説明

通信システムにおける通知座標の周期的送信

【課題】受信デバイスのバッテリ電力消費量が小さく、通知の取得逃しおよび誤報の確率が低いことが保証されるMICH構造に基づく通知メカニズムを提供する。
【解決手段】K個の通知インジケータは、フレームあたり1つずつ周期的に送信される。各フレーム内の通知インジケータをインデックスしている通知インジケータ識別子を取得する目的で、複数の通知識別子がK次元空間に配置される。この空間のK個の座標のそれぞれは、Nni個の値をとることができ、Nniは、フレームあたり伝えられる通知インジケータの数である。K次元空間内にn番目の通知シーケンスがマッピングされている位置のi番目の座標Xi,nは、式i=M mod Kを満たすフレーム番号を持つフレーム内のn番目の通知シーケンスに属している通知インジケータの識別子を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特殊なイベントを1基以上の受信器に通知することが要求される通信システムに関する。特に、本発明は、マルチフレームに基づく通知処理に関する。
【背景技術】
【0002】
各デバイスとの個別接続が確立されないネットワークにおいては、着信、データの到着、特定のサービスの要求などのイベントについて、デバイスがアイドル状態でありデバイスの機能の一部が使用不可能であるときに、デバイスに通知する必要がある。ネットワークデバイスは、ネットワーク上の出来事に注意を払う必要があることをデバイスに伝える通知を探す目的で、所定の瞬間にネットワーク上のデータストリームを監視する。
【0003】
そのようなネットワークのよく知られている一例は、無線ネットワークであり、特に、セルラーネットワークである。セルラーネットワークの特殊な例として、UMTSについて以下に詳細に説明する。
【0004】
ページング処理は、通信システムにおける最も基本的な処理の1つである(概要については、Harri Holma、Antti Toskalaの「WCDMA for UMTS, radio access for third generation mobile communications, second edition」(John Wiley & Sons, Ltd.)を参照)。ページング処理は、移動端末(UMTSにおいてはUEと称する)と無線アクセスネットワークとの間に定義されている処理であり、この場合、無線アクセスネットワークは、特殊イベントの発生についてUEに知らせ、UE側の関連する挙動をトリガーする目的に使用される。ページング処理の主たる目的は、着信(音声またはデータ)について特定のUEに知らせることであるが、ネットワークコンフィギュレーションの変更を示す目的と、この変更情報が送信されるセル内のすべてのUEに、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)を読み取るように要求する目的にも使用することができる。
【0005】
この処理の最も代表的な例は、第三者によって開始される呼を確立することを目的とする、アイドルモードのUEのページングである。ページング処理は、図6に示してある。アイドルモードのUEは、オンに切り替えられており、ネットワークに登録されているが、ネットワークとの永続的な接続は確立されていない。ネットワークに登録されると、各UEはページンググループに割り当てられ、ページンググループは、ページングインジケータPI101によって識別される。アイドルモードにおいては、UEは、定期的にPICH100を監視し、このチャネルは、さまざまなページングインジケータのステータス(アクティブ/非アクティブ)を伝える。特定のページングインジケータがアクティブになると、それによって、対応するページンググループに属すセル内のUEすべてがトリガーされ、ページングチャネル(PCH)を読み取り、PICH上で受信されるページングメッセージの有効性と、ページングの対象がページンググループ全体(全体ページング(general paging))かあるいは特定のUEであるかとを確認する。
【0006】
より詳細には、各ページンググループは、2つのパラメータによって一意に定義される。第1のパラメータは、ページングオケージョン(paging occasion)102であり、これは、特定のページンググループに属すUEがPICHを読み取るべき瞬間を指定する。第2のパラメータは、ページングインジケータ識別子であり、これは、対象のページンググループに関連付けられている、ページングオケージョンフレーム102内のインジケータ101を識別する。
【0007】
ページングオケージョンの位置は、3GPP TS 25.304v5.4.0「User Equipment (UE) procedures in idle mode and procedures for cell reselection in connected mode」に、次のように定義されている。
【数3】

【0008】
この式において、IMSIは、グローバルに一意なUEの識別番号であり、nは、正の整数である。式1は、各UEのページングオケージョンのシステムフレーム番号を示している。システムフレームナンバリング(SFN)103は、時間軸に沿って送信フレームを識別する目的に使用される、周期実行時間カウンタ(cyclic running time counter)である。SFNは、0〜4095の値をとることができる。各フレーム102および104〜112は、長さ10msである。SFNの定義は、3GPP TS 25.402v5.3.0「Synchronisation in UTRAN Stage 2」に記載されている。さらに、ページングを目的として、時間はDRX周期(DRX cycle)113(不連続受信)に分割されており、この周期によって、固定数のフレーム(DRX周期長(DRX cycle length))(この例においては102および106〜111)がさらに編成される。3GPPにおいては、DRX周期113は、ネットワークによって設定されるパラメータであり、8フレーム(0.08s)〜512フレーム(5.12s)の間で変化させることができる。各UEは、DRX周期113ごとに一回、ページングオケージョンに対応するフレーム102においてウェイクアップし、PICH100を通じて送信される、自身に関連するページングインジケータ101を監視する。
【0009】
特定のページンググループに関連するページングインジケータ識別子(paging indicator identifier)は、次のように、UE識別子であるIMSIにも依存する(上記に引用した3GPP TS 25.304v5.4.0から)。
【数4】

【0010】
この式において、N=(18,36,72,144)は、3GPP TS 25.211v5.5.0「Physical channels and mapping of transport channels onto physical channels」に定義されている、PICHフレームあたりのページングインジケータの数である。
【0011】
UEページンググループのページングインジケータ識別子に対応するページングインジケータPI101が、UEページンググループのページングオケージョンフレームの1つの間にアクティブになると、そのUEはPCH(ページングチャネル)を読み取る。
【0012】
物理チャネルPICHの構造は、3GPP TS 25.211v5.5.0に指定されている。1つのフレーム200は、図7に示したように、長さ10msであり、300個のビット201,202に分割されている。最後の12個のビット202は使用されておらず、将来的な用途に確保されている。最初の288個のビット201は、N個のページングインジケータに分割されており、Nはネットワークによって設定される。ページングインジケータPIは、時間的に局所的な干渉(time-localised interference)に対抗する目的で、次の式に示すように、SFNに基づくページング位置qにさらにマッピングされる。
【数5】

【0013】
各PIの長さLは、Nに応じて2個の連続するビット(N=144)から16個の連続ビット(N=18)までの間で変わる。PIがアクティブになると、対応するL個のビットのすべてが1に設定される。それ以外の場合、これらのビットは0に設定されている。
【0014】
ページング処理のパフォーマンスは、2つの指標、すなわち、イベント取得逃し(missed event)の確率Pと、誤報(false alarm)の確率Pとによって測定される。イベント取得逃しは、送信器と受信器との間のインタフェースの信頼性が低いことに起因する復号化エラーを理由として、UEがページングメッセージを検出できないときに発生する。誤報は、UEによって行われるページング判定が正の結果であるが、そのUEが実際にはページング対象ではなかったときに発生する。これは、一般的には、いくつかのUEが同じページンググループを共有しているために起こる。誤報は、信頼性の低いインタフェースに起因することがある。
【0015】
ページング処理のパフォーマンスは、PICH送信電力、フレームあたりのページングインジケータの数N、DRX周期長という3つの要因によって強く影響される。最初の2つの要因は、イベント取得逃しの確率P(ページを取得し損なう確率)に特に強く影響し、後の2つの要因は、主として誤報の確率P(専用ページ(dedicated page)が送られていないにもかかわらずアクティブページを復号化する確率)に影響する。PICH送信電力が一定の場合、確率Pは、Nの値が低いとき(例:18)よりもNが高い値(例:144)に設定されているときに、ずっと高くなる。当然ながら、正確な値は、UEの受信器のパフォーマンスに依存する。この態様についてはこれ以上詳しく説明しないが、低いN値は低いPを示唆することを念頭に置いておかれたい。残念ながら、このパラメータは、誤報の確率に対しては逆に影響し、PとPとの間でのトレードオフが必要である。実際には、受信が完全であると想定すると、誤報の確率は、次の式によって与えられるページンググループの総数(Total number of paging groups)の逆数によって決まる。
【数6】

【0016】
誤報の確率の典型的な値は、後の表1の右列に示してある。
【0017】
UMTSでは、MBMS(Multimedia Broadcast Multicast Service)の導入により、ページングの分野に新しい態様がもたらされた。
【0018】
MBMSにおいては、サービス(ビデオクリップ、データのダウンロードなど)は、事前定義されたサービスエリアにブロードキャストされ、そのサービスをあらかじめサブスクライブしている1基以上のモバイルデバイスが同時に受信する。MBMSのアーキテクチャと、MBMSが行うことのできる機能の概要は、3GPP TS 23.246v6.2.0「Architecture and functional description」に記載されており、MBMSの無線の側面は、現在、3GPP TS 25.346v6.0.0「Introduction of the Multimedia Broadcast Multicast Service (MBMS) in the Radio Access Network (RAN) stage 2」に標準化されている。MBMSの主たる目的は、同じ情報をいくつかのモバイルデバイスに同時に送信できるようにすること(ポイントツーマルチポイント送信:PtM)である。従って、ネットワークは、そのデータを送信する目的で、対象のモバイルデバイスのそれぞれへの個別リンクを確立する必要がない。現在、MBMSサービスをUMTSシステムに導入する目的で、3つの新しいチャネルが標準化されている。MTCH(MBMSトラフィックチャネル)は、PtM送信時にMBMSデータコンテンツ自体を1つのセル内のいくつかのUEに伝えるものと予測されている。ブロードキャストサービスにおける対象のUEが数基のみである場合、別の個別無線リンクが確立された後、ネットワークは通常のDPCHチャネルに頼ることができる(ポイントツーポイント送信PtP)。さらには、2つの制御チャネルが導入されている。MCCH(MBMS制御チャネル)は、現在のMBMSコンフィギュレーションをブロードキャストし、MBMS固有のパラメータまたはメッセージを伝える。MICH(MBMSインジケータチャネル)は、UEへの通知目的に使用される。
【0019】
MBMSをサポートするために必要な機能の1つは、MBMS通知処理であり、ネットワークは、この処理を使用して、特定のサービスを受けようとするUEに、送信が行われることを通知し、必要なコンフィギュレーションパラメータを伝える。この機能の設計上の主たる基準は、UEのバッテリ消費量と、あらゆる種類の摂動(perturbation)に対する伝送のロバスト性と、誤報の確率が低いことである。残念ながら、これらの設計目標は互いに矛盾し、一般には、UEのバッテリ消費量と誤報の確率との間でのトレードオフが必要である。例えば、1つ以上のMBMSサービスに参加しているUEは、MICHを定期的に監視するバックグラウンドプロセスを実行する必要がある。MICHを頻繁に読み取ることにより、誤報の確率を減少させ、シグナリングのロバスト性を高め、通知の遅延時間を短縮することができるが、UEの電力消費量に重大に影響する。
【0020】
MBMSの場合、上記に引用した3GPP TS 25.346v6.0.0に提示されている現在の有効な想定は、ページング処理をできるだけそのまま利用することである。各MBMSサービスは、MBMSサービス識別子に基づいてMBMSサービスグループにマッピングされ、例えば、UEは、UE識別子(ISIM)に基づいてページンググループ上にマッピングされる。MBMSサービスグループは、通知識別子によって識別され、通知識別子は、ページングインジケータ識別子のコンセプトによく似ている。MBMSサービスの識別子と、対応するMBMSサービスグループの通知識別子との間のマッピング関数は、指定されておらず、現在までに具体的な提案はなされていないが、最終的に指定された場合、式2に示したものに類似するマッピング関数がおそらく使用される。MBMSサービスの識別子の数は、現在、224と予測されているのに対して、MBMSサービスグループの数は、標準化される通知処理に依存する。しかしながら、MBMSサービスグループのコンセプトが、3GPPのR1-040536「False Alarm on MICH」に提示されているいくつかの提案のように標準化されるとは限らず、3GPP TSG RAN1 Meeting #37(Qualcomm社)は、このコンセプトを必要としていない。
【0021】
さらには、図8に示した新しいMBMSインジケータチャネル(MICH)300が導入されており、これは、PICH100と同じフレーム構造を利用する。このチャネルには、フレームあたりNni個のMBMS通知インジケータNIが含まれ、Nniの値は、PICHによって伝えられるフレームあたりのページングインジケータNの数とは異なっていてもよい。各MBMSサービスグループの各通知識別子には、MICHフレーム内の通知インジケータNI301が関連付けられる。各NIは、Nniに応じてL個のビットから構成され、Lは、2個のビット(N=144)から16個のビット(N=18)までの間で変わる。NIがアクティブになると、対応するL個のビットすべてが1に設定される。それ以外の場合、これらのビットは0に設定されている。MICHフレームは、変更期間(Modification Period)302にさらに編成されており、この変更期間は、セルにおいて考慮される最長のDRX周期と少なくとも同じ長さを持つ必要がある。通知されるMBMSサービスグループは、変更期間の間は同じであり、通知されるMBMSサービスグループを監視しているMBMSのUEが、次の変更期間にMCCHを通じてブロードキャストされる情報を読み取る。
【0022】
ページング処理に関する主たる違いは、MBMSにはページングオケージョンのコンセプトが存在しないことであり、なぜなら、MBMSサービスの通知は、変更期間を構成しているフレームすべてにわたって伝えられるためである。このように実行されるのは、セル内のアイドルモードのUEすべてに通知を届けるためである。アイドルモードのUEがMICHを読み取るべき時期は、現時点では指定されていないが、1つの可能な解決策は、ページング処理によって定義されているページングオケージョン102においてMICHを確認することである。なぜなら、図8に示した通常のページング処理の場合、UEはいずれにしてもPICHを監視する必要があるためである。このことは電力の節約につながる。なぜなら、ページングおよびMBMS通知では、DRX周期あたり受信器を一回起動するのみでよいためである。
【0023】
標準のページング処理の場合、ページングオケージョンによって認識されるMBMSサービスグループ間では時分割多重化が行われないため、MBMSサービスグループの総数は、ページンググループの数よりも大幅に少ない。MBMSサービスグループの総数は、容易に導くことができ、Nniに等しい。ページング処理に関しては、MBMSサービスグループの規模は、誤報の確率Pと、通知を取得し損なう確率Pとに影響する。低いPを保証するためには、Nniを低い値に設定する必要がある。しかしながら、このことは、Pにはマイナスに影響する。従って、時間分離が失われることを通知インジケータの数を増やすことによって補正できないため、MBMSの誤報の確率は、表1の第2列に示したように、ページング処理の場合よりも大幅に高い。
【表1】

【0024】
MICHにおける誤報の確率を低減する目的で、現在、3GPPでは2つの主たる提案が考慮されている。一つは、Samsung社がR1-040520「Reducing the false alarm probability on MICH decoding」(3GPP TSG RAN1 Meeting #37(Samsung))において提案したものであり、MBMSサービスグループは、1つのMICHフレーム内の対応する通知インジケータによって伝えられるK個の通知インジケータ識別子の特定の組み合わせによって識別される。2つ目の提案は、Qualcomm社からなされたものであり、MBMSサービス識別子のそれぞれを、変更期間を構成している連続するフレームにわたる対応する通知インジケータによって伝えられる通知インジケータ識別子のシーケンスに直接的にマッピングすることを提案している(上記に引用した3GPP R1−040536を参照)。この方式では、フレームあたり1つの通知インジケータ識別子が伝えられる。UEは、MBMSサービスが通知されたかを判定する目的で、このシーケンスからK個のインジケータを読み取る。
【0025】
以下では、最初の方式を「インジケータ組み合わせ方式」と称し、後の方式を「インジケータシーケンス方式」と称する。
【0026】
容易に理解される点として、いずれの提案も、通知を伝えるのに、単一要素メッセージ(single element message)(1つの通知インジケータ)を利用するのではなく、マルチコンポーネントメッセージ(multi-component message)を利用している(いくつかの通知インジケータが使用される)。これらの提案の主たる違いは、インジケータ組み合わせ方式では、同じフレームの通知インジケータ識別子を使用するのに対して、インジケータシーケンス方式では、いくつかのフレームに分散している通知インジケータを考慮することである。さらに、強調しておくべき点として、3GPP R1−040536(インジケータシーケンス方式)では、MBMSサービスは直接的に通知され、MBMSサービスをMBMSサービスグループにマッピングする中間段階は存在しない。
【0027】
MBMSサービスグループのそれぞれを同じフレーム内の通知インジケータ識別子の組み合わせにマッピングする3GPP R1−040520の提案(インジケータ組み合わせ方式)では、MBMSサービスグループの規模が増大し、従って誤報の確率が減少するというメリットがある。
【0028】
MBMSサービスグループの数は、次の式によって与えられる。
【数7】

【0029】
この式において、Kは、1つのMBMSサービスグループに考慮される1つのフレーム内の通知インジケータの数を表す。
【0030】
ni=18、K=2の場合、MBMSサービスグループの数は153である。
【0031】
この提案の主たる欠点は、(同じフレーム内で)複数のMBMS通知が同時に実行される場合、誤報の確率が増大することである。なぜなら、重なりの影響が懸念されるためである。このことは図9に示してある。ここでは、通知インジケータ401,402はMBMSサービスグループ1に関連付けられており、通知インジケータ402,403はMBMSサービスグループ2に関連付けられており、通知インジケータ403,404はMBMSサービスグループ3に関連付けられている。この場合、MBMSサービスグループ1および3を同時に通知すると、MBMSサービスグループ2に関心のあるUEがトリガーされ、これらのUEに対する誤報が発生する。さらに、MBMSサービスグループ識別子と通知インジケータ識別子との間の単純かつ実現可能なマッピングは、現在までに提案されていない。
【0032】
インジケータ組み合わせ方式の場合の誤報の確率Pfの一例は、上記の表1の第3列に示してある。
【0033】
Qualcomm社は、3GPP R1−040536の中で、MBMSサービス識別子のそれぞれを、変更期間にわたって送信される通知インジケータ識別子のシーケンスに直接的にマッピングすることを提案している(インジケータシーケンス方式)。UEは、このシーケンスからK個の通知インジケータを読み取る。これを図10に示す。図10に示した例においては、Kは2に等しい。UEは、UEのページングオケージョン102から開始して、MICH300のフレーム503,504内の2つの通知インジケータ501,502を読み取る。通知インジケータ501,502のいずれも正である場合、対応するMBMSサービス識別子の通知が存在するものと想定され、通知の原因についての情報がMCCHから受信される。
【0034】
この方式では、区別することのできるMBMSサービス識別子の数は、UEが読み取る通知インジケータの数に依存する。これは次の式によって与えられる。
【数8】

【0035】
この式において、Kは、読み取られる通知シーケンスの通知インジケータの数を表す。
【0036】
区別可能なMBMSサービスの数は、ある意味では、MBMSサービスグループの数に似ており、なぜなら、いずれも誤報の確率に同じ影響を与えるためである。
【0037】
ni=18、K=2の場合、区別可能なMBMSサービスの数は324であり、これは、インジケータ組み合わせ方式の場合よりも大幅に大きい。
【0038】
さらに、この手法では、相異なる通知メッセージが重なる可能性が、Samsung社の手法の場合と比較して大幅に小さい。このため、この手法は、複数の通知が同時に行われる場合におけるロバスト性が高く、従ってより有利である。
【0039】
3GPP R1−040536では、シフトレジスタ構造を使用し、擬似乱数生成器を用いて通知インジケータ識別子シーケンスを生成することを提案している。疑似乱数生成器は、過去の数列に基づいて疑似乱数列を反復的に生成する。生成器の規則が既知であるとき、数列は完全に求められ、初期値(生成種)と開始時刻(変更期間の開始時)によって定義される。残念ながら、この方式では、UEは、同じ数列生成器を絶え間なく実行することによって数列の展開を認識する必要がある。このことは特に不適切である。なぜなら、UEが知る必要があるのは、数列の値のうち、UEが実際にMICHを読み取るK個のSFNにおける値のみであるためである。
【0040】
インジケータシーケンス方式の場合の誤報の確率Pfの一例は、上記の表1の第4列に示してある。
【0041】
上記に強調したように、イベントの取得逃しの確率を決めるのは、主として、MICHの送信電力と通知インジケータの長さであり、この態様については本発明では扱わない。先の表1と後の表2に示したように、現在のところ、通知シーケンスを使用することは、誤報の確率に関するパフォーマンスが最良となるが、3GPP R1−040536に提案されている通知シーケンス方式では、いくつかのバックグラウンド処理が必要であり、従って、バッテリの寿命に関しては最適ではない。
【発明の開示】
【0042】
本発明の目的は、受信デバイスのバッテリ電力消費量が小さいことと、通知の取得逃しおよび誤報の確率が低いこととが保証される、MICH構造に基づく通知メカニズムを提供することである。
【0043】
この目的は、請求項1による方法と、請求項6によるデバイスと、請求項7によるコンピュータ可読媒体と、請求項8によるデバイスと、請求項9によるコンピュータ可読媒体と、請求項10による通信システムとによって達成される。
【0044】
この目的は、K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、通知識別子に対する通知が存在する場合、シーケンスに属している通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、を含んでいる方法であって、通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、通知インジケータ識別子のシーケンスがK個の座標で構成されている方法、によって達成される。
【0045】
本発明の態様においては、通信システムのデバイスにおいて実行される、通知の方法は、K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、通知識別子に対する通知が存在する場合、シーケンスに属している通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、を含んでおり、通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、通知インジケータ識別子のシーケンスがK個の座標で構成されている。
【0046】
本発明の他の態様においては、通知生成器とネットワークインタフェースとを備えている、通信システムのデバイスは、K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、通知識別子に対する通知が存在する場合、シーケンスに属している通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、を含んでいる方法であって、通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、通知インジケータ識別子のシーケンスがK個の座標で構成されている、方法、を実行するように構成されている。
【0047】
本発明のさらなる態様においては、コンピュータ可読媒体に命令が格納されており、この命令が通信システムのデバイスのプロセッサによって実行されると、デバイスは、K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、通知識別子に対する通知が存在する場合、シーケンスに属している通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、を含んでいる方法であって、通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、通知インジケータ識別子のシーケンスがK個の座標で構成されている方法、を実行する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下に、本発明の説明上の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図面においては、同一または対応する要素および構造は、同一または対応する参照数字によって示してある。本発明の原理を説明する目的で、添付の図面は本明細書に組み込まれており、明細書の一部を形成している。図面は、本発明がいかにして為され使用されるかについての例を図解して説明することのみを目的としており、本発明を制限するものと解釈されないものとする。さらなる特徴および利点は、添付の図面に図解してある本発明の以下の具体的な説明から明らかになるであろう。
【0049】
本発明は、通知座標の周期的な送信に基づく、マルチフレーム通知メッセージングの新しい方法を提供する。以下では、この方法を「周期的通知シーケンス方式」と称する。
【0050】
本発明による方法は、通知を必要とし、かつフレーム型データ構造を有する各種の有線および無線ネットワークに適用することができるが、以下では、3GPPに定義されているものなど、UMTSにおけるMBMS通知の例について、一般性を失うことなく説明する。これ以外にも、他の規格の有線ローカルエリアネットワークまたは無線ネットワークを使用して適用することも考えられる。例えば、有線ローカルエリアネットワークのデバイスをウェイクアップさせる目的に、通知を使用することができる。
【0051】
図1を参照する。空間600は、有限長Kの通知シーケンスを含んでいるものと考えられる。図1に示した例においては、Kの値は3である。
【0052】
次の式は、可能な通知シーケンスの数を与える。
【数9】

【0053】
3GPPでは、生成される通知シーケンスの数に応じて、特定のMBMSサービスグループに通知シーケンスを関連付けるか、または、MBMSサービスを直接的に識別することができる。これは、シーケンス長と、フレームあたりの通知インジケータの数とに依存する。例えば、Nni=18、K=6の場合、通知シーケンスの数は、3GPP TS 29.846v1.3.1において現在予測されるMBMSサービス識別子の数よりも多くなり、この場合には、MBMSサービスグループを導入する必要がない。
【0054】
図1に示したように、空間600は、複数の通知識別子(例:MBMSサービスグループ識別子またはMBMSサービス識別子)を表しており、K次元空間とみなすことができる。各通知識別子は、次のようにK個の座標のセットによって識別することができる。
【数10】

【0055】
この式において、Xi,n∈[0,Nni−1]であり、nは、n番目の通知シーケンスの通知識別子である。
【0056】
通知インジケータが、以下の規則に基づき、SFNによって識別されるフレーム内で座標Xi,n601,602,603によって識別されるときに、n番目の通知シーケンスのi番目の通知インジケータ識別子を送信することを提案する。

SFN mod K =i である場合
MICH上のXi,n番目の通知インジケータをアクティブにする
終了
【0057】
座標Xi,n601,602,603は、ネットワークとUEとによって容易に計算することができる。Xi,n座標を計算する1つの可能な方法は、次の一組の反復等式によって与えられる。
【数11】

【0058】
この式において、modはモジュロ演算であり、divは整数の除算演算である。
【0059】
別の可能な方法は、次の式によって与えられる。
【数12】

【0060】
いずれの方法も等価であることに留意されたい。
【0061】
MICH上にマッピングされるインジケータの復号化が誤りなく完全に行われると想定したとき、通知シーケンスの長さとUEが読み取るインジケータの数(インジケータシーケンス方式)とが同じである場合、上記に示した提案は、提案されているインジケータシーケンス方式と同じ誤報確率を有する。分析結果とシミュレーション結果を表2に示し、シミュレーションにおける想定事項を表3に示した。
【表2】

【表3】

【0062】
次に、一例として、フレームあたりの通知インジケータの数Nni=18であるシステムについて考える。シーケンス長さK=3の場合、18=5832個の通知識別子を区別することができる。サービスに通知識別子3277が割り当てられる場合、シーケンスを構成する通知インジケータのデカルト座標および識別子は、次のとおりである。
X0,3277 = 3277 mod 18 = 1
X1,3277 = ((3277-1) div 18) mod 18 = 182 mod 18 = 2
X3,3277 = ((182-2) div 18) mod 18 = 10 mod 18 = 10
SFNが1713のフレームでは、
i = 1713 mod 3 = 0
【0063】
従って、通知の場合、X0,3277=1によってインデックスされる通知インジケータを正に設定する。次のフレームにおいて、X1,3277=2によってインデックスされる通知インジケータを正に設定し、次のフレームにおいて、X3,3277=10によってインデックスされる通知インジケータを正に設定する。通知期間の最後まで、すべての各フレームについて同じことを周期的に繰り返す。
【0064】
次に、図2を参照し、この図は、K=2の場合の例を示している。空間700は、一辺がNniの正方形として考えることができ、X0,n701およびX1,n702は、周知の(x,y)座標である。
【0065】
n番目の通知シーケンスは、次の式によって識別される。
【数13】

【0066】
座標は、次のように容易に計算される。
【数14】

【0067】
強調しておくべき点として、上記に提示した、K個の座標Xi,nを計算する方法は唯一のものではなく、いくつかの別の方法も可能である(例:式(10)に提案したように最大の座標から開始する)。K個の座標を計算する目的でどの式を選択するかは、全体的な複雑さ、またはUEの電力消費量に大きくは影響しない。この計算は、UEが監視すべきMBMSサービス識別子がUEに伝えられたときに1回実行されるのみである。
【0068】
通知シーケンスの数に応じて、通知識別子をMBMSサービスグループ識別子に関連付けるか、またはMBMSサービス識別子に直接関連付ける。
【0069】
本発明の別の適用方法においては、通知識別子をデバイス自体の識別子とすることもできる。
【0070】
次に、図3を参照する。この図は、本発明による方法を採用した模範的なフローチャートを示している。3つの列は、第1のネットワークデバイス801(例えばネットワークコントローラとすることができる)と、第2のネットワークデバイス803(例えばUMTSのUEとすることができる)と、これらのデバイスを接続しているネットワーク802の処理動作を示している。最初に、ネットワークコントローラ801が、ステップ804において、シーケンス長Kを定義し、ステップ805において、それをネットワーク802を通じてUE803に送信する。この場合、UE803は、ステップ806における通知識別子(例えばサービス識別子またはサービスグループ識別子)が割り当てられているサービスをサブスクライブしていると想定する。ステップ807において、この識別子をUE803に通知する。Kは、通知識別子を割り当てて送信した後に何らの問題なく再定義することができる。従って、ステップ804とステップ805は、ステップ806およびステップ807の後に実行することもできる。この時点で、どちらのデバイスも、ステップ808とステップ809において、上述したように通知インジケータ識別子のシーケンスを計算することができる。
【0071】
UE803に知らせる必要があるのは、Kと通知識別子のみである。UEがオフに切り替えられて、長時間の後にオンに切り替えられた場合、UEが行う必要があるのは、通常はKについての情報を受信することのみであり、UEは、ネットワークにおいてブロードキャストされるフレーム番号と上記の式とを使用して、シーケンスの通知インジケータ識別子のうち実際のフレームに属している通知インジケータ識別子を、フレーム番号以外の同期なしに直接的に求めることができる。
【0072】
例えば送信すべき新しいデータが存在するなどの理由で、与えられた通知識別子に対する通知が存在する場合(ステップ810において「YES」)、次いで、ステップ811において、ネットワークコントローラが、計算された通知インジケータ識別子によって識別される(各フレームの1つの)通知インジケータを正に設定する。別の通知識別子を通知する場合には、同じフレーム内で別の通知インジケータ、または同じ通知インジケータを正に設定することができる。すべての通知インジケータは負に初期化されているため、このことは、すべての通知を分離することに相当する。ステップ812において、すべての通知インジケータをネットワークを通じてブロードキャストする。これらの通知インジケータは、適切な時間間隔以内にUE803が受信することができる。次いで、シーケンスに属している通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータについて内容を確認することができ、それぞれの通知の存在を検出することができる。この文脈においては、1つのフレームは、その間にシーケンスの1つの通知インジケータが送信される単位時間として理解される。これはUMTSフレームとすることができるが、例えばUMTSサブフレームなど、UMTSフレームより短いかまたは長い任意の単位時間とすることもできる。
【0073】
図4は、通信システムのデバイス900の模範的な構造を示しており、このデバイスは、上述した方法に従って通知を送ることができる。このデバイスは、その他の要素のうち、特に、プロセッサ903と、他のネットワークとのインタフェース904,905など、上述した通知インジケータを生成する通知生成器901と、データのうち特にこれらの通知インジケータを通信ネットワークを介して送るネットワークインタフェース902とを備えていることができる。通知生成器901は、汎用プロセッサにおいて実行することができるように、ソフトウェアに実装するのが有利である。
【0074】
図5は、通信システムのデバイス1000を示しており、このデバイスは、デバイス900によって送られる通知を受信して検出するようにされている。このデバイス1000は、ネットワークから通知インジケータおよびその他の情報を受信するネットワークインタフェース1001と、受信した通知インジケータから通知を検出する通知検出器1002とを備えている。このデバイス1000は、本発明を実施するのに必要ではない、プロセッサ1003、ディスプレイ1004、キーボード1005などの構成要素を、さらに備えていることができる。通知検出器1002は、汎用プロセッサにおいて実行することができるように、ソフトウェアに実装するのが有利である。
【0075】
本発明の別の実施形態は、上述したさまざまな実施形態をハードウェアおよびソフトウェアを使用して実施することに関連する。上述したさまざまな方法以外に、上述したさまざまな論理ブロック、モジュール、および回路は、コンピューティングデバイス、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブルロジックデバイスなどを使用して、実施または実行できることが認識されるであろう。また、本発明のさまざまな実施形態は、これらのデバイスの組み合わせによって実行または具現化することもできる。
【0076】
さらに、本発明のさまざまな実施形態は、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施するか、または、ハードウェアに直接的に実装することもできる。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装とを組み合わせることも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディクス、CD−ROM、DVDなどに格納することができる。
【0077】
上述したさまざまな実施形態は、MBMS通知における通知の取得逃しと誤報の確率を低減することができる。従って、モバイルデバイスのバッテリ電力消費量を低減することができる。
【0078】
本発明は、本発明によって構築される実施形態について説明したが、当業者には、上記の教えに照らし、添付の請求項の範囲内で、本発明の精神および意図された範囲から逸脱することなく、本発明のさまざまな修正、変形、および改良を行うことができることが明らかであろう。さらに、本文書に説明する本発明が不必要に不明瞭になることを避けるため、この分野における通常の技術を有する者が精通していると考えられる領域については、本文書では説明していない。従って、本発明は、図解を目的とした特定の実施形態によって制限されることはなく、添付の請求項の範囲によってのみ制限されることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】長さ3の通知シーケンスを3次元空間として表現した図である。
【図2】長さ2の通知シーケンスを2次元空間として表現した図である。
【図3】本発明の1つの実施形態による方法を採用しているフローチャートを示している。
【図4】通信デバイスの模範的な構造を示している。
【図5】別の通信デバイスの模範的な構造を示している。
【図6】3GPP R99に定義されているページング処理の例を示している。
【図7】3GPP R99に定義されている、ページングインジケータチャネルの模範的な構造を示している。
【図8】3GPPによって指定されている、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービスの通知処理の例を示している。
【図9】通知インジケータの重なりに起因する誤報の発生を示している。
【図10】インジケータシーケンス方式によるMBMS通知処理の別の例を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムのデバイスにおいて実行される、通知の方法であって、
K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、
前記通知識別子に対する通知が存在する場合、前記シーケンスに属している前記通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、
前記通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、
を含んでおり、
前記通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、
前記シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、
前記シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、
前記通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、
前記通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、
前記通知インジケータ識別子のシーケンスが前記K個の座標で構成されている、方法。
【請求項2】
1つのフレームにおいてNni個の通知インジケータが送信され、前記通知識別子nに割り当てられている前記K個の座標Xが、式
【数1】

を満たしている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シーケンス内の前記通知インジケータ識別子の送信順序が、前記フレームのナンバリングによって決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
フレーム番号Mが、式
【数2】

を満たしているすべてのフレームにおいて、i番目の座標は、前記割り当てられた通知インジケータの識別子である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てる前記ステップの前に、シーケンス長Kを定義するステップと、
前記値Kを通信ネットワークを介して送るステップと、
をさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
通知生成器とネットワークインタフェースとを備えた、通信システムのデバイスであって、
K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、
前記通知識別子に対する通知が存在する場合、前記シーケンスに属している前記通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、
前記通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、
を含んでいる方法であって、
前記通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、
前記シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、
前記シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、
前記通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、
前記通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、
前記通知インジケータ識別子のシーケンスが前記K個の座標で構成されている方法を、
実行するように構成されている、デバイス。
【請求項7】
命令が格納されているコンピュータ可読媒体であって、前記命令が通信システムのデバイスのプロセッサによって実行されたときに、前記デバイスが、
K個の通知インジケータ識別子のシーケンスを通知識別子に割り当てるステップと、
前記通知識別子に対する通知が存在する場合、前記シーケンスに属している前記通知インジケータ識別子によって識別される通知インジケータのすべてを正に設定するステップと、
前記通知インジケータを通信ネットワークを介して送るステップと、
を含んでいる方法であって、
前記通知インジケータのそれぞれが、少なくとも1ビットで構成されており、フレーム構造を有するチャネルを通じて連続的に送信され、
前記シーケンスが、フレームあたり正確に1つの通知インジケータ識別子を有し、
前記シーケンスが、K個のフレームの期間ごとに繰り返され、
前記通知識別子が、K次元空間に配置されており、Kが1よりも大きく、
前記通知識別子のそれぞれに一組のK個の座標が関連付けられており、
前記通知インジケータ識別子のシーケンスが前記K個の座標で構成されている方法を実行する、
コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
通知生成器とネットワークインタフェースとを備えた、通信システムのデバイスであって、請求項6に記載の通信システムのデバイスによって送られる通知を受信および検出するように構成されている、デバイス。
【請求項9】
命令が格納されているコンピュータ可読媒体であって、前記命令が通信システムのデバイスのプロセッサによって実行されたときに、前記デバイスが、請求項6に記載の通信システムのデバイスによって送られる通知を受信および検出する、コンピュータ可読媒体。
【請求項10】
請求項6に記載の少なくとも1基のデバイスと、請求項8に記載の少なくとも1基のデバイスと、前記デバイスを接続するネットワークと、を備えている、通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−33820(P2006−33820A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−179131(P2005−179131)
【出願日】平成17年6月20日(2005.6.20)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】