説明

通信システム、情報処理装置、制御機器、被制御機器、情報処理方法、並びにプログラム

【課題】被制御機器から送信されたメッセージを、内容を充実させた形で制御機器に送信することができるようにする。
【解決手段】イベントが発生したとき、そのことを通知するメッセージがDVR4から送信され、DAPサーバ3を介してサービスサーバ2−1に供給される。サービスサーバ2−1においては、DAPサーバ3から送信されたメッセージの内容に応じて異なる情報が付加されることによってメッセージが編集される。付加される情報は、サービスサーバ2−1によりインターネット検索が行われることなどによって取得される。編集後のメッセージは、サービスサーバ2−1から携帯電話機1−1に送信され、携帯電話機1−1において表示される。本発明は、制御機器と被制御機器の双方と通信を行うことができるサーバ装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システム、情報処理装置、制御機器、被制御機器、情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、被制御機器から送信されたメッセージを、内容を充実させた形で制御機器に送信することができるようにした通信システム、情報処理装置、制御機器、被制御機器、情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機などのモバイル機器を用いて、外出先などから、自宅にある録画機器をネットワーク越しに制御する技術が各種提案されている。例えば、ユーザは、携帯電話機に表示させたEPG(Electronic Program Guide)から番組を選択し、選択した番組の録画予約をネットワーク越しに設定することができる。
【0003】
また、ユーザは、電子メールなどによって録画機器から送信されてきたメッセージを携帯電話機で確認することに応じて、録画済みの番組をネットワーク越しに削除したりすることもできる。
【0004】
録画機器からのメッセージの送信は、例えば、録画機器に内蔵されるハードディスクの空き容量が少ないため、設定された予約どおりに録画を実行することができないときや、同じ時間帯に複数の録画予約が設定されているため、録画できない番組があるときなどに行われる。
【0005】
ユーザは、メッセージを確認し、携帯電話機から、録画済みの番組(タイトル)を削除してハードディスクの空き容量を確保したり、いずれかの予約を削除することによって、設定どおりに録画を行わせることができる。
【0006】
特許文献1には、自宅内にある録画機器に設定されている予約情報のリストを携帯電話機を用いてネットワーク越しに確認することができる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2006−54818号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、録画機器の内部で管理されている録画済みの番組に関する情報、録画予約の番組に関する情報はその内容が限られているため、そのような情報がメッセージに含まれて通知されてきたとしても、どのタイトルを削除するか、どの録画予約を削除するか、をユーザが判断することは難しい。
【0008】
例えば、ハードディスクの空き容量が少ないため、番組名や録画日時よりなるタイトルリストがメッセージに含まれて通知されてきたとしても、番組の詳細な内容が分からないことから、どのタイトルを削除すればいいのか判断することができないことがある。
【0009】
また、同じ時間帯に複数の録画予約が設定されているため、録画予約が設定されているそれぞれの番組の番組名や放送予定日時が通知されてきたとしても、そのような情報だけからでは、どの録画予約を削除すればいいのか判断することができないことがある。
【0010】
ユーザの嗜好に合う番組を自動的に選択し、録画予約を設定する自動録画機能が搭載された機器もあるが、このような機器において同じ時間帯に放送される複数の番組が選択され、録画予約がバッティングしたためにメッセージが送信されてきた場合、どの録画予約を削除するかの判断を間違えると、嗜好に合った番組が録画されないことになる。
【0011】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、被制御機器から送信されたメッセージを、内容を充実させた形で制御機器に送信することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の側面の通信システムは、制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器と、前記被制御機器と前記制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置とからなる通信システムにおいて、前記被制御機器が、イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信する送信手段を備え、前記情報処理装置が、前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集する編集手段と、前記編集手段による編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する送信手段とを備え、前記制御機器が、前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記編集メッセージを表示する表示手段とを備える。
【0013】
本発明の第2の側面の情報処理装置は、制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置において、前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集する編集手段と、前記編集手段による編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する送信手段とを備える。
【0014】
前記受信手段には、前記被制御機器とネットワークを介して常時セッションを確立している装置であって、前記被制御機器と前記制御機器を対応付けて管理する他の情報処理装置を介して前記被制御機器から送信されてきた前記メッセージを受信させることができる。
【0015】
前記送信手段により送信された前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記被制御機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記被制御機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記被制御機器にアクセスするための情報を前記他の情報処理装置から取得する取得手段と、前記取得手段により取得された情報に基づいて、ネットワークを介して前記被制御機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う制御手段とをさらに設けることができる。
【0016】
本発明の第2の側面の情報処理方法またはプログラムは、被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを制御機器に送信するステップを含む。
【0017】
本発明の第3の側面の制御機器は、制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置とネットワークを介して接続される制御機器において、前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記編集メッセージを表示する表示手段とを備える。
【0018】
前記表示手段により前記編集メッセージが表示されたことに応じて前記被制御機器の制御に関する操作がユーザにより行われた場合、前記被制御機器を制御することを前記情報処理装置に要求する制御手段をさらに設けることができる。
【0019】
本発明の第3の側面の情報処理方法またはプログラムは、制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信し、受信した前記編集メッセージを表示するステップを含む。
【0020】
本発明の第4の側面の被制御機器は、制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置とネットワークを介して接続される、前記制御の対象となる機器としての被制御機器において、イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信する送信手段と、前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理を行う処理手段とを備える。
【0021】
本発明の第4の側面の情報処理方法またはプログラムは、制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置にイベントが発生したことを表すメッセージを送信し、前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理を行うステップを含む。
【0022】
本発明の第1の側面においては、被制御機器により、イベントが発生したことを表すメッセージが情報処理装置に送信される。また、前記情報処理装置により、前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージが受信され、受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージが編集され、編集によって得られた編集メッセージが前記制御機器に送信される。さらに、前記制御機器により、前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージが受信され、受信された前記編集メッセージが表示される。
【0023】
本発明の第2の側面においては、被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージが受信され、受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージが編集され、編集によって得られた編集メッセージが制御機器に送信される。
【0024】
本発明の第3の側面においては、制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置から送信された前記編集メッセージが受信され、受信された前記編集メッセージが表示される。
【0025】
本発明の第4の側面においては、制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置にイベントが発生したことを表すメッセージが送信され、前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理が行われる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、被制御機器から送信されたメッセージを、内容を充実させた形で制御機器に送信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0028】
本発明の通信システムは、制御の対象となる被制御機器(例えば、図1のDVR4)と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器(例えば、図1の携帯電話機1−1)と、前記被制御機器と前記制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置(例えば、図1のサービスサーバ2−1)とからなる通信システムにおいて、前記被制御機器は、イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信する送信手段(例えば、図19のDAPサーバ通信部42)を備え、前記情報処理装置は、前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信する受信手段(例えば、図17のDAPサーバ通信部21)と、前記受信手段により受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集する編集手段(例えば、図17のメッセージ編集処理部22)と、前記編集手段による編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する送信手段(例えば、図17の制御機器通信部23)とを備え、前記制御機器は、前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信する受信手段(例えば、図16のサービスサーバ通信部11)と、前記受信手段により受信された前記編集メッセージを表示する表示手段(例えば、図16のメッセージ表示部12)とを備える。
【0029】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
【0031】
図1の通信システムは、制御機器としての携帯電話機1−1およびノートブック型パーソナルコンピュータ1−2、サービスサーバ2−1,2−2、DAPサーバ3、制御機器としてのDVR(Digital Video Recorder)4から構成される。
【0032】
それぞれの機器はネットワークに接続されており、図1の矢印で示されるように、制御機器とサービスサーバ2−1,2−2、サービスサーバ2−1,2−2とDAPサーバ3、サービスサーバ2−1,2−2と被制御機器、DAP(Direct Access Platform)サーバ3と被制御機器の間で、それぞれの機器が相互に通信を行うことができるようになされている。
【0033】
携帯電話機1−1はユーザが携帯する機器であり、制御対象となるDVR4をネットワーク越しに制御する制御機器としても用いられる。
【0034】
携帯電話機1−1には、電話機能部のほかに、例えば、プログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)、ネットワークを介して他の機器と通信を行う通信部、LCD(Liquid Crystal Display)よりなるディスプレイ、テンキーや決定ボタンなどよりなる操作部、不揮発性のメモリよりなる記憶部などが設けられる。
【0035】
携帯電話機1−1の記憶部には、携帯電話機1−1に割り当てられているユーザ識別情報や、CPUにより実行される、DAPサーバ3に対する自機器の登録、番組のリモート録画予約などの各種の処理を行うためのプログラムなどが記憶される。
【0036】
制御機器として、図1に示されるようなノートブック型パーソナルコンピュータ1−2が用いられるようにしてもよいし、PDA(Personal Digital Assistance)などが用いられるようにしてもよい。以下、主に、ユーザが携帯電話機1−1を用いる場合について説明するが、携帯電話機1−1に替えて制御機器として用いられる他の機器においても同様の処理が行われる。
【0037】
サービスサーバ2−1,2−2は、ネットワーク越しに被制御機器にアクセスするサービスを制御機器に提供するサーバである。図1の例においては、サービスサーバ2−1,2−2の2つのサービスサーバが示されているが、例えば、提供するサービス毎に、さらに多くのサービスサーバが用意される。以下、サービスサーバ2−1がサービスを提供する場合について説明する。サービスサーバ2−2においても同様の処理が行われる。
【0038】
サービスサーバ2−1は、例えば、キーボード・マウスなどの入力部、ディスプレイ、プログラムを実行して各種の処理を行うCPU、通信部、ハードディスクよりなる記憶部などが設けられるコンピュータにより実現される。サービスサーバ2−1の記憶部には、サービスを提供するためにCPUにより実行されるプログラムや、サービスサーバ2−1自身と、サービスサーバ2−1が提供するサービスを識別するためのサービスIDが記憶される。
【0039】
DAPサーバ3は、制御機器とその制御機器が受けるサービス(サービスサーバ2−1が提供するサービス)の組み合わせと、制御対象となる被制御機器の対応関係を一元的に管理するサーバである。DAPサーバ3は、それぞれのサービスサーバからの問い合わせに応じて、問い合わせをしてきたサービスサーバが被制御機器にアクセスするために必要なアドレスなどの情報を提供する。
【0040】
すなわち、被制御機器をネットワーク越しに制御するサービスを利用する場合、ユーザは、制御機器として用いる携帯電話機1−1の情報や、携帯電話機1−1を用いた制御の対象となるDVR4の情報をDAPサーバ3にあらかじめ登録しておく必要がある。登録の詳細については後述する。
【0041】
DAPサーバ3は、サービスサーバ2−1と同様にコンピュータにより実現される。DAPサーバ3の記憶部には、CPUにより実行されるプログラムや、各機器の対応関係を表す情報が記憶される。
【0042】
図1に示されるように、DAPサーバ3には、SOAP(Simple Object Access Protocol)サーバ3−1とXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)サーバ3−2が設けられる。
【0043】
SOAPサーバ3−1は、SOAPによる通信によって、サービスサーバ2−1、被制御機器であるDVR4と通信を行い、それぞれの機器の対応関係を管理するとともに、被制御機器にアクセスするために必要なアドレスなどの情報をサービスサーバに提供する。
【0044】
SOAPによる通信においては、XML(eXtensible Markup Language)文書にエンベロープと呼ばれる付帯情報が付いたメッセージがHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などのプロトコルによって交換され、処理が進められる。クライアントとなる機器とサーバとなる機器の双方がSOAPの生成・解釈エンジンを持つことで、異なる環境間でのオブジェクトの呼び出しが可能になっている。
【0045】
XMPPサーバ3−2は、XMPPによる通信によって、被制御機器であるDVR4との間で双方向の常時セッションを確立する。
【0046】
XMPPは、リアルタイムのコミュニケーションを実現するためのプロトコルであり、インスタントメッセンジャ(Instant Messenger(IM))サービスなどにおいても用いられる。インスタントメッセンジャサービスにおいては、インターネット上でIMクライアントがオンラインの状態にあるかどうかが調べられ、オンラインの状態にあるIMクライアント同士で、チャットやファイル交換などを行うことができるようになされている。
【0047】
DVR4は、ハードディスクなどの記録媒体を内蔵し、放送番組などのコンテンツをその記録媒体に録画したり、録画済みの番組を再生したりする機能を有する。DVR4には、プログラムを実行して各種の処理を行うCPU、ネットワークを介して通信を行う通信部、不揮発性のメモリなどよりなる記憶部、リモートコントローラや携帯電話機1−1から出力される赤外線信号を受信する受信部などが設けられる。
【0048】
DVR4の記憶部には、DAPサーバ3に対する自機器の登録、番組のリモート録画予約などの処理を行うためにCPUにより実行されるプログラムが記憶される。また、DVR4の認証に用いられるIDなどを含む機器認証情報も記憶される。
【0049】
図1の例においては、被制御機器としてDVR4が示されているが、テレビジョン受像機やパーソナルコンピュータなどの各種の機器が被制御機器となることも可能である。
【0050】
このような機器から構成される通信システムにおいては、後に詳述するように、携帯電話機1−1のユーザが、携帯電話機1−1のディスプレイに表示されたEPGから所定の番組を選択し、その録画予約を設定することを指示したとき、携帯電話機1−1からサービスサーバ2−1に対して録画予約の設定が要求され、サービスサーバ2−1により、DVR4にアクセスするために必要なアドレスなどの情報がDAPサーバ3から取得される。
【0051】
サービスサーバ2−1においては、DAPサーバ3から取得された情報に基づいて、ネットワークを介してDVR4に対してアクセスが行われ、携帯電話機1−1のユーザにより選択された番組の録画予約を設定することがサービスサーバ2−1からDVR4に指示される。
【0052】
このように、サービスサーバ2−1においては、DVR4にアクセスするために必要なアドレスなどの情報がDAPサーバ3から取得された後、DAPサーバ3を介してではなく、直接、DVR4に対してアクセスが行われる。以下、適宜、サービスサーバ2−1からDVR4に対して行われるアクセスをダイレクトアクセスという。DAPサーバ3は、このダイレクトアクセスを実現するプラットフォーム(Direct Access Platform)を提供するサーバといえる。
【0053】
また、携帯電話機1−1のユーザが要求することに応じてサービスサーバ2−1からDVR4に対して行われるアクセスを順方向のアクセスとして説明する。DVR4から送信されたメッセージがDAPサーバ3に送信されることや、DVR4から送信されたメッセージがDAPサーバ3、サービスサーバ2−1を介して携帯電話機1−1に送信されることは、DVR4を起点とするアクセスであるから、逆方向のアクセスとなる。
【0054】
図2は、逆方向のアクセスの例を示す図である。
【0055】
DVR4においてイベントが発生したとき、図2に示されるように、DVR4は、そのことを表すメッセージをDAPサーバ3に送信する。
【0056】
例えば、同じ時間帯に放送される複数の番組に対して録画予約が設定されていることから、予約どおりに録画を行うことができない番組があることが検出された場合、そのことがイベントとして認識され、録画を実行することができない番組の番組名、放送日時、チャンネルなどの情報を含むメッセージがDVR4からDAPサーバ3に送信される。
【0057】
また、DVR4が内蔵するハードディスクの空き容量が少なくなってきたことなどから、消去しようとするタイトルがある場合、そのことがイベントとして認識され、消去対象となる番組の番組名、録画日時、データ量などの情報を含むメッセージがDVR4からDAPサーバ3に送信される。
【0058】
DVR4から送信されるメッセージには、メッセージの送信先となるサービスサーバを指定する情報も含まれている。DVR4から送信されてきたメッセージを受信したDAPサーバ3は、メッセージに含まれる情報に従って、送信先として指定されたサービスサーバにメッセージを送信する。
【0059】
例えば、DVR4において発生したイベントの種別毎に送信先となるサービスサーバが異なるものとされており、DVR4においては、イベントの種別と、メッセージの送信先のサービスサーバが対応付けて管理されている。
【0060】
イベントの種別と、メッセージの送信先のサービスサーバの対応付けは、サービスサーバからの要求に応じて変更することができるようになされている。その変更のためにサービスサーバからDVR4に対して行われるアクセスも、適宜、DAPサーバ3により管理されているアドレスなどの情報に基づいて行われる。
【0061】
図1の通信システムにおいては、順方向のアクセスによって被制御機器を制御機器から制御するだけでなく、このように、逆方向のアクセスも行われる。
【0062】
図3は、逆方向のアクセスを利用したアプリケーションの例を示す図である。DVR4から送信されたメッセージの送信先がサービスサーバ2−1である場合について説明する。
【0063】
イベントが発生したとき、DVR4は、図3の矢印#1に示されるようにDAPサーバ3にメッセージを送信する。DVR4から送信されたメッセージは、矢印#2に示されるように、DAPサーバ3からサービスサーバ2−1に送信される。
【0064】
DAPサーバ3から送信されたメッセージを受信したサービスサーバ2−1は、矢印#3に示されるようにメッセージに編集(加工)を施す。メッセージの編集として、例えば、メッセージの内容に応じて異なる情報が付加される。編集後のメッセージは、DVR4から送信された編集前のメッセージと較べて、内容が充実したものになっている。
【0065】
例えば、録画を実行することができない番組の番組名、放送日時、チャンネルなどの情報を含むメッセージがDVR4から送信されてきた場合、そのメッセージに対しては、番組の詳細情報、番組の再放送予定の情報などが付加される。メッセージに付加される情報は、番組名をキーワードとしてインターネット検索を行ったり、あらかじめ登録されている情報の中から選択されることによってサービスサーバ2−1により取得される。番組名をキーワードとして検索が行われることにより、メッセージに付加される情報は、メッセージの内容に応じて異なるものになる。
【0066】
サービスサーバ2−1は、矢印#4に示されるように編集後のメッセージを制御機器である携帯電話機1−1に送信する。
【0067】
携帯電話機1−1は、矢印#5に示されるように、サービスサーバ2−1から送信されてきた編集後のメッセージを表示し、メッセージの内容をユーザに確認させる。
【0068】
ユーザは、録画を行うことができない番組の詳細情報、番組の再放送予定の情報などの、内容の充実した情報を確認することができるため、DVR4の内部で管理されている番組名や放送日時などの簡単な情報だけが通知される場合に較べて、容易に、かつ正確に、録画する番組を選択したりすることが可能になる。
【0069】
例えば、録画を行うことができないものとして通知された番組が近いうちに再放送される番組であることを編集後のメッセージから知った場合、今回は録画しなくてもよいと考え、ユーザは、その番組を録画しないことを選択したりすることができる。
【0070】
録画しない番組を選択するなどのアクションがユーザにより行われたとき、矢印#6に示されるように、携帯電話機1−1は、ユーザにより選択されたアクションの実行をサービスサーバ2−1に要求する。
【0071】
サービスサーバ2−1は、矢印#7に示されるように、携帯電話機1−1から要求されたアクションに関する情報を履歴として記録し、履歴を記録した後、矢印#8に示されるように、DVR4にダイレクトアクセスを行い、ユーザにより選択されたアクションの実行を指示する。ダイレクトアクセスを行うために必要なアドレスなどの情報は、適宜、DAPサーバ3に対する問い合わせによって取得される。
【0072】
DVR4においては、サービスサーバ2−1による指示に応じた処理、すなわち、ユーザにより選択されたアクションが行われる。
【0073】
図1の通信システムにおいては、以上のようなアプリケーションを実現するために逆方向のアクセスが利用される。
【0074】
これにより、サービスサーバ2−1は、被制御機器であるDVR4から送信されたメッセージを、内容を充実させた形で制御機器である携帯電話機1−1に送信し、ユーザに内容を通知することができる。
【0075】
また、ユーザは、容易に、かつ正確に、DVR4からの通知に応答することができる。
【0076】
DVR4から送信されたメッセージに対して編集を施し、編集後のメッセージをユーザに通知する以上のような一連の流れについてはフローチャートを参照して後述する。
【0077】
図4は、図1の通信システムを構成する各機器のインタフェースの例を示す図である。図4において、[IF-**]はインタフェース番号を示す。
【0078】
携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1からのアクセスを受けるインタフェース[IF-21]を有する。インタフェース[IF-21]により、編集後のメッセージが携帯電話機1−1に通知される。
【0079】
サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1からのアクセスを受けるインタフェース[IF-01]と、DAPサーバ3からのアクセスを受けるインタフェース[IF-05]を有する。インタフェース[IF-01]により、例えば、編集後のメッセージを確認したユーザによるアクションの要求がサービスサーバ2−1に通知される。また、インタフェース[IF-05]により、DVR4から送信された編集前のメッセージや、ダイレクトアクセスを行うために必要な情報などがDAPサーバ3からサービスサーバ2−1に通知される。
【0080】
サービスサーバ2−1には、DVR4からのアクセスを直接受けるインタフェース[IF-31]も用意されている。
【0081】
DAPサーバ3のSOAPサーバ3−1は、DVR4からのアクセスを受けるインタフェース[IF-00]と、サービスサーバ2−1からのアクセスを受けるインタフェース[IF-02]を有する。インタフェース[IF-00]により、イベントが発生したことを表すメッセージがDVR4から通知される。また、インタフェース[IF-02]により、ダイレクトアクセスを行うために必要な情報の問い合わせなどがサービスサーバ2−1から通知される。
【0082】
SOAPサーバ3−1にはSOAPクライアント機能も含まれている。SOAPクライアント機能により、サービスサーバ2−1のインタフェース[IF-05]に対するアクセスが行われる。
【0083】
DAPサーバ3のXMPPサーバ3−2は、XMPPクライアントでもあるDVR4から、XMPPセッションを確立する際のアクセスを受けるインタフェース[IF-06]を有する。XMPPセッション確立後、インタフェース[IF-06]を用いることによって、XMPPサーバ3−2とDVR4の間で双方向にメッセージをやりとりすることができるようになされている。
【0084】
DVR4は、赤外線による通信やUSB(Universal Serial Bus)規格の通信などによって携帯電話機1−1から直接、データを受信するためのインタフェース[IF-03]と、XMPPサーバ3−2からのアクセスを受けるインタフェース[IF-07]と、サービスサーバ2−1からのアクセスを受けるインタフェース[IF-09]とを有する。インタフェース[IF-03]により、機器登録に必要なパスワードなどが携帯電話機1−1から通知され、インタフェース[IF-07]により、XMPPセッション確立後、各種の情報がDAPサーバ3から通知される。インタフェース[IF-09]により、ダイレクトアクセスによる各種の要求がサービスサーバ2−1から通知される。
【0085】
DVR4と同様にユーザの自宅内に設置されるルータ5は、IGD(Internet Gateway Device)としてDVR4からのアクセスを受けるインタフェース[IF-08]を有する。
【0086】
なお、図4の例においては、携帯電話機1−1に設けられ、ユーザ識別情報が記憶される記憶部1−1A、サービスサーバ2−1に設けられ、サービスIDが記憶される記憶部2−1Aが示されている。また、DAPサーバ3に設けられ、ユーザ識別情報とサービスIDの組合せと、機器認証情報の対応を表す情報などが記憶される記憶部3A、DVR4に設けられ、機器認証情報が記憶される記憶部4Aも示されている。
【0087】
ここで、順方向のアクセス、逆方向のアクセスの前処理として行われる初期登録について説明する。
【0088】
順方向のアクセス、逆方向のアクセスを行うためには、通信相手となる機器がネットワークに接続された機器のうちのどの機器であるのかをそれぞれの機器が特定する必要があり、初期登録によって、その特定に必要な情報がDAPサーバ3に登録される。
【0089】
図5は、初期登録の全体的な流れを示す図である。詳細についてはフローチャートを参照して後述する。
【0090】
初期登録は、制御機器である携帯電話機1−1のディスプレイに表示されるメニュー画面などから、ユーザが初期登録を行うことを指示したときに開始される。
【0091】
初期登録は、基本的に、制御機器とサービスの組み合わせをDAPサーバ3に登録する処理と、制御機器とサービスの組み合わせと、被制御機器の対応付けをDAPサーバ3に登録する処理からなる。携帯電話機1−1からの要求に応じて、このうちの前者の処理が開始される。
【0092】
初期登録を行うことが指示されたとき、図5の矢印#1に示されるように、携帯電話機1−1は、登録要求をサービスサーバ2−1に送信する。携帯電話機1−1から送信される登録要求には携帯電話機1−1のユーザ識別情報が含まれる。
【0093】
携帯電話機1−1からの要求を受信したとき、矢印#2に示されるように、サービスサーバ2−1は、登録要求をDAPサーバ3に送信する。サービスサーバ2−1から送信される登録要求には、サービスサーバ2−1のサービスIDが含まれている。
【0094】
サービスサーバ2−1からの要求を受信したDAPサーバ3は、登録用パスワードを生成するとともに、サービスサーバ2−1が提供するサービスとそれを利用する携帯電話機1−1の組合せを表すID(後述するDAP-ID)を生成し、生成した登録用パスワードとIDを対応付けて登録する。
【0095】
DAPサーバ3は、生成した登録用パスワードを矢印#3に示されるようにサービスサーバ2−1に送信し、発行する。
【0096】
DAPサーバ3により発行された登録用パスワードは、矢印#4に示されるように、サービスサーバ2−1から携帯電話機1−1に送信され、携帯電話機1−1の記憶部1−1Aに記憶される。
【0097】
ユーザは、登録用パスワードをDVR4に送信することにより、DVR4を被制御機器としてDAPサーバ3に登録することが可能になる。
【0098】
例えば、ユーザが自宅にいるときに、携帯電話機1−1の赤外線信号の出力部をDVR4に向け、登録用パスワードの送信を指示したとき、矢印#5に示されるように、携帯電話機1−1は登録用パスワードをDVR4に送信する。このとき、制御機器とサービスの組み合わせと、被制御機器の対応付けをDAPサーバ3に登録する上述した後者の処理が開始される。
【0099】
DVR4は、矢印#6に示されるように、登録用パスワードとともに、DAPサーバ3により割り当てられていたID(後述する機器認証継続ID)をDAPサーバ3に送信し、自身を被制御機器として登録することを要求する。
【0100】
サービスサーバ2−1に発行した登録用パスワードと、DVR4から送信されてきた登録用パスワードが一致する場合、DAPサーバ3は、サービスサーバ2−1が提供するサービスとそれを利用する携帯電話機1−1の組合せを表すものとして登録しておいたIDと、DVR4のIDを対応付けて登録する。
【0101】
DAPサーバ3は、DVR4のIDの登録を完了したとき、矢印#7に示されるように登録用パスワードを受信したことに対する応答コマンドをDVR4に送信する。
【0102】
これにより、制御機器としてユーザが利用する携帯電話機1−1とその携帯電話機1−1が受けるサービスの組合せと、被制御機器であるDVR4の対応関係がDAPサーバ3に登録されたことになる。
【0103】
次に、図6のフローチャートを参照して、初期登録時の各機器の処理について説明する。
【0104】
初期登録の要求が携帯電話機1−1からサービスサーバ2−1に送信される前、SOAPサーバ3−1とDVR4の間では、DVR4の正当性を認証する機器認証が行われる。
【0105】
すなわち、ステップS31において、DVR4は、記憶部4A(図4)に記憶されている機器認証情報を含む機器認証要求をSOAPサーバ3−1に送信する。機器認証情報にはDVR4のIDなどが含まれている。
【0106】
ステップS21において、SOAPサーバ3−1は、機器認証要求を受信し、機器認証要求を送信してきたDVR4が正当な機器であるか否かを機器認証情報に含まれるIDに基づいて判定する。例えば、正当な機器に割り当てられているIDがSOAPサーバ3−1にあらかじめ通知されており、送信されてきた機器認証情報に含まれるIDが、あらかじめ通知されているIDと一致するか否かが判定される。
【0107】
DVR4が正当な機器であると判定した場合、SOAPサーバ3−1は、DVR4に割り当てる機器認証継続IDを生成し、生成した機器認証継続IDと、機器認証情報を対応付けて記憶部3Aに記憶するとともに、ステップS22において、機器認証継続IDとその有効期限の情報をDVR4に送信する。
【0108】
ステップS32において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた情報を受信し、機器認証継続IDと有効期限の情報を記憶部4Aに記憶する。機器認証継続IDを有していることは、DVR4が、DAPサーバ3(SOAPサーバ3−1)による機器認証が成功している機器であることを表すことになる。DAPサーバ3は、適宜、機器認証継続IDによって、被制御機器であるDVR4の認証状況を確認する。
【0109】
一方、初期登録を開始することがユーザにより指示されたとき、ステップS1において、携帯電話機1−1は、登録要求をサービスサーバ2−1に送信する。
【0110】
ステップS11において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1から送信されてきた登録要求を受信し、受信した要求に含まれるユーザ識別情報を記憶部2−1Aに登録する。
【0111】
ステップS12において、サービスサーバ2−1は、記憶部2−1Aに記憶されているサービスIDを含むDAP-ID取得要求をSOAPサーバ3−1に送信する。DAP-IDは、それぞれのサービスサーバが提供するサービスとその提供を受ける制御機器の組み合わせに対してユニークに割り当てられるIDである。
【0112】
ステップS23において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたDAP-ID取得要求を受信し、DAP-IDを新たに生成する。SOAPサーバ3−1は、生成したDAP-IDと、サービスサーバ2−1から送信されてきたDAP-ID取得要求に含まれるサービスIDを対応付けて記憶部3Aに登録する。
【0113】
ステップS24において、SOAPサーバ3−1は、DAP-IDをサービスサーバ2−1に送信する。
【0114】
ステップS13において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたDAP-IDを受信し、受信したDAP-IDを、携帯電話機1−1のユーザ識別情報と対応付けて記憶部2−1Aに記憶する。
【0115】
ユーザ識別情報と対応付けてDAP-IDを記憶することにより、サービスサーバ2−1は、以降、携帯電話機1−1からのアクセスを受けた際に、携帯電話機1−1のユーザ識別情報に対応するDAP-IDを用いてDAPサーバ3に処理を要求することにより、制御機器である携帯電話機1−1とサービスサーバ2−1のサービスとの組み合わせをDAPサーバ3に識別させることが可能になる。
【0116】
以上の処理により、携帯電話機1−1とサービスサーバ2−1のサービスとの組み合わせを識別するDAP-IDと、サービスサーバ2−1のサービスIDが対応付けられてDAPサーバ3に登録された状態になる。
【0117】
ステップS14において、サービスサーバ2−1は、登録用パスワード発行要求をSOAPサーバ3−1に送信する。サービスサーバ2−1から送信される登録用パスワード発行要求にはDAP-IDとサービスIDが含まれる。
【0118】
ステップS25において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた要求を受信する。
【0119】
サービスサーバ2−1からの要求に含まれるDAP-IDとサービスIDの組み合わせが記憶部3Aに既に記憶されている場合、SOAPサーバ3−1は、登録用パスワードを新たに生成し、ステップS26において、登録用パスワードとその有効期限の情報をサービスサーバ2−1に送信するとともに、DAP-ID、サービスIDと対応付けて、登録用パスワードを記憶部3Aに記憶する。
【0120】
ステップS15において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた登録用パスワードと有効期限の情報を受信する。
【0121】
ステップS16において、サービスサーバ2−1は、登録用パスワードと有効期限の情報を携帯電話機1−1に送信する。
【0122】
ステップS2において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた登録用パスワードと有効期限の情報を受信し、受信した登録用パスワードと有効期限の情報を記憶部1−1Aに記憶する。
【0123】
例えば、ユーザが携帯電話機1−1の赤外線信号の出力部をDVR4に向け、登録用パスワードの送信を指示したとき、ステップS3において、携帯電話機1−1は、DAPサーバ3から発行された登録用パスワードを赤外線による通信によってDVR4に送信する。赤外線による通信以外に、USBケーブルを介した通信、無線LAN(Local Area Network)による通信、非接触ICカード−リーダライタ間の通信などによって登録用パスワードがDVR4に送信されるようにしてもよい。
【0124】
ステップS33において、DVR4は、携帯電話機1−1から送信されてきた登録用パスワードを受信する。
【0125】
ステップS34において、DVR4は、機器認証が成功したときに発行された機器認証継続IDと、携帯電話機1−1から送信されてきた登録用パスワードを含む登録要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0126】
ステップS27において、SOAPサーバ3−1は、DVR4からの要求を受信し、受信した要求に含まれる機器認証継続IDが記憶部3Aに登録されているものと一致するか否かのチェックと、機器認証継続IDの有効期限のチェックを行う。上述したように、機器認証継続IDには有効期限が設定されており、その有効期限を表す情報は、機器認証継続IDと対応付けて発行時に記憶部3Aに記憶されている。
【0127】
機器認証継続IDが記憶部3Aに記憶されているものと一致し、かつ、有効期限が切れていないことを確認した場合、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきた要求に含まれる登録用パスワードが記憶部3Aに登録されているものと一致するか否かのチェックと、登録用パスワードの有効期限のチェックを行う。上述したように、登録用パスワードにも有効期限が設定されており、その有効期限を表す情報は、登録用パスワードと対応付けて発行時に記憶部3Aに記憶されている。
【0128】
登録用パスワードが記憶部3Aに登録されているものと一致し、かつ、登録用パスワードの有効期限が切れていないことを確認した場合、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきた登録用パスワードと対応付けて登録しているDAP-ID、サービスIDに対して、DVR4から送信されてきた機器認証継続IDに対応するものとして新たに発行した被制御機器管理IDを関連付ける。被制御機器管理IDは、それぞれの被制御機器にDAPサーバ3内でユニークに割り当てられる識別情報である。
【0129】
これにより、DAP-ID、サービスIDの組合せと、DVR4に対して割り当てられた被制御機器管理IDが関連付けられる。SOAPサーバ3−1は、DAP-IDに基づいて、制御対象となる被制御機器を識別することもできるし、被制御機器管理IDに基づいて、制御に用いられる制御機器とサービスの組合せを識別することもできる。
【0130】
なお、1つのDAP-IDに複数の被制御機器管理IDが関連付けられるようにしてもよいし、複数のDAP-IDが1つの被制御機器管理IDに関連付けられるようにしてもよい。
【0131】
ステップS28において、SOAPサーバ3−1は、登録用パスワードを受信したことに対する応答コマンドをDVR4に送信する。SOAPサーバ3−1からDVR4に送信される応答コマンドには、DVR4の被制御機器管理IDと関連付けられたDAP-IDなどの情報が含まれる。
【0132】
ステップS35において、DVR4は、SOAPサーバ3−1からの通知を受信する。
【0133】
ステップS29において、SOAPサーバ3−1は、初期登録が完了したことをサービスサーバ2−1に通知する。
【0134】
ステップS17において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1からの通知を受信し、ステップS18において、応答コマンドをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0135】
ステップS30において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた応答コマンドを受信し、初期登録処理を終了させる。
【0136】
以上の処理により、ユーザは、制御機器として利用しようとする機器から登録の開始を指示するだけで、制御機器の情報をDAPサーバ3に登録することができるとともに、登録用パスワードの発行を受けることができる。また、ユーザは、制御対象とする機器に登録用パスワードを送信するだけで、その機器を被制御機器としてDAPサーバ3に登録することができる。
【0137】
次に、図7のフローチャートを参照して、DAPサーバ3と、被制御機器として登録されたDVR4の間で常時セッションを確立する処理について説明する。
【0138】
この処理は、DVR4が被制御機器としてDAPサーバ3に登録された後、DVR4の電源がオフの状態からオンの状態になったときなどの所定のタイミングで開始される。
【0139】
ステップS41において、DVR4は、ログインに用いられるXMPPログイン情報の取得をSOAPサーバ3−1に要求する。DVR4から送信される要求には、機器認証継続IDが含まれる。
【0140】
ステップS61において、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきた要求を受信し、受信した要求に含まれる機器認証継続IDのチェックと有効期限のチェックを行う。
【0141】
機器認証継続IDが記憶部3Aに登録されているものと一致し、かつ、機器認証継続IDの有効期限が切れていない場合、SOAPサーバ3−1は、機器認証継続IDに関連付けられている被制御機器管理IDと機器認証情報を記憶部3Aに記憶されている情報の中から検索する。
【0142】
また、SOAPサーバ3−1は、検索した被制御機器管理IDと機器認証情報に基づいて、DVR4がXMPPサーバ3−2にログインするために用いるXMPPログインパスワード、XMPPログインパスワードの有効期限の情報、XMPPのログイン先となるアドレス、ポートなどの情報を生成し、生成した情報を記憶部3Aに記憶する。
【0143】
ステップS62において、SOAPサーバ3−1は、XMPPログインパスワードなどの生成した情報をDVR4に送信する。
【0144】
ステップS42において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた情報を受信し、ステップS43において、XMPPログインパスワードを含むXMPPログイン認証要求をXMPPサーバ3−2に送信する。
【0145】
ステップS51において、XMPPサーバ3−2は、DVR4からの要求を受信し、XMPPログインパスワードのチェックと、XMPPログインパスワードの有効期限のチェックを行う。DVR4に対して発行されたXMPPログインパスワードと有効期限の情報は、SOAPサーバ3−1により記憶部3Aに記憶されている。
【0146】
XMPPログインパスワードが記憶部3Aに記憶されているものと一致し、かつ、有効期限が切れていない場合、XMPPサーバ3−2は、ステップS52において、XMPPログインを許可することをDVR4に通知する。
【0147】
ステップS44において、DVR4は、XMPPサーバ3−2からの通知を受信する。これにより、DAPサーバ3(XMPPサーバ3−2)とDVR4の間では、常時セッションが確立された状態になる。
【0148】
次に、DAPサーバ3とDVR4の間で常時セッションが確立されている場合において、順方向のアクセスを利用して行われるリモート録画予約について説明する。
【0149】
図8は、リモート録画予約の全体的な流れを示す図である。詳細についてはフローチャートを参照して後述する。
【0150】
リモート録画予約は、例えば、携帯電話機1−1のディスプレイに表示されるEPGからユーザが所定の番組を選択し、その録画予約をDVR4に設定することを指示したときに開始される。
【0151】
録画予約を設定することが指示されたとき、図8の矢印#1に示されるように、携帯電話機1−1は、リモート録画予約の要求をサービスサーバ2−1に送信する。携帯電話機1−1からの要求には、録画予約を設定する番組の情報が含まれる。
【0152】
携帯電話機1−1からの要求を受信したとき、矢印#2に示されるように、サービスサーバ2−1は、録画予約を開始することの要求をDAPサーバ3に送信する。この要求により、DVR4にダイレクトアクセスを行うために必要になるアドレスなどの情報を取得することがDAPサーバ3により行われる。
【0153】
サービスサーバ2−1からの要求を受信したとき、矢印#3に示されるように、DAPサーバ3は、録画予約を開始することの要求をDVR4に送信する。
【0154】
DAPサーバ3からの要求に応じて、DVR4は、サービスサーバ2−1によるダイレクトアクセスを受けるための各種の設定を行う。設定が完了したとき、DVR4は、矢印#4に示されるように、自身に対して割り当てられたグローバルIPアドレスや、ダイレクトアクセス用として開放したポートの番号などを含むアクセス先の情報をDAPサーバ3に送信する。
【0155】
アクセス先の情報は、矢印#5に示されるようにDAPサーバ3からサービスサーバ2−1に送信される。
【0156】
アクセス先の情報を受信したとき、サービスサーバ2−1は、矢印#6に示されるように、アクセス先の情報に基づいてDVR4にダイレクトアクセスを行い、録画予約の設定を指示する。
【0157】
録画予約の設定が完了したとき、DVR4は、矢印#7に示されるように、録画予約の設定が完了したことを処理結果としてサービスサーバ2−1に通知する。
【0158】
サービスサーバ2−1は、DVR4からの通知を矢印#8に示されるように携帯電話機1−1に送信し、録画予約の設定が完了したことを携帯電話機1−1のディスプレイに表示させる。ユーザは、リモート予約が正常に完了したことを確認することができる。
【0159】
次に、図9のフローチャートを参照して、リモート録画予約時の各機器の処理について説明する。
【0160】
録画予約を設定することがユーザにより指示された場合、ステップS71において、携帯電話機1−1は、被制御機器リストの取得要求をサービスサーバ2−1に送信する。この要求には携帯電話機1−1のユーザ識別情報が含まれる。
【0161】
ステップS81において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1からの要求を受信する。
【0162】
ステップS82において、サービスサーバ2−1は、被制御機器リストの取得要求をSOAPサーバ3−1に送信する。被制御機器リストの取得要求には、携帯電話機1−1のユーザ識別情報に対応付けて登録しておいたDAP-IDと、記憶部2−1Aに記憶されているサービスIDが含まれる。初期登録が行われている場合、サービスサーバ2−1の記憶部2−1Aには、ユーザ識別情報と、SOAPサーバ3−1により発行されたDAP-IDが対応付けて記憶されている。
【0163】
ステップS101において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、受信した要求に含まれるサービスID、DAP-IDの組み合わせと対応付けて登録している被制御機器管理IDを取得する。SOAPサーバ3−1は、取得した被制御機器管理IDに基づいて被制御機器を特定する。初期登録が行われている場合、記憶部3Aには、サービスIDとDAP-IDの組合せが、被制御機器であるDVR4の被制御機器管理IDと対応付けて記憶されている。
【0164】
ステップS102において、SOAPサーバ3−1は、携帯電話機1−1から制御可能な被制御機器の一覧である被制御機器リストを生成し、生成した被制御機器リストをサービスサーバ2−1に送信する。被制御機器リストには、それぞれの被制御機器の名称や、それぞれの被制御機器に割り振られた番号などが含まれる。
【0165】
ステップS83において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた被制御機器リストを受信し、ステップS84において、被制御機器リストを携帯電話機1−1に送信する。
【0166】
ステップS72において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた被制御機器リストを受信し、被制御機器リストをディスプレイに表示する。ディスプレイには、被制御機器としてユーザがあらかじめ登録しておいたDVR4を含む機器の情報が表示されることになる。ユーザは、リストに表示される機器の中から、リモート録画予約を設定する機器としてDVR4を選択することができる。
【0167】
ステップS73において、携帯電話機1−1は、録画予約番組情報、ユーザ識別情報、DVR4の番号を含むリモート録画予約の要求をサービスサーバ2−1に送信する。録画予約番組情報には、ユーザにより選択された番組の番組名、放送開始時刻、チャンネル番号などの情報が含まれる。
【0168】
ステップS85において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1から送信されてきたリモート録画予約の要求を受信する。
【0169】
ステップS86において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、DVR4の番号を含むXMPPログインの要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0170】
ステップS103において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、ステップS104において、XMPPログインの要求をXMPPサーバ3−2に送信する。SOAPサーバ3−1から送信されるXMPPログインの要求にも、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスID、DAP-ID、およびDVR4の番号が含まれる。
【0171】
ステップS121において、XMPPサーバ3−2は、SOAPサーバ3−1からの要求を受信し、XMPPセッションIDを生成する。
【0172】
ステップS122において、XMPPサーバ3−2は、生成したXMPPセッションIDをサービスID、DAP-ID、DVR4の番号と対応付けて記憶部3Aに記憶し、XMPPセッションIDをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0173】
ステップS105において、SOAPサーバ3−1は、XMPPサーバ3−2から送信されてきたXMPPセッションIDを受信し、ステップS106において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0174】
ステップS87において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたXMPPセッションIDを受信する。
【0175】
ステップS88において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、サービスURN(Uniform Resource Name)、XMPPセッションIDを含むダイレクトアクセスの開始の要求をSOAPサーバ3−1に送信する。サービスURNは、被制御機器が提供可能なサービス(アプリケーション)を指定する情報である。リモート録画予約を設定する場合、サービスURNはリモート録画予約サービスを指定する情報となる。
【0176】
ステップS107において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信する。
【0177】
ステップS108において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスURNを含む録画予約の開始要求を、DVR4とXMPPサーバ3−2の間で確立されているセッションを介して、被制御機器であるDVR4に送信する。XMPPサーバ3−2との間で確立されているセッションを介して録画予約の開始要求を送信するときに、XMPPセッションIDは用いられる。
【0178】
ステップS131において、DVR4は、XMPPサーバ3−2を介してSOAPサーバ3−1から送信されてきた要求を受信し、ダイレクトアクセスを受けるための設定を行う。例えば、DVR4は、サービスURNに基づいて、リモート録画予約のためのダイレクトアクセスが行われることを認識し、そのダイレクトアクセスを受けるためのローカルポートの開放をルータ5に要求する。
【0179】
ステップS132において、DVR4は、開放したローカルポートの情報や、ルータ5のグローバルIPアドレスなどの情報を含むダイレクトアクセス用URI(Uniform Resource Information)をSOAPサーバ3−1に送信する。ダイレクトアクセス用URIは、サービスサーバ2−1が、DVR4にダイレクトアクセスを行うために必要なアクセス先の情報となる。
【0180】
ステップS109において、SOAPサーバ3−1は、ダイレクトアクセス用URIを受信し、ステップS110において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0181】
ステップS89において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたダイレクトアクセス用URIを受信する。
【0182】
ステップS90において、サービスサーバ2−1は、ダイレクトアクセス用URIに基づいてDVR4にダイレクトアクセスを行い、携帯電話機1−1から送信されてきた録画予約番組情報を含むリモート録画予約の要求を送信する。
【0183】
ステップS133において、DVR4は、サービスサーバ2−1から送信されてきた録画予約番組情報に基づいて、ユーザにより選択された番組の録画予約を設定する。
【0184】
録画予約の設定が完了したとき、ステップS134において、DVR4は、録画予約の設定が完了したことをサービスサーバ2−1に通知する。
【0185】
ステップS91において、サービスサーバ2−1は、DVR4からの通知を受信し、ステップS92において、録画予約の設定が完了したことを携帯電話機1−1に通知する。
【0186】
ステップS74において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた通知を受信し、ディスプレイに表示することによって、リモート録画予約が完了したことをユーザに通知する。
【0187】
以上の処理により、ユーザは、携帯電話機1−1を用いて、DVR4をネットワーク越しに制御することができる。
【0188】
上述したように、図1の通信システムにおいては、DVR4においてイベントが発生したとき、逆方向のアクセスによって、そのことを通知するメッセージがDVR4から送信される。メッセージの送信を行うか否か、どのようなイベントが発生したときにメッセージを送信するか、などのメッセージの送信に関する各種の設定(メッセージ送信設定)についても、ユーザは携帯電話機1−1を用いて行うことができる。
【0189】
図10のフローチャートを参照して、メッセージ送信設定時の各機器の処理について説明する。図10の処理は、基本的に、リモート録画予約を設定するときの図9の処理と同様の処理である。重複する説明については適宜省略する。
【0190】
例えば、ユーザがメッセージの送信をDVR4に行わせること(メッセージ送信設定ON)を選択し、その設定を行うことを指示した場合、ステップS141において、携帯電話機1−1は、被制御機器リストの取得要求をサービスサーバ2−1に送信する。
【0191】
ステップS151において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1からの要求を受信する。
【0192】
ステップS152において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1のユーザ識別情報に対応付けて登録しておいたDAP-IDと、サービスIDを含む、被制御機器リストの取得要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0193】
ステップS171において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、受信した要求に含まれるサービスID、DAP-IDの組み合わせと対応付けて登録している被制御機器管理IDを取得する。SOAPサーバ3−1は、被制御機器管理IDに基づいて被制御機器を特定する。
【0194】
ステップS172において、SOAPサーバ3−1は被制御機器リストを生成し、生成した被制御機器リストをサービスサーバ2−1に送信する。
【0195】
ステップS153において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた被制御機器リストを受信し、ステップS154において、被制御機器リストを携帯電話機1−1に送信する。
【0196】
ステップS142において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた被制御機器リストを受信し、被制御機器リストをディスプレイに表示する。ユーザは、リストに表示される機器の中から、メッセージ送信設定の対象の機器としてDVR4を選択することができる。
【0197】
ステップS143において、携帯電話機1−1は、メッセージ送信設定をどのようなものにするのかを表す情報(メッセージ種別、付加情報等)、ユーザ識別情報、DVR4の番号を含むメッセージ送信設定の要求をサービスサーバ2−1に送信する。
【0198】
ステップS155において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1から送信されてきたメッセージ送信設定の要求を受信する。
【0199】
ステップS156において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、DVR4の番号を含むXMPPログインの要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0200】
ステップS173において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、ステップS174において、XMPPログインの要求をXMPPサーバ3−2に送信する。
【0201】
ステップS191において、XMPPサーバ3−2は、SOAPサーバ3−1からの要求を受信し、XMPPセッションIDを生成する。
【0202】
ステップS192において、XMPPサーバ3−2は、XMPPセッションIDをサービスID、DAP-ID、DVR4の番号と対応付けて記憶部3Aに記憶させ、XMPPセッションIDをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0203】
ステップS175において、SOAPサーバ3−1は、XMPPサーバ3−2から送信されてきたXMPPセッションIDを受信し、ステップS176において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0204】
ステップS157において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたXMPPセッションIDを受信する。
【0205】
ステップS158において、サービスサーバ2−1は、メッセージの送信の設定をどのようなものにするのかを表す情報、サービスID、DAP-ID、XMPPセッションIDを含むメッセージ送信設定の要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0206】
ステップS177において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信する。
【0207】
ステップS178において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたメッセージ送信設定の要求を、DVR4とXMPPサーバ3−2の間で確立されているセッションを介して、被制御機器であるDVR4に送信する。
【0208】
ステップS201において、DVR4は、XMPPサーバ3−2を介してSOAPサーバ3−1から送信されてきた要求を受信し、ステップS202において、受信した要求を反映させ、メッセージ送信設定を更新する。例えば、DVR4は、メッセージの送信を行うか行わないかの設定を、行うものとして更新する。
【0209】
ステップS203において、DVR4は、設定結果をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0210】
ステップS179において、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきた設定結果を受信し、ステップS180において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0211】
ステップS159において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた設定結果を受信し、ステップS160において、それを携帯電話機1−1に通知する。
【0212】
ステップS144において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた設定結果の通知を受信し、ディスプレイに表示することによって、メッセージ送信設定が完了したことをユーザに通知する。
【0213】
ステップS161において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、XMPPセッションIDを含むXMPPログアウトの要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0214】
ステップS181において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、ステップS182において、XMPPログアウトの要求をXMPPサーバ3−2に送信する。SOAPサーバ3−1から送信されるXMPPログアウトの要求にも、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスID、DAP-ID、XMPPセッションIDが含まれる。
【0215】
ステップS193において、XMPPサーバ3−2は、SOAPサーバ3−1からの要求を受信し、XMPPセッションからログアウトさせる。
【0216】
ステップS194において、XMPPサーバ3−2は、XMPPセッションを終了したことの通知をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0217】
ステップS183において、SOAPサーバ3−1は、XMPPサーバ3−2からの通知を受信し、ステップS184において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0218】
ステップS162において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた通知を受信し、これにより、XMPPサーバ3−2との間で確立していたXMPPセッションを終了させる。
【0219】
以上の処理により、ユーザは、携帯電話機1−1を用いてDVR4をネットワーク越しに制御し、メッセージ送信設定を更新することができる。
【0220】
次に、図11のフローチャートを参照して、メッセージ送信設定の状態をDVR4がユーザに通知するときの処理について説明する。
【0221】
メッセージ送信設定の状態をメッセージによって通知する前、SOAPサーバ3−1とDVR4の間では機器認証が行われる。
【0222】
ステップS211において、DVR4は、機器認証情報を含む機器認証要求をSOAPサーバ3−1に送信する。機器認証情報にはDVR4のIDが含まれる。
【0223】
ステップS221において、SOAPサーバ3−1は、機器認証要求を受信し、機器認証要求を送信してきたDVR4が正当な機器であるか否かを機器認証情報に含まれるIDに基づいて判定する。
【0224】
DVR4が正当な機器であると判定した場合、ステップS222において、SOAPサーバ3−1は、DVR4に割り当てる機器認証継続IDを生成し、生成した機器認証継続IDとその有効期限の情報をDVR4に送信する。
【0225】
ステップS212において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた情報を受信し、機器認証継続IDと有効期限の情報を記憶部4Aに記憶する。これにより、機器認証が終了される。
【0226】
機器認証が終了したとき、ステップS213において、DVR4は、メッセージ送信設定の状態を通知するメッセージをSOAPサーバ3−1に送信する。このメッセージには、例えば、現在のモードがメッセージ送信設定ONであることを表す情報、送信するものとして設定されているメッセージの種別を表す情報、このメッセージの宛先を表すDAP-ID、このメッセージ自体のIDであるメッセージIDが含まれる。DAP-IDは、DVR4の初期登録が行われたときなどの所定のタイミングでSOAPサーバ3−1からDVR4に通知される。
【0227】
ステップS223において、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS224において、それをサービスサーバ2−1に送信する。メッセージの送信先がサービスサーバ2−1であることは、例えば、DVR4から送信されてきたメッセージに含まれるDAP-IDに基づいて特定される。SOAPサーバ3−1からサービスサーバ2−1に送信されるメッセージには、DVR4から送信されてきた情報の他に、メッセージの送信元であるDVR4の番号なども含まれる。
【0228】
ステップS231において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS232において、それを携帯電話機1−1に送信する。メッセージの送信先が携帯電話機1−1であることは、例えば、SOAPサーバ3−1から送信されてきたメッセージに含まれるDAP-IDに基づいて特定される。
【0229】
ステップS241において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたメッセージを受信し、ディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、メッセージ送信設定のモードがオンになっていることなどを確認することができる。
【0230】
ステップS233において、サービスサーバ2−1は、所定のコードを応答メッセージとしてSOAPサーバ3−1に送信する。
【0231】
ステップS225において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた応答メッセージを受信し、ステップS226において、受信した応答メッセージをDVR4に送信する。
【0232】
ステップS214において、DVR4は、応答メッセージを受信し、これにより、メッセージ送信設定の状態を通知する処理を終了させる。
【0233】
次に、図12のフローチャートを参照して、DVR4から送信されたメッセージに対してサービスサーバ2−1が編集を施し、編集後のメッセージを携帯電話機1−1に送信する処理について説明する。
【0234】
ステップS251においてイベントが発生したとき、ステップS252において、DVR4は、機器認証情報を含む機器認証要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0235】
ステップS261において、SOAPサーバ3−1は、機器認証要求を受信し、機器認証要求を送信してきたDVR4が正当な機器であるか否かを機器認証情報に含まれるIDに基づいて判定する。
【0236】
DVR4が正当な機器であると判定した場合、ステップS262において、SOAPサーバ3−1は、DVR4に割り当てる機器認証継続IDを生成し、生成した機器認証継続IDとその有効期限の情報をDVR4に送信する。
【0237】
ステップS253において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた情報を受信し、機器認証継続IDと有効期限の情報を記憶部4Aに記憶する。
【0238】
ステップS254において、DVR4は、イベントが発生したことを通知するメッセージをSOAPサーバ3−1に送信する。このメッセージには、例えば、イベントの内容を表す情報、このメッセージの宛先を表すDAP-ID、このメッセージ自体のIDであるメッセージIDが含まれる。
【0239】
ステップS263において、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS264において、それをサービスサーバ2−1に送信する。メッセージの送信先がサービスサーバ2−1であることは、例えば、DVR4から送信されてきたメッセージに含まれるDAP-IDに基づいて特定される。SOAPサーバ3−1からサービスサーバ2−1に送信されるメッセージには、DVR4から送信されてきた情報の他に、メッセージの送信元であるDVR4の番号なども含まれる。
【0240】
ステップS271において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS272において、メッセージの編集を行う。メッセージの編集の具体例については後述する。
【0241】
ステップS273において、サービスサーバ2−1は、編集後のメッセージを携帯電話機1−1に送信する。
【0242】
ステップS281において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた編集後のメッセージを受信し、ディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、サービスサーバ2−1により編集されたメッセージの内容を確認し、DVR4を制御することができる。
【0243】
次に、図13のフローチャートを参照して、メッセージの内容を確認したユーザによりDVR4の制御に関する操作が行われたときの各機器の処理について説明する。被制御機器を選択する処理が行われない点を除いて、図13の処理は、図9を参照して説明したリモート録画予約時の処理と同様の処理である。
【0244】
ステップS291において、携帯電話機1−1は、DVR4に行わせる処理を指定する情報、ユーザ識別情報を含むアクション要求をサービスサーバ2−1に送信する。
【0245】
ステップS301において、サービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1から送信されてきたアクション要求を受信する。
【0246】
ステップS302において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、DVR4の番号を含むXMPPログインの要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0247】
ステップS311において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信し、ステップS312において、XMPPログインの要求をXMPPサーバ3−2に送信する。SOAPサーバ3−1から送信されるXMPPログインの要求にも、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスID、DAP-ID、およびDVR4の番号が含まれる。
【0248】
ステップS321において、XMPPサーバ3−2は、SOAPサーバ3−1からの要求を受信し、XMPPセッションIDを生成する。
【0249】
ステップS322において、XMPPサーバ3−2は、生成したXMPPセッションIDをサービスID、DAP-ID、DVR4の番号と対応付けて記憶部3Aに記憶させ、XMPPセッションIDをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0250】
ステップS313において、SOAPサーバ3−1は、XMPPサーバ3−2から送信されてきたXMPPセッションIDを受信し、ステップS314において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0251】
ステップS303において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたXMPPセッションIDを受信する。
【0252】
ステップS304において、サービスサーバ2−1は、サービスID、DAP-ID、ユーザにより要求されたアクションを処理するサービスを指定するサービスURN、XMPPセッションIDを含むダイレクトアクセスの開始の要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0253】
ステップS315において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1からの要求を受信する。
【0254】
ステップS316において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスURNを含むダイレクトアクセスの開始要求を、DVR4とXMPPサーバ3−2の間で確立されているセッションを介して、被制御機器であるDVR4に送信する。
【0255】
ステップS331において、DVR4は、XMPPサーバ3−2を介してSOAPサーバ3−1から送信されてきた要求を受信し、ダイレクトアクセスを受けるための設定を行う。
【0256】
ステップS332において、DVR4は、ローカルポートの情報やグローバルIPアドレスなどの情報を含むダイレクトアクセス用URIをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0257】
ステップS317において、SOAPサーバ3−1は、ダイレクトアクセス用URIを受信し、ステップS318において、それをサービスサーバ2−1に送信する。
【0258】
ステップS305において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたダイレクトアクセス用URIを受信する。
【0259】
ステップS306において、サービスサーバ2−1は、ダイレクトアクセス用URIに基づいてDVR4にダイレクトアクセスを行い、アクション要求を送信する。
【0260】
ステップS333において、DVR4は、サービスサーバ2−1から送信されてきた要求を受信し、受信した要求に応じて、ユーザにより指示された処理を実行する。
【0261】
ユーザにより指示された処理が完了したとき、ステップS334において、DVR4は処理結果をサービスサーバ2−1に通知する。
【0262】
ステップS307において、サービスサーバ2−1は、DVR4からの通知を受信し、ステップS308において、処理が完了したことを携帯電話機1−1に通知する。
【0263】
ステップS292において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた通知を受信し、ディスプレイに表示することによって、処理が完了したことをユーザに通知する。
【0264】
以上の処理により、ユーザは、サービスサーバ2−1により編集された編集後のメッセージを確認して、DVR4をネットワーク越しに制御することができる。
【0265】
図14および図15は、メッセージの編集の具体例と、編集後のメッセージを確認したユーザが行うことのできるアクションの例を示す図である。
【0266】
図14および図15の例においては、イベントが発生したときにDVR4から送信されるメッセージとして、おすすめ番組があることを通知するメッセージ、新たに録画された、新着タイトルがあることを通知するメッセージ、録画できない予約があることを通知するメッセージ、消去対象のタイトルを通知するメッセージ、ハードディスクの空き容量が不足していることを通知するメッセージ、障害が発生したことを通知するメッセージが示されている。
【0267】
おすすめ番組があることを通知するメッセージは、放送予定の番組の中から、録画予約を設定する番組をユーザの嗜好に応じて自動的に選択する機能がDVR4に搭載されている場合に、ユーザの嗜好に合うおすすめ番組が選択された予約設定前のタイミングでDVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、それぞれのおすすめ番組の番組名、ジャンル、出演者の名前などの情報が含まれる。
【0268】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図14に示されるように、おすすめ番組と同じジャンルの他の番組、おすすめ番組の出演者の名前をキーワードとして検索された同じ出演者が出演する他の番組を選択し、そのようにして選択した番組の情報をおすすめ番組の情報として追加することによってメッセージの編集が行われる。
【0269】
追加するおすすめ番組は、番組の提供元により選択されたおすすめ番組をサービスサーバ2−1が管理している場合、番組の提供元により選択されたおすすめ番組の中から選択されるようにしてもよいし、他のユーザにより選択されたおすすめ番組をサービスサーバ2−1が管理している場合、他のユーザにより選択されたおすすめ番組の中から選択されるようにしてもよい。また、それぞれのユーザの嗜好と、それぞれのユーザがどのような番組に対して録画予約を設定しているのかに関する情報をサービスサーバ2−1や他のサーバが管理している場合、DVR4のユーザと似た嗜好を持つ他のユーザが録画予約を設定している番組の中から選択されるようにしてもよい。
【0270】
また、おすすめの番組があることを通知するメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、DVR4により選択されたおすすめ番組と、上述したようにしてサービスサーバ2−1自身が選択したおすすめ番組のうち、重複する番組の情報を削除することによってメッセージの編集が行われる。
【0271】
さらに、サービスサーバ2−1においては、番組の詳細情報、番組のオフィシャルサイトのリンク(URL(Uniform Resource Locator))、関連商品、放送予定の番組、VOD(Video On Demand)番組、上映予定の映画の情報などの、それぞれのおすすめ番組に関連する情報を付加することによってメッセージの編集が行われる。付加される情報には、テキストだけではなく、画像データや音声データも含まれる。これらの情報は、例えば、番組のタイトル、出演者の名前などをキーワードとしてインターネット検索を行うことによってサービスサーバ2−1により取得されたり、サービスサーバ2−1にあらかじめ登録されている情報の中から取得されたりする。
【0272】
このようにして編集された編集後のメッセージの内容を確認したユーザは、図14に示されるように、DVR4に行わせるアクションとして、おすすめ番組の中から選択した番組の録画予約を設定したり、詳細情報を確認したり、リンク先のWebサイトを開いて詳細情報を確認したり、関連商品を販売するWebサイトを開いて関連商品の購入手続きを行ったりすることができる。
【0273】
新着タイトルがあることを通知するメッセージは、予約に従って録画が完了した録画直後のタイミングでDVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、録画が完了した番組(新着タイトル)の番組名、ジャンル、出演者の名前などの情報が含まれる。
【0274】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図14に示されるように、新着タイトルの詳細情報、新着タイトルのオフィシャルサイトのリンク、関連商品、放送予定の番組、VOD番組、上映予定の映画の情報などの、それぞれの新着タイトルに関連する情報を付加することによってメッセージの編集が行われる。これらの情報は、例えば、番組名、出演者の名前などをキーワードとしてインターネット検索を行うことによってサービスサーバ2−1により取得されたり、サービスサーバ2−1にあらかじめ登録されている情報の中から取得されたりする。
【0275】
また、新着タイトルが毎週、毎日の決まった時間に放送される番組である場合、前回までのあらすじの情報が付加されることによってメッセージの編集が行われる。
【0276】
このようにして編集された編集後のメッセージを確認したユーザは、図14に示されるように、DVR4に行わせるアクションとして、新着タイトルにタイトルプロテクトを設定したり、視聴(DVR4により再生された新着タイトルの映像、音声をストリーミングなどによってネットワークを介して受信し、制御機器において出力すること)を開始したり、新着タイトルの詳細情報を確認したり、リンク先のWebサイトを開いて詳細情報を確認したり、関連商品を販売するWebサイトを開いて関連商品の購入手続きを行ったりすることができる。
【0277】
録画できない予約があることを通知するメッセージは、録画予約が設定されている全ての番組を録画するだけのハードディスクの空き容量がないことが検出された録画開始前のタイミングでDVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、録画予約が設定されているそれぞれの番組の番組名、放送日時、チャンネル番号、ハードディスクの全体の容量と空き容量を表す数字などの情報が含まれる。
【0278】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図15に示されるように、録画できない番組の出演者、あらすじなどの詳細情報や、再放送の予定の情報が付加されることによってメッセージの編集が行われる。これらの情報は、例えば、DVR4から送信されてきた番組名、放送日時、チャンネル番号などの情報に基づいて番組を特定し、特定した番組の情報をEPGデータに含まれる情報の中から抽出することによってサービスサーバ2−1により取得される。
【0279】
また、サービスサーバ2−1においては、DVR4から送信されてきたハードディスクの全体の容量と空き容量を表す数字に基づいて、全体の容量と空き容量を円グラフで表すなどしてメッセージの編集が行われる。
【0280】
このようにして編集された編集後のメッセージを確認したユーザは、図15に示されるように、DVR4に行わせるアクションとして、どの録画予約を維持し、どの録画予約を削除するのかを選択したり、録画予約の内容を変更したり、録画済みの番組を削除したりすることができる。
【0281】
消去対象のタイトルを通知するメッセージは、録画が完了してから所定の時間以上経過した番組があることが検出されたタイミングでDVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、消去対象とするそれぞれのタイトルの番組名、放送日時、チャンネル番号などの情報が含まれる。
【0282】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図15に示されるように、消去対象のタイトルの詳細情報、消去対象のタイトルのオフィシャルサイトのリンク、関連商品、放送予定の番組、VOD番組、上映予定の映画の情報などの、それぞれの消去対象のタイトルに関連する情報を付加することによってメッセージの編集が行われる。これらの情報は、例えば、番組名、出演者の名前などをキーワードとしてインターネット検索を行うことによってサービスサーバ2−1により取得されたり、サービスサーバ2−1にあらかじめ登録されている情報の中から取得されたりする。
【0283】
また、消去対象のタイトルが毎週、毎日の決まった時間に放送される番組である場合、前回までのあらすじの情報が付加されることによってメッセージの編集が行われる。
【0284】
このようにして編集された編集後のメッセージを確認したユーザは、図15に示されるように、DVR4に行わせるアクションとして、消去対象のタイトルにタイトルプロテクトを設定したり、視聴を開始したり、消去対象のタイトルの詳細情報を確認したり、リンク先のWebサイトを開いて詳細情報を確認したり、関連商品を販売するWebサイトを開いて関連商品の購入手続きを行ったりすることができる。
【0285】
ハードディスクの空き容量が不足していることを通知するメッセージは、ハードディスクの空き容量がないことが検出されたタイミングで、随時、DVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、ハードディスクの全体の容量と空き容量を表す数字などの情報が含まれる。
【0286】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図15に示されるように、DVR4から送信されてきたハードディスクの全体の容量と空き容量を表す数字に基づいて、全体の容量と空き容量を円グラフで表すなどしてメッセージの編集が行われる。
【0287】
また、サービスサーバ2−1においては、ダビング用の記録メディアの購入時に使うことのできる割引クーポンの情報や、増設HDDの購入時に使うことのできる割引クーポンの情報を付加することによってメッセージの編集が行われる。
【0288】
このようにして編集された編集後のメッセージを確認したユーザは、図15に示されるように、DVR4に行わせるアクションとして、録画予約を削除したり、録画予約の内容を変更したり、録画済みの番組を削除したり、所定のWebサイトを開き、発行された割引クーポンを使って記録メディアの購入手続きを進めたりすることができる。
【0289】
障害が発生したことを通知するメッセージは、障害が発生したことが検出されたタイミングで、随時、DVR4から送信される。DVR4から送信されるメッセージには、障害の状況を表す情報が含まれる。
【0290】
このようなメッセージが送信されてきた場合、サービスサーバ2−1においては、図15に示されるように、他の被制御機器においても同様の障害が発生しているか否かが確認される。他の被制御機器においても同様の障害が発生していることが確認された場合、DVR4の障害の診断がネットワーク経由で行われたり、DVR4の製造元が提供するサポートセンターに障害が発生していることが連絡されたりする。
【0291】
このようにしてサービスサーバ2−1により編集された編集後のメッセージの内容を確認することにより、ユーザは、DVR4から送信されたメッセージの内容をそのまま確認する場合に較べて、より正確な判断をすることができる。また、メッセージを確認した直後に、被制御機器に所定のアクションをとらせることができる。
【0292】
次に、以上のような処理を行う各機器の構成について説明する。
【0293】
図16は、携帯電話機1−1の構成例を示すブロック図である。
【0294】
サービスサーバ通信部11は、サービスサーバ2−1と通信を行い、編集後のメッセージを受信したり、ユーザによる指示に応じたアクションの要求をサービスサーバ2−1に送信したりする。サービスサーバ通信部11は、受信した編集後のメッセージをメッセージ表示部12に出力する。
【0295】
メッセージ表示部12は、サービスサーバ通信部11から供給された編集後のメッセージをディスプレイ13に表示させる。
【0296】
ディスプレイ13は、メッセージ表示部12による制御に従って編集後のメッセージを表示し、ユーザに内容を通知する。
【0297】
操作部14は、例えば、編集後のメッセージの内容を確認したユーザにより行われた操作を受け付け、ユーザの指示を表す情報を制御部15に出力する。
【0298】
制御部15は、サービスサーバ通信部11を制御し、ユーザの指示に応じたアクション要求をサービスサーバ2−1に送信する。
【0299】
図17は、サービスサーバ2−1の構成例を示すブロック図である。
【0300】
DAPサーバ通信部21は、DAPサーバ3と通信を行い、例えば、DVR4から送信され、DAPサーバ3を介して供給されたメッセージを受信する。DAPサーバ通信部21は、受信したメッセージをメッセージ編集処理部22に出力する。
【0301】
メッセージ編集処理部22は、DVR4から送信されたメッセージに対して図14、図15を参照して説明したようにして編集を施し、編集後のメッセージを制御機器通信部23に出力する。
【0302】
制御機器通信部23は、携帯電話機1−1と通信を行い、メッセージ編集処理部22から供給された編集後のメッセージを携帯電話機1−1に送信したり、編集後のメッセージの内容を確認したユーザによる指示に応じて携帯電話機1−1から送信されたアクション要求を受信したりする。制御機器通信部23は、受信したアクション要求を機器制御部24に出力する。
【0303】
機器制御部24は、制御機器通信部23からアクション要求が供給された場合、ダイレクトアクセス処理部25を制御してDVR4にダイレクトアクセスを行わせ、ユーザによる指示に応じた処理をDVR4に行わせる。
【0304】
ダイレクトアクセス処理部25は、DVR4に対してダイレクトアクセスを行うことが指示されたとき、DAPサーバ3に問い合わせることによって、ダイレクトアクセスを行うのに必要なアドレスなどの情報を取得する。ダイレクトアクセス処理部25は、取得した情報に基づいてDVR4にダイレクトアクセスを行い、ユーザによる指示に応じた処理を行うことをDVR4に指示する。
【0305】
図18は、DAPサーバ3の構成例を示すブロック図である。図18に示す構成は、SOAPサーバ3−1とXMPPサーバ3−2により実現される。
【0306】
被制御機器通信部31は、XMPPによる常時セッションをDVR4との間で確立し、DVR4と通信を行う。被制御機器通信部31は、DVR4から送信されてきたメッセージを受信し、受信したメッセージをサービスサーバ通信部33に出力する。また、被制御機器通信部31は、初期登録時、DVR4から送信された登録用パスワードなどの情報を受信し、受信した登録用パスワードを情報管理部32に出力する。
【0307】
情報管理部32は、記憶部3Aに対する情報の記憶(登録)を管理するとともに、記憶部3Aに記憶されている情報を管理する。制御機器の情報、被制御機器の情報などは、この情報管理部32により管理される。
【0308】
また、情報管理部32は、ダイレクトアクセスを行うのに必要なアドレスなどの情報の要求がサービスサーバ2−1から送信され、サービスサーバ通信部33を介して供給されたとき、被制御機器通信部31を制御してDVR4にアクセスし、各種の設定を行わせる。情報管理部32は、各種の設定を行わせることによって取得された、ダイレクトアクセスを行うのに必要なアドレスなどの情報をサービスサーバ通信部33に出力し、サービスサーバ2−1に送信させる。
【0309】
サービスサーバ通信部33は、サービスサーバ2−1と通信を行い、被制御機器通信部31から供給された、DVR4から送信されたメッセージをサービスサーバ2−1に送信する。また、サービスサーバ通信部33は、サービスサーバ2−1からダイレクトアクセスを行うために必要な情報が要求されたとき、その要求を情報管理部32に出力する。サービスサーバ通信部33は、ダイレクトアクセスを行うために必要な情報が情報管理部32により取得され、情報管理部32から供給されたとき、その情報をサービスサーバ2−1に送信する。
【0310】
図19は、DVR4の構成例を示すブロック図である。
【0311】
制御部41はDVR4の全体の動作を制御する。例えば、イベントが発生したことを検出したとき、制御部41は、DAPサーバ通信部42を制御し、そのことを通知するメッセージをDAPサーバ3に送信させる。また、制御部41は、ユーザにより指示が行われたことに応じてダイレクトアクセスが行われ、アクション要求がサービスサーバ2−1から送信されてきたとき、ユーザの指示に応じて処理を行う。
【0312】
DAPサーバ通信部42は、DAPサーバ3との間で常時セッションを確立し、DAPサーバ3と通信を行う。DAPサーバ通信部42は、制御部41から供給されたメッセージをDAPサーバ3に送信する。
【0313】
ダイレクトアクセス受付部43は、サービスサーバ2−1からのダイレクトアクセスを受け付け、ダイレクトアクセスによって送信されてきたアクション要求を受信する。ダイレクトアクセス受付部43は、受信したアクション要求を制御部41に出力する。
【0314】
以上のように、機器内の情報に基づいてDVR4から送信される情報に関連情報を付加し、内容を充実させた形でユーザにメッセージが届けられるようにすることにより、ユーザは、情報の詳細を把握することが可能となり、録画予約の設定、タイトルの削除などの判断を正確に下すことが可能になる。
【0315】
また、番組のオフィシャルサイトへのリンクや、関連商品を販売するWebサイトへのリンクの情報が通知されることにより、ユーザは、通知された情報をきっかけとし、商品購入やリモート録画予約などの新たなアクションを行うことが可能になる。例えば、DVR4で管理されている情報の範囲内の情報しか含まれていないメッセージを見たとしても、それ以上の関連情報(番組の関連商品、関連VODなど)を見るためには、インターネット検索などを自ら行う必要があるが、そのような必要がない。
【0316】
以上においては、DVR4から送信されたメッセージは、DAPサーバ3を介してサービスサーバ2−1に送信されるものとしたが、直接、サービスサーバ2−1に送信されるようにしてもよい。サービスサーバ2−1に直接送信されたメッセージは、サービスサーバ2−1において編集が施された後、携帯電話機1−1に送信される。
【0317】
ここで、図20のフローチャートを参照して、被制御機器であるDVR4が、直接、サービスサーバ2−1にメッセージを送信し、そのメッセージに対してサービスサーバ2−1が編集を施す処理について説明する。
【0318】
ステップS351においてイベントが発生したとき、ステップS352において、DVR4は、機器認証情報を含む機器認証要求をSOAPサーバ3−1に送信する。
【0319】
ステップS361において、SOAPサーバ3−1は、機器認証要求を受信し、機器認証要求を送信してきたDVR4が正当な機器であるか否かを機器認証情報に含まれるIDに基づいて判定する。
【0320】
DVR4が正当な機器であると判定した場合、ステップS362において、SOAPサーバ3−1は、DVR4に割り当てる機器認証継続IDを生成し、生成した機器認証継続IDとその有効期限の情報をDVR4に送信する。
【0321】
ステップS353において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきた情報を受信し、機器認証継続IDと有効期限の情報を記憶部4Aに記憶する。
【0322】
機器認証が終了したとき、ステップS354において、URIとOTP(One Time Password)の取得を要求するメッセージをSOAPサーバ3−1に送信する。ここで送信されるメッセージには、機器認証継続ID、このメッセージの宛先を表すDAP-ID、このメッセージ自体のIDであるメッセージIDが含まれる。URIは、DVR4がサービスサーバ2−1に直接メッセージを送信するときの送信先を表す情報であり、OTPは、DVR4の認証を行うためのパスワードである。
【0323】
ステップS363において、SOAPサーバ3−1は、DVR4から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS364において、メッセージの送信先を表すサービスサーバ2−1のURIを検索する。SOAPサーバ3−1においては、例えば、DAP-IDと対応付けて、被制御機器からのメッセージの送信先となるそれぞれのサービスサーバのURIが所定のタイミングで登録されている。
【0324】
ステップS365において、SOAPサーバ3−1は、URIとOTPの取得を要求するメッセージを、検索によって取得されたURIに基づいてサービスサーバ2−1に送信する。ここで送信されるメッセージには、DAP-ID、このメッセージ自体のIDであるメッセージIDの他に、DVR4の番号も含まれる。
【0325】
ステップS371において、サービスサーバ2−1は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたメッセージを受信する。
【0326】
ステップS372において、サービスサーバ2−1は、OTPを生成し、生成したOTPを、SOAPサーバ3−1から送信されてきたメッセージに含まれる情報と関連付けて保存する。また、サービスサーバ2−1は、メッセージの送信先を表すURI(サービスサーバURI)を生成する。
【0327】
ステップS373において、サービスサーバ2−1は、生成したサービスサーバURIとOTPをSOAPサーバ3−1に送信する。
【0328】
ステップS366において、SOAPサーバ3−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきたサービスサーバURIとOTPを受信し、ステップS367において、サービスサーバURIとOTPをDVR4に送信する。
【0329】
ステップS355において、DVR4は、SOAPサーバ3−1から送信されてきたサービスサーバURIとOTPを受信し、ステップS356において、サービスサーバURIにより特定される送信先に対して、OTPを含む、イベントが発生したことを表すメッセージを送信する。
【0330】
ステップS374において、サービスサーバ2−1は、DVR4から送信されてきたメッセージを受信し、ステップS375において、メッセージに含まれるOTPが、先に生成し、保存しておいたOTPと一致するか否かを検証する。DVR4から送信されてきたメッセージに含まれるOTPが、保存しておいたOTPと一致することを確認した場合、サービスサーバ2−1は、メッセージの送信先として携帯電話機1−1を特定する。
【0331】
ステップS376において、サービスサーバ2−1は、DVR4から送信されてきたメッセージを図14、図15を参照して説明したようにして編集し、ステップS377において、編集後のメッセージを携帯電話機1−1に送信する。
【0332】
ステップS381において、携帯電話機1−1は、サービスサーバ2−1から送信されてきた編集後のメッセージを受信し、ディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、サービスサーバ2−1により編集されたメッセージを確認することができる。
【0333】
例えば、メッセージの内容を確認したユーザによりDVR4の制御に関する操作が行われた場合、図13を参照して説明した処理と同様の処理が行われる。
【0334】
以上のように、DVR4から直接、イベントが発生したことを通知するメッセージがサービスサーバ2−1に送信されるようにすることも可能である。
【0335】
以上においては、おすすめ番組が選択されたとき、新着タイトルがあるとき、録画できない予約があることを検出したとき、消去対象のタイトルがあるとき、ハードディスクの空き容量が不足していることを検出したとき、あるいは、障害が発生したとき、DVR4からイベントが発生したことを通知するメッセージが送信されるものとしたが、メッセージを送信することのトリガとなるイベントはこれらのものに限られない。
【0336】
例えば、携帯電話機1−1のユーザにより設定された予約に従って録画を実行している最中に、録画の停止がDVR4の近くにいた他のユーザにより指示されたとき、イベントが発生したものとして認識され、実行中の録画の停止が指示されたことを通知するメッセージが携帯電話機1−1に送信されるようにしてもよい。ここで送信されたメッセージに対しても、サービスサーバ2−1において適宜編集が施される。
【0337】
図21は、メッセージの送信の例を示す図である。
【0338】
携帯電話機1−1のユーザにより設定された予約に従って録画を実行している最中に、録画の停止が他のユーザにより指示されたとき、DVR4は、図21の矢印#1に示されるようにDAPサーバ3にメッセージを送信する。
【0339】
また、DVR4は、矢印#2に示されるように、他のユーザによる指示に応じた処理を中断する。すなわち、録画の停止が指示された場合であっても、この段階では、録画は停止されずにそのまま続行される。
【0340】
DVR4から送信されたメッセージは、矢印#3に示されるように、送信先として指定されたサービスサーバ2−1にDAPサーバ3から送信される。
【0341】
DAPサーバ3から送信されたメッセージを受信したサービスサーバ2−1は、矢印#4に示されるようにメッセージに編集を施す。例えば、サービスサーバ2−1は、DVR4から送信されたメッセージの内容が、単に、録画の停止が指示されたことを表すものである場合、録画の停止を許可するか否かを携帯電話機1−1のユーザが選択するときに操作されるボタンの情報を付加することによってメッセージの編集を行う。
【0342】
サービスサーバ2−1は、矢印#5に示されるように編集後のメッセージを制御機器である携帯電話機1−1に送信する。
【0343】
携帯電話機1−1は、矢印#6に示されるように、サービスサーバ2−1から送信されてきた編集後のメッセージを表示し、メッセージの内容をユーザに通知する。
【0344】
ユーザは、録画の停止を許可するか否かを、サービスサーバ2−1により付加された情報に基づいて携帯電話機1−1のディスプレイに表示されたボタンを押すなどして選択することができる。
【0345】
例えば、録画の停止を許可しないことが選択された場合、矢印#7に示されるように、携帯電話機1−1は、それに応じた処理を行うことをサービスサーバ2−1に要求する。
【0346】
サービスサーバ2−1は、矢印#8に示されるように、携帯電話機1−1から要求されたアクションに関する情報を履歴として記録し、履歴を記録した後、矢印#9に示されるように、DVR4にダイレクトアクセスを行い、ユーザにより選択されたアクションの実行を指示する。
【0347】
サービスサーバ2−1からの要求を受信したDVR4は、矢印#10に示されるように、要求されたアクションに応じた処理を行う。すなわち、DVR4は、録画の停止を許可しないことがユーザにより選択された場合、録画を停止せずに続行する。
【0348】
これにより、実行中の録画を停止することが他のユーザにより指示された場合であっても、その録画の予約を設定していた携帯電話機1−1のユーザの許可があるまで録画は停止されないことになり、録画予約を設定していた本人である携帯電話機1−1のユーザの知らないところで録画が勝手に停止されてしまうといったことを防ぐことができる。
【0349】
図22は、以上のような処理を行う場合においてDVR4から送信されるメッセージと、そのメッセージを受信したサービスサーバ2−1の処理を示す図である。予約に従って実行している録画の停止が指示された場合、そのことを通知するメッセージがDVR4から送信され、そのメッセージを受信したサービスサーバ2−1は、携帯電話機1−1のユーザが停止の許可を出すまで、DVR4に録画を続行させる。
【0350】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0351】
図23は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0352】
CPU101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
【0353】
バス104には、さらに、入出力インターフェース105が接続されている。入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部108、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部109、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111を駆動するドライブ110が接続されている。
【0354】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU101が、例えば、記憶部108に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース105とバス104を介してRAM103にロードして実行することにより上述した一連の処理が行われる。
【0355】
CPU101が実行するプログラムは、パッケージメディアであるリムーバブルメディア111に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0356】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0357】
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0358】
【図1】本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。
【図2】逆方向のアクセスの例を示す図である。
【図3】逆方向のアクセスを利用して実現されるアプリケーションの例を示す図である。
【図4】各機器のインタフェースの例を示す図である。
【図5】初期登録の全体的な流れを示す図である。
【図6】初期登録時の各機器の処理について説明するフローチャートである。
【図7】DAPサーバとDVRの間で常時セッションを確立する処理について説明するフローチャートである。
【図8】リモート録画予約の全体的な流れを示す図である。
【図9】リモート録画予約時の各機器の処理について説明するフローチャートである。
【図10】メッセージ送信設定時の各機器の処理について説明するフローチャートである。
【図11】メッセージ送信設定の状態をDVRが通知する処理について説明するフローチャートである。
【図12】編集後のメッセージを携帯電話機に送信する処理について説明するフローチャートである。
【図13】DVRを制御する処理について説明するフローチャートである。
【図14】メッセージの編集の具体例と、編集後のメッセージを確認したユーザが行うアクションの例を示す図である。
【図15】メッセージの編集の具体例と、編集後のメッセージを確認したユーザが行うアクションの例を示す他の図である。
【図16】携帯電話機の構成例を示すブロック図である。
【図17】サービスサーバの構成例を示すブロック図である。
【図18】DAPサーバの構成例を示すブロック図である。
【図19】DVRの構成例を示すブロック図である。
【図20】編集後のメッセージを携帯電話機に送信する他の処理について説明するフローチャートである。
【図21】メッセージの送信の例を示す図である。
【図22】DVRから送信されるメッセージと、メッセージを受信したサービスサーバの処理を示す図である。
【図23】コンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0359】
1−1 携帯電話機, 1−2 ノートブック型パーソナルコンピュータ, 2−1,2−2 サービスサーバ, 3 DAPサーバ, 3−1 SOAPサーバ, 3−2 XMPPサーバ, 4 DVR

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器と、前記被制御機器と前記制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置とからなる通信システムにおいて、
前記被制御機器は、
イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信する送信手段を備え、
前記情報処理装置は、
前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集する編集手段と、
前記編集手段による編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する送信手段と
を備え、
前記制御機器は、
前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記編集メッセージを表示する表示手段と
を備える通信システム。
【請求項2】
制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置において、
前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集する編集手段と、
前記編集手段による編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する送信手段と
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記受信手段は、前記被制御機器とネットワークを介して常時セッションを確立している装置であって、前記被制御機器と前記制御機器を対応付けて管理する他の情報処理装置を介して前記被制御機器から送信されてきた前記メッセージを受信する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記送信手段により送信された前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記被制御機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記被制御機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記被制御機器にアクセスするための情報を前記他の情報処理装置から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された情報に基づいて、ネットワークを介して前記被制御機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う制御手段と
をさらに備える請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置の情報処理方法において、
前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、
受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、
編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項6】
制御の対象となる被制御機器と、前記被制御機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器のそれぞれとネットワークを介して接続される情報処理装置の処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、
受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、
編集によって得られた編集メッセージを前記制御機器に送信する
ステップを含むプログラム。
【請求項7】
制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置とネットワークを介して接続される制御機器において、
前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記編集メッセージを表示する表示手段と
を備える制御機器。
【請求項8】
前記表示手段により前記編集メッセージが表示されたことに応じて前記被制御機器の制御に関する操作がユーザにより行われた場合、前記被制御機器を制御することを前記情報処理装置に要求する制御手段をさらに備える
請求項7に記載の制御機器。
【請求項9】
制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置とネットワークを介して接続される制御機器の情報処理方法において、
前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信し、
受信した前記編集メッセージを表示する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項10】
制御の対象となる被制御機器から送信された、前記被制御機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを送信する情報処理装置とネットワークを介して接続される制御機器の処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
前記情報処理装置から送信された前記編集メッセージを受信し、
受信した前記編集メッセージを表示する
ステップを含むプログラム。
【請求項11】
制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置とネットワークを介して接続される、前記制御の対象となる機器としての被制御機器において、
イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信する送信手段と、
前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理を行う処理手段と
を備える被制御機器。
【請求項12】
制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置とネットワークを介して接続される、前記制御の対象となる機器としての被制御機器の情報処理方法において、
イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理を行う
ステップを含む情報処理方法。
【請求項13】
制御の対象となる機器から送信された、前記制御の対象となる機器においてイベントが発生したことを表すメッセージを受信し、受信した前記メッセージの内容に応じて異なる情報を付加することによって前記メッセージを編集し、編集によって得られた編集メッセージを、前記制御の対象となる機器をネットワークを介して制御するためにユーザにより操作される制御機器に送信し、前記編集メッセージが前記制御機器において表示されたことに応じて前記制御の対象となる機器の制御に関する操作がユーザにより行われ、前記制御の対象となる機器を制御することが前記制御機器から要求された場合、前記制御の対象となる機器にアクセスするための情報を他の情報処理装置から取得し、取得した情報に基づいて、ネットワークを介して前記制御の対象となる機器にアクセスし、ユーザの操作に応じた制御を行う情報処理装置とネットワークを介して接続される、前記制御の対象となる機器としての被制御機器の処理をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
イベントが発生したことを表すメッセージを前記情報処理装置に送信し、
前記情報処理装置による制御に従って、前記制御装置のユーザの操作に応じた処理を行う
ステップを含むプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−301265(P2008−301265A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−145985(P2007−145985)
【出願日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】