が挙げられる。そのような脂肪族化合物類としては、例えば、セチルアルコール及びステアリルアルコールのような脂肪族アルコール類、ステアリン酸のような脂肪酸類、脂肪族アルコール誘導体類及び脂肪酸誘導体類、例えば、それらのエステル類及びエーテル類、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0038】
本発明のコンディショニング組成物は、組成物を毛髪、皮膚及び布地のような基材に適用することにより、毛髪、皮膚及び布地のような種々の基材をコンディショニングするために使用できる。本発明のコンディショニング組成物は、ヘアコンディショナーのようなヘアケア製品、スキンコンディショナーのようなスキンケア製品及び柔軟仕上げ剤のような布地ケア製品に特に適している。
【0039】
本発明のコンディショニング組成物は、洗い流し用向けのヘアコンディショナーに特に適している。そのような組成物は、好ましくは下記の工程で使用される:
(i)毛髪をシャンプーした後、毛髪をコンディショニングするための有効量のコンディショニング組成物類を毛髪に適用する工程;及び
(ii)続いて、毛髪をすすぐ工程を含む方法。
【0040】
本発明のコンディショニング組成物類はポリマー及び水性キャリアを含む。ポリマーは、好ましくは増粘ポリマーである。
【0041】
好ましい実施形態(以下組成物A)では、本発明のコンディショニング組成物は、
(a)約0.1重量%〜約10重量%の増粘ポリマー、
(b)約0.1重量%〜約8.0重量%の、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される界面活性剤系、
(c)約0.1重量%〜約10重量%の疎水変性したアミドシリコーンコポリオール、及び
(d)水性キャリア、
を含み、前記組成物は透明又は半透明である。
【0042】
組成物Aは、好ましくはカチオン性ポリマーを更に含む。好ましくは組成物Aは、アニオン性化合物を実質的に含まない。本明細書のアニオン性化合物類としては、アニオン性界面活性剤類及びアニオン性ポリマー類が挙げられる。本発明において、組成物が「アニオン性化合物類を実質的に含まない」とは、組成物が1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0%のアニオン性化合物類を包含することを意味する。好ましくは組成物Aは、清澄な製品外観の安定性の観点から、カチオン性グアーポリマー類を実質的に含まない。本発明において、「カチオン性グアーポリマー類を実質的に含まない」組成物とは、組成物がカチオン性グアーポリマー類を0.1%以下、好ましくは0%包含することを意味する。
【0043】
別の好ましい実施形態(以下組成物B)では、本発明のコンディショニング組成物は、
(a)約0.1重量%〜約10重量%の、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系
(b)約0.05重量%〜約10重量%の、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、及びこれらの混合物から成る群から選択されるポリマー、
(c)水性キャリア、及び
(d)約0.1重量%〜約10重量%の、組成物中に実質的に可溶性の非イオン性増粘ポリマー、
(e)約0.1重量%〜約10重量%の、組成物中で500ナノメートル以下の平均粒子サイズを有するもの、組成物中に実質的に可溶性のもの、及びこれらの混合物から選択されるシリコーン化合物を含むコンディショニング剤、
を含み、前記界面活性剤系及びポリマーは、希釈により非水溶性錯体を形成し、前記組成物は透明又は半透明である。
【0044】
組成物Bは、非水溶性錯体であるコアセルベートを形成する。コアセルベートは、組成物の希釈により、好ましくは、組成物が濡れた基質に適応する時、及び/又は水で基質から洗い落とす時に形成する。好ましくはコアセルベートは、組成物の水に対する質量比が、好ましくは約1:50まで、より好ましくは約1:20まで、なおより好ましくは約1:10までの時に形成する。組成物Bは好ましくは、共溶媒及び/又は電解質を更に含む。組成物Bは、カチオン性ポリマーを更に含んでもよい。
【0045】
組成物A及びBは、コンディショニング利益、特にヘアコンディショニング製品類などのヘアケア製品類において使用したときに柔軟性及びもつれの低減を提供すること、並びにヘアコンディショニング製品類などのヘアケア製品類において使用したときに毛髪を抑えつけないことなど、更なる利益を提供するのに好適である。
【0046】
増粘ポリマー
組成物A及びBは、増粘ポリマーを含む。本明細書で有用な増粘ポリマーは、前記組成物に好適な粘度とレオロジー特性を提供できるものであることから、本発明の組成物は、(i)好適な粘度、好ましくは約1Pa.s(1,000cps)〜約150Pa.s(150,000cps)、より好ましくは約5Pa.s(5,000cps)〜約80Pa.s(80,000cps)、なおより好ましくは約10Pa.s(10,000cps)〜約50Pa.s(50,000cps)を示し、並びに(ii)好適なレオロジー特性、組成物が好ましくは約30以上、より好ましくは約50以上のずり減粘指数(STI)を示す。好ましくは、本発明の組成物は、前記粘度及びSTIを、当該組成物の調製後、25℃において少なくとも1ヶ月間、より好ましくは少なくとも3ヶ月間、なおより好ましくは少なくとも1年間有する。本明細書における粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)RVTにより、せん断速度2・秒-1で26.7℃において好適に測定できる。ずり減粘指数(STI)は、次の方程式により計算される:
ずり減粘指数(STI)=第1粘度/第2粘度;
前記式中、第1粘度は、2・秒-1のせん断速度で、そして第2粘度は、950・秒-1のせん断速度で、両方ともTAインストルメンツ(Instruments)から入手可能なAR2000を用いた、せん断速度傾斜流量測定により26.7℃において測定される。
【0047】
増粘剤は好ましくは、組成物中に実質的に可溶性の増粘ポリマーである。「実質的に可溶性の」増粘ポリマーとは、本発明において、組成物が増粘ポリマーを使用される濃度で含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有することを意味する。本発明の組成物は、好ましくは増粘ポリマーを、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、なおより好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の濃度で含む。
【0048】
種々の増粘ポリマー類を本発明の組成物類に使用することができる。本明細書で有用な増粘ポリマー類としては、例えば、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースを含むセルロースエーテル類などのセルロース及びその誘導体類、例えば、ハーキュレス(Hercules)より商標名ポリサーフ(Polysurf)67として供給される、セチルヒドロキシエチルセルロースなどの疎水変性セルロースエーテル類、四級化セルロース類、及び疎水変性カチオン性セルロース類;カチオン性グアーポリマー類、及び例えば、ローディア(Rhodia)より商標名ジャガー(Jaguar)HP−105として供給される、グアーガム2−ヒドロキシプロピルエーテルなどの非イオン性グアーポリマー類を含むグアーポリマー類;非イオン性架橋ポリマー類及びカチオン性架橋ポリマー類などの架橋ポリマー類;及び、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、及び疎水変性架橋カチオン性アクリル酸類などのアクリル酸ポリマー類が挙げられる。本明細書で有用な増粘ポリマーは、「カチオン性ポリマー」の表題で以下に開示するポリマーを包含してもよい。様々な増粘ポリマーのうち、特に好ましいのは、非イオン性グアーポリマー類、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及び、セチルヒドロキシエチルセルロースなどの疎水変性セルロースエーテル類などの非イオン性増粘ポリマー類である。組成物Bで更に好ましいのは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及び、セチルヒドロキシエチルセルロースなどの疎水変性セルロースエーテル類である。組成物Bで特に好ましいのは、セチルヒドロキシエチルセルロースなどの疎水変性セルロースエーテル類である。
【0049】
アニオン性又は両性ポリマー
本発明の組成物Bは、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、及びこれらの混合物から選択されるポリマーを含む。ポリマーは、組成物類中に、約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5.0重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約3.0重量%の濃度で包含する。
【0050】
好ましくは、清澄な製品外観の観点から、ポリマーは、使用される濃度で組成物に実質的に可溶性である。「実質的に可溶性の」ポリマーとは、組成物が、使用される濃度でポリマーを含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有することを意味する。
【0051】
本明細書で有用なポリマー類は、好ましくは1000AMU(原子質量単位)以上の分子量を有するものである。以下に記載するように、様々なアニオン性ポリマー類及び両性ポリマー類を本発明の組成物に用いることができる。
【0052】
本明細書で有用なアニオン性ポリマー類としては、例えば、ポリアクリル酸;ポリメタクリル酸;カルボキシビニルポリマー;アクリル酸/C10〜30アクリル酸アルキルクロスポリマー、アクリル酸/ビニルエステルコポリマー/アクリレーツ/イソデカン酸ビニルクロスポリマー、アクリレーツ/アクリル酸パルメス−25コポリマー、アクリル酸/イタコン酸ステアレス−20コポリマー、及びアクリル酸/イタコン酸セテス−20コポリマーなどのアクリル酸コポリマー類、ポリスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、メタクリル酸及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸のコポリマー、及びアクリル酸及びアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸のコポリマーなどのスルホン酸ポリマー類;カルボキシメチルセルロース;カルボキシグアー;エチレン及びマレイン酸のコポリマー;及びアクリル酸シリコーンポリマーが挙げられる。本明細書のアニオン性ポリマー類を中和するために、中和剤を包含してもよい。このような中和剤の非限定例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。市販の特に好ましいアニオン性ポリマー類としては、例えば、ノベオン(Noveon)より商標名カーボポール(Carbopol)981、及びカーボポール(Carbopol)980として供給されるカルボマー;商標名ペミュレン(Pemulen)TR−1、ペミュレン(Pemulen)TR−2、カーボポール(Carbopol)1324、カーボポール(Carbopol)1382、及びカーボポール(Carbopol)ETD2020(全てノベオン(Noveon)から入手可)であるアクリレーツ/C10〜30アクリル酸アルキルクロスポリマー;ハーキュレス(Hercules)よりCMCシリーズとして供給されるカルボキシメチルセルロースナトリウム;及び、セピック(Seppic)から供給される商標名カピゲル(Capigel)であるアクリル酸コポリマーが挙げられる。清澄な製品外観、及び湿潤コンディショニング利益の観点から、更に好ましいのはカルボキシメチルセルロース類である。
【0053】
本明細書で有用な両性ポリマー類としては、例えば、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−39、オクチルアクリルアミド/アクリレーツ/メタクリル酸ブチルアミノエチルコポリマー、及び変性バレイショデンプンが挙げられる。市販の特に好ましい両性ポリマー類としては、例えば、オンデオ(Ondeo)から入手可能な商標名マークァットプラス(Merquat Plus)3330であるポリクオタニウム−39が挙げられる。
【0054】
界面活性剤系
組成物A及びBは界面活性剤系を含む。界面活性剤系は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.2重量%〜約8重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5.0重量%の濃度で組成物類に包含することができる。
【0055】
好ましくは、清澄な製品外観に対する要求の観点から、界面活性剤系は、使用される濃度で組成物に実質的に可溶性である。「実質的に可溶性の」界面活性剤系とは、組成物が、使用される濃度で界面活性剤系を含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有することを意味する。
【0056】
カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤類は、約0.1重量%〜4.0重量%、好ましくは約0.2重量%〜約3.0重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.2重量%の濃度で組成物Aに包含することができる。カチオン性界面活性剤類は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.25重量%〜約8重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で組成物Bに包含することができる。
【0057】
モノ−及びジ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤類を包含する様々なカチオン性界面活性剤類を、後述するように本発明の組成物類中で使用することができる。それらの中で好ましいのは、モノ−アルキル鎖第四級アンモニウム塩類などのモノ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤類である。本明細書において有用なモノ−アルキル鎖第四級アンモニウム塩類は、炭素原子数12〜20、好ましくは炭素原子数16〜18のモノ−アルキル長鎖を有するものである。極めて好ましいモノ−アルキル鎖第四級アンモニウム塩類は、例えば、セチルトリメチル塩化アンモニウム、ステアリルトリメチル塩化アンモニウムである。モノ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤類が好ましいが、ジ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤類のような他のカチオン性界面活性剤類もまた、単独で、又はモノ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤類及び/若しくは非イオン性界面活性剤類と組み合わせて使用されてもよい。
【0058】
本明細書において有用なカチオン性界面活性剤類としては、例えば、一般式(I)に相当するものが挙げられる:
【0059】
【化1】

前記式中、R71、R72、R73及びR74のうち少なくとも1つは、炭素原子数8〜30の脂肪族基、又は炭素原子数約22までの芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリール、若しくはアルキルアリール基から選択され、R71、R72、R73及びR74の残りは、炭素原子数1〜約22個の脂肪族基、又は炭素原子数約22までの芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリール、若しくはアルキルアリール基から独立して選択され;そしてXは、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェート、ニトレート、スルホネート、スルフェート、アルキルスルフェート、及びアルキルスルホネートラジカルから選択されるもののような塩形成アニオンである。脂肪族基類は、炭素及び水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基類のような他の基(複数)を含有することができる。より長鎖の脂肪族基類、例えば、炭素数が約12以上のものは、飽和であるか又は不飽和であることができる。R71、R72、R73及びR74が、C1〜約C22アルキルから独立して選択される場合が好ましい)に対応するものが挙げられる。
【0060】
一般式(I)のカチオン性界面活性剤のうち、好ましいのは、少なくとも16個の炭素を有する少なくとも1つのアルキル鎖を分子中に含有しているものである。このような好ましいカチオン性界面活性剤類の非限定例としては、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム;セチルトリメチル塩化アンモニウム;ステアリルトリメチル塩化アンモニウム;塩化オレアルコニウム;水素添加タローアルキルトリメチル塩化アンモニウム、ジアルキル(14〜18)ジメチル塩化アンモニウム、ジタローアルキルジメチル塩化アンモニウム、ジ水素添加タローアルキルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、及びジセチルジメチル塩化アンモニウムが挙げられる。
【0061】
置換基のうちの少なくとも1つが、置換基として又はラジカル鎖内の結合として存在する1つ以上の芳香族、エーテル、エステル、アミド、又はアミノ部分を含有する、親水性置換されたカチオン性界面活性剤類も好ましく、この場合、R71〜R74ラジカルのうち少なくとも1つは、アルコキシ(好ましくはC1〜C3アルコキシ)、ポリオキシアルキレン(好ましくはC1〜C3ポリオキシアルキレン)、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アルキルエステル及びこれらの組合せから選択される1つ以上の親水性部分を含有する。好ましくは、親水性置換されたカチオン性コンディショニング界面活性剤は、上述の範囲内に位置する2個〜約10個の非イオン性親水性部分を含有する。極めて好ましい親水性置換されたカチオン性界面活性剤類としては、ジアルキルアミドエチルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキルアミドエチルジモニウム塩、ジアルキロイルエチルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキロイルエチルジモニウム塩、及びこれらの混合物が挙げられ;例えば、次の商標名で市販されている;ウィトコ・ケミカル(Witco Chemical)製のバリソフト(VARISOFT)110、バリソフト222、バリクァット(VARIQUAT)K1215及びバリクァット638、マックインタイア(McIntyre)製のマックプロ(MACKPRO)KLP、マックプロWLW、マックプロMLP、マックプロNSP、マックプロNLW、マックプロWWP、マックプロNLP、マックプロSLP、アクゾ(Akzo)製のエトクァッド(ETHOQUAD)18/25、エトクァッドO/12PG、エトクァッドC/25、エトクァッドS/25及びエトデュオクァッド(ETHODUOQUAD)、ヘンケル(Henkel)製のデヒクァット(DEHYQUAT)SP、並びにICIアメリカズ(Americas)製のアトラス(ATLAS)G265。クローダ(Croda)から商標名インクロクァット(Incroquat)BA−85で入手可能なババスアミドプロパルコニウムクロリドも前記組成物において好ましく使用される。
【0062】
アミン類はカチオン性界面活性剤類として適している。第一級、第二級及び第三級脂肪族アミン類が有用である。特に有用なものは、炭素数約12〜約22のアルキル基を有する第三級アミドアミン類である。代表的な第三級アミドアミン類としては、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドプロピルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアルアミドが挙げられる。本発明において有用なアミン類は、米国特許第4,275,055号(ナハティガル(Nachtigal)ら)に開示されている。これらのアミンは、又、−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸及びこれらの混合物、より好ましくは−グルタミン酸、乳酸、クエン酸のような酸と組み合わせて使用できる。本明細書のアミン類は、好ましくは、いかなる酸によっても、アミンと酸のモル比が約1:0.3〜約1:2、より好ましくは約1:0.4〜約1:1で部分的に中和される。
【0063】
非イオン性界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、約0.1〜6.0重量%、好ましくは約0.4重量%〜約5.0重量%、より好ましくは約1.0重量%〜約4.0重量%の濃度で組成物に含まれることができる。
【0064】
種々の非イオン性界面活性剤が本発明の組成物において使用できる。これらのうち、好ましい非イオン性界面活性剤類としては、例えば、グリセリド類のポリエチレングリコール誘導体類、脂肪族アルコール類のエチレングリコールエーテル類、及びポリソルベートが挙げられる。
【0065】
本明細書において有用なグリセリド類のポリエチレングリコール誘導体類には、モノ−、ジ−、及びトリグリセリド類の誘導体類、並びにこれらの混合物が挙げられる。本明細書に好適なグリセリド類のポリエチレングリコール誘導体類の一つの部類は、一般式(I)に適合するものであり、
【0066】
【化2】

式中、n(エトキシル化度)は、約4〜約200、好ましくは約5〜約150、より好ましくは約20〜約120であり、そしてこの場合、Rは、炭素原子数約5〜約25、好ましくは炭素原子数約7〜約20の脂肪族ラジカルを含む。グリセリド類の好適なポリエチレングリコール誘導体類は、硬化ヒマシ油のポリエチレングリコール誘導体類であることができる。そのような硬化ヒマシ油のポリエチレングリコール誘導体類としては、例えば、PEG−20硬化ヒマシ油、PEG−30硬化ヒマシ油、PEG−40硬化ヒマシ油、PEG−45硬化ヒマシ油、PEG−50硬化ヒマシ油、PEG−54硬化ヒマシ油、PEG−55硬化ヒマシ油、PEG−60硬化ヒマシ油、PEG−80硬化ヒマシ油、及びPEG−100硬化ヒマシ油が挙げられる。グリセリド類の他の好適なポリエチレングリコール誘導体類は、ステアリン酸のポリエチレングリコール誘導体類であることができる。そのようなステアリン酸のポリエチレングリコール誘導体類としては、例えば、PEG−30ステアレート、PEG−40ステアレート、PEG−50ステアレート、PEG−75ステアレート、PEG−90ステアレート、PEG−100ステアレート、PEG−120ステアレート、及びPEG−150ステアレートが挙げられる。
【0067】
本明細書において有用な脂肪族アルコール類のエチレングリコールエーテル類としては、脂肪族アルコール類のあらゆるエチレングリコールエーテル類が挙げられ、これらはヘアコンディショニング組成物での使用に適している。脂肪族アルコール類のエチレングリコールエーテル類の非限定例としては、セテス−1からセテス−45まで、好ましくはセテス−7からセテス−20までのようなセテスシリーズの化合物類;イソセテス−20のようなイソセテスシリーズの化合物類;ステアレス−1から100までのようなステアレスシリーズの化合物類;セテアレス1からセテアレス−50まで;ラウレスシリーズの化合物類、好ましくはラウレス−7からラウレス−12まで;パレスシリーズの化合物類、好ましくはパレス−9からパレス−15まで;上記のセテス、ステアレス、セテアレス及びラウレスシリーズの化合物類のプロピレングリコールエーテル類、そのようなセテスシリーズの化合物類のプロピレングリコールエーテル類には、例えば、PPG−5−セテス−20が包含される;分枝鎖アルコール類のポリオキシエチレンエーテル類又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンエーテル類、そのような分枝鎖アルコール類には、例えば、オクチルドデシルアルコール、デシルテトラデシルアルコール、ドデシルペンタデシルアルコール、ヘキシルデシルアルコール、及びイソステアリルアルコールが包含され、そしてそのような分枝鎖アルコール類のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンエーテル類には、例えば、POE(20)POP(6)デシルテトラデシルエーテルが包含される;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0068】
本明細書において有用なポリソルベート類としては、例えば、HLB値16.7を有するポリソルベート−20(POE(20)ソルビタンモノラウレート))、HLB値13.3を有するポリソルベート−21(POE(4)ソルビタンモノラウレート)、HLB値15.6を有するポリソルベート−40(POE(20)ソルビタンモノパルミテート)、HLB値14.9を有するポリソルベート−60(POE(20)ソルビタンモノステアレート)、HLB値9.6を有するポリソルベート−61(POE(4)ソルビタンモノステアレート)、HLB値15.0を有するポリソルベート−80(POE(20)ソルビタンモノオレエート)、及びHLB値10.0を有するポリソルベート−81(POE(4)ソルビタンモノオレエート)が挙げられる。
【0069】
好ましくは、本明細書において有用な非イオン性界面活性剤類は、約8〜約28、より好ましくは約11〜約20、なお好ましくは約13〜約18のHLB値を有する。
【0070】
上記の種々の非イオン性界面活性剤類のうち、極めて好ましいものは、イソセテス−20、PPG−5−セテス−20、PEG−40硬化ヒマシ油、ポリソルベート−20、ラウレス−20、セテス−10、セテス−20、パレス−9、及びこれらの混合物から成る群より選択されるものである。
【0071】
コンディショニング剤/疎水変性したアミドシリコーンコポリオール
本発明の組成物Bは、疎水変性したアミドシリコーンコポリオール類を包含するシリコーン化合物類のようなコンディショニング剤を含む。本発明の組成物Aは、疎水変性したアミドシリコーンコポリオール類を含む。コンディショニング剤類/疎水変性したアミドシリコーンコポリオール類は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約8重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の濃度で組成物類に包含されることもできる。
【0072】
清澄な製品外観という観点から、組成物Bに好ましいコンディショニング剤は、(i)組成物に含有されている時、500ナノメートル以下、好ましくは300ナノメートル以下、より好ましくは100ナノメートル以下の平均粒子サイズを有するコンディショニング剤エマルション類;(ii)組成物に実質的に可溶性であるコンディショニング剤類;及び(iii)これらの混合物から成る群から選択される。「実質的に可溶性の」コンディショニング剤とは、組成物が、使用される濃度でコンディショニング剤を含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有することを意味する。
【0073】
清澄な製品外観という観点から、組成物Bに好ましいコンディショニング剤は、(i)組成物に含有されている時、500ナノメートル以下、好ましくは300ナノメートル以下、より好ましくは100ナノメートル以下の平均粒子サイズを有するシリコーンエマルション類;(ii)組成物に実質的に可溶性であるシリコーン化合部類;及び(iii)これらの混合物から成る群から選択される。より好ましくは、組成物中に実質的に可溶性のシリコーン化合物類である。「実質的に可溶性の」シリコーン化合物とは、使用される濃度でシリコーン化合物を含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有する組成物を意味する。
【0074】
本明細書で有用な市販のシリコーンエマルション類としては、例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)より入手可能な商標名シリコーン(Silicone)DC−8177、DC−1870、DC8168、DC8194、及びDC7113;ダウ・コーニング(Dow Corning)より入手可能な商標名DC5−7133の四級化シリコーンエマルション;及び、ゼネラル・エレクトリック(General Electric)より入手可能な商標名XS65−B6413及びSME253、及びワッカー(Wacker)より入手可能なADM8020のアモジメチコンエマルションが挙げられる。組成物Bに有用なこのようなシリコーンエマルション類は、一定濃度のアニオン性界面活性剤類を含んでもよい。そのようなアニオン性界面活性剤類を含むシリコーンエマルションを組成物Bで用いる場合、組成物Bが2%以下、より好ましくは1%以下のアニオン性界面活性剤類を包含するのが好ましい。
【0075】
実質的に可溶性のシリコーン化合物に関しては、例えば、下記の物質がその構造における親水性基の濃度に応じて実質的に可溶性であることができる:ジメチコンコポリオールのようなシリコーンコポリオール類;アミノシリコーン類を実質的可溶性にするのに十分に高いアミン含有量を有するもののようなアミノシリコーン類;ダウ・コーニング(Dow Corning)から商標名DC2−8500で入手可能なINCI名称ビス(C13〜C15アルコキシ)PGアモジメチコンを有するもののようなアミノシリコーンコポリオール類;疎水変性アミノシリコーンコポリオール類;ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なINCI名称PEG−12メチルエーテル/ラウロキシPEG−5アミドプロピルジメチコンを有するもののような疎水変性アミドシリコーンコポリオール類;及び四級化シリコーン類。
【0076】
実質的に可溶性のシリコーン化合物類のうち、疎水変性したアミドシリコーンコポリオール類が、コンディショニング利益を提供し、また一方で清澄な製品外観を提供するという観点で好ましい。疎水変性したアミドシリコーンコポリオール類のうち、透過率の安定性及び粘度/STIの観点から特に好ましいのは、エトキシル化率が約20%〜約60%、より好ましくは約25%〜約50%、なおより好ましくは約30%〜約40%であるものである。エトキシル化率は、次の方程式により計算される:100×(エトキシル基の分子量)/(シリコーン化合物の分子量)
【0077】
水性キャリア
本発明の組成物は水性キャリアを含む。このキャリアの濃度と種は、他の構成成分との適合性、及び当該製品の他の所望の特性に応じて選択される。
【0078】
本発明において有用なキャリア類としては、水、及び低級アルキルアルコール類の水溶液類が挙げられる。本明細書において有用な低級アルキルアルコール類は、1〜6個の炭素を有する一価アルコール類、より好ましくはエタノール及びイソプロパノールである。
【0079】
好ましくは、水性キャリアは実質的に水である。好ましくは脱イオン水を使用する。ミネラルカチオン類を包含する天然供給源からの水もまた、製品の所望の特性に応じて使用することができる。一般に、本発明の組成物類は約20%〜約99%、好ましくは約40%〜約98%、そしてより好ましくは約50%〜約98%の水を含む。
【0080】
本発明の組成物類のpHは、好ましくは約2〜約8、より好ましくは約3〜約7、なおより好ましくは4〜6である。望ましいpHを達成するために、緩衝剤類及び他のpH調整剤類を包含することができる。
【0081】
カチオン性ポリマー
組成物Aは、好ましくはカチオン性ポリマーを包含する。組成物Bも、カチオン性ポリマーを包含してもよい。本明細書のカチオン性ポリマー類は、一般に、少なくとも約5,000AMU、典型的には少なくとも約10,000AMU、そして約5千万AMU未満、典型的には約1千万AMU未満である重量平均分子量を有し、好ましくは前記分子量は、約100,000AMU〜約5百万AMU、より好ましくは約500,000AMU〜約3百万AMUである。本明細書において有用なカチオン性ポリマー類は、好ましくは約0.05meq/g〜約4.5meq/g、より好ましくは約0.1meq/g〜約4.5meq/g、なおより好ましくは約0.5meq/g〜約4.5meq/gのカチオン電荷密度を有する。
【0082】
カチオン性ポリマーは、組成物類中に、好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、なおより好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の濃度で包含することができる。好ましくは、清澄な製品外観に対する要求の観点から、カチオン性ポリマーは、使用される濃度で組成物に実質的に可溶性である。「実質的に可溶性の」カチオン性ポリマーとは、組成物が、使用される濃度でカチオン性ポリマーを含有するとき、25℃において約25%以上、好ましくは約35%以上、より好ましくは約40%以上、なおより好ましくは約50%以上、更により好ましくは約60%以上の透過率を有することを意味する。
【0083】
好適なカチオン性コンディショニングポリマー類としては、例えば以下のものが挙げられる:BASFワイアンドット社(Wyandotte Corp)(米国ニュージャージー州パーシッパニー(Parsippany))からルビクァット(LUVIQUAT)という商標名で市販されているもの(例えば、ルビクァットFC370)のような、1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩(例えば塩化物)とのコポリマー類(当該業界では、米国化粧品工業協会(Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)、「CTFA」によりポリクオタニウム(ポリクオタニウム)−16と称される);ガフ社(Gaf Corporation)(米国ニュージャージー州ウェーン(Wayne))から商標名ガフクァット(GAFQUAT)として市販されているもの(例えば、ガフクァット755N)のような1−ビニル−2−ピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー類(当該業界では、CTFAよりポリクオタニウム−11と称される);カチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー類であって、これらには、例えば、ジメチルジアリル塩化アンモニウムホモポリマー及びアクリルアミドとジメチルジアリル塩化アンモニウムとのコポリマー類が包含され、当該業界(CTFA)では、ポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と称されており、ポリクオタニウム−7には、オンデオ・ナルコ(Ondeo Nalco)より商標名メルクァット(Merquat)550及びメルクァットSとして市販されているものが包含される;ローヌ・プーラン(Rhone-Poulenc)から商標名ポリケア(Polycare)133として市販されているもののような、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド;並びに3Vシグマ(Sigma)から商標名シンタレン(Synthalen)CR、シンタレンCU、及びシンタレンCNとして入手可能な、ポリクオタニウム−37。
【0084】
また、本明細書において好適なカチオン性コンディショニングポリマー類としては、カチオン性セルロース誘導体類が挙げられる。本明細書で有用なカチオン性セルロース誘導体には、例えば、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの塩類が挙げられ、産業界(CTFA)においては、アマコール社(Amerchol Corp)(米国ニュージャージー州エジソン(Edison)からポリマー(ポリマー)JR(登録商標)及びLR(登録商標)シリーズで入手可能な、またナショナル・スターチ&ケミカル(National Starch & Chemical)から商標名セルカット(Celquat)SC−230Mで入手可能なポリクオタニウム10と称され、ナショナル・スターチ&ケミカルから商標名セルカットH−100で入手可能なポリクオタニウム4と称される。
【0085】
ローディア(Rhodia)からジャガー(Jaguar)シリーズとして市販されているグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドのようなカチオン性グアーポリマー類もまた、本発明の組成物に使用することができる。しかしながら、組成物Aでは、清澄な製品外観における製品安定性の観点から、組成物はカチオン性グアーポリマー類を実質的に含まない。本発明において、「カチオン性グアーポリマー類を実質的に含まない」組成物とは、組成物がカチオン性グアーポリマー類を0.1%以下、好ましくは0%包含することを意味する。
【0086】
共溶媒
組成物Bは好ましくは、コアセルベート類、界面活性剤類、及びシリコーン化合物類などの構成成分が包含される場合、それらを組成物中に実質的に可溶にするための共溶媒を含む。本明細書で有用な共溶媒類は、多価アルコール類、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー類、水溶性アルキルアルコール類、及びこれらの混合物から成る群より選択される。本明細書の共溶媒類は、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約20重量%、更により好ましくは約1重量%〜約10重量%の濃度で使用され得る。
【0087】
本明細書で有用な多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、1,5−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシン(adenosin)リン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、オクチンジオール、ジエチレングリコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0088】
本明細書において有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー類としては、例えば、約10,000AMUまでの分子量を有するポリエチレングリコール類及びポリプロピレングリコール類、例えば、CTFA名称PEG−4、PEG−8、PEG−12、PEG−20、PEG−150のもの、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0089】
本明細書において有用な水溶性アルキルアルコール類としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、プロパノール、ベンジルアルコールなどの一価C1〜C6アルキルアルコール類が挙げられる。本明細書で有用な水溶性エーテル類としては、例えば、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールのモノメチルエーテル、ジエチレングリコールのモノエチルエーテル、ジエチレングリコールのモノブチルエーテルが挙げられる。
【0090】
様々な共溶媒類のうち、1,2−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、イソプロピルアルコール、エタノール、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、及びこれらの混合物が好ましい。
【0091】
電解質
組成物Bは好ましくは、組成物中での希釈前のコアセルベート形成を防ぐため、電解質を含む。電解質は、清澄な製品外観という観点で、組成物の好ましくは約0.05重量%以上、より好ましくは約0.1重量%以上、なおより好ましくは0.5重量%以上、及び、希釈時のコアセルベート形成という観点で、好ましくは約10重量%以下、より好ましくは約5.0重量%以下、なおより好ましくは3.0重量以下の濃度で使用され得る。
【0092】
本明細書で有用な電解質は塩類であり、そのような本明細書で有用な塩類としては、例えば、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、及びアンモニウムの塩化物類、臭化物類、及び硝酸塩類が挙げられる。好ましい塩類は、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及び塩化アンモニウム、並びにこれらの混合物から成る群から選択される。
【0093】
他の追加的な構成成分(複数)
本発明の組成物類は追加的な構成成分(複数)を包含してもよく、これらは、最終製品の所望の特性に従って当業者により選択されてもよく、そして組成物をより化粧品用に若しくは審美的に受け入れられるようにするのに適しているか、又は組成物に追加的な使用利益を提供するのに適している。
【0094】
本発明の組成物類は、更に、他の追加的な構成成分(複数)を包含しもよい。他の追加的な構成成分(複数)は、一般に、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約5重量%までの濃度で個別に使用される。
【0095】
他の多種多様な追加的な構成成分を本組成物中に配合することができる。これらには、ホーメル(Hormel)より市販される商標名ペプテイン(Peptein)2000である加水分解したコラーゲン、エーザイ(Eisai)より入手可能な商標名Eミックス−d(Emix−d)であるビタミンE、ロシュ(Roche)より入手可能なパンテノール、ロシュ(Roche)より入手可能なパンテニルエチルエーテル、ステパン・ケミカルズ(Stepan Chemicals)より入手可能なステアリン酸グリセリルなどの非イオン性界面活性剤類、加水分解したケラチン、タンパク質、植物の抽出物、果物の抽出物、及び栄養素のようなその他のコンディショニング剤;両性固定剤ポリマー、カチオン性固定剤ポリマー、アニオン性固定剤ポリマー、非イオン性固定剤ポリマー、及びシリコーングラフトコポリマーのような毛髪固定剤ポリマー;ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニル尿素のような防腐剤;クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムのようなpH調整剤;一般に、酢酸カリウム及び塩化ナトリウムのような塩;FD&C又はD&C染料のいずれかのような着色剤;香料;及びエチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウムのような金属イオン封鎖剤;オクチルサリチレートのような紫外線及び赤外線の遮断剤及び吸収剤;ジンクピリジンチオン、クリンバゾール及びサリチル酸のような抗フケ剤;インデュケム(Induchem AG)(スイス)より市販される商標名ユニスフェア(Unisphere)及びユニセリン(Unicerin)である可視粒子;及びGE−トウシバシリコーン(GE-Toshiba Silicone)より市販される商標名SX63−B8929である消泡剤が挙げられる。
【実施例】
【0096】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態をさらに説明及び実証する。これら実施例は、説明の目的のためにのみ提示するものであって、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であるので、本発明を限定するものと解釈すべきではない。成分(複数)は化学名又はCTFA名称により識別され、そうでない場合は以下に定義される。
【0097】
【表1】

【0098】
組成物Aの構成成分の定義
*1非イオン性増粘ポリマー−1:ローディア(Rhodia)から入手可能な分子量約2,000,000AMUを有するジャガー(Jaguar)HP−105
*2非イオン性増粘ポリマー−2:アクゾノベル(AKZONOBEL)から入手可能な商標名エルファコス(Elfacos)CD481を有するヒドロキシエチルエチルセルロース
*3カチオン性コンディショニングポリマー−1:アマコール(Amerchol)から入手可能な商標名ポリマー(ポリマー)JR30Mを有するポリクオタニウム−10
*4カチオン性コンディショニングポリマー−2:ナショナル・スターチ(National Starch)から入手可能な商標名セルクァット(Celquat)H100を有するポリクオタニウム−4
*5カチオン性コンディショニングポリマー−3:ローディア(Rhodia)から入手可能なジャガー・エクセル(Jaguar Excel)
*6C12〜14パレス−9:ニコール(Nikkol)から入手可能なBT−9
*7疎水変性したアミドシリコーンコポリオール−1:エトキシル化率22%のPEG−12メチルエーテル/ラウロキシPEG−5アミドプロピルジメチコン
*8疎水変性したアミドシリコーンコポリオール−2:エトキシル化率24%のPEG−12メチルエーテル/ラウロキシPEG−5アミドプロピルジメチコン
*9メチルクロロイソチアゾリノン/メチルイソチアゾリノン:ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)から入手可能なカトンCG(Kathon CG)
【0099】
組成物Aの調製方法
上に示す「実施例1」〜「実施例7」のコンディショニング組成物は、当該技術分野において周知のいかなる常套方法によっても調製できる。これらは、次のようにして好適に調製される:
高分子物質類を室温で水中に分散し、激しく攪拌しながら混合して、50〜70℃に加熱する。カチオン性界面活性剤類、及び包含される場合には非イオン性界面活性剤類、保湿剤類、及びその他の温度の影響を受けない構成成分(複数)を、攪拌しながら前記混合物に加える。その後、この混合物を40℃未満まで冷却し、そして続いて、包含される場合にはシリコーン類、香料類、防腐剤類、消泡剤類のような残りの構成成分(複数)を、撹拌しながら当該混合物に加える。
【0100】
【表2】

【0101】
組成物Bの構成成分の定義
*1アニオン性ポリマー−1:ノベオン(Noveon)から入手可能な商標名カーボポール(Carbopol)980を有するカルボマー
*2アニオン性ポリマー−2:ノベオン(Noveon)から入手可能な商標名カーボポール(Carbopol)981を有するカルボマー
*3アニオン性ポリマー−3:ハーキュレス(Hercules)から入手可能な商標名CMC7M31Fを有するカルボキシメチルセルロースナトリウム
*4カチオン性界面活性剤−1:塩化セトリモニウム
*5カチオン性界面活性剤−2:塩化ステアリルトリモニウム
*6非イオン性界面活性剤−1:日光ケミカルズ(Nikko Chemicals)から入手可能な商標名ニッコール(Nikkol)BC−20TXを有するセテス−20
*7非イオン性界面活性剤−2:ラウレス−9
*8増粘ポリマー−1:ローディア(Rhodia)から入手可能な商標名ジャガー(Jaguar)HP−105を有するグアーガム2−ヒドロキシプロピルエーテル
*9増粘ポリマー−2:ハーキュレス(Hercules)から入手可能な商標名ポリサーフ(Polysurf)67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース
*10増粘ポリマー−3:ハーキュレス(Hercules)から入手可能な商標名ナトロゾール(Natrosol)を有するヒドロキシエチルセルロース
*11増粘ポリマー−4:CPケルコ(CP Kelco)からの商標名クルーセル(Klucel)を有するヒドロキシプロピルセルロース
*12カチオン性ポリマー:オンデオナルコ(Ondeo Nalco)から入手可能な商標名マークァット(Merquat)Sを有するポリクオタニウム−7
*13ジメチコンコポリオール:GEシリコーン(GE Silicone)から入手可能なシルソフト(Silsoft)810
*14疎水変性したアミドメチコンコポリオール:ダウ・コーニング(Dow Corning)から入手可能なエトキシル化率20〜60%のPEG−12メチルエーテル/ラウロキシPEG−5アミドプロピルジメチコン
*15メチルクロロイソチアゾリノン/メチルイソチアゾリノン:ローム・アンド・ハース(Rohm&Haas)から入手可能なカトン(Kathon)CG。
【0102】
組成物Bの調製方法
上記で示された「実施例8」〜「実施例13」のコンディショニング組成物は、当該技術分野において周知のあらゆる従来の方法により調製することができる。これらは、次のようにして好適に調製される:
非イオン性界面活性剤類を室温で水中に添加し、高分子材料を加え、激しく撹拌して混合する。次いで、プレミックスした又はしない、カチオン性界面活性剤類、共溶媒類、電解質類、シリコーン化合物類、及び防腐剤及び香料などのその他残りの構成成分を、撹拌しながら非イオン性界面活性剤と高分子材料の混合物に加える。あるいは、m−パラベンなどの耐熱性材料は、そのような耐熱性材料を溶解するために、非イオン性界面活性剤及び高分子材料の混合物に約60℃で加えることができる。その場合、混合物を約25℃に冷却し、次いで、プレミックスした又はしない、カチオン性界面活性剤類、共溶媒類、電解質類、シリコーン化合物類、及び香料などのその他残りの構成成分を、撹拌しながら混合物に加える。
【0103】
実施例1〜13は、洗い流し型用途向けのヘアコンディショニング剤類に特に有用である、本発明のコンディショニング組成物類である。実施例1〜13の組成物は、透明又は半透明の外観を有する。「実施例1」〜「実施例13」の組成物は、多くの利点を有する。例えば、「実施例1」〜「実施例13」の組成物は、コンディショニング利益、特に柔軟性及びもつれの低減を提供することができる。「実施例1」〜「実施例13」の組成物は、毛髪を抑えつけない一方で上記利益を提供することができる。「実施例1」〜「実施例13」の組成物は、清潔なリンス感及び/又は清潔な使用感を提供する一方で上記利益を提供することができる。
【0104】
実施例1、3、4、8、及び9の組成物は、図1の容器に詰められる。容器のラベルには、以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する描写が存在する。
【0105】
実施例2、6、10、及び11の組成物は、図2の容器に詰められる。容器のラベルには、以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する描写が存在する。
【0106】
実施例5、7、12、及び13の組成物は、図3の容器に詰められる。容器のラベルには、以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する描写が存在する。
【0107】
透明/半透明コンディショナー組成物、透明/半透明容器、及び以下の利益:(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合、のうち少なくとも1つに対応する描写の組み合わせにより、本発明の組成物は、このような利益を消費者に対し効率的に伝えることができる。
【0108】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献におけるその用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する範囲については、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が優先するものとする。
【0109】
本発明の特定の実施形態が例示及び説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0110】
本明細書は、本発明を特定して指摘し明確に請求する請求項をもって結論とするが、本発明は、添付図面の以降の説明からより良く理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】容器の好ましい実施形態の正面図。
【図2】容器の他の好ましい実施形態の正面図。
【図3】容器の他の好ましい実施形態の正面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘア又は皮膚コンディショニング組成物であって、
該組成物が透明又は半透明の外観を有する洗い流しコンディショニング組成物であり、約0.1%〜約10%のポリマー及び水性キャリアを含み、
該組成物が透明及び/又は半透明の外観を有する容器に詰められ、及び
該容器が、(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、(vi)天然、(vii)爽快な及び/又は活気あふれる、(viii)清潔感のあるスタイルを保つ、及び(ix)これらの混合の利益のうち少なくとも1つに対応する、少なくとも1つの描写を有する、コンディショニング組成物。
【請求項2】
前記描写が、(i)毛髪の軽やかさ、(ii)軽いコンディショニング、(iii)清潔なすすぎ、(iv)清潔な感触、(v)浸透する質感、及びこれらの混合の利益のうち少なくとも1つに対応する、請求項1に記載のコンディショニング組成物。
【請求項3】
前記容器が半透明の領域を有する、請求項1に記載のコンディショニング組成物。
【請求項4】
前記容器が透明の領域も有する、請求項3に記載のコンディショニング組成物。
【請求項5】
前記半透明の領域を有する容器が透明の領域を有するラベルを有し、該ラベルの透明の領域が該容器の半透明の領域に付着され、該ラベルの透明の領域が付着されている領域において該容器が透明の外観を有する、請求項4に記載のコンディショニング組成物。
【請求項6】
前記容器が着色されていない透明及び/又は半透明の外観を有し、前記組成物が着色された透明又は半透明の外観を有する、請求項1に記載のコンディショニング組成物。
【請求項7】
請求項1に記載のコンディショニング組成物であって、
(a)約0.1重量%〜約10重量%の増粘ポリマー系、
(b)約0.1重量%〜約10重量%の、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から成る群より選択される界面活性剤系、
(c)約0.1重量%〜約10重量%の疎水変性したアミドシリコーンコポリオール、並びに
(d)水性キャリア
を含み、透明又は半透明であるコンディショニング組成物。
【請求項8】
約0.05%〜約5.0%のカチオン性ポリマーを更に含む、請求項7に記載のコンディショニング組成物。
【請求項9】
前記組成物が、カチオン性グアーポリマー類を実質的に含まない、請求項7に記載のコンディショニング組成物。
【請求項10】
請求項1に記載のコンディショニング組成物であって、
(a)約0.1重量%〜約10重量%の、カチオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤系、
(b)約0.05重量%〜約10重量%の、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、及びこれらの混合物から成る群から選択されるポリマー、
(c)水性キャリア、並びに
(d)約0.1重量%〜約10重量%の、組成物に実質的に可溶性である非イオン性増粘ポリマー、
(e)約0.1重量%〜約10重量%の、組成物中で500ナノメートル以下の平均粒子サイズを有するもの、組成物中に実質的に可溶性であるもの、及びこれらの混合物から選択されるシリコーン化合物を含むコンディショニング剤
を含み、該界面活性剤系及びポリマーが、希釈により非水溶性錯体を形成し、前記組成物が透明又は半透明であるコンディショニング組成物。
【請求項11】
約0.1%〜約20%の共溶媒を更に含む、請求項10に記載のコンディショニング組成物。
【請求項12】
約0.05%〜約10%の電解質を更に含む、請求項10に記載のコンディショニング組成物。
【請求項13】
前記コンディショニング剤が、疎水変性したアミドシリコーンコポリオールである実質的に可溶性のシリコーン化合物である、請求項10に記載のコンディショニング組成物。
【請求項14】
前記組成物が、実質的に不溶性の油状化合物を実質的に含まない、請求項7又は10に記載のコンディショニング組成物。
【請求項15】
前記疎水変性したアミドシリコーンコポリオールが約20%〜約60%のエトキシル化率を有する、請求項7又は13に記載のコンディショニング組成物。
【請求項16】
前記組成物の透過率が約25%以上である、請求項1に記載のコンディショニング組成物。
【請求項17】
ヘアコンディショニング組成物である、請求項1に記載のコンディショニング組成物。
【請求項18】
(i)毛髪をシャンプーした後、該毛髪をコンディショニングするため、請求項1に記載のコンディショニング組成物の有効量を該毛髪に適用する工程;及び
(ii)その後、該毛髪をすすぐ工程
を含む、毛髪をコンディショニングする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−546807(P2008−546807A)
【公表日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−518491(P2008−518491)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際出願番号】PCT/US2006/024760
【国際公開番号】WO2007/002566
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】