説明

通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置およびルータ広告通信制御方法

【課題】通信端末のデフォルトルータ情報が無効になる確率を軽減する通信システム、アクセスゲートウェイ装置およびルータ広告通信制御方法を提供する。
【解決手段】通信端末(50)がデータ通信を行なうための通信路(無線ベアラ)を提供する通信システムにおいて、アクセスゲートウェイ装置(30)が通信システムにおける通信路の有無を判定し、通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に通信端末(50)へルータ広告を送信する(S101、S104)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信端末が接続してデータ通信等を行うことができる通信システムに係り、特にそのアクセスゲートウェイ装置およびルータ広告通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
まず、一例として非特許文献1を参照し、3GPP(3rd Generation Partnership Project) における通信システムについて簡単に説明する。非特許文献1によれば、通信システムは、evolved Node B(eNodeB)、Mobility Management Entity(MME)、Serving Gateway(Serving GW)およびPacket Data Network Gateway(PDN GW)から構成されている。なお、GWはGatewayの略である。
【0003】
eNodeBは、Long Term Evolution(LTE)という無線アクセス方式を用いて、通信端末に通信システムへのコネクティビティを提供する無線アクセス装置である。MMEは、認証やeNodeB間ハンドオーバなど通信端末がeNodeBを介してモバイルサービスを享受するための制御を行う制御装置である。Serving GWは、通信端末がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するアクセスGW装置であり、ベアラを提供するためeNodeBおよびPDN GWとパケット転送用のトンネルを構築する。PDN GWは、通信端末がパケット通信を行うための通信路であるベアラを終端するモバイルアンカー装置であり、ベアラを提供するためにServing GWとパケット転送用のトンネルを構築する。この通信システムに通信端末が接続し、IPv6アドレスを取得後、データ通信を行う。以降、簡略化のため、本明細書においてIPと表記した際にはIPv6を意味するものとする。
【0004】
次に、図1に示すシーケンスを参照しながら、通信端末50が通信システム(eNodeB110、MM120、Serving GW130およびPDN GW140)に接続してデータ通信を行う手順を説明する。図1において、通信端末50は通信システムに接続するため、アタッチ処理を行う。アタッチ処理では、通信端末50の認証やベアラの生成等の処理で構成される。詳細は非特許文献1に記載してあるので省略する。
【0005】
通信端末50は、アタッチ処理が完了すると、通信システムからルータ広告を受信する。ルータ広告をどの装置が送信するかは、Serving GW130とPDN GW140との間で適用されるプロトコルに依存する。Serving GW130とPDN GW140との間で、Proxy Mobile IPv6(PMIPv6)が用いられている場合はServing GW130が、General Packet Radio Service (GPRS) Tunneling Protocol(GTP)が用いられている場合はPDN GW140が、それぞれルータ広告を送信する。
【0006】
通信端末50はルータ広告を受信すると、Stateless address auto configurationの仕組みを用いて、ルータ広告に含まれた情報を元にIPアドレスを生成し、ルータ広告の送信元IPアドレス情報等をデフォルトルータ情報としてデフォルトルータリストに登録する。IPアドレスが生成されると、通信端末50は外部の通信端末とデータ通信を開始する。ただし、通信端末50がIPv6アドレスで外部の通信端末と通信する際、その内部動作としてデフォルトルータ情報を保持している間のみ外部の通信端末と可能となる。また、ルータ広告にはRouter Lifetimeという有効期間が存在する。したがって、ルータ広告を受信してからタイマが更新されずに有効期間が経過すると、そのルータ広告の情報が無効となり、対応するデフォルトルータ情報も無効となる。そのため、通信端末50が外部の端末とのデータ通信を継続的に行うには、定期的にルータ広告を受信してタイマを更新する必要がある。
【0007】
また、アイドル中の通信端末がタイマ更新処理を行う際の消費電力低減を図るために、通信端末がタイマ更新のためにアイドルモードからノーマルモードへ移行する必要をなくす中継装置が提案されている(特許文献1)。具体的には、移動局がアイドルモードであることを検知すると、中継装置がアイドルモードの移動局に代わってタイマ更新に必要なメッセージをサーバとの間で送受信し、移動局がノーマルモードになったときにサーバとの間でタイマ値を同期させる、という制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−035248号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】3GPP TR 23.401 V10.2.1“General Packet Radio Service (GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN) access” [平成23年3月22日検索]、インターネット< http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/23401.htm>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、通信端末50とeNodeB110との間の電波状況は一時的に悪化する場合があるために、通信端末50が定期的にルータ広告を受信できない可能性がある。ルータ広告を一定期間受信できないと、上述したように有効期間が満了して通信端末50のデフォルトルータ情報が無効になってしまう。以下、図2を参照してこの問題について説明する。
【0011】
図2において、通信端末50は、当面通信を行う予定がない場合には、ルータ広告を受信すると、無線部分のベアラを解放する。無線部分のベアラは通信端末50とeNodeB110との間のベアラを意味するが、通常この無線部分のベアラを解放/再構築すると、連動してeNodeB110とServing GW130との間のベアラも解放/再構築される。以下簡単のために、通信端末50とServing GW130との間のベアラを無線ベアラと呼ぶことにする。
【0012】
一定期間経過すると、Serving GW130またはPDN GW140は通信端末50へルータ広告の送信を試みる。しかし、通信端末50は無線ベアラを解放しているため、Serving GW140はルータ広告をバッファリングして、MME120に通信端末50へのページングを要請して通信端末50との無線ベアラの再構築を試みる。このとき通信端末50が電波状況等の理由でMME120からのページングを検知できないと、MME120はページング失敗という結果をServing GW130に通知する。Serving GW130はページング失敗という結果を受け取ると、バッファリングしているルータ広告を廃棄する。その後、一定期間経過すると、通信端末50が持っているデフォルトルータ情報の有効期間が過ぎてしまい、デフォルトルータ情報が失効してしまう。
【0013】
また、一般的に通信システムが無線ベアラを構築していない通信端末に対してページングを行う場合、通常複数のeNodeBで構成されるトラッキングエリア(Tracking Area)単位でページングを行うので、1発のルータ広告を送信したいがために複数のeNodeBでページングが飛んでしまう。このために、該当する通信端末が在圏しないeNodeBでもページングが不必要に実行され、通信端末50とeNodeB110との間の無線リソースが過剰に消費されるという問題も生じてしまう。
【0014】
特許文献1では、上述したように、通信端末がタイマ更新のためにアイドルモードからノーマルモードへ移行する必要をなくす中継装置を設けることで、アイドル中の通信端末がタイマ更新処理を行う際の消費電力低減を図っている。しかしながら、通信端末がアイドルモードであるかノーマルモードであるかに依存して中継装置を動作させるものであり、ネットワーク側が主導する構成ではない。またネットワーク側に特別な中継装置を設ける必要がある。
【0015】
そこで、本発明の目的は、通信端末のデフォルトルータ情報が無効になる確率を軽減する通信システム、アクセスゲートウェイ装置およびルータ広告通信制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明によるアクセスゲートウェイ装置は、通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置であって、前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、を有することを特徴とする。
【0017】
本発明によるルータ広告通信制御方法は、通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置のルータ広告通信制御方法であって、前記通信システムにおける通信路の有無を判定し、前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信する、ことを特徴とする。
【0018】
本発明による通信システムは、通信端末が接続して通信を行なうための通信システムであって、前記通信端末の前記通信システムへの接続を提供するアクセス手段と、前記通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供するアクセスゲートウェイ手段とを有し、前記アクセスゲートウェイ手段が前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、を有することを特徴とする。
【0019】
本発明によるプログラムは、通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定機能と、前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信機能と、を前記コンピュータに実現することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、通信端末のデフォルトルータ情報が無効になる確率を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】背景技術による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図2】背景技術によるルータ広告配送手順の問題点を説明するためのシーケンス図である。
【図3】本発明の第1実施形態による通信システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】第1実施形態によるアクセスGW機能部のユーザプレーンに関する機能構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第2実施形態によるアクセスGW機能部のユーザプレーンに関する機能構成を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第3実施形態によるアクセスGW機能部のユーザプレーンに関する機能構成を示すブロック図である。
【図9】第3実施形態による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図10】第3実施形態の一変形例による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第4実施形態によるアクセスGW機能部のユーザプレーンに関する機能構成を示すブロック図である。
【図12】第4実施形態による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図13】本発明の第5実施形態による通信システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図14】第5実施形態の一変形例による通信システムのルータ広告配送手順を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の第1実施例による通信システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図16】本発明の第2実施例による通信システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図17】本発明の第3実施例による通信システムの機能構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明によれば、ユーザプレーン(U(User)-Plane)に対するアクセスGW機能部が、アクセス機能部との間のベアラの有無を監視し、当該ベアラが構築あるいは再構築された時に通信端末にルータ広告を送信する。このように通信端末が通信システムとのコネクティビティを確立している時にルータ広告の送信を試みるので、無線ベアラを解放している場合と比べて、ルータ広告が通信端末に届く確率が高くなり、ネットワーク側が主導して通信端末のデフォルトルータ情報が無効になる確率を軽減することができる。さらに、ルータ広告が届く確率が高くなるので、ページング実施の可能性が低くなり、過剰な無線リソースの消費を抑制できる。以下、本発明の実施形態および実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
1.第1実施形態
1.1)システム
図3に示すように、本発明の第1実施形態による通信システム1は、アクセス機能エンティティ10、制御プレーンのアクセスGW機能(C-plane)エンティティ20、ユーザプレーンのアクセスGW機能(U-plane)エンティティ30、およびモバイルアンカー機能エンティティ40からなる。以下、各機能エンティティを説明する場合、「エンティティ」を省略する。
【0024】
アクセス機能10は、無線アクセス方式を用いて、通信端末50に通信システム1へのコネクティビティを提供する無線アクセス機能である。アクセスGW機能(C-plane)20は、認証やアクセス機能間ハンドオーバなど、通信端末50がアクセス機能10を介してモバイルサービスを享受するための制御を行う制御機能である。アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するアクセスGW機能である。モバイルアンカー機能40は、通信端末50がパケット通信を行うための通信路であるベアラを終端するモバイルアンカー機能であり、当該ベアラを提供するためアクセスGW機能(U-plane)30との間にパケット転送用のトンネルを構築する。
【0025】
1.2)ユーザプレーンのアクセスGW機能
図4に示すように、アクセスGW機能(U-plane)30は、ベアラ管理機能31、パケット転送機能32、ルータ広告送信機能33で構成される。ただし、アクセスGW機能30の全体的制御を行なう制御手段は図示されていない。
【0026】
ベアラ管理機能31は、通信端末50がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するために、アクセス機能10およびモバイルアンカー機能40の各々とメッセージをやり取りしてパケット転送用のトンネルを構築する機能を有する。さらにベアラ管理機能31は、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラを解放している通信端末のページングをアクセス機能10に要請するページング要請機能と、通信端末毎にアクセス機能10との間のベアラの有無を判別するベアラ有無判別機能とを具備する。
【0027】
パケット転送機能32は、ベアラ管理機能31が構築したベアラを使って、通信端末50がやり取りするデータパケットを転送する機能を有し、さらにアクセス機能10とのベアラを解放している通信端末宛のパケットを受信した時に、その旨をベアラ管理機能31に通知する機能を有する。
【0028】
ルータ広告送信機能33は、通信端末50が新たにベアラを構築した際に通信端末50にルータ広告を送信する機能を具備する。また、ルータ広告送信機能33は、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラが再構築された際に、ベアラ管理機能31と連携して対応する通信端末50にルータ広告を送信する機能を備える。
【0029】
1.3)ルータ広告配送
図5を参照しながら、本実施形態の全体の動作について詳細に説明する。図5は通信端末50が通信システム1にアクセス後、一定期間経過した後にデータ通信を行う動作を示している。
【0030】
図5において、通信端末50は通信システム1に接続するためにアタッチ処理を行う。アタッチ処理において通信端末50の認証やベアラの生成等の処理が行なわれる。このとき、アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50のためにアクセス機能10およびモバイルアンカー機能40とパケット転送用のトンネルを構築するため、新たにベアラを構築したことを検知できる。
【0031】
アクセスGW機能(U-plane)30は、アタッチ処理が完了すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS101)。通信端末50はルータ広告を受信すると、Stateless address auto configurationの仕組みを用いて、ルータ広告に含まれた情報を元にIPアドレスを生成すると共に、ルータ広告の送信元IPアドレス情報等をデフォルトルータ情報としてデフォルトルータリストに登録する。
【0032】
IPアドレスの生成後、通信を行う予定がない場合には、通信端末50は無線ベアラの解放を行う。このとき、アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50のためにアクセス機能10と構築していたパケット転送用のトンネルを解放するので、通信端末50が無線ベアラを解放したことを検知できる(ステップS102)。
【0033】
その後、通信端末50が外部の通信端末と通信を行うために無線ベアラの再構築を行うと、アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50のためにアクセス機能10との間でパケット転送用のトンネルを構築するので通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知できる(ステップS103)。
【0034】
アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS104)。通信端末50は無線ベアラの再構築が完了するとデータ通信を実行する(ステップS105)。
【0035】
なお、アクセスGW機能(U-plane)がルータ広告を送信するタイミングとしては、上述したように通信端末50が新たにベアラを構築した時と無線ベアラを再構築した時の2通りを想定したが、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50との無線ベアラを維持している場合は定期的に送信してもよい。
【0036】
また、本実施形態において、通信端末50が無線ベアラを再構築するトリガとして、通信端末50から外部の通信端末に対して通信を開始する場合を例示したが、外部の通信端末から通信端末50に対して通信が開始された時をトリガとしてもよい。この場合、通信システム1からページングを行い、それに応じる形で通信端末50は無線ベアラの再構築を行う。
【0037】
1.4)効果
上述したように、本発明の第1実施形態によれば、通信端末50が無線ベアラを新たに構築/再構築した際に通信端末50にルータ広告を送信するので、ルータ広告を送信するためだけにページングや無線ベアラの再構築を行うことなく、定期的に通信端末50にルータ広告を送信することができる。
【0038】
2.第2実施形態
本発明の第2実施形態が上述した第1実施形態と異なるのは、モバイルアンカー機能40がルータ広告送信機能を有し、アクセスGW機能(U-plane)30が通信端末50との間で無線ベアラが再構築されるまでルータ広告をバッファリングする機能を有する点である。以下、詳述する。
【0039】
2.1)システム
本発明の第2実施形態による通信システムについては、図3に示す通信システム1と基本的に同じシステム構成を有するので説明は省略する。本実施形態の第1実施形態に対する機能的な差分はアクセスGW機能(U-plane)30の構成である。以下、図6を用いてアクセスGW機能(U-plane)30の具備する機能について詳細に述べる。
【0040】
2.2)ユーザプレーンのアクセスGW機能
図6に示すように、アクセスGW機能(U-plane)30は、既に述べたように、通信端末50がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するアクセスGW機能であるが、その具備する機能は、ベアラ管理機能31、パケット転送機能32、ルータ広告保持機能34で構成される。ただし、アクセスGW機能30の全体的制御を行なう制御手段は図示されていない。
【0041】
ベアラ管理機能31はルータ広告保持機能34と連携する点を除いて、上述した第1実施形態と同じであるから詳細は省略する。
【0042】
パケット転送機能32は、上述した第1実施形態と同様に、ベアラ管理機能31が構築したベアラを使って通信端末50がやり取りするデータパケットを転送する機能と、アクセス機能10とのベアラを解放している通信端末宛のパケットを受信した時にその旨をベアラ管理機能31に通知する機能とを有する。さらに、本実施形態におけるパケット転送機能32は、通信端末50がアクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラを解放している時にモバイルアンカー機能40からパケットを受信した場合、そのパケットがルータ広告か否かを判定する機能と、ルータ広告であればルータ広告保持機能34に通知し、ルータ広告でなければその旨をベアラ管理機能31に通知する機能を有する。
【0043】
ルータ広告保持機能34は、パケット転送機能32と連携して、ルータ広告をバッファリングする機能と、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラが再構築されたときにベアラ管理機能31と連携してバッファリングしている対応する通信端末のルータ広告を送信する機能とを備える。
【0044】
モバイルアンカー機能40は、通信端末がパケット通信を行うための通信路であるベアラを終端し、当該ベアラを提供するためにアクセスGW機能(U-plane)30との間にパケット転送用のトンネルを構築する。また、モバイルアンカー機能40は、通信端末50が新たにベアラを構築した場合には通信端末50にルータ広告を送信する機能を具備する。さらに、モバイルアンカー機能40は、通信端末50が新たにベアラを構築した後に、定期的にルータ広告を送信する機能も具備する。
【0045】
2.3)ルータ広告配送
図7を参照しながら、本実施形態の全体の動作について詳細に説明する。図7は通信端末50が通信システム1にアクセス後、一定期間経過した後にデータ通信を行う動作を示している。第1実施形態との差分は、ルータ広告を送信する機能がアクセスGW機能(U-plane)30からモバイルアンカー機能40に移行した点と、アクセスGW機能(U-plane)30が通信端末50が無線ベアラを解放している時にモバイルアンカー機能40からルータ広告を受信すると前記ルータ広告をバッファリングする点である。
【0046】
図7において、通信端末50は通信システム1に接続するためアタッチ処理を行う。アタッチ処理では通信端末50の認証やベアラの生成等の処理で構成される。モバイルアンカー機能40は、アタッチ処理が完了すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS201)。モバイルアンカー機能40は、通信端末50のためにアクセスGW機能(U-plane)30とパケット転送用のトンネルを構築するので、新たにベアラを構築したことを検知できる。
【0047】
通信端末50はルータ広告を受信すると、IPアドレスを生成すると共に、デフォルトルータ情報をデフォルトルータリストに登録する。IPアドレスが生成されると、通信端末50は、しばらく通信を行う予定がない場合には無線ベアラの解放を行う(ステップS202)。
【0048】
その後、モバイルアンカー機能40は、定期送信のために通信端末50へのルータ広告を送信する(ステップS203)。アクセスGW機能(U-plane)30はモバイルアンカー機能40からルータ広告を受信し、それがルータ広告であること、そしてルータ広告の送信対象の通信端末50が無線ベアラを解放していることを確認すると、当該ルータ広告をバッファリングする(ステップS204)。
【0049】
その後、通信端末50は外部の通信端末と通信を行うために無線ベアラの再構築を行うと(ステップS205)、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知し、通信端末50のためのルータ広告のバッファの有無を確認する。この例ではルータ広告を保持しているので、アクセスGW機能(U-plane)30は保持しているルータ広告を通信端末50へ送信する(ステップS206)。通信端末50は無線ベアラの再構築が完了するとデータ通信を実行する(ステップS207)。なお、本実施形態は上述した第1実施形態と組み合わせることも可能である。
【0050】
2.4)効果
本発明の第2実施形態によれば、アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを解放している時にモバイルアンカー機能40からルータ広告を受信すると、それをバッファリングし、通信端末50が無線ベアラを再構築した際に当該通信端末50にバッファリングしていたルータ広告を送信する。これによりルータ広告を送信する機能がモバイルアンカー機能に変更されても、ルータ広告を送信するためだけにページングや無線ベアラの再構築を行うことなく、定期的に通信端末にルータ広告を送信することができる。
【0051】
3.第3実施形態
本発明の第3実施形態が上述した第1実施形態と異なるのは、アクセスGW機能(U-plane)30が通信端末起動待ちタイマを管理し、通信端末が無線ベアラを構築しないまま通信端末起動待ちタイマがタイムアウトすると、当該通信端末に対してページングして無線ベアラを再構築させ、ルータ広告を送信する機能を有する点である。以下、詳述する。
【0052】
3.1)システム
本発明の第3実施形態による通信システムについては、図3に示す通信システム1と基本的に同じシステム構成を有するので説明は省略する。本実施形態の第1実施形態に対する機能的な差分はアクセスGW機能(U-plane)30の構成である。以下、図8を用いてアクセスGW機能(U-plane)30の具備する機能について詳細に述べる。
【0053】
3.2)ユーザプレーンのアクセスGW機能
図8に示すように、アクセスGW機能(U-plane)30は、既に述べたように、通信端末50がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するアクセスGW機能であるが、その具備する機能は、ベアラ管理機能31、パケット転送機能32、ルータ広告送信機能33および通信端末起動待ちタイマ管理機能35で構成される。ただし、アクセスGW機能30の全体的制御を行なう制御手段は図示されていない。
【0054】
ベアラ管理機能31は上述した第1実施形態と同じ機能構成に加えて、通信端末起動待ちタイマ管理機能35にアクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラの解放を通知する機能を具備する。パケット転送機能32およびルータ広告送信機能33は、第1実施形態と同じなので、詳細は省略する。
【0055】
通信端末起動待ちタイマ管理機能35は通信端末起動待ちタイマを管理する。通信端末起動待ちタイマ管理機能35は、ベアラ管理機能31と連携して、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラの解放をトリガとして、通信端末起動待ちタイマをスタートさせ、当該タイマが一定期間経過すると、ベアラ管理機能31に通信端末50に対するページングを要請する。
【0056】
3.3)ルータ広告配送
図9を参照しながら、本実施形態の全体の動作について第1実施形態との差分を中心に説明する。第1実施形態との差分は、アクセスGW機能(U-plane)30が、通信端末起動待ちタイマを管理し、前記タイマが一定期間経過すると、前記通信端末にページングする点である。なお、図9は通信端末50が通信システム1にアクセス後、長時間経過してもデータ通信を行なわない動作を示している。
【0057】
図9において、通信端末50は通信システム1に接続するためアタッチ処理を行う。アタッチ処理が完了すると、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS301)。通信端末50はルータ広告を受信すると、IPアドレスを生成すると共に、デフォルトルータ情報をデフォルトルータリストに登録する。通信端末50は,IPアドレスが生成されると、しばらく通信を行う予定がないならば無線ベアラの解放を行う(ステップS302)。
【0058】
アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを解放したことを検知すると、通信端末起動待ちタイマをスタートさせる(ステップS303)。一定の時間が経過して通信端末50の通信端末起動待ちタイマがタイムアウトすると(ステップS304)、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50に無線ベアラを再構築させるためにアクセスGW機能(C-plane)20にページング要請を行う(ステップS305)。ページングが行われると(ステップS306)、アクセスGW機能(U-plane)30はアクセスGW機能(C-plane)20からページング要請応答を受信し(ステップS307)、通信端末50は無線ベアラの再構築を行う(ステップS308)。
【0059】
アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS309)。通信端末50はルータ広告を受信した後、しばらく通信を行う予定がない場合には無線ベアラの解放を行う(ステップS310)。アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを解放したことを検知すると、通信端末起動待ちタイマをリセットした後、再スタートさせる(ステップS311)。
【0060】
3.4)変形例
本実施形態において、通信端末起動待ちタイマをスタートさせるトリガとして無線ベアラの解放を用いたが、他の処理をトリガにしても構わない。例えば図10に示すように、ルータ広告送信(ステップS301,S309)をトリガとして、通信端末起動待ちタイマをスタートさせることもできる(ステップS303a,S311a)。
【0061】
本実施形態において、アクセスGW機能(U-plane)30がルータ広告を送信するタイミングとして、通信端末50が新たにベアラを構築したときと、無線ベアラを再構築したときの2通りを想定したが、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50が無線ベアラを維持している場合にはルータ広告を定期的に送信してもよい。
【0062】
また、通信端末起動待ちタイマを管理する機能として、アクセスGW機能(U-plane)30を用いたが、他の機能にしても構わない。例えば、アクセスGW機能(C-plane)20で通信端末起動待ちタイマを管理することもできる。
【0063】
さらに、本実施形態において、ルータ広告を送信する機能として、アクセスGW機能(U-plane)30を用いたが、これに限定されるものではなく、例えばモバイルアンカー機能40を使用することもできる。この場合の通信端末起動待ちタイマをスタートさせるトリガとしては、たとえば、無線ベアラの解放、ルータ広告の送信、アクセスGW機能(U-plane)30でのルータ広告のバッファリングなどを利用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
本実施形態において、通信端末起動待ちタイマが切れた際に、通信端末50に無線ベアラを再構築させる方法としてページングを想定していたが、この限りではない。また本実施形態において、通信端末起動待ちタイマが切れた際に、直ちに通信端末50に無線ベアラを再構築させたが、無線ベアラを再構築させるタイミングはこれに限定しない。なお、本実施形態は上述した第1あるいは第2実施形態と組み合わせることも可能である。
【0065】
3.5)効果
本発明の第2実施形態によれば、通信システムで通信端末起動待ちタイマを管理し、該当する通信端末が無線ベアラを構築しないまま、前記タイマが一定期間経過すると、前記通信端末にページングするように構成しているため、通信端末がRouter Lifetimeを超えるような期間で無線ベアラを再構築しないように動作しようとしても、定期的に通信端末にルータ広告を送信することができる。
【0066】
4.第4実施形態
本発明の第4実施形態が上述した第1実施形態と異なるのは、アクセスGW機能(U-plane)30が、ルータ広告の最後の送信時刻からの経過時間が所定値を超えているか否かを条件としてルータ広告を送信する点である。以下、詳述する。
【0067】
4.1)システム
本発明の第4実施形態による通信システムについては、図3に示す通信システム1と基本的に同じシステム構成を有するので説明は省略する。本実施形態の第1実施形態に対する機能的な差分はアクセスGW機能(U-plane)30の構成である。以下、第1実施形態で用いた図4を参照して、本実施形態におけるアクセスGW機能(U-plane)30の具備する機能について詳細に述べる。
【0068】
4.2)ユーザプレーンのアクセスGW機能
図4に示すように、アクセスGW機能(U-plane)30は、既に述べたように、通信端末50がデータ通信を行うための通信路であるベアラを提供するアクセスGW機能であるが、その具備する機能は、ベアラ管理機能31、パケット転送機能32およびルータ広告送信機能33で構成される。ただし、アクセスGW機能30の全体的制御を行なう制御手段は図示されていない。
【0069】
ベアラ管理機能31およびパケット転送機能32は上述した第1実施形態と同じなので、詳細は省略する。
【0070】
ルータ広告送信機能33は、第1実施形態で具備する手段に加え、通信端末50へのルータ広告最終送信時間を記憶する機能と、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラが再構築した際に通信端末50へのルータ広告最終送信時間からの経過時間を確認する機能と、通信端末50へのルータ広告最終送信時間から一定期間経過した後であれば通信端末50がアクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラの再構築をした際に通信端末50にルータ広告を送信する機能と、を具備する。
【0071】
4.3)ルータ広告配送
図11を参照しながら、本実施形態の全体の動作について第1実施形態との差分を中心に説明する。第1実施形態との差分は、アクセスGW機能(U-plane)30が、通信端末50へのルータ広告最終送信時間から一定期間経過して通信端末50が無線ベアラを再構築した際に、当該通信端末50にルータ広告を送信する点である。なお、図11は通信端末50が通信システム1にアクセス後、無線ベアラの解放とデータ通信を交互に繰り返す動作を示している。
【0072】
図11において、通信端末50は通信システム1に接続するためアタッチ処理を行う。アクセスGW機能(U-plane)30は、アタッチ処理が完了すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS401)。アクセスGW機能(U-plane)30はこのときの時間をルータ広告最終送信時刻として記憶する(ステップS402)。通信端末50はルータ広告を受信すると、IPアドレスを生成すると共に、デフォルトルータ情報をデフォルトルータリストに登録するが、しばらく通信を行う予定がない場合には無線ベアラの解放を行う(ステップS403)。
【0073】
しばらくして外部の通信端末とデータ通信を行う場合には、通信端末50は無線ベアラの再構築を行う(ステップS404)。アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知すると、記憶されている通信端末50へのルータ広告最終送信時刻を確認する(ステップS405)。そして、このルータ広告最終送信時刻から所定時間が経過していないならば、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50へルータ広告を送信しない。通信端末50はデータ通信(ステップS406)が終わると、再度無線ベアラの解放を行う(ステップS407)。
【0074】
しばらくして外部の通信端末とデータ通信を行う場合には、通信端末50は再び無線ベアラの再構築を行う(ステップS408)。アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知すると、通信端末50へルータ広告を送信した最終送信時刻を確認する(ステップS409)。そして、記憶されているルータ広告最終送信時刻から所定時間が経過していれば、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50へルータ広告を送信する(ステップS410)。そして、アクセスGW機能(U-plane)30はこのときの時刻を当該通信端末に対するルータ広告最終送信時刻として記憶する(ステップS411)。通信端末50はデータ通信(ステップS412)が終わると、再度無線ベアラの解放を行う(ステップS413)。
【0075】
なお、本実施形態において、アクセスGW機能(U-plane)30がルータ広告を送信するタイミングとして、通信端末50が新たにベアラを構築したときと無線ベアラを再構築したときの2通りを想定したが、アクセスGW機能(U-plane)30は通信端末50が無線ベアラを維持している場合は定期的に送信してもよい。
【0076】
また、本実施形態において、通信端末50が無線ベアラを再構築するトリガとして、通信端末50から外部の通信端末に対して通信を開始する例で説明したが、外部の通信端末から通信端末50に対して通信を開始したことをトリガとしてもよい。この場合、通信システム1からページングを行い、それに応じる形で通信端末50は無線ベアラの再構築を行う。
【0077】
本実施形態は、第3実施形態における通信端末起動待ちタイマと組み合わせて使うことも可能である。特に、図10に示す第3実施形態の変形例では通信端末起動待ちタイマをルータ広告の送信をトリガとしてスタートさせるので、本実施形態におけるルータ広告最終送信時刻から所定時間が経過したか否かを通信端末起動待ちタイマにより知ることができる。
【0078】
4.4)効果
本発明の第4実施形態によれば、通信端末50へのルータ広告最終送信時刻から所定の期間が経過して通信端末50が無線ベアラを再構築した際に、当該通信端末50にルータ広告を送信するように構成しているため、通信端末50が頻繁に無線ベアラの解放/再構築を繰り返したとしても過剰にルータ広告を送信することを防止できる。
【0079】
5.第5実施形態
本発明の第5実施形態が上述した第1実施形態と異なるのは、通信端末が、ルータ広告の受信からの経過時間が所定値を超えると無線ベアラを再構築してルータ広告を受信する点である。以下、詳述する。
【0080】
5.1)システム
本発明の第4実施形態による通信システムについては、図3に示す通信システム1と基本的に同じシステム構成を有するので説明は省略する。本実施形態の第1実施形態に対する機能的な差分は通信端末の機能である。
【0081】
図12に示すように、本実施形態において通信端末50aは、通信機能51とアクセス機能52で構成されている。ただし、通信端末50aの全体的制御を行なう制御手段は図示されていない。通信機能51は通信システム1に非依存な通信を担当している。アクセス機能52は、アクセス機能10を介して通信システム1と接続し、通信機能51が外部の通信端末とデータ通信を行うためのコネクティビティを維持している。また、アクセス機能52はルータ広告受信タイマを管理し、このタイマが一定期間経過すると、無線ベアラを再構築する機能を備える。他のエンティティは第1実施形態と同じであるから説明は省略する。
【0082】
5.2)ルータ広告配送
図13を参照しながら、本実施形態の全体の動作について第1実施形態との差分を中心に説明する。第1実施形態との差分は、通信端末50の具備するアクセス機能52がルータ広告受信タイマを管理し、このタイマが一定期間経過すると無線ベアラを再構築する点である。なお、図13は通信端末50が通信システム1にアクセス後、長時間経過してもデータ通信を行なわない動作を示している。
【0083】
図13において、通信端末50は通信システム1に接続するためアタッチ処理を行う。アクセスGW機能(U-plane)30は、アタッチ処理が完了すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS501)。
【0084】
通信端末50はルータ広告を受信すると、通信機能51がIPアドレスを生成すると共に、デフォルトルータ情報をデフォルトルータリストに登録し、さらにルータ広告受信タイマをスタートさせる(ステップS502)。通信端末50はIPアドレスが生成されると、しばらく通信を行う予定がないならば無線ベアラの解放を行う(ステップS503)。
【0085】
ルータ広告を受信してから所定時間が経過すると、通信端末50内のアクセス機能52の管理するルータ広告受信タイマが切れる(ステップS504)。このタイマが切れると、通信端末50内のアクセス機能52は無線ベアラの再構築を行う(ステップS505)。
【0086】
アクセスGW機能(U-plane)30は、通信端末50が無線ベアラを再構築したことを検知すると、通信端末50にルータ広告を送信する(ステップS506)。通信端末50内のアクセス機能52は、ルータ広告を受信したことを検知すると、ルータ広告受信タイマをリセットした後、再スタートさせる(ステップS507)。そして、通信端末50はルータ広告を受信した後、しばらく通信を行う予定がないならば再び無線ベアラの解放を行う(ステップS508)。
【0087】
5.3)変形例
本実施形態において、ルータ広告受信タイマをスタートさせるトリガとしてルータ広告の受信を用いたが、他の処理をトリガにしても構わない。例えば図14に示すように、無線ベアラの解放(ステップS503,S508)をトリガとして、ルータ広告受信タイマをスタートさせることもできる(ステップS502a,S507a)。
【0088】
なお、本実施形態は、第2実施形態と組み合わせて使うことも可能である。
【0089】
5.4)効果
本発明の第5実施形態によれば、通信端末50の具備するアクセス機能52がルータ広告受信タイマを管理し、このタイマが一定期間経過すると、無線ベアラを再構築するように構成しているため、通信システム側で通信端末の数に依存した膨大な数のタイマの管理を行う必要がなくなる。
【0090】
6.他の実施形態
上述した第1〜第5実施形態におけるアクセス機能10、アクセスGW機能(C-plane)20、アクセスGW機能(U-plane)30およびモバイルアンカー機能40の各エンティティは、それぞれメモリに格納されたプログラムをコンピュータ上で実行することにより同等の機能を実現することができる。同様に、通信端末50、50aもメモリに格納されたプログラムをコンピュータ上で実行することにより同等の機能を実現することができる。
【0091】
7.第1実施例
図15に本発明の第1実施例によるシステム構成図を示す。通信システム1aは、eNodeB110と、MME120と、Serving GW130と、PDN GW140とから構成されている。本実施例は上述した第1〜第5実施形態の全ての実施形態に対応付けることが可能である。
【0092】
eNodeB110はアクセス機能10に、MME120はアクセスGW機能(C-plane)20に、Serving GW130はアクセスGW機能(U-plane)30に、PDN GW140はモバイルアンカー機能40に、それぞれ対応する。また、無線ベアラは通信端末50とServing GW130との間のベアラに、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラはeNodeB110とServing GW130との間のベアラに、それぞれ対応する。なお、通信端末50の具備する通信機能51とアクセス機能52はそれぞれノートPC(Personal Computer)とデータ通信カードが対応する。また、通信端末50は、無線通信端末、携帯通信端末などである。本実施例の動作は上述した各実施形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0093】
8.第2実施例
図16に本発明の第2実施例によるシステム構成図を示す。通信システム1bは、UTRAN210と、SGSN220と、GGSN240とから構成されている。本実施例は第2実施形態に対応付けることが可能である。
【0094】
UTRAN210は第2実施形態のアクセス機能10に対応している。SGSN220はアクセスGW機能(C-plane)20とアクセスGW機能(U-plane)30の両方の機能を具備している。GGSN240はモバイルアンカー機能40に対応する。また、無線ベアラは通信端末50とSGSN220との間のベアラに、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)との間のベアラはUTRAN210とSGSN220との間のベアラに、それぞれ対応する。なお、通信端末50の具備する通信機能51とアクセス機能52はそれぞれノートPCとデータ通信カードが対応する。本実施例の動作は上述した第2実施形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0095】
9.第3実施例
図17に本発明の第3実施例によるシステム構成図を示す。通信システム1cは、BS(Base Station)310と、ASN(Access Service Network)-GW320と、HA(Home Agent)340とから構成されている。本実施例は第1〜第5実施形態に対応付けることが可能である。BS310はアクセス機能10に対応している。ASN-GW320はアクセスGW機能(C-plane)20とアクセスGW機能(U-plane)30の両方の機能を具備している。HA340はモバイルアンカー機能40に対応する。また、無線ベアラは通信端末50とASN-GW320との間のService Flowに、アクセス機能10とアクセスGW機能(U-plane)30との間のベアラはBS310とASN-GW320との間のトンネルに対応する。なお、通信端末50の具備する通信機能51とアクセス機能52はそれぞれ、ノートPCとデータ通信カードが対応する。本実施例では、モバイルアンカー機能40に対応する装置としてHAを仮定したが、Core Router(CR)でもよい。
【0096】
上述した第1〜第3実施例で、3種類の通信システムにおける実施例について説明したが、本発明はこれ以外のモバイル通信システムにも適応可能である。その他のモバイル通信システムとしては、例えばThird Generation Partnership Project 2(3GPP2)で規定されたシステムが挙げられる。
【0097】
10.付記
上述した実施形態の一部あるいは全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これらに限定されるものではない。
【0098】
(付記1)
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置であって、
前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、
を有することを特徴とするアクセスゲートウェイ装置。
【0099】
(付記2)
前記通信端末が前記通信路を解放している時に、前記通信システムにおけるモバイルアンカー装置から前記通信端末宛てのルータ広告を受信すると、当該ルータ広告を保持するルータ広告保持手段をさらに有し、
前記通信路が再構築された時に、前記ルータ広告送信手段が前記保持されたルータ広告を前記通信端末へ送信する、
ことを特徴とする付記1に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【0100】
(付記3)
通信端末起動待ちタイマを管理するタイマ管理手段を有し、前記タイマがタイムアウトした時に前記通信路を再構築させることを特徴とする付記1または2に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【0101】
(付記4)
前記タイマ管理手段は、前記通信路の解放あるいは前記ルータ広告の送信をトリガとして前記通信端末起動待ちタイマをスタートさせることを特徴とする付記3に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【0102】
(付記5)
前記通信端末に対する通信システム側からのページングにより前記通信路を再構築させることを特徴とする付記3または4に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【0103】
(付記6)
前記ルータ広告送信手段を制御する制御手段をさらに有し、前記ルータ広告送信手段は、前記通信端末へのルータ広告を最後に送信した時刻から所定期間が経過する前に前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信せず、前記所定期間が経過してから前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信するように制御される、ことを特徴とする付記1−5のいずれか1項に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【0104】
(付記7)
付記1−6のいずれか1項に記載のアクセスゲートウェイ装置を含む通信システムにおける通信端末であって、
前記ルータ広告の受信後にルータ広告受信タイマをスタートさせるルータ広告受信タイマ管理手段と、
前記通信路を解放した後で前記ルータ広告受信タイマがタイムアウトすると、前記通信路を再構築するアクセス手段と、
を有することを特徴とする通信端末。
【0105】
(付記8)
前記ルータ広告受信タイマ管理手段は、前記ルータ広告の受信あるいは前記ルータ広告受信後の前記通信路の解放をトリガとして前記ルータ広告受信タイマをスタートさせることを特徴とする付記7に記載の通信端末。
【0106】
(付記9)
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置のルータ広告通信制御方法であって、
前記通信システムにおける通信路の有無を判定し、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信する、
ことを特徴とするルータ広告通信制御方法。
【0107】
(付記10)
前記通信端末が前記通信路を解放している時に、前記通信システムにおけるモバイルアンカー装置から前記通信端末宛てのルータ広告を受信すると、当該ルータ広告を保持し、
前記通信路が再構築された時に前記保持されたルータ広告を前記通信端末へ送信する、
ことを特徴とする付記9に記載のルータ広告通信制御方法。
【0108】
(付記11)
通信端末起動待ちタイマがタイムアウトした時に前記通信路を再構築させることを特徴とする付記9または10に記載のルータ広告通信制御方法。
【0109】
(付記12)
前記通信路の解放あるいは前記ルータ広告の送信をトリガとして前記通信端末起動待ちタイマをスタートさせることを特徴とする付記11に記載のルータ広告通信制御方法。
【0110】
(付記13)
前記通信端末に対する通信システム側からのページングにより前記通信路を再構築させることを特徴とする付記11または12に記載のルータ広告通信制御方法。
【0111】
(付記14)
前記通信端末へのルータ広告を最後に送信した時刻から所定期間が経過する前に前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信せず、前記所定期間が経過してから前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信する、ことを特徴とする付記9−13のいずれか1項に記載のルータ広告通信制御方法。
【0112】
(付記15)
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおける通信端末のルータ広告通信制御方法であって、
前記ルータ広告の受信後にルータ広告受信タイマをスタートさせ、
前記通信路を解放した後で前記ルータ広告受信タイマがタイムアウトすると前記通信路を再構築する、
ことを特徴とするルータ広告通信制御方法。
【0113】
(付記16)
前記ルータ広告の受信あるいは前記ルータ広告受信後の前記通信路の解放をトリガとして前記ルータ広告受信タイマをスタートさせることを特徴とする付記15に記載のルータ広告通信制御方法。
【0114】
(付記17)
通信端末が接続して通信を行なうための通信システムであって、
前記通信端末の前記通信システムへの接続を提供するアクセス手段と、
前記通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供するアクセスゲートウェイ手段とを有し、
前記アクセスゲートウェイ手段が
前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、
を有することを特徴とする通信システム。
【0115】
(付記18)
前記アクセスゲートウェイ手段が
前記通信端末が前記通信路を解放している時に、前記通信システムにおけるモバイルアンカー装置から前記通信端末宛てのルータ広告を受信すると、当該ルータ広告を保持するルータ広告保持手段をさらに有し、
前記通信路が再構築された時に前記ルータ広告送信手段が前記保持されたルータ広告を前記通信端末へ送信する、
ことを特徴とする付記17に記載の通信システム。
【0116】
(付記19)
前記アクセスゲートウェイ手段が通信端末起動待ちタイマを管理するタイマ管理手段を有し、前記タイマがタイムアウトした時に前記通信路を再構築させることを特徴とする付記17または18に記載の通信システム。
【0117】
(付記20)
前記タイマ管理手段は、前記通信路の解放あるいは前記ルータ広告の送信をトリガとして前記通信端末起動待ちタイマをスタートさせることを特徴とする付記19に記載の通信システム。
【0118】
(付記21)
前記通信端末に対する通信システム側からのページングにより前記通信路を再構築させることを特徴とする付記19または20に記載の通信システム。
【0119】
(付記22)
前記アクセスゲートウェイ手段が前記ルータ広告送信手段を制御する制御手段をさらに有し、前記ルータ広告送信手段は、前記通信端末へのルータ広告を最後に送信した時刻から所定期間が経過する前に前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信せず、前記所定期間が経過してから前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信するように制御される、ことを特徴とする付記17−21のいずれか1項に記載の通信システム。
【0120】
(付記23)
前記通信端末が、
前記ルータ広告の受信後にルータ広告受信タイマをスタートさせるルータ広告受信タイマ管理手段と、
前記通信路を解放した後で前記ルータ広告受信タイマがタイムアウトすると、前記通信路を再構築するアクセス手段と、
を有する、ことを特徴とする付記17−22のいずれか1項に記載の通信システム。
【0121】
(付記24)
前記ルータ広告受信タイマ管理手段は、前記ルータ広告の受信あるいは前記ルータ広告受信後の前記通信路の解放をトリガとして前記ルータ広告受信タイマをスタートさせることを特徴とする付記23に記載の通信システム。
【0122】
(付記25)
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定機能と、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信機能と、
を前記コンピュータに実現することを特徴とするプログラム。
【0123】
(付記26)
前記通信端末が前記通信路を解放している時に、前記通信システムにおけるモバイルアンカー装置から前記通信端末宛てのルータ広告を受信すると、当該ルータ広告を保持するルータ広告保持機能をさらに前記コンピュータに実現し、前記通信路が再構築された時に、前記ルータ広告送信手段が前記保持されたルータ広告を前記通信端末へ送信する、ことを特徴とする付記25に記載のプログラム。
【0124】
(付記27)
通信端末起動待ちタイマを管理するタイマ管理機能をさらに前記コンピュータに実現し、前記タイマがタイムアウトした時に前記通信路を再構築させることを特徴とする付記25または26に記載のプログラム。
【0125】
(付記28)
前記タイマ管理機能は、前記通信路の解放あるいは前記ルータ広告の送信をトリガとして前記通信端末起動待ちタイマをスタートさせることを特徴とする付記27に記載のプログラム。
【0126】
(付記29)
前記通信端末に対する通信システム側からのページングにより前記通信路を再構築させることを特徴とする付記27または28に記載のプログラム。
【0127】
(付記30)
前記ルータ広告送信機能は、前記通信端末へのルータ広告を最後に送信した時刻から所定期間が経過する前に前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信せず、前記所定期間が経過してから前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信するように制御される、ことを特徴とする付記25−29のいずれか1項に記載のプログラム。
【0128】
(付記31)
付記25−30のいずれか1項に記載の通信システムにおける通信端末として端末コンピュータを機能させるプログラムであって、
前記ルータ広告の受信後にルータ広告受信タイマをスタートさせるルータ広告受信タイマ管理機能と、
前記通信路を解放した後で前記ルータ広告受信タイマがタイムアウトすると、前記通信路を再構築するアクセス機能と、
を前記端末コンピュータに実現することを特徴とするプログラム。
【0129】
(付記32)
前記ルータ広告受信タイマ管理機能は、前記ルータ広告の受信あるいは前記ルータ広告受信後の前記通信路の解放をトリガとして前記ルータ広告受信タイマをスタートさせることを特徴とする付記31に記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明は、携帯電話などの無線通信のみならず、各種の通信端末が利用するコンピュータネットワークを利用した通信システム全般において適用可能である。
【符号の説明】
【0131】
1、1a、1b,1c 通信システム
10 アクセス機能エンティティ
20 アクセスGW機能(C-plane)エンティティ
30 アクセスGW機能(U-plane)エンティティ
31 ベアラ管理機能エンティティ
32 パケット転送機能エンティティ
33 ルータ広告送信機能エンティティ
34 ルータ広告保持機能エンティティ
35 通信端末起動待ちタイマ管理機能エンティティ
40 モバイルアンカー機能エンティティ
50、50a 通信端末
51 通信機能エンティティ
52 アクセス機能エンティティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置であって、
前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、
を有することを特徴とするアクセスゲートウェイ装置。
【請求項2】
前記通信端末が前記通信路を解放している時に、前記通信システムにおけるモバイルアンカー装置から前記通信端末宛てのルータ広告を受信すると、当該ルータ広告を保持するルータ広告保持手段をさらに有し、
前記通信路が再構築された時に、前記ルータ広告送信手段が前記保持されたルータ広告を前記通信端末へ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【請求項3】
通信端末起動待ちタイマを管理するタイマ管理手段を有し、前記タイマがタイムアウトした時に前記通信路を再構築させることを特徴とする請求項1または2に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【請求項4】
前記タイマ管理手段は、前記通信路の解放あるいは前記ルータ広告の送信をトリガとして前記通信端末起動待ちタイマをスタートさせることを特徴とする請求項3に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【請求項5】
前記通信端末に対する通信システム側からのページングにより前記通信路を再構築させることを特徴とする請求項3または4に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【請求項6】
前記ルータ広告送信手段を制御する制御手段をさらに有し、前記ルータ広告送信手段は、前記通信端末へのルータ広告を最後に送信した時刻から所定期間が経過する前に前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信せず、前記所定期間が経過してから前記通信路が再構築された時には前記ルータ広告を送信するように制御される、ことを特徴とする請求項1−5のいずれか1項に記載のアクセスゲートウェイ装置。
【請求項7】
請求項1−6のいずれか1項に記載のアクセスゲートウェイ装置を含む通信システムにおける通信端末であって、
前記ルータ広告の受信後にルータ広告受信タイマをスタートさせるルータ広告受信タイマ管理手段と、
前記通信路を解放した後で前記ルータ広告受信タイマがタイムアウトすると、前記通信路を再構築するアクセス手段と、
を有することを特徴とする通信端末。
【請求項8】
前記ルータ広告受信タイマ管理手段は、前記ルータ広告の受信あるいは前記ルータ広告受信後の前記通信路の解放をトリガとして前記ルータ広告受信タイマをスタートさせることを特徴とする請求項7に記載の通信端末。
【請求項9】
通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供する通信システムにおけるアクセスゲートウェイ装置のルータ広告通信制御方法であって、
前記通信システムにおける通信路の有無を判定し、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信する、
ことを特徴とするルータ広告通信制御方法。
【請求項10】
通信端末が接続して通信を行なうための通信システムであって、
前記通信端末の前記通信システムへの接続を提供するアクセス手段と、
前記通信端末がデータ通信を行なうための通信路を提供するアクセスゲートウェイ手段とを有し、
前記アクセスゲートウェイ手段が
前記通信システムにおける通信路の有無を判定する通信路判定手段と、
前記通信路が新たに構築された時あるいは再構築された時に前記通信端末へルータ広告を送信するルータ広告送信手段と、
を有することを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−70319(P2013−70319A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208779(P2011−208779)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】