説明

通信システム、ノード装置、通信方法

【課題】コスト低減を実現しつつも高機能な通信システム、装置、方法を提供すること。
【解決手段】上位ノード装置が、無線通信が可能な位置に配置された第1の下位ノード装置に対して無線を介し第1の環境情報を送出し、第1の下位ノード装置からの無線を介して第1の計測結果情報を収集し、第1の下位ノード装置が、第1の環境情報を受け取り、その一部の情報を第2の環境情報として選択し、これを無線通信が可能な位置に配置された第2の下位ノード装置に対して無線を介し送出し、第2の下位ノード装置からの無線を介して第2の計測結果情報を受け取り、自装置による計測の結果の情報に第2の計測結果情報を付加するようにして第1の計測結果情報を生成し、上位ノード装置に対して無線を介し第1の計測結果情報を送出し、第2の下位ノード装置が、第2の環境情報を受け取り、第1の下位ノード装置に対して無線を介し第2の計測結果情報を送出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク化された通信システムおよびこのシステムの要素であるノード装置、ならびにこのシステムで使用できる通信方法に係り、特に、コスト低減を目指した構成の通信システム、ノード装置、および通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一戸建てや集合住宅の各戸に設置されるノード装置としてのメータ機器に無線機能を備えさせてネットワーク化し、水道や、ガス、電力の使用量などの各種情報の収集を行うシステム(いわゆるスマートユーティリティネットワーク)が考えられている(無線規格として、IEEE 802.15.4gなどを参照)。
【0003】
このようなネットワークは、十分なサービスエリアをカバーするため、メータ機器を介して無線信号の中継がなされる。各種のメータ機器は、実際上、コストや設置容易化などの要求から低機能なもので済まされる可能性が高い。メータ機器は、一般に、各種の環境情報(温度、湿度、交通量、騒音、震度(震災時)、放射線量など)の検知機能を備えて、高機能化することが考えられる。しかしながら、このような高機能化は上記の理由から十分に対応できないと考えられる。
【0004】
また、スマートユーティリティネットワークの応用として、ノード装置としてのセンサ装置を一時的に多数、領域を限定して設置し、必要な情報をセンサ装置の中継を介して得ようとするシステムが考えられる。例えば、大規模な災害時に生存者を感知し感知情報を上位ノード装置である収集制御ノードに向けて送出するためのセンサ装置である。このような場合、センサ装置には、一般的に、例えばGPSによって自装置の位置を特定しこの情報とともに感知情報を送出する機能が求められる。しかしながら、位置特定機能を持てば、多数を設置するという使用方法に適用するときそのコストが非常に問題になる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】IEEE 802.15.4g標準規格仕様書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、ネットワーク化された通信システムおよびこのシステムの要素であるノード装置、ならびにこのシステムで使用できる通信方法において、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システム、ノード装置、および通信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様である通信システムは、上位ノード装置と、第1の下位ノード装置と、第2の下位ノード装置とを具備する。
【0008】
上位ノード装置は、管理している領域の環境状態を示す情報である第1の環境情報を検知する手段と、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第1の環境情報を送出する手段と、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を収集する手段と、を有する。
【0009】
第1の下位ノード装置は、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置として、前記上位ノード装置からの無線を介して送出された前記第1の環境情報を受け取る手段と、受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択する手段と、前記第2の環境情報を、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置に対して無線を介し送出する手段と、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する計測結果情報である第2の計測結果情報を受け取る手段と、自装置による計測の結果の情報に前記第2の計測結果情報を付加するようにして前記第1の計測結果情報を生成する手段と、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の計測結果情報を送出する手段と、を有する。
【0010】
第2の下位ノード装置は、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置として、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して送出された前記第2の環境情報を受け取る手段と、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出する手段と、を有する。
【0011】
以上の通信システムでは、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置としての第2の下位ノード装置が有する第2の計測結果情報は、第1の下位ノード装置で中継されて、上位ノード装置に収集される。また、第1の下位ノード装置も、計測されるべき対象を計測する機能を備えており、これによる計測の結果の情報は、第2の計測結果情報とともに、上位ノード装置に収集される。これらの動作は、中継機能を有する第1の下位ノード装置が介在してなされた両計測結果情報の、上位ノード装置への収集動作である。
【0012】
また、この通信システムでは、上位ノード装置が、管理している領域の環境状態を示す情報である第1の環境情報を検知し、これを、上記の情報収集動作とは逆の流れで、各下位ノード装置に伝えるようにしている。第1の環境情報は、下位ノード装置で中継されたときその一部が除かれて、より下位に位置するノード装置に伝えられる。これは、上位ノード装置から見て、第2の下位ノード装置は、第1の下位ノード装置より離れた場所にあり(よって第1の下位ノード装置を中継装置としている)、そのため上位ノード装置で検知された第1の環境情報の一部は、第2の下位ノード装置にとっては重要度が低下した、あるいは信頼性が低下して通用しない情報になっていると考えられるからである。
【0013】
この通信システムによれば、個々の下位ノード装置として環境情報を検知する機能を有することがなくても、これを上位ノード装置から情報の提供を受けることで補うことができる。よって、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システムになる。
【0014】
また、本発明の別の態様であるノード装置は、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置であって、上位ノード装置からの無線を介して送出された、該上位ノード装置を含めてより上位のノード装置が管理している領域の環境状態を示す情報の全部または一部である第1の環境情報を受け取る手段と、受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択する手段と、前記第2の環境情報を、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置に対して無線を介し送出する手段と、前記下位ノード装置からの無線を介して、該下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を受け取る手段と、自装置による計測の結果の情報に前記第1の計測結果情報を付加するようにして第2の計測結果情報を生成する手段と、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出する手段とを具備することを特徴とする。
【0015】
このノード装置は、上記の通信システムにおける第1の下位ノード装置として適用できる構成のものである。当然ながら、このノード装置は、この第1の下位ノード装置のさらに下位(何段でも下位)として接続され得るノード装置としても適用できる構成のものである。
【0016】
また、本発明のさらに別の態様である通信方法は、上位ノード装置が、管理している領域の環境状態を示す情報である第1の環境情報を検知し、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置である第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第1の環境情報を送出し、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を収集し、前記第1の下位ノード装置が、前記上位ノード装置からの無線を介して送出された前記第1の環境情報を受け取り、受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択し、前記第2の環境情報を、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置である第2の下位ノード装置に対して無線を介し送出し、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する計測結果情報である第2の計測結果情報を受け取り、自装置による計測の結果の情報に前記第2の計測結果情報を付加するようにして前記第1の計測結果情報を生成し、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の計測結果情報を送出し、前記第2の下位ノード装置が、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して送出された前記第2の環境情報を受け取り、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出することを特徴とする。
【0017】
この通信方法は、上記の通信システムにおいて使用することができる方法である。
【0018】
また、本発明のさらに別の態様である通信システムにおける上位ノード装置、第1の下位ノード装置、および第2の下位ノード装置は、それぞれ以下の構成を有する。
【0019】
すなわち、上位ノード装置は、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第1の感知情報を収集する手段と、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、前記第1の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記第1の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第1のノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取る手段と、を有する。
【0020】
第1の下位ノード装置は、担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置として、自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第2の感知情報として生成する手段と、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第3の感知情報を受け取る手段と、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、前記生起ノード装置から前記第2の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第2の下位ノード装置が生成した第2の中継段数情報を受け取る手段と、受け取った前記第2の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第3の中継段数情報を生成する手段と、前記第2の感知情報が生成された場合には該第2の感知情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の感知情報を、前記第1の感知情報として取り扱うように制御する手段と、前記第2の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の中継段数情報を、前記第1の中継段数情報として取り扱うように制御する手段と、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の感知情報および前記第1の中継段数情報を送出する手段と、を有する。
【0021】
第2の下位ノード装置は、担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置として、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第3の感知情報および前記第2の中継段数情報を送出する手段を有する。
【0022】
以上の通信システムでは、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置で感知された第3の感知情報は、第1の下位ノード装置で中継されて、上位ノード装置に収集される。また、第1の下位ノード装置も、担当する領域の状況を感知する機能を備えており、これによる感知の結果である第2の感知情報は、中継なしに上位ノード装置に収集される。これらの動作は、中継機能を有する第1の下位ノード装置が介在してなされた両感知情報の、上位ノード装置への収集動作である。
【0023】
また、この通信システムでは、感知情報をノード装置からノード装置へ送出するごとにノード装置の中継段数を示す情報である中継段数情報を更新して、これを感知情報とともに次のノード装置に送出するようにしている。これにより、上位ノード装置では、中継段数情報をみれば、この感知情報を生起させた下位ノード装置である生起ノード装置までの下方向の中継段数がわかる。上位ノード装置から見て同じ中継段数になるノード装置をあらかじめ複数、中継段数に応じて領域を限定して設置するようにしておけば、中継段数情報で生起ノード装置の設置領域がわかる。
【0024】
この通信システムによれば、個々の下位ノード装置として位置特定機能を有することがなくても、感知情報を生起させたノード装置の位置を、中継段数情報によりある程度特定することができる。よって、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システムになる。
【0025】
また、本発明のさらに別の態様であるノード装置は、担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置であって、自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第1の感知情報として生成する手段と、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置からの無線を介して、該下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第2の感知情報を受け取る手段と、前記下位ノード装置からの無線を介して、前記第2の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記下位ノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取る手段と、受け取った前記第1の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第2の中継段数情報を生成する手段と、前記第1の感知情報が生成された場合には該第1の感知情報を、前記第1の感知情報が生成されない場合には前記第2の感知情報を、第3の感知情報として取り扱うように制御する手段と、前記第1の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第1の感知情報が生成されない場合には前記第2の中継段数情報を、第3の中継段数情報として取り扱うように制御する手段と、上位ノード装置に対して無線を介し、前記第3の感知情報および前記第3の中継段数情報を送出する手段とを具備することを特徴とする。
【0026】
このノード装置は、上記の通信システムにおける第1の下位ノード装置として適用できる構成のものである。当然ながら、このノード装置は、この第1の下位ノード装置のさらに下位(何段でも下位)として接続され得るノード装置としても適用できる構成のものである。
【0027】
また、本発明のさらに別の態様である通信方法は、上位ノード装置が、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第1の感知情報を収集し、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、前記第1の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記第1の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第1のノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取り、前記第1の下位ノード装置が、自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第2の感知情報として生成し、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第3の感知情報を受け取り、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、前記生起ノード装置から前記第2の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第2の下位ノード装置が生成した第2の中継段数情報を受け取り、受け取った前記第2の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第3の中継段数情報を生成し、前記第2の感知情報が生成された場合には該第2の感知情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の感知情報を、前記第1の感知情報として取り扱うように制御し、前記第2の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の中継段数情報を、前記第1の中継段数情報として取り扱うように制御し、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の感知情報および前記第1の中継段数情報を送出し、前記第2の下位ノード装置が、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第3の感知情報および前記第2の中継段数情報を送出することを特徴とする。
【0028】
この通信方法は、上記の通信システムにおいて使用することができる方法である。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ネットワーク化された通信システムおよびこのシステムの要素であるノード装置、ならびにこのシステムで使用できる通信方法において、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システム、ノード装置、および通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態であるノード装置の構成を示すブロック図。
【図2】図1に示したノード装置を下位ノード装置として配置させることができる上位ノード装置の構成を示すブロック図。
【図3】図1に示したノード装置と図2に示した上位ノード装置とで構成され得る通信システムの構成を示すブロック図。
【図4】本発明の別の実施形態であるノード装置の構成を示すブロック図。
【図5】図4に示したノード装置を下位ノード装置として配置させることができる上位ノード装置の構成を示すブロック図。
【図6】図4に示したノード装置と図5に示した上位ノード装置とで構成され得る通信システムの構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態であるノード装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、このノード装置10は、計測機能部11、計測結果情報受取部12、計測結果情報生成部13、計測結果情報送出部14、環境情報受取部15、環境情報選択部16、環境情報送出部17を有する。
【0032】
計測機能部11は、計測されるべき対象を計測するための機能部分である。計測されるべき対象としては、例えば、水道、ガス、電力などの使用量が挙げられる。このノード装置10が、一戸建てや集合住宅の各戸に設置されることで、このような計測がなされる。計測で得られた情報は、計測結果情報生成部13に渡される。ノード装置10は、以下説明するように、改良されたメータ機器と言える。
【0033】
計測結果情報受取部12は、別のノード装置からの無線を介して、この別のノード装置が有する計測結果情報を受け取る。受け取られた情報は、計測結果情報生成部13に渡される。計測結果情報生成部13は、計測機能部11から渡された情報に計測結果情報受取部12から渡された情報を付加するようにして、さらに別のノード装置(収集制御ノード装置である上位ノード装置である場合もあり得る)に送出すべき計測結果情報を生成する。生成された計測結果情報は、計測結果情報送出部14に渡される。
【0034】
計測結果情報送出部14は、計測結果情報生成部13から渡された情報を、上記のさらに別のノード装置に対して無線を介し送出する。
【0035】
環境情報受取部15は、上記のさらに別のノード装置からの無線を介して送出された環境情報を受け取る。環境情報は、具体的に、例えば、温度、湿度、交通量、騒音、震度(震災時)、放射線量などを示す情報である。このような情報を個々のノード装置で検知するためには、そのための機能部が必要であり、コスト高になる。これを避けるため、計測結果情報の流れとは逆方向の流れで、環境情報を各ノード装置に伝えようとしている。
【0036】
受け取られた環境情報は、環境情報選択部16に渡される。また、この環境情報を計測機能部11における計測動作に活用するように、計測機能部11に同情報を伝えるようにしてもよい。活用の具体的な内容については、種々考えられる。
【0037】
環境情報選択部16は、渡された環境情報から一部を選択して残す。選択で残った環境情報のみが環境情報送出部17に渡される。この選択は、収集制御ノード装置である上位ノード装置から見て、中継を経たノード装置が下位であるほど上位ノード装置から離れた場所にあり(よっていくつかのノード装置が中継装置となる)、よって、上位ノード装置で検知された環境情報の一部は、下位に位置するノード装置にとっては重要度が低下した、あるいは信頼性が低下して通用しない情報になっていると考えられるからである。
【0038】
環境情報送出部17は、環境情報選択部16から渡された環境情報を、上記の別のノード装置に対して無線を介し送出する。
【0039】
次に、図2は、図1に示したノード装置10を下位ノード装置として配置させることができる上位ノード装置(収集制御ノード装置)の構成を示すブロック図である。図2に示すように、この上位ノード装置20は、計測結果情報収集部21、環境情報検知部22、環境情報送出部23を有する。
【0040】
計測結果情報収集部21は、別のノード装置からの無線を介して、この別のノード装置が有する計測結果情報を収集する。環境情報検知部22は、この上位ノード装置20が管理している領域の環境状態を示す環境情報を検知する。検知して得られた環境情報は、環境情報送出部23に渡される。環境情報の具体例は、すでに述べたようなものである。環境情報送出部23は、渡された環境情報を、上記の別のノード装置に対して無線を介し送出する。
【0041】
図3は、図1に示したノード装置10と図2に示した上位ノード装置20とで構成され得る通信システムの構成を示すブロック図である。図3において、上位ノード装置20は、図2に示した上位ノード装置20に相当し、各ノード装置10A〜10Fは、それぞれ図1に示したノード装置10に相当する。ノード装置10A〜10Fは、その有する構成として変わるところはないが、この通信システムを構成する上では上位、下位の位置関係が築かれている。
【0042】
上位ノード装置20の管理する領域に、各ノード装置10A〜10Fが配置されている。各ノード装置10A〜10Fがもつ計測機能部11で得た計測結果情報が、収集制御ノード装置である上位ノード装置20によって収集される。ノード装置間の情報のやり取りは無線で行われ、そのため、無線通信可能範囲に配置されたノード装置とは直接に情報が伝えられるが、それ以外の範囲に配置されたノード装置間の情報のやり取りは、別のノード装置を中継装置として活用してなされる。その点を示しているのは図3であり、上位ノード装置20からみると、ツリー構造の各ノード装置10A〜10Fの配置になっている。
【0043】
この通信システムでは、計測機能部11を備えた各ノード装置10A〜10Fが有する計測結果情報は、直接に、または別のノード装置で中継されて、上位ノード装置20に収集される。この動作は、中継機能を有するノード装置10A〜10Fが介在してなされた計測結果情報の、上位ノード装置20への収集動作である。
【0044】
また、この通信システムでは、上位ノード装置20が、管理している領域の環境状態を示す環境情報を検知し、これを、上記の情報収集動作とは逆の流れで、各ノード装置10A〜10Fに伝えるようにしている。この環境情報は、ノード装置10A〜10Fで中継されたときその一部が除かれて、より下位に位置するノード装置に伝えられる。その理由はすでに述べたとおりである。
【0045】
この通信システムによれば、個々のノード装置10A〜10Fとして環境情報を検知する機能を有することがなくても、これを上位ノード装置20から情報の提供を受けることで補うことができる。よって、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システムになる。
【0046】
次に、別の実施形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明の別の実施形態であるノード装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このノード装置50は、状況感知機能部51、感知情報生成部52、感知情報受取部53、中継段数情報受取部54、中継段数生成(更新)部55、制御部56、制御部57、情報送出部58を有する。
【0047】
状況感知機能部51は、このノード装置50が担当する領域の状況を感知するための機能部分である。感知すべき状況の具体例としては、例えば、大規模な自然災害時や雪崩事故などを想定し、生存者の感知を挙げることができる。このような感知には、例えば、動き検出や赤外線検出、音声検出などを応用することができる。このノード装置50を、感知の対象領域に多数設置する(ばらまく)ことで、個々のノード装置50では、担当する領域を対象に状況感知がなされる。感知で得られた情報は、感知情報生成部52に渡される。ノード装置50は、以下説明するように、改良されたセンサ装置と言える。
【0048】
感知情報生成部52は、状況感知機能部51から渡された情報により、感知情報を生成する。生成された感知情報は、制御部56に渡される。また、感知情報が生成された(このノード装置50で感知情報が生起された)旨が制御部57に伝えられる。
【0049】
感知情報受取部53は、別のノード装置からの無線を介して、この別のノード装置が有する感知情報を受け取る。受け取られた情報は、制御部56に渡される。中継段数情報受取部54は、上記の別のノード装置からの無線を介して、感知情報を生起させたノード装置である生起ノード装置からこの別のノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す、この別のノード装置が生成した中継段数情報を受け取る。受け取られた中継段数情報は、中継段数情報生成部55に渡される。
【0050】
中継段数情報生成部55は、渡された中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として中継段数情報を生成(更新)する。生成された中継段数情報は、制御部57に渡される。
【0051】
制御部56は、感知情報生成部52から感知情報が渡された場合にはこの感知情報を、そうでない場合で感知情報受取部53から感知情報が渡されたときには感知情報受取部53からの感知情報を、それぞれ情報送出部58に渡すように制御する。
【0052】
制御部57は、感知情報生成部52から感知情報が生成された旨が伝えられた場合には、0段を示す中継段数情報を、そうでない場合で中継段数情報生成部55から中継段数情報が渡されたときにはこの中継段数情報を、それぞれ情報送出部58に渡すように制御する。
【0053】
情報送出部58は、制御部56から渡された感知情報、および制御部57から渡された中継段数情報を、さらに別のノード装置(収集制御ノード装置である上位ノード装置である場合もあり得る)に対して無線を介し送出する。
【0054】
次に、図5は、図4に示したノード装置50を下位ノード装置として配置させることができる上位ノード装置(収集制御ノード装置)の構成を示すブロック図である。図5に示すように、この上位ノード装置60は、感知情報収集部61、中継段数情報受取部62を有する。
【0055】
感知情報収集部61は、別のノード装置からの無線を介して、この別のノード装置が有する感知情報を収集する。感知情報の具体例は、すでに述べたようなものである。中継段数情報受取部62は、この別のノード装置からの無線を介して、この別のノード装置が生成した中継段数情報を受け取る。
【0056】
図6は、図4に示したノード装置50と図5に示した上位ノード装置60とで構成され得る通信システムの構成を示すブロック図である。図6において、上位ノード装置60は、図5に示したノード装置60に相当し、各ノード装置50A〜50Hは、それぞれ図4に示したノード装置50に相当する。ノード装置50A〜50Hは、その有する構成として変わるところはないが、この通信システムを構成する上では上位、下位の位置関係が築かれている。
【0057】
図6において、ひとつの感知対象領域91には、ノード装置50A、50Bが配置されている。このノード装置50A、50Bは、上位ノード装置60との無線通信が可能な位置に配置される。このひとつの感知対象領域91に配置されるノード装置の数に制限はないが、これらどうしでは無線通信が成立しないように、排他的な通信制御を行う。この種類の排他的な制御は、公知技術を用いて容易に実現できる。
【0058】
また、図6において、別のひとつの感知対象領域92には、ノード装置50C、50Dが配置されている。このノード装置50C、50Dは、ノード装置50Aまたは同50Bとの無線通信が可能な位置に配置される。この別のひとつの感知対象領域92に配置されるノード装置の数に制限はないが、これらどうしでは無線通信が成立しないように、排他的な通信制御を行う。これについては、感知対象領域91での説明と同様である。
【0059】
また、感知対象領域92は、この領域に配置されるノード装置が上位ノード装置60と距離的に無線通信可能な領域であってもよいが、この領域にあるノード装置は上位ノード装置60とは無線通信が成立しないように、排他的な制御を行う。例えば、感知対象領域91にノード装置50A、50Bを配置して、これらと上位ノード装置60との無線通信を確立させたあとに、上位ノード装置60の動作を停止させ、感知対象領域92にノード装置50C、50Dを配置してノード装置50A、50Bとの通信関係を確立し以降はこれを維持することで、これが実現する。
【0060】
なお、例えば、ノード装置50Cは、ノード装置50Aと無線通信が確立しているように図示されているが、ノード装置50Bと無線通信が確立する場合も考えられる。これは、ノード装置50Cにとって、ノード装置50Aと同50Bとでどちらの方が安定的な無線通信が可能かというような判断をノード装置50Cが下して選択すればよい。ノード装置50Dについてもこの事情は同様である。
【0061】
また、図6において、さらに別のひとつの感知対象領域93には、ノード装置50E、50Fが配置されている。このノード装置50E、50Fは、ノード装置50Cまたは同50Dとの無線通信が可能な位置に配置される。このさらに別のひとつの感知対象領域93に配置されるノード装置の数に制限はないが、これらどうしでは無線通信が成立しないように、排他的な通信制御を行う。これについては、感知対象領域91、92での説明と同様である。
【0062】
また、感知対象領域93は、この領域に配置されるノード装置が上位ノード装置60あるいはノード装置50A、50Bと距離的に無線通信可能な領域であってもよいが、この領域にあるノード装置は上位ノード装置60あるいはノード装置50A、50Bとは無線通信が成立しないように、排他的な制御を行う。例えば、感知対象領域92にノード装置50C、50Dを配置して、これらとノード装置50Aまたは同50Bとの無線通信を確立させたあとに、上位ノード装置60およびノード装置50A、50Bの動作を停止させ、感知対象領域93にノード装置50E、50Fを配置してノード装置50C、50Dとの通信関係を確立し以降はこれを維持することで、これが実現する。
【0063】
ノード装置50E、50Fとノード装置50C、50Dとの関係については、すでに述べた、ノード装置50C、50Dとノード装置50A、50Bとの関係と同様である。
【0064】
感知対象領域93のさらに下位に配置される、ノード装置50G、50Hおよびそれらが配置される感知対象領域94についても、同様に説明することができる。このように、下位に配置される感知対象領域(その中に配置されるノード装置)の段数に制限はない。
【0065】
この通信システムでは、担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置50A〜50Hで感知された感知情報は、直接にまたは別のノード装置で中継されて、収集制御ノードである上位ノード装置60に収集される。この動作は、中継機能を有するノード装置50A〜50Hが介在してなされた感知情報の、上位ノード装置60への収集動作である。
【0066】
また、この通信システムでは、感知情報をノード装置からノード装置へ送出するごとにノード装置の中継段数を示す情報である中継段数情報を更新して、これを感知情報とともに次のノード装置に送出するようにしている。これにより、上位ノード装置60では、中継段数情報をみれば、この感知情報を生起させたノード装置である生起ノード装置までの下方向の中継段数がわかる。上位ノード装置60から見て同じ中継段数になるノード装置をあらかじめ複数、中継段数に応じた領域に設置してあるので、中継段数情報で生起ノード装置の設置領域がわかる。
【0067】
この通信システムによれば、個々のノード装置として位置特定機能を有することがなくても、感知情報を生起させたノード装置の位置を、中継段数情報によりある程度特定することができる。よって、コスト低減を実現しつつも高機能な通信システムになる。
【符号の説明】
【0068】
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F…ノード装置、11…計測機能部、12…計測結果情報受取部、13…計測結果情報生成部、14…計測結果情報送出部、15…環境情報受取部、16…環境情報選択部、17…環境情報送出部、20…上位ノード装置、21…計測結果情報収集部、22…環境情報検知部、23…環境情報送出部、50、50A、50B、50C、50D、50E、50F、50G、50H…ノード装置、51…状況感知機能部、52…感知情報生成部、53…感知情報受取部、54…中継段数情報受取部、55…中継段数情報生成(更新)部、56…制御部、57…制御部、58…情報送出部、60…上位ノード装置、61…感知情報収集部、62…中継段数情報受取部、91、92、93、94…感知対象領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理している領域の環境状態を示す情報である第1の環境情報を検知する手段と、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第1の環境情報を送出する手段と、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を収集する手段と、を有する上位ノード装置と、
計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置としての前記第1の下位ノード装置であって、前記上位ノード装置からの無線を介して送出された前記第1の環境情報を受け取る手段と、受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択する手段と、前記第2の環境情報を、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置に対して無線を介し送出する手段と、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する計測結果情報である第2の計測結果情報を受け取る手段と、自装置による計測の結果の情報に前記第2の計測結果情報を付加するようにして前記第1の計測結果情報を生成する手段と、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の計測結果情報を送出する手段と、を有する第1の下位ノード装置と、
計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置としての前記第2の下位ノード装置であって、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して送出された前記第2の環境情報を受け取る手段と、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出する手段と、を有する第2の下位ノード装置と
を具備することを特徴とする通信システム。
【請求項2】
計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置であって、
上位ノード装置からの無線を介して送出された、該上位ノード装置を含めてより上位のノード装置が管理している領域の環境状態を示す情報の全部または一部である第1の環境情報を受け取る手段と、
受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択する手段と、
前記第2の環境情報を、計測されるべき対象を計測する機能を備えた下位ノード装置に対して無線を介し送出する手段と、
前記下位ノード装置からの無線を介して、該下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を受け取る手段と、
自装置による計測の結果の情報に前記第1の計測結果情報を付加するようにして第2の計測結果情報を生成する手段と、
前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出する手段と
を具備することを特徴とするノード装置。
【請求項3】
上位ノード装置が、
管理している領域の環境状態を示す情報である第1の環境情報を検知し、
無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置である第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第1の環境情報を送出し、
前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する計測結果情報である第1の計測結果情報を収集し、
前記第1の下位ノード装置が、
前記上位ノード装置からの無線を介して送出された前記第1の環境情報を受け取り、
受け取った前記第1の環境情報から一部の情報を第2の環境情報として選択し、
前記第2の環境情報を、無線通信が可能な位置に配置された、計測されるべき対象を計測する機能を備えたノード装置である第2の下位ノード装置に対して無線を介し送出し、
前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する計測結果情報である第2の計測結果情報を受け取り、
自装置による計測の結果の情報に前記第2の計測結果情報を付加するようにして前記第1の計測結果情報を生成し、
前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の計測結果情報を送出し、
前記第2の下位ノード装置が、
前記第1の下位ノード装置からの無線を介して送出された前記第2の環境情報を受け取り、
前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第2の計測結果情報を送出すること
を特徴とする通信方法。
【請求項4】
無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第1の感知情報を収集する手段と、前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、前記第1の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記第1の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第1のノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取る手段と、を有する上位ノード装置と、
担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置としての前記第1の下位ノード装置であって、自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第2の感知情報として生成する手段と、無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第3の感知情報を受け取る手段と、前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、前記生起ノード装置から前記第2の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第2の下位ノード装置が生成した第2の中継段数情報を受け取る手段と、受け取った前記第2の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第3の中継段数情報を生成する手段と、前記第2の感知情報が生成された場合には該第2の感知情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の感知情報を、前記第1の感知情報として取り扱うように制御する手段と、前記第2の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の中継段数情報を、前記第1の中継段数情報として取り扱うように制御する手段と、前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の感知情報および前記第1の中継段数情報を送出する手段と、を有する第1の下位ノード装置と
担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置としての前記第2の下位ノード装置であって、前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第3の感知情報および前記第2の中継段数情報を送出する手段を有する第2の下位ノード装置と
を具備することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
担当する領域の状況を感知する機能を備えたノード装置であって、
自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第1の感知情報として生成する手段と、
無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置からの無線を介して、該下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第2の感知情報を受け取る手段と、
前記下位ノード装置からの無線を介して、前記第2の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記下位ノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取る手段と、
受け取った前記第1の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第2の中継段数情報を生成する手段と、
前記第1の感知情報が生成された場合には該第1の感知情報を、前記第1の感知情報が生成されない場合には前記第2の感知情報を、第3の感知情報として取り扱うように制御する手段と、
前記第1の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第1の感知情報が生成されない場合には前記第2の中継段数情報を、第3の中継段数情報として取り扱うように制御する手段と、
上位ノード装置に対して無線を介し、前記第3の感知情報および前記第3の中継段数情報を送出する手段と
を具備することを特徴とするノード装置。
【請求項6】
上位ノード装置が、
無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第1の下位ノード装置からの無線を介して、該第1の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第1の感知情報を収集し、
前記第1の下位ノード装置からの無線を介して、前記第1の感知情報を生起させた、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である生起ノード装置から前記第1の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第1のノード装置が生成した第1の中継段数情報を受け取り、
前記第1の下位ノード装置が、
自装置による状況の感知の結果情報が得られた場合に該結果情報を第2の感知情報として生成し、
無線通信が可能な位置に配置された、担当する領域の状況を感知する機能を備えた下位ノード装置である第2の下位ノード装置からの無線を介して、該第2の下位ノード装置が有する、状況の感知の結果情報である第3の感知情報を受け取り、
前記第2の下位ノード装置からの無線を介して、前記生起ノード装置から前記第2の下位ノード装置までの情報伝達のノード装置の中継段数を示す情報である、前記第2の下位ノード装置が生成した第2の中継段数情報を受け取り、
受け取った前記第2の中継段数情報が示す中継段数に1を加えた中継段数として第3の中継段数情報を生成し、
前記第2の感知情報が生成された場合には該第2の感知情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の感知情報を、前記第1の感知情報として取り扱うように制御し、
前記第2の感知情報が生成された場合には0段を示す中継段数情報を、前記第2の感知情報が生成されない場合には前記第3の中継段数情報を、前記第1の中継段数情報として取り扱うように制御し、
前記上位ノード装置に対して無線を介し前記第1の感知情報および前記第1の中継段数情報を送出し、
前記第2の下位ノード装置が、
前記第1の下位ノード装置に対して無線を介し前記第3の感知情報および前記第2の中継段数情報を送出すること
を特徴とする通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−46289(P2013−46289A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183678(P2011−183678)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(301022471)独立行政法人情報通信研究機構 (1,071)
【Fターム(参考)】