透過型液晶表示装置
【課題】入力RGB値の彩度と輝度とを共に下げることで、バックライト値を下げることが可能であると共に、できる限り画質劣化の少ない透過型液晶表示装置を提供する。
【解決手段】液晶パネルとバックライトとを備えた透過型液晶表示装置において、液晶パネルは、1画素が、RGBWの4サブピクセルに分割されている液晶パネル15とする。また、バックライトは、発光輝度を制御可能な白色バックライト17とする。さらに、原入力信号である入力RGB信号は、彩度・輝度同時低減部11によって彩度・輝度同時低減処理(色相を保持しつつ、かつ、彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることがないように彩度・輝度同時低減を行なう処理)が施される。彩度・輝度同時低減処理では、彩度と輝度との低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率を用いられ、上記彩度・輝度低減比率は、画素毎に適応して算出される。
【解決手段】液晶パネルとバックライトとを備えた透過型液晶表示装置において、液晶パネルは、1画素が、RGBWの4サブピクセルに分割されている液晶パネル15とする。また、バックライトは、発光輝度を制御可能な白色バックライト17とする。さらに、原入力信号である入力RGB信号は、彩度・輝度同時低減部11によって彩度・輝度同時低減処理(色相を保持しつつ、かつ、彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることがないように彩度・輝度同時低減を行なう処理)が施される。彩度・輝度同時低減処理では、彩度と輝度との低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率を用いられ、上記彩度・輝度低減比率は、画素毎に適応して算出される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1画素が、赤(R)、緑(G)、青(B)、および白(W)の4サブピクセルに分割されている液晶パネルと、
発光輝度を制御可能な白色バックライトと、
入力画像である入力RGB信号に含まれる画素データに対して、彩度および輝度の両方、あるいは何れか一方を低減させる彩度・輝度低減処理を施すことで、入力RGB信号を彩度・輝度同時低減後RGB信号に変換する彩度・輝度同時低減部とを備え、
上記彩度・輝度同時低減部は、色相を保持しつつ、かつ彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることはなく、彩度と輝度との低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号を算出するものであり、
上記彩度・輝度低減比率は、画素毎に適応して算出されるものであることを特徴とする透過型液晶表示装置。
【請求項2】
上記彩度・輝度同時低減部は、入力RGB信号に対し、下記(1)乃至(3)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出することを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示装置。
Rs[i]=β×{α×R[i]+(1−α)×Y[i]} …(1)
Gs[i]=β×{α×G[i]+(1−α)×Y[i]} …(2)
Bs[i]=β×{α×B[i]+(1−α)×Y[i]} …(3)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
α:彩度低減率(0≦α≦1)
β:輝度低減率(0≦β≦1)
【請求項3】
上記彩度・輝度同時低減部は、上記アクティブバックライトにおけるバックライト値の低減度合を示すバックライト値低減率を指定することで、上記出力信号生成部において上記バックライト値低減率に応じたバックライト値以下になることが保証されるように、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の透過型液晶表示装置。
【請求項4】
上記彩度・輝度同時低減部は、
RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項5】
上記彩度・輝度同時低減部は、
上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(E)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の透過型液晶表示装置。
(A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
MAXw=MAX×BlRatio …(4)
ただし、
MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
(≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
以下の(B)〜(E)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
(B) γ補正後のRGB信号の最大値maxRGBgおよび最小値minRGBgを、(5)および(6)式を用いて算出する。
maxRGBg=max(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(maxRGB,γ) …(5)
minRGBg=min(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(minRGB,γ) …(6)
ただし、
Rg[i],Gg[i],Bg[i]:γ補正後のRGB信号
max(A,B,...):A,B,...の最大値
min(A,B,...):A,B,...の最小値
maxRGB:入力RGB信号の最大値
(=max(R[i],G[i],B[i]))
minRGB:入力RGB信号の最小値
(=min(R[i],G[i],B[i]))
γ:γ係数(>0)
fg(x,g):γ補正関数
(C) 下記(7)式を満たす場合、入力RGB信号のRGB値(R[i],G[i],B[i])を用いて、彩度・輝度低減比率rsy(0≦rsy≦1:rsy=0で最も彩度低減寄りに、rsy=1で最も輝度低減寄りに制御される)を算出する。
MAXw<max(maxRGBg/(1+WR),maxRGBg
−minRGBg) …(7)
下記(7)式を満たさない場合、0≦rsy≦1を満たす任意の値を彩度・輝度低減比率とする。
(D) (7)式を満たす場合、下記(8)式を満たす彩度・輝度同時低減率δを算出する。
max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw=0 …(8)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×maxRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(10)
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×minRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(11)
(7)式を満たさない場合、彩度・輝度同時低減率δを1とする。
(E) 下記(12)ないし(14)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
Rs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×R[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(12)
Gs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×G[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(13)
Bs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×B[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(14)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される彩度低減率(0≦α(δ,rsy)≦1)
β(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される輝度低減率(0≦β(δ,rsy)≦1)
α(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦α(x,y)≦1,α(1,y)=1)
β(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦β(x,y)≦1,β(1,y)=1)
【請求項6】
上記彩度・輝度同時低減部は、
上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(D)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の透過型液晶表示装置。
(A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
MAXw=MAX×BlRatio …(4)
ただし、
MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
(≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
以下の(B)〜(D)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
(B) 入力RGB信号のRGB値(R[i],G[i],B[i])を用いて、彩度・輝度低減比率rsyを算出する。
(C) 下記(15)式を満たす彩度・輝度同時低減率δの中で、(8)式の左辺の絶対値が最も小さくなる彩度・輝度同時低減率δを算出する。
0≦δ≦1 …(15)
max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw=0 …(8)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×maxRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(10)
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×minRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(11)
(D) 下記(12)ないし(14)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
Rs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×R[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(12)
Gs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×G[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(13)
Bs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×B[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(14)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される彩度低減率(0≦α(δ,rsy)≦1)
β(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される輝度低減率(0≦β(δ,rsy)≦1)
α(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦α(x,y)≦1,α(1,y)=1)
β(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦β(x,y)≦1,β(1,y)=1)
【請求項7】
上記彩度・輝度同時低減部は、上記(7)式を満たす画素に対して、以下の(A)〜(E)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項5に記載の透過型液晶表示装置。
(A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
low=0 …(16)
high=1 …(17)
続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
(B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
δ=(low+high)/2 …(18)
(C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
judgeSi
=max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw …(19)
(D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
low=δ …(20)
high=δ …(21)
また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
(E) −judgeTol≦judgeSi≦judgeTolを満たすことなく、所定のループを終了した場合はエラーとする。
【請求項8】
上記彩度・輝度同時低減部は、入力画像の各画素に対して、以下の(A)〜(D)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項6に記載の透過型液晶表示装置。
(A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
low=0 …(16)
high=1 …(17)
続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
(B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
δ=(low+high)/2 …(18)
(C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
judgeSi
=max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw …(19)
(D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
low=δ …(20)
high=δ …(21)
また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
【請求項9】
上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、下記(22)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
α(x,y)={α’(x,y)}m …(22)
β(x,y)={β’(x,y)}n …(23)
ただし、
α’(x,y)={1−(1−x)p−xp}×y+xp …(24)
β’(x,y)=−{1−(1−x)p−xp}×y+1−(1−x)p …(25)
(0≦x≦1,0≦y≦1)
m:1以上の整数
n:1以上の整数
p:2以上の整数
【請求項10】
上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、下記(26)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
α(x,y)=α”({α’(x,y)}m) …(26)
β(x,y)={β’(x,y)}n …(23)
ただし、
α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
…(27)
β’(x,y)=−{1−(1−x)p−xp}×y+1−(1−x)p …(25)
(0≦x≦1,0≦y≦1)
m:1以上の整数
n:1以上の整数
p:2以上の整数
【請求項11】
上記彩度・輝度低減比率は、入力RGB信号の彩度及び輝度を用いて算出され、
輝度に比べ彩度が高めの画素に対しては彩度を多めに低減し、彩度に比べ輝度が高めの画素に対しては輝度を多めに低減するような彩度・輝度低減比率を算出することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項12】
上記彩度・輝度低減比率は、入力RGB信号の彩度及び輝度を用いて算出され、
輝度に比べ彩度が低めの画素に対しては彩度を多めに低減し、彩度に比べ輝度が低めの画素に対しては輝度を多めに低減するような彩度・輝度低減比率を算出することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項13】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]=0のとき、rsy=1
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
【請求項14】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]≠0かつYn[i]=0のとき、rsy=0
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項15】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11または12に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]=Yn[i]≠0のとき、rsy=0.5
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項16】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の透過型液晶表示装置。
Yn[i]=0のとき、rsy=1
ただし、
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項17】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の透過型液晶表示装置。
Yn[i]≠0かつS[i]=0のとき、rsy=0
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項18】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(29)式であることを特徴とする請求項13から15の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)S[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=arctan(Yn[i]/S[i])×2/π …(29)
【請求項19】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(30)式であることを特徴とする請求項13から15の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=Yn[i]/(S[i]+Yn[i]) …(30)
【請求項20】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(31)式であることを特徴とする請求項15に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=(1−S[i]+Yn[i])/2 …(31)
【請求項21】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(32)式であることを特徴とする請求項13に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=1−S[i]×(1−Yn[i]/2) …(32)
【請求項22】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(33)式であることを特徴とする請求項15から17の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=arctan(S[i]/Yn[i])×2/π …(33)
【請求項23】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(34)式であることを特徴とする請求項15から17の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=S[i]/(Yn[i]+S[i]) …(34)
【請求項24】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(35)式であることを特徴とする請求項15に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=(1−Yn[i]+S[i])/2 …(35)
【請求項25】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(36)式であることを特徴とする請求項16に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=1−Yn[i]×(1−S[i]/2) …(36)
【請求項26】
入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])(i=1,2,...,Np、Npは入力画像内の画素数)より、γ補正後RGB信号(Rg[i],Gg[i],Bg[i])を算出するγ補正部と、
上記γ補正後RGB信号より、白色バックライト信号及び各サブピクセルのRGBW透過率信号を生成する出力信号生成部とを備えたことを特徴とする請求項1から25の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項27】
上記出力信号生成部は、
RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した出力信号生成処理を行うことを特徴とする請求項26に記載の透過型液晶表示装置。
【請求項28】
上記出力信号生成部は、
以下の(A)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各Wサブピクセルの透過量(Wtsg[i])を算出するW透過量算出部と、
以下の(B)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBサブピクセルの透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を算出するRGB透過量算出部と、
以下の(C)の手順により、バックライト値(Wbsg)を算出するバックライト値算出部と、
以下の(D)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBWサブピクセルの透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を算出する透過率算出手段とを備えていることを特徴とする請求項26に記載の透過型液晶表示装置。
(A) W透過量(Wtsg[i])を、(37)式により算出する。
Wtsg[i]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg) …(37)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i]:γ補正後RGB信号
WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
(B) RGB透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を、(38)〜(40)式により算出する。
Rtsg[i]=Rsg[i]−Wtsg[i] …(38)
Gtsg[i]=Gsg[i]−Wtsg[i] …(39)
Btsg[i]=Bsg[i]−Wtsg[i] …(40)
(C) バックライト値Wbsgを、(41)式により算出する。
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR,
...
Rtsg[Np],Gtsg[Np],Btsg[Np],
Wtsg[Np]/WR) …(41)
(D) RGBW透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を、(42)〜(46)式により算出する。
rsg[i]=Rtsg[i]/Wbsg …(42)
gsg[i]=Gtsg[i]/Wbsg …(43)
bsg[i]=Btsg[i]/Wbsg …(44)
wsg[i]=(Wtsg[i]/Wbsg)/WR …(45)
ただし、Wbsg=0のとき、
rsg[i]=gsg[i]=bsg[i]=wsg[i]=0 …(46)
【請求項29】
上記液晶パネルに対して複数のアクティブバックライトを備え、
各アクティブバックライトに対応する領域毎に、液晶パネルの透過率制御およびバックライトのバックライト値制御を行うことを特徴とする請求項1から28の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項30】
コンピュータに、上記請求項1から29の何れかに記載の透過型液晶表示装置の各機能部の処理を行わせることを特徴とする制御プログラム。
【請求項31】
請求項30に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
1画素が、赤(R)、緑(G)、青(B)、および白(W)の4サブピクセルに分割されている液晶パネルと、
発光輝度を制御可能な白色バックライトと、
入力画像である入力RGB信号に含まれる画素データに対して、彩度および輝度の両方、あるいは何れか一方を低減させる彩度・輝度低減処理を施すことで、入力RGB信号を彩度・輝度同時低減後RGB信号に変換する彩度・輝度同時低減部とを備え、
上記彩度・輝度同時低減部は、色相を保持しつつ、かつ彩度及び輝度が共に低減される場合は、彩度のみが0になることはなく、彩度と輝度との低減比率を調整するパラメータである彩度・輝度低減比率を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号を算出するものであり、
上記彩度・輝度低減比率は、画素毎に適応して算出されるものであることを特徴とする透過型液晶表示装置。
【請求項2】
上記彩度・輝度同時低減部は、入力RGB信号に対し、下記(1)乃至(3)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出することを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示装置。
Rs[i]=β×{α×R[i]+(1−α)×Y[i]} …(1)
Gs[i]=β×{α×G[i]+(1−α)×Y[i]} …(2)
Bs[i]=β×{α×B[i]+(1−α)×Y[i]} …(3)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度
α:彩度低減率(0≦α≦1)
β:輝度低減率(0≦β≦1)
【請求項3】
上記彩度・輝度同時低減部は、上記アクティブバックライトにおけるバックライト値の低減度合を示すバックライト値低減率を指定することで、上記出力信号生成部において上記バックライト値低減率に応じたバックライト値以下になることが保証されるように、上記彩度・輝度同時低減後RGB信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の透過型液晶表示装置。
【請求項4】
上記彩度・輝度同時低減部は、
RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項5】
上記彩度・輝度同時低減部は、
上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(E)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の透過型液晶表示装置。
(A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
MAXw=MAX×BlRatio …(4)
ただし、
MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
(≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
以下の(B)〜(E)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
(B) γ補正後のRGB信号の最大値maxRGBgおよび最小値minRGBgを、(5)および(6)式を用いて算出する。
maxRGBg=max(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(maxRGB,γ) …(5)
minRGBg=min(Rg[i],Gg[i],Bg[i])
=fg(minRGB,γ) …(6)
ただし、
Rg[i],Gg[i],Bg[i]:γ補正後のRGB信号
max(A,B,...):A,B,...の最大値
min(A,B,...):A,B,...の最小値
maxRGB:入力RGB信号の最大値
(=max(R[i],G[i],B[i]))
minRGB:入力RGB信号の最小値
(=min(R[i],G[i],B[i]))
γ:γ係数(>0)
fg(x,g):γ補正関数
(C) 下記(7)式を満たす場合、入力RGB信号のRGB値(R[i],G[i],B[i])を用いて、彩度・輝度低減比率rsy(0≦rsy≦1:rsy=0で最も彩度低減寄りに、rsy=1で最も輝度低減寄りに制御される)を算出する。
MAXw<max(maxRGBg/(1+WR),maxRGBg
−minRGBg) …(7)
下記(7)式を満たさない場合、0≦rsy≦1を満たす任意の値を彩度・輝度低減比率とする。
(D) (7)式を満たす場合、下記(8)式を満たす彩度・輝度同時低減率δを算出する。
max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw=0 …(8)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×maxRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(10)
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×minRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(11)
(7)式を満たさない場合、彩度・輝度同時低減率δを1とする。
(E) 下記(12)ないし(14)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
Rs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×R[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(12)
Gs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×G[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(13)
Bs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×B[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(14)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される彩度低減率(0≦α(δ,rsy)≦1)
β(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される輝度低減率(0≦β(δ,rsy)≦1)
α(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦α(x,y)≦1,α(1,y)=1)
β(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦β(x,y)≦1,β(1,y)=1)
【請求項6】
上記彩度・輝度同時低減部は、
上記彩度・輝度同時低減処理を以下の(A)〜(D)の手順によって行い、入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])を彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])に変換することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の透過型液晶表示装置。
(A) バックライト上限値MAXwを、(4)式を用いて算出する。
MAXw=MAX×BlRatio …(4)
ただし、
MAX:彩度・輝度同時低減処理を行わない場合のバックライト値の上限値
(≧入力RGB信号の全てのRGB値の最大値)
BlRatio:バックライト値設定率(=1−BlLowRatio)
BlLowRatio:バックライト値低減率(0≦BlLowRatio≦1)
以下の(B)〜(D)の処理を、入力画像内の画素数だけ繰り返す。
(B) 入力RGB信号のRGB値(R[i],G[i],B[i])を用いて、彩度・輝度低減比率rsyを算出する。
(C) 下記(15)式を満たす彩度・輝度同時低減率δの中で、(8)式の左辺の絶対値が最も小さくなる彩度・輝度同時低減率δを算出する。
0≦δ≦1 …(15)
max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw=0 …(8)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(max(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×maxRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(10)
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
=fg(min(Rs[i],Gs[i],Bs[i]),γ)
=fg(β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×minRGB
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]},γ) …(11)
(D) 下記(12)ないし(14)式を用いて、彩度・輝度同時低減後RGB信号(Rs[i],Gs[i],Bs[i])を算出する。
Rs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×R[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(12)
Gs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×G[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(13)
Bs[i]=β(δ,rsy)×{α(δ,rsy)×B[i]
+(1−α(δ,rsy))×Y[i]} …(14)
ただし、
Y[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の輝度(例えば、Y[i]=(2×R[i]+5×G[i]+B[i])/8)
α(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される彩度低減率(0≦α(δ,rsy)≦1)
β(δ,rsy):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から導出される輝度低減率(0≦β(δ,rsy)≦1)
α(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から彩度低減率への変換関数(以下、彩度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦α(x,y)≦1,α(1,y)=1)
β(x,y):彩度・輝度同時低減率、及び彩度・輝度低減比率から輝度低減率への変換関数(以下、輝度低減率変換関数)(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦β(x,y)≦1,β(1,y)=1)
【請求項7】
上記彩度・輝度同時低減部は、上記(7)式を満たす画素に対して、以下の(A)〜(E)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項5に記載の透過型液晶表示装置。
(A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
low=0 …(16)
high=1 …(17)
続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
(B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
δ=(low+high)/2 …(18)
(C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
judgeSi
=max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw …(19)
(D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
low=δ …(20)
high=δ …(21)
また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
(E) −judgeTol≦judgeSi≦judgeTolを満たすことなく、所定のループを終了した場合はエラーとする。
【請求項8】
上記彩度・輝度同時低減部は、入力画像の各画素に対して、以下の(A)〜(D)の処理により、彩度・輝度同時低減率δを算出することを特徴とする請求項6に記載の透過型液晶表示装置。
(A) 下記(16)および(17)式により、二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowと、二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highとを初期化する。
low=0 …(16)
high=1 …(17)
続いて、low+deltaTol≦highの間、あるいは決められた回数だけ、(B)ないし(D)の処理を繰り返す。ただし、deltaTolは、彩度・輝度同時低減率δ算出ループ判定用閾値(>0)とする。
(B) 下記(18)式により、現時点での彩度・輝度同時低減率δを算出する。
δ=(low+high)/2 …(18)
(C) 下記(19)式により、δ算出判定値(judgeSi)を算出する。
judgeSi
=max(maxRGBsg/(1+WR),maxRGBsg−minRGBsg)
−MAXw …(19)
(D) judgeSi<−judgeTolの場合は下記(20)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率下限値lowを更新し、judgeTol<judgeSiの場合は下記(21)式により二分探索用彩度・輝度同時低減率上限値highを更新する。
low=δ …(20)
high=δ …(21)
また、−judgeTol≦judgeSi≦judgeTolの場合は、現時点でのδを所望のδとして、δの算出を終了する。
【請求項9】
上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、下記(22)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
α(x,y)={α’(x,y)}m …(22)
β(x,y)={β’(x,y)}n …(23)
ただし、
α’(x,y)={1−(1−x)p−xp}×y+xp …(24)
β’(x,y)=−{1−(1−x)p−xp}×y+1−(1−x)p …(25)
(0≦x≦1,0≦y≦1)
m:1以上の整数
n:1以上の整数
p:2以上の整数
【請求項10】
上記彩度・輝度同時低減部は、彩度・輝度低減比率に応じて、下記(26)式の彩度低減率変換関数、及び(23)式の輝度低減率変換関数を用いて彩度・輝度同時低減処理を行うことを特徴とする請求項5から8の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
α(x,y)=α”({α’(x,y)}m) …(26)
β(x,y)={β’(x,y)}n …(23)
ただし、
α”(x)=x×Y[i]/{(1−x)×maxRGB+x×Y[i]}
…(27)
β’(x,y)=−{1−(1−x)p−xp}×y+1−(1−x)p …(25)
(0≦x≦1,0≦y≦1)
m:1以上の整数
n:1以上の整数
p:2以上の整数
【請求項11】
上記彩度・輝度低減比率は、入力RGB信号の彩度及び輝度を用いて算出され、
輝度に比べ彩度が高めの画素に対しては彩度を多めに低減し、彩度に比べ輝度が高めの画素に対しては輝度を多めに低減するような彩度・輝度低減比率を算出することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項12】
上記彩度・輝度低減比率は、入力RGB信号の彩度及び輝度を用いて算出され、
輝度に比べ彩度が低めの画素に対しては彩度を多めに低減し、彩度に比べ輝度が低めの画素に対しては輝度を多めに低減するような彩度・輝度低減比率を算出することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項13】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]=0のとき、rsy=1
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
【請求項14】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]≠0かつYn[i]=0のとき、rsy=0
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項15】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項11または12に記載の透過型液晶表示装置。
S[i]=Yn[i]≠0のとき、rsy=0.5
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項16】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の透過型液晶表示装置。
Yn[i]=0のとき、rsy=1
ただし、
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項17】
彩度・輝度低減比率rsyの算出式は、以下の条件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の透過型液晶表示装置。
Yn[i]≠0かつS[i]=0のとき、rsy=0
ただし、
S[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の彩度
Yn[i]:入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])の正規化輝度(=Y[i]/MAX)
【請求項18】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(29)式であることを特徴とする請求項13から15の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)S[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=arctan(Yn[i]/S[i])×2/π …(29)
【請求項19】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(30)式であることを特徴とする請求項13から15の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=Yn[i]/(S[i]+Yn[i]) …(30)
【請求項20】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(31)式であることを特徴とする請求項15に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=(1−S[i]+Yn[i])/2 …(31)
【請求項21】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(32)式であることを特徴とする請求項13に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=1−S[i]×(1−Yn[i]/2) …(32)
【請求項22】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(33)式であることを特徴とする請求項15から17の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=arctan(S[i]/Yn[i])×2/π …(33)
【請求項23】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(28)式および(34)式であることを特徴とする請求項15から17の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
1)Yn[i]=0のとき
rsy=1 …(28)
2)1)以外のとき
rsy=S[i]/(Yn[i]+S[i]) …(34)
【請求項24】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(35)式であることを特徴とする請求項15に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=(1−Yn[i]+S[i])/2 …(35)
【請求項25】
彩度・輝度低減比率の算出式が、下記(36)式であることを特徴とする請求項16に記載の透過型液晶表示装置。
rsy=1−Yn[i]×(1−S[i]/2) …(36)
【請求項26】
入力RGB信号(R[i],G[i],B[i])(i=1,2,...,Np、Npは入力画像内の画素数)より、γ補正後RGB信号(Rg[i],Gg[i],Bg[i])を算出するγ補正部と、
上記γ補正後RGB信号より、白色バックライト信号及び各サブピクセルのRGBW透過率信号を生成する出力信号生成部とを備えたことを特徴とする請求項1から25の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項27】
上記出力信号生成部は、
RGBWサブピクセルにおいて、各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値を白色輝度比WRとし、この白色輝度比WRを考慮した出力信号生成処理を行うことを特徴とする請求項26に記載の透過型液晶表示装置。
【請求項28】
上記出力信号生成部は、
以下の(A)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各Wサブピクセルの透過量(Wtsg[i])を算出するW透過量算出部と、
以下の(B)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBサブピクセルの透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を算出するRGB透過量算出部と、
以下の(C)の手順により、バックライト値(Wbsg)を算出するバックライト値算出部と、
以下の(D)の手順を入力画像内の画素数だけ繰り返すことにより、各RGBWサブピクセルの透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を算出する透過率算出手段とを備えていることを特徴とする請求項26に記載の透過型液晶表示装置。
(A) W透過量(Wtsg[i])を、(37)式により算出する。
Wtsg[i]
=min(maxRGBsg/(1+1/WR),minRGBsg) …(37)
ただし、
maxRGBsg=max(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
minRGBsg=min(Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i])
Rsg[i],Gsg[i],Bsg[i]:γ補正後RGB信号
WR:白色輝度比(各RGBWサブピクセルそれぞれの透過率を同じ値にした時のRGBサブピクセルから出力される輝度に対し、Wサブピクセルから出力される輝度が何倍明るいかを示す値)
(B) RGB透過量(Rtsg[i],Gtsg[i],Btsg[i])を、(38)〜(40)式により算出する。
Rtsg[i]=Rsg[i]−Wtsg[i] …(38)
Gtsg[i]=Gsg[i]−Wtsg[i] …(39)
Btsg[i]=Bsg[i]−Wtsg[i] …(40)
(C) バックライト値Wbsgを、(41)式により算出する。
Wbsg=max(Rtsg[1],Gtsg[1],Btsg[1],
Wtsg[1]/WR,
...
Rtsg[Np],Gtsg[Np],Btsg[Np],
Wtsg[Np]/WR) …(41)
(D) RGBW透過率(rsg[i],gsg[i],bsg[i],wsg[i])を、(42)〜(46)式により算出する。
rsg[i]=Rtsg[i]/Wbsg …(42)
gsg[i]=Gtsg[i]/Wbsg …(43)
bsg[i]=Btsg[i]/Wbsg …(44)
wsg[i]=(Wtsg[i]/Wbsg)/WR …(45)
ただし、Wbsg=0のとき、
rsg[i]=gsg[i]=bsg[i]=wsg[i]=0 …(46)
【請求項29】
上記液晶パネルに対して複数のアクティブバックライトを備え、
各アクティブバックライトに対応する領域毎に、液晶パネルの透過率制御およびバックライトのバックライト値制御を行うことを特徴とする請求項1から28の何れかに記載の透過型液晶表示装置。
【請求項30】
コンピュータに、上記請求項1から29の何れかに記載の透過型液晶表示装置の各機能部の処理を行わせることを特徴とする制御プログラム。
【請求項31】
請求項30に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2010−156817(P2010−156817A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−334749(P2008−334749)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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