説明

通信ネットワークにおいてページングを最適化するための方法および装置

通信ネットワークにおけるページングプロセスを最適化する方法および対応するエンティティ。方法は、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントにページング信号を送出すること(408)、および、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定すること(410)からなる。方法は、グループ内の各アクセスポイントにおいて観測される移動性に基づいて、現在の優先レベルに関連するグループを更新すること(412)を含む。方法は、さらに、優先レベルのリスト内の次の優先レベルを現在の優先レベルとして割当てること(414)、および、ページ応答が受信されるまで、上記ステップを繰返すことを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信ネットワークに関し、より詳細には、通信ネットワークにおける最適化されたページングに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、通常、多数のアクセスポイントによって便宜を与えられる複数のセルからなる。通常、アクセスポイントは、ページングプロセスを補助するために、複数のページングエリアにグループ化される。移動局は、ページングエリア内で、または、1つのページングエリアから別のページングエリアへ移動する。一般に、通信システム内での移動局の移動は、移動局の移動性として知られる。移動局は、渡り歩くとき、移動局の位置のロケーションに関連するアクセスポイントを登録する。そのため、移動局のロケーションは、通信システムに対して更新され、他のシステム動作のために後で使用される。同様に、移動局のロケーションデータは、システム内で移動局が移動するにつれて、絶えず記録され、移動局の現在のロケーションが、システムに報告される。しかし、場合によっては、移動局が渡り歩くモードが異なるため、移動局のロケーションが、通信システムによって判別されない可能性がある。
【0003】
一般に、移動局は、少なくとも2つのモード、すなわち、接続(アクティブ)モードおよびアイドルモードで動作する。移動局はまた、アイドルモードと同様なスリープモードで動作しうる。接続またはアクティブモードでは、移動局は、とりわけ、呼を確立するか、または、別の移動局などの別の通信デバイスとのアクティブ通信に関与する。移動局が、アクティブモード中に新しいセルに移動する場合、移動局との通信の制御が、新しいセルに引き継がれる。そのため、接続モードでは、移動局についてのロケーションおよび便宜を与えるセルは、通信システムによって良好に判別される。
【0004】
一方、アクティブ通信が存在しない場合、移動局は、電池電力を節約するために、アイドルモードに切換える。アイドルモード中の移動性のために、通信システムは、移動局がアクティブモードにあるときと同等のレベルの正確さをもって移動局のロケーションを識別していない可能性がある。それは、移動局が、ネットワークとアクティブ通信状態にないためである。アイドルモードでは、移動局のロケーションは、通常、移動局が新しいページングエリア内のアクセスポイントを登録するにのみ識別される。そのため、アイドルモードでの移動局との通信が望まれるとき、ページングプロセスが通信システムによって利用されて、移動局が位置特定される。ページングプロセスは、そのページングエリア内の全てのセルにポールメッセージを送出することによって実施される。通信システムが増大するにつれて、ポールメッセージによってカバーされなければならないエリアおよび機器が付加されるため、移動局をページングするシステムコストが増加する。
【0005】
従来、ページングプロセスは、移動局が最後に登録したページングエリアの全てのアクセスポイントにページング要求をブロードキャストする。しかし、これは、ページングのためのコストを増加させ、また、ページングエリア内の全てのアクセスポイントにページング要求が送出されるため、帯域幅の非効率な利用になる可能性がある。結果として、ページングプロセスは、大量の無線資源を使用する。
【0006】
いくつかの手法が、上記問題を克服するためにページングプロセスのために提案されてきた。しかし、これらの手法は、通信システムのアーキテクチャに焦点を合わせる。さらに、これらの手法は、トラフィックの移動に基づいて、ページングエリアの無制限なオーバラップならびに通信システムの構成の動的変化を可能にする。これらのアーキテクチャベース手法は、既存の通信システムの変更を必要とし、したがって、さらなる実施コストを導入する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
相応して、既存の通信システムを利用することによって、ネットワークにおいてシグナリングトラフィックを改善し、ページングコストを低減するための改良された方法および装置を有することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
通信ネットワークにおいてページングを最適化する1つの方法は、ページング信号がその中で送出されるエリアを規定する優先レベルのリストを保持するステップを備える。優先レベルはそれぞれ、通信ネットワークにおいて見出される少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる。方法はまた、優先レベルのリストから現在の優先レベルを初期化すること、および、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントにページング信号を送出することを含む。方法は、そして、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定することを含む。方法は、さらに、現在の優先レベルに関連するグループを更新することを含む。方法は、そして、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されないときに、優先レベルのリスト内の次の優先レベルを現在の優先レベルとして割当てることを含む。ある実施形態では、優先レベルは、ページングエリア内のアクセスポイントに関する移動局の移動性によって確定される。ページングエリア内で動作する移動局の移動性が増減するにつれて、アクセスポイントの優先レベルの重みは、増減し、調整され、修正される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一部の実施形態による通信ネットワークのブロック図。
【図2】本発明の一部の実施形態によるアクセスポイントで保持される優先レベルのリスト。
【図3】本発明の一部の実施形態によるアクセスポイントのページングエンティティのブロック。
【図4】本発明の一部の実施形態による通信ネットワークにおいてページングを最適化する方法を示すフローチャート。
【図5】本発明の一部の実施形態による通信ネットワーク内のアクセスポイントに関連する優先リストを保持し更新する方法を示すフローチャート。
【図6】本発明の一部の実施形態による、ページ応答が、通信ネットワーク内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定するための方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
任意の詳細を述べる前に、実施形態が、主に、通信システムにおいてページングを最適化する装置および方法の中に存在することが認められるべきである。相応して、装置および方法のコンポーネントは、適切である場合、図面において従来のシンボルによって表現されており、本説明の利益を受ける当業者に容易に明らかになる詳細によって本開示を曖昧にしないために、実施形態を理解することに関する特定の詳細だけを示す。
【0011】
本明細書で述べる実施形態は、1つまたは複数の従来のプロセッサ、ならびに、本明細書で述べる通信ネットワークにおいてページングを最適化するために必要とされる機能の一部、ほとんど、または全てを、いくつかの非プロセッサ回路と連携して実施するように、1つまたは複数のプロセッサを制御するユニークな格納式プログラム命令からなってもよいことが理解されるであろう。非プロセッサ回路は、無線受信機、無線送信機、信号ドライバ、クロック回路、電力源回路、およびユーザ入力デバイスを含んでもよいが、それに限定されない。したがって、これらの機能は、通信ネットワークにおいてページングを最適化する方法のステップとして解釈されてもよい。あるいは、一部または全ての機能は、非格納式プログラム命令を有する状態機械によって、あるいは、各機能または機能のいくつかのある組合せが、カスタムロジックとして実施される1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)において実施されうる。もちろん、2つの手法の組合せが使用されうる。そのため、これらの機能についての方法および手段が本明細書で述べられた。さらに、普通の技術であるがそれでもおそらく多大な努力、ならびに、たとえば、利用可能な時間、最新技術、および経済的考慮事項によって動機付けられる多くのデザイン選択の一1つが、本明細書で開示される概念および原理によって導かれると、実験を最小限にして、こうしたソフトウェア命令およびプログラムおよびICを容易に生成することができることになると予想される。
【0012】
種々の実施形態が、本明細書に開示される。たとえば、通信ネットワークにおいてページングを最適化する1つの方法は、ページング信号がその中で送出されるエリアを規定する優先レベルのリストを保持するステップを備える。優先レベルはそれぞれ、通信ネットワークにおいて見出される少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる。方法はまた、優先レベルのリストから現在の優先レベルを初期化すること、および、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントにページング信号を送出することを含む。方法は、そして、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定することを含む。方法は、さらに、現在の優先レベルに関連するグループを更新することを含む。方法は、そして、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されないときに、優先レベルのリスト内の次の優先レベルを現在の優先レベルとして割当てることを含む。ある実施形態では、優先レベルは、ページングエリア内のアクセスポイントに関する移動局の移動性によって確定される。ページングエリア内で動作する移動局の移動性が増減するにつれて、アクセスポイントの優先レベルの重みは、増減し、調整され、修正される。
【0013】
別の実施形態は、通信ネットワークにおける最適ページングのための装置を含む。装置は、優先レベルのリストを保持するメモリであって、優先レベルがそれぞれ、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる、メモリを含む。装置は、また、メモリに結合されており、また、ページ応答が、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定するように働くプロセッサを含む。ページング信号は、ページ応答が、現在の優先レベルから受信されないときにだけ、次の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントに送出される。プロセッサは、さらに、アクセスポイントにおいて観測される移動性に基づいてアクセスポイントの重みを更新するように働く。
【0014】
なお別の実施形態では、方法は、優先レベルのリストを生成することであって、優先レベルがそれぞれ、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる、生成することを含む。方法は、また、ページング信号を送出するために、リスト内で優先レベルに関連するグループを選択することを含む。方法は、そして、優先レベルに関連する選択されたグループ内でアクセスポイントの重みを更新することを含む。方法は、さらに、アクセスポイントの更新された重みに基づいて、優先レベルのリストの1つの優先レベルにアクセスポイントを関連付けることを含む。アクセスポイントの重みは、種々のアクセスポイントに関して動作し関連する移動局の移動性を監視することによって更新されうる。
【0015】
図1は、述べる実施形態が利用する通信ネットワーク100のブロック図を示す。通信ネットワーク100は、通信ネットワーク100内の異なる位置に配置される複数のアクセスポイント102〜124を含む。アクセスポイント102〜124はそれぞれ、複数のグループ126〜130の1つのグループにグループ化される。たとえば、アクセスポイント104〜108はグループ126に関連付けられる。同様に、アクセスポイント110〜116はグループ128に関連付けられ、アクセスポイント118〜122はグループ130に関連付けられる。通信ネットワーク100は、通信ネットワーク100の要件に基づいて、任意の数のアクセスポイントを含んでもよく、また、任意の数のグループに関連付けられてもよい。ある実施形態では、グループは、アクセスポイントが、接続モード移動性およびアイドルモード移動性に関わる時間数に基づいて形成される。他の基準、たとえば、性能因子もまた、グループを形成するために使用されうる。図示するように、グループは、任意の数のアクセスポイントを含み、また、同様にページングエリアおよび類似の構成からなりうる。ある実施形態では、地理学的エリア内のセルは、共にグループ化されて、ページングエリアを形成する。各セルは、セル内で移動局に便宜を与えるアクセスポイントを有し、各セルは、1つまたは複数のページングエリアの一部であってよい。
【0016】
接続モード移動性において、移動局が新しいセルに入る場合、移動局との通信の制御は、新しいセルに引き継がれる。プロセスはハンドオフとして知られる。そのため、接続モード移動性では、移動局のロケーションは、各アクセスポイントでハンドオフを観測することによって知られる。同様に、アイドルモードでは、移動局の位置は、最後の知られているページングエリア内で全てのアクセスポイントにページングメッセージを送出することによって位置特定される。プロセスは、ページングとして知られる。そのため、アイドルモードの間の移動では、移動局のロケーションは、各アクセスポイントでページングプロセスを観測することによって識別される。一実施形態では、アイドルモードでは、移動局は、移動局が1つのページングエリアから別のページングエリアへ渡り歩くときに、更新プロシジャを実施する。更新プロシジャは、ネットワーク100に対して移動局の現在のロケーションを更新することに関する。ページングプロセスに関する移動性は、ネットワーク100内で動作するアクセスポイントからの、ページングメッセージに対して送出される応答を観測することによって確定される。接続モード移動性およびアイドルモード移動性は、ひとまとめに、移動性と呼ばれる。
【0017】
アクセスポイント102〜124は、いくつかの異なる2G、3G、および4G無線通信技術の任意の線通信技術に従って動作するよう構成される。これらは、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、多重アクセス用符合分割(CDMA)、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)、多重アクセス用広帯域符合分割(W−CDMA)、直交周波数分割多重(OFDM)、マイクロ波アクセス用の国際的な相互運用性(WiMax)、長期進化(LTE)、および他の通信技術を含む。アクセスポイント102〜124は、通信ネットワーク100内で動作する移動局および他のデバイスへ/から信号を送信する/受信する基地局またはアクセスノードでありうる。さらに、アクセスポイント102〜124は、異なるアクセスポイントと、通信ネットワーク100内で動作する移動局に無線通信を提供するネットワークインフラストラクチャコンポーネント(図示せず)との間で信号を送受信する。実際の通信ネットワークは、かなり複雑である可能性があり、また、本開示に直接関係しない、基地サイトコントローラ、経理サーバ、許可サーバ、認証サーバ、および音声メールサーバなどの種々のさらなる既知のエンティティを含んでもよい。近くの通信ネットワークが、同じかまたは異なる通信技術を使用して動作しうることが可能である。アクセスポイント102〜124はまた、IEEE 802.16ベース無線メトロポリタンエリアネットワークまたは他の技術を使用して、互いと、または、任意の他のアクセスポイントと通信してもよい。述べる実施形態は、アクセスポイント102〜124間で通信を確立することに焦点を合わせる。
【0018】
図1の実施形態では、移動局132は、アクセスポイント102によって便宜を与えられるセル内に存在する。同じページングエリア内に複数のセルに便宜を与える異なるアクセスポイント102〜124が存在する。移動局132は、通信ネットワーク100内のどこへでも自由に移動できる。移動局132が新しいセルに入ると、移動局132の制御は、便宜を与えているアクセスポイントから新しいセルに関連するアクセスポイントに引き継がれることになる。たとえば、移動局132が、アクティブモードまたは接続モードにおいて、アクセスポイント102によって便宜を与えられるセルから、アクセスポイント110によって便宜を与えられるセルへ渡り歩く場合、移動局132の制御は、アクセスポイント102に引き継がれることになる。そのため、移動局のロケーションは、接続モード移動性またはアクティブモード移動性においてセルレベルで知られている。
【0019】
移動局が、アイドルモードまたはスリープモードで移動する場合、移動局のロケーションは、移動局が、そのページングエリアのむこう側に移動し、新しいページングエリアを登録するまで知られてない。そのため、アイドルモード移動性またはスリープモード移動性では、ロケーションは、ページングエリアレベルで知られる。移動局が、ページングエリア内でアイドルモードまたはスリープモードで移動する場合、移動局のロケーションは、通信ネットワーク100に知られていない。そのため、ページングエリア内で移動局とアクセスポイントを位置特定するためのページングプロセスが使用される。
【0020】
図2は、本発明の一部の実施形態によるアクセスポイントにおいて保持される優先レベルのリスト202である。優先レベルのリスト202は、アクセスポイント104〜124のそれぞれにおいて保持されてもよく、または、通信ネットワーク100内の全てのアクセスポイント104〜124に便宜を与える共通集中化サブシステム(図示せず)内に配置されてもよい。図1を参照すると、アクセスポイント102〜124は、アクセスポイント102〜124のそれぞれで観測される移動局の移動性に関するデータを交換する。観測される移動性は、ハンドオフ、ページング、または、特定のアクセスポイントとの移動局の通信についての任意の類似のプロセスによる可能性がある。たとえば、アクセスポイント100が、接続モードにおいて、移動局132に対する制御を取得する場合、ハンドオフが、アクセスポイント110において観測される。同様に、アイドルモードにおいて、アクセスポイント110が、アクセスポイント102から受信されるページング信号に応答する場合、移動局132は、アクセスポイント110のカバーエリア内にあり、したがって、ページングが、アクセスポイント110において観測される。
【0021】
交換されるデータは、さらに、通信ネットワーク100内のアクセスポイント102〜124のそれぞれに重みを割当てるときに利用される。割当てられる重みは、アクセスポイント102〜124のそれぞれにおいて観測される移動性を表す。ある実施形態では、移動局に関する移動性をより頻繁に観測されるアクセスポイントは高い重みを有することになり、たまに移動に関わるアクセスポイントは低い重みを有することになる。そのため、低い重みを有するアクセスポイントの場合に比べて、高い重みを有するアクセスポイントの場合に、移動局が、ページング中に引き継がれるかまたは見出される可能性が高い。
【0022】
アクセスポイント102〜124はそれぞれ、通信ネットワーク100内の他のアクセスポイントに割当てられる重みに基づいて優先レベルのリスト202を生成し保持する。たとえば、アクセスポイント102は、通信ネットワーク100内のアクセスポイント104〜124に割当てられる重みに基づいて優先レベルのリスト202を保持する。リスト202内の各優先レベルは、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる。ある実施形態では、各優先レベルは、重みの範囲に関連付けられ、通信ネットワーク100内のアクセスポイント104〜124は、それらの個々の重みに基づく優先レベルに関連するグループ126〜130の任意の1つのグループに割当てられる。
【0023】
図2は、グループ126〜130に関して、アクセスポイント102によって生成され保持される優先レベルのリスト202を示す。類似のリスト202は、通信ネットワーク100内の他のアクセスポイントによって生成され保持される。図示するように、通信ネットワーク100は、3つのグループ126〜130を含み、各グループは、関連する範囲内の重みを有する複数のアクセスポイントを有する。リスト202は、3つの優先レベルP1〜P3を示す。たとえば、優先レベルP1は、60と100との間の重みの範囲に関連付けられ、したがって、その範囲内の重みを有するアクセスポイント104〜108のグループを含む。同様に、優先レベルP2は、30と59との間の範囲に関連付けられる。30〜59の範囲内の重みを有するアクセスポイント110〜116は、したがって、優先レベルP2に関連付けられる。さらに、優先レベルP3は、1と29との間の重みの範囲に関連付けられ、したがって、アクセスポイント118〜124は、優先レベルP3に関連するグループに割当てられる。
【0024】
ある実施形態では、アクセスポイント102に接続された移動局が、対応する便宜を与えるセルから移動して出る場合、そのアクセスポイントに関連し、かつ、ネットワーク100内で動作する全ての移動局の移動性に基づく、より高い優先レベルに関連するグループ内のアクセスポイントのカバーエリア内に、移動局が存在する可能性が高い。そのため、最も高い優先レベルのアクセスポイントのカバーエリア内で、ページング信号が最初に送信される。所与の優先レベルを有するアクセスポイントからページ応答が受信されない場合、ページング信号が、次に低い優先レベルに送信される。任意の数の優先レベルが存在し、各優先レベルが、重みの任意の範囲を割当てられてもよいことに留意されたい。
【0025】
欄204は、優先レベルのリスト202内の優先レベルP1〜P3を示す。欄206は、各優先レベルに関連する重み範囲を示す。欄208は、それぞれの優先レベルにグループ化されたアクセスポイント104〜124のそれぞれについての識別番号を示す。示す識別番号は、アクセスポイントを示す数字であり、また、アクセスポイントについての任意の他のタイプの識別情報でありうる。欄210は、通信ネットワーク100内の各アクセスポイントの重みを示す。
【0026】
欄212は、各アクセスポイントに関連するフラグレジスタの状態を示す。アクセスポイントの状態を示す任意の他の類似のハードウェアが存在しうる。フラグレジスタの状態は、ページ応答または対応するアクセスポイントにおいて観測される移動性に基づいて更新される。そのため、移動性が観測される場合、対応するフラグレジスタの状態は、「真」に変更され、そうでない場合、フラグレジスタの状態は、「偽」のままである。
【0027】
ある実施形態では、アクセスポイントの重みは、任意の移動局の移動性、たとえば、アクティブモード移動性またはアイドルモード移動性が、そのアクセスポイントにおいて検出されるときに増加する。しかし、所与の期間後に、そのアクセスポイントについて移動性が検出されない場合、重みは減少しうる。欄212の更新フラグは、所与の期間内に移動性が検出されたか否かを判定するのに使用されうる。代替の実施形態では、アクセスポイントの重みは、優先リフレッシュタイマの終了後に、それぞれのフラグレジスタの状態に基づいて修正されうる。たとえば、フラグレジスタの状態が、「真」である場合、対応するアクセスポイントの重みは増分される。そうでない場合、所定の時間間隔の間に、対応するアクセスポイントにおいて移動性が観測されないことが考えられ、したがって、割当てられる重みは、減分される。そのため、各アクセスポイントの重みは、所定の時間間隔後に減分されることになり、相応して、アクセスポイントは、対応する優先レベルに再び関連付けられる。
【0028】
図3は、アクセスポイントについてのページングエンティティのブロック図である。図3は、図1の通信ネットワーク100で使用するのに適したページングエンティティ300の簡略化されかつ代表的なブロック図である。ページングエンティティ300は、図1のアクセスポイント102〜124のそれぞれに実装され、または、通信ネットワーク100内の全てのアクセスポイント102〜124に接続される集中化サブシステム(図示せず)内に配置されうる。ページングの最適化のために、所望に応じて、エンティティ300は、ページングするための、また、通信ネットワーク100内で動作する移動局の現在のロケーションを追跡するためのプロセッサ302を利用する。プロセッサ302は、送受信機306を介してアンテナ310に結合される。送受信機306は、知られており、アクセス技術と共に変わりうるが、それぞれのカバーエリア内のアクセスポイントに対して、アンテナ310を介して無線信号を受信する、また、送信するための受信機および送信機として動作する。
【0029】
本発明のある実施形態では、プロセッサ302に結合されるメモリ304は、優先レベルのリスト202を格納し、各優先レベルは、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる。最初に、優先レベルのリスト202は、各アクセスポイント102〜124において観測される移動性活動に関するデータを交換することによって生成される。ある実施形態では、ページングエリア内の各アクセスポイントは、通信ネットワーク100内でハンドオフプロセス、ページングプロセス、または任意の類似のプロセスにアクセスポイントが関わる時間数に関するデータをブロードキャストすることになる。受信されるデータは、アクセスポイントで起こった移動性の量、および、アクセスポイントによって便宜が与えられるカバーエリア内に移動局が存在する確率を反映する。ある実施形態では、ページングエリア内の各アクセスポイントは、通信ネットワーク100内でハンドオフプロセス、ページングプロセス、または任意の類似のプロセスにアクセスポイントが関わる時間数に関するデータを追跡し、このデータを使用して、優先レベルのリスト202を生成するようにする。各優先レベルP1〜P3は、少なくとも、アクセスポイントの重み、各優先レベルに割当てられた重みの範囲、およびアクセスポイントの識別番号を含む。メモリ304に結合するプロセッサ302は、このデータを利用して、通信ネットワーク100内のページングを最適化するようにする。
【0030】
ある実施形態では、ページング応答タイマ318は、プロセッサ302に結合して、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントからページ応答がその間に予想される期間を監視するようにする。ページング応答タイマ318によってセットされた所定の時間間隔内に、そのグループ内のアクセスポイントからページ応答が受信されない場合、ページング信号が、次に低い優先レベルのアクセスポイントのカバーエリアへ送信される。
【0031】
ある実施形態では、プロセッサ302は、ページング信号を送出し、移動性活動を観測し、アクセスポイントに関連する優先レベルを更新するために利用される異なるモジュール312〜316を備える。プロセッサは、更新モジュール312を利用することによって、各アクセスポイントの重みを測定し、修正するかまたは更新するように働く。更新モジュール312は、アクセスポイント104〜124のそれぞれに関して動作する移動局の任意の移動性活動を監視する。移動性が所定の時間間隔内に観測される場合、アクセスポイントの重みが増分される。そうでない場合、優先度更新タイマ308が終了すると、アクセスポイントの重みは、移動性が観測されない場合、減分される。
【0032】
代替の実施形態では、更新モジュール312は、送信されたページング信号について任意のページ応答が受信されるかを監視する。ページ応答が受信される場合、対応するフラグレジスタの状態は、「真」に変更され、そうでない場合、状態は、「偽」のままである。優先リフレッシュタイマ308が終了すると、更新モジュール312は、その状態が「偽」のままであるアクセスポイントの重みを減分する。たとえば、優先レベルP2に関連するグループ128内のアクセスポイント110は、ページング応答タイマ318によってセットされた所定の時間間隔内にページ応答を送出することによって、ページング信号に応答する。そのため、ページングプロセスによる移動性がアクセスポイント110において観測され、対応する更新フラグが、「真」状態に変更される。さらに、グループ128内のアクセスポイント112〜116からページ応答が受信されないため、対応するフラグレジスタの状態は、「偽」のままである。更新モジュール312は、さらに、優先リフレッシュタイマ308によってセットされた所定の時間間隔の間、アクセスポイント112〜116において任意の他の移動性活動を監視する。所定の時間間隔内に移動性が観測されない場合、その状態が「偽」であるアクセスポイント112〜116の重みが減分される。
【0033】
同様に、プロセッサ302は、優先レベルのそれぞれについて閾値を格納するように働く閾値モジュール314を含む。閾値は、各優先レベルのアクセスポイントのグループについての重みの範囲を表す予め規定された値である。相応して、値が閾値にパスすると、アクセスポイントは、1つの優先レベルから別の優先レベルに関連付けされる。さらに、プロセッサ302は、比較モジュール316を使用して、アクセスポイントの更新された重みを閾値と比較し、アクセスポイントを優先レベルのリストの1つの優先レベルに再び関連付けるように働く。
【0034】
ある実施形態では、アクセスポイント102に接続される移動局132は、アイドルモードまたはスリープモードで、異なるロケーションに移動する。アクセスポイント102は、移動局132の新しいロケーションを知らない。アクセスポイント102が、移動局の位置を特定する必要があるとき、アクセスポイント102内のページングエンティティ300が使用される。特に、プロセッサ302は、現在の優先レベルに関連するグループ内のアクセスポイントにページング信号を送出するために、メモリ304に格納された優先レベルのリストから現在の優先レベルを得る。ある実施形態では、アクセスポイントは、優先レベルP1のアクセスポイントに関して動作する移動局の移動性に基づいて移動局が位置特定される確率が高い、最も高い優先レベルで始まる。ページング信号は、送受信機306によって、優先レベルP1に関連するグループ126内のアクセスポイント104〜108に送信される。ページ応答は、ページング応答タイマ318によってセットされた所定の時間間隔内に、グループ126内の少なくとも1つのアクセスポイントから予想される。
【0035】
ページングエンティティ300が、所定の時間間隔内にページ応答を受信することができない場合、ページング信号が、さらに、次の優先レベルに関連するアクセスポイントに送信される。プロセスは、移動局が位置特定されるか、または、移動局132がアクセスポイント104〜124からページングされたが、ページ応答が受信されなかったため、移動局が到達不能であると考えられるまで継続する。こうして、ページング信号は、移動局が存在する可能性が最も高いアクセスポイントに最初にページングすることによって最適化される。
【0036】
ある実施形態では、プロセッサ302は、さらに、閾値モジュール314を使用して閾値を取得し、比較モジュール316を利用して、修正されたまたは更新された重みを閾値と比較するように働く。アクセスポイントの修正されたまたは更新された重みが、優先レベルの閾値にパスすると、アクセスポイントは、異なる優先レベルに再び関連付けられる。たとえば、優先応答タイマ308が終了した後、優先レベルP1のアクセスポイント108から、ページ応答が受信されない、または、ハンドオフが観測されない場合、アクセスポイント108の重みは、1だけ減分される。こうした場合、アクセスポイント108の更新された重みは59になるであろう。さらに、更新された重み59は、比較モジュール316を利用して、閾値モジュール314に格納された閾値60と比較される。アクセスポイント108の更新された重み59が、60の閾値範囲より小さいため、アクセスポイント108は、次に低い優先レベルP2に再び関連付けられる。同様に、優先レベルP2のアクセスポイント110の重みの増分は、優先レベルP2に割当てられた範囲30〜59を超えたため、アクセスポイント110を優先レベルP1に再び関連付けることになる。したがって、ページングプロセスは、通信ネットワーク100内のアクセスポイントの更新された重みに基づいて最適化される。
【0037】
ある実施形態では、ページングエンティティ300は、有利には、通信ネットワーク100内の共通集中化システムで使用されてもよく、または、通信ネットワーク100内の各アクセスポイント内に配置されてもよい。共通集中化システムでは、エンティティ300は、通信ネットワーク100内の各アクセスポイントについて別個の優先レベルのリストを含むことになる。プロセッサ302は、必要なモジュール312〜316、および、エンティティ300において必要な機能を実施する他のモジュールの組込みと共に説明される。
【0038】
図4は、通信ネットワーク100における最適ページングのための方法のフローチャートである。ある実施形態では、方法は、通信ネットワーク100においてページングプロセスを最適化するときのアクセスポイント102の観点から述べられる。アクセスポイント102は、通信ネットワーク100内の複数のアクセスポイント104〜124との接続を確立する(ステップ402)。アクセスポイント102用のページングエンティティは、優先レベルのリスト202を保持し、優先レベルはそれぞれ、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる。たとえば、リスト202内の優先レベルは、図2に示す優先度に従って配列される。
【0039】
アクセスポイント102内のページングエンティティ300は、優先レベルのリスト202から現在の優先レベルを初期化する(ステップ406)。初期化時に、現在の優先レベルは、優先レベルP1〜P3の任意のレベルである。たとえば、リスト202において、アクセスポイントはそれぞれ、重みの最も高い範囲として優先レベルP1を与えられる。初期化後、アクセスポイントの優先レベルは、述べたように、重みが変更され、閾値がパスされると、変更される。エンティティは、現在の優先レベルに関連するグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントにページング信号を送出する(ステップ408)。たとえば、ページング信号は、現在の優先レベルP1に関連するグループのアクセスポイント104〜108に送出される。
【0040】
ページングエンティティ300は、さらに、そのグループ内の少なくとも1つのアクセスポイントからページ応答が受信されたか否かを判定する(ステップ410)。たとえば、アクセスポイント102内のエンティティは、所定の時間間隔内にページ応答を受信するか否かを監視する。所定の時間間隔は、ページング応答タイマ318によってセットされる。ページ応答がその時間間隔内に受信される場合、移動局がそのグループ内で見出される。ページング信号をさらに送信するプロセスが終了する。
【0041】
代替の実施形態では、ページングエンティティはまた、優先度リフレッシュタイマ308によってセットされた時間間隔の間に、そのグループ内の各アクセスポイントにおいて任意の他の移動性活動が起こるかを監視する。フラグレジスタの状態は、各アクセスポイントにおいて観測される移動性に基づいて更新される。ページングエンティティは、さらに、現在の優先レベルに関連するグループ内のそれぞれのアクセスポイントの重みを更新する412。さらに、グループ内のアクセスポイントは、アクセスポイントの更新された重みに基づいて、対応する優先レベルに再び関連付けられる。
【0042】
一方、ページ応答が、グループ内のアクセスポイントのいずれからも受信されない場合、エンティティは、優先レベルのリスト内の次の優先レベルを現在の優先レベルとして割当てる(ステップ414)。さらに、上記送出するステップ408から割当てるステップ414は、ページ応答が、通信ネットワーク100内の少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるまで、繰返され(ステップ416)、そのため、現在の優先レベルのアクセスポイントに対する送信を制限することによってページングプロセスを最適化する。最も高い優先レベルからページ応答を得る確率は高く、それにより、通信ネットワーク100内の全てのアクセスポイントへページング信号を送信することを防止する。
【0043】
図5は、本発明の一部の実施形態による通信ネットワーク100内のアクセスポイントに関連する優先リストを保持し、及び更新するための方法を示すフローチャートである。方法は、ページングエンティティ300内で生成される優先レベルのリスト202から現在の優先レベルを初期化する502ことで始まる。ある実施形態では、現在の優先レベルは、複数の優先レベルP1〜P3からP1であるものと考えられ、各アクセスポイントは、P1の優先レベルを割当てられる。代替の実施形態では、アクセスポイントを異なるグループまたは優先レベルに割当てるための異なる基準が考えられうる。
【0044】
方法500は、次のステップに移動し、そこで、優先レベルP1の各アクセスポイントにおいて任意の移動局について移動性が監視される504。移動性は、その優先レベルの各アクセスポイントにおけるハンドオフ、ページング、または他の類似のプロセスでありうる。移動性が検出される場合506、対応するアクセスポイントに関連する更新フラグが、「真」状態に変更される。さらに、移動性がそのアクセスポイントに関して検出されると、アクセスポイントの重みが増加する。一方、移動性が検出されない場合、更新フラグの状態は、「偽」のままであり、監視するステップ504が繰返される。
【0045】
方法500は、さらに、増分された/更新された重みが優先レベルP1に割当てられた優先範囲を交差するか否かをチェックする(ステップ518)。重みが、優先レベルに割当てられた範囲内にある場合、方法500は、その優先レベルの各アクセスポイントにおいて任意の移動局について移動性を監視するステップ504に移動する。一方、増分された重みが、割当てられた範囲を交差する場合、対応するアクセスポイントを新しい優先レベルに再び関連付けることによって、優先レベルが更新される520。
【0046】
代替の実施形態では、方法500は、優先リフレッシュタイマを監視し510、優先リフレッシュタイマが終了したか否かを判定する(ステップ512)。優先リフレッシュタイマが終了していない場合、方法500は、優先リフレッシュタイマを監視するステップ510を継続する。一方、優先リフレッシュタイマが終了し、更新フラグの状態が「偽」のままである場合、優先レベルに関連するグループ内の対応するアクセスポイントの重みが減分される514。方法500はまた、優先リフレッシュタイマを再始動させ516、全ての更新フラグの状態を「偽」にセットする。方法は、さらに、優先リフレッシュタイマを監視するステップ510に移動する。
【0047】
さらに、重みを減分するステップ514に続いて、方法500は、減分された/更新された重みが優先範囲を交差するか否かをチェックする(ステップ518)。重みが優先レベルを交差する場合、優先レベルを更新するステップ520が繰返される。こうして、方法500は、各アクセスポインにおいて観測される移動性に基づいて重みまた同様に優先レベルを更新する。方法500は、さらに、ステップ504が繰返すように、移動性を監視し続ける。
【0048】
図6は、408〜412のステップに示すように、ネットワーク100内の少なくとも1つのアクセスポインからページ応答が受信されるか否かを判定するための方法を示すフローチャートである。方法600は、優先レベルに関連するグループ内の全てのアクセスポインにページング信号を送出するステップ602で始まる。方法600は、さらに、次のステップに移動し、そこで、ページング応答タイマ318が、グループ内のアクセスポインからのページ応答を監視するためにセットされる(ステップ604)。アクセスポイン102は、ページング応答タイマ318によってセットされた所定の時間間隔内に、グループ内の少なくとも1つのアクセスポインからのページ応答を予想する。
【0049】
方法600は、その後、ページング応答タイマ318が終了する前に、グループ内の少なくとも1つのアクセスポインからページ応答が受信されるか否かを判定する(ステップ606)。ページング応答タイマ318が終了する前に、グループ内の少なくとも1つのアクセスポインからページ応答が受信される場合、移動局132のロケーションが見出され608、したがって、ページング信号の送信が終了する。
【0050】
一方、ページ応答が受信されない場合、方法600は、次の優先レベルに減分し610、通信ネットワーク100内の少なくとも1つのアクセスポインからページ応答が受信されるまで、上記送出するステップ602から判定するステップ606を繰返す。
【0051】
こうして、ページングエンティティは、現在の優先レベルに関連するグループ内のアクセスポイントだけに送信を制限することによって、ページングプロセスおよびページング信号の送信を最適化する。さらに、移動局132のロケーションは、通信ネットワーク100にそれほどトラフィック負荷をかけることなく、容易に特定される。
【0052】
先の仕様において、本発明の特定の実施形態が述べられた。しかし、添付特許請求の範囲に述べる本発明の範囲から逸脱することなく、種々の修正および変更が行われうることを当業者は理解する。相応して、仕様および図は、制限的な意味ではなく例示的な意味で考えられ、また、全てのこうした修正は、本発明の範囲内に含まれることを意図される。利益、利点、問題に対する解決策、および、任意の利益、利点、または解決策が、生じるかまたは明白になるようにさせる可能性がある任意の要素(複数可)は、任意のまたは全ての特許請求項の重要な、必要とされる、または必須の特徴として解釈されるべきでない。本発明は、本出願の係属中に行われる任意の補正および発行される特許請求の範囲の全ての等価物を含む添付特許請求の範囲だけによって規定される。
【0053】
本文書では、第1(first)および第2(second)などの関係性の用語ならびに同様なものは、1つのエンティティまたはアクションと別のエンティティまたはアクションとを、こうしたエンティティまたはアクション間の任意の実際のこうした関係または順序を必ずしも必要とすることなく、または、意味することなく、区別するだけのために使用されてもよい。用語「備える(comprises)」、「備える(comprising)」、またはその任意の他の変形は、要素のリストを構成するプロセス、方法、製品、または装置が、これらの要素を含むだけでなく、明示的に挙げられない、または、こうしたプロセス、方法、製品、または装置に固有の他の要素も含むように、非排他的な包含をカバーすることを意図される。「を備える(comprises…a)」によって先行される要素は、より多くの制約を受けることなく(without more constraints)、要素を構成するプロセス、方法、製品、または装置におけるさらなる同一の要素の存在を排除しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる、複数の優先レベルを有したリストを保守するステップと、
前記優先レベルのリストにおける、現在の優先レベルを初期化するステップと、
前記現在の優先レベルに関連づけられたグループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントにページング信号を送出するステップと、
ページ応答が、前記現在の優先レベルに関連づけられた前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントから受信されたか否かを判定するステップと、
前記現在の優先レベルに関連する前記グループを更新するステップと、
ページ応答が、前記現在の優先レベルに関連する前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントから受信されないときに、前記優先レベルのリスト内の次の優先レベルを前記現在の優先レベルとして割当てるステップとを備える、方法。
【請求項2】
優先レベルのリストを保守するステップでは、前記複数のアクセスポイントのそれぞれの重みに基づいて前記優先レベルのリストの1つの優先レベルによって複数のアクセスポイントをグループ化する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ページ応答が受信されるか否かを判定するステップでは、所定の期間において、前記現在の優先レベルに関連づけられた前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントからの前記ページ応答を監視する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
優先レベルのリストを生成するステップであって、前記優先レベルはそれぞれ、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられる、優先レベルのリストの生成ステップと、
ページング信号を送出するために、前記リスト内の優先レベルに関連するグループを選択するステップと、
前記優先レベルに関連する前記選択されたグループ内のアクセスポイントの重みを更新するステップと、
前記アクセスポイントの前記更新された重みに基づいて、前記優先レベルのリストの1つの優先レベルに前記アクセスポイントを関連付けるステップとを備える方法。
【請求項5】
前記優先レベルのリストを生成するステップは、
前記アクセスポイントにおける移動性活動に関するデータを前記アクセスポイントから受信するか、または、格納されたデータを使用するステップと、
前記受信されたデータまたは前記格納されたデータに基づいて、前記優先レベルに関連する前記グループに前記アクセスポイントを割当てるステップをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記アクセスポイントを割当てるステップでは、前記アクセスポイントの前記更新された重みが、異なる優先レベルの閾値範囲内にあるときに、前記異なる優先レベルに関連するグループに前記アクセスポイントを割当てる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
優先レベルのリストを保持するメモリと、前記優先レベルはそれぞれ、少なくとも1つのアクセスポイントのグループに関連付けられることと、
前記メモリに結合されたプロセッサと、前記プロセッサは、ページ応答が、現在の優先レベルに関連する前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるか否かを判定し、ページ応答が、前記現在の優先レベルから受信されないときにだけ、次の優先レベルに関連する前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントに前記ページング信号を送出するように働くこととを備える、装置。
【請求項8】
前記プロセッサはさらに、前記次の優先レベルを前記現在の優先レベルとして更新し、前記ページ応答が、前記現在の優先レベルに関連する前記グループ内の前記少なくとも1つのアクセスポイントから受信されるまで、前記優先レベルのリストからの後続の優先レベルを前記次の優先レベルとして割当てる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記ページ応答が所定の時間間隔内に受信されるか否かを監視するためのページング応答タイマであって、前記プロセッサに結合するページング応答タイマをさらに備える請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサはさらに、前記アクセスポイントにおける移動性活動に基づいてアクセスポイントの重みを更新する、働く請求項7に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−536255(P2010−536255A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520239(P2010−520239)
【出願日】平成20年8月4日(2008.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/072068
【国際公開番号】WO2009/023455
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(390009597)モトローラ・インコーポレイテッド (649)
【氏名又は名称原語表記】MOTOROLA INCORPORATED
【Fターム(参考)】