説明

通信ネットワークにおける回復法

【課題】MPLS又はその他のコネクション型ネットワークに利用可能なデュアル・ペアレンティング(二重親)法を提供する。
【解決手段】コネクション型通信ネットワーク10は、複数のエッジノード12,14,16,18を含む複数のノードを備える。ネットワークは、エッジノードのプライマリのもの12,14とその他のエッジノード14,12とを接続するプライマリ・トンネルと、エッジノードのセカンダリのもの16,18とその他のエッジノード12,14,16,18とを接続するセカンダリ・トンネルとを定義するように構成される。ネットワークは、プライマリ・トンネル内で障害を検出した場合に、トラフィックをプライマリ・トンネルからセカンダリ・トンネルへ切り替え可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコネクション型ネットワークにおけるネットワーク回復法に関する。これは特に、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)による、コネクション型イーサネット(登録商標)・ネットワークにおいて用途がある。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク回復法は一般に、ネットワーク中のノードの1つまたはノード間接続の障害を検出し、障害を迂回するようにトラフィックをリルートする(別のパス(経路)で送る)ことによって、ネットワーク中の障害を補償するように構成される。ネットワークは一般に、トラフィックがネットワークに入り、ネットワークから出ることが可能な多数のエッジノードと、トラフィックがいずれか1つのエッジノードからその他のいずれかへ移動するために通過することが可能な多数の中間ノードとを有している。ネットワーク越しに通信するように構成された顧客機器は、一般に1以上のエッジノードと通信するだろう。最も単純な型の手法では、どのような顧客機器も1つのエッジノードと通信することができるだけである。このため、回復法が実行するどのようなリルートによっても、トラフィックがネットワークに入る進入(イングレス)ノードや、或いは、トラフィックがネットワークから出て行く退出(イグレス)ノードを迂回することはできない。あるシステムでは、顧客機器が2以上の進入ノードまたは退出ノードと通信することが可能な、デュアル・ペアレンティング(二重親)法が知られている。これは、エッジノードの1つで障害が生じたときでも、顧客機器がネットワーク越しに通信することができるという利点を有する。しかし、MPLS又はその他のコネクション型ネットワークに利用可能なこのようなデュアル・ペアレンティング法は、現在、存在しない。これは、MPLSネットワーク用の回復法は同一の進入ノードと退出ノードの間のパスが多様であることに依拠しており、したがって、これが提供可能な回復の程度は限られていることを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明は、好ましくは、上述の欠点の少なくとも1つを、単独又は任意の組み合わせで、軽減、緩和、又は除去することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の側面によれば、複数のエッジノードを含む複数のノードを備えたコネクション型通信ネットワークであって、前記ネットワークは、前記エッジノードのプライマリ対を接続するプライマリ・トンネルと、該プライマリ対とは異なる、前記エッジノードのセカンダリ対を接続するセカンダリ・トンネルとを定義するように構成され、前記ネットワークは、前記プライマリ・トンネルに影響を及ぼす障害が検出された場合に、トラフィックを前記プライマリ・トンネルから前記セカンダリ・トンネルへ切り替えることが可能なように構成されることを特徴とするネットワークが提供される。
【0005】
ノードの第1の対と第2の対は共通のノードを有してもよいが、各々は、両方の対に共通ではない少なくとも1つのノードを有している。
【0006】
本発明の第2の側面によれば、複数のエッジノードを有するコネクション型ネットワーク用のノードであって、前記ノードは、前記エッジノードのプライマリ対を接続するプライマリ・トンネルと、該プライマリ対とは異なる、前記エッジノードのセカンダリ対を接続するセカンダリ・トンネルとを識別するように構成され、前記ノードは、前記プライマリ・トンネルにおける障害が検出された場合に、トラフィックを前記プライマリ・トンネルから前記セカンダリ・トンネルへ切り替えることが可能なように構成されることを特徴とするノードが提供される。
【0007】
本発明の更なる特徴は、従属請求項として特許請求の範囲に記載されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、多様なノードを有するMPLSネットワーク又はその他のコネクション型ネットワークにおいて、有益なネットワークの回復が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るMPLSネットワークを示す図である。
【図2】図1のネットワークの動作変化を示す状態図である。
【図3】本発明の更なる実施形態に係るMPLSネットワークを示す図である。
【図4】本発明の更なる実施形態に係るMPLSネットワークを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態の一例を説明する。
【0011】
図1を参照すると、本発明の実施形態に係るマルチプロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)ネットワーク10は、多数のエッジノード12,14,16,18と多数の中間ノード20,22を備えている。ここでは符号24,26の顧客機器で参照される、様々な装置は、ネットワーク10を介して通信するように構成されている。単純化のためにここでは2つの顧客機器ユニット24,26のみを示しているが、実際には、この数は一般に遙かに大きいことが理解されるだろう。
【0012】
従来と同様に、ノード12,14,16,18,20,22の各々は、1以上のプロセッサとそれに結合したメモリとを有し、ネットワークの動作に関連する多数の機能を実行するように構成されており、また、組織的な観点からこれらの機能はプレーンにグループ化されている。管理プレーンは、ネットワークの全体の管理を提供し、ネットワークのマニュアル制御を提供するためのユーザ用のインタフェースを提供するネットワーク・マネジメント・システム(NMS)を有している。制御プレーンは多数のプロトコルを使用し、ノード間の通信と転送(フォワーディング)プレーンの設定を可能にする。転送プレーンはネットワーク越しにデータを伝送する転送動作を実行する。例えばOSPF−TEやRSVP−TEを含めることができる制御プレーン・プロトコルは、エッジノード12,14,16,18の間と任意に顧客機器24,26の間で通信を提供するようにも構成されている。制御プレーン・プロトコルの主要機能の1つは、全ての通信がネットワークを通過する際にとるパスを判定することである。
【0013】
2つの顧客機器(CE)ユニット24,26が互いに通信できるようにするために、ネットワークの制御プレーン・プロトコルは、顧客機器ユニット24の1つに対して1つのプライマリ・エッジノード12を識別し、他方の顧客機器ユニット26に対して1つのプライマリ・エッジノード12を識別する。第1のユニット24から第2のユニット26への通信のために、第1のプライマリ・エッジノード12はプライマリ進入ノードと定義され、第2のプライマリ・エッジノード14はプライマリ退出ノードと定義される。また、制御プレーン・プロトコルは、エッジノード12,14,16,18の1つからその他のノードへの通信をそれぞれ提供する多数の通信トンネルも定義する。トンネルの各々はネットワーク10内でトラフィックを伝送可能な2つのノード間のパスであり、これによりMPLSネットワーク内でパケットの形式をとるトラフィックは中間ノードに不透明となる。MPLSネットワークにおいては、中間ノードは各パケットのラベルを読み出すだけでパケット内のデータは読み出さないため、このことは実現可能である。トラフィックをネットワーク越しに導く進入ノード12は、それに対してトラフィックを送信することが必要な退出ノード14を識別し、伝送の際に経由するトンネルを識別する情報に情報にラベルを添付する。各トンネルは多数のパラメータで定義され、これにはトンネルが接続する2つのエッジノードが含まれる。トンネルのその他の定義パラメータには、例えば、伝達可能なトラフィックの特性と、動作可能なサービス品質(QoS)手法と、MPLSトンネルに関連づけられたサービスクラスと、最大帯域および平均帯域と、最大バーストサイズとの少なくともいずれか1つを含めることができるが、本実施形態では全てが含まれる。したがって、任意の一対のエッジノードの間に、2以上のトンネルであって、様々な特性またはパラメータを有するトンネルを有することが可能である。各トンネルは、1つだけのラベル・スイッチ・パス(LSP)を有してもよいし、複数のLSPを有してもよいが、最適なものが、クライアントサービスが必要とする特性および性能により、所与の任意時に選択されるだろう。トンネル内で伝送される顧客トラフィックは、イーサネット(登録商標)サービスやネットワーク内で認められている任意の種類のサービスをサポートするように構成された、擬似ワイヤにカプセル化することが可能であることを理解するだろう。
【0014】
ネットワーク越しの通信において、ネットワーク内の障害を識別するために、制御プレーン・プロトコルにより定義されたノードによって多数のチェックが実行される。多数の障害検出方法が広く知られているが、詳細は説明しない。制御プレーンに関連し、制御プレーンを補助する管理情報ベース(MIB)は、ネットワーク内でどのような障害が検出されたかに関するデータを記憶するように構成される。さらに、ネットワークの全てのノードは、ネットワーク内の障害をチェックするために互いに通信し、ネットワーク内の障害に関する情報を通信するが、ネットワーク内の障害は任意の時点でどのトンネルが利用可能かに影響する。この形式のチェックは、CEユニット24が伝送用の通信をネットワーク越しに最初に伝送したときに実行されるが、これについての詳細は後述する。これにより、どのような障害が存在するかによって、使用するトンネルを選択することが可能になる。
【0015】
CEユニット24とCEユニット26との間の通信がどのような種類であっても、進入ノードとしての1つのエッジノード12と、退出ノードとしての1つのエッジノード14とを有するプライマリ・トンネルが定義される。本実施形態では、送信CEユニット24は、プライマリ進入ノード12だけでなくセカンダリ進入ノード16にもリンクされていて通信可能であり、受信CEユニット26は、プライマリ退出ノード14だけでなくセカンダリ退出ノード18にリンクされていて通信可能である。したがって、プライマリ・トンネルACが、プライマリ進入ノード12からプライマリ退出ノード14へ定義される。さらに、3つのセカンダリ・トンネルも定義される。即ち、プライマリ進入ノード12からセカンダリ退出ノード18へのセカンダリ・トンネルAD、セカンダリ進入ノード16からプライマリ退出ノード14へのセカンダリ・トンネルBC、及び、セカンダリ進入ノード16からセカンダリ退出ノード18へのセカンダリ・トンネルBDである。したがって、各トンネルは様々なノードの対の間に存在しており、各トンネルは、一方のノードを他のトンネルの1つと共有し、他方のノードを別のトンネルのと共有するが、残りのトンネルとはどちらのノードも共有しない。
【0016】
送信CEユニット24がCEユニット26との通信の開始を望んだ場合、通信トラフィックをプライマリ進入ノード12へ導くように手配される。このトラフィックには、通信の伝送先の顧客機器ユニット26の識別情報と、通信の特性に関する情報とが含まれる。この通信を受信すると、プライマリ進入ノードは、ネットワーク越しのプライマリ退出ノードへの伝送を開始し、エッジノード間の多数の通信をトリガして、通信に用いられるプライマリ・トンネルとは別のトンネルを必要とすることになるであろう任意の障害をチェックするように構成されている。エッジノード間のこれらの通信は多数のフォーマットをとることができるが、これらは、どのトンネルが利用可能でどれが利用可能でないかを識別するのに十分であることが望ましいことが理解されるだろう。
【0017】
本実施形態において、プライマリ進入ノード12は、ここではアクティブな進入ノードであるが、CEユニット24からのトラフィックをプライマリ退出ノード14へ送信する。アクティブな退出ノードは、トラフィックを受信すると、それを受信CEユニット26へ送信して、トラフィックを監視する。標準メッセージまたは専用プロトコルを用いて、LSPトンネルがアクティブな進入ノードからアクティブな退出ノードへトラフィックを伝達することに成功しているか否かをチェックするために、適切な手段が用いられる。これにより、アクティブな進入ノード12は、プライマリ・トンネルACに障害が存在するか否かを判定することが可能となる。プライマリ・トンネルに障害が全く検出されなかった場合は、トラフィックはプライマリ・トンネルを介した伝送を継続する。
【0018】
また、通信が開始した場合、プライマリ・エッジノードとセカンダリ・エッジノードとは、現在アクティブなトンネルはどれか、セカンダリ又はスタンバイのトンネルはどれか、並びに、プライマリ・トンネル又はセカンダリ・トンネルのいずれかに何らかの障害が存在するかについて、各々が判定できるようにするために、一連のメッセージを交換するように構成される。このメッセージは多数の形態をとることが可能であることが理解されるだろう。本実施形態では、LSPの完全性を検証するための状態メッセージもスタンバイの進入ノード16へ送信される。進入ノードとしての各々の状態を識別するために、プライマリ進入ノード12とセカンダリ進入ノード16との間では、適切なシグナリングメッセージも交換される。これにより、アクティブな進入ノード12は、セカンダリ進入ノード16が障害を経験したか否かをチェックすることが可能である。セカンダリ退出ノードとしての状態を識別可能にするために、アクティブな進入ノード12は、セカンダリ退出ノード18にもチェック信号を送信する。必要ならば、アクティブな進入ノード12は、2つのノード間で定期的に交換されるキープアライブ・シグナリング・メッセージを用いて、スタンバイの退出ノード18が利用可能であるか否かをチェックすることが可能である。さらに、アクティブな進入ノード12は、それがトラフィックを受信しており、ネットワーク越しに受信CEユニット26へトラフィックを送信していることを確認するために、送信CEユニット24に対して確認信号を返送するようにも構成される。これらの全ての信号およびチェックは、通信の間、各トンネルの状態を継続的にチェックするために繰り返すことができる。これらの信号およびチェックは、プライマリ・エッジノードとスタンバイのエッジノードの間で、ネットワークの状態をチェック可能にするために交換することができる。
【0019】
プライマリ・トンネルACが機能して必要な通信の提供を継続している間は、通信はその上で継続するだろう。しかし、プライマリ・エッジノード12,16のいずれかにおいて、または、実際に、プライマリ・トンネル内で迂回することができないプライマリ・トンネルACの一部を形成するいずれかの中間ノード20において、障害が検出された場合、通信を継続可能にするために、ネットワークはスタンバイのトンネルの1つへ切り替えるように構成される。ほとんど適切なトンネルは、どのノードとLSPが正しく機能しているかに基づいて選択される。ノード12,14,16,18,20,22の各々は通信中の障害を監視して識別するように構成されており、これらのいずれかがアクティブなトンネルの変更を要求する障害、又は要求しうる障害を識別した場合は、このことを他のエッジノードの各々に対して通信するように構成される。このようにして、全てのエッジノードは、現在アクティブなトンネルはどれかについて、及び、アクティブなトンネルの選択に影響しうる、エッジノード12,14,16,18または中間ノード20,22のいずれかにおいて何らかの障害が存在するか否かについての正確な記録を保持することが可能である。
【0020】
図2を参照すると、ネットワークの状態は、アクティブなトンネルと、様々な障害の検出によってこれがどのように変化するかについて説明することができる。進入ノード12、16をA、Bで示し、退出ノード14、18をC、Dで示した場合、ネットワークの状態は、例えば、プライマリ・トンネルがアクティブな場合にACとするように、一対のアクティブなノードで示すことが可能である。したがって、各状態は、様々な対のノード間における様々なアクティブなトンネルに対応する。図2では4つの状態が示され、状態間の矢印は状態間での可能な遷移を示し、各矢印のラベルは、1文字でノードか、適切な2文字で2つのノード間のLSPを示しており、ここでは障害が遷移の発生を引き起こす。通信が開始した場合、ACはプライマリまたはデフォルトのトンネルであるため、システムはまず状態ACに移行する。しかし、次に、退出ノードCか、ノードA、C間のLSP AC内のどこかで障害が検出された場合、ネットワークは状態ADへ切り替わり、スタンバイの退出ノードDへ通信が送信される。同様に、進入ノードAで障害が検出された場合、ネットワークは状態BDに切り替わり、トンネルBDを介してトラフィックが通信される。ある特定の障害を検出した場合にネットワークがどの状態へ移行するかは、ある程度の柔軟性があることを理解するだろう。知られている障害を有する全てのノード及びLSPを回避する必要とは別に、この選択はさらに、全体のネットワーク上のトラフィックの状態のようなその他の要因に依存してもよい。
【0021】
アクティブな進入ノード12がプライマリ・トンネルに影響を与える障害を示すメッセージを受信し、それ自体はまだ機能している場合は、進入ノード12はトラフィックを適切なセカンダリ・トンネルへリダイレクトすることが可能であり、新たなアクティブな退出ノードは、トラフィックを受信CE26に対して伝送することが可能である。したがって、受信CEがセカンダリ退出ノードからデータを受信可能であることが明らかに必要であることを除いて、CEユニット24,26はどちらも、処理のアクティブな部分を行う必要がない。セカンダリ進入ノード16への切替が必要となる障害が発生した場合は、通信はセカンダリ・トンネル内で伝達される。CEユニット24は、プライマリ進入ノード12だけでなく、セカンダリ進入ノード16へもデータを伝送可能である必要がある。任意で、送信CEユニット24と通信して、トラフィックの送信をセカンダリ進入ノード16へ切り替えることを命令するために、外部手段を使用することが可能である。この手段は専用のメッセージセット、または、既存のプロトコル(例えば、スパニングツリー)に対する専用の拡張とすることが可能であり、(学習プロセスが起こるのを待機することなく)CEユニットがトラフィックをセカンダリ進入ノードへ伝送する必要性を認識するようになるために必要な時間を短縮化すると考えられる。したがって、CEユニット24は、進入ノード12、16のいずれかからの命令に応答して、これらの一方へトラフィックを誘導することから他方へトラフィックを送信することへ切り替えるように構成される必要がある。しかし、本実施形態では、送信CEユニット24は、それが通信すべき進入ノードを判定する際に積極的な役割を担わない。しかし、送信CEユニット24がMPLSネットワーク内で発生する障害に全く気づかないことが必要であるわけではない。
【0022】
図3を参照すると、本発明の第2の実施形態では、基本構成は第1の実施形態と同様であり、対応する部分を同じ参照番号を100増加したもので示している。ただし、この場合では、プライマリ退出ノード114またはセカンダリ退出ノード118とそれぞれプライマリ・トンネル150、セカンダリ・トンネル162を介して通信可能な、1つだけの進入ノード124が存在する。
【0023】
図4を参照すると、第3の実施形態では、サービスプロバイダ・ネットワーク210は、異なるネットワークオペレータによって運用されている2つのMPLSネットワーク211、213を有している。第1のCEユニット224は第1のネットワーク211のエッジノード212と通信し、第2のCEユニット226は第2のネットワーク213のエッジノード256と通信する。これら2つのエッジノード212,256の間には、第1及び第2のネットワーク中のプライマリ・エッジノード214,252を経由する第1のトンネルが定義されている。第2のトンネルが、第1及び第2のネットワーク中のセカンダリ・エッジノード218,254を介して定義されている。ここではエッジノード212,214,218,252,254,256の全てが図1の第1の実施形態と同様に互いに通信し、これにより、セカンダリ・トンネルへのトラフィックの伝送を要するであろう、プライマリ・トンネルに影響を及ぼす任意の障害を識別し、上述の実施形態のようにノードの各々およびトンネルの各々の状態をお互いに最新に保つように構成されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエッジノードを含む複数のノードを備えたコネクション型通信ネットワークであって、
前記ネットワークは、前記エッジノードのプライマリ対を接続するプライマリ・トンネルと、該プライマリ対とは異なる、前記エッジノードのセカンダリ対を接続するセカンダリ・トンネルとを定義するように構成され、
前記ネットワークは、前記プライマリ・トンネルに影響を及ぼす障害が検出された場合に、トラフィックを前記プライマリ・トンネルから前記セカンダリ・トンネルへ切り替えることが可能なように構成される
ことを特徴とするネットワーク。
【請求項2】
前記プライマリ・トンネルと前記セカンダリ・トンネルとは異なる退出ノードを有することを特徴とする請求項1に記載のネットワーク。
【請求項3】
前記プライマリ・トンネルと前記セカンダリ・トンネルとは異なる進入ノードを有することを特徴とする請求項1または2に記載のネットワーク。
【請求項4】
前記エッジノードの少なくとも二つは、前記セカンダリ・トンネルへの切り替えを要する関連する障害を識別する障害識別通信を用いて、互いに通信するように構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のネットワーク。
【請求項5】
前記障害識別通信は、前記プライマリ・トンネルの前記進入ノードと、前記プライマリ・トンネルの前記退出ノードとの間で可能であることを特徴とする請求項4に記載のネットワーク。
【請求項6】
前記障害識別通信は、前記プライマリ・トンネルのノードと、前記セカンダリ・トンネルのノードとの間で可能であることを特徴とする請求項4または5に記載のネットワーク。
【請求項7】
前記障害識別通信は、前記プライマリ・トンネルの前記進入ノードと、前記セカンダリ・トンネルの前記進入ノードとの間で可能であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のネットワーク。
【請求項8】
前記障害識別通信は、前記プライマリ・トンネルの前記退出ノードと、前記セカンダリ・トンネルの前記退出ノードとの間で可能であることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のネットワーク。
【請求項9】
複数の進入ノードと複数の退出ノードとを有し、
前記複数の進入ノードの各々と前記複数の退出ノードの各々との間でトンネルが定義される
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のネットワーク。
【請求項10】
複数のエッジノードを有するコネクション型ネットワーク用のノードであって、
前記ノードは、前記エッジノードのプライマリ対を接続するプライマリ・トンネルと、該プライマリ対とは異なる、前記エッジノードのセカンダリ対を接続するセカンダリ・トンネルとを識別するように構成され、
前記ノードは、前記プライマリ・トンネルにおける障害が検出された場合に、トラフィックを前記プライマリ・トンネルから前記セカンダリ・トンネルへ切り替えることが可能なように構成される
ことを特徴とするノード。
【請求項11】
前記トラフィックを前記セカンダリ・トンネルへ切り替えることを要する前記ネットワークにおける障害を識別するために、前記ネットワークにおいて他のエッジノードと通信するように構成されるエッジノードであることを特徴とする請求項10に記載のノード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−75135(P2012−75135A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−241458(P2011−241458)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【分割の表示】特願2009−530758(P2009−530758)の分割
【原出願日】平成18年10月9日(2006.10.9)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】